世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

消費増税、将来世代にツケを回さない? 将来にもたっぷりツケ回しの嘘

2012年03月31日 | 日記



現代日本の思想家と謂われる柄谷を知る最適本

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消費増税、将来世代にツケを回さない? 将来にもたっぷりツケ回しの嘘


 チョイと冷静に今回の野田馬鹿の“消費増税”について考えてみた。財政税制論なんて高級なものではなく、単純な理屈だ。案外、怪しげな利口ぶった学者や評論家の話より、まして財務省のシロアリの話より、市井の人間が実生活を通して、消費増税のイメージを考えた方が正論に近づく。

  野田は二言目には「将来世代にツケを回さない。現役世代で痛みを分かち合う事が今求められている。社会保障と税の一体改革は待ったなしです」てな事を夏蜜柑肌晒してエラそうに言うのだが、チョイと待ってくれと言いたくなる。消費税5%を10%にすれば、将来世代にツケは回らんわけか?そうじゃないだろう、20%にしても未だ足りない試算が出ているじゃないか!つまり、現役世代から、将来世代まで未来永劫に20%近い消費税を払い続ける税制なのだから、こりゃ明らかに将来世代への過大な“ツケ回し”に他ならない。今80歳の高齢者は十数年の負担だが、0歳児は90年以上圧税に苛まれるのだ。

 それもだ、社会保障のカタチはまったく影もかたちも見えていない。消費増税法案が閣議決定?そんなもの糞みたいな決定だ。夏から秋には崩壊する政権の閣議決定など、明らかに糞だ。それにしても、マスメディアと云うもの、こんな明明白白な財務省や野田らのレトリックに気づかないのだろうか?その上、霞が関の国民収奪戦術によると、各種健康保険料の増額、介護保険料の増額、年金保険料の増額を画策している。その上にだ、医療費の窓口負担の増額、年金の受給年齢引き上げ等々なんだよね。

 この辺の事考えたら、今回の消費増税と云うものが、誰の為のものか、自ずと判ると云うものではないか。国民は現役世代も、将来世代も“1000円の買物をして、50円の消費税から200円の消費税を払う事になる。2割の値上げって、凄い生活の圧迫だ。しかし、霞が関、特に財務省・厚労省は2割以上あげないと、社会保障を5割ほど押し並べてカットするしかないと、無能な民主党を脅かしている。無論、自民党の馬鹿政治家をも脅している。こんな話がまかり通って良い筈がない、絶対に壊れる。壊そうとしなくても壊れるが、折角だから壊した方が早道だ。時事が今後の政局解説に及んでいるので読んでみよう。(笑)

≪ 自民・谷垣氏も正念場=対決路線に異論、「大連立」模索も
 自民党執行部は消費増税関連法案の国会提出を受け、今後も野田政権への対決姿勢を強め、早期の衆院解散・総選挙を求めていく方針だ。しかし、解散への明確な道筋は描けておらず、谷垣禎一総裁に対する党内の不満は根強い。消費増税法案の成立に協力して首相に解散を確約させる「話し合い解散」や、民主、自民両党の「大連立」を模索する動きもある。野田佳彦首相をどうやって解散に追い込むか、谷垣氏も正念場に立たされている。
 「衆院解散・総選挙をすれば問題を解決する道もおのずから見えてくる。けじめを付けさせるよう努力するのが野党の責務だ」。谷垣氏は30日、早期解散を目指す考えを重ねて強調した。
 財務相経験者で消費増税の必要性も熟知している谷垣氏だが、野田政権への対決路線を崩す考えはない。自民党内には、小沢一郎元代表ら消費増税反対派の造反による、衆院採決時の法案否決を期待する声もある。
 ただ、自民党は2010年参院選で消費税10%を公約に掲げており、対決路線を疑問視する声も党内には少なくない。小泉進次郎青年局長は30日、「自 民党は言い出しっぺだから、その責任から逃れられない」と記者団に指摘。「単純にけじめだけ求めればいいという状況でもない」と語り、首相に「けじめ=解散」を求める谷垣氏を暗に批判した。
 一方、民主、自民両党による「大連立」を探る動きも出ている。自民党幹部の一人は「自民党の古賀誠元幹事長が首相側近と大連立へ向け話し合いを始めた。森喜朗元首相は谷垣氏に『すぐ大連立して副総理になり、主要政策を片付けるべきだ』と伝えた」と明かす。実際、古賀氏は29日の古賀派会合で「与野党を超えて、現実政治として責任のあることを実現していくことが極めて大事だ」 と語った。
 こうしたまとまりを欠く自民党に、公明党は冷ややかだ。「自分の総裁任期中に解散するという以外、谷垣さんに具体的な戦略はないんだろう」と公明党幹部は皮肉った。(時事通信)

 時事は「話し合い解散」とか「大連立」の機運があるような事を報じているが、その勢力は自民党の1/3に過ぎない。話としてはスケールが大きいのでネタにはなるが、実現性は殆どない。自民党の多くは、正当な形で野田民主を解散に追い込み、堂々と自党の公約を実現させたいのである。ある意味で、未だに自民の敵は、小沢・鳩山に苦杯を舐めた09年民主党マニュフェストの全否定である。今では60年以上にわたる政権与党であった自民党のトラウマなのである。

 現役の国会議員で、早期の解散総選挙を望む阿呆はいない。つまり「話し合い解散」は週刊誌のネタ的な与太話だ。万が一にあり得るとすれば「大連立」だ。大政翼賛で世の中渡れば怖いものはない。野党が一晩寝て起きたら与党になっていた。夢でも幻でもない、これには触手を伸ばしたくなる魅力はある。“棚からぼた餅”で副総裁や大臣、副大臣ら政務三役に就くことも可能だ。野田内閣に比べ、見た目だけは重厚な内閣になる幻想を抱くのも当然だ。しかし、舞台裏を覗けば、霞が関支配が頑強になるだけで、それ以上でも以下でもない。

 その上、その大政翼賛大連立には、1年チョイの蜜月の後、待ったなしで総選挙が控えている。国民にだけ艱難辛苦を強いる大政翼賛政治、官僚内閣政治。対抗勢力が存在しなければ、それはそれで通用するかもしれない。しかし、増税の前にするべきことがあると云う小沢新党や橋下らの地域政党が立ちはだかるとなると、おいそれとマスメディアが煽る大連立も可能性は低い。ただ、霞が関解体方向を持つ、小沢新党や橋下地域政党に負けると自負している場合、一時でも政権与党で居たい、選挙の際肩書きが欲しい等々の理由で、目先の利に走る可能性はゼロではないだろう。

 此処まで来ると、小沢側の増税法案への反対は確実で、法案の提出までが野田の不退転の決意であり、採決に至る前に何らかの形で頓挫するのだろう。そこまでやり遂げれば、野田も財務省の洗脳と云うか、強迫への義理も立つわけで、退陣の花道にはなる。勿論、本人はそのように思っていないだろうが、そう思わざるを得ない状況が出来あがる方向に進んでいる。野田の云う通り、多くの国民も消費増税に理解をしてくれていると主張するなら、首を取られる前に、堂々と解散して、二度と永田町に足を踏み入れないことだ。印旛沼で泥鰌踊りでもしているのがお似合いなのだから。

 個人的には、本当に早々に解散総選挙を実施して欲しいものだ。大枠で“第一に中央から地方主権・行政の大改革、第二に脱原発、次世代エネルギー戦略と経済成長、第三に徹底した震災の復旧復興”を旗印にした新たな政党VS民主B・自民党の対決を見たいものである。今年共に93歳になる両親も、次の選挙まで生きているか心配だけど、もう一度だけ投票してから死にたいと言っている。(笑)



嫌いな政治家の一人だが財務省の嘘を論破してる

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クーデター政権(野田民主)の友(国民新党)もクーデタ、これぞトモダチ作戦

2012年03月30日 | 日記
亀井静香が吠える 痛快言行録
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クーデター政権(野田民主)の友(国民新党)もクーデタ、これぞトモダチ作戦


 類は類を呼ぶと云う言葉があるが、悪質なウィルス(与党の甘い汁)の感染力は猛烈だ。先ずは全体の状況を知るために、時事の記事を2本読んでいただこう。

≪ 国民新、分裂状態に=亀井代表、首相に「連立離脱」伝達-自見、下地氏ら6人拒否
 国民新党の亀井静香代表は29日夜、首相公邸で野田佳彦首相と約2時間会談し、消費増税関連法案の閣議決定に反対して「連立を解消させてもらう」と述べ、民主党との連立政権から離脱することを伝えた。一方、国民新党の自見庄三郎金融・郵政改革担当相ら6人は同日、連立離脱を拒否し、自見氏が同党の閣僚として閣議決定に署名することで一致。消費増税をめぐる路線対立から、国民新党は分裂状態に陥った。
  政府は30日、現在5%の税率を2014年4月に8%、15年10月に10%に引き上げる消費増税関連法案を閣議決定する。
 亀井代表は首相との会談で「国民との約束を破るわけにはいかない」として連立離脱を伝達。首相が連立維持を求めたため、亀井代表は自見氏と松下忠洋復興副大臣、森田高総務政務官を離党させ、無所属で閣内に残留させる案を提示した。首相は「検討する」と応じ、30日朝に再協議することになった。
 一方、同党の下地幹郎幹事長と自見氏、森田氏、浜田和幸外務政務官、中島正純衆院議員は議員総会を開き、郵政改革法案の成立までは責任を果たすべきだとして、(1)現時点で連立離脱はしない(2)自見氏は消費税法案に署名する-ことで一致。この後、記者会見した下地氏は、公務で欠席した松下氏の委任も受けていると説明。また、こうした方針を藤村修官房長官に伝えたことを明らかにするとともに、亀井代表に対しては、連立にとどまるよう説得する意向を示した。
自見氏は29日夜、党本部で記者団に対し「連立は離脱しない。30日は私が署名する。党として正式に決定した」と述べた。 
 衆参両院で8人の国民新党のうち、連立離脱に理解を示しているのは亀井亜紀子政調会長のみとなった。 亀井代表は次期衆院選をにらみ石原慎太郎都知事を党首に据えた新党を構想しており、29日に都内で国民新党の綿貫民輔最高顧問と会い、新党結成を急ぐ考えを伝えた。
 一方、民主党内では小沢一郎元代表周辺で、閣議決定に合わせて小沢グルー プの副大臣や政務官が辞任する案が取り沙汰されている。元代表は同日、衆院議員会館の自らの事務所で仲野博子農林水産政務官、福田昭夫総務政務官と相次いで面会した。≫(時事通信)

≪ 野田首相に連立離脱の意向伝達=自見金融相ら閣内残留の提案も-亀井代表
 国民新党の亀井静香代表は29日夜、首相公邸で野田佳彦首相と会談し、消費増税関連法案を閣議決定した場合、連立政権から同党が離脱する意向を伝えた。これに対し、首相は慰留した。
 一方、亀井氏は、同党の自見庄三郎金融・郵政改革担当相、松下忠洋復興副大臣、森田高総務政務官を無所属とし、閣内に残す案を提案。首相と亀井氏は30日午前7時半、再会談することになった。会談後、亀井氏が記者団に明らかにした。≫(時事通信)

 この情報が正しければ、国民新党は亀井党首と亀井亜紀子政調会長欠席のまま臨時の“議員総会”を開催、上記のような決定をしたと云う事だ。たしか、28日水曜日に定例の“議員総会”を済ませたばかりだ。8議員の内6人が、亀井党首の「国民との約束を反故にする法案には反対する」に逆らい、自見庄三郎金融・郵政改革担当相は「国民新党の名前で閣議決定に署名する」と言い放った。国民新党の公式HPに“党則”がないので、この臨時の“議員総会”なるものが、株式会社の取締役会と同等に考えると、事前連絡を全議員に行うべきだが、それをしたのだろうか?

 なぜそんな細かいことに拘るかと云うと、亀井党首は ≪同党の自見庄三郎金融・郵政改革担当相、松下忠洋復興副大臣、森田高総務政務官を無所属とし、閣内に残す案を提案。首相と亀井氏は30日午前7時半、再会談することになった。≫と云うことなので、反旗を翻す同朋に塩を送ったわけである。いたって矜持ある保守政治家の配慮である。しかし、自見金融・郵政改革担当相は「連立は離脱しない。30日は私が署名する。党として正式に決定した」と云うのだから、党首に意に反する“党の決定”を公言した。

  これはどういう事になるんだ?マスメディアの馬鹿どもも、意味不明なため“党分裂”としか報道していないが、問題は複雑だ。民主の“歌を忘れたカナリヤ論争”と同じで、どっちが出るか論になっている。党員と党友と云う簡単なものはあるが、その人々が党運営に参加出来るどうかについての情報はない。「国民新党」は誰のものか論争になる。亀井党首は「自見庄三郎金融・郵政改革担当相、松下忠洋復興副大臣、森田高総務政務官を無所属とし」と穏便な常識的発想のようだが、自見庄三郎金融・郵政改革担当相と下地幹事長の態度は違う。殆ど亀井党首解任論に近い。

 「国民新党」がクーデター組み6名VS亀井静香党首、亀井亜紀子政調会長2名の構図になる。あきらかに屁理屈を幾ら並べても、下地、自見らの党内クーデターだ。おそらく、次に出てくる話は“党首解任”“党首選挙”と云う段取りになるだろう。この辺は党則が定かでないので、明確な事は書けない。ただ、実質的に党内クーデターが起きたのは事実だ。民主の裏切りウィルスが簡単にトモダチに感染したわけだが、これぞトモダチ作戦と云うものだ。(笑)どれだけ官房機密費が注ぎ込まれたのか、想像以上の額であろう。勿論、裁判所の判断でも、官房機密の機密には自ずと限界があり、開示の必要性を認める判決も出ているので、迂回ルートで如何様にも金の流れは作れると云う事だ。

 亀井静香がどのような態度で今後望むかは判じかねるが、あの人の事だ「好きにしろ!」と怒り狂い、解党宣言をしてしまうかもしれない。下地らは「解党なんかしていない!」と叫ぶだろうが、どんなことになるのだろう?党則が判らないので推測するのが困難だ。

 それにしても亀井静香が「どうせ新党が出来るのだから、民主との連立離脱なんてどうでも良いだろう」と云う発言が物を言ったわけだが、裏切り者を燻し出す作戦で、6名も出てくるとは、流石にガッカリしているのではなかろうか。やはり、与党の甘い汁は、余程目茶苦茶に甘いようで、心身ともに腐らせるものらしい。まぁ亀井静香にしてみれば、郵政改革法案の成立目処も立ったことだし、この辺で“国難”に立ち向かうために老骨に鞭うつ決心であれば、このクーデターによる傷は浅いかもしれない。

  ただ、筆者からの亀井さんへのお願いだが、石原新党と云う幻想的話は、そろそろ店じまいした方が良策だと思考します。小沢一郎との連絡も密のようですので、石原新党の話は懇親会の乗りに過ぎないと云う事で、リアリティのある夢に、最後の政治的力量を発揮していただければ幸甚に思いますよ。亀井亜紀子、田中康夫と3名で、日本の改革を目指す政治集団と連携する事を切に望みます。本当に連携する相手は、亀井さん自身が既にご存知なのだから、妙な過去の因縁捨てて、21世紀の日本の第一歩を、新たな政党作りに励まれる事望みます。亀井静香のような稀有な政治家はまだ日本に大切なのです。




亀井静香 支持率0%の突破力
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どうなる消費増税法案の行方 どう出る谷垣自民と小沢一郎

2012年03月29日 | 日記
この国の不都合な真実―日本はなぜここまで劣化したのか?
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どうなる消費増税法案の行方 どう出る谷垣自民と小沢一郎


 筆者は以下の読売の記事を読み、消費増税とは関係のないことに気づいた。気づいただけなので、推測が当たっている確信はないが、“当たらずと雖も遠からじ”だと思っている。それが石井一参院予算委員長と云う男のことだ。1969年衆議院初当選だから、落選期間も含めれば43年間も永田町で生きている古狸だ。主な政治家としての履歴は、国土庁長官、自治大臣、国家公安委員会委員長、民主党筆頭副代表などだ。政治家としてのキャリアの長さに比べ突出した実力派政治家としても履歴は認められない。

 この政治家は結構政治基盤をウロチョロさせる来歴を持つが、小沢一郎に近い距離を持つ政治家でもあった。09年の西松事件でも、小沢擁護の発言をしていたが、自らが渦中の人となる「障害者郵便制度悪用事件・村木元局長事件」を契機に、民主党内で小沢一郎に抵抗する菅・仙谷一派に寝返った。常に微妙に胡散臭さがつきまとう政治家である。一説によると、西松事件も村木元局長事件も、小沢一派を貶める一部検察の謀略と云う文脈があり、小沢の側近と見られ煙たい存在の同議員が序でにターゲットにされた、と云うものだ。この同議員の寝返りは菅政権での破格の優遇待遇からも察する事が出来る。おそらく、相当のネタを法務省に握られ、仙谷かなんかに脅かされた結果と読み解くことも可能な変節ぶりである。

≪ 丁寧にやったが…前原氏、潮時と議論打ち切り
 合同会議が開かれた東京・永田町の衆院第2議員会館内の会議室は、28日午前2時になっても約200人の議員であふれかえった。
  27日夜の会議開始から既に6時間が経過していたが、増税反対派の意見表明が終わる気配はなく、平行線をたどっ ていた。党の重鎮の一人である石井一参院予算委員長は業を煮やし、こう訴えた。
 「私も増税には慎重だが、8日間も議論し、同じ話を繰り返している。こんなことでは民主党は国民からあきれられる」
 しかし、増税反対派の川内博史衆院議員(鳩山元首相グループ)は「(行政改革と比べて)増税だけ先行するのはおかしい。約束通りやりましょう」と反論。
 川内氏は14日の合同会議初日の冒頭でも「増税前に行革を」と訴えた人物だ。反対派の急先鋒としてその後も連日、法案に異論を唱え続けてきた。
 午前2時10分過ぎ、前原政調会長は潮時とみて会議打ち切りを決断した。30日に閣議決定するには、もうタイムリミットだった。
 「8日間議論し、皆さんの気持ちは分かった。責任をもって(法案を)いいものにする。私に一任してほしい」
 前原氏のこの発言に、推進派議員らは拍手で賛成し、反対派は「そんなのおかしい」「一任は許さない」と抗議の叫び声を上げた。会場が騒然とする中、事務局の岸本周平衆院議員が打ち切りを表明し、前原氏らは退席した。
 党内審査は8日間で計約46時間に上った。前原氏は28日午前、記者団にこう語った。 「あれだけ丁寧にやっても、まとまる意思のない人がいたというのは残念だった」≫(読売新聞)

 さて本論だが、この調子だと輿石幹事長が小沢派の抵抗姿勢にどのような配慮をするか判らないが、30日の消費増税法案の閣議決定に向けて突き進むことになりそうだ。本来は、民主主義政党であるなら、党内議論も党内所属の国会議員全員によって、最終の執行部修正案を採決すべきだったろうが、権力と云うものは、そう云う事を押しきる力を持っている。党内では熟議を尽くすと云うアリバイ作りに終始し、何日間だとか、何時間だとか、時間の量を熟議の御旗とし、現実は幾らでも独裁がまかり通るものだと言いたげである。また、両院議員総会の開催にも権力側に開催権があるので、党代表と執行部の権力の絶対さを見せつけている。此処までは、野田優勢だ。

 しかし、「増税する前に、やるべきことがある」と本来の民主党の原点を主張する小沢派も最後まで抵抗の意志を示し続ける行動を継続するだろう。この主張を、衆議院における法案採決時に反対票を投じる政治的“大義”にまで盛り上げなければならないからである。また、党分裂に際しての“戦いの旗印”と云う意味合いも兼ねている。「大胆な行政改革を行わない限り、国民に痛みを強いる事はない」と云う旗幟には、時代的要請は符合しているのが強みだ。

 12年予算案成立の目処も立たない野田民主党は、14年ぶりに暫定予算案を今日臨時閣議を開き決定、30日に成立させることになった。その上、30日には”ファシズム泥鰌”の評価を如何なく発揮し纏めさせた「消費増税のみ法案」を閣議決定させようとしているわけだ、もう政権の体をなしているとは言い難い。小沢一郎でなくても、こんなに何もかもが座礁しそうな法案抱えて“野田君は大丈夫なのか?”と首を捻るのも納得だ。

 30日の閣議決定では、国民新党の自見庄三郎金融相兼郵政改革担当大臣がサインするかしないかが注目されている。同党の内部亀裂は相当のもので、同大臣が亀井党首の指示を無視する可能性もゼロではないだろう。特に「郵政民営化を抜本的に見直す郵政改革法案」が民自公の共同提案される時期だけに、亀井代表がギリギリで心がわりも充分考えられる。故に小沢側の味方にしては心もとない。やはり野田内閣への揺さぶりとしては、政務三役の辞任と云う手段が考えられる。

 政務三役とは、”内閣が任命する,大臣,副大臣,政務官”と云う事だ。小沢派での副大臣、政務官は結構いる。それらの辞任と云うのは、一定の増税法案反対の意思表示になるだろう。そのアリバイ作りは、解散総選挙があった場合の免罪符であり、選挙戦を有利に戦えるツールになる。筆者が注目しているのは、田中直紀防衛大臣の閣議決定における態度だ。同大臣は参議院議員であり2010年に当選しているので、本人は来年の参議院選は関係ないのだが、真紀子議員の意向次第では、サインをしない可能性もあるだろう。まして、防衛大臣として、野党から問責のターゲットにもなっている。自ら「改革なき増税にサインは出来ない」等と云う“捨て台詞”はカッコウ良いのだが、無理だろうか?一気にファンになってしまうのだが(笑)

 おそらく、仮に野田が「消費増税法案」を提出したとしても、肝心の予算案も成立せず、暫定予算を組む始末。本予算の審議にいつ入るかさえ見えていない。野田が命をかける「消費増税法案」なんて、早くても5月の連休明けに与野党の協議が始まる話。まだまだ準備期間は十二分にある。マスメディアは昨日執行部一任の茶番を演じた事前審査の会議において、200人以上の参加で、反対派80人程度と矮小化した報道をしているが、反対派は実に100人を超えていた。故に決の取りようが前原にはなかったのが事実だ。

 このように考えると、小沢派の持久戦としては、小沢裁判の有罪無罪が重大なターニング・ポイントになる。小沢無罪判決なら、もう「消費増税法案」は潰れたも同様だ。自民党も消費増税が政権公約だからと云って不用意に野田との談合に舵を切ることは自殺行為、次回の衆議院選で第一党を目指すのが関の山だ。問題は有罪判決が出た時だ。これは明らかに小沢陣営の勢いを削ぐだろう。マスメディアも再び手の平を返し、小沢への攻めに転じるに相違ない。それでも、衆議院で反対票を投じれば、自民との野田談合が成立しない限り、成立は不可だ。その辺は、自民党谷垣の決断次第と云う事だ。

 小沢有罪と云う不当判決が出た場合は、野田と自民の談合が成立する可能性は高い。小沢を政界から排除!理屈抜きに解散総選挙になる。この時、国民が何を思うかが決め手になる。選択は国民の手に再び委ねられることになる。民主党が先ず割れる。増税推進の“悪しき政党”は民主党の野田・菅・仙谷一派だ。自民党の一部も割れるに違いない、特にリフレ派の議員達は自民党を去らざるを得ない筈だ。公明党は微妙だ、分裂はしないが増税推進には曖昧な立ち位置である。 どの衆議院候補者も”増税議員の旗印”は相当の重荷だ。まして、既存政党への逆風は想像以上だろうから、谷垣の落選まで視野に含まれる。

 「反増税・国民の生活が第一」グループは、小沢派が中心となるが、民主党から小沢派以外にも離党組が出る可能性もあるし、新党きづな、新党大地、みんなの党、社民党、それに橋下や大村らの地域政党が集約されるだろう。この場合、これら勢力の旗幟は、「第一が大胆な行財政改革、第二が脱原発」になるのではないだろうか。この二つのイシューで選挙を戦うのがベストだ。若い世代への政策浸透と投票行動が雌雄を決するだろう。いずれにせよ、増税が強行されるかどうか、これからも霞が関官僚に、自民達の生活の命運を預けるか、最終的には国民の選択に委ねられることになる。2,30代の若者と70代以降の高齢者が「日本の変革の原動力」になる、今まで嘗てない日本の政治シーンだ。そのようなシナリオと道筋を作るのも、民主主義政治家の重大な政治使命である。小沢には、有罪無罪の二つの大きな分岐点を軸に、最善・次善・三善の策を練って貰いたいものである。



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責任の所在が不明確な国、日本 組織と云う牙城に守られた権力がはびこる

2012年03月28日 | 日記

 

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責任の所在が不明確な国、日本 組織と云う牙城に守られた権力がはびこる


 午前2時を回った。未だに民主党内の議論が続いているのか。いずれにせよ執行部一任を取り付け閣議決定に持ち込むのだろうが、そこから先は、民主党内の議論以上にカオスの世界に紛れ込む。まぁ、命を掛けての勝負だと云うのだから、頑張るだけ頑張れば良いのだろう。何処で命運が尽きても本望と云うのが野田佳彦、それはそれで良いではないか。まさか、命を掛けて、菅直人のように、総理の座にしがみつきはしないのだろう。(笑) *2:30、読売が一瞬「前原政調会長一任で決着」の速報を流したのだが、瞬時に消えた。準備していた予定速報を間違って流したかも?(笑)2:50、やはり一任で決着したが揉み合いになったそうである。

≪ 民主、消費増税法案を承認 前原政調会長に一任
 消費増税法案をめぐる事前審査を行っていた民主党税調などの合同総会は28日未明、「名目3%程度、実質2%程度」の経済成長率の数値目標を付則に盛り込んだ新たな修正案について了承し、前原誠司政調会長に一任した。野田内閣は30日に閣議決定を行う。
 ただ、反対派はこの決定に納得せず、終了後も国会内の総会会場で前原氏に詰め寄ったり、議員同士がもみ合いになったりした。党内対立がいっそう深刻になりそうだ。
 新たな修正案では、消費税率を2014年4月に8%、15年10月に10%に引き上げるにあたって、景気条項として「経済状況の好転」を条件と規定。デフレ脱却や経済活性化に向け、「2011年度から20年度までの平均で名目3%程度、実質2%程度」の成長率をめざすことを明記した。税率を10%に上げた後、さらに税率を引き上げる時期について「公布後5年後をめど」としていた再増税条項は削除した。≫(朝日新聞)

 まぁ先の長い野田内閣のいばらの道、今後の道程を愉しませていただこう。ところで最近つとに思う事がある。今さら当然だろうと云う賢者も多いだろうが、筆者はあらためて、日本の国の仕組みの、重大な欠陥があることを感じざるを得ない。よく筆者が皮肉と侮蔑と嫌悪を持って使い言葉に、「……村」とか「……マフィア」と云うのがある。それは最近の出来事を通して眺めても歴然としている。“空気”に支配される国民性が民族独自の資質なのか、それとも後天的に身につけたものなのか、フト考えるのである。

 おそらく、日本人が農耕民族であった歴史を考えると、そこに共同作業とか大家族や地域ごとに群れる事の利益があったことは、想像に難くない。根源的な事に多くの時間を費やすのはやめるとして、我が国が、いかに組織的システムの中で生きているか、まざまざと見せつけられる事の連続である。原子力村の醜悪な姿は未だに壊れていない。黙々と頭を下げながら、あらためる素振りもない。霞が関の官僚組織も、天下りのために権益を増やすことだけに現を抜かし、政権を握った民主党クーデターグループは、シロアリと手を結び生き残りを掛けている。

 検察庁は、法に基づく捜査もするが、自己のアリバイ証明のために、冤罪事件を捏造し、組織的に組織の政敵を貶めようとする。最高裁判所も、行政だか司法だか判らない“ヌエ”のような存在の検察審査会を通じて裏金をプールしたり、冤罪事件創作に寄与する。極めつけは、民主党の代表であった菅直人のが、直近の参議院選で大惨敗したにも拘らず、責任の“せ”の字も口にせず、枝野幹事長共々居座る始末。

 政治家も、官僚も、検察も、裁判所も、原子力関係者も、電力関係者も、日米同盟に巣食う連中も、東大の教授連中も、どいつもこいつも、組織と云う固い殻に守られ、責任と云うものに言及することがない。否、言葉だけ謝罪し、責任は取らないと云う風潮と云うか、そういう仕組みになっている。このような組織がシステム化され、核となってすべてが動く国家と云うものには、権限を実行するのも組織、責任が個人には絶対に及ばないシステムなのだから呆れる。

 このような、責任の所在が明確ではない、“みんなで渡れば怖くない”組織国家は“意志なき国家”だ。野田の馬鹿が、「みんなで分かち合い」と良く表現するのも、この村社会の掟に沿っているのだろう。しかし、それを何百年と継続的にやり続けて、まずまずの時代はもう終わったのだと思う。今我々が立つ、21世紀は自力で立ち、自ら考え、自ら引き受ける時代に入っている。小沢一郎や橋下徹や石原慎太郎に国民の目が向かう趨勢には、このような日本の悪しき習慣を打破しようと云う、知らず語らずの意志が、ぼんやりと働いていると思考する。

 右翼の石原?右傾の橋下?剛腕壊し屋の小沢?良いじゃないか、それらでも。少なくとも組織の中で、国民からまったく目の届かぬ所で、蠢いて顔も見せず、声も出さず、放射能のように深く潜行する隠密のような奴らがヌクヌク生きる世界からオサラバしようではないか。少なくとも、彼らは敢然と責任を取るだろう。石原は些か疑問だが。(笑)責任の取れる奴に任せる方が、明らかに筋は通る。これをファシズムと言うなかれ、選ぶのはあくまで国民だ。選択権は絶対的に国民にある。組織に隠れた強硬路線を走る野田佳彦の方が、任されてもいない、約束もしていないことをするのだから、独裁者だ。

この国の不都合な真実―日本はなぜここまで劣化したのか?
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” 最近、消えて欲しいと思う二人の日本人がいる ”  三井住友財閥とパナソニック

2012年03月27日 | 日記

 

南洲残影 (文春文庫)
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” 最近、消えて欲しいと思う二人の日本人がいる ”  三井住友財閥とパナソニック


 またまた“モンサント・米倉”が皆目立場を弁えない発言をした。米倉涼子はブロードウェイで堂々と「CHICAGO」を演じ続けて欲しいが、米倉弘昌と云う“銭ゲバ経団連”の会長には、本気で日本から消えて貰いたいと強く望んでいる。“手洗いキャノン”も酷かったが、この男は手洗いの百倍酷い。国民の税金で救われるだけでも噴飯もの東京電力を、未だに異様なストーカー紛いで擁護する。電力業界に詳しい人間と云う事は、日本の電力業界の人材をと言っているようだ。「原発は津波に耐え素晴らしい」、「原子力行政は胸を張るべきだ」、猛烈な男です。経団連の会員企業も、いい加減にこの男降ろさないと、国民目線全体を敵に回すぞ!

≪ 国の経営理念「皆目分からず」=東電国有化で-経団連会長  経団連の米倉弘昌会長は26日の記者会見で、東京電力の経営再建をめぐり、「国がどういう理念、思想で経営していくか皆目分からない」と述べ、東電国有化を目指す政府の姿勢に苦言を呈した。難航している勝俣恒久会長の後任人事に関しては「電力業界、電力会社の経営に詳しい人物を迎えるべきだ」と語った。≫(時事通信)

 この“モンサント・米倉”が所属する住友化学と云う企業の実態は相当に怪しい。ベトナム戦争で人体実験を実施した枯れ葉剤メーカー・モンサントは、マッチポンプのような戦略で、除草剤とそれに対応力(遺伝子組み換え)のある種子の販売で世界中を曠野にする悪名高き企業だ。その企業と手を結び、日本市場にモンサントの遺伝子組み換え技術を導入し、モンサント並の利益を得ようと考えているのが住友化学だ。

 如何に米倉がTPPに熱心が、その理由であることは、つとに有名だ。更に、この住友化学の連結子会社の日本メジフィジックス(「放射性医薬品」の研究・開発・製造・販売を行い、国内シェアNo1 を誇る製薬会社)に厚生省が企業に開発の要請を行った医薬品として、「放射性金属(アメリシウム、プルトニウム、キュリウム、カリホルニウム、バークリウム)中毒の長期治療 プルトニウム、アメリシウム、キュリウム体内汚染が判明した、またはその疑いのある患者の汚染物質の排泄の促進の開発を依頼している。既に、その医薬品開発は米国で済んでいると云う。ちなみに日本メジフィジックスは住友化学、GEヘルスケアの折半出資企業である。住友化学恐るべし、米倉弘昌恐るべし。

 米倉は、旧三大財閥系企業出身として初めて日本経団連会長に就任したわけだが、その資金的バックにはゴールド・マンサックス系の“三井住友銀行”が控えている。このような事実から、我が国は戦前の体制に深く静かに戻ろうとしていたのかもしれない。筆者は気づくのが遅かったようだ。今さらのように経団連の副会長ってのを眺めてみたが、いるいる原発マフィア組が~。西田厚聰東芝会長、川村隆日立製作所会長、大宮英明三菱重工業社長、11年7月現在になっているので、東京電力の清水正孝も事故処理で醜態を演じる前には副会長だった筈。流石に、欠員募集で電力業界からの補充は見合わせたようだ(笑)

 さて、米倉ほど悪魔かどうか判らないが、この男にも消えて貰いた。オバマが好きなようだから、大統領の草履取りにで出向、乃至はトレードした方が良いのではなかろうか。先日のコラムにも書いたのだが、今回の消費増税法案に対し「ここで決断し政治を前進させることができなかったら、野田内閣の存在意義はない。不退転の決意で、政治生命を懸けて、命を懸けて、この国会中に成立をさせる意気込みで頑張る」講演で国民に語りかけた。“命も掛けるそうである”凄いね。命なんかいらないから、権力の座から退いて貰いたいものだ。

≪ 首相「決断できねば存在意義ない」=消費税法案、今国会成立に決意
 野田佳彦首相は24日午後、都内で講演し、消費増税関連法案について「ここで決断し政治を前進させることができなかったら、野田内閣の存在意義はない。不退転の決意で、政治生命を懸けて、命を懸けて、この国会中に成立をさせる意気込みで頑張る」と述べ、今国会成立に自らの進退を懸ける覚悟を強調した。
  首相がこうした強い表現で、消費増税関連法案成立への決意を示したのは初めて。3月中の法案の閣議決定をめぐる民主党内の調整が難航する中、小沢一郎元代表ら増税反対派をけん制する狙いがあるとみられる。ただ、首相は法案が不成立に終わった場合、総辞職するか、あるいは衆院解散・総選挙を行うかについては明言しなかった。
 首相は講演で、民主党内の事前審査に関し「大綱に沿った議論をしてもらっている。万が一にもちゃぶ台返しをして、後退させる議論はない」と強調。「年度内に何としても法案を提出しなければ、国会審議で与野党が向き合って決勝を行う前に準決勝敗退だ」と指摘し、年度内決着に強い意欲を示した。≫(時事通信)

 昨日の参議院予算委員会で民主党の川上義博の「消費増税法案について、これが旨く行かなければ、マァ政治生命をかけて、エー命をかけてもやるんだ。と云うような事がありましたが、……野田内閣の下で一致協力するって必要な事だと思うんですよ。その意味で総理にお伺いしたいのですけれど、政治生命を掛けると云う事は、私の常識からいえば、世間の常識でもあるんですが、これは解散か総選挙なんですよね。これはどうしても、そう理解せざるを得ないんです。けれども、その辺りは、総理ご認識はどうでしょう」
 と云う質問に、野田は要約すると “ 先の民主党代表選で第一の公約に社会保障と税の一体改革を掲げて、代表になった。民主党の議員の背景には国民がいる。だから、国民に対する公約と同義だ。09年民主党マニュフェストは、色々と限界もありますが、代表選の公約が最も重要な国民への公約だ ” こんな感じのすり替え答弁を行った。民主党議員だけによる、公約の方が総選挙で掲げた公約より優先順位が上だと言っている。筆者注:常識的には解散の前に、ただの総辞職がある筈なのに、川上議員は避けて表現した。

 議場からは「解散はどうか聞いているんだ」、「命をかけるなどと軽々に言うな」とかの野次が発せられる。川上議員はそれを聞きながら「これ以上は与党でありますから、あまり総理にですね、これ以上は言いませんけど……」と話題を変えようとすると、再び野次「えっ!次に行くのか?」

 まぁ、結局野田佳彦は“シロアリ退治”の演説から逃れるために、川上議員にこのような質問を頼みこんだのだろうか?衆議院議員選挙の公約より、昨年の代表選選挙の方が優先すると表明したわけだ。もう完全に勝てば官軍、国民目線は二の次だと公言したことになる。まさに民主主義のすり替え強弁だ。09年民主党マニュフェストの出来の良さに負けた自民党落選議員が知ったら、殴られそうな論理の飛躍だ。マスメディアは総じて、この発言をサラリと報じている。馬鹿メディアは気づかなかった可能性すらあるが…(笑) 皆様におかれましては、まだまだ消えて欲しい岡田、仙谷、前原、安住、小宮山など思い浮かぶでしょうが、紙面の都合上割愛します。




閉された言語空間―占領軍の検閲と戦後日本 (文春文庫)
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原発村 八百長テストにデタラメ委員長に阿呆4人組、挙句に福井は贈収賄?

2012年03月26日 | 日記
「フクシマ」論 原子力ムラはなぜ生まれたのか
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原発村 八百長テストにデタラメ委員長に阿呆4人組、挙句に福井は贈収賄?


  先ずは永田町ネタ。谷垣に財務省の圧力か?と思われるほど、意味不明の発言を繰り出す谷垣自民党総裁だ。

≪ 増税決めねば「既成政党は自滅の道」
 自民・谷垣総裁 自民党の谷垣禎一総裁は25日、岐阜市での講演で、大阪維新の会による維新政治塾の開講にふれて「自民も民主も、やることをやらなければ選挙で負ける。野田佳彦首相が物事を決める道を放棄したら既成政党の自滅の道だ」と語った。自民、民主両党が消費増税に道筋をつけなければ、次期衆院選で維新の会が躍進するとの認識を示した。「解散してルールに基づいて物事を進めれば動く」とも述べ、野田首相が衆院を解散すれば消費増税法案に協力する考えを重ねて示した。≫(朝日新聞)

 朝日の記事を素直に読めば、自民・民主で消費増税への道筋をつけるのが、既成政党の務めだ。解散するなら消費増税に賛成すると言っているが、解散を約束するなら今国会の採決で賛成に回るのか、解散が先で、その後に消費増税を連携して成就しようと言っているのか、判然としない。どうも、小沢と妥協せずに、清水の舞台から飛び降りる覚悟で、法案を閣議決定せよと言っているようだが、どうも先の道筋が見えずに本人も言っている節がある。とどのつまり、小沢一郎を無視する事だけ言いたかったような演説で、その先はよく判らないけど、と言っているようなものだ。どうも谷垣や自民党幹部の発言は、民主党の大分裂を暴発させようと云うか、“小沢一郎が怖い”と白状するような発言に終始している。

 小沢も怖いし、橋下ら地域政党の躍進も怖い。増税さえ決めてしまえば、行政改革など今まで通り、やったフリをすれば良いだけだ。しかしグズグズして、このチャンスを逃したら、先に霞が関が怒りだす行政改革が先行と云う、小沢や橋下らの思う壺に嵌る。それだけは避けないといけないと言っている。霞が関を怒らせたら、俺達無能な政治家達の永田町での生命維持装置が壊れてしまい、生きる術を失うじゃないか、と主張している。しかし、困ったことに、谷垣には、既に当事者能力を喪失している観があり、読売、毎日、産経に至ってはネット上だが記事としてアップもしていない。(笑)つまり、与党と話し合える権力さえ失った野党の総裁にしか過ぎないと云う事だ。

 筆者は、最終的に野田は、どのような形で増税法案政局を着地させれば生き永らえるか、その事しか考えていないと判断している。誰かの所為で、法案提出に至らない、乃至は法案提出はするが、衆議院での採決前に与野党協議を優先すると云う、美名の行為を持って引き延ばし戦術に出る可能性が大である。野田が小沢一郎を切るためには、輿石の心を揺さぶる強烈なパンチが必要になる。そのパンチは「小沢有罪判決」のみである。その期待が、いま大きく揺れている。ゆえに輿石の腹が決まったわけで、小沢無罪判決の可能性の方が高い時点で、小沢を切るような言動は致命傷になりかねないわけだ。特に、現状のように、法務省・検察と最高裁事務総局の温度差が出てきた以上、そう簡単に裁判の成り行きに口を挟む行政力は閉ざされている。

 消費増税法案の成り行きにかまけている間に、原発推進派が“やらずボッタくり”の原発再稼働に夜叉の如く突っ走っている。東電の柏崎刈羽原6号機が25日定期検査に入り、5月には北電の泊原発3号機が定期検査に入る予定。これで我が国の54基の原発すべてが停止する。この全原発停止が脱原発派を勢いづかせることは、何としても食い止めたい、原発村の大攻勢が行われている。こうなったら、何が何でも八百長安全委員会が承認した“八百長ストレステスト”を引っ提げて関西電力の大飯原発3,4号機の再稼働を画策することになる。

 野田の馬鹿は、慎重に政治判断する等と勿体をつけているが、もう再稼働容認の言葉が口先からこぼれている。(笑) 首相と藤村修官房長官、枝野幸男経済産業相、細野豪志原発事故担当相の4人で何が判る?ド素人の寄せ集めではないか。八百長の連鎖でアリバイ作りをした結果をもとに、「政府を挙げて地元に説明し理解を得なければならず、私も先頭に立たなければならない」と言うのだな。記憶では、テスト結果も出ない先に発言したぞ野田は、どうしてそう云う発言が出るのだ?

 まぁどうせ八百長政権、やることなすこと八百長だろうが、地元の福井の原発を審査する福井県原子力安全委員会の専門委員らに関西電力の支配下にある団体から賄賂が提供されていた情報が朝日新聞から齎された!西本大阪大学教授360万 、三島元京大教授に300万、山本名古屋大学教授100万、泉福井大学教授30万。また三菱重工などから飯井福井大学教授700万である。こりゃ屁理屈こねても、贈収賄事件だな!当然、利害関係無し、と云う誓約の上で委員になる筈。この状況で大飯原発3,4号機の再稼働を是とした場合、審議委員会の是を根拠に県が再稼働に踏み切った瞬間に贈収賄は成立する。多分、慌てふためいて福井県知事は、県の安全委員会のメンバーを摩り替える事も考えられる。

 それにしてもだ、今や原発神話は崩壊、何時でも何処でも原発事故が起きる危険が想定されると云うのが常識だ。まして、地元と云うものが、立地する市区町村に限定して済まされるものではないのは自明となり、30キロ圏どころか、100キロ300キロ圏だって地元と云う主張が成り立つことを証明したのが福島原発事故の実態だ。国会の事故調の結論も出ていない。ここで阿呆4人組が「政治判断」等したら、もう世界中の笑い者になる。今でも充分笑われているのに、何と云うバカな話なのだろう。原発再稼働を語りはじめると、切りがないのでこの辺にしておく。





「原子力ムラ」を超えて―ポスト福島のエネルギー政策 (NHKブックス No.1181)
飯田 哲也,佐藤 栄佐久,河野 太郎
NHK出版




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悲鳴を上げる野田 消費増税の年度内提出頓挫、何処に行く“不退転の決意”

2012年03月25日 | 日記

 

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悲鳴を上げる野田 消費増税の年度内提出頓挫、何処に行く“不退転の決意”


 以下は“どことか学会”傘下の新聞社と揶揄される毎日新聞の消費増税法案に対する見通しと解説の記事だが、署名入りの記事にしては、相当お粗末だ。輿石のスタンスは、明らかに小沢寄りにシフトしている。法案の提出が年度を跨ごうが、法案に向けて党内議論をしているのだから問題はない、と既に明言している。野田・岡田ラインの自民との連立密談に、えらく立腹している。それ一つをとっても、この記事は勘違い解説をしている。リストラで、有能な政治部記者は底をついたのだろうか?先ずは読んでいただこう。

≪ 消費増税法案:退路断った首相
  野田佳彦首相は24日、消費増税法案の今国会成立に「政治生命を懸ける」と強い決意を示し、自ら退路を断った。しかし、民主党内の事前審査で小沢一郎元代表ら慎重派は抵抗を続けており、了承を取り付けるめどは立たない。法案の今国会成立にも野党の協力が必要で、二重のハードルが首相を待ち構えている。首相発言により民主党内の慎重派が反発を強めるのは必至で、遅くとも30日の閣議決定をにらみ、党内の攻防は緊迫してきた。
 民主党の輿石東幹事長は24日夜、訪問中の中国・北京市内のホテルで、同行記者団に対し、首相発言について「政府も党も一日も早く法案を成立させたいという気持ちに変わりはない」と強調。年度内の法案提出についても「首相も不退転の決意だから、ぜひまとまってほしいし、まとめることができる」との見通しを示した。
 輿石氏は増税法案に関する党内議論を慎重に進めるべきだとの立場。それでも、首相発言に沿った見解を示したのは、早期の衆院解散・総選挙だけは避けたいとの思いがあるからだ。自民、公明両党は増税法案に関し早期の衆院解散・総選挙を求めており、増税実現にこだわる首相が衆院解散に応じれば、政権を 失いかねないとの懸念がある。
 首相は核安全保障サミットから帰国後の27日夜に、社会保障と税の一体改革調査会などの合同会議に自ら出席し、了承を取り付けたい構えだ。しかし、国民新党の亀井静香代表も増税法案の閣議決定に反対姿勢で、月内の法案提出に向け首相に残された時間は少ない。
 首相は24日の講演で「一番やりたいことは、先送りする政治との決別だ。一体改革は決断する政治の象徴的なテーマだ」と訴えた。景気悪化時に増税を停止する弾力条項を巡り、民主党執行部は修正案を26日に提示する。首相の決意表明を受け、執行部が強硬姿勢を迫られる可能性もある。【須藤孝、北京・ 高橋恵子】≫(毎日新聞)

 自公が“消費増税”で解散総選挙を望んでいると云うのも“眉唾臭い”のだ。マスメディアの論調はさておき、有権者の間には「なぜ?この時期にムキニなって増税をするのか?」と云う“空気”が支配的だ。空気だけではなく、マクロ経済の初歩的知識としても、それはあり得ないのだ。その増税に大政翼賛風な形で、国民に増税を強いる民主・自民・公明と云う図式で、総選挙に向かうのは、あまりにも無謀な賭けである。4月26日には小沢裁判の判決も出る。有罪か無罪か判明しない時点で、解散総選挙モードに突入する事は、未定のファクターを抱えて、賭けに出ることになるわけで、これは出来ない。

 実は輿石が完全にスタンスを小沢側に切った理由も、此処にある。7対3で“無罪”と読む司法関係者が多いわけで、此処で小沢を窮地に追い込むことは、輿石にとって得策ではない。小沢復権の芽が出てきた以上、以前通り小沢一郎との関係を密にする方が、参議院民主党は得である。野田や岡田が自民党と談合し、顰蹙を買ってでも“小沢切り”を画策したのは間違いないが、それは消費増税法案が党内承認を強行し。閣議決定も強行したとして、衆議院で通過する見通しがゼロだからだ。そうでなければ、党内を無視して、幹事長をシカトして、無謀な行動に出る筈がない。

  ところが、自民党も谷垣の消費税賛成にも拘わらず、談合に応じられない事情があった。それが前述の「消費税賛成の既存政党」と云うレッテルである。当然民主党も辛いが、自民党も同様の辛い選挙戦が待ち構えている。おそらく、公明党は民自の談合に加わることを拒否するだろう。支持母体のS学会内部では消費増税への評判は極めて悪いのだから。その上、小沢に無罪が出て、橋下と政策的連携を深め、“地域政党”と“みんなの党”、“小沢新党”と云う選挙図式を想像したら、一気に民主党、自民党が仲良く並んで“野党”と云う筋書きまで見えてくる。これでは、とても怖くて談合に応じる事は出来ない。

  つまるところ、民主党も自民党も、今解散総選挙を望んでいると云う理屈は出てこない。野田がどれ程叫ぼうと形勢は不利、死に体に近い。「不退転の決意で政治生命をかけて、命をかけて、この国会で成立させる意気込みだ」、「ここで決断し、政治を前進させることができなかったならば野田内閣の存在意義はない」、「万々が一にもちゃぶ台返しをして後退させる議論はない。年度内に何としてもこの法案を提出しなければ、国会審議で与野党が向き合って決勝を行う前に準決勝敗退だ」と強調するが、少々奇妙だ。

 筆者は野田の発言「ここで決断し、政治を前進させることができなかったならば野田内閣の存在意義はない」に注目した。“シロアリ退治”だと言いながらシロアリと手を結び、“シロアリ代表”の岡田を副総理にする野田佳彦だから信用は出来ないが、“消費増税法案提出出来ず”を、政治家としての矜持とし、自ら身を処すと云うシナリオもありだと思う。解散も選挙もなく、総辞職の道である。財務官僚に殺された内閣総理大臣として、永遠に歴史に残るであろう。

  まぁ常識的には、「俺の顔を立てて法案は提出させてくれ、その代わり衆議院で採決はしない」と云う筋書きが専らだ。それで、9月の代表選までテレテレと野田政権は続き、小沢が無罪なら、代表選で岡田とのガチンコ勝負と云うのが落とし処かもしれない。善きにつけ悪しきにつけ、何という事はない”日本の政治は小沢中心に動いている”という事だ。前原が顔を出すやもしれないが、それは泡沫候補となり、前原は民主党を後にすることになるだろう。ついでだから、仙谷は必ず連れて行けよ!(笑)蛇足であるが、小沢が有罪の場合、筆者の民主党への興味は9割ほど落ち込み、徹底的に日本の司法のアラ探しに徹するかもしれない。



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瓦礫拡散と除染に潜む利権の醜悪 野田・細野は本気?「分ちあい」嘘つけ!

2012年03月24日 | 日記
劇薬時評: テレビで読み解くニッポンの了見
佐野 眞一
筑摩書房



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瓦礫拡散と除染に潜む利権の醜悪 野田・細野は本気?「分ちあい」嘘つけ!


 原発再稼働が保安院の猪突猛進で着々と進行中のようである。世の中と云うもの、社会における“慣性の法則”は急には止まれない、と云う事のようである。未だ原発を推進してきた人間達が権力を握っているわけだから、原発事故で一つの県の1/3くらい使い物にならなくなったからと云って、“慣性の法則”は変わらないようである。悪魔の囁きではないが“もう一つ壊れないと法則は破られないのかな?”とさえ思う現実がある。

 電力が足りるとか、足りないとか。LPGに頼る火力では、天井知らずの電力料金になり、日本の経済が更に立ち遅れとか、経済効率重視の発言が闊歩する。これも時代の大潮流を見損ねている、日本という国家の“経済大国神話”なのだろう。どれ程民族が有能でも、経済が発展していく要因には物理的限界があるわけで、何処をどのようにほじくり回しても、所詮限界があることを、権力を握っている人間たちが目を背けている以上、このような愚昧な判断が生まれるのは、致し方のないことだ。

 個別の問題を整理して行けば、各電力会社が、原発に前のめりに依存していたために、火力発電に必要な石油、石炭、LPGの輸入経路の整備が遅れていたことが最大の原因であり、日本は米国の3倍強、EUの2倍強の値段で、火力用の燃料を輸入していると云うのが現実なので、これは中東依存を弱め、米国、ロシアとの交渉を強化すれば、現在の火力用燃料費は間違いなく半減する。この事を語らず、稚拙な輸入方法を蔑に議論しても始まらないのである。特に、米国はシエルガスの採掘でLPG依存が低下するので、今後は原油価格相場云々以上にLPGへの依存度は落ちてゆく。

 電力の需要供給問題にしても、電力会社の発表は嘘八百と云うのは定説であり、信ずる根拠はゼロである。たぶん、それでも“慣性の法則”から抜け出せない既得権集団は強弁するに違いない。やはり、原発事故処理、原発脱却にも“政権交代”が起きないと、此の儘ズルズルと原発が再稼働していくのだろう。どこかで大きく方向を間違っている国家の慣性にブレーキを掛けるには、更なる“政権交代”が必須になってきているようだ。

 ところで、以前から気になっていたのだが、政局にかまけている内に、少し遅まきながらだが、福島県の放射能除染と東日本大震災の瓦礫処理について、少々考えてみた。3月11日の野田首相のヤラセ記者会見の抜粋を読んでいただこう。

≪ 【野田総理冒頭発言】
 東日本大震災の発生から、本日でちょうど1年の節目を迎えました。先ほど政府主催の追悼式を挙行いたしまして、一人ひとりの犠牲者への追悼の思いを込めて黙とうをささげさせていただきました。今なお3,155人の方々が行方不明であります。悲痛の念に堪えません。あの日を忘れないことが最大の御供養だと思います。震災の記憶と教訓は絶対に風化をさせてはならないと思います。すべての国民が息長く語り継いでいくことが重要であります。

*(筆者:魂なく国民の助けあいに依存する無能政治を露呈、寄せ集めの美辞麗句ゆえ、中間は省略)

 …… がれき広域処理は、国は一歩も二歩も前に出ていかなければなりません。震災時に助け合った日本人の気高い精神を世界が称賛をいたしました。日本人の国民性が再び試されていると思います。がれき広域処理は、その象徴的な課題であります。既に表明済みの受入れ自治体への支援策、すなわち処分場での放射能の測定、処分場の建設、拡充費用の支援に加えまして、新たに3つの取組みを進めたいと思います。
 まず、第1は、法律に基づき都道府県に被災地のがれき受入れを文書で正式に要請するとともに、受入れ基準や処理方法を定めることであります。
 2つ目は、がれきを焼却したり、原材料として活用できる民間企業、例えばセメントや製紙などでありますが、こうした企業に対して協力拡大を要請してまいります。
 第3に、今週、関係閣僚会議を設置し、政府一丸となって取り組む体制を整備したいと考えております。
 福島の再生は国の責務であります。必ず成し遂げなければなりません。周辺住民の皆様が帰還を完了し穏やかな暮らしを取り戻すまで、原発事故との戦いは終わりません。円滑な賠償、除染、健康管理、食の安全、学校や病院など公的サービスの早期再開といった課題への対応を進めてまいります。一歩一歩、着実に成 果を出すことで、放射線への不安と故郷への思いに揺れる福島の皆様の心に寄り添いたいと考えます。
 中間貯蔵施設の整備についても、地元との丁寧な対話を積み重ねながら検討を進めてまいります。福島再生特別措置法案は、先週、衆議院を通過いたしました。与野党が一体となって福島再生を後押しするため、早期成立を実施したいと思います。
 原子力安全規制は全面刷新でいかなければなりません。最高水準の規制を確立しなければなりません。原発の安全神話にとらわれ、事故を想定した備えが不十分であったことは紛れもない事実であります。原子力の安全規制はゼロから再出発させるためにも、新しい魂を入れた原子力規制庁をできるだけ早く発足させたいと考えております。……≫(首相官邸HPより抜粋)

 正直、放射能汚染地の除染による放射能の低減は、理論的に胡散臭い。色んな方法が言われているが、放射能の除染は結果的に移染に過ぎないことは、小中学生でも知っている。にも拘らず、平気で除染をすれば家に帰れますよと、住民を誑かす(たぶらかす)。真っこと悪魔のような連中だ。政府と云う“伏魔殿”に入ると、世間の常識がまったく見えなくなると云う噂は本当だったようだ。あれだけ真面目な顔で発表するのだから、信じているのだろう。消費増税が国家を救うと思い込んでいるのと同じようだ。序でにいえば、除染業者の選定がどのように行われ、除染の効果をどのように検証するのか、福島県と云うイカガワシイ行政の単位に任せて良いものだとはとても思えない。

 瓦礫処理では、以下の田中康夫のコラムが全てを語っている。23日には、群馬、神奈川、静岡と関係する5政令市(横浜、川崎、相模原、静岡、浜松)に対し、瓦礫処理を正式に依頼する文書を送ったと云う。この瓦礫処理は一種の隠れた公共事業支援である事は明白だ。特に、補助金漬けで各自治体に作らせてしまった“コンクリート・箱モノ”「ガス化溶融炉」である。

 このガス化溶融とはごみを焼くのではなく、高温で「溶かす」技術である。ごみの分別、資源化・減量化の流れ、景気の低迷により、ごみが減った結果、東京23区など大規模な焼却施設をつくったところではごみが少なくて困っている。このような状況の中で、膨大なごみが出ることを前提としたガス化溶融炉は、無用の長物と変わり果てたのである。一旦導入するとランニングコストは嵩む一方、導入自治体は青息吐息になっている。)この溶融炉の稼働率を上げるには、瓦礫処理が最適と考えたに相違ない。姑息な官僚の火事場泥棒的発想に過ぎない。ゆえに、被災地域が焼却炉を作らせてくれと懇願しても、NOと答えるわけである。こんな政権や政府に、国家を任せていたら、成熟国家として、世界の見本になれる素材を、みすみす捨て去ることになる。この政権を破壊する事は、日本の喫緊の課題となっている。

≪「絆」で瓦礫は処理できるのか
  処理出来た瓦礫(がれき)は僅(わず)か6%、と細野豪志氏。だから20%は国民全体で分かち合う「絆」を、と野田佳彦氏。その「大政翼賛」が完遂しても 処理分量は全体の4分の1。政府が示すべきは残り74%を被災地で如何に処理するかの工程表。「広域処理」=無為無策な「政治主導」の失敗を目眩ますキャ ンペーン!
  小学生でも抱く“素朴な疑問”を僕は140字でツイートしました。 他方、JR川崎駅前で環境省が開催した「みんなの力でがれき処理プロジェクト」街頭イヴェントで細野氏は「このままでは2年で処理出来ない。1日でも早く 瓦礫を無くしたい」と絶叫し、TVキャスターから神奈川県知事に転身した黒岩祐治氏も「瓦礫受け入れが日本の絆を世界に発信する」と唱和。劣化し続ける日 本の政治と行政は、情念・情緒の世界に迷い込んでいます。
  「(被災地以外の地域が)受け入れない理屈は通らない」と宣う細野氏は、20%=400万トン の瓦礫を10トントラックで全国に運搬したなら40万台、の驚愕すべき現実を再認識すべき。にも拘らず、被災地が求める焼却場の建設を事実上、政府は却下 し続けています。
  被災地の瓦礫処理は飽く迄も一時的な事業と政府は規定。事業終了時迄の仮設焼却場整備ならば相談に応じるが、常設焼却場建設は域内の人口等設置要件を満たさねばならず、仮に設置後10年未満で財産処分の場合は交付金の国庫返還を求めているのです。
 が、この「規定」こそ、「三位一体改革」を掲げて小泉純一郎氏の時代に創設の「循環型社会形成推進交付金」なる“飴と鞭”が齎(もたら)した自家撞着の悪夢に他なりません。起債償還時の後年度交付税措置も含め、建設費用の7割を国庫負担する制度の下、24時間燃やし続けねば施設機能に支障を来す、身の丈を 超えた巨大焼却施設が全国各地に林立しました。
 市町村、並びに複数自治体が「一部事務組合」を設置して運営する焼却施設は日本全国に1242。内879施設が全連続式、準連続式。一旦動かすと電力需要 が少ない深夜も稼働を止められない原発同様、「需給」に拘らず動かし続けねばならぬ全国各地の処理場は、燃やし続けるゴミの確保を切望しているのです。 「瓦礫処理は日本人の国民性が試される」と野田氏は会見し、「(受け入れ自治体の)焼却場の減価償却費も更に国が支援」と細野氏が述べる、それが深意。 「震災復興の闇」と僕が述べる所以(ゆえん)です。≫(日刊ゲンダイ:田中康夫「にっぽん改国」)



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「小沢有罪判決」は、司法の組織的構造への国民的検証と糾弾で裁かれる

2012年03月23日 | 日記

読売ナベツネの裏の顔・地殻変動の象徴となるか?

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「小沢有罪判決」は、司法の組織的構造への国民的検証と糾弾で裁かれる


 小沢陸山会問題で、検察の不起訴が納得できないと云う怪しげな検察審査会の二度の起訴相当で強制起訴された小沢一郎の裁判が結審した。公判の流れを観察する限り、小沢一郎に有罪判決を出す根拠はゼロだろう。

 しかし、親小沢陣営も反小沢陣営も、有罪か無罪について明確な解を確信しているとは言い難い。なぜなら、多くの国民が公判の推移を観察し続けたにも関わらず、常識的判断を躊躇う裁判が数多く存在する事実を知っているからだ。そのこと自体、民主主義の法治国家においては忌々しきことだが、事実まかり通っている以上、口を拭わざるを得ない。裁判長が丁半博打で有罪無罪を決めるのも不穏当だが、仮に最高裁事務総局が主たる裁判の指揮を執っているような事実があるとすれば、不穏当を超えた謀議と云うことになる。

  以下の田中良紹氏のコラムで指摘するように、日本の政治史上では、多くの疑惑に満ちた警察や検察のデッチアゲ紛いの捜査や起訴がなされてきた。国民が、そのような事実を疑うにも、頼りにするマスメディアと云うものまでが、それら官憲の支配下にあるとなると、疑うべき大きな根拠を失うことになる。一部の知識人やジャーナリストが、どれ程必死で世論に訴えても、その影響は僅かなものであった。

 まして、それを法の下の平等に照らし、推定無罪の原則に即し、公正公平な裁判を行う判事たちが、全裁判官の人事を取り仕切る準行政機関的色彩の強い“最高裁事務総局”と云う、“ヌエ”のような組織に牛耳られているとなると、もう手も足も出ないと云うのが現状だろう。その上、この最高裁事務総局を監督する行政機関は法的には存在しない。最高裁判事は最高裁判所長官は内閣の指名に基づき天皇が任命する。最高裁判所判事の任命は内閣が行い、天皇が認証する。いわゆる認証官の一つであるが、その他裁判所の判事の人事は、所定の手続きを経て最高裁事務総局が仕切っている。

 ただし、実務上裁判所の運営の予算は行政が握るので、管轄は法務省であり、その法務大臣を任命するのは内閣総理大臣と云うことなので、一定の範囲で時の政権からの関与は受けることになる。議院内閣制の我が国では、常識的には時の政治権力者乃至はそれに取って代る権力と相互益を有す存在でもある。ただし、現実の我が国の政治体制が、議院内閣制のスタイルを疑似した官僚内閣制である事実を鑑みるに、法務省官僚組織が最高裁事務総局と密な関係にあると言っても過言ではないのだろう。

 そうなると、どのような相関図が出来あがるか想像してみて頂きたい。法務省の官僚の多くが司法試験合格の人間。検察庁の検事達も司法試験合格の人間。勿論、裁判官も司法試験合格の人間。挙句に、被告との間を取り持つ弁護士も司法試験合格の人間。弁護士はすべてがすべてとは言えないが、司法研修所という時空間を一時共有する同期の桜同士、そこに何らかの癒着と云うか、阿吽の呼吸が存在しても何ら不思議ではない。

  そのような相関図の中に、国家権力や一部アングラ勢力が介在する素地は充分にある。どのような司法構図がベストなのか、筆者にも判らないが、我が国独自の現状の検察・裁判所の関係は行政上の法整備の不備がある事だけはたしかだ。裁判所が裁判員裁判を導入しようが、検察が自ら改革を図ろうが、所詮お座なりにならざるを得ない。根本的司法の在り方を考えるのは、国民の代表である国会議員である事は自明だが、本気になればなるほど、日本の司法行政組織を敵に回すわけで、容易ではないのだろう。改革を口にした途端、むしろその政治家が塀の裏側に落ちる図式は、法治国家の構造的歪みに他ならない。(逆に政治権力が強すぎるとファシズムを助長する事もある)

 今回の小沢一郎への検察審査会の議決による強制起訴公判の判決は4月26日に言い渡されるようだが、現時点での情勢を見る限り、「小沢無罪」でマスメディアも動いている節がある。朝日と読売が小沢インタビューを行ったあたりで中立性を保とうと云う足掻きが見られる。産経・フジ、毎日・TBSは別格だが、朝日読売日経の腰が引け出した報道は、その傾向を示している。特に今回は、東京地検特捜部の一部関係者による恣意的違法行為も見えるだけに、主たる潮流は無罪を指し示している。

 筆者は個人的に、経営状態の芳しくない産経、毎日系が未だに「小沢は限りなく怪しい」「政治的道義的責任はどうするのか」等々の論調の旗幟を降ろさない理由は、異なる要素が加味されていると想像する。具体的に此処に書き示すことは憚られるが、世間で噂にのぼる毎日新聞と宗教団体との関係。宗教団体と当時地検特捜部の幹部だったS検事との関係などを総合的に観察すると、極めてアングラな妄想が頭をもたげる。これ以上は、それぞれの知識を駆使して推察頂きたい。

 小沢判決が有罪か無罪か。無罪であれば、小沢があそこまで対決姿勢を強めた東京地検特捜部と云う存在のありように大きな警鐘が鳴らされることになる。この儘、特捜部と云うGHQの落とし児の放置はあり得ないだろう。検察審査会と云う組織自体の見直しも、忌避出来ない問題に浮上するだろう。ただ、裁判所はセーフになる可能性が強い。つまり、小沢無罪判決で、一番風当たりを避けられるのは裁判所だろう。

 逆に有罪だった場合はどうなるか。当然控訴と云うかたちで、当分裁判が続く。有罪となれば、裁判で闘争する小沢弁護士軍団と指定弁護士軍団の闘争は継続する。その間、朝日読売がどのような態度に出るかは判然としないが、検察リークがないだけに、報道を過熱させる材料に乏しいことになる。しかし、週刊誌各社は、小沢側を調べるよりも、検察、検察審査会、裁判所の体質をほじくる事で部数増を狙うだろうし、ネットメディアが激しく牙を剥くだろう。既にネットメディアや個人ブログ、ツイッターの情報伝達能力はマスメディアの伝達能力の3~5割程度まで成長している侮れない媒体になりつつあるのだ。針の筵状態が数年続くのは耐え難い面がある。

 この場合、小沢の政治権力闘争に一部の陰りを与えるだろうが、小沢支持者の怒りは、その影響を凌駕するまでに成長してしまうだろう。逆に、政治的影響力は深く沈みながら生き残る可能性が強い。この場合、検察も検察審査会も裁判所も敵と云うことになるので、それらの一挙手一投足が国民の監視の目に晒されることになり、僅かなミスさえも、針小棒大な扱いを受ける日々が続くことになる。筆者なども、有罪判決を聞いた後は裁判所、裁判官、最高裁事務総局を徹底的に糾弾するコラムを書こうかと思っている。(笑)最後になったが、田中良紹氏のコラムを参考まで貼りつけておく。

≪ 裁かれるのは日本の民主主義
 検察審査会から強制起訴された小沢一郎氏の裁判が結審した。来月26日に判決が言い渡される。裁判の過程で浮き彫りになったのは検察の犯罪的な捜査手法である。検察は思い込みから小沢氏の裏金捜査を始めたが、不都合な証拠は隠し、都合の良い証拠だけをメディアに流して国民に「小沢クロ」の心証を与え、それでも起訴が出来ないと検察審査会に嘘の証拠を示して起訴に導いた。  
 証拠を改竄する権力がこの国に存在する事が裁判で明らかにされた。普通の国なら民主主義に対する冒涜だと国民やメディアが騒ぐところである。強制力を持つ捜査機関が暴走する事を民主主義社会は許さない。国民はそのために代表を選んで立法府に送り込み、行政権力や司法権力を監視させるのである。ところがこの国はまるで違う。  
 国民から選ばれた政治家を「巨悪」(ということは国民は巨悪なのだ)、それを摘発する検察を「正義」と考えるマインドコントロールに冒され、国民は民主主義とは真逆の論理を信じ込んでいる。だからこれほどの問題が分かってもメディアは不感症でいられる。証拠改竄をした検察を「民主主義の敵」と言わずに不心得者がいるという程度に非難する。  
 そのくせ小沢氏には「庶民感覚から外れた金銭感覚」とか「道義的責任」とか的外れな批判を欠かさない。そもそも今回の事件で問われている罪は普通の民主主義国なら問題にされない微々たるものである。政治資金収支報告書に間違いがあったとすれば、会計責任者が訂正を求められるだけで、犯罪になどならない。  
 ところが検察は小沢氏がゼネコンから裏金を受け取っていると思い込み、叩けば必ずほこりが出ると信じて捜査を始めた。そして政治資金収支報告書の 「期ズレ」が見つかり、それが裏金疑惑につながると思い込んだ。ところが捜査をしても裏金の証拠が出てこない。この2年間、常に追い詰められていたのは検察である。  
 裁判に持ち込めば大恥をかくだけで不起訴にするしかないのだが、「馬鹿メディア」を煽って国民に「小沢=巨悪」を信じ込ませたから、振り上げた拳を下ろせない。そこで素人集団の検察審査会に嘘の証拠を出して起訴させる事にした。無罪になったとしても自分たちの失点にならない方法はそれしかない。ところがその裁判で特捜部の犯罪性が露見したのだからお粗末である。  
 東京地検特捜部が生まれて初めて政界汚職に切り込んだのは1954年の造船疑獄事件である。日本の造船・海運業界が自由党幹事長佐藤栄作氏に贈賄していた事が分かり、特捜部は佐藤氏を逮捕しようとした。ところが犬養法務大臣の指揮権発動に阻まれて涙を飲んだ。それがこれまで語られてきた定説である。  
 ところが真相はまるで逆であった。検察幹部が政治家に頼んで「指揮権発動」をしてもらったのである。最近では複数の検察関係者がその事を認めている。しかし当時の何も知らない国民は「政治が悪」で「検察は被害者」と信じ込んだ。そこから「政治家=巨悪」、「検察=正義」のイメージ作りとマインドコ ントロールが始まる。  
 真相はこうである。犬養法務大臣は指揮権発動に反対で辞表を出して抵抗した。それを慰留して指揮権発動させたのは緒方竹虎副総理である。緒方氏は国民から「クリーンな政治家」と見られていたが、検察の捜査が拡大すれば自身に及ぶ恐れがあった。またアメリカのCIAが吉田総理に見切りをつけ、緒方氏を後継総理にしようとしていた。そのため緒方氏は法務大臣に指揮権発動をさせて事件の拡大を防ぎ、また国民世論を反発させて吉田政権に打撃を与える必要があった。  
 緒方氏に指揮権発動の知恵をつけたのは検察自身である。検察は疑獄捜査に着手して盛り上がる国民世論に実は困っていた。裁判を維持できる証拠がないため裁判に持ち込めない。そこで事件を担当していた検察幹部が緒方副総理に耳打ちをした。政治の圧力で事件が潰れれば検察は大恥をかかなくて済むどころか国民から同情され、捜査の内実を隠せば政治の世界からも喜ばれる。一石二鳥であった。  
 狙い通りに国民世論は指揮権発動に反発し、犬養法務大臣は辞任、吉田内閣もその年のうちに総辞職した。こうして検察は「巨悪に切り込む正義の味方」を演ずるようになるが、実態はこれも全く違う。緒方副総理に指揮権発動の知恵をつけた検察幹部は検察トップに上り詰め、造船疑獄で被疑者であった佐藤 栄作氏と密接な関係を築く。それ以来、特捜部は次々に政界捜査に乗り出すのだが、摘発されるのは佐藤栄作氏のライバルの池田勇人氏や河野一郎氏の派閥の議員ばかりである。つまり佐藤長期政権が可能になったのは、佐藤氏に対する自民党内の脅威を検察が力で取り除いてくれたからであった。  
 特捜捜査の原点はここにある。誕生以来、常に一方の政治勢力と手を組んで自らの地位を守り、政治と裏取引をしながら、国民には「巨悪に挑戦する正義」として振る舞ってきた。それを終始支えてきたのが民主主義の原理を理解する能力のないメディアである。わずかな情報のエサに釣られて簡単に権力の走狗 となってきた。そして情けないのは政治家も検察権力に迎合する事が自らを守る第一と考え、数々のでっち上げ捜査に口をつぐんできた。  
 今回の裁判で裁かれるのはそうした日本の体制である。小沢一郎氏が有罪になろうが無罪になろうが問題は終らない。有罪になれば民主主義に対する冒涜を許す日本の司法を徹底的に追及していけば良い。無罪になれば、これまたこれまでの日本の体制を徹底解剖して問題点を除去していかなければならない。来月末に予定される判決は結論ではなく出発点なのである。≫(The Journal:田中良紹の国会探検)





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“ 霞が関文学 ”に騙されるな! 原点は「増税の前に、やるべきことがある!」

2012年03月22日 | 日記


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“ 霞が関文学 ”に騙されるな! 原点は「増税の前に、やるべきことがある!」


 野田の馬鹿モンが、“不退転の決意”とか、“将来にツケを回さない”とか、“待ったなし”とか、処世訓染みた中高生でも眉に唾をつけるような馬鹿げた話で舞いあがっているが、シロアリ退治も、中央から地方への移管も、予算の組み替えも、なんも手もつけていないではないか。行政改革が抜け落ちた税制改正などと云うものは、政府のファシズムに他ならない。このような所業は、羊の皮を被ったヒトラー以上のファッショだ。小沢一郎も亀井静香も田中康夫も、現在行われている、民主党の党内議論自体意味がないと吐き捨てている。

  百歩譲るとしても、消費増税などが経済好転にも、財政赤字を将来にツケ回ししない問題の解決には一切役立たないことは、もう今や賢明なる国民のコンセンサスになっている。昨日の財政のオーソリティ・高橋洋一の判りやすい解説でバレバレなのである。財務省の配下のような評論家や学者の解説は、原発東大教授並の“糞”なのである。高橋が主張する「歳入庁」の創設は、09年小沢・鳩山の民主党マニュフェストにも立派に書かれている。鳩山が「景気条項には数値明記を」と言っているのは、彼らしいソフト・ランディングの妥協案なのだ。

 筆者も鳩山的甘さがあるから、まぁ景気条項に数値が明記されれば、それでも良いかとも思う(名目3%経済成長は事実上無理と読んでいるから)のだが、政治理念から考えれば、当初の大胆な行政改革が緒にもついていない以上、全面的に反対するのが正論だ。現時点で、100%強気な考えを書けないのは、4月26日の東京地裁の大善裁判長の判決をこの耳で聞いていないからだと思う。現在の日本の裁判が刑訴法の論理を無視してでも、有罪を判決する事例を目にしている以上、疑心暗鬼にも、それなりの言い分はある。

 理想や理念は別にして、現時点の民主党内の議論を見る限るにおいて、「景気条項」に数値を明記する事は、最悪でも主張し続けなければならない。紛糾するようであれば、出席議員で採決をすべきだ。各議員の賛成反対の色付けは極めて重要だ。法案提出時の採決で、どんな強い党議拘束が掛かろうと、党を重視するか、国民との約束を重視するか、自ずと、その政治家の将来を左右する。時事によると、以下のような報道だが、この党の修正文は霞が関文学のオンパレードで、如何様にも解釈できる、官僚の罠だらけなのだから、すべて数値や時期を明示させなければならない。

≪ 消費増税法案の修正案要旨
 21日の民主党の合同会議に提示された消費増税関連法案の修正案要旨は次の通り。
 【景気条項】消費税率の引き上げに当たっては、経済状況を好転させることを条件として遅滞なく実施するため、物価が持続的に下落する状況からの脱却と、経済の活性化に向けて、経済の持続的な成長に資する施策の実施などの必要な措置を講ずる。
 この措置の実施状況を含め、名目・実質経済成長率、物価動向など種々の経済指標を確認し、経済状況などを総合的に勘案した上で、(消費税率上げの)施行の停止を含め所要の措置を講ずる。
 【追加増税などさらなる改革】国・地方の税制、社会保障制度、財政、行政などのさらなる改革を実施するため、少子高齢化の状況、財政の状況、経済の状況などを勘案しつつ、この改革の在り方について検討し、その結果に基づいて、 この法律の公布後5年(原案の「2016年度」から修正)を目途に必要な法制上の措置を講ずる。
 【歳入庁の創設など】(給付付き税額控除など) 再分配に関する総合的な施策と、その実現までに実施する簡素な給付措置、住宅の取得に関する(負担軽減)措置、歳入庁の創設による税と社会保険料を徴収する体制の構築に関する措置について、具体化に向けて検討し、結果に基づき速やかに必要な措置を講じなければならない。≫(時事通信)

 「講ずる」と云うのは「講ずることが出来る」と云う事だ。「講じなければならない」と云うのは「講じたいけど、講じられない」と云う事だ。景気条項も追加増税も財務省の腹一つと言っているのと同等。歳入庁に至っては、具体化に向けて検討するが主体なので、まったく書いていないのに等しい。この霞が関文学に今さら騙される反対派のお歴々だとは思わないが、老婆心で書かせて貰っている。大綱成立時の“手打ち”が再び起きないとも限らないからだ。

 亀井の求めで、亀井・輿石会談があったようだが、亀井が消費増税を閣議決定に出すのなら、自見金融担当大臣はサインしないと告げたものと思われる。つまりは連立離脱宣言なのだと思う。野田、岡田の自民党との連立打診が最終的トリガーになった模様だ。国民新党自体は弱小政党だが、保守政党としての矜持もあり、政界再編時にはそれなりの存在感を示すだろうから、自民党との駆け引き遊びに興じた結果、思わぬ伏兵に足を掬われるリクスまで抱えてしまった。

 財務省事務局が作った文章で議論する限り、法律条文に霞が関伝統芸の文章を駆使されてしまえば、100時間議論しても、駄目なものは駄目なのだ。霞が関文学について、岸博幸がマル激トーク・オン・ディマンド 第467回(2010年03月27日)で以下のように解説しているので、参考までに掲載しておく。

≪ 霞ヶ関文学入門 ゲスト:岸博幸氏(慶應義塾大学大学院教授)
  民主党政権が目指す「政治主導」がどうも思わしくない。公務員制度改革関連法案では肝心の天下り規制や人件費の2割削減が先送りされてしまったし、地球温暖化対策基本法案も民主党の選挙公約から大きく後退してしまった。一見政治主導を装いながら、どうも鳩山内閣の政務三役が、霞ヶ関官僚に手玉に取られている感が否めない。  
 そこで今週のマル激では、民主党が唱える脱官僚・政治主導が実現できない原因の一つとして、官僚が政治や立法過程をコントロールするために駆使する霞ヶ関の伝統芸とも呼ぶべき「霞ヶ関文学」に注目してみた。  
 霞ヶ関文学とは、法案や公文書作成における官僚特有の作文技術のことで、文章表現を微妙に書き換えることで別の意味に解釈できる余地を残したり、中身を骨抜きにするなど、近代統治の基本とも言うべき「言葉」を通じて政治をコントロールする霞ヶ関官僚の伝統芸と言われるもののことだ。  
 霞ヶ関文学では、たとえば特殊な用語の挿入や、「てにをは」一つ、句読点の打ち方一つで法律の意味をガラリと変えてしまうことも可能になる。また、特定の用語や表現について世間一般の常識とは全く異なる解釈がなされていても、霞ヶ関ではそれが「常識」であったりする。若手官僚は入省後約10年かけて徹底的にこのノウハウを叩き込まれるというが、明確なマニュアルは存在しない。ペーパーの作成経験を通じて自然と身につけるものだといわれるが、あまりに独特なものであるため、政治家はもちろん、政策に通じた学者でも見抜けないものが多いとも言われる。  
 通産官僚として約20年間霞ヶ関文学を駆使し、その後竹中大臣の政策秘書官として、官僚の霞ヶ関文学を見抜く役割を果たしてきた岸博幸慶應義塾大学大学院教授は、そもそも霞ヶ関文学の出発点は日本語を正確に定義して書くという、行政官僚に本来求められるごく当然のスキルに過ぎないと説明する。しかし、法律や大臣の国会答弁の文章を明確に書き過ぎると、自分たちの裁量が狭められたり、官僚が何よりも重んじる省益を損なう内容になる場合に、官僚の持つそのスキルが、本来の趣旨とは異なる目的で使われるようになってしまった。そして、そのような意図的な書き換えを繰り返すうち、法案や大臣の国会答弁で使われる 単語や表現の意味が、一般常識とはかけ離れたものになってしまったと言うのだ。  
 ほんの一例をあげれば、道路公団や郵政改革でよく耳にする民営化という言葉があるが、「完全民営化」と「完全に民営化」とが、霞ヶ関文学では全く別の物を意味すると言う。「完全民営化」は株式と経営がともに民間企業に譲渡される、文字通りの民営化を指すが、「完全に民営化」になると、法律上3パターンほどあり得る民営化のどれか一つを「完全」に実現すればいいという意味になるというのだ。つまり、「完全に民営化」では、一定の政府の関与が残る民間法人化や特殊法人化でも良いことになるという。しかも驚いたことに、霞ヶ関ではそれが曲解やこじつけではなく、ごくごく当たり前の常識だと言うのだ。  
 岸氏が竹中平蔵大臣の補佐官として政府系金融機関改革に取り組んでいたとき、官僚が滑り込ませてきた、この「に」の一文字に気づき、法案を突き返したことが実際にあったという。政府系金融機関が「完全民営化」されることで天下り先を失うのを嫌った官僚が、政治決定の段階では入っていなかった「に」の一文字を、法案の中に潜り込ませてきたのだ。  *他にも、全く同じ文章でも、句読点を打つ場所を変えることで意味が変わったり、単語の後に「等」をつけることで、事実上何でも入れられるようにしてしまうなど、確かに霞ヶ関文学は伝統芸と呼ばれるだけのものはある。  
 そして、霞ヶ関文学はそれを熟知した官僚もしくは元官僚にしか見破ることができないが、現在の民主党政権にはそうしたノウハウを熟知した上で官僚を使いこなせる閣僚が少ないため、官僚に取り込まれるか、あるいは無闇に官僚と対立する結果行政の停滞を招くなど、間違った政治主導になっていると、岸氏は苦言を呈する。  
 自民党時代の官僚政治を支えてきた霞ヶ関文学の実例を挙げながら、権力の行使において言葉が持つ重要性や、政治主導の実現のために何をすべきかを岸氏とともに議論した。 ≫(マル激トーク・オン・ディマンド 第467回(2010年03月27日のまとめ記事より)



財務省の思惑木端微塵・痛快小説の如し

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日経BPが高橋洋一を登用、読売・朝日の件、マスメディアと国家権力の地殻変動

2012年03月21日 | 日記

 

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日経BPが高橋洋一を登用、読売・朝日の件、マスメディアと国家権力の地殻変動


 東京新聞の長谷川幸洋氏がツイッターで、≪日経ビジネスがよく高橋さんを使ったなあ。びっくりして、たまたま起きた深夜に思わず読んでしまった。 RT @YoichiTakahashi: 高橋洋一氏が反論!「その消費増税論議、ちょっといいですか」 http://nkbp.jp/GCHS3A ≫とつぶやいた。

 早速筆者も財政を最も知る男・高橋洋一氏の日経BP掲載のコラムを読んだ。その多くが正論であり、財務省の消費増税に関する屁理屈など、看破している。藤井・野田・岡田・安住などの財務教信者は、邪教を信じたと云う事が良く理解できる。筆者は高橋洋一教授の信者なので尚更だ。小泉に尽くし、裏切られ、竹中に良いようにこき使われた、軽率なくらい純朴な男。奇妙な罠に嵌り、万引き紛いの嫌疑を掛けられたが、明らかに闇の警察のトラップである。おそらく、何処かの時点で、小泉竹中らとの齟齬を生んだに過ぎないのだろう。

 しかし、日経関連が高橋洋一を登用した意味は大きい。仮に小沢政権が樹立した時には、高橋氏や植草氏を堂々と頭脳として登用する道が開ける。実は、まだ筆者は触れていないが、読売新聞・巨人軍にまつわる朝日新聞とのバトルに関して、深く興味を持っている。大雑把な感覚だが、日本のマスメディアを支配し続けた米国CIAの流れをくむ読売新聞・ナベツネに反旗を翻す動きが出てきたことは、日本の根幹において、何らかの異変が静かに起きている、所謂地殻変動が起きている兆候と見ている。時間がないので、高橋洋一氏のコラムを掲載しておくので、じっくりお読みください。

 掲載しながら、ザザッと読んだが、高橋氏の持論が展開しているが、財務省にバランスシートを持ちこんだ、本物の経済財政学者、財務を仕切る東大法学部の連中とは財務への知識力が違う。霞が関が東大法学部偏重の咎めを見る思いだ。どうも高橋氏と小沢一郎の接点は確認できないが、多くの部分で小沢一郎の財政論に近似していると気づくのは筆者だけだろうか?

≪ 高橋洋一氏が反論!「その消費増税論議、ちょっといいですか」 番外編
 日銀の金融政策で財政再建と円安誘導は簡単にできる
 2月に日経ビジネスオンラインが連載した「今さら聞けない消費増税」に対し、嘉悦大学教授で元財務官僚の高橋洋一氏がツイッター上で「ミスリーディング だ」と指摘してきた。
 とりわけ高橋氏が反論するのは第2回「日銀がもっとお金を刷って経済成長すれば、増税は不要では?」の中にある国債の日銀引き受けに関するくだりだ。
 連載で森信茂樹氏は「お金を刷れば経済は成長する」という主張に対して、「日銀引き受けは財政法で禁じられている」「流通市場でするのと発行市場でするのは違う」「日銀引き受けは通貨の信認を損なう愚考」などと否定していた。
 それに対し、「自分は(旧大蔵省理財局や官邸で働いていたとき)毎年やっていた」「但し書きがあり、国会の議決を得た範囲ではできる」などと激しく反論する。高橋氏は、徴収漏れ対策や公務員改革などについても、「増税の前に出来ることがたくさんある」「増税しなくても財政再建が出来る」「国家公務員改革は、増税しなくてもやる必要がある」と主張する。  そこで政策実務の経験が豊富な高橋氏に、改めて日銀の金融政策や消費増税に対する考え方を聞いてみた。

――日経ビジネスオンラインで2月に連載した「今さら聞けない消費増税」で、高橋さんは2回目の日銀がもっとお金を刷って経済成長すれば増税は不要では? に対して、国債の日銀引き受けを「禁じ手だ」とする説明を「ミスリーディングだね」とツイートしていましたね。どの辺がミスリーディングなのでしょうか。

高橋:というのは、私は自分が毎年やっていたからね。禁じ手と言うけれど、小泉政権の時の2005年、円安にするのに一番簡単なのが日銀引き受けだったので、(官邸にいた)私が“がばちょん”とやったのです。  (「既発債の買い入れというのは、日銀の金融調節の一環として流通市場でしているもので、発行市場で買い入れするのとは意味が全く違います」という)国債の発行市場、流通市場を区別する説明も観念的だね。私は大蔵省(現財務省)の国債課で担当官をしたこともありますが、国債を発行するためだけの発行市場なんて特別にない。実際にはすべてが流通市場で、たまたま売るモノが新発モノなら教科書の中で発行市場と呼んでいるだけですよ。

――日銀引き受けは、財政法の明文で禁止されているとのことですが。

高橋:そうだけれ ど、但し書きがあり、国会の議決を得た範囲ではできるのです。僕は理財局にいたとき毎年日銀引き受けを実施したし、官邸にいた時もやりました。2005年に23兆円分を引き受けた記録は誰も超えていません。だから2005年前後は日銀のマネー発行量が多い。増税なしで税収を増やすために、お金を刷ったから です。もちろんハイパーインフレになどならず、少し円安になっただけでした。

――たくさんお金を刷っても、ハイパーインフレにはならないのですか?

高橋:程度問題だ けれど、多少のインフレになるくらいですね。今はデフレでしょう。物価上昇率が5%以内のインフレぐらいにはなるかもしれません。そもそもハイパーインフレと言っている人は、ハイパーインフレって定義、知っているんですかね? 

■お金を刷ることと名目成長率の間には相関関係がある

――物価上昇率が20~30%ぐらいのことですか。

高橋:国際会計基準では3年累積で100%、年率30%くらいという話だけど、まあいいでしょう。年率20%のインフレにしようと思ったら200~300兆円刷ればいいでしょう。通常ハイパーインフレというのは、130倍ぐらいのインフレのことを言います。130倍にさせるなら1京円刷るという話になっちゃうよ。
 お金を刷ることと、名目成長率が高くなることとの間には、相関関係があるのです。10年間に大体10%ずつ毎年お金を増やすと、その間の名目成長率は 10年間平均で6%ぐらいになる。2000年代、お金が「じゃぶじゃぶだった」と良く言うでしょう。あれは数字の裏づけがない。「じゃぶじゃぶ」って言う けれど、どうしてじゃぶじゃぶと言えるのでしょうかね。

――ある経済学者の方はデータと共に、「2005年にたくさんマネーを刷ったけれど、デフレは止まらなかった」とおっしゃっていました。

高橋:それは、日本だけに限った過去との比較データでしょう。私が、お金を10%程度刷ったら6%のインフレになると言ったのは世界での話です。私は世界各国のマネーサプライなどの増減率と経済成長率の10年間平均も調べています。すると2000年代にお金を刷り、成長している国がたくさんある。一方、世界広しといえど、一番お金を刷らず、成長していないビリが日本です。私が「じゃぶじゃぶ」と言う根拠がないと言うのは、そのためです。
 2005年に23兆円分の国債を日銀引き受けした時にされた批判は、円安による景気回復で、(輸出産業依存の)外需主導だというものでした。でも法人税収は上がった。この2005年をどう評価するかです。当時はバブルで、民主党が円安バブルでけしからんと言ったけれど、増税せずに財政再建できたのも事実 です。
 マクロ経済の観点からも、消費税増税をしなくても財政再建ができます。小泉政権から安倍政権までの間にプライマリー収支がマイナス28兆円からマイナス 6兆円まで改善したけれど、その間に1回もまともな増税をしてないでしょう。今の民主党政府には不都合な事実でしょうけれどね。
 円安にすると、輸出企業の業績が伸びて法人税収が上がる。輸入企業は少し不利になるけれど、GDP(国内総生産)は増える。どの程度円安にしたらどの程度GDPが増えるかもある程度分かりますよ。為替レートととても関係があるし、為替レートと税収も関係がある。

――税収にも関係があるのですか。

高橋:ありますよ。為替レートを安くすると輸出企業の収益が改善して税収が上がるということです。円安にするかしないかは、為替介入次第だと言う人が多いのだけれど、実は関係ない。

■円安にするなんてすぐに出来る
 2月14日に日銀が金融緩和と「インフレ1%メド」を掲げた後の為替の動きを見れば、円安になんてすぐに出来るのが分かったでしょう。為替レートは、 ベースマネーにおける米ドルの量と日本の円の量で決まるだけです。円の量を増やすと、円がドルの量より相対的に多くなって円安になる。日本の円を分母、米ドルの総量を分子にして割り算すると大体為替が分かる。ソロスチャートとも、マネタリーアプローチとも呼ばれている。簡単に計算できるように丸めた数字で言えば、中央銀行の資金供給量を比較すると、日本が今大体140兆円ぐらいで米国が2兆ドルぐらい。でこぼこがあるけど、大体140兆円と2兆ドルで割り算すると70円。
 1ドルを100円程度にしたかったら140兆円のマネタリーベースを200兆円に増やせばいい。マネタリーベースの定義は日銀券+当座預金です。当座預金を入れないで計算する人もいますが。米ドルでも定義は同じです。これで半年から1年の間に、7割程度の確率で100円になる。この間の日銀の10兆円の資金供給枠も、2兆ドルで割り算すれば5円ぐらい動くでしょう。これを知らないで政権運営してはいけないぐらいの話だと思いますけれど、今の政権の人は知 らないのでしょう。

――日銀がお金を刷れば、経済は成長するのでしょうか?

高橋:その通りですよ。人間はおカネが好きでしょう。おカネ見せられたらよく働きますよ。よく識者の人たちが引き合いにするスウェーデンや英米と日本の違いは、社会保障制度だけでなくマクロ政策をきっちり実行している点です。国債引き受けにしろ、ほどよく実施すればいいのです。そんなに心配なら日銀法を改正してインフレ目標を作るべきです。

――森信さんは連載2回目で、(経済成長すれば増税はいらないとの主張は)「マネーを供給しても金融機関は企業にお金を貸さない、企業も収益の上がる事業をなかなか見つけられないという状況に目をつむっている」とおっしゃってましたが。

高橋:円安なら GDPが増えるとさきほど言いましたね。少し理論的な話ですが、お金を刷ると半年ぐらいの間に予想インフレ率が上がる。その間、日銀がしっかり運営していれば、名目金利は一定で推移します。すると「名目金利-予想インフレ率」、つまり実質金利が下がるでしょう。実質金利が下がると半年から1年ぐらいの間に 企業は設備投資を増やします。最初はお金が余っているから、ほとんどの企業は内部留保で済ませるでしょう。内部留保がなくなってきて初めて銀行借り入れが増えるのですが、これが2~3年の間に起こります。過去の例で見ても銀行貸し出しは一番最後、景気が上向き出してから伸びてくる。これは政策の効果ラグといって、きちんとした計量分析で分かっています。

■バーナンキ議長はお金をガシャーンと刷った
 FRB(米連邦準備理事会)のバーナンキ議長はそれを分かっているから、リーマン危機の時にお金をガシャーンと刷った。私はその時3年ぐらいで景気回復すると主張したけれど、実際に回復しました。こんな話は論争の対象でなく既に結果が出ていることです。日銀を擁護してきた人も、最近は黙るしかないん じゃないですか。

――金融政策をきちんとすれば財政再建のための増税は必要がないということですか。

高橋:消費税をどう捉えるかという話になりますけれど、財政再建のために必要ですかと聞かれたら、もうちょっと違う手がありますと答えますね。未来永劫、消費税増税は必要 ないのでしょうかと聞かれたら、それは為政者によるとしか言いようがないけれど。国民負担率を(増税の)理由に挙げる人がいるけれど、それは政府の規模を どの程度と考えるか次第だから、最後は国民の選択で決めることでしょう。
 そもそも消費税は、普通の国では地方の一般財源です。だから分権化した後、地方の行政サービスを向上させるために地方の消費税率を上げますという話なら分かる。消費税を国の税金として社会保障に使おうとしているのがおかしい。社会保障の年金はほとんど国の業務ですが、消費税が国の税金なのか、地方の税金なのか一切議論をしないで話をしている。
 このことを議論すると、社会保障目的税化が崩れてしまうでしょう。だから社会保障目的税化を前提とした議論しかなく、社会保障目的税化は消費税を国税として固定する前提でいる。そこが崩れてしまったら初めから議論が違うという話になるから、そこは財務省が主導する政府は絶対に触れない。

――社会保障目的税化って、そもそもできるんですか。

高橋:特別会計を使えばできる。でもそんな国は先進国の中にはありません。消費税は地方の一般財源が普通ですし、国の規模が小さくなると国も地方もないので消費税は国の「一般財源」になるのが普通です。日本では「社会保障目的税化」などという、どこの国にもない話をしている。
 社会保障と税の一体改革でも社会保障に何も中身がない。民主党がやるなら、最低保障年金と後期高齢者医療制度の廃止に代わるものがないと社会保障改革にならない。今の一体改革はスタート時点で官の共済年金と民の厚生年金の一元化やパートタイム労働者への年金拡大が入っていたけれど、この2つはマイナーだから、これらがあっても社会保障改革とは掲げられませんよ。社会保障と税の一体改革大綱と言うけれど、あれは消費税大綱ですよ。
 どうして増税したいのかは、歳出規模を見るとすぐに分かります。自民党の時の歳出規模は大体83兆円でほぼ一定です。麻生政権の時だけリーマンショック で100兆円でした。民主党政権は予算を3回作って平均が大体94兆円。10兆円程度増えていますね。理由は簡単で、予算組み替えが出来なかったからで す。自公政権の政策の上に自分の政策をまるまる乗せたからこうなった。増えた分だけを消費税増税でやろうと言っているのですよ。金額的に、ちょうどぴったんこでしょう。

■シーリングを決めず予算組み替えできる体制でなかった
 予算の中身を見てもそう。予算組み替えをすれば総額は一緒のはず。民主党政権になった直後の予算編成で、シーリングを決めずに、予算組み替えをできる体 制になっていなかった。組み替えをやるとマニフェストに書いてあるんだけどな。例えば子ども手当を新規要求するとなれば、子ども手当の関連予算を全部外さなければいけないのに、特殊法人経由の子ども手当関連の支出を残し、一方で直接給付で子ども手当を支給するから、二重の支出になった。

――特殊法人経由の子ども手当関連の支出というのは、何のことですか。

高橋:自公政権時代は大体、特殊法人、独立行政法人経由ですが、そうした法人の事業目的には児童・子供関連のものが多い。そこからも全部削らなきゃだめなんです。子ども手 当の額が大きいのでそれでも足りないから、大人関連のものも少し削る必要がある。子ども向けという、最終的に及ぼす効果が同じなら、お金を国民に直接与えるのか間接的に与えるのかの違いだけだから、直接与える時は、所管する省庁も関係なく、間接的に与えるものは全部削らなければ。それをしないから、ぽーんと10兆円以上膨らんだ。それで困って、消費税増税を目指しているわけです。

――増税する前に公務員・議員をリストラするべきではないか、という意見については、高橋さんは公務員改革が持論ですから賛成でしょうか?

高橋:公務員改革は、増税しようがしまいがする必要がありますよ。増税論議の中で議論されるなんてバカバカしい。歳出カットの文脈とは全く違う。私が以前から言っているの は、公務員の年金・住宅・給与・天下り。この4点セットを改革すればいい。
 給与では、人事院は大企業、それもトップクラスを比較対象にしています。一方、国税庁も、民間企業で同じような法人調査をしていますが、両者のデータは年収ベースで100万円以上も開きがある。これはおかしい。大企業に合わせるのではなく、統計上の中位数(一番多い層)に合わせるべきだと思う。  また共済年金も、厚生年金と統合するべきしょう。多くの大企業は厚生年金基金については財務負担が重いから既に代行返上していて、確定給付型年金をやめています。代わりに確定拠出型年金の401kを導入した所も多い。それなら公務員だって401kにすればいい。その上で、官民格差の源である、国や地方が 払っている追加費用をカットできれば、1兆5000億円ほど財政再建に回せる。
 さらに公務員宿舎も、国会で追及されると大企業にも社宅があるからと答弁するが、調べてみると大企業は賃貸しているケースが大半です。ならば公務員宿舎を売り、借り上げれば済む。再就職に関しては、天下りは絶対禁止するべき、ということです。

――連載の議論の中で徴税漏れの話が出てきました、今も徴収漏れが多いわけですが、歳入庁を作れば少しは漏れが減るということですか。

高橋:そうですよ。でも消費税の話はどこも出てこないけれどね。所得税を取る時に年金も合算して取って所得再分配しましょうというのは、大本は負の所得税の考え方です。でも負の所得税は現実には色々な困難があるから、日本ではまだだけれど、世界では給付付き税額控除という形になった。その前提インフラとして、歳入庁があるのです。日本で言えば国税庁と年金機構の徴収部門を併せる形です。税と保険料を一体で取るなど、2つの役所の仕事を1つの役所で担うので、徴収の実務効率化にもつながる。理論的にはすっきりしています。

■歳入庁を作って徴収漏れをなくすのは世界の流れ
 歳入庁を作って、税と保険料を一緒に徴収することで漏れをなくせますし、所得を把握出来ますので給付付き税額控除を実施出来ます。払う方も保険料と法人税を一度に払えて非常に楽になる。こうしている国は実際多いですし、世界の流れです。
 日本ではこの仕組みを導入していないため、大きな徴収漏れがあるのです。データだけ言いますが、年金機構と国税庁の捕捉している法人数に差があり過ぎます。80万件から100万件近く差がある。大き過ぎてこれはちょっとおかしい。年金機構が把握している法人数が少な過ぎて、最大で年間12兆円分が漏れていることになります。12兆円は大き過ぎると皆が言うのですが、じゃあ一度、一緒に徴収してみればといつも言っています。会社が天引きしているから従業員は払ったと思っているのに、実際は払えていないケースが多い。消えた年金の8割方が厚生年金である理由はこれです。そうしたケースは、歳入庁があれば漏れない。件数は少ないけれど健康保険も同じ状況です。
 歳入庁にして、年金機構の社会保険番号を国税庁が使えれば一石二鳥で、恐らく課税の捕捉率の業種間格差「クロヨン」もなくなる。自営業などから徴収漏れしている税金は5兆円程度あるでしょうか。税務署長の経験によるドタ勘ですが。先ほどの年金徴収漏れの12兆円とクロヨンの是正分を足すと、17兆円ぐらいになります。さらに消費税の税額を記載した納品書を課税事業者に義務付けるインボイス方式を採用すると3兆円ぐらいあるから、合計で最大20兆円ぐらいになる。半分だとしても10兆円だから、消費税率を上げなくても済みます。半分でも10兆円だから結構いい話だと思います。

――番号制度を導入してもクロヨンはなくならないという話も聞きますが。

高橋:なくならないけれど、番号があると変な申告があった時に銀行口座を全部調べられる。番号がないと銀行口座の照会がしにくいですが、番号があれば照会が簡単ですから。 もちろん銀行口座開設の時には番号を書くことが前提です。これは預金保険を使う時の名寄せにも役立つ。
 それに歳入庁を作れば消費税増税はいらないのに、歳入庁による効果を政府は数字で言っていないですね。最大20兆円の効果、半分だって10兆円です。少なくとも今度の消費増税はしなくても何とかなりそうじゃないですか?。クロヨンの数字が分からないのなら、歳入庁にしてから増税した方がいい。今は不公平なのに、消費税増税でその不公平をさらに増長する感じです。国税という枠の中で考えたとしても歳入庁で番号制度を導入してから考えた方がいい。

――スウェーデンも歳入庁がありますね。スウェーデンでは、個人は社会保険料を払っていないですね。社会保険料や年金は法人税が財源でしたね。

■財務省の増税の狙いは天下り確保につながる利権
高橋:企業が給料の代わりに保険料を払うか、給料をもらい個人が払うかの違いだけです。所得税と一緒に合算すれば所得再分配にもなるし所得把握もできる。そもそも年金機構のような徴収部門は単独ではなく、国税と一緒の方が理論的にはいいのです。

――高橋さんの考えでは、財務省が増税をしたいという動機は何なのですか。

高橋:増税は税率 を上げることだけれど、税収増にならないのは歴史を見れば明らか。それでは何が動機かといえば利権ですよ。増税すれば、財務省の権限が増えますから。増税すると軽減税率の陳情が来る。官僚は個別に例外措置に対応するので、そこで利権が生まれるわけです。それが天下り先確保にもつながりますからね。それこそ が財務省の狙いなのですよ。≫(日経BP:今さら聞けない消費増税より)

*高橋 洋一(たかはし・よういち) 1955年、東京都に生まれる。東京大学理学部数学科・経済学部経済学科卒業。博士(政策研究)。1980年、大蔵省入省。理財局資金企画室長、プリンストン大学客員研究員、総務大臣補佐官などを歴任したあと、2006年から内閣参事官(官邸・総理補佐官補)。2008年退官。金融庁顧問などを経て、現 在、嘉悦大学教授、(株)政策工房会長。 主要著書:財投改革の経済学(東洋経済新報社)、さらば財務省(講談社)、財務省が隠す650兆円の国民資産(講談社)など



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消費増税法案 採決時に反対する為にも、法案への数値目標明記は譲れない

2012年03月21日 | 日記

 

日本国の正体 政治家・官僚・メディア――本当の権力者は誰か (現代プレミアブック)
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消費増税法案 採決時に反対する為にも、法案への数値目標明記は譲れない


 今夜の消費増税に関するコラムにも関わることが、谷垣総裁、大島副総理が揃って“奇策”を披露した。谷垣は「消費税に政治生命をかけるなら、断固反対派を切ってでも前に進む決断ができるかできないかだ」と小沢切りに注文をつけ、大島は「野田首相が、国会に消費増税法案を出せないようなら、不信任案の提出?」と民主党の増税反対派を牽制するように、野田に奇妙なエール。しかし、他党の議員の首を斬れなどと注文をつけている醜さに気づかないのが不思議だ。

  まぁ野党自民党の主張をまともに取り上げても意味はないので、本論に。民主党は20日、消費増税法案の党内意見集約に向け協議し、財務省事務局が仕掛けた“追加増税条項”から「16年度」を削除、「公布から5年後を目途」に修正?子供ダマシのような話に終始しているようだ。マスメディアの多くも、“追加増税条項”を大きく問題視する報道に徹し、如何にも民主党で議論の結果、“削除”と云う言辞が使えるアリバイ作りに奔走している。

 以前にも書いた事だが、この“追加増税条項”等と云うものは火事場ドロウボウのような事務局の作為であり、法案の本質の議論とは、かけ離れた項目である。そこに執着し議論の方向性を演じる議員らは、政府の意を受けた回し者集団と断じても良い。財務省としては、消費増税の党内議論が“そもそも論”に向かわないよう、細心の注意を払っている。故に、マスメディアも本論から、少しでも離れた項目を重視する報道に徹している。

 そもそも、EU・ユーロ圏の混乱に導いた伝染病“緊縮財政”の発信元はIMFであり、それに油を注いだのが金融資本主義の権化である“格付け会社”である。今や、世界中が「財政再建病」に罹患しているが、「財政再建病」と云う伝染病を“緊縮財政”と云うワクチンで駆逐したら、経済が好転するとか、国民が豊かになると云った解は得られていないのである。まして、消費増税で「財政再建病」が克服できるシナリオは何処にも存在しない。

 小沢一郎が主張しているのは、消費税増税は必要か、不必要か、今判断すべき時期ではない。単に景気が好くなったら、増税しても良いとまでは言っていない。要するに、国家の統治のカタチを変えた上で、考え出せば良い話だ、と言っている。政治家が国家財政等を考える場合、現在財政を切り盛りしている財務省の土俵の上に乗っかって議論する事は愚行でしかない。民主党の面々は既に財務の罠に嵌っている。しかし、此処まで来ると原点回帰は難しいだろう。

 それでは、どうすれば良いのか?まず、“追加増税条項”等と云うものを議論しない事である。仮に議論せざるを得ないのであれば、“弾力条項”の数値化だ。この主張を最後まで貫くことだ。この弾力条項の数値化(名目経済成長率3%、実質2%)の目的の一つは、実質消費増税が滅多な事では実現出来ないと云う狙いだ。もう一つの目的が直近では極めて重要だが、衆議院において、この消費増税関連法案の採決時に、反対又は欠席と云う意志表示をする為の“大義”として留保する事である。この“大義”は各議員にとって極めて重大な意味を将来的に持つ。

 この“大義”で反対乃至は欠席した議員は、「消費税増税に反対した議員」と云うお墨付きを手に入れる事が可能だ。「国民の生活が第一」、「財政再建でやるべきは、国のカタチを変える事だ」「中央から地方への加速が最重要課題だ」このような看板を背負って選挙戦が戦える。消費増税に反対した明確なアリバイの“印籠”は選挙資金2000万円以上の価値がある。無党派の票を得るには、これが最大の武器である。

 財政再建の土俵上での思考展開だが、現代ビジネスに馬渕澄夫のコラムがあったので、貼りつけておく。馬渕議員は成長戦略に乗っているので、筆者との土俵は異なるが、正攻法の国会議員の考えとして好感を持つ。筆者の疑問としては、この馬渕議員の論点まで達した上で、民主党や野田官邸が消費増税法案に取り組んでいるとは思えない。実は此処が問題なのだが、政治家の経済への理解度を鑑みるに、些か高度な経済論かもしれない。

≪ あらためて言う。消費増税法案に経済成長の数値を明記した 「弾力条項」が必要なこれだけの理由
 消費増税法案の党内事前審査議論は、弾力条項として数値目標を明記させるか否か、そしてさらなる増税規定を削除するか否か、この二点に集約されてき た。前者は附則の18条、後者は同28条の規定である。
 5年後のさらなる増税を規定する28条は、法案当局としては削除される可能性を十分考慮したうえでノリシロとして書き加えられた条文だと考えるべきだろう。議論の中で到底受け入れられない条文を忍ばせて、その取り下げを条件に絶対に譲れないポイントを守るという戦術が見て取れる。もちろん、譲れな いのは附則18条の弾力条項における数値目標の設定だろう。
 なぜそこまで数値目標の設定を拒むのか、理由は三つほど会議でも挙げられていた。一つは、経済は生き物であり多様な結果が想定され、政府の政策判断を縛るような目標設定はすべきものではないというものだ。
 しかし、そもそも消費増税年度内措置の根拠とされている麻生政権時代の法案附則104条にも前提条件として経済状況の好転は示されている。経済状況が政府に影響を与える、「政府を縛る」のは当然のことである。それを議論するのは観念論としか言いようがない。
 二つ目は、数値目標の達成は困難である、との意見だ。名目3%、実質2%、特に実質はせいぜい0.7%がやっとなのに不可能な数字だとの意見だ。 しかし、後述するが、この意見は現状分析をしっかりと行っていないのではないかと言わざるを得ない。
  三つ目は、政策は総合的に判断すべきであって数値で自動的にトリガーを引くようなものではないとの意見である。これは一つ目に近いが数値絶対主義を否定する文脈と思われる。いろんな議員の意見はあるだろうが、数値絶対ではなく、数値目標と併せて総合的に判断するという当然の考え方を用いれば、解決できる。
 いずれにしても、このような議論の中で、結論をどう落ち着かせるかが問われるわけだ。今一度、この18条についての整理を行ってみたい。
数値目標が必要な理由
○数値目標の意味
 そもそも数値目標の意味を考えてみよう。まず、消費増税を実施するか否かについて数値目標を設定することで、家計や企業などの民間は、経済状況が 数値目標から乖離している際に、政府が何らかの行動を起こすことを期待することになる。
 例えば、名目3%成長や実質2%成長を明示的に目標設定した場合、民間は、政府が名目3%成長、実質2%成長に向け、新成長戦略を実施することやデフレ脱却に向けた政策の推進を「強く期待」することになる。
  さらに民間は、数値目標に従い政府の行動を予見するのみならず、予見に基づき消費や投資を決定する。つまり、成長を志向する数値目標を設定するこ とにより、民間の活発な企業活動、消費活動が促され、これにより数値目標が達成される可能性が高まるのだ。
 もちろん、「政府が新成長戦略に基づき、「日本経済を良くしようと行動すること」が信頼されていることが前提となる。政府に閣議決定の遵守が求められるのは言うまでもない。
○数値目標の例
 今回の議論されている「増税」のトリガーに数値目標を採用している先進諸外国はないとも言われるが、数値目標を政策として用いていることは特別の ことではない。例えばほとんどの先進国で、金融政策にインフレ目標が導入されている。これは、インフレ目標を設定することにより、中央銀行の政策に対する予見可能性が高まり、民間のインフレに対する期待が安定することを目的としている。
 仮に、何らかの経済の変動により、インフレ率が高くなった場合には、「中央銀行が金融を引き締める」ことを民間は予想し、企業行動や消費行動を決定する。例えば、金融引き締めを予想すれば、企業は投資を抑制する方向に動く。
 つまり、中央銀行の金融引き締めを予見した民間の活動により、経済活動は実際に中央銀行が政策変更をする前に抑制されることになり、インフレ率の沈静化が達成されることになる。 このようなインフレ目標が機能する前提には、「目標にしたがって中央銀行は政策を実施する」という中央銀行に対する強い信頼感が前提となるのは言うまでもない。
○総合的判断の弊害
 先述したように民間は、政府の行動を予見したうえで、自らの投資や消費の行動を決定する。仮に法律上に経済上の好転について、明文化が行われれば、民間は、自ら消費税の引き上げの可能性を判断し、投資や消費活動を決定することになる。これは、「駆込み需要」の前倒し効果を生む。97年におきたような消費税引き上げ直前の大規模な消費・住宅投資の増加と引き上げ後の大幅な反動減を避けることが可能となる。
 仮に総合的判断とした場合、政府が消費税引き上げをどのように判断するのか、明示されないこととなる。民間は、消費税引き上げが行われるのかどうか、疑心暗鬼の中で、投資や消費活動を決める必要が生じる。実際には、97年と同様の「大きな経済変動」を生み出す可能性がある。
  目標の妥当性、新成長戦略上の数値の妥当性
 ○実質2%は達成不可能な数字か?
 現在の日本の潜在成長率は1%前後と認識されている。また、2011年11月内閣府発表では、マイナス3.5%の大きなGDPギャップがあること が認識されている。まともな金融政策が行われる場合には、GDPギャップが縮小される方向すなわち成長率で見ると、成長率が上ぶれる方向に推移することになる。また、震災からの復旧・復興の本格化が今後期待されている。さらに、政府は新成長戦略を策定し、2%の実質成長率の達成を目指している。 したがって、当面、実質GDP成長率は、以下のように期待される。
 当面の実質GDP成長率 = 潜在成長率1%+GDPギャップ解消分α%+震災からの復旧・復興による分β%+新成長戦略による加速分
 ここで、新成長戦略による加速分は判然としないが、GDPギャップ解消分については、仮に3.5%のギャップを今後5年間で埋めると考えると、毎年、0.7%程度、実質GDP成長率が加速することになる。また、震災からの復旧・復興についても、2011年7-9月期、10-12月期が対前期比マイ ナスであるなど、GDP速報の公共投資が低調であることから、今後、加速することが期待できよう。
 これらから、実質成長率 = 1%+0.7%+震災復旧・復興分
 となり、震災復旧・復興に向けた政治の強い意志とまともな金融政策により、2%の実質成長率の達成は可能となると考える。
 なお、名目GDP成長率については、私がかねてから主張しているように、政府としてデフレ脱却に向けたまともな金融政策を日本銀行に求めることに より、達成されることになる。 * こうした経済に対してのまともな議論がこの機に行われることを大いに期待したい。≫(現代ビジネス:政治を考える・馬渕澄夫)


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日本の中枢 小沢一郎の言動に固唾を飲み、路傍の石と化す

2012年03月20日 | 日記

TPP、財政緊縮、脱原子力、沖縄、国民への警鐘
著者の日本への忠告が簡潔に著される文庫本

日本を追い込む5つの罠 (角川oneテーマ)
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日本の中枢 小沢一郎の言動に固唾を飲み、路傍の石と化す


 今夜は漠然と我々の国家のことを感じてみようと思う。考えると云う程大袈裟なものではないが、国家を考える時、あらゆる状況を微に入り細にわたり具体的に検証する必要はないだろう。漠然とランダムに思いを巡らす方が、正解に近づくことが出来るような気がする。多分、このような感じる事が“空気”に該当するのだろう。勿論、あくまで筆者の立ち位置における“空気”なので、すべての人に当て嵌まるわけではない。

 09年の民主党による“政権交代”は、現状国民に公約した事が殆ど頓挫し、その醜態を晒している。このことは、民主党政権の体たらくと、ひと言で片づけるのは簡単だが、そう単純でもないのだろう。政権交代の意義は、長期政権による政治の堕落とか、陳腐とか、腐敗を防ぐ役割を期待されたのだが、その期待は、日を追うごとに影を潜めた。それでは、国民が思い切って、民主党と云う青二才軍団に政権を任せた意義が、悉く裏切られたのかと云うと、そうでもない。

 勿論、当初の政権交代の意義は失われたのだが、異なる国家の病巣がつまびらかになったと云う意味では、充分に意義があったと解釈する。先ずは、政権交代の直前に起きた、当時民主党代表であった小沢一郎への東京地検特捜部のいきなりの捜査と、いきなりの大久保公設秘書逮捕と云う重大事件だろう。この事件の経緯は省略するが、本日検察審査会による強制起訴で刑事被告人にされた法廷の最終弁論の最後に行われた、小沢一郎の被告人意見陳述を参考に載せておく。(産経の記事なので、幾分余計な感想が入りこんでいる(*《》内が産経の観察眼)が、無視して読んでいただこう。産経に敬意を現す意味で、此処では削除せず、ソックリ抜粋を掲載)

≪ ……被告「5カ月前、私は指定弁護士による起訴状に対し、次のように申し上げました」  《そして、初公判で語ったことを再び繰り返し主張する。特捜部の捜査は政権交代を目前に、民主党代表だった自分を政治的・社会的に抹殺することが目的だったこと▽検察による議会制民主主義の破壊行為であること▽罪に問われる理由がないこと-などをとうとうと語り、「これまで15回の公判を経て、ますます鮮明になったと思います」と強調する》   《そして、政治資金規正法の制定以来、これまで政治資金収支報告書に間違いや不適切な記載があった場合、実質的な犯罪を伴わない限り、「検察のいう虚偽記載」を含めて、「例外なく全て、報告書を修正することで処理されてきました」として、検察批判を展開する》
 被告「(前田恒彦元検事が法廷で)『これは特捜部と小沢の全面戦争だ。小沢を挙げられなかったら特捜部の負けだ』と言われた、と証言したように、推定無罪どころか、最初から『有罪ありき』の捜査、立件でした」
 「形式的には証拠裁判主義に則って、私を2度不起訴にしておきながら、その実、不当・違法な捜査で得た供述調書と、『小沢有罪ありき』の捜査報告書を、東京第5検察審査会に提出することで、同審査会の議決を『起訴議決』へと強力に誘導しました」
《そして、◯◯検事(法廷では実名)が、石川議員が供述していない事実を捜査報告書に記載し、検察審査会に提出したことについて、批判を連ねる》
  被告「その悪質さは、厚生労働省元局長、村木厚子氏の虚偽公文書作成事件で前田元検事が証拠を改竄した事件を上回るのでないかと思います」
  「仮に、それら捜査報告書と供述調書が他の政治家に関するものであり、かつ私がそれを審査する検察審査員の一員だったとしたら…」  「私も『起訴議決』と誤った判断をしていただろうと思うほど、強烈で執拗な工作であります!」
 《自分ですら誤った判断をしただろうと推察する小沢被告。さらに検察批判を強める》
 被告「検察の手法には、司法の支配者然とした傲慢ささえうかがわれます!」  《「傲慢」 にアクセントを置き、声を荒げる。力みすぎているのか、胸の前で両手で持った紙の束が震えている》
 被告「事実、東京地検は公判開始の9カ月も前の昨年1月に、○○検事ならびに特捜部副部長による捜査報告書の虚偽記載の事実を把握しておきながら放置、黙認し、指定弁護士にも裁判所にも、私の弁護団にも一切伝えなかったと報道されています」  「とくに指定弁護士が強制起訴手続きを行う前に、その事実を把握していたのに指定弁護士に知らせなかったのは、言語同断であると思います」
 《そして再び語気を強める》
 被告「野党第一党の代表である私を強制捜査することで政権交代を阻止しようとし、政権交代後は与党幹部である私を強制捜査、強制起訴することで新政権を挫折させようとした」  「検察は2年間もの長きにわたって、不当・違法な捜査を行い、強力に政治への介入を続けました」   「それはまさに議会制民主主義を破壊し、国民の主権を冒涜、侵害した暴挙というしかありません」
 《そして、検察審査会の起訴議決について は、東京地検が捏造した違法不当な供述調書と捜査報告書に基づく「誤った判断」と指摘し、「その正当性が失われたことが明白」として改めて主張する。声は大きいままだ》
 被告「私にはいかなる点でも罪に問われる理由はありません。私は無罪です」 《そしてもう1度繰り返す》
 被告「私にはいかなる罪にも問われる理由はありません。政治資金規正法の言う『虚偽記載』に当たる事実はなく、ましてや私が虚偽記載について元秘書と共謀したことは絶対にありません」
 《無罪を主張した小沢被告はさらに続ける》
 被告 「東日本大震災からの復興は丸1年経っても本格化するに至らず、福島第1原子力発電所の事故は依然として収束の目途すら立たず…」
《さらに、円高による国内経済の不安、欧州の金融危機による世界恐慌の恐れなど世の中の問題を次々と挙げ、「立て直しは一刻の猶予も許されない」と危機感をあらわにした》
 被告「そのためには、検察、法務官僚による政治の壟断(ろうだん)に即刻終止符を打ち、速やかに政党政治に対する 『国民の信頼』を取り戻して、議会制民主主義を機能させねばなりません!」  「裁判長はじめ裁判官の皆様におかれましては、見識ある公正な ご判断を下されるようお願い申し上げ、私の意見陳述を終えます」
 《小沢被告はこう述べた後、裁判長らに「ありがとうございました」と大声で礼を述べ、深く一礼して席に戻ると、大声を出し声がかれたのか、右手で喉をさすっていた。判決は、4月26日午前10時から言い渡される》 ≫ (産経新聞抜粋)


 産経らしく、大変小沢一郎への悪意に満ちた“解説・観察付き”なのが腹立たしいが(笑)、小沢の意見陳述としては、一番詳細なのであえて掲載した。ぼんやり09年の政権交代の意義を語る冒頭に、この小沢の意見陳述を披露したか?賢明な読者の皆様は、筆者の言わんところに薄々お気づきになったと思われる。我々の多くは、小沢一郎にまつわる事件やその後の民主党政権の稚拙な政権運営に苛立ったわけだが、それもこれも、すべての始まりがこの事件に端を発しているからである。

 “うっかり政治主導なんて言うんじゃなかった”枝野幸男が、菅政権で幹事長だった時、地元で漏らした言葉だ。この言葉に象徴されるように、小沢を除く殆どの民主党議員は、実は政権運営をまったく知らなかった。おそらく、鳩山由紀夫も知らなかった。民主党で、唯一政権運営を知っている小沢一郎さえ排除すれば、民主党政権など怖くない、と云うのが当時の勢力だった、自民党、公明党、霞が関、東京地検特捜、経団連、マスメディアなどだった。

 たしかに、小沢一郎は時の流れで、鳩山を代表に据え、政権交代をなし得たが、既存の権力構造の思惑通り、政権におけるに地位を岡田等によって剥奪された。この小沢一郎にまつわる一連の政治・行政・司法との関連性を観察していくと、日本の病巣が見えてくる。これらの病巣を抉り出さない限り、国民が何を望もうと、政治家が何をしようとしても、元の木阿弥になる事が判った。これは政権交代があったからこそ、明確に判った事である。その意味では、鳩山、菅、野田の面々は、幸か不幸か、日本の病巣の全貌を浮かびあがらせてくれた功労者でもある。(笑)

 当時与党であった自民党と漆間巌、森英介法務大臣、東京地検特捜部のトライアングル体制が、小沢事件を捏造した。此処で主役は官僚の代表・漆間巌と法務省と検察庁と云う関係だ。麻生や森の役目はたいした意味を持たないだろう。あくまで主役は霞が関官僚と検察だ。そこに記者クラブ育成器で育ったマスメディアが連なる。その上更にだ、小沢の秘書であった石川議員の裁判においては「ミスター推認・登石裁判長」と云う流れまでが見えてきた。此処から「最高裁事務総局」と云う存在がクローズアップし、裁判官の独立性を完璧に封じる統制司法なるものを演じさせている実態を我々は目にすることになる。

 勿論、これだけではない。鳩山首相時代には、普天間基地移設に関連し米軍海兵隊基地を、“最低でも県外、出来れば海外”を潰しまくったのが、外務省であり、防衛省だと云う事実が判明している。これも霞が関官僚のなせる業である。当然のようにマスメディアは、霞が関の“金魚の糞”の如く、常にツキマトイ、霞が関の意のままに生きる事を使命としている。おそらく、この沖縄基地問題には、産軍複合企業やゼネコンの利権も大いにかかわっている事が判明した。

 財政再建問題では、消費増税を4年間は行わないと主張した鳩山が国税、検察の故人献金問題で追い込まれ、辞任に至ったのだが、此処にも財務省と云うミスター霞が関が登場する。此処では検察はオマケかもしれない。鳩山を引き継いだ菅に至っては、唐突に“消費増税”と叫び、次には“TPP平成の開国”と叫び、ほぼ民主党を政権を持つ野党状態に追い込んだ。これも、外務省、経産省と云う霞が関が顔を出す。野田は、これら一連の流れの総仕上げを任されたわけだが、事実その命令に従順に従い、“不退転、待ったなし”と叫んでいる。

 少々長くなってしまったので、その他は端折らせて貰うが、斯く斯く然々において、日本の病巣のNO1は霞が関と云う事が判明した。そうそう、失念するところだったが、今回の東日本大震災及び原発事故を通しても多くの事を学んだ。一見識者面をした、無能者集団が原発学者だった事が判り、電力会社なぞと云うものは暴力団とほぼ同等の倫理観の大企業だと云う事が判明し、総合エネ調などの議論を通し、命よりエネルギーだと平然と云う経済界や金融界の面々を観察する事が出来た。また、再生可能エネルギーが育たないのは、そのアビリティが不足なわけではなく、その育成を阻止する霞が関及び経済群が存在していることも判明した。

 日本の病巣NO1:霞が関、NO2:検察庁・最高裁事務総局、NO3:経団連を中心とする銭ゲバ集団、NO4:マスメディアとそれに巣食う識者・評論家・文化人。NO3とNO4は順序が逆でも良いようだ。どうも並べて気づいたのだが、どの集団も小沢一郎が実権を握る政権をつくられたら、生死に関わる群れ達である。実は、現時点でも日本の政治は小沢一郎を中心に回っている。多くの既存勢力は、それを認めたくないだろうが、消費増税にせよ、TPPにせよ、普天間移設、尖閣列島問題せよ、民自連立にせよ、小沢一郎を意識して回っているのだ。ただ、マスメディアは触れないよう触れないよう、遠回りして避けているだけだ。今、心ある賢者は、小沢一郎だけを見つめておけば良い事を知っている。多分、霞が関もマスメディアも政治家も、小沢の一挙手一投足を固唾を飲んで見守っている。




今や変わりゆく中国、孫崎の洞察力は充分に読む価値あり

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財務省は裏特高 言論封じは暴対法・条例のみにあらず、国税・税務調査の実態

2012年03月19日 | 日記

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財務省は裏特高 言論封じは暴対法・条例のみにあらず、国税・税務調査の実態


 既に多くのネットメディアで報じられていることだが、今夜は民主党の“消費増税法案”に関する事案を検討していく間に垣間見た、財務省の消費増税に対する異様な執着である。その様は、財務省記者クラブを通じたマスメディアへの言論封じは当然の事で、学界、経済界、金融関係へと。最近では、ネットメディアに対しても、相応の邪魔立てをするに至っているようだ。

 その弾圧手法は蟻の隙間もないほど“微に入り細をうがつ”状況だ。凶暴なシロアリが、善良な国民・政治家・メディア・学者等々の働きアリを狡猾な罠にかけ、喰い尽しているようだ。このような現象を、単に財務省が己の財布を膨らましたいがための愚挙、と笑っていられない隠れた事実関係が数多存在する事を見逃してはならない。例示をするにも、あまりにも心当たりが多過ぎて、書く気にもならないが書かない事には始まらないので、直近の話題を取り上げておく。先ずは、話題の取っ掛かりとして、現代ビジネスの中日・東京新聞にまつわる、税務調査の記事を読んでいただこう。

≪ 国税が東京新聞を徹底調査する「理由」
  通常国会で消費税増税についての論戦が本格化するなか、永田町と目と鼻の先にある日比谷公園前のビルでは、まったく別の緊張感高まる事態が起きていた。 「昨年夏から半年近くもの長きにわたって、中日新聞グループに名古屋国税局と東京国税局を中心とした大規模な税務調査が入っています。そうした中で東京新聞(中日新聞東京本社)が税務調査に入っている国税官から資料分析のために一部屋要求されたため、一部の社員の間では、東京での〝本格調査〟が行われるのではと緊張が走ったようです」(同社関係者)
 複数の同社関係者によると、今回の国税当局の徹底調査ぶりは異常で、同社記者らが取材相手との「打ち合わせ」や「取材懇談」に使った飲食費を経費処理した領収書を大量に漁り、社員同士で飲み食いしていた事例がないかなどをしらみつぶしに調べているという。 「実際に取材相手と飲食したのかどうか飲食店まで確認が及び、名古屋ではすでに社員同士で飲み食いしていた事例が見つかったようだ。一方で『これでは取材源の秘匿が危機にさらされる』と一部では問題視されてもいる」(同前)
 ここ数年、大手紙のほか、民放各局、出版社などが相次いで国税の税務調査を受けていることから、「たんに順番が回ってきただけ」と意に介さない向きもあるが、 「中日新聞グループは、野田政権がおし進める消費税増税に対して反対の論陣をはる最右翼。今回の徹底調査の裏には、国税=財務省側の『牽制球』『嫌がらせ』の意図が透けて見える」、との見方も出ている。
 事実、中日・東京新聞は「野田改造内閣が発足 増税前にやるべきこと」(1月14日)、「出先機関改革実現なくして増税なし」(1月30日)などの見出しで社説を展開、「予算が足りず、消費税率を引き上げると言われても、死力を尽くした後でなければ、納得がいかない」などと強く主張し、新規の読者も増やしてきた。それが今回の国税側の〝徹底攻撃〟で、筆を曲げることにならないといいのだが。≫(現代ビジネス:永田町ディープスロート)

 そもそも、日本のマスメディアが毎日、朝夕と膨大な政治・経済・社会面の情報で紙面を埋めるためには、誰かから情報をまとめて入手し、購読者にジャーナリストの魂などに関わりなく、まとめた情報を垂れ流さないことには、人手が幾らあっても足りないと云うのが現実だろう。しかし、新聞社の利便性のために、購読者が政権や関係各省の意図する情報を記者クラブと云う最悪の“村”を通じて、魂なき“金太郎アメ記事”を読まされるのは、如何にも大政翼賛に馴染みやすい“空気の国家”日の沈む国ジャパンである。

 国家、政府の壁新聞と化した、朝日、読売、日経、毎日、産経が報道する情報の真偽は、それぞれの国民の知識教養で読み解き直し、意訳する必要があるのだ。ホンモノはスポーツ欄と番組表や株価くらいのものだろう。最近は芸能文化医療にも怪しい記事が散見している。読者と云うか国民は、記者クラブのある関係省庁関連の記事には、すべてにバイアスが掛けられていると認識せざるを得ないのが現状だ。せめて、米国レベルにメディアの色分けが必要なのだが、未だに収斂していない。どこまで日本国民をバカにしているのか、気づいても良さそうな頃である。既に、多くの国民に各新聞社の記者連中などは、馬鹿にし軽蔑する存在になりかけている事実を深く感じるべきだろう。

 このような状況において、中日・東京新聞は骨がある。なにも長谷川幸洋ひとりが頑張っているからではない。全社一丸となり、何とかジャーナリスト・メディアとしての生き残りをかけている。最近では、コンビニでも東京新聞の購入が可能になり、凄く便利だ。たしかこの新聞社は、小沢の政治資金捜査の時も、東京地検特捜部の意にそわない記事を書いたと云う理由で、検察記者クラブを名誉の“出入り禁止”にされた事もある。常に原発問題でも、脱原発の論調を張り、原発推進派の怒りを買っているし、日米同盟においても、米国の言いなりになっていてどうすると云う論調を張っている。

 日本のマスメディアには、この新聞社としての軸となる色彩がない事が問題だ。営業を重んじ過ぎ、あまねく購読層に受け入れられる論調、或いは広告料に縋りつく新聞発行は、メディアとしての意味をなさない。日経や朝日が電子新聞にトライしているが、どうにも旨く行っていない。日経など、登録するとストーカー並にスパムメールを送りつけてくる。どうもみても、ネット新聞が売れていない証拠なのだろう。

 寄り道の方が主になったが、財務省は今回の消費増税に関して、2007年から08年にかけて、消費増税路線を明確にした。その方向性として、小沢民主党と福田自民党の連立を財務省自らが裏で画策した事実がある。この流れが、飛んで飛んで、野田民主党、谷垣自民党で再燃したことになる。その4~5年間、消費増税路線の中核にいたのが勝財務事務次官である。その直属の部下が財務省官房長の香川俊介だ。この男が今回のメディアスクラムから、国税庁資料調査課の動きまでコントロールしているものと推認できる。官房長とは、席次でいうと曖昧だが、事務次官の次の地位で局長より一段上の印象を持つ役職だ。

 筆者の記憶によれば、この香川俊介は一時期、当時民主党幹事長だった小沢一郎との蜜月もあったわけで、今回の消費増税で不仲になったのかどうかは判然としない。もしかすると、野田による消費増税はまかりならぬが、俺の代になったら考えてやる位の話が通じる仲の筈だが、その辺がどうなっているのか見当もつかない。いずれにせよ、小沢一郎は、現時点での増税に断固反対なのは周知の事である。いい加減のところで、鉾をおさめた方が、あらためて日の目を見る事が可能な消費増税問題ではなかろうか。世論を追い詰め、二度と法案化出来ない危険すら感じる。もっとも、”増税する前に、するべきことがある”が増税以上に不都合な場合、その限りではない。

 財務省と国税のマッチポンプで、マスメディアは日替わりではないが、期替わりで痛い目に遭わされている。朝日は09年に5億1800万円の申告漏れを指摘され、同年読売は2億7000万円の申告漏れを指摘された。日テレ、フジテレビ、NHKも税務調査で夫々痛い目に遭わされている。読売はなんと、前事務次官の丹呉泰健を監査役に迎え、恭順の意を現し、朝日も「増税礼賛」で恭順の意を現している。産経、毎日は税務調査して吐き出させる銭もなさそうなので、見送ったかもしれない。(笑)

 この流れで、中日・東京新聞も順送りでの税務調査とも言えるが、異様に調査が長期にわたっている。ここが怪しい。消費増税への論調を賛成又は中立に戻すまで居座り、ほじくり回す恫喝行動に出ているのかもしれない。脱原発論調分、日米同盟疑問符論調分等と、ノルマを抱えての居座りかもしれない。国税の調査と云うものは、警察・検察に継ぐ国家の暴力装置であり(今では検察審査会も暴力装置に加える事が可能だ)、その暴力装置を国家の財政と云う財布を独り占めしている財務省と云う役人達に握らせている構造そのものが危険国家なのではないのだろうか。民主党が09年マニュフェストで唱えた「歳入庁」の創設と財務省から国税庁と云う暴力装置の排除が急がれる。




TPP、財政緊縮、脱原子力、沖縄、国民への警鐘
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シロアリ洗脳首相、シロアリ代理人岡田の裏切り行為に、小沢派は立腹しないこと

2012年03月18日 | 日記

 

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シロアリ洗脳首相、シロアリ代理人岡田の裏切り行為に、小沢派は立腹しないこと


 “シロアリ退治なき日本の改革はあり得ない”と言い続けた野田佳彦がシロアリ集団の頭領・勝財務事務次官の嘘八百話にすっかり洗脳され、増税さえすれば何事も旨いこと好転するとマインド・コントロールされた増税再建論者となり、震災の復旧復興は役人丸投げ、福島原発処理は東電丸投げ、TPP亡国政策は米国の掌に乗っかる異様さ。国民の生活をこれっぽっちも考えない愚昧な首相になっている。何処でどのように勘違いしたのか、増税の道をひた走れば、ヒーローになれると信じて疑わないのだから、手の着けようがない。

 このシロアリ洗脳首相はこともあろうか、政敵である野党自民党の同じく財務信者の谷垣と党首討論の直前、密談を行い「ねぇ一緒にやろうよ」と誘いをかける節操のなさを露呈した。検事と弁護士が公判寸前に、一緒に飲み屋歓談したようなものである。話が運よく、すれ違いに終わったから良いものの、手打ちにでもなっていたら、日本が名実ともにショロアリに占領されるところであった。

 しかし、まだシロアリ集団は与野党協力の上“国民から富を奪おう”を諦めていない情報が17日流れた。以下は毎日新聞の情報だ。

≪ 岡田氏:大連立打診…消費増税法案へ協力 自民は拒否
  岡田克也副総理が今月上旬、自民党の谷垣禎一総裁に近い同党幹部と会談し、民主党と自民党の大連立を打診していたことが17日分かった。野田佳彦首相は消費増税法案と赤字国債の発行に必要な特例公債法案を今国会で成立させるには自民党の協力が必要とみており、岡田氏はこうした意向を自民党幹部に伝えた。ただ、同党幹部は「大連立は野田政権の延命になるだけ」と拒否。消費増税法案の成立前に解散するよう求め、協議は平行線に終わった。
 消費増税法案を巡っては、首相が2月25日、谷垣氏と東京都内のホテルで極秘に会談し、消費増税法案の成立に協力を求めた。首相は解散前に同法案を成立させたいとの意向を伝えたが、谷垣氏は同法案成立後に首相が解散に踏み切る担保がないことから先に解散するよう求め合意には至らなかった。
 ただ、このまま両党の対決姿勢が強まれば、消費増税に道筋がつけられなくなるとの危機感を両党執行部とも共有しており、岡田氏は連立政権への参加を打診することで協力関係の構築を目指したとみられる。
 これに対し、自民党幹部は「大連立は自民党に利点がない」として断った。自民党内には消費増税で協力する代わりに解散を約束する「話し合い解散」 には肯定的な声があるが、大連立については「民主党と自民党は(消費税以外の)他の政策では全然違う」(安倍晋三元首相)などと否定的な意見が多い。党執行部の一人は「大連立なんて簡単に乗れない。自民党内が大騒ぎになる」と指摘する。谷垣氏ら同党執行部も法案成立前の解散を求める姿勢を崩しておらず、野田政権との妥協点は見いだせていない。
 民主党内にも大連立には慎重意見があり、小沢一郎元代表のグループが「小沢切りの狙いがある」と反発するのは必至。大連立構想が表面化したことで、民主党幹部は「自民党にとっても民主党にとってもなんの得にもならない。消費税の議論をしているさなかで党内にとってもよくない」と指摘、大詰めにき ている党内の消費税論議に影響をあたえると懸念を示した。【松尾良、佐藤丈一】≫(毎日新聞) 


  元通産官僚である岡田克也は、実兄のスーパー・イオンは民主党が政権を取ってから、政府の手の内を知り尽くしたように矢継ぎ早に経営戦略を立て、ここ数年でイトーヨーカドーを抜き去り、小売最大手の地位を確立した。勿論、霞が関との蜜月も構築、数多のシロアリを引き受け、今やシロアリ・パラダイス・スーパー・イオンと呼ばれるまでに至っている。勿論、岡田はその総代理人であり、岡田のすべてはシロアリに通じている。

  しかし、この民主党内の議論の真っ最中に出されたリーク情報、些か怪しい。自民党の谷垣が、野田同様の財政再建論者だとして、党内を纏めることさえ四苦八苦の野田政権と大連立する筈がない。自然放置でも、野田政権は早晩破滅するのが見えているのに、自民党が現時点で連立する意味はない。大連立構想が出るたびに、公明党が自民党に不信感を持つ土壌が醸成されていく危惧の方が重大であり、大連立が成就する力学はない。素人でも判る政治権力構図を、いかに脳味噌をシロアリに浸食されている岡田が、不用意に自民党の幹部とか云う奴に大連立打診と云うのも不自然だ。この辺は、自民党幹部の民主党撹乱が為の情報と云う可能性が高いだろう。

 この情報が単なる民主党撹乱リークであったとしても、リーク情報が流れた以上、その影響は出てくる。時事や産経の論調で行けば、小沢グループに対し、“小沢切りに焦り”が常套句だ。“小沢切りに反発”と云う論調も出てくるだろう。いずれにせよ、党執行部は党内で消費増税関連法案の取り纏めを侃侃諤諤している最中に、副総理が“党内野党”切り捨て謀略に興じていたと云う情報はプラスには作用しない。野田総理に、岡田副総理の更迭を要求しても良いくらいのゲーム感覚だったことになる。ただ、そのような要求が通ってしまうと、逆に法案の部分での妥協を余儀なくされる流れも生まれるので賢明ではないだろう。

 特に反増税派が留意すべきは、党内議論の交渉の“糊しろ”として準備された、“再増税条項”に強く固執しない事である。この追加条項は、明らかに財務省事務方の罠であり、ガス抜き用の餌である。中間派が此処に焦点を絞って議論の流れをつくるのは、一種の“握り”が成立していると見るべきだ。“再増税条項”など、増税法案が通過しない限り、まったく意味なき条項、むしろ無視を決めつけても良いものだ。あくまで、藤井や財務省が最も嫌がる、“景気条項”の具体的数値目標の明記だ。名目成長率3%をお題目のように主張し続ける事である。

 この岡田の民主党叩き売り交渉に、腹を立てている小沢グループの単純議員のコメントなどが報道されているが、この情報も党内議論ガス抜き用の情報と受けとめる事も可能なだけに、あまり深く詮索してはいけない。フンと鼻で笑う程度にしておかないと、この問題までが、党内交渉の“糊しろ”になってしまう。充分留意が必要だ。

 しかし、党を売ってでも成立させたい“法案”なんてものが、この世にあるとは思いもしなかった。やはり、無能な民主党政権の実力を見透かして、霞が関の反乱が起きていると見るのが、今の日本の政治情勢のようである。そこまで野田民主党が消費増税を通したければ、即刻、その勢力100人だか150人だか知らないが、潔く民主党を離党し、“歌を忘れたカナリア軍団”が自民党に入党するべきだろう。“自分のためでもなく、民主党のためでもなく、国家国民のための増税”とまで喚くのであれば、野田はそこまでするべき責任がある。“身を捨ててこそ、浮かぶ瀬もあれ”である。

 まぁ、そんな事の出来る玉でもない。ただ“政権遊び”でジャレている野田と岡田、近いうちに天罰が下るだろう。自民党は、稚拙な岡田と云うカモを材料に、どうにも手強い唯一小沢一郎を民主党から引き剥がした上で、民主党と対決しようと云う思惑が働いている。霞が関官僚も同様の考えだろう。多くのマスメディアも同様の考えだ。日本中の既得権勢力が、小沢排除を望んでいる。つまりは、それほど怖がられていると云う事だ。日本が二進も三進も行かない状況を打破するには、どう考えても既存の権力構造の組み替えが起きないと、事が始まらない地点に立っている。日本国民は愚民ではあるが、“勘”は優れている。庶民の臭覚のような勘だ。

 昨日紹介した「新政研」のHPや小沢一郎のロイター・ロングインタビューで語る、最善の策は日毎遠のき、次善、三善の策に移行せざるを得ないのだろう。来週の民主党内の議論の収まりも方も注目だが、特に一喜一憂する程の重要度でもない。野田政権の行き先々には、思いもよらぬ地雷まで仕掛けられているので、衆議院で決を採るまで辿りつけるとは思えない。何はさておき、愉しみにウォッチしておくしかない。



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