世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

小沢の分党請求は合法且つ正当・合理性をも満たしている 輿石は保険をかける筈だ

2012年06月30日 | 日記

この本は21世紀日本人の必読書!!

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小沢の分党請求は合法且つ正当・合理性をも満たしている 輿石は保険をかける筈だ

 6月28日付の拙コラム「輿石の大岡裁判は「分党」? 小沢・鳩山除籍で輿石も辞任では官僚 の大勝利」(http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/c49145e8bc3ab3fb80aca6f2e52ca346) で述べたように、
≪小沢一郎は善きにつけ悪しきにつけ、新党結成、解党、分党のオーソリティでもある。今回の、党議拘束に反対した行動には 「マニュフェストを堅持する」と云う明確な大義と正当性があり、現民主党執行部も、仙谷や前原等の何でありクーデター執行部とは一線を画している。輿石・ 小沢会談がどのようなものか判らないが、野田政権及び野党が望んでやまない「小沢切り」を実行したのなら、「分党の手続きを行え」と小沢は主張するだろう。  これには、充分小沢側に言い分はある。党則がない民主党の党則(あるのは規約)・党綱領は「マニュフェスト」である。故に、国政 選挙を経ずに「マニュフェスト」を変更する事は許されない。現内閣が、その党綱領とも言うべき「マニュフェスト」を変更する以上、その考えに従えない議員達に対して、それまでに蓄積した党の財産を分与し、分党する事を実行するのが、フェアな公党のなすべき姿である。つまり、今回のマニュフェスト違反法案採決に対し、反対する議員達には、分党、財産の分与と云うものを主張する権利が存在すると云う事だ。  ちなみに、現時点で民主党の政党助 成金等々を含む繰越金は180億円を超えているわけで、分党議員は、それを受け取る権利を有すると云う事だ。…… この荒唐無稽に思える論理が成り立つ、もう一つ の理由がある。こちらの方が有力かもしれないが、法案に反対した小沢グループを厳しい処分にしたいのだろうが、鳩山由紀夫と云う創業者までを巻き添えに、 厳しい処分が可能か?と云う問題でもある。おそらく、鳩山の最大の反対の理由は、此処にあると筆者は読んでいる。鳩山由紀夫は、小沢一郎にから大きな借り を幾つもしているわけで、ここで一つお返しをしようとしている、と筆者は読んだ。  つまり、今回の法案反対の側には、民主党の党綱領同 等のマニュフェストを守ると云う正当性があるわけで、その正当性を無視して、党の絶対的創業者である鳩山由紀夫と政権交代における最大の功労者小沢一郎を 厳しく処分する行為は、公党としての政治行動として許されない。また、その残された公党・民主党にとっても、正義の通用しない政党の謗りを永遠に背負う事 になるのだ。仙谷や前原や岡田は考えないだろうが、輿石は考える。そこが今後のポイントである。≫

 以上が28日の拙コラムの言い分だが、30日になって、新たに小沢一郎が分党に準拠した政治的に理にかなった論を展開しているであろうことに気づいた。その一つが、参議院における民主党の立ち位置だ。たしかに、参議院では、野党勢力の方が多くなり、ネジレを起こしているわけだが、いやしくも民主党は比較第一党の地位は堅持している。しかし、小沢に離党一任を託している民主党参議院議員は14名前後と言われている。

 毎日新聞によれば≪民主党の議席は104で、自民党(86)との差は18議席しかない。27日に元代表が「離党予備軍」を集めた会合には参院から森ゆうこ氏ら14人が出席。「20人離党すれば第1党の座を失い、議長を取られて(審議が)まひする」との危機感がある。≫と云う訳で、既にギリギリの線であり、14名が数人増える場合もあるし、他の民主党参議院議員が、何処かの政党に寝返る事もあり得る。

 この参議院比較第一党の地位は死守したい輿石、そこが分党準拠判断には追い風である。もう一つの理由は、もっと深刻だ。参議院の審議を通じて、自民党の谷垣は、何が何でも野田佳彦から「話し合い解散」の言質を取らない事には、総裁選で抹消されるのは確実なのだ。公明党の山口には、最悪でも年内の解散を勝ち取れがS学界からのミッション。こうなると、自公は何処かの時点で野田内閣・問責決議案乃至は衆議院に対し不信任決議案を出さざるを得ない。不信任決議案の採決は、頭数では民主党は否決出来る勘定になるが、現実は異なるだろう。その時、小沢グループの40人の衆議院議員の投票行動は野田の生死を決定する力が生まれる。

 故に、筆者は輿石幹事長がヘタレなフリをして、小沢一郎との鬩ぎ合いに対峙していると読んでいる。つまり、前原なんとかと云う口裂け男や以下に掲載する長ったらしい的外れなZAKZAK(産経)の記事のような内容とは異なる意味で、小沢一郎は今回の正当な反対及び離党問題に絡めて、“タフネゴシエーター”振りを発揮していると解釈している。さて、来週になれば、この筆者の推察にも、一定の裁定が加えられる事になるだろう(笑)。勿論、外れたからコラムを書くのを止める等と言うつもりは皆無。予想屋並みの推測、ハズレたって平気の平左である。では、皆さまオヤスミナサイ!

≪小沢、民主“立退き料”18億円要求か!資金補うため分党狙い
 民主党の小沢一郎元代表が、新党結党に曖昧戦略を取っている。野田佳彦首相を口汚く批判して消費税増税法案に反対しておきながら、いっこうに離党・新党結党に踏み切らないのだ。「小沢新党の不人気」「支持団体を失う恐怖」といった側面もありそうだが、「結党資金不足」を補うための「分党=政治資金分配狙い」という見方も強い。分党が認められれば、小沢新党は約18億円を受け取れるとされるが、小沢氏自身の過去の行状が障害となりかねない。 
 「小沢氏らは『立ち退き料』を要求してくるんじゃないか」 法律に詳しい民主党幹部は、不動産占有事件を例えにして、冗談めかしてこう語った。だが、目は笑っていなかった。
 ともかく、小沢氏の最近の言動はスッキリしない。増税法案の衆院採決(26日)で集団造反したことを受け、「離党・新党結党へのセレモニー」とみられた28日午後の輿石東幹事長との会談後、小沢氏は記者会見で次のように語った。  
 「(増税法案は)国民への背信行為であり、ぜひ撤回してほしい」「参院でも法案が強行採決されれば、民主党の枠を超えて、国民に直接訴えていかなければならない」
 小沢グループ内では、集団造反後、党処分を受ける前に颯爽と離党して、新党を立ち上げる勢いだったが、参院採決までは、民主党内に居座るような物言いなのだ。
 輿石氏は「コメントは差し控える」といい、会談内容の説明をかたくなに拒んだ。処分を下す輿石氏が強ばった表情で、処分を受ける小沢氏が笑みを浮かべるという、常識では考えられない光景が広がっていた。
 小沢氏は28日夜、グループ議員 との会食で、「いつまでも待てない。行動を起こすのは来週以降だ」と語り、週明けにも離党を最終判断する。
 小沢新党については、衆院採決後、「衆院46人、参院12人、計58人を固めた」(小沢グループ関係者)といわれた。世論調査の不人気もあって、目減りしそうだが、仮に、57-58 人で本格政党を立ち上げて、国政選挙にのぞむ場合、数十億円の結党資金が必要とされる。
 総務省によると、政党助成法に基づく政党交付金 の配分額は1月1日現在の所属議員数と直近の国政選挙の結果で決まる。この時期に新党を立ち上げても、政党交付金が支給されるのは来年4月から。小沢氏の読み通り、年内の衆院選となれば「手弁当」で戦うしかない。
 小沢氏はグループ議員に「選挙資金は俺がやるから心配するな」といい、側近らが首都圏や北海道の資産家や経営者に接触しているようだが、官邸周辺は「資金調達がうまくいっていないらしい」と分析している。
 そこで浮上するのが、民主党をいったん解散して「分党(分割)」する手法だ。  政党助成法の規定では、ある政党が複数の新党に分かれた場合、 元の党の未交付分が各新党の議員数に比例して配分される。民主党から57-58人が分かれて新党を立ち上げた場合、今年は月平均で約3億円が交付される。 7-12月分を単純計算すると約18億円になる。
 ただ、政治生命を懸けた法案に集団造反された野田首相が、民主党をいったん解党して、分党を認めるとは思えない。小沢氏自身、過去に分党要求に応じていない。
 2000年3月、自由党党首だった小沢氏が、自自公連立政権からの離脱に傾いた際、小沢氏に自民党離党時から仕えてきた二階俊博元経産相をはじめ、海部俊樹元首相、扇千景元参院議長、野田毅元建設相、小池百合子元防衛相らが、連立継続を望み、保守党を立ち上げた。
 二階氏らは、自由党分党=政治資金の分配を要求したが、小沢氏はこれを蹴り、1円も与えなかった。この後、永田町では「小沢は守銭奴」「政治資金独り占め」など、猛烈な小沢批判が吹き荒れた。
 この経緯については、小沢氏 の側近、平野貞夫氏が著書「わが友・小沢一郎」(幻冬舎)に、平野氏が「政党助成金を保守党に配分することは、憲法の国民主権に反します。(中略)勝手に離党した者に配分できる性格のものではないのです」と、小沢氏を説得したことを記している。
 ともかく、小沢氏の決断が遅れていることに は、グループ内でも「時間をかけすぎると結束が保てない。もうギリギリのところだ」(周辺)との焦りも漏れる。別の議員は「離党届まで書かせたのに、ここで党に残るような中途半端なことをすればグループは崩壊だ」と吐き捨てるように語る。  小沢氏はどんな最終判断をするのか。≫(ZAKZAK)


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「日本民族は隷属を好む」米国の共通認識 その認識をぶち壊せるのは有権者のみ

2012年06月29日 | 日記
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「日本民族は隷属を好む」米国の共通認識 その認識をぶち壊せるのは有権者のみ

 まだ、参議院の審議・採決が残る“消費増税法案”、野田よ、まだ枕を高くして寝るんじゃないぞ!寝首を刎ねられるかもしれんからな(笑)。とまぁ、少々引かれ者の小唄風に脅かすのだが、本当にまだ勝負は決していない。本当の勝敗は、次期衆議院選挙の比較第一党が何処になるかで判明する。法案の凍結乃至は廃案も可能なのだから、良い気になるものではない。

 今回の“財務省クーデター法案”である“消費増税法案”に反対票を投じた民主党創業者・鳩山由紀夫の声は、有権者国民は読んでおくべきである。彼の今回の反対票を投じた独白の中に、我が国の抱える、最も政治的に重要なファクトが含まれていると云う点だ。その重要な点に関しては、筆者が指摘などしなくても、賢明な読者の方々には判るだろうから、余計なことは言わない。是非、鳩山由紀夫をルピー等とプロパガンダに洗脳されずに、それなりに評価しておきたいものである。


≪ 社会保障と税の一体改革関連法案採決にあたって
  私は6月26日の衆議院本会議に緊急上程される「社会保障と税の一体改革関連法案」の採決において、政府提案の消費税法改正案につい ては、反対いたしました。

3年前の政権交代で国民が望んだのは、これで日本の政治が変わるということではなかったのでしょうか。そして、その多くの声に応えるために、最もしなければならなかったことは既得権との戦いであったはずでした。既得権により身動きが取れなくなっている政治、経済の現状を変え、国民の皆さまが主人公になって、もっと不公平感なく豊かさを感じて生きていけるような世の中にしよう、というのが我々の主張であり、官僚任せの政治から政治主導へ、それも国民が主導する政治にしようということでした。そのために総理大臣にまで押し上げて頂き、国民の圧倒的な支持の下、既得権に 甘えた集団にメスを入れる努力をしました。しかし、米国の意向を忖度した官僚、財務官僚、大手メディアなど既得権側の抵抗は凄まじいものがありました。その力に十分抗し得なかったのは私の不徳の致すところと申し訳なく思っています。
私が目指した方向は決して間違ってはいなかったと今でも思っていますが、その後の政権が、私を反面教師にして、「官僚、米国に抵抗したからうまくいかなかったのだ、そこをうまくやればいいのだ」と180度民主党の進むべき方向が転換されました。何のために政権交代がなされたのか、という憤りを強く感じています。再稼働を含む原発問題、TPPも全く同じ発想です。 そしてこの消費税増税法案です。消費税を上げることは、官僚中の官僚組織、財務省の悲願なのです。

この増税法案に対して地元の意見を聞きました。79%の方が反対意見でした。 また、消費税のアップはいずれやらなければならないとも多くの人々が思っています。 しかし、とくに地方にお住まいの方々にとって、一人平均10万円の増税はとても家計を厳しくしてしまうのではないでしょうか。まずは景気を良くすることが最優先です。

私は、「4年間は消費税を上げる必要はない」というマニフェストを掲げて戦った張本人であり、その間に、野田総理も言ったように、シロアリ退治を徹底的にやるべきであり、シロアリ退治をしないで消費税を上げても、甘い汁を吸いに来るシロアリにたかられてしまうことになるのです。

社会保障と税の一体改革と嘯きながら、社会保障の部分がよく見えません。最低保障年金や後期高齢者の問題など、一番強く訴えたことを、これから国民会議にかけるということであれば、国民会議で結論が出た時に、その財源をどこに求めようかという議論をしても遅くありません。

今民主党に必要なのは、原点に立ち返った政権与党としての理念と政策だと思います。
本来であれば今は、昨年3月11日に東北地方が受けた未曾有の大災害を、国民が一丸となって 団結と絆の名の下に復興を目指して力を合わせて尽力している真最中の筈です。
それが現実はその教訓を生かすことなくいつの間にか過去のこととして忘れ去られようとしています。政治の責任は3・11を風化させてはならないのです。
現執行部は政権与党としての使命を忘れ、先の選挙で国民がNGを出した旧態依然の自民党の姿そのものに成り下がってしまった感すらします。原発事故の影響で今でも16万に及ぶ人たちが放射能の洗浄も行われず避難生活を不本意 にも強いられているにも拘わらず、野田内閣は経済活動を優先するあまり、事故原因が究明されず国民の多くが疑問符を感じる中、原発再稼働に踏み切りました。そしてこの渦中に国民に負担を強いる消費税増税を自公民の談合政治で成し遂げようとは言語道断です。
民主党が政権与党として国民の期待を担うべきことは何なのでしょうか。

単なる消費税増税法案採決の数合わせだけをニュースの焦点として取り上げる報道も問題です。今はまだ東北復興の途中であり、福島の原発事故を教訓として今何を論じていかなればならないかに気づかなければいけないのです。マスコミは政局を占っているときではありません。復興に向けて日本が一丸となっている真摯な日本国民の姿に世界の多くの人々が感銘を受けた事実を忘れてはいけません。

民主党の創業者として立派に振る舞ってほしい、という声も党内から頂いています。
私は民主党を誰よりも愛していますし、その思いで今日まで行動してきたつも りです。
今は、民主党を正しい道に戻すことが私の役割であると思っていますし、間違ったことだけは絶対にやらないという覚悟で仕事をしたいと思っています。  6月26日  鳩山 由紀夫 ≫(鳩山由紀夫公式HPより)
*上記6月26日付の鳩山の表明文中の太文字は筆者

 鳩山の声明文の中で筆者が、元首相としてはヨク言ったな、と評価するところは、 ≪しかし、米国の意向を忖度した官僚、財務官僚、大手メディアなど既得権側の抵抗は凄まじいものがありました。その力に十分抗し得なかったのは私の不徳の致すところと申し訳なく思っています。 私が目指した方向は決して間違ってはいなかったと今でも思っていますが、その後の政権が、私を反面教師にして、「官僚、米国に抵抗したからうまくいかなかったのだ、そこをうまくやればいいのだ」と180度民主党の進むべき方向が転換されました。何のために政権交代がなされたのか、という憤りを強く感じています。再稼働を含む原発問題、TPPも全く同じ発想です。 そしてこの消費税増税法案です。消費税を上げることは、官僚中の官僚組織、財務省の悲願なのです。≫と云う部分。

 日本人が、米国の意向を忖度する、霞が関官僚組織とマスメディアや経団連等々の既得権益集団が、どれ程「民意」を無視して、政治主導政治を阻止しているか、それを鳩山がウィキリークス(暴露)した点は、非常に重要だ。判り切っている事のようだが、案外多くの国民は、未だに判っていないのである。米国の意向に何らかの形で反論、乃至は逆鱗に触れた政治家は、彼の祖父である鳩山一郎も石橋湛山も重光葵も田中角栄も本人も小沢一郎も、その多くが、米国の手により政治的打撃を蒙ったか、官僚マスメディアらによって総攻撃を受けたのである。この事を書き始めたらきりがないのでやめておく。

 しかし、このような米国支配から、幾多に亘り多くの政治家が迫害を受けたにも関わらず、それを唯々諾々と受けとめる日本人と云う存在は、“何なのだろう”と云う大きな疑問が残される。単に山本七平の「空気」だけで説明するのも安直過ぎるのだろう。原爆投下の非人道性について米国内で宗教団体を中心に論議盛んだった時、その鎮静化に成功したのがトルーマン大統領とマサチューセッツ工科大学総長のカール・テイラー・コンプトン氏だった。このコンプトンと云う人物が的確に日本人について述べた言葉を孫崎亨氏は「日本は事実上、軍人をボスとする封建組織の中の奴隷国だった。一般人は、一方のボスの下から他方のボス占領軍へ。彼らにとってこの切りかえは、生計が保たれていければ、別に大したことではないのである」と語っている。

 このコンプトン氏の、日本人を小馬鹿にしたような言動に腹立たしさを感じつつ、一抹の不安も憶えないものでもない。鎌倉幕府時代からの、日本における庶民の生活を思うにつけ、もしかすると正鵠を得ているのかもしれない、と云う不安である。徳川幕府の圧政の中でも、農民職人商人は強かに生きていた。支配者が信長でも、秀吉でも、家康でも、庶民は平気だった(笑)。この歴史的経緯の中に、日本人の生命力のルーツがあるのかもしれない。コンプトン氏に言われると腹立たしいが、日本民族には、隷属に堪え得る免疫力が備わっている可能性を感じる。この事は、どんな時代でも生きていける逞しい生命・生活力はある事を示しているが、哲学・思想・理念と云った類には、カラッキシ興味がない民族だと云う方向性も示している。

 しかし、筆者などは、その逞しさが政治を劣化させると考えるわけで、此処で納得してしまう訳にはいかない。(若干、無理をしている(笑))“誰が支配者だって生きていければ良いじゃないか”と云う日本人から脱皮しても良い時代が来ているような気がする。世界中の国が、自分の足で立ち、自分の意志で生きて行こうとしているのに、“平穏な隷属なら、支配者が誰でも構わない”はもうやめても良いような気がしている。この点も、書き始めたら切りがないので、今夜はこの辺で、オヤスミナサイ!

日本人はなぜ無宗教なのか (ちくま新書)
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輿石の大岡裁判は「分党」? 小沢・鳩山除籍で輿石も辞任では官僚の大勝利

2012年06月28日 | 日記
そして官僚は生き残った 昭和史の大河を往く 第十集
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輿石の大岡裁判は「分党」? 小沢・鳩山除籍で輿石も辞任では官僚の大勝利

 霞が関官僚の大勝利の前祝いだろうか、法務、検察庁が田代検事を「嫌疑不十分」で不起訴とし、佐久間ら上司は「嫌疑なし」で、最下限の懲戒処分・戒告で店じまい。消費増税法案の政局ドサクサに乗じた猛烈スピン報道誘発の処分発表だ。最近では目くらましすら省略して、何やっても、無知無能な国民が気づく筈もない。仮に、気づく国民がいても、無価値と云う事で報道しなければ無きも同然。そのように、マスメディアも思っているようで末恐ろしい。

 既得権益の影響力は我が国の末端にまで行き渡っている。絶対に既得権益内で生きていると思えない人々でも、既得権で守られていると云う錯覚を抱いているのだから、どうにも処置なし、と云うのが感想だ。このような人びとに、“あなた達は騙されているのですよ”と語りかけても、自らは“恵まれた人種”と云う錯覚を持たせているのだから、霞が関官僚組織のシステムは、未だに有効に機能しているのだろう。正直、このパラダイムの破壊を構想すると、無限の闘いが待っている気がする。

 そんな風に考え出したら、筆者のような人間がシコシコとコラムを書き続けること自体が無意味で虚しいものになる。ネットメディアや個人ブログやツイッターの量的拡がりは充分に機能するようになったが、その質においては、目を蓋んばかりの現実もある。しかし、そこに期待するしか、日本人が目覚める道はないのだろう。目覚めても、あらぬ方向に噴き上がる人種も多いわけで、日本人の自立の道は、ことのほか厳しいと言わざるを得ないのだろう。それでも、日々、一歩一歩ギブアップせずに語り続ける価値はある、と己を鼓舞するのが関の山である。

 とまぁ、偶には愚痴の一つも言いたくなるような政治の惨状だ。この先、日本の政治家、政党は、何処まで霞が関官僚の手の平で政治を行うのか、そこが知りたいわけである。現在の民主・自民と云う、名目2大政党は小沢一郎が構想した政党ではなかった。小沢も、霞が関官僚らの心根が、此処まで国民主権の民主主義を踏みにじる組織とは思っていなかったに違いない。正直、小沢の認識以上に、霞が関組織は腐り、同時に国民に刃を向けるシステムになったいたと云う事だろう。我々が、彼らの包囲網から抜け出す方法は、政権選択選挙の投票行動で行われるのが筋である。

 勿論、その政権選択選挙に至るまでの、様々な言論、デモ等の運動は必要だが、最後は選挙によるしかないのである。最近、特に「維新の会」は、“小沢新党との連携はあり得ない”発言に終始しているが、未だ国政に何の責任も持たない勢力の立場にある限り、何でも言えると云う環境を考慮しておく必要がある。つまり、今は、彼らは国政に関して無法地帯に居るわけで、発言のすべては治外法権だ。つまり、国政に関し、彼らの言った言葉の責任はゼロである。嘘を言っても許される環境だと云う事、肝に銘じておくべきだ。

 さて、見出しになっている直近の民主党内の政治権力闘争に目を転じてみよう。原口一博の総務委員長辞任に触れるつもりだったが、触れること自体コラムの文面が穢れる(笑)のでやめておく。マスメディア全体に流れている、反対した議員たちへの対応に関する論調は、時事通信の記事に象徴される。

≪ 除籍見送りの公算=28日に輿石・小沢会談-民主
 民主党は27日午後、臨時の常任幹事会を開き、小沢一郎元代表ら消費増税法案に反対した造反者への対応について、党のルールに従い厳正に対処することを確認した。輿石東幹事長は28日、国会内で小沢氏と会談する。輿石氏ら執行部は離党者の規模を最小限に抑えたい考えで、除籍(除名)や離党勧告は見送られる公算だ。
 増税法案を採決した26日の衆院本会議では、小沢氏ら57人が 反対票を投じた。党の決定に従わない造反議員への対応に関し、党倫理規則では「注意」から「公職の辞任勧告」まで5段階の措置と、より重い「党員資格停止」「離党勧告」「除籍」の3種類の処分がある。
 常任幹事会では、野田佳彦首相と輿石氏に小沢氏らへの対処方針を一任することを確認した。輿石氏はこれに先立ち都内で講演し、「除籍だ、除名だと、そんなことをしたら党はどんどん分裂という流れになる」と述べ、除籍には否定的な見解を示した。
 輿石氏は小沢氏が離党、新党結成を視野に入れる中で除籍に踏み切れば、党分裂を加速・拡大させかねないとの判断に傾いている。小沢氏との会談では、党を割らないよう説得する意向だ。 
 ただ、首相が「政治生命を懸ける」とした法案に反対した議員には厳しい姿勢で臨むべきだという声も強い。法案に賛成した岸本周平氏ら当選1回の議員11人は27日午後、「厳正な処分をお願いしたい」と首相に申し入れた。
 一方、首相は同日、党の参院議員総会に出席。「政権与党として、法案を全力で成立させなければならない」と訴え、7月から始まる見通しの参院審議での協力を要請した。出席者からは「社会保障の姿が見えず、決まったことは増税だけだ」などと異論も出 た。
 総会後、小沢氏に近い森裕子氏は参院での採決で反対する意向を記者団に表明。小沢氏が離党を決断した場合、「行動を共にさせていただきたい」と同調する考えを示した。≫(時事通信)

 小沢一郎の腹は、解散の時期の見極めと云う部分に差し掛かっているだろう。フレッシュな印象の中で「新党立ち上げ」はポピュリズム政治において不可欠な要素なのだから、致し方ない選択だ。今国会で解散総選挙があるのかないのか、必ずしも明確な見通しがあるわけではない時点で手を挙げる馬鹿はいない。フライング気味に離党してしまった議員らに言いたかった事は、そう云うことなのだろう。まぁ9人くらいは良いとして、本体はそう云う訳にはいかない、と云う事だ。

 また、小沢一郎は善きにつけ悪しきにつけ、新党結成、解党、分党のオーソリティでもある。今回の、党議拘束に反対した行動には「マニュフェストを堅持する」と云う明確な大義と正当性があり、現民主党執行部も、仙谷や前原等の何でありクーデター執行部とは一線を画している。輿石・小沢会談がどのようなものか判らないが、野田政権及び野党が望んでやまない「小沢切り」を実行したのなら、「分党の手続きを行え」と小沢は主張するだろう。

  これには、充分小沢側に言い分はある。党則がない民主党の党則(あるのは規約)・党綱領は「マニュフェスト」である。故に、国政選挙を経ずに「マニュフェスト」を変更する事は許されない。現内閣が、その党綱領とも言うべき「マニュフェスト」を変更する以上、その考えに従えない議員達に対して、それまでに蓄積した党の財産を分与し、分党する事を実行するのが、フェアな公党のなすべき姿である。つまり、今回のマニュフェスト違反法案採決に対し、反対する議員達には、分党、財産の分与と云うものを主張する権利が存在すると云う事だ。

 ちなみに、現時点で民主党の政党助成金等々を含む繰越金は180億円を超えているわけで、分党議員は、それを受け取る権利を有すると云う事だ。日和見議員らは「盗人に追い銭だ~」と叫ぶだろうが、政治の世界とはそう云う理屈も成り立つ世界なのである。「だったら、俺も出たい!」等と言う民主党議員も出てきそうだが、そうは行かない(笑)。君らは「福祉の前にやることがある、増税だ」と云う幟を立てて選挙を戦うのみである。

 この荒唐無稽に思える論理が成り立つ、もう一つの理由がある。こちらの方が有力かもしれないが、法案に反対した小沢グループを厳しい処分にしたいのだろうが、鳩山由紀夫と云う創業者までを巻き添えに、厳しい処分が可能か?と云う問題でもある。おそらく、鳩山の最大の反対の理由は、此処にあると筆者は読んでいる。鳩山由紀夫は、小沢一郎にから大きな借りを幾つもしているわけで、ここで一つお返しをしようとしている、と筆者は読んだ。

 つまり、今回の法案反対の側には、民主党の党綱領同等のマニュフェストを守ると云う正当性があるわけで、その正当性を無視して、党の絶対的創業者である鳩山由紀夫と政権交代における最大の功労者小沢一郎を厳しく処分する行為は、公党としての政治行動として許されない。また、その残された公党・民主党にとっても、正義の通用しない政党の謗りを永遠に背負う事になるのだ。仙谷や前原は岡田は考えないだろうが、輿石は考える。そこが今後のポイントである。まぁ、相当の我田引水な論だが、今夜のコラムの締め括りとしておこう。オヤスミナサイ!



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衆議院で増税法案通過だが、野田は手放しで歓べない 参議院での自公要求はエスカレート

2012年06月27日 | 日記
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衆議院で増税法案通過だが、野田は手放しで歓べない 参議院での自公要求はエスカレート

 筆者は個人的にも怒涛の忙しさだった。まぁ私事は別にして、民主党衆議院議員も、責任を感じるものほど怒涛の一日が過ぎたのだろうと推察する。そんなわけで、睡魔と闘いながらのひと言コラムなので、サクッと片づける。先ずは、昨日の民主党衆議院議員の消費増税法案採決に対する対応が各紙に出ている。その中から、概ねのメディア情報や筆者の拙い情報源からズレテいた部分を抽出しておく。

 先ず、小林興起が反対票を投じた点は評価に値すると同時に、筆者の「嫌悪を覚える民主党・衆議院議員のリスト」及び「嫌悪政治家の中でも、特記すべきは以下の議員たち」からも削除せねばならない。同時に、小林議員に深くお詫び申し上げる。 福田衣里子が棄権か欠席の下馬評を覆し、反対票を投じたのも特筆だ。一匹狼的議員の辛いところか、旗幟をギリギリまで表明する怖さがあったのだろう。鳩山由紀夫が離党はしないが反対票を投じた価値は評価できる。最悪なのは原口一博、この期に及んで棄権とは、男の風上にも置けない奴。二度と原口一博と云う男の言動は評価しないように、自ら戒める予定だ。出来るだけ早目に、訂正リストもアップしておく。

 三宅雪子がツイッターで“党議拘束はかからなかった”とつぶやいたが、党議拘束はかかっているような、その後の展開だ。野田が「極めて残念な結果だ。当然、党議拘束がかかっていた。私と幹事長とよく相談し、党内のルールにのっとって厳正に対応したい」と言っている。まさか、野田が当然“党議拘束”と思い込んでいるわけではないのだろう(笑)。時事通信が、敢えて以下のように伝えていることから、一体改革3法案の幾つに反対したかを処分対応の決め手にしようとする情報が流れているのかもしれない。

≪民主の反対、欠席者
 26日の衆院本会議での採決で反対票を投じたり欠席、棄権した民主党衆院議員は次の通り。(敬称略。かっこ内は選挙区、「消」は消費増税法案、「社」は 社会保障制度改革推進法案、「こ」は認定こども園法改正案に反対または欠席・棄権)
◇反対(57人)
 【当選14回】小沢一郎(岩手4)=消社こ
 【当選8回】鳩山由紀夫(北海道9)=消
 【当選5回】東祥三(東京15)=消社こ、川内博史(鹿児島1)=消、小林興起(比例東京)=消、山岡賢次(栃木4)=消    社こ、山田正彦(長崎3)=同
 【当選4回】牧義夫(愛知4)=消社こ、松野頼久(熊本1)=消
 【当選3回】小泉俊明(茨城3)=消、小宮山泰子(埼玉7)=消社こ、鈴木克昌(愛知14)=同、中津川博郷(比例東     京)  =同、樋高剛(神奈川18)=同
 【当選2回】青木愛(東京12)=消社こ、太田和美(福島2)=同、岡島一正(千葉3)=同、古賀敬章(福岡4)=同、
 階猛(岩手1)=同、辻恵(大阪17)=同、中川治(大阪18)=同、松崎哲久(埼玉10)=同、横山北斗(青森1)=同
 【当選1回】相原史乃(比例南関東)=消社こ、石井章(比例北関東)=同、石原洋三郎(福島1)=同、
 石山敬貴(宮城4)=消、大谷啓(大阪15)=消社こ、大山昌宏(比例東海)=同、岡本英子(神奈川3)=同、
 加藤学 (長野5)=同、笠原多見子(比例東海)=同、金子健一(比例南関東)=同、川島智太郎(比例東京)=同、
 木村剛司(東京14)=同、菊池長右エ門(比 例東北)=同、京野公子(秋田3)=同、熊谷貞俊(比例近畿)=同
 熊田篤嗣(大阪1)=消、黒田雄(千葉2)=消社こ、瑞慶覧長敏(沖縄4)=同、菅川洋(比例中国)=同、
 平智之(京都1)=消、高松和夫(比例東北)=消社こ、橘秀徳(神奈川13)=同、玉城デニー(沖縄3)=同、
 中野渡詔子(比例東北)=同、萩原仁(大阪2)=同、橋本勉(比例東海)=消、畑浩治(岩手2)=消社こ、
 初鹿明博(東京16)=消こ、福嶋健一郎(熊本2)=消社こ、福島伸享(茨城1)=消、福田衣里子(長崎2)=消こ、
 三宅雪子(比例北関東)=消社こ、水野智彦(比例南関東)=消社、村上史好(大阪6)=消社こ  
◇欠席・棄権 (16人)
 【当選14回】羽田孜(長野3)=消社こ  【当選6回】小沢鋭仁(山梨1)=消  【当選5回】原口一博(佐賀1)=消社こ  【当選4回】黄川田徹(岩手3)=消社こ  【当選3回】篠原孝(長野1)=消社こ、村井宗明(富山1)=同  【当選2回】石関貴史(群馬2)=消社こ、梶原康弘(兵庫5)=同、橋本清仁(宮城3)=消、福田昭夫(栃木2)=消社こ  【当選1回】石森久嗣(栃木1)=消社こ、空本誠喜(広島4)=同、玉置公良(比例近畿)=同、宮崎岳志(群馬1)=消、柳田和己(比例北関東)=消社こ、山岡達丸(比例北海道)=同 ≫(時事通信)

 いずれにせよ、輿石幹事長と野田首相の力勝負になるのだろう。また、小沢一郎が、一気に離党新党に雪崩込まなかった点を考慮すると、参議院での審議期間中に、何らかの問題が生じる可能性もあると云うことなのだろう。特に、野党自公の「厳重処分せよ!」のシュプレヒコールは両刃の剣で、吉と出るか凶と出るか、5分5分の勝負に挑んでいるように見える。少なくとも、此の儘、参議院でスンナリ法案が通過してしまうと、谷垣は何が目的で3党合意をしたのかサッパリ判らなくなる。 *厳重処分の次には、解散総選挙と言い出すのは既定路線。野田もそこまでは読めているだろうが、どうするかまでは読めていないのが、今夜の状態のような気がする。今夜は筆者も疲労で朦朧、この辺の分析は明日に回して、寝ることにする。皆さま、今日も読んでいただきありがとうございます。では、オヤスミナサイ!

昭和史 1926-1945 (平凡社ライブラリー)
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民自公3党合意“消費増税法案”採決を前に 25日は機密費絨毯爆撃か

2012年06月26日 | 日記
「日本株式会社」の昭和史―官僚支配の構造
小林 英夫,米倉 誠一郎,岡崎 哲二,NHK取材班
創元社


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民自公3党合意“消費増税法案”採決を前に 25日は機密費絨毯爆撃か

 *今日のコラムは予約投稿なので、緊急事態が起きた場合への対応出来ない事を冒頭に申し上げておく。

 さて、消費増税法案の行方だが、未曾有なことでも起きない限り、衆議院は通過する。ここ数日の拙コラムでも語っているが、民主党内から、反対票がどの程度出るか、その内何人が小沢一郎と共同歩調をとり離党まで決意しているか、と云う問題に焦点は絞られている。衆議院採決後、当日にも判明する問題かと思ったが、どうも事は簡単ではないようだ。

 厄介なことは、衆議院における採決は「起立採決」になることが通常であり、「記名採決」を行うには、出席議員の1/5からの申し立てが必要になる。出席者と云う以上、その場で申し入れを行うのだが、今回小沢一郎側の議員が、その申し入れをするかしないかも、見どころの一つだ。「起立採決」の場合、「起立多数!よって本法案は・・・」となり、今回は大半が起立する為、中腰のヤツでも、立ちかけているヤツでも区別がつかない可能性がある。中継はあるが、全体像を映し出すだろうから、判別は困難である。

 このような採決方法を採っておけば、賛成、反対議員の特定も曖昧になものになり、「党議拘束」と云う言葉の意味合いもかなり違っている。つまり、党議拘束は掛けるけど、その処分は厳しいものではない事を示唆している。精々、民主党代表選終了までの3ヶ月程度の期間とする、と云う事だろう。反対議員の多くが、反野田だろうから野田の再選にも有利と云う事だ。最後は、25日絨毯爆撃さながらの官房機密費のバラマキが起きるのかもしれない。また、それを待っている議員もいるのだろう。

 こう考えてゆくと、政権を握り、党執行部を握る党代表の権力と云うものは相当なものだと良く判る。チョットやソットの決意では代表に逆らう事の難しさが理解できる。逆に、そのような党内における重大はハンデを乗り越えてでも、逆らうという事は、並大抵の決心ではない事を窺わせる。このような点を筆者などは軽く考えていた部分があり、僅かに反省するのだが、小沢一郎に「離党届」を預けた議員たちの心情に、深く敬意をあらためて抱くものだ。故に、原口一博のような二枚舌・日和見裏切り野郎も生まれてくる。

≪ 「小沢氏、ドス突きつけぶっ壊すよう…」原口氏
 社会保障と税の一体改革関連法案を巡り、民主党の小沢一郎元代表を中心に離党の動きが強まっていることについて、党佐賀県連会長の原口一博議員(衆院佐 賀1区)は24日、「同調しないし、同調しないように働きかけている」などと述べ、離党の動きをけん制した。法案への賛否については「党議拘束には従う」 と述べた。
 郵政関連団体の会合が開かれた唐津市内の会場で、記者団の取材に答えた。
 原口議員は、小沢元代表の行動について「ドスを突きつけ、『ぶっ壊す』みたいな行動だ。小沢氏には『今は党を割るべきタイミングではない』と(直前に)伝えていたので驚いている」などと述べた。自身の今後の対応については「同調はしない」と明言した。
 また、関連法案については「3党合意は重たい。ただ、国民との契約(マニフェスト)も重たいので、どこで折り合いを付けるかで、みんなが悩んでいる」とする一方、自身の賛否については「党議拘束をかけるなら従う」と語った。≫(読売新聞)

 それから、鳩山由紀夫の対応だが、彼としては精一杯の対応だろうと筆者は認識している。少なくとも反対は明言しているのだから、それで良い。いやしくも民主党の創業者だからね、小沢一郎のように踏ん切りをつけるというわけにはいかないだろう。また、鳩山が議場で反対(不起立)だった場合、民主党執行部の「党議拘束」の処分内容は、当初の考え以上に軽微なものになる歯止めの役割も果たすことになる。異なる視点からみると、過半数割れ防衛の高等戦術かもしれないので、100%支持するものでもない。

 時間が少ないので、先にコラムで指摘した「あいば達也が嫌悪を覚える民主党・衆議院議員のリスト 個人的感情の趣くままに」のリスト修正が出来たので、最後につけ加えておく。

◇ 筆者が嫌悪を覚える民主党・衆議院議員のリスト(6月25日修正版)
■ 安住淳、荒井聰、池田元久、五十嵐文彦、稲富修二、生方幸夫、枝野幸男、岡田克也、逢坂誠二、奥村展三、大畠章宏、菅直人、鹿野道彦、海江田万里、川端達夫、空本誠喜、加藤公一、神山洋介、神風英男、玄葉光一郎、小宮山洋子、小林興起、古賀一成、斎藤勁、桜井充、笹木竜三、末松義規、仙谷由人、田中慶秋、高井美穂、辻元清美、筒井信隆、寺田学、手塚仁雄、中塚一宏、中山義活、長妻昭、長島昭久、中野寛成、長浜博行、西村智奈美、野田佳彦、原口一博、平野博文、平岡秀夫、藤村修、藤井裕久、古川元久、福山哲郎、福田衣里子、細川律夫、細野豪志、前原誠司、牧野聖修、松原仁、三村和也、山井和則、横光克彦、渡部恒三、渡辺周、柚木道義。以上 *藤井裕久、渡部恒三の両議員は次回の衆議院選には出馬しないといわれている。

◇ 上記嫌悪政治家の中でも、特記すべきは以下の議員たち(6月25日修正版)
■安住淳、岡田克也、大畠章宏、菅直人、鹿野道彦、小宮山洋子、小林興起、仙谷由人、寺田学、中塚一宏、中山義活、長島昭久、野田佳彦、原口一博、藤村修、藤井裕久、前原誠司、牧野聖修、渡部恒三、渡辺周。


昭和史発掘〈1〉 (文春文庫)[新装版]
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愉快な衆議院選シュミレーション 「自・公・民」合わせて190議席の大敗北!

2012年06月25日 | 日記
戦後史の正体 (「戦後再発見」双書)
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愉快な衆議院選シュミレーション 「自・公・民」合わせて190議席の大敗北!

 消費増税法案採決のスケジュールが揺れている中で、年内にも解散総選挙の可能性が濃くなっている。衆議院選後の我が国の政治状況を考えるのは、先走りの感があるが敢えて触れてみようと思う。何故かというと、半年後に展開されているかもしれない永田町の権力構造の展望なしには、現時点の事実だけでも政治選択そのものが、あまりに近視眼過ぎる弊害を避けるためである。何も決まっていないのに、半年先が展望できるか、と云う疑問もあるだろうが、その程度の想像力を働かせないと、行き当たりばったりのジャッジが繰り返され、“権利なき主権者の増産と云う霞が関官僚の錬金術”の罠に嵌るだけである。

 現時点の国会における数の論理から推測していけば、民主・自民・公明党は3艘の泥船を荒縄で括り、太平洋の海原に漕ぎい出ようとしている。呉越同舟ならいざ知らず、泥縄で用意した荒縄で3艘を括りつけるだけなのだから、その成り行きは推して知るべしだ。しかし、その3艘泥船に乗る乗員は、“みんなで渡るから怖くない”その方が安全だと思っているのだから、不思議である。いざ沈没の危機には「トモダチ作戦」のアメリカが助けに来ると、信じて疑わないのだ。彼等にしてみると、その3艘の泥船こそが、「ノアの箱舟」に見えるのだから、口を酸っぱくして注意喚起しても無駄だろう。

 現時点で、次回の衆議院選挙を予想している政治評論家は少ないが、小林吉弥氏や鈴木哲夫氏の予想を平均総合評価すると次のようになる。
自民党:170~200
民主党:100~120
公明党:029~030
みんな:035~040
維新 :040~050
その他:106~040
合計 :480~480
となる。相当のバラツキがあるが、流動的過ぎる現政局の下、予想すれば致し方のないものである。

 消費増税法案の採決が何時になるか別にして、ここまできたら、いずれ採決されるわけで、その日がいつになるか、たいした問題ではない。常識的線に則って予測すれば、“消費増税法案”は可決する。その先も常識的判断に則れば、法案に反対票を投じた民主党議員は、小沢一郎が立ちあげるであろう「小沢新党」や「みんなの党」、橋下新党に分散する。政局が、今後そのような展開において、年内にも行われる小選挙の結果がどのようなものになるのか、シュミレーションは必要だろう。以下に、筆者の身勝手な衆議院予測を示しておく。

 年内解散総選挙におけるシュミレーション。(小沢新党が立ちあがった場合)
自民党:130
民主党:080
公明党:030
みんな:040
維新  :050
小沢党:110
その他:040
合計 :480
となる。結構、これでも小沢、渡辺、橋下に甘い見通しだ。これでは、その他を糾合すれば、自公民の大連立か連携が成立、既存勢力温存、歴史の繰り返しが続くことを意味する。つまり、このバラバラ選挙戦略は、国民の民意が分散化されている事になる。 *小沢新党では、現職+新たな有力候補が擁立されると読んでいる。

 つまり、既存権力勢力への挑戦と云う一点突破・旗幟(反増税、脱原子力、霞が関行政大改革)の下に戦う、選挙戦略が反増税派に求められる。それが、小沢と橋下の度量勝負になることは、間違いないだろう。上記の選挙状況では、自公民の既得権勢力陣に敗北するわけで、長い目で見れば有効だが、日本の立て直しが遠回りする点は否めない。対米自立問題は歴史的観点から思うに、選挙の争点とする事は意外に難しい。問題が多岐にわたる為、逆にシンボリックな矮小化した問題で争点化するからである。故に、日米問題は選挙の争点にするには、当面避けるべきだ。米国の凋落を、国民の多くが共通の認識に至るまで封印が良いのだろう(笑)。

 上記のような政治的大局観に立って、小沢・橋下・渡辺らが“新連立構想”を有権者に示すことが可能になった場合、年内にも行われるであろう衆議院選は、我が国の戦後の歴史を塗り替える程の、政治権力の移動が為されるのだろう。想像するだけでも愉快なので、そのアッと驚くシュミレーションも提示しておく。妄想との誹謗中傷は覚悟の上だが、瓢箪から駒と云うこともある。

自民党:100
民主党:070
公明党:020 
みんな:060
維新  :070
小沢党:130
その他:050
合計 :480

 小沢新党が比較第一党となり、総理を出すことになるが絶対的条件ではないだろう。新連立政権は小沢150、みんな50、維新60で260議席。衆議院の過半数241を超え安定連立となる。絶対安定にはならないだろうが、自公民連立は190議席だが、次第にその力を失う。公明は「本当は反増税、反原発だった」等と言い、与党にすり寄るだろう。石原慎太郎のように、国政を考える時、個人の好き嫌いで政治を考えるようでは駄目だ。目的が一致すれば、その目的のために団結すればよく、その目的達成時には、次なる目標の連立を夫々が考える時代が来ているのだろう。小沢一郎が、このような民主党だと、政治が混沌としてカオスの世界に突入すると心配していたが、否応なくカオスは越えなければならない時代の要請だ、と筆者は考えている。

 以上のような愉快なシュミレーションを皆様も夫々に愉しむことをお薦めする。筆者の妄想に文句を言うよりも建設的だ(笑)。少なくとも、素晴らしき「頭の体操」になる事だけはたしかだ。直近の政局ばかり考えていると、腐ったような政治屋の顔が浮かび吐き気をもよおす。絶対、酒煙草よりも健康に悪影響がある。現実逃避ではなく、可能性がある夢を描くことは、人間の進歩に極めて有効だ。それこそ自己啓発の基本の基、イマジネーションである。それでは、大政局の25日の週が来ますが、ご健勝に過ごされること説に願い、眠ることとします。オヤスミナサイ!

そして官僚は生き残った 昭和史の大河を往く 第十集
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毎日新聞社


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あいば達也が嫌悪を覚える民主党・衆議院議員のリスト 個人的感情の趣くままに

2012年06月24日 | 日記
「知」の欺瞞――ポストモダン思想における科学の濫用 (岩波現代文庫)
アラン・ソーカル,ジャン・ブリクモン
岩波書店


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あいば達也が嫌悪を覚える民主党・衆議院議員のリスト 個人的感情の趣くままに

 筆者が個人的感情の趣くままに、嫌悪や不快を感じる現在の民主党衆議院議員のリストを公表する。勿論、感情と云うより感覚的なものだが、そのような嫌悪を抱くに至った感情はまったく根拠なく毛嫌いしている、と云う類ではない。少なくとも、ここ3年以上に亘り、民主党政権をウォッチングしてきた経験に何らかの関係性は存在する。容姿が気にいらないというわけではない。その政治家を嫌悪する、何らかの政治行動があったという実態に基づいている。

 但し、このリストは半分個人的メモのようなものなので、次期総選挙の「落選運動」のターゲットを意味していない。何故かというと、まだ野田佳彦が立派に内閣総理大臣として、民主党内を“見事に!”まとめているのだから、解散総選挙の候補者を吟味するなど、フライングも良いところであるからだ(笑)。間違っても、読者の皆様に、“コイツら落とせ~!”等と主張しておりませんので、あしからず。まぁ、一つの叩き台としてご利用いただき、各自が夫々、主権者国民として、自らジャッジする事を切に望みます。

 先ずは軽く政局の話題。筆者から政局話を抜くと、ランキングがガタ落ちになるので、触れないわけにはいかない(笑)。法案への反対票を投じる衆議院議員は、小沢グループを中心に、間違いなく60人を超えている。ウッカリすると、週明けの月曜日には70人超もあり得る情勢だ。官邸側も、多少はこの状況に危機感を持ったのか、電話攻勢で「せめて欠席にして貰えないか」と泣きつく始末。意志表示していない議員の場合、殆ど電話が繋がらないという(笑)。所謂、居留守と云うことだ。

 民主党議員は反増税派は意気軒高、「増税の前にやるべきことがある」一本槍で、例の幟の下、弁舌にも力がこもる。増税賛成派の議員は憐れだ。社会保障を棚上げで、増税だけを先行する政策の説明に汲々。「財政再建は待ったなし、増税の先送りしている暇がないのです」等々と、野田と同じレベルで支持者の同情を買うのがやっと。リフレ派論など出された質問には、まったく答えられず、ひたすら頭を下げるのみ。この調子では、26日の採決は再々々回の延期と云う事になり、7月ずれ込みまで起きそうだ。

 “シロアリイオン岡田克也”は「自民党が冷たいのは悲しい」とか言い、“私利私欲菅直人”は「小沢氏の個利個略」だと、誰も読まない本人のブログに書いている(笑)。菅直人が存命だったとは知らなかった。マスメディア全体は「“決められない政治”から“決める政治へ“」と云う共通論調を維持しているが、突出して異様な振舞いに出ているのが読売新聞。CIAの猛烈なミッションなのか、財務省からの脅しなのか。文春の記事の引用はないが、自社が支持者に送りつけられたコピー入手の上の記事と、逃げを打ちながら執拗に自社サイトのトップ位置に「小沢は放射能が怖くて逃げた」関連記事を貼り付けていた。

 さて政局話が長くなったが早速、個人的感情の趣くままに、嫌悪や不快を感じる現在の民主党衆議院議員の名前を書きだしておく。まぁ筆者の暇つぶしと揶揄して頂いても結構である。個人の感想に過ぎないのだから。このリストには、多分衆議院1年生議員は含まれていないと思う。あくまで、ここ3年以上の与党民主党としての、政治行動が気に食わなかった政治家連中と云うことなので、メディアへの露出が僅かな衆議院議員の事は判らない。その辺は、読者の皆様の方が、各選挙区の議員の言動など詳しいものと思われるので、補強すると完成品に近くなるかもしれません。
*極力アイウエオ順ですが、間違いはご容赦願います。

 筆者が嫌悪を覚える民主党・衆議院議員のリスト

■安住淳、荒井聰、池田元久、五十嵐文彦、生方幸夫、枝野幸男、岡田克也、逢坂誠二、奥村展三、大畠章宏、菅直人、鹿野道彦、川端達夫、空本誠喜、加藤公一、神風英男、玄葉光一郎、小宮山洋子、小林興起、古賀一成、斎藤勁、桜井充、笹木竜三、末松義規、仙谷由人、田中慶秋、高井美穂、辻元清美、筒井信隆、寺田学、手塚仁雄、中塚一宏、中山義活、長妻昭、長島昭久、中野寛成、長浜博行、西村智奈美、野田佳彦、平野博文、平岡秀夫、藤村修、藤井裕久、古川元久、福山哲郎、細川律夫、細野豪志、前原誠司、牧野聖修、松原仁、山井和則、横光克彦、渡部恒三、渡辺周。以上 *藤井裕久、渡部恒三の両議員は次回の衆議院選には出馬しないといわれている。

 上記嫌悪政治家の中でも、特記すべきは以下の議員たち

■安住淳、岡田克也、大畠章宏、菅直人、鹿野道彦、小宮山洋子、小林興起、仙谷由人、寺田学、中塚一宏、中山義活、長島昭久、野田佳彦、藤村修、藤井裕久、前原誠司、牧野聖修、渡部恒三、渡辺周。 *以上、極めて個人的趣味が加味されている(笑)。

 あとは、賢明な皆様が、適当にご自分の考え好み等々を加味して、何かお役に立てれば幸いです。結構こういう作業は目が疲れる。眼薬を点して、寝ることにします。オヤスミナサイ!

震災復興 欺瞞の構図 (新潮新書)
原田 泰
新潮社


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政権公約違反、裏切り民主党衆議院議員は誰だ! 22日現在、気にさわる民主党議員一覧

2012年06月23日 | 日記
誰が小沢一郎を殺すのか?画策者なき陰謀
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角川書店(角川グループパブリッシング)


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政権公約違反、裏切り民主党衆議院議員は誰だ! 22日現在、気にさわる民主党議員一覧

 注:中段にある■集散しなかった小沢グループを装っていた衆議院議員のリストの一部訂正を行いました。訂正23日を確認願います。

 以下の毎日新聞の記事を参考に、そのマスメディアの金太郎アメ政局の読みの間違い探しを指摘しておこう。その後で、小沢グループとして行動し、未だ09年マニュフェストに逆行した政策にひた走る、醜き民主党衆議院議員と思われる議員のリストを晒しておく。野田・仙谷や前原・岡田・安住・小宮山などはリストアップせずとも賢明な皆様には、不要の情報と云う事で割愛させて頂く。但し、野田首相誕生に重大な責任を負う、鹿野らのグループの議員は極悪中間派として晒させて頂く。リストアップされた議員の中でも、諸般の事情で、意志をギリギリまで表明できないと云う議員もいるだろうから、決定的リストではない事を申し上げておく。

≪ 民主:切り崩し合戦 小沢元代表側、造反54人目標
 消費増税法案を巡り民主党の小沢一郎元代表が「新党」に言及した翌22日、野田佳彦首相側と元代表側による党内の説得・切り崩し工作が激化した。 元代表側は政権を少数与党に転落させられる54人以上の造反を目指し、小沢グループ内の引き締めに力を入れる。輿石東幹事長ら党執行部は分裂を恐れる中間 派に配慮し、26日の衆院採決前に改めて党内議論ができるよう25日に臨時代議士会を開くことを決めた。首相も出席し理解を求める。
 元代表は22日、東京都内のホテルにグループ議員約30人を集め「我々の主張が正しい。貫いていこう」 と呼びかけた。21日夜の会合に集まった49人の大半から離党届をまとめており、22日はこの会合に参加しなかった議員とも面会。グループの結束固めを急 いだ。
 49人会合に危機感を強める首相側は首相補佐官らが説得工作を分担し、反対派には「せめて欠席を」と働 きかけている。週末に地元に戻って支持者と相談する所属議員も多く、民主党の支持団体・連合も反対派の切り崩しに当たっている。 中間派の鹿野道彦前農相は22日のグループ会合で「一致協力しないと政権政党として役割を果たせない」と強調。首相や輿石氏と相次いで面会し、党内融和へ の努力を求めた。輿石氏は同日の首相との会談で、テレビに出演して反対派を批判する首相側近らを念頭に「国民に悪いイメージを与え、党内の対立感情をあお る」と苦言を呈した。≫(毎日新聞【田中成之】)

 上記の毎日新聞の記事で、大きく間違っているのが49人の議員の大半と書いてあるが47人に達している模様ということ。10名の隠し玉議員は温存、26日に正体を現す戦術が採られているので、実質57人は確定している模様だ。また、民主党支持団体や連合が反対派の切り崩しに精を出しているとの部分があるが、連合もその他支持団体も、都道府県ごとに、増税に対し賛成・反対があり、本部自体の命令など聞く耳持たずの地域が大半である。≪25日に臨時代議士会を開く≫となっているが、野田取巻きが集散する“官邸”と党執行部(前原仙谷除く)の温度差は異様なほどの乖離があり、輿石幹事長と野田佳彦の間は、一触触発の危機を迎えている。25日に、本来開催すべきは、当然だが“両院議員総会”である。しかし、怖くて開催出来ない実情なのだ。こんな政権与党、歴史上みたこともない(笑)。

● 21日ホテルに集まり、「反対票」を意志表示した衆議院議員

≪ 小沢一郎、東祥三 、山岡賢次、山田正彦、黄川田徹、牧義夫、小泉俊明、小宮山泰子、鈴木克昌、樋高剛、青木愛 、太田和美、岡島一正、古賀敬章、階猛、辻恵、中川治、松崎哲久、横山北斗、相原史乃、石井章、石原洋三郎、石森久嗣、大谷啓、大山昌宏、岡本英子、笠原多見子、加藤学、金子健一、川島智太郎、菊池長右エ門、木村剛司、京野公子、熊谷貞俊、黒田雄、菅川洋、瑞慶覧長敏、高松和夫、 橘秀徳、玉城デニー、中野渡詔子、萩原仁、橋本勉、畑浩治、福嶋健一郎、水野智彦、三宅雪子、村上史好、柳田和己 ≫ 以上

 以下は裏切り者関連リスト(笑)。但し、この中に10人は隠し玉議員が含まれているので、心得て参照願います。

■集散しなかった小沢グループを装っていた衆議院議員のリスト(注:この中には、鳩山グループの議員が重複、党内反対勢力として残るか微妙な立場に議員もいる。また、事情により意志を鮮明にしていな議員も含む)

≪ 原口一博、川内博史、福田衣里子、田中真紀子、田中美絵子、三井辨雄、中塚一宏、奥村展三、沓掛哲男、空本誠喜、菊田真紀子、高山智司、梶原康弘、吉良州司、篠原孝、神風英男、高山智司、田嶋要、津島恭一、仲野博子、村井宗明、山口壮、吉田泉、石関貴史、糸川正晃、福田昭夫、相原史乃、大谷啓、近藤和也、坂口岳洋、柴橋正直、杉本和巳、高橋昭一、長尾敬、橋本博明、本村賢太郎、森本和義 ≫

 *訂正23日
松野頼久議員は反対票を明言。 川内博史は態度曖昧に。 注:石原洋三郎・横山北斗・川島智太郎議員は「●」に参加、このリストから削除訂正いたした。(関係各位へのご迷惑お詫びいたします)小林正枝議員は「新党きづな」転出のため削除。

■新政研参加議員で、意志表示なき衆議院議員

≪ 小沢鋭仁、小林興起、伴野豊、吉田治、松宮勲、和田隆志、橋本清仁、若井康彦、石山敬貴、今井雅人、大西孝典、奥野総一郎、川口浩、熊田篤嗣、坂口岳洋、高橋英行、皆吉稲生、山岡達丸 ≫

 以上が、小沢に接近しながら「消費増税」に賛成と云うか、野田にもオベンチャラな態度を取っている二股の様相の衆議院議員である。勿論、この中から10人程度は、ギリギリになってハプニング的に「反対票」を投じる議員も含まれるので、注意を要する。以下は「中間派」等と中途半端なポジショニングで、野田首相誕生に、大きく貢献した09年マニュフェスト逆行の衆議院議員とみなされる。主に鹿野グループ所属の衆議院議員をリストアップしておく。

■鹿野グループ(注:参議院議員含む)

≪ 鹿野道彦、大畠章宏、筒井信隆、生方幸夫、中山義活、末松義規、篠原孝、小林興起、池田元久、石田勝之、大島敦、松崎公昭、吉田公一、楠田大蔵、田名部匡代、中津川博郷、梶原康弘、佐々木隆博、大泉博子、川村秀三郎、小山展弘、樋口俊一、和嶋未希、白眞勲 、前田武志、増子輝彦、大島九州男、大野元裕 ≫

 二重国籍でダントツなのは小林興起衆議院議員だが、この人どうするのだろう?以上ザザッと拾ってみたので、総選挙等の時には参考になるかもしれない。おそらく、25日、26日に、「■」から、「●」グループに格上げになる議員が15人程度増加する事を念じてやまない。筆者の不注意で、●なのに■の議員さんがいらしたら、俺は「隠し玉だ」と表明してください。


小沢主義 志を持て、日本人 (集英社文庫)
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小沢の党内闘争は終わっていない 法案反対民主党内過半数、輿石参議院は根こそぎ離党?

2012年06月22日 | 日記

 

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小沢の党内闘争は終わっていない 法案反対民主党内過半数、輿石参議院は根こそぎ離党?

 「ザ!政局」である。マスメディアも小沢信者も、小沢新党がすべてのように盛り上がっているが、まだまだひと波乱ありそうな予感がある。筆者の個人的ブログサイトのコラムなので、どのような憶測政局の読みをしようと筆者の勝手だ(笑)。最近は、ネトウヨ&小沢信者から誹謗中傷のコメを頂いているが、有り難いことである、読んでくれているのだから。

 マスメディア各社似たり寄ったりの飛ばし記事だが、一番固い読みをしている朝日の記事を引用しよう。何故かと云うと、朝日社内が結構揺れているからだ。社内が揺れているマスメディアの情報は、そこそこ信用出来ることがある(笑)。

≪ 民主の亀裂拡大 小沢系50人、増税法案反対で結束確認
 民主党の小沢一郎元代表は21日のグループ会合で、消費増税関連法案の衆院採決で反対する意向を表明した。その後、東京都内のホテルにグループ所属の衆院議員約50人が集結。法案に反対する方針で結束を確認した。民主党内の亀裂は大きく広がっている。
 小沢氏は、グループ所属議員を前に「総選挙もいつになるかわからない。総選挙で勝ち残れるようなことを全力で取り組んでいく」とあいさつした。  会合には出席できなかった小沢グループの議員が複数いるほか、鳩山由紀夫元首相のグループや中間派にも同調を検討する動きがある。54人以上が離党すれば与党の衆院勢力は過半数を割り込み、野田佳彦首相の政権運営に大きな打撃となるのは必至だ。
 衆院は21日の本会議で、国会の会期を9月8日まで79日間延長することを民主党などの賛成多数で可決。自公両党は反対した。消費増税関連法案の衆院本 会議採決は、26日になる見通しだ。≫ 朝日新聞

 ここで確認しておいた方が良い事実がある。小沢一郎は輿石幹事長との会談の後、記者団の離党・新党結成について問われ、「選択肢はいくつかある。採決が済んでから相談し、最善の道を選びたい」とだけ語っただけだ。この発言イコール“新党結成!”と云う判断は拙速だ。新政研の集会冒頭の挨拶でも「消費増税法案には反対する」、「国民の気持ちがどの辺にあるのか、何のために政治家になっているのかに思いをいたし、ぜひご自身で決断していただきたい」と発言したが、新党立ち上げが既成事実と云うわけではない。あくまで、3党合意に基づく衆議院の採決には「反対する」と言っただけで、言外に「採決を見送れ」と云う意味が含まれている点を考慮に入れておいた方が良い。

 小沢の採決時反対表明イコール離党・新党結成と思い込んでいる野田側近らは、精々40人に満たないと票読みしていた小沢グループの人数が50人を超えることが確実になって慌てだした。その証左とはいわないが、岡田克也が鳩山由紀夫の事務所に駆け込んだ。1時間も話したのだから色々硬軟織り交ぜ岡田が鳩山に迫ったのだろうが、鳩山は記者団に「消費税はやらないと訴えて選挙に大勝利した。その責任は取らなければいけない」、ついでに岡田に対し「内閣の一員がやることではない。採決を急ぐということは党を分裂させたいということだ」と語っている。

 つまり、鳩山の立ち位置は微妙で、創業者が自党から出て行く決心がつかない気持も察する事は出来る(笑)。あまりにも惨めな自分を思うのだろう。あくまで、鳩山の方向性は党を割らないことであり、その為には3党合意増税法案を永遠に採決しない事である。少なくとも、26日の採決までの5日間をモラトリアム期間として、鳩山に最後の政治力発揮の場を、小沢一郎は与えたと、筆者は読んでいる。

 このモラトリアム期間が吉と出るか、凶と出るか、その辺は判別しにくい。野田勢力の裏工作部隊は、全議員にアノ文春の捏造手紙の全文コピーを“怪文書”としてバラ撒いているようだ。米国関連者の動きとも読める。なにせ、党代表選の党員・サポーターの投票はがきを操作する連中だ、怪文書程度は朝飯前だろう。また、採決日を21日、22日から、26日に決定した。勿論、決定したのは民主党執行部だが、輿石は反対票を投じる衆議院議員が増えることで、採決が頓挫する事に消極的期待を持っているだろう。野田勢力は、逆に中間派、意志表示していない小沢グループ、鳩山グループの切り崩しの時間だと思っている。

 まぁ、この5日間のモラトリアム期間によって、野田勢力VS小沢勢力の方向性が決まる。つまり、まだ民主党内における小沢一郎の権力闘争は継続中である。「離党・新党結成」の既成事実化は、マスメディアのプロパガンダの一種だ。小沢信者連中のスッキリしたい気持も判るが、民主主義の権力は数である。前原の党内における“一任男”のような気軽な行為が出来ない、国会内の採決である。そして、小沢一郎の政治理念の実現のためには、より有利な政治状況を作ることも肝要だ。その意味で、ギリギリまで党内で粘る姿勢も重要。どちらに転ぼうと、粘って一人でも反対表明者が増えることは、それだけパワーが増えるのだから避けて通れない。

 また、昨日のコラムで軽く触れておいたが、マスメディアの眼は衆議院のみに向けられているが、参議院の状況も視野に入れておく必要があるだろう。某民主党参議院関係者の情報によると、「民主党参議院造反」と云う噂も流れているらしい。輿石が野田の強行採決の所業と増税反対票の数によっては、採決後「幹事長辞任」と云う切り札を切る可能性があると云うことだ。このような“すわ一大事”のために、幹事長就任に際し、絶対条件として“参議院議員会長”の兼任なら受けると言ったのかもしれない。未確認情報だが、野田勢力揺さぶりの極秘未確認情報と云う事で、敢えて見出しとして表示した(笑)。

だから日本は沈没する!! 1府12省庁霞ヶ関(裏)ガイド
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まだまだ続く永田町政局 3党合意の“消費増税法案”は本当に採決できるのか

2012年06月21日 | 日記
変貌する民主主義 (ちくま新書)
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まだまだ続く永田町政局 3党合意の“消費増税法案”は本当に採決できるのか


 昨夜は少し時間があったので、M・ムーアの「SICKO」のDVDを観た。ムーア監督のアメリカの医療問題をテーマとしたドキュメント映画だ。かなりの同監督の誇張が入っているので、ドキュメントとしては滑稽であったが、米国の医療保険会社・製薬会社・政治家の、国民を不安と不幸に陥らせる民主主義アメリカの姿は浮き彫りにしただろう。筆者はムーアの精神の根底に流れている民主主義や資本主義への懐疑と云う点では共感した。特に英国の老政治家が語った言葉は印象的だった。

 老政治家曰く『借金を背負ってビクビクした国民は実に統治し易いが、健康で自信を持った国民は政治にアレコレ注文をつけて扱い難い』、『だから、容易な統治の秘訣は国民の健康不安やテロの恐怖を煽り、自信を持たせない事なのだ。そして、もう一つ政治に絶望させることも、非常に大事だ』(つまりは、民主主義が成り立つには、有権者を如何に無気力で無知なものにしなければ、成立しない制度だと言う事になる)このセリフから、色んな民主主義にまつわる格言を思い出した。

 『民主主義は最悪の政治形態らしい。ただし、これまでに試されたすべての形態を別にすればの話であるが』(チャーチル)、『嘘が世界を半周したころ、真実はまだズボンを履こうとしている』(チャーチル)、『世界中の思慮深き人はみな、民主主義の敵である』(塩野七生)、『民主主義というのは、民衆にとって代わって、その厳粛な名目のもとに、若干の布教者たちの利益のために民衆の毛を刈る技法』(ロマン・ローラン)等々だが、ムーアの映画の中で、有権者である群衆が、時の政治リーダーの下に集まりトランス状態で拳を突き上げ“鼓舞の叫び”をあげている映像は、アメリカ合衆国においても、ヒットラーの独逸においても、レーニン・スターリン時代のソ連においても、まったく同じものに見えたのが奇妙に引っかかる。

 まぁこんな話を始めてしまうと、終わりなきコラムになるので、打ち止めにするが、筆者の感覚では、アメリカや日本の民主主義と英国・フランス・ドイツなど欧州諸国の民主主義は、なんだか似て非なるものと云う感慨を憶えた。それはさておき、野田君と民主党執行部が強行に推進する「消費増税法案」の成立は既定なのだろうか?3党合意であり、圧倒的多数の賛成のようだし、盤石の見通しの筈なのに、なぜかデッドロックの様相を見せている。朝日新聞は以下のように報じている。また、自公が21日採決に固執している衆議院の採決日を26日に引き延ばそうと民主党が言い出した。時事の記事も続けて読んで頂こう。

≪ 小沢氏ら60人前後造反の見通し 消費増税案提出へ
 民主党は19日夜、消費増税関連法案をめぐる自民、公明両党との修正合意について、前原誠司政調会長が一任取り付けを宣言し、党内手続きを打ち切った。3党で衆院に修正法案を共同提出する。一方、小沢一郎元代表は採決で反対する意向を固めた。小沢グループを中心に60人前後が造反する見通しで、鳩山由紀夫元首相も同調を検討。法案の衆院可決に影響はないが、大量の造反が出れば野田政権への打撃は大きい。
 野田佳彦首相は20日朝、メキシコから帰国後、輿石東幹事長と会談。政府・民主三役会議を開いて今後の日程を決める。城島光力国会対策委員長は20日、 与野党国対委員長会談で会期の延長幅を示す方針だ。民主党内には衆院採決前に、両院議員総会と懇談会を開き、首相が経緯を説明すべきだとの意見が出てい る。
 首相は21日の国会会期末までに採決する意向だが、前原氏の党内手続きへの反発から、首相官邸内にも「21日は厳しい」(高官)との見方が強まっている。  民主党の党内手続きは19日夕から党本部で再開。前原氏が「政策の手続きは政調会長に任されている」と繰り返し承認を求めた。これに反対派が反発し、中間派からも「分裂を回避するために首相は辞任するしかない」といった厳しい意見が出た。平行線のまま19日夜、前原氏が協議を打ち切った。前原氏は終了後 の記者会見で「手続きに瑕疵(かし)はない。政調役員会、政府・民主三役で決定したことは党議拘束がかかる。成立まで責任を持つことが我々の責務」と強調した。
 一方、小沢氏と鳩山氏は19日夜、都内のホテルで会食。小沢氏はこれに先立ち自宅や国会内で側近議員らと面会し、「反対に向けて皆で足並みをそろえていこう」と指示した。  朝日新聞の取材では、今のところ37人が反対を明言。25人が反対または棄権することを検討している。小沢、鳩山両グループのほか、前原氏の打ち切りに反発する中間派の一部議員をあわせて造反の総数が60人超に上る可能性もある。
 54人以上が除名処分になれば与党が過半数を割り込んで少数与党になるため、野党が一致して内閣不信任案を可決でき、首相の政権運営が難しさを増すのは避けられない。
 民主党執行部は造反者を除名などの重い処分にせず、厳重注意などにとどめることで分裂を回避する意見もある。一方、首相が「政治生命をかける」としている法案だけに、首相官邸には造反者への厳しい処分を求める声も強い。処分を軽減すれば、法案の参院採決時に造反が拡大する可能性もあり、輿石氏らが慎重に対応を検討している。≫ (朝日新聞)

≪民主、造反60人超も=首相、成立へ結束要請-増税法案、26日採決を打診
 民主党は20日夕、憲政記念館で野田佳彦首相も出席して両院議員懇談会を開き、消費増税を柱とする社会保障と税の一体改革関連法案に関する自民、公明両党との修正合意について議論した。首相は一体改革の必要性を強調し、法案の今国会成立に向け協力を要請した。しかし、造反の動きは小沢一郎元代表のグループに加え、中間派の一部などにも広がっており、衆院採決では60人超が反対、棄権する可能性が出てきた。党分裂含みの緊迫した展開となっている。
 政府・民主党は20日午前の 三役会議で民自公の3党合意を了承。3党は夜、合意した社会保障制度改革推進法案と、認定こども園法改正案を衆院に共同提出した。首相は国会会期末の21日までの衆院採決を目指していたが、民主党内の手続きの遅れなどから、衆院本会議での採決は会期延長後にずれ込む見通し。民主党は26日の本会議採決を自民党に打診した。
 約350人が参加した両院懇談会では、首相が「一定の時期に結論を出し、皆で力を合わせ乗り越えていく政党をつくりたい」と述べ、一体改革関連法案成立へ結束した対応を求めた。しかし、出席者からは「増税先行だ」などと異論が続出し紛糾。最終的には議長役の直嶋正行両院議員総会長が「野田代表(首相)と輿石東幹事長に対応を一任したい」と宣言し、終了した。 
 小沢氏らは、民主党がマニフェスト(政権公約)で掲げた最低保障年金創設や後期高齢者医療制度廃止などが棚上げされたことや、前原誠司政調会長が党内議論を打ち切ったことに強く反発。小沢グループ幹部は20日、「50人の反対は固めた」と強調した。また、首相周辺も「(造反規模は)欠席も含めて最大70人ぐらい」と厳しい見方を示した。
 採決では自公両党が賛成に回るため、法案否決は絶望的だが、小沢氏らは与党を衆院の半数割れに追い込むのに必要な「反対54人」の確保を目指している。
 一方、民自公3党は21日午前、国会内で幹事長会談を開く。3党の政調会長も同席し、実務者で修正した合意内容を格上げして確認する。法案について自公両党は、22日の採決なら容認する姿勢だ。ただ、自民党幹部は20日、民主党側から25日に衆院特別委員会で、26日に本会議で採決する日程案を打診されたことを明かし、「認められない」と述べた。
 首相は当初、20日に自民党の谷垣禎一総裁、公明党の山口那津男代表との党首会談を行う意向だったが、見送られた。自公両党が早期の衆院解散を要求することを見越し、民主党の輿石幹事長が開催に否定的なことが影響したとの見方が3党内で出ている。≫(時事通信)

 一番注目しておいた方が良いのが、上記の二つのマスメディア記事よりも、小沢グループの力を矮小化する記事が、ぱったり新聞各社から消えた点である。この動きが吉兆かどうか、現時点では判らない。しかし、みんなの党が野田首相に問責決議案を提出した点を見逃しては拙いのかもしれない。参議院で決議案自体は自公の慎重姿勢で見送られる予定だが、息を吹き返す可能性が僅かに生まれている。まさかとは思うが、採決が26日に延ばされ、谷垣がそれを呑み、解散もないとなると、谷垣が終わる。いかに根性なしでも、座して死を待つのは辛いに違いない。「3党合意と約束が違う」と、参議院から火の手が上がる可能性も捨てきれない。

 笑い話だが、再び「小沢・輿石・野田会談」の三回目等云う右往左往が起きるかもしれない。そうなると、もう法案採決と野田総辞職のバーターまで視野に入ってくる。財務省との約束を守りたい、「僕が辞任するから法案を通してくれ」そこまで言われると、小沢一郎と言う人、何処か気のイイ処があるので、ない話でもない。筆者の邪推では「党議拘束はかけない」と云う落とし処があるような気がしている。あまりにも岡田や前原が執拗に「党議拘束」と云う言葉を連発し過ぎる。さて、もうひと波乱ありそうなので、愉しみである。“政治の一寸先は闇”筋書きのないドラマ、面白い。政局なんて馬鹿馬鹿しいと言う人々は、それこそ民主主義を冒涜している阿呆だと云うこと、肝に銘じておいて欲しいものだ。

メディア・コントロール ―正義なき民主主義と国際社会 (集英社新書)
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違法ダウンロード:罰則を科す法案 猛進する監視社会「国民皆犯罪予備群」

2012年06月20日 | 日記
取り返しのつかないものを、取り返すために――大震災と井上ひさし (岩波ブックレット)
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違法ダウンロード:罰則を科す法案 猛進する監視社会「国民皆犯罪予備群」


 先ずは右翼週刊誌・文春の小沢夫人の手紙の件の報告。有田芳生氏のツィッターのつぶやきで、小沢夫人和子さんが後援者に送ったと謂われる“ニセモノ手紙”の真相が見えてきたようだ。どうも和子夫人が頭に血がのぼった時、夫小沢一郎に対する愚痴の数々を、特定の一人の強力な、ごく親しい支援者の女性に送ったのだろう。勿論、私信なので、その愚痴手紙を誰に見せたものでもないが、その女性が、異なるごく親しい女性に、何となく井戸端会議の話題として無邪気に語った。

 その伝聞情報を入手した何者かが、松田賢弥に繋がる人間に吹聴した。そこからはヒントでピンと、と云う流れで、あのような手紙が十数通も偽造されたと考えるのが妥当なようだ。時期が来れば、すべて文春記事の殆どが、松田と文春取材班の捏造と判るのだろうが、判った頃には、政治局面は次々のステージに移っている。田中角栄を叩いた立花隆、田中健五、花田紀凱と脈々と右翼思想集団を構成し、「文藝春秋」「週刊文春」「諸君!」等を通じ、似非右翼イデオロギーの背景をなしている。未だに営業力が強く、本屋では他の書籍が隠れてしまう程の平積み陳列を行い、威力を行使している。まさに偏向右翼の巣窟のような出版社だ。

 さて本題「違法ダウンロード:罰則を科す法案」について考えてみる。たしか、この“違法ダウンロード”は文化庁かなんかの審議会で、相当前から審議されていたが、到底罰則化する類の問題ではないという結論になっていたはずだ。民主党内でも、“違法ダウンロード”は問題だが、罰則を附す法律にすべきとは思えない、と云う結論に達していた。ところが、消費増税法案問題の擦った揉んだ(すったもんだ)の影に隠れ、コソコソと法案が通過してしまった!この泥棒ネコのような振舞いを単純に、『音楽業界がCDの売上激減に悲鳴を上げ、自民と公明にロビー活動を重ねた結果』と分析するだけではいけないようである。毎日新聞がこの問題熱心に報じているので、先ずは記事を二本読んでいただこう。

≪ 違法ダウンロード:罰則を科す法案 審議なく衆院を通過
 音楽や映像を違法に複製した海賊版をインターネットを通じてダウンロードする行為に罰則を科す著作権法の改正案が15日、衆院本会議で可決され、参院に送られた。来週にも成立する。衆院本会議に先立つ文部科学委員会では刑罰にかかわる部分の審議をせず、法曹関係者などから「言語道断」と批判する声が上がっている。
 映像や音楽の海賊版をネット上に配信するアップロードは最高懲役10年が科されている。ダウンロードも 2010年に違法になったが、罰則は「違法性が軽微」として見送られた。文化審議会著作権分科会も刑罰化に結論を出していない。しかし音楽業界の「違法化後も被害が減らない」との主張を受け、自民、公明両党が刑罰化を求め、民主党も受け入れた。  15日の衆院文科委では政府提出の著作権法改正案の質疑終了後、自公が違法ダウンロード刑罰化を修正案として提案。質疑や参考人招致を省き、自公民の賛成多数で可決された。
 民主党議員らは「与野党で合意したから(質疑は不要)」と説明したが、宮本岳志氏(共産)は反対討論で 「人権にかかわる重大な内容なのに、委員会運営を強引に進めた」と批判した。 法案では、違法と知りながら映像や音楽をダウンロードすると2年以下の懲役または200万円以下の罰金が科される。今国会で成立すれば10月1日に施行さ れる。≫(毎日新聞:青島顕)

≪ 違法ダウンロード:法案 クリックするだけで「犯罪」も
 ネット空間には映像や音楽ファイルがあふれる。法曹関係者は、合法・違法を見分けられずにダウンロードボタンをクリックするだけで、誰もが犯罪に巻き込まれかねないと警鐘を鳴らす。
 元検事の落合洋司弁護士は「違法ダウンロードをするのは主婦や未成年者も多いのではないか。人気のある ファイルなら10万〜100万回単位でダウンロードされる」と話す。  映像や音楽の権利者が告訴しないと罰せられない「親告罪」だが、落合氏は「いつ誰がダウンロードした か、権利者には分からない。違法アップロードした業者らの捜査から、たまたま判明した人が警察の情報をもとに告訴され、一罰百戒のように逮捕されることもありうる」と指摘する。
 一方、日本レコード協会は「処罰対象は違法配信だと知りながらダウンロードした場合。正しく理解されていないのではないか」と反論する。落合氏は「違法と知っていた場合と、まったく知らなかった場合の間にある“グレーの部分”があいまいだ。未必の故意(状況から知っていたと評価されてもやむを得ない場合)を認定されうる」と懸念する。刑罰化には日本弁護士連合会も反対の会長声明を出していた。
 審議を省いた衆議院への批判も聞かれた。文化審議会著作権分科会の小委員会委員を務めたこともあるジャーナリストの津田大介さんは「ネットユーザーは 9500万人とも言われて影響が大きいのに、民主が自公にすり寄って政局の駆け引きに使うなんて。国民不在で不透明だ」と話した。≫(毎日新聞:岡礼子、青島顕)

 津田大介氏が語るように、消費増税法案修正協議の生贄の一つにされた悪法のようである。“違法ダウンロード”と云う行為が、多少無意識に著作権を侵害している点は認めるとして、その咎めは意図的“違法アップロード”の範囲にとどめるものであり、それをネット文化に根づいているDLに波及させるとは、レコード業界の音楽著作権への過剰な保護だともいえる。違法なアップロードにしても、その曲や映像が5,000万~9000万の人々に流布すると云う事が、CDの売り上げや人気ランキングにおいて、販売上のマイナスだとばかりは言えないと考えるべきである。論理的検証なしに、音楽業界がロビー活動をした功績と云うもの、肯けない。

 筆者は、音楽業界のロビー活動を梃子に利用した勢力の存在の方が気に障る。業界や自民・公明の政治家より、数段狡猾な連中が、お馬鹿なロビー活動に便乗した動きと推察している。勿論、狡猾な連中と云うのは霞が関に棲んでいる。またぞろ日本国家の“司法関係者”の登場である。直接的に警察が携わるが、検察も携わり、裁判所も携わる。それこそ、腐った日本の司法組織に、新たな“飛び道具”を与えるのが目的ではないか、とも推測出来る。親告罪だと但し書きを入れた点が、如何にも怪しい。単に誰かが訴えたら捜査するよと云う事で、告訴者を捏造する程度は、彼らの範疇では造作もない(笑)。

 たかだか3、4千億円の総売り上げのレコード業界の著作権を守るためと云うのには大仰過ぎる。目的が別の処にあると考える方がストンと納得出来る。この法律が警察権力や行政官僚の裁量により、何処までも拡大解釈し、国民の多くを潜在的犯罪者集団に仕立て上げようとしているのかもしれない。昔の警察の出世街道は公安警察だったが、今では生活安全警察が歴然と幅を利かせている。現在の警察庁長官も警視総監も共に、警察庁生活安全局長出身者だ。

 警察組織において、生活安全部と云うセクションは、警視庁でいえば9つある部の一つ。その他主だった部署は交通部、地域部(街のお巡りさん)、公安部(今じゃ暇なセクション?)、刑事部(カッコいいデカ?がいる)、組織犯罪対策部(主に暴力団、銃器・薬物対策や国際犯罪対策で刑事部捜査四課が独立)などがある。そこで、当該の「生活安全部」って部署を調べてみた。生活安全部は、少年犯罪、経済環境事犯およびサイバー犯罪など、防犯保安活動全般を手がける。前述したように、警察関係の主だった幹部が、この生活安全部出身と云うのは偶然ではないのだろう。今後の犯罪が、このセクションが扱う案件が増加する事を想定しているのだろう。

 地域防犯、警備業・質屋営業・探偵業の許諾、ストーカー対策、性犯罪等に係る安全対策、経済犯罪担当(国際的違法金融取引含む)、保安課(風俗・不法就労・賭博担当)、わいせつ風俗事犯・売春の調査取締り、インターネット異性紹介事業児童誘引行為規制法の届出監督、サイバー犯罪対策及び取締り等々、時代を反映した犯罪を担当する部署と考えて良いのだろう。おそらく、警察の考えは、サイバー犯罪への対応と云うのが主眼にあるのだろうが、サイバーの世界と云うもの、国民生活において、最も尊重されるべき個人情報やプライバシーとの境界線が明確でなく、極めてセンシティブな部分に容易に司直の手が入り易くなった点、注視すべきだろう。簡単に歪曲運用や歪曲解釈を生む可能性は高い。

 警察組織の話にのめり込むと、蟻地獄に嵌りそうなのでやめておくが、昨今の警察や検察等々、我が国司法機関への信頼度が、極めて低くなっている現状を考えると、キチガイに刃物と云う表現は言い過ぎだろうが、そのような危険を孕んでいる事を指摘しておきたい。筆者なども、結構多くのマスメディアの記事引用をしながらコラムを書いているが、違法アップロード、ダウンロードの範囲が、ある日音楽や映像から、マスメディアの記事引用にまで拡がる可能性は非常に高い。そのコラムが、反政府的であれば、何らかの圧力をかけることもあり得るし、最終的には言論弾圧・情報統制等のパワーを発揮するかもしれない。

 野田佳彦の恥かき「シロアリ退治街頭演説」などの拡散も、この法案で云うところの犯罪構成と認定されれば、摘発と云う事態も想定される。選挙中における「落選運動」等のネット活動も、無理矢理、この法律で取り締まらないとも限らない。違法DLの取り締まり自体に、具体的実効性はないのに、警察庁は飛びついた点が怪しいわけだ。別件逮捕のツールが一つ増えてわけだし、暴排条例と暴対法改定とのマッチングも絶妙。警察官僚から下っ端に至るまで、天下り先がゴマンと増えた点も忘れてはならない。

 必ずしも筆者がひねくれ者だから、善意の法案を以上のように解釈していると思う人は、思っていただいて結構。ひねくれていようといまいと、個人の勝手であり、特に妄想的分析をしているとも思っていない。オウムの高橋克也容疑者や渋谷通り魔殺人の渡辺知宏容疑者の捜査段階での資料として公開された、街頭監視カメラの数の凄まじさ、凶悪犯の検挙に役立つ分には大変結構なことだが、常に国民は監視された世界で生きて行くと云う、窮屈感は否応なく存在する。善良に生きていても、潜在的犯罪予備軍と国民がみなされて行く、監視社会、警察国家、これで良いのかなと思う。

 しかし、政治家が嬉々として、政治クーデターを厚顔無恥にやってのける状況を見ていると、主権在民とか、民主主義とか、個人の自由とか、今や「死語」になっているのかもしれない。20日には、両院議員懇談会なのだろうか?誰も一任していないのに前原ひとりで「一任取り付けた」、それを許す民主党執行部と云う事か。最後は輿石の「党議拘束かける問題ではない」と発言するかどうかがポイント。

 小沢、鳩山も今度は腹を括ると思うのだが、もう一丁粘り腰と云う可能性もないことはない。自民党の谷垣が、解散も出来ずに、宙に浮く。財務省からも梯子外され独りぼっちと云う事もあり得る。自民党の分裂の方を誘引しようと云う高等戦術も考えられない事はない。本気で、民主党解体に向かうのは、解散総選挙時と云う可能性もある。どうも、次なる注目点は「党議拘束の有無」に掛かっているようだ。輿石が党議拘束をかけると言った瞬間に、民主党は分裂、自民党になると云う事のようだ。

平民宰相 原敬伝説
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小沢ネガキャンが仇「判官贔屓」の心情に火がつく お天道様と義経が加勢!

2012年06月19日 | 日記
会長はなぜ自殺したか―金融腐敗=呪縛の検証 (ノンフィクション・シリーズ“人間” 7)
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小沢ネガキャンが仇「判官贔屓」の心情に火がつく お天道様と義経が加勢!

 最近、筆者はしばしば“善からぬ夢”を見てしまう。例えば、“越後つついし親知らず”にほど近い原子力発電所が過酷事故に見舞われ、琵琶湖の水が悉く放射能に汚染される。沖縄全島に配備予定のオスプレイと云う、上に前にと、変幻自在にプロペラの向きを変えられる、タケコプターの如き飛行船が岩国基地で、騒音撒き散らしながら、錦帯橋に墜落する悪夢だ。オバマ米大統領が落選し、米国経済が崩壊。消費増税が8%になった途端、日本経済はのっぴきならない大不況に見舞われ、町中に浮浪者の群れが発生している悪夢だ。このような夢を見ること自体、筆者の心に悪魔が棲んでいるのだろうと思うのだが、何処か“真さ夢”のような臨場感があり、鳥肌が立つ。

 天からの罰と云うもの、罰を与えるべき人物にだけ落っこちれば良いのだが、現実はそう云うものではなく、周辺の人々を広い範囲で巻き込む。下手をすると、国民の9割が甚大な被害を受けたり、大切に使えば減らなかった国富をスッカラカンに失うこともある。50年間、京都や大阪はミネラルウォーターで炊事選択風呂に至るまで賄わなければならなくなる。まぁ、野田佳彦が推し進めている政策であり、霞が関官僚がバックアップしているのだから、万に一つ間違いはないのだろう(笑)。万が一、事故が起きた時は責任取るのか?と聞かれても、野田佳彦はまともに返事をしていなかった。万が一の国民の生命より、今日明日の電気が欲しい?これって、只の欠食児童だよ(古すぎる表現)。

 それはさておき、民主党の党内調整が行き詰ったフリを見せている。難産であった風を装う一種のセレモニーの可能性が高いが、幾分本当に執行部は纏めるのに苦労しているのかもしれない。昨夜中(18日)の合意・一任などは端から考えてもいないだろう。今日中(19日)に合意・一任だと、相当強引な党運営になるだけに、輿石も頭の痛いところだろう。いずれにせよ、3党合意後の事後承諾。水と油を何度シャッフルしようとも、数分で分離するのは判り切っている。自公が21日採決がなければ、“内閣不信任案提出”だと叫んでいるが、党内議論が成り立たないうちに、向う見ずな気弱な駄犬の叫びだろう。消費増税反対だからと云って、直ちに小沢グループ等々が野田内閣不信任に賛成票を投じるという保証がないのだから、遠吠えだ。

 まさか、あれ程小沢一郎を貶める発言を繰り返し、「小沢さん、賛成票を!」は無理無理(笑)。自公の野党も、これと云って妙案があるわけではなく、揺さぶれるだけ揺さぶろうという魂胆だろうが、野田が自発的に解散するのは、消費増税法案が否決された時のみ、ヤブレカブレ解散があるかもしれない程度の確率だ。解散総選挙を本当に求めているのなら、今、消費増税は拙速と云う方が、余程政治的な発言だ。しかし、谷垣が消費増税論者であったとしても、解散総選挙よりも、財務省の命令に従った、それだけの決心。もう見え見えである。

 民主党の党政策調査会の合同会議は意図的に、会場をホテルにする事で、時間的制約を初めから設定していた。先ずは“とば口”と云うところだ。19日中に何が何でも一任を取り付けるとマスメディアは報道しているが、ことはそう簡単ではない。おそらく早ければ年内にもあるであろう総選挙に向け、只の人になるかならないかの瀬戸際の議員達にとって、「増税賛成議員」の烙印は、無茶苦茶強烈なダメージだ。特に大きな絶大な組織票でもない限り、全議員が「増税賛成議員」の烙印を怖れている。中間派ほど、その辺には敏感だ。小沢グループに所属する議員連中は、最終的に“増税の前にやるべきことがある新党”が目の前にチラついているので、どうせ落選するなら、死に際は美しい方が再選の道も残される。

 筆者は、19日に前原が一任を取り付ける暴挙には出難いとみている。勿論出るかもしれないが、その時は輿石も20日の両院議員懇談会を両院議員総会に切り替えざるを得なくなるだろう。樽床幹事長代行はその辺も考慮に入れたのか、「党内で船団を組む作業が大事で、意見を丁寧に集約する」と述べ、絶対に21日に採決するとは明言しなかった。つまり、充分に流動的な採決日なのである。自民党の梯子外しをするのなら、これこそ高等戦術だ。完璧に、谷垣自民党は暗礁に乗り上げる。3党合意までしたのに、民主党内の合意得られず合意は御破算。こんなことになったら、もう自民党は四分五裂だ。アノ谷垣の青筋がプツンと切れて、血が噴き出すやもしれない。

 どう考えても、民主党が政権を取った時点の政権公約を根本的に裏切り、社会保障のすべてが先送りなのだから、どう云う民主党なのかさえ、議員自体が旗幟を持てなくなっている。「自民党と同じですから、是非清き一票を」じゃ街頭演説にもならない。将来に先送りできないので…なんて、誰も聞く耳を持たないわけで、一部の議員を除けば、皆コケル状況だ。そこにネット上に「消費増税賛成議員」のお墨付きが附され「落選指名候補一覧」なんてのが、愉快犯の手も加わり、蔓延すれば、アウトだ。今議員の多くは、マスメディアの論調に乗るべきか、選挙運動中の己の立場を想像するか、その選択に迫られている。トンデモナイ男を代表に選んだ咎めである(笑)。

 マスメディアは新聞・週刊誌・テレビ等々総動員で、小沢バッシングに全力を挙げているのだが、何処か今ひとつ盛り上がりに欠ける。週刊文春の小沢夫人が夫を、誹謗中傷した記事が、真偽のほどは別にして、日本人の心に、どのような影響を与えたのか、ネガキャンの効果だけが生まれたのか、“判官贔屓”の心情に火をつけたのか、定かではない。“増税の前にやるべきことがある”と孤独に言い切っている小沢一郎と云う“カリスマ”が生まれないとも限らない。

 「判官贔屓」の判官とは源義経のこと。 ≪ 義経は源義朝の九男として生まれ、幼名牛若丸と呼ばれた。平治の乱で父が敗死したことにより鞍馬寺に預けられるが、後に奥州平泉へ下り、奥州藤原氏の当主藤原秀衡の庇護を受ける。兄頼朝が平氏打倒の兵を挙げるとそれに馳せ参じ、一ノ谷、屋島、壇ノ浦の合戦を経て平氏を滅ぼし、その最大の功労者となった。その後、頼朝の許可を得ることなく官位を受けたことや、平氏との戦いにおける独断専行によってその怒りを買い、それに対し自立の動きを見せたため、頼朝と対立し朝敵とされた。全国に捕縛の命が伝わると難を逃れ再び藤原秀衡を頼ったが秀衡の死後、頼朝の追及を受けた当主藤原泰衡に攻められ衣川館で自刃し果てた。 ≫(ウィキペディア参照)

 「衣川館」と云うのも面白い、小沢一郎の古里・奥州市にある。 ≪衣川館は平泉の北上川と衣川の 合流地点より約1キロほど南の丘陵にあり、元々藤原基成の館であったとされる。『吾妻鏡』によれば、義経主従は文治5 年閏4月30日に再三にわたる源頼朝の要求に屈した藤原泰衡に襲撃され、妻・子と共に自害した。館の跡には天和3年に仙台藩藩主伊達綱村により義経堂と義経の木像が建立された。以降高館義経堂、判官館などと呼ばれるようになる。元禄2年5月13日には松尾芭蕉が来訪、「夏草や 兵共が 夢の跡」で知られる句を詠んでいる。 ≫(ウィキペディア参照)上述の平泉近辺で「判官贔屓」と云うのも、なにやら因縁めいている。お天道さまに義経が加勢とは心強い(笑)。




知事は何ができるのか―「日本病」の治療は地域から
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主要企業景況感アップ、”消費増税”でウハウハ 中小企業、流通業は必死の生き残り

2012年06月18日 | 日記
代表的日本人 (岩波文庫)
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主要企業景況感アップ、”消費増税”でウハウハ 中小企業、流通業は必死の生き残り

 久々に、政治状況を考えるプロセスに、世界や日本の経済事情を考慮に入れて考えてみた。筆者は経済の専門家ではないが、月並み以下の上場企業で経営企画に携わっていた関係上、門前の小僧的知識と企業経営者の肌感覚のようなもの理解している。そんな気分で、朝日の記事を走り読みしていると、以下のように、主要企業経営者が景況感改善!個人消費が下支えと云う記事に出遭った。

≪ 景況感「改善」、前回倍増の76社 個人消費が下支え
 全国の主要100社を対象に朝日新聞が行った景気アンケートで、国内の景気は「緩やかに拡大」と答えた企業が42社にのぼり、「足踏み状態で一部に明るさがある」と答えた企業とあわせて76社になった。前回調査(昨年11月)の41社から倍増した。個人消費や企業業績の改善が好感された。ただ、欧州経済の先行きや円高、電力不足などの不安材料が根強く残る。
 調査は年2回。今回は5月28日~6月8日の2週間、原則として経営トップに面談した。
 現状の景気認識の理由(複数回答)では、58社が個人消費の動きを挙げた。京セラの久芳徹夫社長は「現在は電子部品の需要が増え、デジタル関連商品の生産が伸び、個人消費が回復していると思う」と話す。なかでも、昨年再開したエコカー補助金による自動車販売の好調さに触れた企業が目立った。
 東日本大震災後に悪化した景況感は、前々回調査(昨年6月)を底に着実に上向いている。安川電機の津田純嗣社長は「自動車、電子部品、タイヤ関係などがおしなべて投資を再開した」と話し、全日空の篠辺修副社長も「東日本大震災の影響で国内旅行は落ち込んだが、昨年末には需要は戻った。割引運賃の割合を高めるなどの営業に対する反応がよく、今年は手応えがある」という。
 海外の景気認識も「緩やかに拡大」「足踏み状態で一部に明るさ」が47社。「緩やかに後退」「後退」は前回調査の49社から9社に減ったが、欧州危機や米大統領選挙など「不安定要素が多い」(ミズノの水野明人社長)といった慎重な見方は少なくない。
 原発の再稼働の賛否では「安全が確認できた原発から順次」が39社、「需給を見極めて必要な原発だけ」が21社。「必要はない」は1社だった。大阪ガスの黒田晶志副社長は「関西では特に電力供給不足の懸念が大きい。このままでは産業がどんどん日本から出ていく」と懸念を示した。
 消費増税法案への賛否は賛成が73社、反対は7社、無回答が20社だった。(伊藤裕香子)≫(朝日新聞)

 まぁ直接輸出に関連していない企業であっても、国内の主要企業というもの、多くは輸出製造大企業との関係性が強いので、このような調査結果が生まれるのは当然であり、署名入りで報じる程の事でもない。その上、今回の消費増税法案が可決すれば、輸出製造大企業は、外国の付加価値税等との製品への二重課税避けるため、輸出品は消費税を免税される。国内で掛けられた消費税相当分(現行5%)分が輸出戻し税(消費税相当分)が後に、還付金として輸出の窓口である輸出製造大企業に戻ってくる。

 本来、当該輸出製造大企業は消費税の還付金の制度の法的根拠となっている、国内消費税分は、部品や材料を納入した相手方に再戻しすべきなのだが、そのような手続きは原則踏むことはない。処理が煩雑と云う屁理屈だが、実態は購入側と納入側の力関係で決している。現在消費税の国内総額は12兆5千億円だが、その内の3兆円(24%)が、この還付金で消えてしまうのだ。この3兆円のネコババ戻し税が、野田阿呆の消費増税では、10%なら6兆円になり、それが消えることになる。

 財務省の嘘野郎は1%の消費増税アップで、2兆円の増収なんて言っているが、これも机上の空論。増税1年前には“駆け込み需要”があるだろうが、その後“駆け込み需要”は耐久消費財の購入が主であるので、段階的消費税アップで2段階の“駆け込み需要”期待と云う理屈は通用しない。わざわざモノを壊して購入する理由などあるわけがない。以下のNHKの報道のように、今現在も、消費動向におけるデフレは継続加速中なので、全体の売り上げは、延べで見れば低下する。つまり、1%の消費税アップで2兆円の増収と云うシナリオは成立しない。1.5兆円が良いところだろう。

≪ 大手スーパー 割安商品で対抗
 コンビニエンスストアやドラッグストアが食品の販売に力を入れていることから、大手スーパー各社は、大規模 な値下げをしたり、割安なプライベートブランドの品ぞろえを増やしたりして、対抗する動きを強めています。
このうち「西友」は、今月中旬から食品や日用品の500品目で3%から26%の値下げに踏み切り、 ことしの年末までに値下げの対象を1400品目にまで拡大する計画です。
一方、イトーヨーカ堂を傘下に持つ「セブン&アイ・ホールディングス」 は、今年度中に割安なプライベートブランドの品ぞろえをおよそ10%増やして1700品目に拡大します。
「イオン」も新商品を投入することで、プ ライベートブランドの売り上げを昨年度よりもおよそ30%増やす計画です。
小売業界では、このところコンビニエンスストアやドラッグストアが総菜 や生鮮などの食品の販売に力を入れ、売り上げを伸ばしています。 このためスーパー各社は、消費者の節約志向が依然として強いなかで、さらに割安感 を打ち出し、顧客を引きつけたい考えで、流通各社の価格競争は一段と激しくなりそうです。≫(NHK NEWS WEB)

こ の調子では、国民生活に密着する企業群はデフレ不況から脱出できず、重厚長大輸出企業だけが栄えると云う、外需依存体質を助長する、内需へのマクロ経済への転換とは、まさに真逆な本末転倒な経済政策に邁進している。あろうことか、輸出製造大企業は概ね輸出額を堅持するだろうから、1%のアップで6千億の還付が読める。5%アップで前述の3兆円ゲットと云う事だ。締めて6兆円の還付金だ。何だこりゃと云うカラクリだが、経団連が消費増税に必死こくわけである。その上更に、菅直人の法人税減税5%引き下げが、たしか3年間先送りされたが、先送りされた分の損分も含め7~10%の引き下げを狙っているというではないか。強盗強姦放火の3重の大罪を犯す凶悪犯である(笑)。

  筆者の持論が“製造業が日本を滅ぼす”を持ち出すまでもなく、これでは、グローバル経済下における経済のメカニズムの罠から、日本経済は永遠に脱する事は出来ない。立ち直るに充分な財力を持ちながら、滅びてゆく。なんという馬鹿げた出来事なのだろう、信じられない。55年体制の継続が既得権勢力の生命維持装置なのだから、必死である。その上、今現実に権力を握ってる勢力自体が、55年体制に守られてきた勢力なのだから、事態が“こんがらがる”のは当然だ。しかし、グローバル経済下の市場メカニズムに逆行する政策は、国家の富をダダ漏れさせるに過ぎない。

 報われる努力・我慢であれば、それも選択の一つだが、絶対に報われない努力と我慢なのだから、目も当てられない。製造業の運命は、成長する市場と安価な労働力を求めて移動するものである以上、少子高齢化・人口減少の国内に大手輸出製造業を引き留める政策は、悉く“骨折り損のくたびれ儲け”に帰すことは確実だ。無理をする事は、国家の富を流出させるし、その挙句に労働者の賃金低下を加速させる。デフレだから良いじゃないかと言いたいところだが、電力ガス水道などのインフラ価格は上昇するので、生活実感としてのデフレ恩恵度は意外に少ない。つまり、可処分所得だけが集中的に低下する。少しは、国民も真面目に野田民主の狂気じみた政策を経済メカニズムで考えてみるべきだろう。

  今現在、ギリシャ議会の再選挙の開票速報を確認したが、財政緊縮策支持派の新民主主義党(ND)と財政緊縮反対派の急進左派連合が、拮抗する戦いを演じている。どちらが第1党でも、再び連立政権が樹立できない悲劇が生まれるかもしれない情勢だ。このコラムをアップする時間には、勝敗は決するだろうが、再び連立で混沌と云う結果を生みそうだ。“そもそも論”で言うならば、ギリシャは行財政改革など国家体制の改革を怠ったために、急速な緊縮財政と増税を行った挙句、景気が落ち込み、税収が激減し、今の危機を迎えたわけである。なんてことはない、野田や自民党や財務省が、今それを実行しようとしていると云う事だ。まぁ、日本人と云うも、原発事故で住めない土地が生まれようと、電気欲しさに原発再稼働するわけだから、チョットやソットでは、変わることの出来ない国家なのだろう。馬鹿馬鹿しくなったので、悪態ついて寝ることにする(笑)。




政治の修羅場 (文春新書 864)
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“民自公大連立”でも増税法案否決の可能性 憲政史上最大の喜劇を目撃?

2012年06月17日 | 日記
「当事者」の時代 (光文社新書)
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“民自公大連立”でも増税法案否決の可能性 憲政史上最大の喜劇を目撃?

 今日は、コラムを休もうと思ったのだが、幾つか興味深い記事があったので、簡単に筆者なりの解説をしてみた。先ずは、岡田副総理とか云う男が「党議拘束!党議拘束!」と叫んでいる。法案採決に絶対の自信があれば、そうそう哀れな発言をする筈がない。思いの他、党内が揺れている可能性もある。そういえば、前原も以前から「党議拘束!党議拘束!」とキャンキャン叫んでいた。野田も「そのようになる」と勿体ぶって発言していた。

 どうも、この連中ビビっているようだ。考えてごらん、衆議院の過半数はたったの241票。民主自民公明大連合430票じゃなかった?190票も造反するなんて考えられないでしょうに。マスメディアの日々の報道を見ている限り、小沢グループは100人、衆参合わせてだから、もっと少ない筈だよね。産経なんて、小沢に最後までついて行くのは精々30人と言っているでしょう(笑)。楽勝な筈なのに、なんだか変ですね。

 鳩山グループも、顔ぶれは20人だが、本当に鳩山と行動を共にするのは10人弱だって言っているでしょう?中間派が仮に100人居るとして、7割が反対しても70人、その内衆議院が50人と仮定しても、造反合計130人前後じゃないですか、何を怖れておいでなのかな?もしかすると、中間派が200人(衆議院150人)、小沢鳩山グループが150人(衆議院110人)。ありゃりゃ!中間派の7割が今国会採決には不同意となると、105人が造反。小沢鳩山グループが全員不同意となると、110人。あれま~、215人になっちゃうじゃありませんか!

 どうすんのよ!岡田君、野田君、前原君、仙谷君よ~~。200人も造反するって、こんな話が永田町に流れたら、中間派は雪崩を打って不同意に。250人の造反になるかも(笑)。民主党の現在の勢力は289人、なんとなんと、その内250人が造反?いやいや、そう云う言い方よりも、増税法案に賛成票を投じるのは、たったの39人!!これは凄い事態である!筆者などは、遊びで数字遊びしているだけだが、野田官邸は必死に票読みしているのだろう。そこには疑心暗鬼も付き纏い、杞憂の連鎖が始まっているのかもしれない。

 まさかとは思うが、上述のような心配をし始めたら切りがない。しかし、本当に起きるかもしれない雪崩現象だけに、この土日を挟んだ帰京後の民主党衆議院議員の顔色が注目だ。この他にも、実は心配事がある。参議院の票読みも難航しているようだ。今度は民主党ばかりではなく、自民党の票も割れそうなのである(笑)。ネジレがネジレて元に戻るのなら良いのだが、もう一つ同方向に捻じれるという事態だ。

≪ 一体改革法案、岡田氏「当然、党議拘束かかる」
 岡田副総理は16日、民主、自民、公明3党が修正合意した消費税率引き上げを柱とする社会保障・税一体改革関連法案について、「当然、党議拘束がかかる」と述べ、民主党内の反対派や態度未定の中間派をけん制した。
 衆院本会議での採決日程については、「当初から(国会会期末の)21日まで(に採決する)と申し上げてきた。それが変わったということはない」と強調した。長崎県佐世保市で記者団の質問に答えた。
 この後、岡田氏は、佐賀県武雄市で「(説得の)努力は最後の最後までしっかりしなければいけない。副総理としてではなく、仲間としてできるだけ説明を丁寧にしたい」と述べ、自らも民主党内の説得にあたる考えを示した。≫(読売新聞)

 ところが、岡田の心配に塩をなすりつけるような“因幡の白ウサギ”発言が、自民公明の幹部から発せられている。以下が時事通信の記事だ。

≪ 民主公約は「撤回された」=自公幹部の発言相次ぐ
 自民、公明両党の幹部は16日、社会保障と税の一体改革関連法案の修正で民主党と3党合意を交わしたことに関し「民主党マニフェスト(政権公約)を事実上撤回したものだ」との見解を相次いで表明した。同党執行部は公約の撤回はしていないとの立場だが、週明けの党内の了承手続きに影響を与えそうだ。
  3党は15日夜、民主党が公約で掲げた最低保障年金創設や後期高齢者医療制度廃止の扱いについて、撤回方針を明記せず、「社会保障制度改革国民会議」の議論に棚上げすることで合意した。
 これに関し、自民党の谷垣禎一総裁は16日、都内で街頭演説し「(修正合意 で)マニフェストのまやかしをちゃらにした」と指摘。「(消費増税は)マニフェスト違反だ。やることをやったら野田佳彦首相は直ちに国民に信を問わないといけない」 と早期の衆院解散を求めた。同党の石原伸晃幹事長も都内で記者団に「実質的に最低保障年 金も後期高齢者医療制度廃止も、自公がそっぽを向いたら話もできないということが決まった」と述べ、民主党は今後、自公両党の公約撤回要求に従わざるを得 ないとの考えを強調した。
 公明党の斉藤鉄夫幹事長代行も同日のTBSテレビの番組で「民主党の公約は実質的に撤回された」と自民党と足並みをそろえた。≫(時事通信)

 これでは、婚約成立の相手が「アノ女は遊ぶに良いだけ遊んだ挙句、処女のような顔で、我が家の馬鹿息子と結婚する気になった」と云った按配の話を、近所隣りに言い触らしているようなものである(笑)。自民党の谷垣も石原も、公明党の斉藤も、民主党中間派の造反を助長するような発言を平気でしている。自民党と云う政党、半世紀も政権政党だった筈なのだが、政治的劣化の象徴のような話である。

 己らの、獲物の大きさを現実よりも大きく見せたいが為の発言だろうが、極めて愚かである。このような野田民主党と谷垣自民党、それに金魚のフン公明党。これでは、冒頭の見出し「“民自公大連立”で増税法案否決! 憲政史上最大の喜劇を目撃?」が杞憂とは言い切れない感じにもなってくる。おそらく、一番効いているのは、これだけ議員の情報がネット上に溢れている時代になると、“知らぬ顔の半兵衛”を決めこむ事が不可能になっている現実が大きいのだろう。また、ネット上で行われる「落選運動」は“増税推進議員”に集中するだろか、猛烈なボディブローになると云う事になる。

 昨日の記事の拾い読みで、気づいた事を書いてみたが、考えてみれば“増税単独法案”の合意に音頭を取った野田民主党衆議院議員289人から、賛成票がたったの39票だったりした時の野田らの顔を見たい衝動にかられる(笑)。勿論、勝栄二郎財務次官の顔も見たい。米倉爺の顔も見たい。これは筆者の個人的感情だが、そのように思っている人々も多いのではないかと推察する。では、本日は軽めのコラムで、オヤスミナサイ!


不可能性の時代 (岩波新書)
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「消費税を考える国民会議」主催の超党派集会の盛り上がり “裏切り者は吊るせ!”

2012年06月16日 | 日記
日本経済のウソ (ちくま新書)
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「消費税を考える国民会議」主催の超党派集会の盛り上がり “裏切り者は吊るせ!”

 見出しの、少々過激な言動はお許し頂こう。どんな屁理屈が野田という男にあるのか聞きたくもない。聞く前に、解散・総選挙を行い「俺ンち、増税するけど投票して」と街頭演説をするのなら、聞く耳持ってやろうではないか。勿論、聞いてはやるが、一切増税を認めるものではない。「増税する前にやるべきことがある」このフレーズは、何もワンフレーズ詐欺なわけではない。現在我が国においては、増税等という小手先の赤チン、救急絆創膏のようなものではなく、移植手術ではないが、国体の全血液の交換、腐った内臓の交換が必要なのである。

 最近、拙コラムでは「そもそも論」を多く展開しているが、どうもこの国では国民を詐欺同様に誘導し、如何にも公明正大に白昼堂々、慇懃にして無礼千万、大言壮語にして、美辞麗句・巧言令色な言い回し説教強盗紛いの政治家集団が国を支配している。気がつくと、説教強盗のような野田佳彦という男は、最も重罪に値する「シロアリ退治」から「シロアリの走狗」に大変節した男である。その男が、捏造世論調査でも7割の国民が“認めない”と言っている“単独増税”を強行しようと云うのだから、明らかに強盗である。

 難しい話ではないが、憲法の前文だけでも読んでみよう。憲法の前文と云う事は、以下の憲法の条項を作った精神が語られているので、最も重要な部分だといえる。是非、時間のある限り読んでいただきたい。

≪日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。 日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉 ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。 われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであって、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。 日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。≫

 ≪日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、…≫、 ≪そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。≫ この部分と現在の野田民主党政権の公約破棄、野党との談合増税合意を、簡単に分解して、解説しておこう。その結果が冒頭の見出し文になるわけである。多くの見識ある人々には釈迦に説法なのだが、敢えて拙文で書かせて頂く。

 日本の憲法は主権者国民が、選挙を通じて、自らの意志に近い人(政党)を代表者として国会に送りだす間接民主主義を採っている。表向き議院内閣制になっている日本では、立候補する代表者達が多くの場合「政党」を組織し、意志の集約を図り、イデオロギーや主たる政策の方向性を一致させて選挙に臨む。つまり、無所属であれ、政党であれ、当該選挙中になされた政権公約、マニュフェストの類は、国民が代表者を選択した時の唯一無二の判断原因であり、これを国民の権利行使を委ねられた“代表者”は選挙中に約束した“政権公約、マニュフェストの類”を徹底的に守るのが当然と云う精神で成り立っているシステムである。

 “政権公約、マニュフェストの類”を徹底的に守るのが当然と云う精神で成り立っているシステムである。これが大前提なので、まさかこの代表者が恣意的積極的に、その当然過ぎる大前提、憲法の精神を踏みにじる行為に出ることは想定されていない。想定されていない出来事が起きた場合、その憲法の精神に反する行為を罰する規定や阻止する方法の規定はない。つまり、現在永田町で起きている事態は、憲法の想定外の出来事が、財務官僚と一部政治家の密談談合により、白昼堂々合法なかたちで行われようとしている、という事だ。そもそも、このような代表者、今回の場合政権与党・民主党が野党を巻き込み、“政権公約、マニュフェストの類”を徹底的に守るべきところ、“政権公約、マニュフェストの類”に対し真逆の行動に出ていると云うのが、現在我々が目にしている白昼の悪夢である。

 野田民主・谷垣自民・山口・公明の3党合意がどのようなものであれ、野田民主がやるべきことを放棄し、やらないと言ったことを実行しようとする行為は、明らかに憲法の精神に反しており、拠って立つ日本国憲法への反逆であり、民主主義の冒涜である。政権リコール制度が存在すれば、野田民主党は、直ちにその地位を失うに相違ない。しかし、人間には知恵がある、憲法の精神を守ろうと云う人々も多い。あまり大きく報道される事はなかったが「消費税を考える国民会議」主催の超党派集会の存在は、現在の法的不備(憲法の精神を踏みにじる、想定外の政治家・政党の暴挙)を補完する運動の一つだろう。

 米国・霞が関+米国・霞が関+民主の一部+自民党+公明が突き進む、実質“増税単独法案”阻止のために動きだした「消費税を考える国民会議」主催の超党派集会は、主権者国民のサイレント・マジョリティーを明確に代弁している。個々人の主義主張には、個別の差異は見られるが、米国・霞が関+民主の一部+自民党+公明が結託し、憲法の精神を積極的に葬ろうとする「政治家によるクーデター」の合法的対抗手段として、有効に作用する可能性を残している。

 国会議員の数勘定では、未だに、“民主の一部+自民党+公明”の数の方が多いのだが、この運動の力強い勢力拡大次第では、どんでん返しも不可能ではない状況も生まれてきた。このような動きは、日本人も捨てたものではないという、21世紀的光明である。たしかに民主党の小沢・鳩山ラインが中心になり構成された「消費税を考える国民会議」だが、超党派を銘打ち、ライフコーポレーション代表取締役会長兼CEO(最高経営責任者)。日本スーパーマーケット協会および国民生活産業・消費者団体連合会会長の清水信次氏(86歳)を中心に据えた意味合いは大きい。

 政局絡みの、政治権力闘争とは一線を画し、「国民の生活が第一」を唯一の旗印に憲法の精神に反し行われようとしている「政治家によるクーデター」阻止のために、同床異夢も良いところだが(笑)、一堂に会した意味合いは大きい。“たちあがれ日本”が参加していない事も良い傾向だ。重厚長大輸出大企業群の経団連が参加していないことも良いことだ。多くの生活密着型企業の参加は第二経団連構想に通じ、これも良いことだ。象徴的だった事は、志位共産党委員長の登場に、参加者が万雷の拍手を送り、最後には清水会長と固く握手を交わした部分だった。

 議院内閣や国政選挙のメカニズムから考えると、まだまだクーデター成功の可能性の方が優位だが、流れに押されて行き場を失っている民主党、自民党の中間派議員達のクーデター参加是非の判断に、大きな影響を及ぼすことは間違いがない。国会は、大幅(2~3ヶ月)会期の延長を模索し始めたようだし、場合によると、今回の日本国家の恥さらし「政治家によるクーデター」法案全体を継続審議に持ち込み、合法的に葬り去る芽も僅かに見えてきた。クーデター派3党の表向きの議員数は430人で圧倒的だ。190人以上の造反が必要だ。

 マスメディアは、絶対に覆らない3党合意と思い込んで報道しているが、本当だろうか?18日の週になって、論調を変えるかもしれない。190人の造反の内、120人程度は確実にカウント可能だ。つまり残る70人の衆議院議員が憲法の精神を踏みにじる「増税単独法案」は国民からの負託に背くことになる、と判断する正義を持っているかどうかにかかっているのだろう。

 時事通信の世論調査でもハッキリしているわけで、民主党の支持率はたったの8%である。70%近くの国民が、政党支持を明確にしていない。つまり、現在の政局が奇妙な構図で起きている、と気づいているのだ。つまり、これってもしかして「政治家によるクーデター」じゃないの?という「空気」である。3党合意で成立確実といわれる“消費増税関連法案”についても、「継続審議とし、今国会は延長せずに閉会すべきだ」が50%に達し、「会期を延長し、成立を目指すべきだ」の36%を上回っている。民主、自民の大連立構想も、賛成35、反対47となっている。

 何かにつけ、愚民と揶揄される我が国の国民だが、今回の主権者国民置き去りの「政治家によるクーデター」には、充分に冷静な判断力を目覚めさせている。現時点で「政治家によるクーデター」が優位だが、野田のG20海外旅行がキッカケで、クーデターの阻止の流れが出来る可能性を充分に残している。憲法の精神に反逆する行為「政治家によるクーデター」に参加すべきかどうか、議員一人ひとりが、良心に従い考えることに期待する。また、老婆心だが、1年以内には逃げようにも逃げられない総選挙はあるわけで、5年、10年先を見据えた政治を行うべき人々が、目先半年のために、国民に銃口を突きつける行為の愚かさを噛みしめるべきである。必ずしも、クーデター派安泰の政局ではありませんよ!


惜別 さらばアメリカ (RYU SELECTION)
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