世相を斬る あいば達也

民主主義、資本主義とグローバル経済や金融資本主義の異様な違いについて

●岡田は強く要求すべき 首相は早急に「年金の運用実績を公表せよ」

2016年06月30日 | 日記
未来からの警告! 2017年 超恐慌時代の幕が開く
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●岡田は強く要求すべき 首相は早急に「年金の運用実績を公表せよ」

おそらく、今、日米の財政経済当局は、英国EU離脱問題を、リーマン・ショックにしない為に、非公式にだが、あらゆる手を講じているだろう。それが、日米の財政経済の根本的解決ではないが、地獄に落ちる寸前から抜け出そうと、あらゆる手法で市場に介入しているに相違ない。まあ、国際社会としては、それなりの妥当性はあるのだが、その非公式な市場介入資金の原資が何であるかによっては、棄民的行為になる可能性がある。

民進党の岡田代表は、風前のともし火政党にしては、紳士面に徹している。それに引きかえ、一強政治を謳歌する安倍晋三は死に物狂いである。幾分、気が狂ったのでは、と訝るほど、自分の精神状態や欲望を曝け出している。安倍の演説は、心身ともにマイクに向かって情熱を叩きつけている。岡田は滑舌が悪いのか、一言一言、確認しながらマイクに向かっている。演説を聞く限り、演説内容の真偽がどうのこうのではなく、情熱を感じるのは安倍晋三の方だ。所謂、パッションだが、21世紀は、善悪の別なく「反知性主義」な社会になっているのだから、感情に訴えるしか手段がなくなりつつある。

アメリカでも、英国でも、EUでも、中国でも、韓国でも、ASEANでも、「寛容社会」から「不寛容社会」に変貌している。このことは、倫理や道徳、宗教などの見地からは、恥ずべきものであるが、世の中の「空気」がそのようになっている以上、その「空気」に訴えることは、当然だが日本においても有効だ。今の日本も世界も「情動に流される」空気が蔓延している。このような世紀において、殉教者のような顔で、正しい道だけを訴えても、不寛容化した有権者の心に届く言葉とは言えない。

ポピュリズムが悪いなどと言っていたら、永遠の野党は保証されるが、改憲勢力2/3議席を阻止できない可能性がある。ほっておいても、最悪の状況は回避できると思い込んでいるフシがあるのが不安だ。安倍晋三のように、演説の中で嘘っぱちを言うのは罪だが、与党の痛いところを、ずけずけと突きまくることは、時代の要請として「あり」だろう。“宗教政党と連立を組むことは野合ではないのか” 安倍は既に“気を付けよう、甘い言葉と民進党。民進党には、もれなく共産党がついてくる”と公言しているのだ。逆手に取るなら、“自民党にはもれなく公明党がついてくる”“共産党がついてくるから、ひ弱ではない”そのくらいの「反知性主義」を選択する勇気がないと、ブレークスルー出来ないだろう。

安倍晋三は、異様に「日本共産党」を怖れている。論理的根拠は殆どない。未だ、国民に刷り込まれた「アカ」と云う洗脳を利用している。岸信介から、「共産党にだけは注意せよ。彼らは怖ろしい」その子供時代からの洗脳に嵌ったままの人なのだ。気取っていたら、間違いなく負ける。“民進党には、共産党も、市民もついている。大臣ポストを要求しない人々がついている”このくらいの事は、今のような世相なら許される。また、行政上、GPIFの運用実績の公表は選挙後になっているが、それを選挙前に公表せよ、と演説内で要求することは出来る。

塩崎厚労相は「長い目で見て欲しい」だそうだが、社会保障の充実が、積立金の横流しで、喫緊の年金資金に影響があるなど、もっての外だ。幾ら損しているのだ、と言うだけでも、実損に気づく有権者は出てくる。痛いところを探しまくって、塩を塗りたくるのだ。「反知性時代」においては、その方が効果がある。名誉棄損で訴えられるくらい、泥をかぶる態度のない野党党首では、有権者は、頼る気にならない。トランプ旋風が吹いているのも、「反知性主義」に徹しているからだ。安倍政権や日本会議も「反知性主義」に徹している。民進党の将来など、思考の中に入れるのは100年早い。今は、安倍政権の弱味、傷口を徹底的に攻める時である。中国問題も、弱味なのだ。TPPも胡散霧消状態、当然弱味でもある。TPP反対だけじゃなく、「どうすんの?安倍さんTPP!」と叫んでやればいい。
以下に、世田谷区長兼ジャーナリストの保坂展人氏のブログを参考引用しておく。

≪ 「イギリスのEU離脱」と「年金資金の運命」
 6月23日に行なわれたイギリスの「EU離脱」をめぐる国民投票は、僅差ではありましたが「離脱」(51.89%)が「残留」(48.11%)を破 りました。24日に、深夜のイギリスから伝えられる開票状況を、私もひやひやしながら見守っていました。多くの人が予想した通り、ほぼ伯仲している速報に驚きながら、最終的には「残留」多数の投票結果となると見ていましたが、結果は「離脱」でした。そのニュースが流れた瞬間、東京のマーケットにも激震が走 りました。

「株価 ことしの最安値を更新 - NHK 首都圏 NEWS WEB
24日の東京株式市場は、イギリスのEUからの離脱の賛否を問う国民投票で、午後になってイギリスの公共放送BBCが離脱の票が多数を占めることが確実になったと伝えたことを受けて、全面安の展開となり株価は一時1300円以上下落し、1万5000円を割り込みました。 日経平均株価の終値は23日より1286円33銭安い1万4952円2銭で、下げ幅は2008年のリーマンショックによる世界的な金融危機の際を超える大幅な値下がりとなりました。」

 株式市場の下落幅はリーマンショック時を超えるものでした。一時は99円台にもなった急激な円高には、今も歯止めがかかっていません。国民投票の結果、 「EU離脱」を決めたイギリス国内でも動揺が広がっているようです。「国民投票の再投票を求める署名」が始まり、イギリスがEUに離脱を通告しようとする 過程で、さらなる論議が広がるかもしれません。

 イギリス国民投票の翌日、自らが所有するスコットランドのゴルフ場に来ていたドナルド・トランプ氏は上機嫌でした。共和党のアメリカ大統領候補が確実視されるトランプ氏は、まさに、我が意を得たりと記者会見で語りました。 ドナルド・トランプ氏、EU離脱に伴うポンド急落を喜ぶ「自分のビジネスが儲かる」
 「イギリスのEU離脱は起きると思っていた」、とトランプ氏は24日スコットランドの、自ら所有するゴルフ場で報道陣に語った。「イギリスの国民投票と、 私の選挙戦は、実によく似ている。人々は自分の国を取り戻したいのだ。国民は国境を求めている。どこからやって来たのかもわからない人々を自分の国に受け 入れたいと思わないだろう」
 またトランプ氏は、「イギリスポンドの貨幣価値が下がると自分のビジネスは儲かる」とも発言した。 トランプ氏は、イギリス国民投票に自身に対しての「追い風」を感じたのだと思います。「反移民感情」が勝利することで、アメリカ大統領選挙での「トランプ勝 利」につなげたいという思惑もあってのことでしょう。しかし、トランプ氏が立っていたのはスコットランドです。2年前の2014年、イギリスからの独立をめぐる住民投票で僅差で競り合った地であることを、どのくらい意識していたのでしょうか。

 今回のイギリス国民投票のスコットランドでの投票結果は圧倒的に「残留」(62%)が「離脱」(32%)を上回っています。EUを離脱するイギリスと袂を分かち、独立して残留への道を探ろうという議論も出てきています。

【EU離脱】スコットランド「独立の住民投票をもう一度」
イギリスの欧州連合(EU)離脱派が勝利した国民投票結果を受け、イギリスの連合王国を構成するスコットランドのニコラ・スタージョン首相は、「スコットランドの地位をEU内で保証するため」、EUに対し、協議を早急に始めたい意向を示した。

 理性より感情を優先させ、正確なデータより単純なたとえ話が好まれるのは、トランプ氏のたび重なる「暴言」だけではないようです。勢いよく、断定的に語られ る政治家の言語に「うそ」があったら、どうなるでしょうか。イギリス国民投票を終えて、明らかになったニュースの中で、「離脱派のうそ」が問題となってい ます。

英EU離脱:公約「うそ」認める幹部 「投票後悔」の声も - 毎日新聞
 「離脱派のキャンペーンで起きた間違いの一つだ」。離脱派を引っ張ってきた一人、英国独立党(UKIP)のナイジェル・ファラージ党首が24日のテレビ番組であっさりと間違いを認めたのは、英国がEU加盟国として支払っている拠出金の額だ。
投票前、離脱派は拠出金が週3億5000万ポンド(約480億円)に達すると主張していた。与党・保守党のボリス・ジョンソン前ロンドン市長らが全国を遊説したバスの側面にも、巨額の拠出金を「国民医療サービス(NHS)の財源にしよう」と書かれていた。
一方で残留派は、EUから英国に分配される補助金などを差し引くと、拠出金は「週1億数千万ポンドだ」と反論。ファラージ氏は番組で残留派の主張が正しいことを事実上、認めた。

 メ ディアは、荒唐無稽で刺激の強い話を好みます。トランプ旋風が巻き起こったのは、意図され計算された「暴言」「暴論」を放出し続け、トップニュースとして メディアに消費させる醜い共依存関係です。居酒屋での話なら相手にしなくても、大統領候補が堂々と語れば、根拠なき嘘でも「正当化」され、日頃のうっぷん を晴らす「気分転換」になり、信じてみたくなる。「EU離脱」を決めたイギリス国民投票の後で、私は読者から次のようなメールをいただきました。

  『排除する』ということだけが拡がっていく恐ろしさを見ているみたいです。イギリスを半分にわってしまいました。私たち人類は、『自分とは明らかに違う他者』は本能的に受け入れられないのでしょうか?
 「英国EU離脱」...不安で仕方がないです。話し手の見た目よく、内容がわかりやすく断定的な物言いで、さらに断片的なフレーズが仮想空間にばらまかれ拡散することで、人々があんなに簡単に煽られていくことに恐怖を感じました。 そして、日本は参議院選挙の最中です。選挙が始まって1週間、すでに自民党は、各党党首が集合する党首討論は行なわないと決めています。対立点を語らず、憲法改正も論点から消して、静かに「現状肯定」「安定志向」の思考で大多数を占めて、勝利をもぎとる作戦のように見えます。
  投票率は低くていい、世間の関心はそこそこでいいのだと。こうして、巧妙に議論を回避して、衆参で3分の2の議席を確保したら、いつものように「豹変」することは十分ありえると思います。そんな今だからこそ、「経済を良くしてほしい」「景気が大事」「財政出動を期待」等の日常感覚から、改憲を深刻に懸念することなどないだろうと思っている人たちに、今回の選挙で重要な争点となるはずの「年金制度」に注目してほしいのです。

東京新聞:<有権者発>英ショックで年金不安 積立金の損失必至、株運用拡大の落とし穴
「英国の国民投票でEU離脱派が勝利し、株価が大幅に下落した。年金積立金の損失が莫大(ばくだい)になっているのではないか」 =川崎市川崎区の無職男性(57)
 国民が支払った厚生年金や国民年金は独立行政法人「GPIF」が運用しています。残高は百四十兆円。近年、株への運用を増やしており、英国の国民投票で離脱派が勝利したことに伴う株価の急落で積立金が目減りしているとの不安が有権者から出ています。

 年金資金の行方について、私は年頭から強い危機感を持っています。この危機感の内容については、次の2本のブログに書いた通りです。

・「年金積立金」のハイリスク運用に歯止めを(2016年1月16日)

・「株価急落で年金削減」の悪夢を回避するために(2016年2月19日)

 参議院選挙はまだ前半戦です。マイナス金利を受けて、年金資金の株式運用を拡大する方向の議論さえあります。さらには、例年であれば年金積立金管理運用独立 行政法人(GPIF)がすでに発表している、「運用実績の公表」が、参議院選挙後の7月末に先送りされています。
 「根拠なきデマ」をつぶすことができるのは「根拠ある事実」のみです。これからの日本の年金制度の持続可能性にかけて、野党は総力をあげて、政府・与党に「年金資金運用実績の情報開示」を求めるべきです。

 この間の株式市場の下落と年金資金運用の関係については、すでに影響を受けていること認める塩崎厚生労働大臣の発言も出ています。「長い目で見てほしい」とのことですが、「長い目」で見ることのできる「運用実績」をまずは国民の前に明らかにすることで、株式運用を拡大してきた現在の運用方法の是非を論議できるはずです。ここまで発言するのなら、「重要な国政選挙の最中なので、来月末に予定されていた実績発表を前倒しします」と言 わなければ、議論になりません。

「年金積立金に損失? 塩崎大臣「長い目で見て」」 News i - TBSの動画ニュースサイト
イギリスのEU離脱問題で日本でも急激に株安が進み、年金積立金の運用に損失が出ているのではないかという指摘について、塩崎厚生労働大臣は「短期的な評 価損はありうるが、長い目で見ることが大事」という考えを示しました。 
「短期的な変動に伴う評価損は十分ありえる。長い目で見て年金受給者にとって必要 な資金を確保できるかどうかという観点でやっている」(塩崎恭久厚生労働大臣)

「2016年7月、あの時に何も知らずに、大丈夫だと信じてしまった」という嘆きを広げないために、徹底した与野党論議を望みます。  ≫(ハフィントンポスト:ブログ>世田谷区長・保坂展人)

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コメント (3)

●普遍的価値のメルトダウン 米国政党の細胞分裂、英国EU崩壊細動

2016年06月29日 | 日記
代議制民主主義 - 「民意」と「政治家」を問い直す (中公新書)
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●普遍的価値のメルトダウン 米国政党の細胞分裂、英国EU崩壊細動

いま現在、我々は、20、21世紀と、世界のリーダー国であった“欧米文化”の劇的な変化を目撃している。謂わば、100年近く世界に君臨していた「米英同盟」と云う欧米文明の柱が30%程度抜け落ちた。そもそも、全盛期に比べれば、30%は落ち込んでいる「米英同盟」なのだから、概ね、欧米勢力の力は、全盛に比して半減したと解釈して良いだろう。

明治維新以降、欧米に見習えと、死に物狂いで追いつき追い越せをしてきた、明治維新以降の日本の大方針の根底が崩れてきた。この事は、今後の我が国の行き先に対する思考過程において、重要な要素を占めると理解するのが自然だろう。しかし、日本は、自由な思考と言論が保証されていた時間からでさえ、「閉ざされた言語空間」に身を置き、“安近短志向”と、ポピュリズム一辺倒の政党政治の人気投票に明け暮れ、中央集権体制と云う最も手直しが迫られていた“アンタッチャブル空間”への視線を、政府も国民も“見ざる聞かざる言わざる”で過ごしてしまった。

参議院選の選挙演説では、与野党ともに“英国EU離脱騒動”を取り上げるが、ことの本質や深刻さについて、多くを語ることはない。無論、選挙中に、そのような難解な問題を応援演説に取り込むことは意味がないが、演説している側も、聞いている側も、本音では、“あの世の話”だと思っているフシがある。与党は「成長と分配問題」と叫んで、支持を訴える。野党は「分配と成長問題」だと支持を訴える。日本語の意味合いから行けば、与党は成長に優先権があり、野党は分配に優先権がある。しかし、聞き方によれば、与野党が、国民が重視する「争点」に擦り寄っているだけに見えてくる。

安倍も岡田も、欧米覇権体制にしがみ付いているのは明白であり、現状の政治状況から推し量ると、目糞鼻糞の選挙戦と言える。無理やり、与野党の相違点がほじくり出せば、「大日本帝国憲法に戻る」か、最低でも、現状の「日本国憲法で行く」のかと云うことだ。まあ、“国家ありきか、国民ありきか”の違いである。その前に、これからの世界が、どのように動いていくのか、その方向性が見えてこないと、きっと判断はつかないのだろう。ゆえに、最後は「空気」が雌雄を決するのだろうが、あまりにも、ブラインドな状況で、国民は選択を迫られている。

米国では、共和党が、ドナルド・トランプ候補に乗っ取られ、今では、“共和党保守と共和党紛い”に二分された。民主党は、漸く本命クリントンが大統領候補の座を射止めたが、ウォール街代表のクリントンが、オキュパイウォール街の思想的背景の人物の一人、エリザベス・ウォーレン上院議員を副大統領候補の一人として、認知せざるを得なくなっているので、どうにか民主党は体面を保ったが、実情は「金融勢力と反金融勢力」が同居するわけだから、大きな支持を背景に生まれる政権ではなく、とても不安定だ。参考引用コラムは、英国のEU離脱騒動を扱ったものを二本、参考引用する。興味のある方は、じっくり読まれることをお薦めする。ただし、筆者は両コラムに賛同はしていない。

PS: 笠原氏のコラムは安定的だが、後の神野氏のコラムは不安定感があった。蛇足だが、ひと言申し上げておく。


 ≪ イギリスEU離脱の世界史的インパクト〜私たちが受け取るべき「2つの重大警告」
   歴史はまた繰り返すのか?

 ■EUの存在意義がパラドックス化
「イギリスさん出て行かないで!」
・世界中が懇願する中で、イギリスは23日に実施した国民投票で欧州連合(EU)離脱という選択をした。
・歴史は動いた。否、明らかに大きく後ずさりした。相互依存を強める世界において国境のない新たな統治モデルを追求するという歴史的な実験「ヨーロピアン・ドリーム」はその輝きを失ったのである。

* * *

・イギリス離脱が持つ意味を最もよく物語っていたのは、EUの事実上のリーダーであるメルケル独首相の記者会見での悲壮な表情だろう。
・“イギリス国民の決定を残念に思う。欧州と欧州統合プロセスにとって今日は分水嶺となるだろう。我々は取り乱すことなく、冷静であらねばならない” そう語ったメルケル首相自身が動揺していた。
・EUは今、創設以来最大の危機にある。ほぼゼロ成長が続く経済、10%近い失業率、未解決のギリシャ債務危機、難民危機、続発するテロ、加盟各国で台頭するポピュリスト政党……。
・イギリスの離脱はEUの遠心力を加速させ、EUが解体に向かうシナリオさえ排除されなくなった。「ベルリン=パリ=ロンドン」のトライアングルにより微妙に保たれてきたEUのパワーバランスは瓦解した。
・欧州統合プロジェクトとは元々、知恵に長けたフランスが戦争責任のトラウマから脇役に徹するドイツの経済力を生かして牽引してきたプロジェクトだっ た。そこに現実主義・合理主義的なイギリスが途中参加し、EUの市場経済化や外交・安全保障面でイニシアチブを取ってきたという経緯がある。
・ユーロ危機を契機に欧州の指導国となったドイツ。イギリスがいなくなれば、フランスの影響力低下とあいまって、ドイツの存在感ばかりが際立ってしまう。またしても、欧州につきまとう「ドイツ問題」という亡霊の登場である。
・二度の大戦を引き起こしたドイツを「押さえ込む」ことが目的だったはずのEUは、その存在意義がパラドックス化する。ショイブレ財務相は独誌シュピーゲル(6月10日)のインタビューでドイツの苦悩を次のように語っている。
・“人々はいつもドイツにリーダーシップを求める。しかし、ドイツが指導力を行使した途端に我々は批判されるのである。EUはイギリスがいることによってバランスがとれていた。イギリスが関与すればするほど、欧州はうまく機能してきた” ・欧州の「ドイツ恐怖症」は消えていない。歴史を振り返れば、19世紀後半の「栄光ある孤立」などイギリスが欧州と距離を置くとき、大陸欧州は不安定化してきた。
・「歴史の教訓は、イギリスの孤立主義はしばしば、欧州大陸の分裂と結びついてきたということである」 ニーアル・ファーガソン米ハーバード大教授はこう指摘している。
・記者会見で悲壮感を漂わせていたメルケル首相の心中はいかほどだったか。ドイツの歴史に誠実に向き合いながら、欧州のリーダーシップを取らざるを得ないというジレンマ。その心中、察して余りあった。
・イギリスは、欧州統合プロジェクトの初の脱落国家となった。離脱は、世界がかつて理想として仰ぎ見たヨーロピアン・ドリームを終焉させるだけでなく、EUが背負った「歴史の清算」という至高の目標すら台無しにしかねないのである。

■2つの大きな警告
・前回のコラム(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48954) で、イギリスでは国民投票を行う法的義務はなく、キャメロン首相の判断(勝てるという誤算)により今回の国民投票は実施された、と説明した。自らが信じる 「国益」「国際益」をリーダーシップで守る努力を放棄したキャメロン首相に対する歴史の評価は、極めて厳しいものとなるだろう。
・それでは、イギリスの国民投票が歴史に刻んだ教訓、警告とは何であろうか。国民投票に至るプロセスとその結果を振り返るとき、イギリスの経験は世界に2つの大きな警告を発しているように思う。 以下、順に説明したい。
・第1の警告は、移民問題のタブー視は国家基盤を危うくするということだ。 世界に激震を走らせている「イギリス・ショック」の原点は、2004年に遡る。東欧など10ヵ国がEUに新規加盟したときだ。
・EUはヒトの移動の自由と「EU市民」としての平等な扱いを加盟国に義務づけている。しかし、加盟国はこのとき、東欧の人々への7年間の就労制限を認められた。ほとんどの加盟国がこの権利を行使する中、当時のブレア労働党政権は門戸を開放するという寛容な政策を取った。
・その結果、イギリスに住むEU移民は2004年~2015年の12年間に100万人から300万人へと急増することになる
・しかし、問題の本質は移民の規模ではない。イギリスが門戸を開きながらも、移民を単なる労働力とみなし、決して歓迎することなく、さまざまな不満の声を放置してきたことこそが「移民問題」という危機の本質なのだ。
・イギリス政府は、移民の低賃金労働(搾取)を看過し、「移民に仕事を奪われている」という労働者層の不満や、医療や教育、公共住宅など公共サービスの低下で不満を強める国民の声と真剣に向き合ってこなかった。
・そして、イギリスでも移民問題を論じることはタブー視されるようになった。移民問題は容易に「人種差別批判」へ転じてしまうからだ。背景には、行き過ぎた「政治的公正さ(ポリティカル・コレクトネス)」が幅をきかせる社会のムードがある。
・こうして、EU離脱を掲げる「英国独立党(UKIP)」などポピュリスト政治が増殖する社会的土壌が生まれ、それが、大英帝国の歴史への誇りを背景にしたナショナリズムの盛り上がりと一体化。国民が現状への不満を国民投票にぶつけるという今回の事態を招いたのである。
・イギリスのEU離脱の引き金がいかに引かれたかを見極めるとき、そこに浮かび上がるのは、移民問題をタブー視してきた労働党や保守党など既成政党の姿勢である。
・イギリス政府が門戸開放の一方で、それに見合うだけ、国民の不満にもっと声を傾けていれば、離脱という最悪の事態は避けることができただろう。
・イギリスはもともと移民に寛容な国だった。第2次大戦後、旧植民地からの移民にはイギリス国籍を与えてきた。「イギリス国民とは誰か」と問うとき、 「イギリス国王の下に集う人々」と言うほどオープンであり、イギリスに住む英連邦(旧植民地など加盟約50ヵ国)の住民には選挙権を与えているほどだ。
・そのイギリスが極めて短期間に「不寛容な国」へと変質し、経済的な損失を覚悟の上でEU離脱という「自傷行為」に走ったことは、世界への大きな警告である。

■エリート主義の敗北
・2つ目の警告は、「過半数民主主義の限界」と「エリート主義の敗北」である。
・国民投票の結果は離脱支持51・89%、残留支持48・11%で、その差は4%にも満たない。EU離脱の是非という国家の進路を大きく変えるような決定が、1票でも半数を超えればよい過半数民主主義で下されることは何をもたらすのだろうか。
・象徴的だったのは、投票日の翌24日、ロンドンの国会議事堂前で残留派の人々が掲げていたボードだ。そこには、「イギリス人であることが恥ずかしい」と書かれていた。
・EU離脱をめぐる国民投票は様々な二項対立で説明されたが、その一つが「残留支持のエリート層と離脱支持の庶民層」という構図だった。
・ボードの主張は、“理性的なエリート層”の“感情的な庶民層”への侮蔑を示したものとも受け止められ、投票結果がイギリス社会の分断を決定的にすることが深く懸念される。国民のほぼ半数が反対するEU離脱が社会を不安定化させることは間違いない。EU加盟問題が永久の決着をみたということにも決して ならないだろう。
・解体の危機すら指摘されるEU、欧州統合のプロジェクト自体がその証左である。
・冷戦終結後に政治統合へ大きく舵を切り、現在のEUの基本条約となった1992年のマーストリヒト条約はそもそも、承認を求めるフランス国民投票で はわずか51%しか支持されていない。統合の旗振り役であるフランスで半数の支持しか得ていないにもかかわらず、エリート層が強引に推進してきたのが近年の統合プロジェクトの実態だ。
・例えば、単一通貨ユーロの導入はその典型だろう。金融政策は加盟国で統一しながら、財政政策は各国でバラバラという構造は、大学の経済学の授業レベ ルの知識でさえ、「うまくいくはずがない」と判断できるものだろう。統合推進派は、そのユーロを輝かしい理想の象徴としてアピールしてきた。そして、そのユーロが今も、ギリシャのみならず、スペインやイタリアなどを緊縮財政で苦しめている。
・イギリスの国民投票は、EUの政治家、エリートへの強烈なウェイクアップ・コールになった。離脱という結果が突きつけたことは、グローバリゼーションという大状況の下で、庶民層とエリート層では社会、世界が全く異なる「プリズム」を通して見えているということだ。
・だから、キャメロン首相を始めとした残留派やオバマ米大統領、IMF(国際通貨基金)や世銀といったエスタブリュシュメント層がいくら離脱に伴う「経済的損失」や「国際的な地位の低下」を訴えても、キャンペーン戦略としては功を奏さなかったのである。

 ■「世界で最も複雑な離婚劇」は始まったばかり
・EUのトゥスク大統領(欧州理事会常任議長)はこう語っている。
・“完全な統合を急ぐという観念に取り憑かれ、我々は庶民、EU市民が我々と(統合への)情熱を共有していないということに気付かなかった”
・EU首脳がここまで率直に反省の弁を述べたのは初めてだろう。
・イギリス人は本来、保守的な国民である。急激な改革ではなく、漸進的な進歩を求めてきた人たちだ。それだけに、多くの予測に反してEU離脱という過激な結果が示されたことは、一層衝撃的なのである。
・その結果が意味することは、「エリート主義の敗北」である。アメリカ大統領選であれよあれよという間に共和党候補となったドナルド・トランプ氏をめぐる「トランプ現象」、大陸欧州で勢いを増すポピュリスト政党の台頭と合わせ、その潮流は不気味である。

* * *

・イギリスのEUからの離脱という「世界で最も複雑な離婚劇」(フィナンシャル・タイムズ紙)は始まったばかりだ。
・1973年に加盟したイギリスが欧州と43年間にわたって積み上げてきた無数のブロックのひとつひとつを、いかに全体を崩壊させずに引き抜き、両者の間にどのような新たな橋を築いていくのか。
・イギリスでは「ブリクジット省」の創設が必要になるのではないかと指摘されるほど煩雑で、未知の領域に入っていくプロセスである。この離婚劇は、世界にとっても、経済面は言うに及ばず、国際政治の面においても極めて高くつくものとなるだろう。

* 笠原敏彦 (かさはら・としひこ) 1959年福井市生まれ。東京外国語大学卒業。1985年毎日新聞社入社。京都支局、大阪本社特別報道部などを経て外信部へ。ロンドン特派員 (1997~2002年)として欧州情勢のほか、アフガニスタン戦争やユーゴ紛争などを長期取材。ワシントン特派員(2005~2008年)としてホワイトハウス、国務省を担当し、ブッシュ大統領(当時)外遊に同行して20ヵ国を訪問。2009~2012年欧州総局長。滞英8年。現在、編集委員・紙面審査 委員。著書に『ふしぎなイギリス』がある。
 ≫(現代ビジネス:オトナの生活>笠原敏彦・賢者の知恵)


 ≪ 離脱しないかも? 英国のEU離脱を歴史視点で完全理解
■イギリス国民、EU離脱を選択!
 2016年6月23日は、ひょっとしたら将来の教科書に載ることになるかもしれません。イギリスにおいて国民投票が行われた結果、国民は「EU(欧州連合)からの離脱」の意思表示をしたためです。
 1952年にECSC(ヨーロッパ石炭鉄鋼共同体)が誕生して以来、幾度となく改組・統合を繰り返しながら、これまで加盟国が加わることはあっても、一 度として減ったことがなく育ってきたEUが、ついに後退しようとしています。これにより、歴史が大きくうねる可能性があります。
 これからイギリスは、EUは、世界は、そして日本はどう影響を受け、展開していくことになるのか? 世界中がその動向を固唾(かたず)を飲んで見守り、早くもたくさんのアナリストたち侃々諤々(かんがんがくがく)、多くの議論を戦わせています。しかし、 その議論もおそらく一般の方々にはチンプンカンプンなのではないでしょうか。
 現状の国際情勢を理解するためには、何よりもまず、歴史的背景を踏まえることが必須なのですが、どうもその一番大切なところが、おざなりになっているようです。
 そこで本コラムでは、他の解説とは一線を画し、本コラムのコンセプトでもある「歴史的背景を踏まえてニュースを読み解く」を実践していきたいと思います。

■法的拘束力はない! 国民投票の役割
 まず、勘違いしてはならないのは、今回の国民投票には「法的拘束力はない」ということです。この点について、イギリス国民ですら意識から飛んでいるのか、知らされていないのか、すでにEU離脱が「決定事項」であるかのように、「残留派」と「離脱派」で熱狂と落胆が入り交じっています。
 しかし、イギリス議会が今回の決定を無視・黙殺しても、法規上は、なんら問題はありません。そのうえ、首相のキャメロン保守党党首・野党筆頭のコービン労働党党首をはじめとして、議会は労働党も保守党も強く「残留」を望んでいます。
 実のところ、今回の国民投票の政治的役割は、残念ながら「民主主義精神に従って、国民の信を問い、これを国政に反映させる」というものではありません。そう叫ばれているのは、あくまで “国民向けの建前”です。
 今回の国民投票に政府(議会)が期待していたのは、「国民投票の結果を政府の意思に追従させ、これにより政府の意向に逆らう反対派を黙らせる」ことでした。

■フランス革命直前期に酷似
 ところが結果は、政府の意に反したものになってしまいました。こうした現在のイギリスの政治状況を歴史的視点でひも解けば、「フランス革命直前のフランスの政治状況」とそっくりです。
 たとえば、今回の国民投票はロンドンを中心として、ブリテン島東南部が洪水を伴うほどの豪雨と雷雨に見舞われ、投票にも支障を来たすほどでした。まるでこの先のイギリスの「暗雲」を象徴しているかのようですが、これは、フランス革命の直前、マリーアントワネットとルイ王太子(後のルイ16世)の結婚式の日、前日までの晴天が嘘のように豪雨・雷雨になったことを彷彿とさせます。
 現在のイギリスで問題になっているのは「EU離脱問題」で、当時のフランスで問題になっていたのは「特権身分課税問題」であり、議題こそ違いますが、このときのフランス政界も「絶対に特権課税などさせない!」という固い意思統一がされていたにもかかわらず、あえて「三部会」を開催させています。その背景には、歴代蔵相(テュルゴー・ネッケル・カロンヌ・ブリエンヌら)がこぞって「特権課税!」を叫ぶため、あくまでも彼らを黙らせるための方便という理由がありました。
 この「三部会」が、今回のイギリスの「国民投票」に相当します。
 三部会もまた、イギリスの国民投票同様、「法的拘束力」などなく、ただ、政府の意向に添った結論を出させることで、反対派を黙らせようとしただけです。 しかも、「法的拘束力はない」ということを当時の第三身分(一般市民)たちは知らず、三部会で決定されたことは必ず執行されると信じていたところまで、現 代のイギリスとそっくり。
 まさに「歴史は繰り返す」とはよく言ったものです。

■国民投票の結果は実現するか?
 今回のイギリスでも、「離脱派」はすでにEU離脱の執行が決定したかのように熱狂し、「残留派」はこの世の終わりのように失望していますが、先程も述べたように、国民投票にはなんら「法的拘束力」はないのですから、まだまだこの先どう転ぶかはわかりません。政府は、なんやかんやと難癖つけて、これを反故(ほご)にする可能性は充分に考えられます。
 とはいえ、いくら「法的拘束力がない」からといっても、理由もなく黙殺したのでは、「ならば、何のために国民投票なんぞやった!?」と国民の怒りが爆発する可能性は非常に高い。それがイギリスの衰亡のきっかけになる可能性すらあり、たとえ反故にするにしても、よほどうまくやらなければなりません。

■反面教師、フランス革命の成り行き
 フランス革命直前のフランスでも、政府ははなから三部会を利用しようとしていただけで、万が一にも政府の意向に沿わないようなら、これを圧殺するつもりでした。
 ところが、「三部会は法的拘束力も持たない」「そもそも決議方式が理不尽で第三身分に勝ち目はない」と知った第三身分議員たちが騒ぎ始め、政府はその鎮静化に失敗してしまいます。そのため、彼らはやがて三部会とは別に「国民議会」を結成し、「我々は我々の意見が認められるまで決して解散しない!」と宣言 (テニスコートの誓い)、それがフランス革命へと発展していくことになります。
 政府がひとつ判断を誤ったせいで、これからフランスは10年にわたり血で血を洗うような収拾のつかない「フランス革命」へと突入し、その中で数千人の首がギロチン台の露と消えていく(ロベスピエールの恐怖政治)ことになります。
 そのフランス革命もようやく沈静化してきたかと思ったら、今度はナポレオンという独裁者が現れ、それからさらに10年、ヨーロッパを巻き込む大戦争時代へと突入していき、今度はロベスピエールなど比ではない100万人もの命が戦場に散っていきました。ナポレオン亡きあとも、革命騒ぎ(七月革命、二月革命など)がひっきりなしに起こり、政治は混迷を極めます。そうした革命騒ぎがようやく落ち着いたと思ったら、再びナポレオン(三世)が台頭し、その独裁時代が18年もつづくことになります。
 こうした悲惨な歴史を歩むことになった契機は、「三部会の扱いを誤った」からです。
 従って、「国民投票には法的拘束力がないのだから、イギリス政府はこれを反故にするだろう」と主張している人もいますが、話はそう単純でもありません。 ひとつ対応を誤れば、たちまちフランスの二の舞となるかもしれないのですから、反故にするにしても極めて慎重を要します。

■ふたつの世界大戦
 それでは、そもそもEUとは一体なんでしょうか。
 時は18~19世紀の帝国主義時代に遡ります。当時、産業革命の成果を背景にした白人列強が、次々と有色人種の国々をその隷属下に置いていきました。し かし、「エサ(植民地)」が豊富にあるうちはまだ良かったのですが、20世紀初頭、これをほとんど食い尽くしたとき、最終的に彼らが行き着いた所は “共食い”でした。
 その “共食い ”こそが「第一次世界大戦」です。4年半にもおよぶ凄惨な大戦ののち、彼らは、その荒廃したヨーロッパの惨状を目の当たりにして愕然となります。 ――こんな悲惨な戦争をもう一度やったら、我々ヨーロッパは二度と立ち直れないほどの打撃を被ることになるぞ!
 ところが、その反省も虚しく、彼らは第一次世界大戦が終わって(1918年)からわずか20年と経ずして、もう一度 “共食い”を始めてしまいます。しかも、第一次世界大戦など比較にならないほどの大規模で。
 それこそが「第二次世界大戦」です。大戦後、二度目の興廃したヨーロッパを目の当たりにしたとき、彼らはみずからの蛮行に茫然自失します。

■最終的な目標形態はアメリカ、ヨーロッパ統合構想
 そうした絶望感が蔓延する中、当時のフランス外相シューマン(1948~52年)がひとつの構想を提唱をします。 ――なぜ我々は “共食い ”を抑えることができないのか?
 それは、偏在している地下資源をひとつの国が独占しようとしたり、相手国から奪おうとするからである。そうならないために、地下資源を加盟国間で共有化し、これを人口比別に均霑(均等分配)するような組織を作ろうではないか。そうすれば、二度とこんな “共食い ”は起きないだろう。
 こうして1952年、まずは加盟国間の「石炭と鉄鋼」を共有する「ECSC(欧州石炭鉄鋼共同体)」が発足することになりました。
 しかしながら、「時すでに遅し」。この二度にわたる大戦がヨーロッパに残した傷は深く、以後ヨーロッパは20世紀後半をかけてじわじわと衰えていくことになります。その衰勢たるや、目を覆わんがばかりで、主導権はアメリカに奪われ、ついこの間まで“たかが極東の貧乏小国”と小馬鹿にしていた日本にまで抜かれ、中国にも抜かれ、あれよあれよという間に、ヨーロッパは再び、17世紀以前のように “地球の辺境”へと戻っていく様相を呈してきます。
 こうなれば、「弱者は群れることでその身を護る」もの。そこで、初めこそ「地下資源(石炭と鉄鋼)の共有」という理念から始まった共同体(ECSC)で したが、その適用範囲をどんどん拡張していき、EEC(欧州経済共同体)、EURATOM(欧州原子力共同体)と発展させ、やがてはこれらを統合して EC(欧州共同体)へと広げていきます。
 のみならず、その共同範囲を経済活動に限定せず、外交や司法にまで範囲を拡げ、EUとして生まれ変わり、その加盟国もECSCの6カ国から始まって現在 28カ国まで増やして、ヨーロッパのほとんどの国が参加するまで成長させていきます。そこには「もはやヨーロッパに昔日の面影はなく、これからもヨーロッパが国際社会に発言権を保ち、米・日・中と肩を並べていくためには、連合して当たるしかない」という心理が働いています。
 その最終的な目標形態は「アメリカ合衆国」。アメリカ合衆国が「国家(州)の連合体(United States)」であるように、ヨーロッパもこれを理想として、「ヨーロッパ合衆国」を目指して生き残りを図ったのです。

■“ヨーロッパ合衆国”の実態はぐらつく積木
 しかし、アメリカが「合衆国」としてうまく運営できたのは、その全州に「我らアメリカ人」という国民意識が厳然としてあり、それが強力な“接着剤”となっていたからです。
 たしかにアメリカの一つひとつの「州」を見れば、その独立意識はかなり強いものがありますが、その“接着剤”のおかげで、「外」に対しては「50州でひ とつ」として動くことができます。例えるなら、50のパーツの積木(州)で「城(国)」を組みあげるのに、「接着剤(国民意識)」で貼り付けながら組んであるようなものですから、パッと見、バラバラのパーツの寄せ集めのように見えながら、実は驚くほど強固なのです。
 これとは対照的に、ヨーロッパ諸国には「我らヨーロッパ人」という統一的、強固な “国民意識”はありません。ただ、イギリス人、フランス人、ドイツ人、スペイン人、ポーランド人といった、各国バラバラの国民意識があるだけです。いわ ば、ヨーロッパ統合とは「アメリカ合衆国のように50(ヨーロッパに存在するすべての国の数)の積木で“ヨーロッパ合衆国”という城を築こうした」ような ものなのですが、致命的な違いは「接着剤(国民意識)を使っていない」という点です。
 これはもう「致命的」といってよいものです。たとえ“接着剤”を使わずとも、一応は、積木(ヨーロッパ諸国)で城(EU)を築くことも可能でしょう。しかしそれは、一見立派に見えても、ホンの少し揺れたり、風が吹いたりしただけで、アッという間に揺らぎ、歪み、崩れ落ちてしまう程度のモロいものにすぎません。
 今現在のEUの姿はまさにこの「ぐらつく積木」状態です。これでは「ヨーロッパ合衆国」など夢のまた夢、EUが崩壊するのは時間の問題だったと言えましょう。

■EU崩壊による国際的被害
 どんな巨塔も、崩壊するときは一瞬です。ひとたび崩れはじめたが最後、その直前までの巨塔の偉容からは、想像もできないほどあっけなく崩壊していくもの です。「9.11」のときの「世界貿易センタービル」がそうであったように。そもそも世界貿易センタービルは、ジェット機が突っ込んだごときでは決して倒壊しないように設計されていたはずでした。
 そうした観点から見たとき、こたびの「イギリスのEU離脱」が現実となったとき、それが「ボーイング767」となって、EUが一気に崩壊する可能性は否定できません。そうなったとき、巨塔の崩壊に巻き込まれて、周りの者も無事では済まないでしょう。
 それはヨーロッパはもちろん、日本に、世界に、どのような影響を与えることになるのか。マスコミを見ておりますと、アナリストたちがいろいろ論じ、「世界恐慌が起こる!」など、さもすさまじい悪影響となって日本を襲うがごとく不安を煽り立てています。しかし筆者は、無傷では済まないでしょうが、騒ぐほどの被害はないと見ています。

■大禍の前は平穏
 なんとなれば、嵐の前は静かであり、津波の前は潮が引くといいますが、物事「大禍の前は平穏」であるものだからです。たとえば、すこし前に「ウクライナ問題」が世界のニュースを駆け巡ったことがありました。あのとき、世界中のアナリストたちがこぞって警鐘を鳴らしていたものです。 ――このウクライナ問題が基軸となって、第三次世界大戦となる可能性が高い!  しかしこうした喧噪の中、筆者はさまざまなところで広言していました。 ――これが第三次世界大戦に発展することはない!
 事実、筆者の言ったとおりになりました。筆者は、国際政治学の専門家ではありません。にもかかわらず、なぜそう断言できたのでしょうか。それは、「世界中の専門家が警鐘を鳴らしていたから」です。
 歴史をひも解くと、「大きな危機が訪れる直前」というのは、自分たちが「危機の直前にいる」ことを誰ひとり気づいていないものです。たとえば、あの第一次世界大戦が起こる直前、いえ、勃発したあとであっても、この戦争が「人類史上初の総力戦」となって、歴史に刻まれるような大戦になろうなどと予想していた者は、誰もいませんでした。
 また、この大戦終結の10年後(1929年)にやってきた「世界大恐慌」にしてもそうです。この「世界大恐慌」の到来を予測できた人など、世界でも本当に指で折って数えるほどの人たちだけで、後は株価の狂乱に酔っている者たちばかりでした。
 時の合衆国大統領ハーバート・フーヴァーなど、大恐慌が直前まで迫った半年前、「我が合衆国の繁栄は永遠につづくであろう!」とぶち上げていましたし、 実際に大恐慌が起こった後も、それが大恐慌と認識することすらできず、「ただ風邪を引いただけだ!」とうそぶき、経済無策をつづけ、傷を深めていったものです。
 そして、さらにその10年後(1939年)に起こった「第二次世界大戦」にしてもそうです。現在では、「1939年9月1日、ヒトラーによるポーランド進撃をもって、第二次世界大戦の勃発!」と見なしますが、実はこの時点では、英仏はもちろん、ポーランドに電撃戦をかけたヒトラー本人ですら、これが「世 界大戦」になるなどと露ほどにも思っていませんでした。
 ヒトラーは、ポーランド進撃の完了をもって、そのまま戦争は終息すると考えていたのです。

■専門家に予測できる破局は起こらない
 このように、大破局というものは「誰もそれを予測していない」ときに起こるものであって、アナリストたちが「危ない!」「危ない!」と大合唱していると きには起きないものなのです。なんとなれば、誰も予測していないときというのは、それが起こらないようにする対策もまた為されないからです。ストッパーが なければ、岩はどこまでも坂道を転げ落ちていくだけです。
 逆に、専門家たちが、「起こるぞ!」「起こるぞ!」と警鐘が鳴らしているときというのは、危機感にあおられて政治家や経済人たちが立ち上がり、破局に至らないように死に物狂いで東奔西走して対策に当たるため、破局は起こらないか、起こっても最小限の被害で済むものなのです。
 つまり……  今回、イギリスの離脱が本当に国民投票の通りに実現するかどうかは、まだ現時点では未知数です。しかしながら、たとえ今回イギリスが国民投票の結果を無視して離脱しなかったとしても、すでに見てまいりましたように、EUには根本的にして致命的な欠陥があるため、未来はありません。今回のことがウヤムヤになったとしても、遠からずEUは崩壊することになるでしょう。
 しかし、その日本への影響はアナリストたちがあおるような大禍とはならないと筆者は予測しています。彼らの予測はあくまで「何ひとつ対策を取らなければ最悪の事態はこうなる」ということであって、警鐘が鳴らされていれば、人は対策を練ります。従って、必要以上に不安がる必要はないでしょう。

*神野正史 予備校世界史トップ講師、世界史ドットコム主宰  歴史エヴァンジェリスト。「スキンヘッド、サングラス、口髭」の風貌に、「黒スーツ、黒Yシャツ、金ネクタイ」という出で立ちで、「神野オリジナル扇 子」を振るいながら講義をする。誰にでもわかるように立体的に、世界の歴史を視覚化させる真摯な講義は、毎年受講生から絶賛と感動を巻き起こし、とてつも ない支持率。近年はテレビや講演会でも活躍。著書の『世界史劇場』(ベレ出版)はシリーズで大人気。『最強の成功哲学書 世界史』(ダイヤモンド社)、最新刊『戦争と革命の世界史』(大和書房)も好評発売中。


   


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●「内閣支持率37%、不支持42%と逆転」(毎日・東京調査)

2016年06月28日 | 日記
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●「内閣支持率37%、不支持42%と逆転」(毎日・東京調査)

27日東証日経平均は、薄商いの中、当初の一般的相場観と、逆さまな動きをした。市場関係者の多くにも、首を傾げる者があちこちで見かけた。為替が円安に振れたのなら、理屈に一理あるが、101円台の円高である。ここまで、状況証拠が揃うと、財務、日銀の口先介入にとどまらず、先物や現物株を、官製が投信を通じて介入した可能性が高い。実際問題、同日のNY株式市場ダウ平均は、一時300ドル下げていた。

つまり、欧米市場が下げ相場の中で、東京だけが上げ相場になったと云うことは、虚飾の相場を編み出しているようだ。まあ、1300円暴落から、300円回復だから、焼け石に水だがね。上海取引所の怪しさを非難していられる立場ではないようだ。噂によると、GPIFの損害額は、最低でも10兆円。最悪な場合、15~20兆円に膨らむ可能性もある。この発表は、参議院選後だと云うが、ウイキリークスが早めに暴露してくれないものだろうか(笑)。参議院選対策と雖も、やり過ぎは「国家の犯罪」だと思う。国民の年金基金を削ってでも、安倍政権の経済政策の正しさを、株価だけで馬鹿な国民に伝える手法は厳に慎むべきだ。

つくづく、安倍政権というやつは、嘘つきだ。ありとあらゆるサイトに行くと、自民党のバナー広告が矢鱈と目立つ。開くページの殆どに【 政治は国民のもの 自民党 】と云う、最も安倍自民党政権から対極的意味合いのある、標語を掲げている。厚顔不遜を絵に描いたような連中のなせる業だ。笑い事ではないが、ついつい笑ってしま自分を叱りつけたい。【 政治は国民の富を奪うもの 国家のための政治が自民党 】と変えるのが筋だ。

英国離脱決定のニュースが世界中を駆け巡る前日、22日、23日に行った、毎日新聞の選挙情勢調査が面白い。毎日は、意識的に24日を外したのかどうか判らないが、阿鼻叫喚の24日以前の段階でも、安倍内閣への支持率は落ちだしたようだ。選挙演説では、自民党幹部は、「日本だけは、アベノミクスのお蔭で、リーマン・ショック並の大波に呑み込まれない手立てを打っている」と、嘘の上に嘘の厚化粧を施している。株式市場は27日月曜で大納会を迎えるわけではない。投票日の前々日、7月8日まで9日間もあるのだ、幾らなんでも息が切れ、息途絶えるやも知れぬ(笑)。

年金損害額30兆円などと云う喜悲劇は聞きたくもない、見たくもない。勿論、問答無用だが、安倍に2/3議席を与えてしまえば、知らぬ顔して、安倍は居座るだろう。国民の懐から、15~30兆円盗んだ首相がだ。そうそう、毎日の調査に目を向けよう。

 ≪ 毎日新聞調査 改憲反対45% 安倍内閣支持42%
毎日新聞が22、23両日に実施した特別世論調査で、参院選後、憲法改正の手続きを進めることへの賛否を聞いたところ、「反対」との回答が45%で、「賛成」の36%を上回った。安倍内閣の支持率は42%、不支持率は35%だった。 2013年の前回参院選時の特別世論調査では「賛成」(46%)が「反対」(34%)を上回っていた。今回の参院選の結果、改憲勢力が参院で、改憲案の発議に必要な3分の2以上の議席を得る可能性が出てきたが、世論は慎重意見が強い。
 比例代表の投票先で自民を挙げた人では「賛成」(58%)が「反対」(28%)を大きく上回った。公明を挙げた人も「賛成」(44%)が「反対」(38%)より多い。
 これに対し、民進を選んだ人は「反対」が75%に達し、「賛成」は18%。共産を選んだ人も80%が反対した。比例代表でどの政党に投票するか決めていないと答えた人では、「反対」(47%)が「賛成」(29%)より多かった。
 内閣支持層は「賛成」58%、「反対」28%。不支持層では「反対」74%、「賛成」17%だった。
 年代別にみると、30代までは賛成が反対より多く、40代以上では逆に反対が賛成を上回った。  主な政党支持率は、自民33%▽民進13%▽共産6%▽公明5%▽おおさか維新4%−−など。「支持政党はない」と答えた無党派層は25%だった。【今村茜】

 調査の方法 22、23日の2日間、コンピューターで無作為に数字を組み合わせて作った電話番号に、調査員が電話をかけるRDS法による調査を、JNN と協力して実施した。福島第1原発事故で帰還困難区域などに指定されている市町村の電話番号は除いた。選挙区ごとの目標回答数は、改選数1=500▽同 2=750▽同3、4=1000▽同6=1200。全国の有権者2万7500人から回答を得た。 ≫(毎日新聞)


現状では、≪安倍内閣の支持率は42%、不支持率は35%だった。≫は概ね妥当な数値だろう。本来、今回の参議院選における、もっとも重要なの争点は「改憲」なのだが、安倍自民が「改憲は争点ではない」と強弁する以上、マスメディアの堕落から考えても、改憲を争点化して訴え続けてるだけでは、票の掘り起こしには繋がらない気がする。やはり、景気と社会保障だ。この改憲、景気、社会保障の割合を、20:40:40程度にする方が得策である。野党側にとって、“イギリス・ショック”はお天道様の差配かもしれない。大切にすべきだ。

改憲に関する調査では、≪ 年代別にみると、30代までは賛成が反対より多く、40代以上では逆に反対が賛成を上回った ≫と云うのが気になったが、彼らの投票率が上がれば重大事だが、彼らの投票率が上がる可能性は低い。ただ、徴兵制や、実際に自衛隊が戦地に赴き、犠牲者を出す段階になれば、ゲームや映画感覚から、リアルに投影できるのだろう。ある程度は、社会的にあり得る現象だ。多くのゲームには、バトルがつきもので、彼らはその魅力に嵌る無責任さが特徴でもあるので、見逃しておくしかない。進撃の巨人にせよ、百田の『永遠の0』など一連の戦争モノを流行させたのは、それなりの戦略なのだろう。

以下は、毎日の選挙調査・東京地域版の記事である。今回の参議院選の争点を尋ねたところ、「社会保障(年金医療)」が28%。次に「憲法改正」が17%で続いた。以下、「アベノミクス」12%、「安全保障関連」7%、「消費税」7%、「子育て支援」7%、「原発エネルギー問題」6%などなど、メディアリテラシーの安定感を感じる。この東京の有権者が、あの舛添要一を都知事に選んだのかと思うと、同じ都民には思えない。

ちなみに都民の内閣支持率は37%で、不支持が42%と逆転した。情報力の違いか、自民推薦の石原、猪瀬、舛添が任期途中で統制を投げだした影響があるのか、定かではない。また、不支持の42%の数値が世論を充分に反映しているとしても、田中康夫が、まさか大阪維新の会だとは知らずに投票する人も出てくるだろうから、42%=野党連合と判断するのは早計だ。ただ、2013年の参議院選前には、安倍内閣支持が51%で、不支持が28%だったことを思えば、さま変わりだ。主に、情報をNHKなどテレビに頼る人々の多い地域とは異なるので、東京の傾向が全国津々浦々とは行かないだろう。 不支持42%、支持は37%  安倍晋三内閣を「支持しない」と答えたのは42%で「支持する」の37%を上回った。2013年の前回参院選情勢調査時は、支持(51%)が不支持(28%)を大きく上回っていたが、逆転した。


≪ 毎日新聞総合調査(その2止) /東京

◆重視する争点
年金・医療が最多の28%  参院選の争点は何かを尋ねたところ「年金・医療」が28%と最も高く「憲法改正」が17%で続いた。その他は▽アベノミクス12%▽安全保障関連法8%▽消費増税7%▽子育て支援7%▽原発・エネルギー政策6%−−などとなった。
 安倍内閣の支持層では、年金・医療とアベノミクスがいずれも27%で最多。憲法改正は安全保障関連法や子育て支援、消費増税と並び8%にとどまった。一方、内閣不支持層は憲法改正が30%で最も多く、年金・医療が29%で続いた。
 年代別にみると、18・19歳では消費増税が過半数を占め、30代は子育て支援が34%で最多。他の年代はいずれも年金・医療が最も多く、社会保障政策への関心の高さを示した。  

◆憲法改正 反対、大幅に賛成上回る
 憲法改正手続きを進めることへの賛否は、反対が51%と賛成の32%を大きく上回った。賛成40%、反対42%と賛否がほぼ拮抗(きっこう)した2013年の前回参院選情勢調査時から、状況に変化がみられる。
 支持政党別にみると、憲法改正に向け国民の合意形成に努めるとしている自民支持層は6割が賛成。公明支持層は賛成と反対がいずれも4割弱で拮抗。
 一方、改憲勢力による3分の2以上の議席獲得阻止を掲げる野党は、民進、共産のいずれも8割が反対。支持政党による考え方の違いが鮮明になった。
 年代別では、18・19歳と20代で賛成が反対を上回り、30代以上の年代はいずれも反対が賛成を上回った。  

◆安倍内閣 不支持42%、支持は37%
 安倍晋三内閣を「支持しない」と答えたのは42%で「支持する」の37%を上回った。2013年の前回参院選情勢調査時は、支持(51%)が不支持(28%)を大きく上回っていたが、逆転した。
 支持政党別では、自民支持層の8割以上が安倍内閣を支持した。公明支持層は5割強だった。一方、民進、共産両党の支持層では、いずれも内閣不支持が8割以上を占めた。無党派層も6割近くが不支持で、2割弱の支持を大きく上回った。
 憲法改正手続きを進めることに賛成する層の内閣支持率は7割近く、反対層は不支持が7割近かった。  年代別では、18・19歳と20代、40代で支持が不支持を上回り、他の年代で不支持が支持を上回った。
 ≫(6月24日付毎日新聞・東京版)


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●世界の軍事外交パワーは“米中露” 朝日は多少理解している

2016年06月27日 | 日記
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●世界の軍事外交パワーは“米中露” 朝日は多少理解している

昨日、拙コラムで、今の世界はG7なんて目じゃない、中露の動きに関心を…と云う情報を流しておいたが、偶然だろうが、朝日には、それが理解出来ている記事を報道した点で、若干救いを感じる。朝日新聞には、日和見組と忸怩たる思いで籍を置く記者と二通りの人種が存在することが判っただけでも、幾分救いだ。

まあ、我が国の有権者にとって、余りにもピンと来ない世界全体の問題だろう。国内のテレビ新聞が、煽れば、俄然、数日だけ興味を持つが、直ぐに忘れる。それよりも、自分の記憶の片隅にある、東京都知事候補は?参議院選、2/3議席の行方は?アベノミクスの是非は?高島礼子可哀想?とか、残念だが、酷く近視眼な視点から逃れられない人々なのは、残念だ。しかし、英国にも「EUって何だ?」とぶつぶつ言いながら投票している人々が結構いたようなので、デモクラシー英国も、あまり変わらないのかもしれない。アリストテレスの時代から、“愚民にデモクラシーは無理!”言い得て妙である。

オバマは、米英関係は永遠だ、NATO軍と英国も同じだし、米国のNATO関係も同じだ、と強弁している。だったら、英国のEU離脱決定は何だったのだ。ご都合主義な、米国らしいWスタンダードだが、相当にふざけた物言いである。当然、EUへの米国の発言権は低下するし、NATO軍への影響度も低下するのは確実だ。願望を大統領が言うようになっては、安倍の幻想デフレ脱却政策と同じことになる(笑)。

オバマは、わざわざ、キャメロン応援のため英国を訪問し、「英国の影響力はEUによって高められている。欧州が分断し始めるとNATOを弱める。我々の集団安全保障に影響を与える」と公式に発言しているので、謂わば公約違反と云うか、嘘つき“法螺っチョ”になっいる。幾ら、間もなく辞めるからと云って、無責任だろう。トランプが大統領になる可能性だって出てきている。来年早々にはやめる奴が、不用意に、2年後の英国EU離脱の影響を云々するのは僭越だろう。どうも、アメリカ人のお節介度が、鼻につく。

米シンクタンクの言う通り、≪「英国のEU離脱とNATOは別だが、NATO内の欧州各国間の結束の欠如は諸問題の取り組みを難しくするだろう。離脱による足並みの乱れは、(ウクライナ問題などで緊張関係にある)ロシアを利する」と話した。≫その通りだ。独・メルケル首相も今年中に辞めるような話をしているのだから、オバマ・メルケルの“蜜月ホットライン”が消滅すれば、英国のEU離脱以上に、軍事外交への影響は計り知れない。EUへの影響でドイツに焦点が当たるだろうが、その流れは、EUそのものの、崩壊を早めるだろう。まず、フランスを脱退の首謀者に追いやる可能性がある。

中国は、幾分交渉がやり難くはなったが、米国ほどのデメリットはないだろう。特に、安全保障上の問題に直面していないので、英国であれ、EUであれ、我が国の市場を重要だと思うならば……と云う理が通用するので、それ程の問題は起きない。ただ、交渉相手が、増えていくのが問題だ。EU崩壊にでもなれば、一帯一路構想も難渋するだろう。オバマと異なり、ロシア・プーチン大統領は素直で慎重だ。≪24日、訪問先のウズベキスタンで、英国のEU離脱でロシア経済が打撃を受けることへの懸念を示した≫ただ、オバマの退場とロシア制裁の解除に期待感を持っていた点では、梯子が外された感は否めない。

いずれにしても、朝日が記事にするように、軍事外交の国際主要国は、「米中露」なのだ。ここのところを、どうも日本人全体が理解出来ていないのが、酷く問題だ。報道の影響が大きいが、筆者程度のボンクラでも、この程度には世界は見える。こんな折に、中国敵視政策のような政治姿勢で国際社会に望んでいる安倍政権と云うものが、怖くないのか。筆者には不思議でならない。中国と、是々非々で大人のつき合いすら出来ない安倍政権の幼児性は困りものだ。そう云う意味で、日本会議の歴史修正主義な天皇論にも困ったものだ。噂を総合すると、安倍自民が、日本会議に擦り寄った形跡すらある。民主党政権にリベラル性を奪われた自民党が右翼に擦り寄るってのも奇妙だが真実のようだ。


 ≪ 「英国抜きEU」どう間合い? 米中ロ、情勢の精査急ぐ
 英国が欧州連合(EU)からの離脱を選んだ影響は今後、外交、経済、安全保障など多方面に及んでくる。英国や、「英国抜き」のEUとの間合いをこれからどうとるべきか――。米国、中国、ロシアなど主要国は情勢を見極めようとしている。

■米、EUへの影響力低下を懸念
 「米英の『特別な関係』は不変だ」。英国のEU離脱が決まったことを受け、オバマ米大統領や政権幹部らは24日、同じ言葉を繰り返した。「特別な関係」とは、70年以上にわたる強固な同盟を指す。オバマ氏は英国、EUそれぞれとの関係や北大西洋条約機構(NATO)の重要性は変わらないことも強調した。
 オバマ氏は同日、キャメロン英首相と電話会談し、経済や金融の安定に努めることで一致。オバマ氏は会談後「英国が混乱なく離脱への移行作業に取り組むと確信している」と述べた。
 オバマ氏は4月の訪英時には「英国の影響力はEUによって高められている」「欧州が分断し始めるとNATOを弱める。我々の集団安全保障に影響を与える」と離脱のマイナス面を明言していた。離脱決定を受けて、反対にその懸念の払拭(ふっしょく)に動いている形だ。
 米国は、EUと環大西洋貿易投資協定(TTIP)の妥結を目指す最中にある。英国と別に貿易協定を交渉する優先順位は低い。
 米シンクタンク「アトランティック・カウンシル」のサラ・ビーデンボー研究員は「離脱は『特別な関係』の終わりを意味しないが、確実に影響がある。特にこの貿易領域だ」と指摘。安全保障面でも「英国のEU離脱とNATOは別だが、NATO内の欧州各国間の結束の欠如は諸問題の取り組みを難しくするだろう。離脱による足並みの乱れは、(ウクライナ問題などで緊張関係にある)ロシアを利する」と話した。
 米国の対EU外交について、米ブルッキングス研究所のコンスタンツェ・ステルゼンミューラー上級研究員は「EU内にある英国との『特別な関係』の おかげで、米国はEUに影響力を及ぼす足掛かりを持てた」と指摘。「EUは戦略上、非常に重要。英国のEUへの影響力が落ちれば、米国はドイツとの関係を深めようとするだろう」と、「特別な関係」にほころびが生じる可能性に触れた。(ワシントン=杉山正)

■中国、英国は欧州市場への「足掛かり」
 中国にとってEUは最大の貿易相手であり、地理的な要因から安全保障面での対立も少ない。東シナ海や南シナ海、人権問題などで摩擦を抱える対米、対日関係とは異なり、中国は経済中心の実務的協力を進められる欧州との関係を特に重視してきた。それだけに、英国のEU離脱による混乱への懸念が広がっている。
 中国外務省の華春瑩副報道局長は24日の会見で「英国民の選択を尊重する」としながらも、「欧州の統合を支持し、欧州が国際問題で積極的な役割を果たすことを希望する」とも述べ、複雑な心境をにじませた。
 中国は欧州の金融センターの英国を、巨大な欧州市場への「足掛かり」として重視してきた。中国との経済協力で経済立て直しを図ろうとしたキャメロン政権も、人権問題への批判を抑えるなど対中関係を重視。昨秋、訪英した習近平(シーチンピン)国家主席を異例の厚遇でもてなし、習氏は「利益を共有する共同体になりつつある」と蜜月ぶりを強調した。
 だが、EUから離れる英国に今後も期待をできるのか、中国側は慎重に見極めようとしている。中国人民銀行の周小川総裁は24日、米ワシントンでの討論会で「事態を注視し、各国の中央銀行と共に金融市場の安定を保証する」と発言。市場が予想外の動揺を見せた場合は、各国との協調介入に踏み切ってでも抑え込む姿勢を強調した。
 対欧州の経済外交の再考も迫られる。設立を主導したアジアインフラ投資銀行(AIIB)は、英国の参加で欧州主要国が雪崩を打って加わった。今後も、貿易投資協定や世界貿易機関(WTO)での地位向上といった課題で、英国を通じて欧州全体を動かすことを考えていた。
 ただ、事態の衝撃を和らげるために、英国もEUも中国の経済力に頼る必要性は増す。中国国内では「交渉力が強くなり、経済への影響は悪いことばかりではない」(大手証券)との見方もある。(北京=斎藤徳彦、西村大輔)

■ロシア、石油やガスの価格下落に警戒感
 ロシアのプーチン大統領は24日、訪問先のウズベキスタンで、英国のEU離脱でロシア経済が打撃を受けることへの懸念を示した。
 プーチン氏は、キャメロン英首相が国民投票を前に、EU離脱はロシアを喜ばせるだろうと述べたことを「何の根拠もない」と批判。「今回の決定が我々の経済に与える悪影響を最小限にとどめたい」と述べ、主力輸出品である石油・ガスの価格が下落することへの警戒感を表明した。
 ペスコフ大統領報道官も「EUはロシアにとって最も重要な貿易経済のパートナーだ。繁栄し、安定し、予見可能なEUを望んでいる」と述べた。
 プーチン氏は、17日にサンクトペテルブルクで行った演説で、ウクライナ問題で対ロ制裁を科しているEUとの関係改善への意欲を表明したばかり。ロシアなど旧ソ連の5カ国でつくるユーラシア経済連合と中国との経済連携を進め、さらにEUとの協力を拡大する「大ユーラシア圏」構想も披露していた。英国のEU離脱は、こうした将来像に冷水を浴びせた。
 今後、ロシアがEUの不安定化を見据え、中国を中心とするアジア太平洋地域との経済連携の拡大を目指す傾向を強める可能性が高い。日本との経済協力への期待も強まるとみられる。
 その一方で、プーチン氏は「だれも外国の国民を養いたいとは思わない。多数の移民流入をもたらした安全保障面の決定への不満もあった。人々は独立していたいと考えたのだ」と指摘し、英国の投票結果を「理解できる」と評した。
 国家主権を絶対視し、他国からの干渉を警戒・敵視する国家観に改めて自信を深め、国際社会で欧米との対立をいとわない姿勢に変化はないとみられる。
 ロシア国内では、EUから離脱した英国が米国に接近し、米国が主導するNATOの内部でロシアに批判的な両国の発言力が強まることを警戒する声も出ている。(駒木明義)  ≫(朝日新聞デジタル)

過剰な資本の末路と、大転換の未来: なぜ歴史は「矛盾」を重ねるのか
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●情報希薄地帯探訪 G7より興味深いAIIBと上海協力機構

2016年06月26日 | 日記
三内丸山遺跡: 復元された縄文大集落 (日本の遺跡)
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●情報希薄地帯探訪 G7より興味深いAIIBと上海協力機構

欧米による欧米の「国際社会」プロパガンダ報道が幅を利かせている我が国日本で、中国やロシアの情報を拾い集めるのは結構時間が掛かる。日本の多くの経済学者や、中国通の話を聞いていると、今にも中国経済が破たんし、中国共産党が崩壊し、中国で内戦でも起きるような言説を、目にすることが多いが、以下のような情報からは、中国経済が今にも破綻するような気配はなさそうだ(笑)。

今夜は、時間がないので、以下に、ロシア・スプートニク日本、ロシアNOW、人民網日本語版‥等の目についた記事やコラムを引用しておく。興味のある方は、一読して頂きたい。日本では、政権の姿勢に配慮してか、「中国は無視しても大丈夫」と云う言説がまかり通っているが、その多くは「閉ざされた歪曲隠ぺいの情報空間」で起きている事で、日本人は、相当根深い勘違いをしているように思う。たしかに、真っ当なお国柄でないのは事実だが、”政令経熱”、“政冷民熱”でやっていれば大丈夫と云うのは間違いだろう。経熱も民熱も最近は怪しいわけで、英国同様に流動的になっている。

≪ アジア投資銀、81カ国へ=加盟国でADB上回る
【北京時事】中国主導の計57カ国によって発足したアジアインフラ投資銀行(AIIB)の第1回年次総会が25日、北京で開かれた。来年初めに少なくとも 24カ国が新たに加わり、加盟国数は日米主導のアジア開発銀行(ADB)の67カ国・地域を上回る81カ国に達する見通しだ。
 金立群総裁は総会 で「2017年初めから新メンバーが加わることを楽しみにしている」と期待を示した。創設メンバーに続く第2陣の加盟申請は今年9月末に締め切るが、既に 24カ国が参加意向を伝えてきている。新規加盟する具体的な国名は現時点で不明だ。 ≫(時事通信)


≪ 上海協力機構の道は歩むほどに広くなる
・上海協力機構創設から今年で15年になる。この記念すべき年の6月23日、第16回上海協力機構首脳会議がウズベキスタンの首都タシケントで盛大に開幕する。(文:王新俊・軍事科学院軍事戦略研究部国家安全戦略研究室研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
・世界の政治、経済、安全保障情勢に大きな変化が生じる中開かれる今回のサミットは、過去15年間の経験を総括し、今後10年間の発展のビジョンを描き、多国間の経済・貿易・安全保障・人的・文化的協力関係の発展を後押しするとともに、インドとパキスタンの加盟プロセスを推し進めることを課題としている。したがって、重大な意義を持ち、重大かつ長期的な課題を扱うこのサミットを、国際社会は一致して注視している。
・上海協力機構は2001年の創設から現在までに、すでに15年間の道程を歩んできた。過去15年間に、加盟国間のテロ対策協力、経済・貿易関係、人的・文化的交流の促進に重要な貢献を果たした。過去15年間に、平等・尊重、互恵協力の過程において、「相互信頼、互恵、平等、協議、多様な文明の尊重、共同発展の追求」を核心的原則とする「上海精神」を徐々に探り、形成した。
・まさにロシア・グローバル安全研究所のスミルノフ所長が述べたように「上海精神」は上海協力機構の魂であり、その成功の秘密でもあるのだ。この「魂」があるゆえに、われわれには上海協力機構の道が歩むほどに広くなり、歩むほどに明るくなることを信じる理由がある。
・近年、世界の経済危機は続き、地域の衝突・紛争問題は絶えず、国際テロ対策は厳しい状況にあり、様々な災禍が頻発し、人類にとって大きな脅威や試練となっている。とりわけ、現在も世界金融危機の余波が続き、世界各国の経済発展、民生推進にとって大きな圧力となっている。いかにして上海協力機構の強みを発揮し、域内各国の発展戦略推進に貢献し、地域の安全・安定および各国民の幸福を増進し、地域経済の持続的発展を後押しするかは、上海協力機構の直面する重要な課題であり、今回のサミットの中心的議題でもある。
・今回のサミットは上海協力機構の今後10年間の発展に向けたロードマップを策定する。2015年のウファサミットで、上海協力機構は2025年までの発展 戦略を発表した。今回のサミットでは同戦略を実行に移す具体的な措置とステップをさらに定める。これは上海協力機構の今後10年間の行動計画となる。上海協力機構は、チャンスと試練が共にある発展の新たな時期を迎える。これまでの協力の成果を揺るぎないものにし、協力の分野を開拓して広げ、協力の質と効率を高めることは、上海協力機構にとって今後の三大課題だ。
・中国は上海協力機構加盟国の中で経済規模が最大であり、いかにして中国の「一帯一路」(1ベルト、1ロード)発展戦略と他の加盟国の国家発展戦略との連結を実現するかは、中国が考える必要のある課題であると同時に、他の加盟国が共に協議する必要のある課題でもある。
・2015年の上海協力機構ウファサミット以降、「一帯一路」イニシアティブとユーラシア経済連合および各国の発展戦略の連結推進という議題について、人々 は話し合いを多く重ねてきた。現在では「一帯一路」建設の推進、自由貿易圏の構築、上海協力機構開発銀行の設立は、いずれも上海協力機構の実務協力および 経済統合を後押しする建設的提案だというのがコンセンサスとなっている。
・地政学的状況の動揺を背景に、上海協力機構は他国を引きつける力を増し、現代の国際関係体制において最も影響力と呼びかけの力を持つ国際組織の1つとなっている。だが今後もなお政治、経済、安全保障、人・文化分野の協力の効率を高め、他の国際組織との開放と調整を強化し、地域の問題とグローバル・ガバナンスに一層関与し、世界と地域の平和・発展に一層貢献する必要がある。(編集NA)
 ≫(「人民網日本語版」2016年6月24日)


 ≪ 中露首脳会談 海洋権益で連携 「地球規模」声明
【モスクワ真野森作、北京・石原聖】ロシアのプーチン大統領は25日、北京を公式訪問し、中国の習近平国家主席と会談した。国営新華社通信によると、双方は「地球規模の戦略的安定の強化」に向けた共同声明に署名した。会談後、プーチン氏は南シナ海についても協議したと述べ た。ロシアが南シナ海問題で従来より中国寄りの姿勢を見せ、海洋権益問題での共同歩調をアピールした形。両首脳はサイバー空間の発展に向けた共同声明のほか、エネルギーやインフラ分野など30以上の協力文書に署名した。
 新華社によると、習氏は「双方は核心的利益に関係する問題で相互に支持すべきだ」と訴えた。「核心的利益」とは領土保全など譲歩できない国益を指す。これに対し、プーチン氏は「核心的利益と重大な関心を持つ問題で相互に理解し、支持することを望む」と応じた。
 ロシア通信によると、会談後、プーチン氏は「シリア情勢や南シナ海の平和と安定の維持などについて話し合った」と述べたうえで「露中の観点はほぼ一致している。今後も国連などで緊密な共同歩調をとる」と言及。習氏は「国際情勢が変化するほど、相互支援と戦略協力を強化する必要がある」と述べたという。
 ロシアは2014年3月のクリミア編入などによる欧米の経済制裁下にあり、中国は南シナ海問題で仲裁裁判所の判断を控える。今月、沖縄県・尖閣諸島の接 続水域を中国軍艦が航行した際、ロシア軍艦も同水域にいたため、尖閣問題で中露が連携したとの見方も浮上していた。
 両首脳は昨年5月に調印したロシア主導の「ユーラシア経済同盟」と中国の「一帯一路」構想の連携協力についても具体策を協議。両首脳は23日にウズベキスタンでの「上海協力機構」首脳会議で会談したばかり。3日間で場所を変えて2度の首脳会談を行うことは異例だ。  ≫(毎日新聞)


 ≪ 北京でプーチン・習公式会談行われる
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と中国の習近平国家主席による会談の公式セレモニーが、北京の人民大会堂前の広場で行われた。 プーチン大統領は、上海協力機構首脳会議が開かれたウズベキスタンの首都タシケントから北京入りした。この会議の際にも、プーチン大統領は、習国家主席と会談した。 セレモニーの後、プーチン大統領と習国家主席は、最高首脳同士の会談のため人民大会堂に入った。これまでにプーチン大統領は、すでに、張 徳江全国人民代表大会常務委員会委員長及び李克強首相と交渉を行った。  ≫(Sputnik)

≪ 習国家主席 「中ロのパートナーシップは国際政治の健全な発展に貢献」
中国の習近平国家主席は、ウラジーミル・プーチン大統領との会談で「中国とロシアの戦略的パートナーシップと協同行動は、地域及び国際政治の健全な発展に寄与している」と指摘した。 習国家主席は次のように述べた―「ここ数年、我々は、大変密接なコンタクトを維持している。それによって我々は、中ロの戦略的パートナーシップと協同行動の高いレベルの関係を維持できている。そうすることで我々は、地域及び国際政治の健全な発展に貢献している。」 このように述べた習国家主席は、また、先日タシケントで行われたばかりの上海協力機構首脳会議の成果に満足の意を表した。 ≫(Sputnik)

≪ ロ中 自国通貨での決済を拡大
ロシアと中国は、自国通貨での決済を拡大する。北京訪問中のプーチン大統領が、明らかにした。 大統領は、そうした方法をとれば、外の景気に左右されることが少なくなると指摘し、次のように述べた― 「外の景気に左右されるのを少なくするために、我々は、相互決済における自国通貨の使用を拡大する。そうした支払いにおいてルーブルが占める割合は 3%だが、人民元は、はるかに大きく9%である。おまけに人民元の割合は、ロシアに人民元取引のための決済清算センターができた後には、目に見えて増える に違いない。」 ≫(Sputnik)

 ≪ 英国のEU離脱問題
(2016年6月25日 オレグ・エゴロフ、ロシアNOW, エカテリーナ・シネリシチコワ、ロシアNOW )
 イギリスは、欧州連合(EU)から離脱する公算が大だ。ロシアの政治家および専門家の大半は、その原因は統合機関としてのEUの挫折であり、EUはさらなる試練に直面する、と考えている。
 6月23日の国民投票で、イギリス国民の大多数(52%)は、同国は1973年より加盟してきたEUを離脱するほうがよいと判断した。国民投票を発意してEU残留を訴えたデーヴィッド・キャメロン首相は、すでに辞任の意向を表明した。
■ブリュッセルの敗北
 ロシア連邦会議(上院)・国際問題委員会のコンスタンチン・コサチョフ委員長は、フェイスブックに「欧州の最も重要な統合プロジェクトは、目に見 える成果を挙げたものの、一般大衆にとって分かりやすく便利なものになるという主な課題を解決できなかった」と記した。同氏は、EUの官僚主義的な性格 が、テロリズムあるいは移民の流入といった新たな問題や挑戦への対応におけるEUの機動性を失わせている、という点を指摘している。
 マイケル・マクフォール前駐露アメリカ大使とツイッターで意見を戦わせもしたロシア国家会議(下院)のアレクセイ・プシコフ氏も、コサチョフ氏と 同じ見方をしている。マクフォール氏が「統一された強固で民主的な欧州の効用を信じるEU、英国、米国は敗者であり、プーチンは勝利者である」とツイートすると、プシコフ氏は「ロシアは、これに何の関係もない。それは、ブレキジット(英国のEU離脱)の反対者ら自らの敗北であり、バラク・オバマ氏自身の失敗である」と応じた。マクフォール氏は、プーチン氏がイギリス国民の選択に何らかの影響を及ぼしたとは言わないが、英国のEU離脱はプーチン氏にとって好都合である、と説明した。
 ■経済的な影響
 ブレキジットに関するニュースは、すでに欧州の有価証券市場における株価の下落を招いた。ロシア連邦貯蓄銀行(ズベルバンク)のゲルマン・グレフ 総裁は、株安はロシアにとっても打撃となりうるとの考えを示し、「これは、パニックとなり、ロシアの経済および交換レートならびにロシアの有価証券への投資家に対して極めて悪い影響をもたらす」と述べるとともに、それが市場の最初の反応にすぎない点を指摘した。
 ほかのロシアの経済専門家らは、株安は、短期的なものであり、ロシアには影響を及ぼさない、と考えている。アレクセイ・クドリン元財務相は、「英 国のEU離脱に関する決定は、残念なことかもしれない。しかし、金融市場に短期的な不安定が生じるとしても、破局は起こらない」と語る。同氏は、ブレキジットはロシアにはさして関係がない、とし、「ロシアには、もっと切実な自国の問題がある」と述べる。  アントン・シルアノフ財務相も、クドリン氏と同じ考えであり、ブレキジットの後、ロシアは、油価の下落やルーブル安に直面するものの、国内の経済状況に対するその影響は、限定的なものとなる、と述べる。
■ドイツの優勢
 英国のEU離脱がロシアとEUの関係に及ぼす影響については、専門家らの見解が分かれている。国立経済高等学院・世界経済世界政治学部・総合的欧州国際研究センターのチモフェイ・ボルダチョフ所長は、「英国がEUから脱けると合意の形成が容易になるので、長期的にはかなり好い成果が現れる」と本紙 に語った。
 ボルダチョフ氏によれば、英国の脱けたEUでは、ドイツの存在感が増し、ドイツは、米国寄りの英国以上にロシアとの協力を意識する。同氏は、EU にとって、ドイツの優勢はEU内部の不安定化をもたらすものであるだけに、「最初のうちは、これ(ブレキジット)は、非常に好ましくないものとなる」と述べる。
■ロシアにとってのリスクと可能性
 ロシア科学アカデミー・欧州研究所・欧州安全保障課のドミトリー・ダニーロフ課長は、欧州が不安定化の危機を孕むという点ではボルダチョフ氏と意 見が一致しているが、欧州の不安定化はロシアにとって好ましくない、と考えており、「戦略的性格の乱流は、ロシアの利益にはならない」と本紙に語った。同氏によれば、英国の離脱後、EUに残留する欧州諸国は、政治的問題に関するものを含めて結束を維持し連帯を図ろうとし、それが、ロシアに対する強硬な姿勢に現れる可能性もある。
 一方、同氏は、弱体化したEUが外部のパートナーのうちに支えを求めうる点を指摘する。まず第一に、それは、米国について言えることだが、EUは、ロシアとの協力も活発化しようとする可能性がある。同氏は、「何らかの形でEUとの関係を推し進めてその関係を危機から救い出すチャンスは存在しており、それを目指すべきであると私には思われる」と述べる。 ≫(ロシアNOW)

 ≪ 日中関係が改善していると思っているのは日本人だけ
4月30日、中国・北京で岸田文雄外相が李克強首相、王毅外相らと会談した。国際会議を除いて日本の外相が中国を訪問するのは、2011年以来5年ぶりのこと。一歩前進を期待させる一方で、会談が暗示したのは「楽観は禁物」という脆弱な日中関係だ。
・近年、中国で沸き上がる訪日旅行ブームにより「日中の二国間関係も好転している」と感じた市民や企業人も少なくないだろう。日中関係は改善に向かっているかのようだったが、実は中国当局は内心腹を立てていたのである。
 それが現れたのは、会談中に中国側が示した「4つの希望と要求」である。そのひとつに「二度と中国脅威論をまき散らさないこと」という強めの文言がある。安倍晋三首相が国際会議の場で中国の海洋進出への批判を繰り返してきたことが、中国の癇(かん)に障ったようだ。

■改善ムードくっきりの2015年
 今年の春節、埼玉県のある友好団体が主催した賀詞交歓会の席で、中国大使館員が述べた言葉は印象的だった。 「2015年を節目に、日中関係は改善の方向に向かっている。複雑な問題が残されているものの、中国には『問題より解決策の方が多い』ということわざがある」――  会場のムードはそんな前向きなスピーチになごんだ。2012年に尖閣諸島を国有化して以降、数年に及んだ「堅い空気」はすっかり取り払われたかのようだった。
 2015年を振り返れば、安倍首相は4月、訪問先のインドネシアで、習近平国家主席と会談した。2014年11月の北京での会談で険しい表情を崩さなかった習氏が一転してにこやかな表情になり、習氏が「中日関係は改善してきた」と述べたことは日本でも話題となった。 同年5月、自民党の二階俊博総務会長率いる民間人3000人が、北京の人民大会堂を訪れた。夕食会には習氏も出席し演説を行った。「両国人民の友好を子々孫々続けることを心から期待する」とした「習演説」について、日本の外交専門家は「『対日牽制』より『民間交流への期待』の色合いが強い」という解釈を与えていた。
 戦後70年を迎えるにあたって安倍首相が8月に発表した「安倍談話」についても、中国は厳しい批判を見せなかった。続く9月には「抗日戦争勝利70年」の式典が北京で行われたが、この軍事パレードについて中国政府は「特定の国に向けたものではない」と、再三強調した。
 戦勝記念日の連休中、愛国運動の激化を怖れて多くの日本人が上海から退避したが、結局何も起こらなかった。同月、日本政府では安保関連法案が成立したが、これに対する中国外交部報道官のコメントも極めて冷静なものにとどまった。

■中国の日本企業も「やりづらい」
 確かに日中間には、こうした空気の変化が存在した。だが明けて2016年、日中関係の先行きがかすんでくる。筆者は2月末、上海で何人かの日系企業の管理職と面会したが、意外にも耳にしたのは「日中関係はいいとは思わない」という声だった。
 大手日本メーカーの中国人幹部のひとりは次のように語った。 「日中関係が改善していると思っているのは日本人だけ。現地での企業経営のやりにくさは、2011年の反日デモ以来、大きな変化はありません」  2015年から転じたといわれる関係改善ムードだったが、中国における企業経営の現場でその実感は乏しい。またその変化を鵜呑みにできるほど中国は日本に対して寛容でもないという。
 前出の幹部は「恐らく南シナ海の問題かもしれない」と手をこまねく。中国では「日本が中国の海洋進出に難癖をつけていることが中国を怒らせた」と 語られており、中国の態度硬化の原因は、南シナ海における人工島造成をめぐりアメリカと歩調を合わせて中国を牽制する日本であると、昨年末から憶測が流れていた。
 一方、それが明らかになるのが今年3月の全国人民代表大会(全人代)である。これに合わせて開催された記者会見で、日本の新聞記者が王毅外交部長に対し、「日中関係は実際好転しているのか、改善していないのか」と質問した。
 中国中央テレビの報道によれば、王毅氏は記者会見で次のように述べ、日本政府の二枚舌を批判している。 「日本政府と指導者は、一方で関係改善を叫びながら、一方で中国にとっての厄介ごとを探している。“二つの顔を持つ”ということの典型的な事例だ」
 さらに「病根は絶つべき」とし、「関係悪化の病根は日本の政治家の対中認識にある」と主張、「中国は友人なのか敵なのか、日本はこの問題を真剣に考えるべきだ」と語った。
 そして、4月30日に行われた会談では、王毅氏は日本に「4つの希望と要求」を突きつけたのだ。「1つの中国の原則を守れ」「中国脅威論をまき散らすな」「中国を対等に扱え」「中国への対抗心を捨てよ」とする「要求と希望」からは、安倍政権の対中政策への不満が見て取れる。「病根」は安倍首相その人だというわけである。

■日中関係は「政冷民熱」か
 1978年に日中平和友好条約が締結されると、1980年代を通じて日中関係は「蜜月時代」を迎える。しかし、90年代以降は教科書問題や靖国参拝など歴史をめぐる話が何度も蒸し返され、ナショナリズムに火がつくこともたびたびあった。
 もともと盤石とは言えない日中関係は、これまでの歴史に見るとおりだ。その先も大きな期待はできないと筆者は予測するが、それでも注目すべき変化がある。
 それが、前回のコラム(「日本は理想郷」ネオ親日派は中国を変えるか)で述べた“訪日旅行ブーム”である。政治面では関係改善には至らないながらも、中国の民間では“日本ブーム”が到来している。日本の商品やサービスのみならず、産業転換や社会制度に関心を持つ中国人が徐々に増えているのだ。
 言ってみれば日中関係は、政治は冷めているが民間はそれなりに熱いという“政冷民熱”状態にある。依然としてアンバランスな関係には変わりはないし、「楽観は禁物」である。だが、それでも望みがあるとすれば「民の成熟」である。日中関係は世代交代と市民の成熟とともに、異なる展開が生まれてくる可 能性がある。  ≫(ダイアモンドONLINE:国際・China-Report・姫田小夏)

通貨の未来 円・ドル・元
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●地位にしがみつく悪 米国の「中・露包囲網」EU崩壊を誘う

2016年06月25日 | 日記
田中角栄と安倍晋三 昭和史でわかる「劣化ニッポン」の正体 (朝日新書)
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●地位にしがみつく悪 米国の「中・露包囲網」EU崩壊を誘う

イギリス国民は、残留ではなく、EU離脱を選択した。世界の主たるエスタブリッシュメント層の、願望的予測に反して、答えは逆さまだった。米大統領選で、共和党の泡沫候補ドナルド・トランプ氏が、共和党本命候補たちを、ことごとく蹴散らし、共和党の大統領候補になったが、米国の識者も、無論、日本の識者も、ことごとく誤った判断をした。わが国でも、グローバルと云う用語を、人々が日常的に使うようになっている。しかし、人々の政治への興味は、“景気と社会保障”と云う枠組みから、殆ど離れることはない。つまり、口ではグローバリゼーションだが、日本が孤立国家であると錯覚するほど、世界に目が向いていない。酷く、不可解だ。

このブログでは、結構、グローバルな世界情勢、趨勢などについても言及しているが、当該コラムは、読者数が激減する(笑)。日本は、明治維新以降、“脱亜入欧”を生き甲斐に、卑屈な成り上がり下級武士軍団は、プライドと云う観念のない下品さと逞しさで、欧米文明を吸収した。それはそれで、一定の評価は出来るが、決して美しくない。礼儀知らずの、下品と逞しさは、悍ましいものだが、力の源泉でもあった。そして、日清・日露戦争で、偶発的勝利の美酒に酔いしれた。

おそらく、欧米各国の指導者たちは、“トンデモナイ奴らを開国させてしまった”と内心忸怩たるものがあったのではないかと、想像してしまう。あのまま、ファー・イーストの島国として“鎖国”させておいた方が、世界にとって賢明だったのでは?と感じた知識人も多かったのだろうと推量する。その考えは、欧米にも、日本にも、最も好ましい結論であったが、その後の経過は、欧米社会は、臍を噛むことになる。第一次世界大戦では、おっとり刀で連合国側で参戦、戦勝国となり、ドイツが支配下に置いていた赤道以北の太平洋上の南洋群島を委任統治領として譲り受け、後に創設された国際連盟の常任理事国となり、世界の5大国の一つになった。ここまでが、脱亜入欧のサクセスストーリーと云うことだ。安倍晋三や日本会議の連中には、この時点の日本の姿が色濃く残り、残影を、本来の己たちの姿と重ねているフシがある。

 そんなこんなの、第一次世界大戦後の日本であったが、第二次世界大戦(記憶にも新しいだろうから、経過割愛)5大国の勘違いプライドと軍部の独走により、戦火の地域的広さをマネージメントする国力のなさを見誤った。かくして、日本は敗戦国となり、その地位は今もなお、国際連合の“敵国条項”に明記されるに至っている。国連憲章、第53条事実上死文化した条項だと言われるが、削除はされていない。まあ、この話を長々しても始まらないが、国際問題と云うもの、チョッとしたボタンの掛け違いや、誤解、抜け駆けで、のっぴきならない戦火の幕を開くもので、そのような状況は、EUロシア地域でも起こり得るし、南、東シナ海でも起こり得る。

行政官僚や軍人に、政治や外交の権力を奪われることは、今の日本でも、なさそうで、実はかなりある。第二次大戦の軍部のような赤裸々な暴力装置が作動する危険は少ないが、策略とプロパガンダの方向づけ一つでは、ソフトな暴力装置が、じわじわと、国家と国民を取り込んでゆく可能性は捨てきれない。特に、国際連盟5大国の日本を夢見ているような連中がのさばれば、“夢よ、もう一度”気分になるリスクは、それなりの可能性であるだろう。物騒な話になったが、今回の英国EU離脱にしても、トランプ大統領候補が生まれるアメリカなど、世界は劇的に変っている。

英国のEU離脱と、NATO軍とロシア軍と云う構図から、英国は片足を抜いた。このことが、どう云う意味を持つか、今ひとつ見えていないのだが、米国務省、国防省の意志は、対ロ包囲網戦略であり、延いては、対中警告戦略でもある。このような、世界情勢は頭の片隅に置いて、現状認識して貰いたい。 本来であれば、リアルな政策問題だけでなく、理念的議論が欠かせないのだが、その気配はない。日本の姿は、明治期にあるわけでは絶対にない。縄文文化の時代から、江戸中期までの流れで、その正体を模索するのが筋だろう。まあ、半分は筆者の感性による、予感だけだが……。以下に朝日の記事を引用しておくので、英国人の心や、アメリカの変わりように、思いを馳せて貰いたい。


 ≪ ピーター・バラカンさん「大英帝国の変なプライド今も」
 英国の人たちが離脱を選んだことに、僕は複雑な思いです。
 英国は自分の道を1人で歩くことになるのか。本当に1人でやっていけるのか。もちろんそんなわけはないですから、前より不利な状況で欧州の国々と 付き合うようになるし、米国との関係も難しくなるだろう。「墓穴を掘ってしまった」などと思わないように、うまくやってほしい。僕が今言えることは、こんなことぐらいです。
 もともと欧州大陸の人たちと英国人の感覚は、どこか決定的に違うところがあります。  欧州大陸の人たちを十把一絡げにはできませんが、大陸内は陸続きで、昔から行き来があり、戦争したり貿易したり、仲が良いかどうか別にして、わかりあっている部分は英国人よりはあると思う。
 一方で、大陸と、ドーバー海峡を隔てる英国人は少し異なります。英国人だって、自分たちが単一民族ではない、雑多な集まりだということはわかって いる。でも、なんだかんだ言いながら「昔は大英帝国だった」という変なプライドがどこかに残っている。何かあったら「だって我々はブリティッシュだから」と。
 世界中どこででも、申し訳ない気持ちなしで英語で切り出すという人も少なくありません。インテリはともかく、多くの英国人にはどこの国でも英語が通用して当たり前という感覚がまだあります。
 若い世代、特に大学出の人たちの目は欧州に向いています。彼らは外国語も学び外国に旅行もしている。グローバルな視野を持っている。そういう人たちだけなら大騒ぎにはならなかったし、離脱派が勝つこともなかったでしょう。
 問題は僕らぐらいの世代で、第2次世界大戦の体験者から直接聞いてきた人たちです。子どものころは「ドイツは敵だ」という意識がありました。例えば「フォルティ・タワーズ」というどたばたテレビ番組があって、ドイツ人観光客をナチス扱いし、完全にばかにしていた。伝説の爆笑番組です。あの世代にはドイツに対する潜在的反感が残っていると思います。
 タブロイド紙も、フランス人やドイツ人を蔑称で呼ぶことがあります。まだ英国にはこんな反感があるのかと時々感じますね。
 英国人が「英国と欧州」と言っている、ですか。いいところを突きましたね。まるで英国は欧州の外にいるかのようです。日本人が「日本とアジア」と言うのと一緒です。最近は「日本もアジアの一員だ」という意識を持つ人が増えたけれど。すごく似ています。
 多くの一般市民は、長年EUの一員だったのだから、多少の不満があってもこれでいいと思っていたでしょう。離脱なんて考えもしなかったと思う。キャメロン首相が国民投票をすると発表したことで、EUに不信感や不満を持っていた人たちは声をあげ、騒ぐ人は騒ぐし、メディアがそれを取り上げ、人びとはだんだんあおられていった。国民投票をすると決めなければ、こんなことにはならなかったでしょう。
 ただし、僕は、国民投票そのものには賛成です。これは究極の民主主義です。議会制民主主義が公平かと言ったら、必ずしもそうじゃないと多くの人は思っている。選挙で過半数をとったら、少数派になった残りの人たちは次の選挙までずっと涙をのまなければいけないのか。そうじゃない。
 民主主義をうたうのであれば、大事なことに関しては国民の意見をきちんと聞くために、国民投票は不可欠です。何に関して行うかは慎重に決める。そして行うと決めたら、政府は情報を十分に出すこと。人びとはそれをもとに率直な議論を十分に重ねること。みんなが「もういやだ」と思うほどいろんな意見を全部聞いて、判断できるようにしないといけません。
 その結果がこれですから、英国人としては受け止めないといけないですね。(聞き手 編集委員・刀祢館正明)
 *51年ロンドン生まれ。大学で日本語を学び、74年に来日。ラジオやテレビの音楽番組に多数出演。著書に「ロックの英詞を読む――世界を変える歌」など。  ≫(朝日新聞デジタル)


 ≪ 病める米国、サンダース旋風生む 格差歯止めへの希望
米大統領選で民主党から立候補し、クリントン前国務長官(68)を脅かしたサンダース上院議員(74)。撤退表明はせず7月の党大会まで活動を続けるが、事実上敗北を認めた。ただ、「政治革命」を唱えた上院議員が巻き起こしたサンダース旋風は、米社会が抱える問題の深刻さをあぶり出した。
 「真の変革はトップからは実現できない。常に底辺から起きるものだ。政治革命は続けなければならない」。サンダース氏は敗北が確定的となった16日、地元バーモント州からネットを通じ、全米の支持者に向けた演説でこう語った。
 連邦議会で唯一「民主社会主義者」を自任するサンダース氏。当初は資金も組織もなかったが、クリントン氏相手に、全米50州のうち22州で勝利した。
 無名の無所属上院議員がここまで健闘した理由は、米社会に横たわる問題を訴える姿に、有権者が強く共鳴したからだ。
 「我々の選挙戦は、上位1%の富裕層だけでなく、全国民のための経済を実現するのが目的だ。世界の主要な国で子どもの貧困率が最も高い水準にあるという不名誉を終わらせる」
 経済協力開発機構(OECD)によると、貧困線(中間的な世帯所得の半分)を下回る割合を示す米国の貧困率は、主要国で最も高い。米人口約3億2千万人のうち6千万人近くが貧困層だ。
 「ミレニアル世代」と呼ばれる若者の熱狂的な支持も特徴だ。
 親の世代よりも格差が拡大していることが、サンダース氏支持の一因だ。オバマ政権は格差是正を唱えたが、2014年までの7年間でも、上位5%の所得は約20万7千ドル(約2200万円)と4%増加。下位10%の所得は約1万2千ドル(約130万円)と8%減少した。
 「家族が貧しく、労働者階級のために大学に行けない若者がいる一方、窒息しそうな多額のローンに苦しむ学生も多い。未来ある彼らを虐待すべきではない」。公立大授業料無償化もサンダース氏の公約だ。  学資ローンの負担は急増。米連邦準備制度理事会(FRB)によると、ローン残高はこの10年で約3倍に膨らみ、約1・3兆ドル(約137兆円)超。昨年大学を卒業した人の約7割がローンを抱えている。
 勤労世帯や若者が経済格差のしわ寄せをくらう一方、富豪や大企業が多額の献金で選挙に大きな影響力を行使する。サンダース氏は「億万長者が選挙をカネで買うのを許す選挙資金制度をやめさせる。貪欲(どんよく)なウォール街の振る舞いをやめさせるべきだ」と指摘する。
 各陣営への献金は上限が設定されているが、特定候補を応援する「スーパーPAC」(政治活動委員会)と呼ばれる資金管理団体への献金は、個人や企業が無制限にできる。クリントン氏のスーパーPAC資金も、十数人の富豪による100万ドル(約1億500万円)超の献金で全体の約4割を占める。
 一方、サンダース氏はスーパーPACを持たず、平均約27ドル(約2800円)の個人の小口献金が6割強を占める。
 既成の「政治とカネ」のあり方を批判するのは、選挙資金の多くを自己資金でまかなうトランプ氏にも共通する。
 サンダース氏支持層の中には、同じ民主党とはいえクリントン氏支持に抵抗感を持つ人もいる。トランプ氏は、「サンダース氏に投票した皆さん、我が陣営は両手を広げて歓迎する」と呼びかけ、サンダース票取り込みに躍起だ。(ワシントン=佐藤武嗣、五十嵐大介、ニューヨーク=金成隆一)
     ◇
 米国の人々は、なぜサンダース氏に熱狂したのか。各地の集会で聞くと、それぞれの人生で直面している問題や、政治への思いが浮かび上がってきた。

■「異なるタイプの将来や変化への希望がある」
ホァン・スピアマンさん(31) 男性・漫画家@ワシントンDC
 オバマ大統領が立候補した8年前も、その進歩主義的考えに期待したが、大企業から選挙資金を受け取り始め、失望した。サンダース氏の主張には異なるタイプの将来や変化へ の希望がある。彼は大企業からカネを受け取らない。企業と政治の癒着が強まり、政治がカネに左右され、我々の民主主義をゆがめて市民の権利を奪う。有権者 でなく企業の代弁者となれば、それは少数独裁政治。米国がいつの日か、「女王・ヒラリー」の君主制になってしまう。こうした状態からできる限り早く脱却すべきだ。もし、サンダース氏でなければ、第3党の「緑の党」のジル・ステイン氏に投票する。

■「1%の金持ちが政治を牛耳っている」
リンダ・タンジルさん(52) 女性・主婦@バージニア州
 最初は「民主社会主義者」に抵抗があったが、彼の演説を聞いて胸が熱くなり、涙が出てきた。米国民の1%の金持ちが政治を牛耳り、庶民は置いてけぼりにされている。金融危機では庶民が家を失い、生活が脅かされたのに、危機を招いた銀行や証券会社の幹部は何の罪にも問われず、救済された。米国で失われた「公正と正義」を取り戻そうというのがサンダース氏の主張。クリントン氏の主張にも共感できるが、1万2千ドル(約130万円)のスーツを着て貧富の格差是正を訴えても説得力がない。政治エスタブリッシュメントの「1%」の象徴だ。トランプ氏には投票しないが、悩ましい。

■「2万3千ドルの学費ローンが重い」
ジョー・ジョージさん(23) 男性・大学生@ミズーリ州
 今は大学4年で、将来はバイオ医療の研究をする。2万3千ドル(約240万円)の学資ローンを抱えており、金利が高く、卒業後は毎月230ドルを10年間払い続けないといけない。
 友人の間でもサンダース氏が一番人気がある。彼が語ることは我々の未来だからだ。若者は彼が未来を変えてくれて、より良い世界を与えてくれると信じている。
 クリントン氏はころころと立場を変えるところが受け入れられない。カナダからのパイプライン計画に賛成していたのに、サンダース氏の意見を受けて反対に回った。

■「貧困から抜け出せず、ワーキングプア」
バリー・シュレットさん(51)男性・求職中@サウスカロライナ州
 私は典型的な南部で育った白人男性として、高校時代に共和党支持になった。しかし軍隊で西海岸に配属され、性的少数者の人と知り合い価値観が変わった。米国が個人の幸福追求の権利を尊重すると言いながら、彼らの権利を認めないことは矛盾する。大統領選では収入格差の是正が最大の関心事。1987年以降、5回も解雇された。中間層だったが、今は働いても貧困から抜け出せないワーキングプアだ。サンダース氏の最低賃金時給15ドルの提案に共感する。幸せに暮らす中間層が資本主義には必要だ。庶民の犠牲の上に、金持ちがますます裕福になる社会にはもうウンザリだ。

■「中流の暮らしは望めそうにない」
アラン・ロバートソンさん(25) 男性・溶接工@ウェストバージニア州
 米国は貧富の差が広がりすぎて、私の世代は父の時代のようには暮らせない。まじめに働いても、家を建てて子どもに必要な教育機会を用意するという中流の暮らしは望めそうにない。格差の是正を訴え、企業献金も受けないサンダース氏にひかれる。選挙に夢中になったのは初めてだ。彼なら勤労者の代表として2016年版のフランクリン・ルーズベルト大統領になれる。クリントン氏は正反対だ。大企業から献金も法外な講演料も受ける。(多額の報酬を得たとされる)投資銀行ゴールドマン・サックスでの講演記録を公開しなければ、私は彼女に投票する気になれない。

■「景気回復の実感はない」  
ブランドン・カスティージョさん(21)男性・フォークリフト作業員@カリフォルニア州
 両親がメキシコからの移民で、ロサンゼルスの貧民街で生まれ育った。国民皆保険、最低賃金時給15ドルへの引き上げ、ウォール街の金融機関への規制強化など、サンダース氏の政策は100%支持している。
 3歳の娘がいて、月収は2千ドル(約21万円)ほど。景気が良くなっている実感がない。本当は学校に行って、先生になりたい。
 貧民街では貧しくて犯罪を強いられる人たちも多くいる。お金持ちのクリントン氏がその現実を見ているとは思えず、信用できない。クリントン氏、トランプ氏には投票しない。サンダース氏以外には票は入れない。  ≫(朝日新聞デジタル)


 PS:
アメリカの現状は、日本の明日と言っても過言ではない。アベノミクスが実行しようとしている望むべき姿のサンプルが突きつけられているのに、そこに論者のポイントが向けられないのは、策略としか思えない。トランプ氏が言うように、安倍晋三も「国を取り戻したい」のなら、まずは、対米追随を今夜にでも反故にして、小さな島国として、貧乏でも、価値ある小国を目指すべきだ。地固めすることこそ、今やるべき政治だ。NY市場、ダウは563ドル下げている(日本時間午前4時現在)。月曜日は、アベクロア出動だろうか?それでも、有権者は、「何とかなるだろう」と楽観するのだろう(笑)。

 ≪ トランプ氏が称賛「英国民は国を取り戻した」
 【ターンベリー(英スコットランド)=黒見周平】
米大統領選で共和党指名候補に確定している不動産王ドナルド・トランプ氏(70)は24日、ターンベリーで記者会見し、EU離脱派の勝利を「素晴らしいことが起きた。英国民は国を取り戻した」と称賛した。
 トランプ氏が指名を確定した後、外遊を行うのは初めて。国民投票のタイミングに合わせ、現地から情報発信することで、自らが唱える孤立主義的な「米国第一」主義の正当性を強調する狙いがあるとみられる。
 トランプ氏は「英国民は国境を越えて移民が入り込むことに怒っている。誰も彼らが何者なのか分からない」と指摘し、「私はこういうことが起きると以前から言っていた」と強調した。 ≫(読売新聞)

田中角栄と安倍晋三 昭和史でわかる「劣化ニッポン」の正体 (朝日新書)
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●日経と読売、単独世論調査を装い同一データ、バンドワゴン狙いか?

2016年06月24日 | 日記
言葉と戦車を見すえて (ちくま学芸文庫)
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●日経と読売、単独世論調査を装い同一データ、バンドワゴン狙いか?

読売新聞と日経新聞が、早速、バンドワゴン効果狙いで、“自民圧勝”、“改憲政党2/3”射程圏内、と打ってくるだろうと想定していたが、まさに、その通りだった。絵に描いたくらい、有権者を舐めた手法だが、舐められて、気持イイと言いそうな「民度」なのだから、如何ともしがたい。この両紙の元締めが「電通」だったら、お笑いだ。そう云う事情で、最近はコラムも、半分はヤケクソで書いている面もある(笑)。アベノミクスの成果を、安倍が“法螺っチョ”で捲し立てても、実体数字を検証するほど政治に関心がなければ、公の場で、首相が嘘をつくとは誰も思わないので、鵜呑みにする。

つまり、どうでも良いけど、党票には行かなと、と思っている、無党派だが誠実な有権者は、結構、このバンドワゴン効果に影響されやすい。勝ち組に乗ることで、何となく、自分の勝者の感慨が味わえる。今の日本では、「判官びいき」等という語彙は“死語”に近いのだろう。精々、スポーツの世界くらいに生存している程度で、実社会には見当たらない。以下は、日経新聞と読売新聞の選挙情勢の世論調査だが、よくよく見ると、奇妙な一致点がある。

■日経新聞≪調査は日経リサーチが22~23日、乱数番号(RDD)方式で電話で実施した。全国の有権者5万943人を対象に2万7640人の有効回答を得た。回答率は54.3%。≫

■読売新聞≪調査は電話で実施し、有権者が在住する5万943世帯のうち、2万7640人から回答を得た(回答率54%)。≫

調査対象世帯が「5万943世帯」、回答「2万7640人」とピタリ同数なのだから、偶然の一致はあり得ない。つまり、このバンドワゴン効果狙いの調査は、日経新聞の「日経リサーチが22~23日、乱数番号(RDD)方式で電話で実施した。」のデータに基づくものだが、読売新聞の記事を読む限り、日経リサーチのデータを利用したと一言も触れず、“ 読売新聞社は7月10日投開票の第24回参院選に関し、22、23の両日、全国世論調査を実施し、全国総支局の取材結果などを加えて序盤の情勢を探った。”と記している。バンドワゴン効果狙いだからと言って、ここまで横着をするとは、酷く奇妙だ。せめて、読売・日経は共同でとか、ひと言あって然るべきだ。内閣が八百長政権なら、取り巻きの“寿司友”御用新聞も八百長である。


≪ 自民が単独過半数に迫る 参院選序盤、民進は議席減 改憲勢力、3分の2うかがう
 日本経済新聞社は7月10日投開票の参院選の序盤情勢を探るため、全国世論調査を実施した。自民党は改選50を上回り、非改選の65とあわせれば単独で 過半数(122)となる57議席に迫る勢い。与党など憲法改正に前向きな「改憲勢力」でみても改憲の国会発議に必要な参院3分の2の議席獲得をうかがう。 野党第1党の民進党は改選45議席に届くのが難しい情勢だ。 有権者のうち選挙区で3割、比例代表で2割が投票先を決めておらず、流動的な要素がある。
 参院は定数242で半数の121(選挙区73、比例代表48)を3年ごとに改選する。与党の非改選は自民党が65、公明党が11の計76議席。与党は今回46議席をとれば過半数を維持する。
 自民党は安倍晋三首相(党総裁)の経済政策「アベノミクス」の実績を支えに優位な戦いを進めている。32の1人区(改選定数1)では、西日本を中心に7割程度の選挙区でリードしている。
 改選定数2~6の複数区は公認を1人に絞った選挙区で手堅い戦い。2人擁立した北海道、千葉、東京は1議席を確保した上で2人目を他党と競う。比例は2013年の前回参院選の18議席と同水準を確保する可能性が高く、27年ぶりの単独過半数に届く勢いだ。
 公明党は改選9議席を上回る公算が大きい。首相は与党で改選過半数(61議席)をめざしているが、大きく上回る70議席台が視野に入る。
 民進党は旧民主党時代に大敗した前回に比べれば選挙区、比例代表とも回復しつつあり、前回の17議席は上回る見通し。それでも改選45に届かない公算が大きく30議席程度になる可能性がある。
 共産党は改選3から大きく増やし、前回の8を超える議席をうかがう。選挙区も複数区での議席獲得に向けてつばぜり合いを繰り広げている。
 民進、共産、社民、生活の野党4党が32の1人区で候補を一本化した共闘は、一定の効果を上げているが勢いを欠く。
 東北や沖縄などで統一候補が先行し、非与党系の勝利が2選挙区だった前回よりも勝つ選挙区は増える見通し。ただ北陸や西日本で厳しい戦いで、自民党に先行するのは全体の3割にとどまる。
 おおさか維新の会は地盤の大阪で議席獲得の勢いで、兵庫でも有利な戦いだ。改憲に前向きな同党や日本のこころを大切にする党、自公を合わせると非改選が84議席。参院3分の2を獲得するのに必要な78議席に届く可能性が出ている。  
  「改憲阻止」を掲げ共闘する野党4党は改憲勢力による3分の2を阻むのが目標だ。社民党、生活の党は議席獲得に苦戦している。民進党を除く3党が前回並み だった場合、残り45議席が必要となる。民進党に無所属の統一候補をあわせても30議席台半ばにとどまる情勢になっている。
 調査は日経リサーチが22~23日、乱数番号(RDD)方式で電話で実施した。全国の有権者5万943人を対象に2万7640人の有効回答を得た。回答率は54.3%。  ≫(日経新聞電子版)


≪ 与党、改選過半数の勢い…民進は伸び悩み
読売新聞社は7月10日投開票の第24回参院選に関し、22、23の両日、全国世論調査を実施し、全国総支局の取材結果などを加えて序盤の情勢を探った。
 自民、公明両党は、安倍首相が目標に掲げた与党による改選定数(121)の過半数(61)を超える勢いだ。民進党は伸び悩んでいる。改選定数1の1人区(32選挙区)では民進、共産など野党4党が候補を一本化し、一定の成果を示している。
 投票態度を明らかにしていない有権者は選挙区選で約35%、比例選で約20%おり、情勢は終盤にかけて変化する可能性がある。
 参院は、3年ごとに定数(242)の半数が改選される。今回の改選定数は121(選挙区選73、比例選48)で、選挙区選に225人、比例選に164人の計389人が立候補した。
 自民党は、1人区のうち、栃木、群馬、富山、石川など計16の選挙区で優位に戦いを進めているのに加え、比例選でも第1党の勢い。ただ、非改選の65議席と合わせ、27年ぶりの単独過半数の回復に必要な57議席の獲得は、微妙な情勢だ。
 公明党は、選挙区選、比例選ともに堅調だが、候補を擁立した改選定数3以上の7選挙区では、民進、共産両党などと議席を競っている。
 民進党は、民主党時代の2013年参院選で獲得した非改選の17議席を上回るものの、改選議席45の維持は難しい情勢だ。比例選でも伸び悩んでいる。
 共産党は、選挙区選で3議席を獲得する可能性が出ている。比例選を含めると、13年参院選の8議席を上回る勢いだ。
 野党4党が、全ての1人区に擁立した統一候補は、東北地方を中心に13の選挙区で接戦を演じている。13年参院選で非自民候補が獲得した2議席を上回りそうだが、与党有利の大勢を覆すまでには至っていない。
 今回の参院選では、憲法改正に前向きな勢力が改正の国会発議に必要な参院の3分の2(162)に達するかどうかも焦点だが、自民、公明、おおさか維新、こころの4党で、必要な78議席をうかがう情勢となっている。
 調査は電話で実施し、有権者が在住する5万943世帯のうち、2万7640人から回答を得た(回答率54%)。  ≫(読売新聞)


まあ、強権政権にしがみつく両新聞社なのだから、今さら呆れても意味はないかもしれない。それにしても、現状の選挙情勢において、民進党の求心力が、悲惨に状況になっているのは事実だ。一定の支持母体の票があるので、一定の当選者を確保できるだろうが、将来的見込みは、日本共産党の方に軍配が上がる。当選者が、キラキラ光っている。世界的な趨勢から推し量っても、伸びる可能性があるのは共産党の方だろう。日本共産党が、更なる変革を“党内”で構築できれば、「民主社会共産党(仮称)」として、日本を二分する政党に化けるかもしれない。以下に、山田厚史氏の「弱者の異議申し立て……」のコラムを参考引用するが、結論は若干異なるが、視点は同じだ。


≪「弱者の異議申し立て」は世界的潮流、日本の選挙もその中にある
「舛添祭り」から我々は何を学んだのか。知事と思えないセコさ、政権与党の無責任、水に落ちた犬なら叩ける人たち…。
 政治家やメディアを嘲笑しても、何も変わらない。ここに描かれたのは、日本の自画像である。  有権者は客席から芝居を見ている。関心は次の都知事選に誰が出てくるか。代表を送り出そうという「当事者」ではなく、品定めする「傍観者」の態度だ。
 眼を海外に向ければ、政治は激動期に入った。米国ではトランプやサンダースが現れ「権威者の統治」への反乱が起きている。欧州は植民地支配の古傷 が疼き、統合が揺らぐ。アジアでは、香港の若者が民主化に立ち上がり、台湾も学生が決起し政治に躍り出た。韓国では若者が政治のイニシアティブを握り、リベラルなソウル市長を支える。
 若者が前面に立つ「異議申し立て」が世界の潮流になっている。日本だけが無縁ではありえないだろう。時差や現れ方に違いがあっても、躍動は伝播する。政治後進国ニッポンの有権者も、無残な政治を眼前に見せられ、黙っているだろうか。
 傍観者を当事者に変えるのも政治だ。都知事選挙も参議院選挙も世界史の中にある。

 ■怒れる若者たちが政治を変える
 多数が無関心でも先端部分は時代を映す
 日本で変化を実感させる現場が二つある。沖縄と国会前だ。
 19日、米兵による女性殺人事件に抗議する県民大会が那覇で開かれた。主催者発表で6万5000人。オール沖縄を目指す集会だが自民党・公明党は参加しなかった。大会は「海兵隊撤去」を掲げた。
 沖縄と香港・台湾には共通点がある。香港で行政長官の選任に抵抗した雨傘運動の若者は人権を抑圧する中国を許せなかった。台湾で国会を占拠したヒマワリ運動の学生たちもまた、人権が尊重されない大陸に呑みこまれることを拒否した。
 沖縄には米軍という「抑圧者」が目の前にいる。日米地位協定という治外法権で沖縄住民の人権は軽い。基地への経済的依存が薄れるにつれ、抑圧から の解放を求める声が高まった。保守政治の中核にいた翁長雄志氏が知事となって「反基地」で合流したのも大きなうねりの産物である。
 本土政府は民心を読み誤った。普天間基地の「辺野古移設」である。この問題に事実上の決着がついた。政府部内で辺野古移設は「不可能」と判断された。遠からず表面化するだろう(今回の本題ではないので、改めて書く)。
 日常の暮らしに抑圧を意識する沖縄の人々は辛抱強く、諦めない。そして辺野古移転を虚構に追いやり、次の標的を「海兵隊撤去」に据えた。
 もう一つの現場である国会前には「安倍政治を許さない」人たちが集まっている。現政権を「抑圧者」と見る人たちだ。労組や職場単位の動員ではなく、自発的に集まった人たち。思いを綴った手作りのビラを配る人、ラップの語りで叫ぶ人、ひたすら太鼓をたたく人。それぞれが勝手に、自分の表現方法で 「反安倍」を発信している。
 自発的な集会の始まりは原発に反対し阿佐ヶ谷に集まった若者たちのデモだった。福島事故への反省もないまま再稼働へと動く政府に「原発いらない」の一点で、有象無象の衆が集まり、商店街でデモをした。
 国会前で怒りの渦が最高潮に達したのが昨年夏の「戦争法案反対闘争」。政治的無関心と言われてきた大学生からSEALDsが生まれた。現状では国会前に集まる学生は、ほんの一握りでしかない。大学のキャンパスでもSEALDsの学生を探すのは難しい。「就活に影響する」「政治には興味がない」「よくわからない」とかかわりを避ける学生が大多数。声を上げる学生はいつの時代も少数派だが、先端部分に時代が映し出される。SEALDsは香港の雨傘や台湾のヒマワリと国際的な連携を模索している。国境を越えてアジアの学生運動が繋がる。

 ■貧しい若者は一番の弱者
 努力を超える理不尽に人は変わる
 声を上げる学生の背後に「現代の貧困」が見える。卒業と同時に数百万円の借金を抱える学資ローン、過酷な労働条件のブラックバイト、就職先には社員を使い捨てる企業が待っている。大学への進学は増えているが親の支援には限界がある。アジアに共通した課題だ。
 大学の偏差値と家庭の所得は符合するといわれ、底辺校になるほど困窮する学生が多い。アルバイトに忙殺されて勉強できない。風俗やキャバクラでバイトする女子学生も珍しくなくなった。当たり前の光景になった劣悪な状況に理不尽さを覚えた時、社会に目が向くという。
 保育園落ちた。お受験。就活。リストラ。親の介護。下流老人。人生の節目を襲う厄介ごとは、「不甲斐ない自分」を責める方向に向けがちだが、「弱 い」人ほど、自分を責めるという。自分に力がない、カネがない、だから自分が悪い――。過剰な自己責任がヒトを追い詰める。そんな社会でいいのだろうか。
 問題は個人だけにあるのではない。制度の不備や分配の歪みに気づいた時、人の行動は変わる。
 世界は、成長と自己責任の経済を修正する局面にある。安倍首相さえ「成長と分配の好循環を」と言い出した。企業が儲かることが成長につながる、世界で一番企業が仕事をしやすい国を目指す、と繰り返してきた首相も、成長だけでなく「分配」を口にするようになった。
 共産圏が瓦解したのは1990年代のソ連崩壊だった。米国の一極支配が始まり、世界は丸ごと市場経済になった。だが資本の暴走は金融危機を招き、 格差を世界にまき散らす。むき出しの利益追求の支えとなった新自由主義への批判が各地で湧き上がり、資本主義は修正を迫られている。競争・効率から分配へのシフトである。

 ■分配を託せる人を選んできたか
 政治が必要な人ほど政治に関心は薄い
 成長や金儲けは、企業が放っておいても熱心に取り組む。問題は、そのカネを誰がどう使うか。放置すれば力の強い者や金持ちは自分の懐に仕舞い込む。だから税金で徴収し、政府が配分する。分配政策こそ政治の仕事で、社会の安定に欠かせない。
 徴収・分配には公正な政府が必要だ。公金を託せる信用のある組織が求められ、ズルしたりセコい人はトップとしてふさわしくない。だから選挙で決める。
 人格だけでは不十分だ。徴収と分配にどのような考えを持っているか。つまり、何にどう分けようとしているのか。バックにどんな人や勢力がついているかまで見定めて判断したい。
 有権者はそうした目で政治家を選んできただろうか。
 金持ちは、財産や地位を守ることに関心が高く、政治の動向には敏感だ。貧しい人は、自分が情けないからこうなった、と自らを責め、親も悪かったか らしょうがない、などと考えたりする。自己肯定感の不足が社会への関心を削ぎ、投票意欲も湧かない。人口では圧倒的に貧しい人が多いのに、弱者に優しい政策が行われない理由の一つは、政治の助力を必要としている人たちが政治に関心が薄い、ということではないか。
 安倍首相の経済観は、経済ピラミッドの頂点にいる大企業や金持ちの懐を温めれば、いずれ恩恵が下々に滴り落ちる、という発想である。「トリクルダ ウンの経済」と呼ばれる。経済産業省の役人が高度成長のころから掲げてきた政策でもある。だが産業が国際化し経済活動に国境がなくなった今、国家の枠内でトリクルダウンは起こりにくくなった。
 企業は儲けを海外に投資する。国内に落ちない。給料は上がらず消費は振るず、元気のない市場には投資できない。カネは外国に流出する。幻想でしかないトリクルダウンに首相がこだわるのは、経団連を中心とする産業界が政治に影響力を持っているからだ。
 対抗する政策は、底辺の生活者の暮らしを温め消費を膨らますことで国内市場を活発にする「下からの循環」という考えだ。
 経済の対立軸は、強者に優しいトリクルダウンか、消費者を応援するマネー循環かである。

■分配政策の核心は「誰に寄り添うか」
 グローバル経済下ではますます重要に
 東京都の財政規模は12兆円を超え、スウェーデンの国家財政に匹敵する。9兆円を超える都内総生産は韓国のGDPを超える。中堅国家に匹敵する経済活動を抱える都知事がどのような経済政策を採るか、責任は重い。
 消費税は国政の課題だが、中小・零細企業の支援や低所得者対策は都の重要な施策である。
 分配政策の核心は「誰に寄り添う行政か」である。経済合理主義を狭い範囲で考えれば、効率のいい産業や個人に資金を託したほうが、生産性は高まり 成長に寄与する。結果として生ずる格差は自己責任。生き残りたいなら自らの効率を高めるしかない。競争が効率を高め社会全体の富を拡大する、という経済思想がある。
 一面の真実ではあるが、競争に敗れた人たちを自己責任として放置すれば社会は荒む。貧困は世代を超えて連鎖する。学校での落ちこぼれや不登校で公教育制度は壊れ、うつ、自殺、病気、犯罪など社会の劣化は、強者が勝ち残る経済システムと無縁ではない。
 法人税を引き下げ、所得税の累進課税を緩め、消費税を増税できないから社会保障にカネを出せないという政策は、セーフティネットを弱め社会の分断 と格差を招くだろう。グローバル化した経済では、社会が劣化したら資本は見切りをつけ、よりましな地域に拠点を移す。大型店が売り場を畳んで新天地に逃げるのと似て、悲惨なのは取り残された地域だ。

 ■首都の知事選は政治決戦の主舞台
 政党政治の超越が日本を変える
 さて東京都知事選だが、首都の知事選挙は政治決戦の主舞台である。政党で選ぶ議院内閣制の国政選挙と違い、大統領選に似た政治イベントだ。米国で は予備選挙を含め一年かけて候補者を吟味する。論戦の中で人柄や政策が丸出しになる。政治リーダーを選ぶにはそれだけの手間が必要ということだろう。
 都知事選は短期決戦、必要な資質の第一は知名度、政党が担ぎ出し、有権者はイメージで選び、政策は白紙委任。有権者はまるで見物人だ。
 有権者が傍観者ではなく、当事者になるにはどうすればいいのか。
 ヒントは参議院選挙で、新しい芽の中にあるように思う。国会前集会から生まれた非政党の勢力。学者などが中心となって決起した「国民の怒りの声」や「市民連合」である。
 政党政治に距離を置きながら、止むに已まれぬ思いから政治活動を始めた第三勢力である。こうした市民活動家が接着剤になって、送り出したい代表を担ぎ出す。
 奪い合いの競争と経済効率を追い求める新自由主義とは、一線を画す絆と分かち合いの経済が21世紀の主流になる予感がする。  NGOやボランティアなど社会活動に取り組む団体や個人を政治の場に引き寄せるファシリテーターが日本の政治を変えるのではないか。 「舛添祭り」で辟易した政治への違和感がバネになれば、と思う。
 ≫(ダイアモンドONLINE:経済・時事>山田厚史の「世界かわら版」)

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●参議院選は日本民度のリトマス試験紙 マゾ?ヘタレ?愚民?超人?

2016年06月23日 | 日記
日本会議と神社本庁
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●参議院選は日本民度のリトマス試験紙 マゾ?ヘタレ?愚民?超人? 

第24回の参議院選が公示された。大袈裟に言えば、日本と云う国の行く末が大きく変わる国政選挙と云えるだろう。アベノミクスと云う、国際社会から“大失政”と認定されている経済政策をバージョンアップさせて、格差拡大に血道を上げますと、まさに新興宗教的矜持で、“突撃一発、信ずるものは救われる。もっと念仏を唱えよ、お布施を増やせ!”と叫ぶのだから、恐れ入る。個人的な感慨としては、これって“因幡の白兎”だな~と思う次第。変らないことを望む人々が多いのは理解している。しかし、無謀な方向に船長が舵を切り続けるのなら、船長を下船させるのがデモクラシーの機能だ。国民は、船乗りではないのだから、船上で反乱を起こしても罪には問われない。

自公与党、及び大阪維新等々改憲勢力が参議院の2/3議席を確保してしまってから、憲法審査会などと云う、アリバイ作りのような議論の場を通じて、原発再稼働と同様の形で、議論で尽くし、シャンシャンシャンとなるのは、目に見えている。「憲法審査会」は、丸山和也議員がオバマ黒人奴隷発言(後に陳謝削除)をしたような輩が好き勝って発言しているような審査会なので、現状は形骸化している。審査会自体は2007年に成立した国民投票法に基づき設けられたもので、日本国憲法など、基本法制について、憲法改正の発議や国民投票に関する法律案の審査などを行う機関だが、構成員は当然与党優勢で実施されるので、実質的には、政権主導に陥る。

筆者は必ずしも護憲派ではない。改憲の必要がある条文や条項もあるし、閣議決定で、憲法を解釈改憲してしまうようなナチスの二の舞のような事実が目の前で起きたのだから、立法や行政における不良勢力の跳梁跋扈をさせない改憲は充分に検討に値する。国民が、国家権力を縛ると云う意味での改憲は、必要と考えている。立憲主義の意味が、逆さまに理解されるような、安倍政権や宗教政治勢力が、鵺のように正体不明の権力が、国民を公の秩序などと云う曖昧模糊な美辞麗句を並べたて、国家主義を振りかざす権力が二度と生まれないようにする、国民の知恵は必要だ。

一国主義の覇権で、正しさを示すことなど不可能な時代に、“国際社会”を生き抜くうえでと、“短絡的隷米主義”に傾斜したり、大日本帝国憲法国家を目指すなんて時代錯誤な勢力に好き勝手されては困るのだ。無論、どのようにすべきかは、国民が考えることであり、選択すべきものだ。しかし、現状の安倍自公政権と云うのは、マスメディアまで支配するに至っているのだから、国民は“ツ×ボ桟敷”で阿弥陀を引くようなものなので、正しい選択に至るだけの情報の共有がなされていない。もう、この時点でアンフェアーだ。そういう状況で、実生活に追いまくられている国民が、どんな水準の選択眼を持ちうるのか、それさえもおぼつかない。

かなり、執拗に、情報をほじくり返さなければ、事実関係を掴み切れないのが、現在の日本のメディアの惨状だ。以下の朝日新聞の記事は、安倍官邸に最大の抵抗を示している記事なのだが、本質論を、どこか、はぐらかしたアリバイ記事のようにも読めてしまう。筆者は、憲法改正を争点化させても、有権者には、充分に情報が伝わっていないし、イマジネーションとオリジナリティーが、歴史的に欠落している国民に、そこまでして、真実を突き詰めろと云うのは酷かもしれない。そして、その結果が安倍自公政権なのだから、甘んじて、その咎につけ、とは言いづらい。

まあ、戦後70有余年の、安全安心と平和、世界第三位の経済大国と引き換えに、自立心を失った国民への面当てが、これから起きるのかもしれない。安倍政権は、朝日の記事にも関わらず、強引に、裏技を使ってでも、憲法改正発議まで到達しようと、死に物狂いになるだろう。朝日は、安倍政権と日本会議、宗教団体を甘く見ている。国民投票で必勝する手法まで策略を巡らしていることも充分考えられる。“ムサシ都市伝説”から行けば、朝飯前のマジックである。

やはり、根本的専守防衛は、先ずは、改憲政党に2/3議席を与えないことなのだろう。筆者の改憲論とは、180度異なるのだから、相当に酷いことになる。一番気になるのは、言論の自由が公権力で、ガチガチに縛られることである。朝日は、有権者の賢明さに、日本と云う国の行く末を委ねすぎている。所謂、楽観論なのだが、今の日本の有権者が、“マゾか?ヘタレか?愚民か?超人か?”そんなこと判るわけもない。筆者は、「そんな酷いことにはならないだろう」と、有権者は安倍政権に対して、高を括っているのだと思う。そう云う意味では、「まさか、こんなことになるとは!」にならなければ良いのだが?と少々不安に、参院選の公示を迎えている。


≪ 安倍首相、改憲主張「封印」 世論は慎重・憲法審を意識
参院選の大きな論点となっている「憲法」と「アベノミクス」。憲法を論戦のテーマから外そうとする与党に対し、野党は改憲阻止を掲げて争点化を図る。アベノミクスをめぐっても、与党は「成果」を強調し、野党は「失敗」と断じる。論点をめぐる背景を読み解く。
参院選がスタートした22日、安倍首相は街頭演説で憲法改正に一切触れなかった。21日の党首討論会では「条文をどのように変えるかを決めるのは選挙ではなく国民投票だ」と語り、持論の憲法改正を選挙戦では「封印」する姿勢を示す。
 首相は1月4日の年頭会見で、憲法改正について「参院選でしっかりと訴えていく」と表明。6日後のNHK番組では、改憲に前向きなおおさか維新の会を名指しして「自民、公明だけでなく、改憲を考えている責任感の強い人たちと3分の2を構成していきたい」と述べ、参院選で改正発議に必要な議席確保をめざす考えを示した。
 しかし選挙直前から、首相は一転して発言を抑えている。21日の討論会では「与党で3分の2を取るのは100%と言ってもいいぐらい不可能」「憲法審査会で議論しながら、3分の2を構成する」と語り、改憲議論は選挙後に先送りし、国会に委ねるかのような態度を見せた。
 一変した首相の発言からは、選挙で改憲を声高に主張できない「事情」が浮かび上がる。一つは、自公やおおさか維新など改憲4党で「3分の2」をめざそうにも、それを求める世論が高まっていないことだ。
 朝日新聞の6月4、5両日に行った世論調査では、投票先を決める重視政策に「憲法」を挙げた回答は10%にとどまった。安倍政権のもとで憲法改正 をめざす政党の議席が3分の2以上を占める是非について「占めない方がよい」(47%)が「占めた方がよい」(30%)を上回った。自民党の二階俊博総務会長も「自民がしゃにむに憲法改正の方へ旗を振る姿勢を示したら、選挙に勝てない。国民の方が慎重に考えている」とクギを刺す。
 そもそも、安倍政権は一昨年に政府の憲法解釈を変えて集団的自衛権の行使容認に踏み切り、昨年9月には安全保障関連法を強行的に成立させた。批判 を押し切る手法を繰り返した政権の姿勢に、野党は反発。与野党の枠を超えて合意をめざしてきた憲法審査会の議論はストップし、これまでの協調路線を破綻 (はたん)させる結果を招いた。
 憲法論議を招いた安保法制定を契機に、民進や共産など野党4党は市民団体などと「安倍政権下での改憲阻止」で共闘。「まず3分の2を取らせない」(民進の岡田克也代表)との姿勢を鮮明にしている。
 第2次政権発足後、首相が憲法解釈変更や安保法制定、さらには「3分の2確保」発言などを積み重ねてきたことが、かえって憲法議論の土俵を狭めて きたことは否めない。改憲4党での「3分の2」確保を視野に入れつつ、野党も交えた憲法審査会の議論を重んじる姿勢を示す――。振幅を繰り返す発言は、首相の改憲戦略の「揺らぎ」を反映している。
 一方、「新しく形成された憲法的な価値を規定として加える加憲」を主張する公明も、参院選公約で憲法に一切触れていない。山口那津男代表も21日 の討論会で「与党は行政府を運営するための枠組み。憲法改正は与党も野党もなく議論を深めて合意形成し、発議に至る」と述べ、野党に「改憲勢力」とくくられることに予防線を張る。
 首相は選挙での得失をにらんで改憲論にブレーキをかけているが、選挙後にエンジンをふかす展望は描けていない。(石松恒)
■アベノミクス、実態は
 政権がアベノミクスを進めた3年半で、日本の景気はどうなったのか。
 過去最大の金融緩和の効果で、当初は円安と株高が進み、大企業を中心に業績が改善。この3年は賃金の底上げも続いた。有効求人倍率は今年4月に 1・34倍となり、数字上はバブル期直後並みの高水準になった。ただ、人手不足なのは、少子高齢化の影響で求職者数が減っているという事情がある。待遇が安定しない非正規社員の伸び率が正社員を上回るなど雇用の「質」の改善が進んでいないという問題もある。
 物価上昇に賃金の伸びが追いつかず、家庭が自由に使えるお金は増えていない。消費税率を8%に引き上げた影響もあり、国内総生産(GDP)の約6 割を占める個人消費は低迷が続いている。景気のもたつきを受けて、日経平均株価は年明けから下落傾向だ。1ドル=120円台だった為替も104円台まで急速に円高が進むなど、足もとのアベノミクスは「停滞感」を強めている。
 23日に国民投票がある英国のEU離脱が現実となれば、世界経済は大きなリスクを新たに抱えることになる。(津阪直樹)
 ≫(朝日新聞デジタル)


アメリカ自体が、大きく揺らいでいる。トランプ現象、サンダース現象。この二氏の抬頭は、単なる現象ではない。アメリカは、マッチョな右翼から、欧州的社会主義にまで、振幅が激しくなっている。それも、構造的に起こるべくして起きているのだから、一過性の問題ではない。中東情勢も流動的だ。英国がEU離脱残留で右往左往している。スコットランド、スペインなどでも、独立運動の火は燻り続けている。イタリアやフランス、オランダ、デンマークなどでもEUへの疑問符が台頭している。また、ロシア軍とNATO軍の睨みあいは、何時なんどきでも戦火を交えるまで態勢になっている。筆者は、なぜロシアのプーチン大統領が、北方四島やサハリン等々で、軍事的施設強化を目指しているのか、幾分奇妙に思っていたが、NATO軍と米軍に挟み撃ちになるのを警戒した動きだと最近気づいた。そういう国際情勢も勘案して判断を下せる有権者かどうか、一番知っているのは「電通」かもしれない(笑)。

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●参議院選展望 DNAの疼き鮮明に“野党の縄文、与党の弥生”

2016年06月22日 | 日記
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●参議院選展望 DNAの疼き鮮明に“野党の縄文、与党の弥生”

今夜は時間が限られているので、以下に毎日新聞の憲法改正発議に関する記事と、現代ビジネスが伝える、野党共闘の奮戦状況分析の記事を紹介しておこう。3日前から、英国のEU離脱残留国民投票で、残留組が優勢になったと云う噂に便乗して、円高の趨勢が勢いを失った。日経平均が3日続伸で1万6000円台を回復しているが、参議院選公示前(22日)の誘い水のような臭さがある。クソノミクス(アベノミクスとも言う)の成果を吹聴する安倍晋三に、論理的、或いは統計的数値を持って、つまみ食い法螺っチョ数値を討論会等で、糾弾すべきだ。

岡田も、実は心の底で、クソノミクスを是認しているムードを醸している。「分配と成長」こんな都合の良い経済政策など出来るわけがない。あきらかに、政治家の欺瞞性が見えている。多くの成長は見込めない世界情勢であり、我が国の個別的事情だ。“先ずは、成長を追いかける前に、シロアリ退治と云うやるべきことがある。分配の料率を明確にし、どのようなパイを政権は入手できるかが肝である”。民進党に言えるわけもないが、確実に幻想の経済成長を前提に、為政を行えば、与野党どちらが勝とうとも、国民の期待を裏切ることにしかならない。今の、日本の政治は、小沢一郎ではないが、「×××の前に、やるべきことがある」そういう国家なのだ。

日経平均が16000円台に達したにもかかわらず、市場関係者の顔色はさえない。昨日のジャパンタイムスのコラムではないが、con(ペテン)とruse(策略)だけのクソノミクスの正体は、国際社会でバレバレなのだ。まだ、その幻想にしがみ付く有権者がいるから、安倍も黒田も旗が下ろせなくなり、con(ペテン)とruse(策略)だけのクソノミクスの継続を泣き泣き叫んでいる。そのような事実を先刻承知の市場関係者は、株価上昇の「質」を危惧している。輸出企業から内需関連株の上昇が目立つことだ。

つまり、円高内需への恩恵と云う潮流に掛けている傾向があることだ。つまり、クソノミクス逆張り相場になりつつある。官製投信が内需株を買っていたら、大笑いだ。円高ドル安基調は、英国云々に関わらず、材料出尽くしで、一気に100円割れの悪夢が見えてきているので、彼らの顔色は冴えないのだ。FRBの利上げも当面なさそうだし、円高の流れが変わる確定的要素がなさ過ぎる。20日にNY市場では103円台を覗いている。輸出上場企業は、想定為替レートを1ドル=105~110円で置いている。足元の円高は完全にこの水準を上回っているので、来期業績予測が大きくマイナスにぶれるリスクが高まっている。売買代金も1兆8000億円に満たず、盛り上がりに欠けているのは、年初から変らない。何時、底が抜けるか、ヒヤヒヤなようである。

個人的には、“北海道、東日本と沖縄”vs“西日本、九州”と云う、今回の選挙情勢が大変興味深い。日本と云う国の縄文時代からの成り立ちを勉強している筆者にとっては、上述の地域と縄文弥生の言語風習やDNAの違いなど、1万年前まで、日本の歴史を遡りたくなるような表層的現象が見えている事は、大変に興味深い。狂乱の時が過ぎた時、人は先祖返りするのだろうか?半信半疑で、チョッと感慨に耽っている(笑)。菅という魑魅魍魎とした顔つきの官房長官が、無教養をさらけ出し、「我が国の先住民族はアイヌの人々以外に存在しない。尚、沖縄(琉球)に住んでいる人は長い歴史の中で、特色ある文化伝統が受け継がれていることは、承知している」と言ったらしいが、日本人はどこから来たのか?縄文文化と弥生文化の融合とは等々、少しは勉強した方が良いのでは?かなり恥ずかしい。

それにしても、憲法改正派勢力で76~78議席(コウモリ議員が2名いるので、明確ではない。たぶん、官房機密費狙いだから、額次第というところかW)を、今回の参議院改選で確保するのは難しい趨勢になっている。都市伝説も加えて考えると、安倍内閣が、日本国憲法の解釈改憲を行い、日米同盟の集団的自衛権の容認と云う時点で、日米や国際社会のエスタブリッシュメントにとって、役割を果たしてくれた、と云う「ようなし論」が見えてくる。安倍晋三の役目は、集団的自衛権の容認が、実は命とりなのではないかと考えている。そうなると、都市伝説である“ムサシ操作”の矛先は、安倍自民党に向かうような気がする。つまり、米国中心の国際社会は、日本が、日本会議のような勢力の国になることを、誰ひとり望んでいないのだから……。


≪ 憲法改正 ネット党首討論 次期国会で議論 首相、参院選争点にせず
安倍晋三首相(自民党総裁)や民進党の岡田克也代表ら与野党9党の党首は19日、インターネット番組やテレビ番組で討論した。ネット討論で首相は憲法改正について「選挙の結果を受け、どの条文を変えていくか議論を進めていきたい。次の国会から憲法審査会を動かしていきたい」 と述べ、秋の臨時国会を念頭に、与野党の具体的議論に入りたいとの考えを示した。国会閉会後、全党首による討論は初めて。22日公示の参院選に向けて論戦が本格化した。【松井豊、大久保渉】
 首相は憲法審査会で改正対象の条文が現段階では定まっていないことに触れ、「どの条文か決まっていないからこの選挙では議論できない。必ずしも争点とする必要はない。決めるのは国民投票だ」と強調。選挙後の国会の議論に委ね、参院選での与野党の対立点とすべきではないとの考えを示した。公明党の山口那津 男代表は「与党とは違う国会の枠組みで議論し、合意に努力したい。(議論が)成熟していないので今回の選挙では争点とならない」と歩調を合わせた。
 これに対し、民進党の岡田代表や共産党の志位和夫委員長は、首相が改憲勢力で衆参両院で改憲発議に必要な3分の2以上の議席を目指すとしていることを指 摘。参院選の争点とすべきだと主張した。おおさか維新の会の松井一郎代表は「責任政党は案を出さなければいけない」と指摘した。
 首相が消費増税を再延期した判断を巡っては岡田氏が「首相はリーマン・ショックのような状況がない限り上げると、何十回と国会答弁していた。重大な公約違反だ」と批判。首相は「参院選前にした新しい約束なので、参院選で信を問う」と理解を求めた。
 ネット討論会には社民党の吉田忠智党首、生活の党の小沢一郎共同代表、日本のこころを大切にする党の中山恭子代表、新党改革の荒井広幸代表も参加した。
 これに先立ち、首相ら各党党首は、NHKの討論番組に出演した。首相は野党統一候補について「混乱を呼ぶだけだ」と批判。岡田氏や志位氏は「安倍政権を倒すことが共通目標だ」と反論した。
 ≫(毎日新聞)

≪ クローズアップ2016 参院選シミュレーション 改憲巡り攻防
安倍晋三首相は、今夏の参院選で憲法改正を争点とし、改憲に向けた前哨戦と位置づけて戦う構えだ。改憲発議に必要な3分の2以上の議席を獲得できるかが最大の焦点。参院自民党には、27年ぶりの単独過半数回復を目標に掲げる声もある。【高橋克哉、横田愛】
 ◆「発議」へ3分の2 一部野党を加え到達
 「参院選での訴えを通じて国民的な議論を深めていきたい」。安倍首相は4日の年頭記者会見でこう述べ、改めて参院選後の憲法改正に意欲を示した。
 憲法改正には、衆参両院それぞれで3分の2以上の賛成で発議し、国民投票で過半数の賛成を得る必要がある。衆院は既に自公で3分の2以上の議席を確保し ている。参院では現在、自公の会派は計134議席(議長を除く)で、参院定数(242議席)の3分の2超(162議席)には達していないが、参院選の結果 次第では現実味を帯びる。
 自公両党だけで非改選議員を含め、3分の2超を占めるには、改選数121のうち86議席の獲得が必要となる。これは大勝した2013年の前回選挙(76議席を獲得)をさらに上回る必要があり、「現実的には厳しい数字」との見方が多い。
 そこで焦点となるのが、改憲に前向きなおおさか維新の会や日本のこころを大切にする党を含めた「改憲勢力」で3分の2超を占めるかどうかだ。自公にこの 2党を加えた4党の非改選議席数は84議席。改憲勢力で「78議席」が改憲への目標ラインとなる。さらに自民会派入りした井上義行氏(非改選)や新党改革 の荒井広幸氏(改選)らも改憲派とみられており、ハードルは更に下がる。
 官邸は既に布石を打っている。改憲に慎重な公明党の協力を確かなものにするため、17年4月の消費増税と同時に導入する軽減税率制度を巡り、官邸主導で公明党に大きく譲歩した。首相周辺は「大きな貸しは、憲法改正でしっかり返してもらいたい」と語る。
 菅義偉官房長官は、橋下徹前大阪市長を中心に結成したおおさか維新の会との連携を念頭に、橋下氏を評価する発言を繰り返している。橋下氏もツイッターで 軽減税率の与党合意を「完全に憲法改正のプロセスは詰んだ」と絶賛するなど、改憲への協力姿勢を鮮明にしている。おおさか維新が躍進すれば、公明へのけん 制になる可能性もある。
 ただ、改憲は「非常に大きな事柄で、今まで経験したことがほとんどない」(自民党の谷垣禎一幹事長)ことであり、自民党内には「最初の改憲で失敗すれば 二度と改憲に着手できなくなる」との懸念がある。さらに9条改正は「平和の党」を掲げる公明党が強く抵抗するとみられる。
 このため、政府は大規模災害を想定した「緊急事態条項」の追加に最初に着手する方針だ。衆院選が災害と重なった場合、国会に議員の「空白」が生じるなど の問題があるため、与野党を超えて合意を得られやすいという期待もある。谷垣氏は4日の記者会見で「野党第1党も『そういう点は今の憲法に欠けている点 だ』と合意するプロセスが必要だ」と述べ、緊急事態条項から取り組む方針を示唆した。
 公明党幹部は「国民の理解を得るため、民主も入れた形でいかないと憲法改正は難しい。『自公維で3分の2超』を掲げて進めれば失敗する」と指摘した。
 ◆与党で過半数確保 反発避け控えめ目標
 安倍首相は4日の記者会見で参院選の目標議席を問われ「自民党と公明党の連立政権は風雪に耐えた強固な連立政権だ。安定した政治を前に進めるため、自公で過半数を確保したい」と語った。
 自民党の非改選議席は65議席で、公明党の非改選議席11と合わせれば76議席。参院の過半数122議席に達するには、今度の参院選で両党合わせて46議席獲得すればよい計算だ。改選議席は自民が50、公明が9であることを考えると、かなり控えめな目標だ。
 ただ、首相が掲げた「自公で過半数確保」の目標は、実際の目標ではなく、反発を招くことを避けるための発言との受け止めが大半だ。
 自民党幹部は「最初から高い目標を掲げると調子に乗るなという声が出てくる」と述べ、妥当な目標表明との考えを示した。
 別の与党幹部も「大風呂敷を広げておごっていると見られれば、おきゅうを据えられる」と解説。さらに、第1次安倍内閣で戦った07年参院選で獲得議席37にとどまる歴史的な惨敗を喫したことを念頭に「首相には参院選のトラウマがある」とも指摘した。
 ただ、経済政策に明るい自民党幹部は「中国経済は今後失速していく。日本の株価が7月までにどこまで下がるか分からないが、株価が下がれば選挙は厳しくなる」と指摘し、「与党で過半数は妥当な線。3分の2なんて絵空事だ」との見方を示した。

 ◆自民が単独過半数 対公明で発言力強化
 参院自民党を中心に議席獲得目標を「自民党単独での過半数」に置くべきだとの意見がある。参院幹部は「首相は自公で過半数と言うしかないが、実際の目標 は自民党の単独過半数だ」と明言する。その理由を「単独過半数がないと軽減税率の議論や参院選挙制度改革のように公明党に押し込まれるから」と説明する。
 来年4月の消費増税とともに導入される軽減税率を巡っては、加工食品も対象に含めるよう求めた公明党の意向を自民党側がほぼ受け入れる形で妥結。参院選 挙制度改革では、公明党が都道府県を境としていた選挙区をまたぐ合区の受け入れを主張し、自民党が受け入れを強いられた経緯がある。こうした事情を受け、 参院自民党内にたまった不満を解消するためにも、単独過半数を確保し、自民党の発言力を強めようという思惑だ。
 自民党の非改選の65議席に57議席を上乗せすれば過半数の122議席に達する。しかし、改選議席の50から自民党だけで7議席増やすのは容易ではなさそうだ。
 また、自民党内からは「単独過半数を掲げてしまうと、連立解消の可能性が指摘され公明党との関係がぎくしゃくする」(幹部)と懸念する声が上がっている。  ≫(毎日新聞)


≪ 民進党の参院選「当落調査」を入手!
  意外な結果に安倍総理も戦慄、これが全選挙区の勝敗だ
・新聞やテレビの世論調査では、この選挙を読み解くことはできない。安泰と言われる候補者の足元がぐらつき、ノーマークの候補者が猛烈に追い上げる。刻々と変わる情勢を、1枚の紙が雄弁に物語る。

 ■安倍総理と幹部たちが戦慄した選挙予測
・「1人区では12選挙区、複数区では3選挙区で、自民党候補が苦戦の見込みです。6月第2週に行われた自民党の選対事務局長会議では、各ブロック長に『これらの区は特に重要だから、気を引き締めてかかるように』と指示が下りました。 そのとき、若手の議員から『われわれにも各選挙区の詳しい情勢予測を見せてくれ』という声が上がりましたが、党執行部は『それは見せられない』ときっぱり。 しかも6月9日には、優勢と思われていた愛媛まで重点選挙区に入った。『そんなに厳しいのか』と、憶測を呼んでいます」(官邸スタッフ)
・7月10日投開票となる参院選の選挙戦が、6月22日の公示を前に早くもヒートアップしてきた。 本誌は今回、自民党と民進党の各選挙区情勢を生々しく物語る、内部資料を手に入れた。 両党とも、激戦が展開されるとみられる全国30あまりの重点選挙区で、詳しい事前調査を行っている。ただし、自民党に関しては「情報が漏れるのを嫌ってか、各区ごとに結果を細切れにして管理している」(前出・官邸スタッフ)ため、まとまったペーパーにはなっていない。
・一方、民進党では、全国34選挙区の情勢調査がひとつの表にまとめられている。それをほぼそのまま掲載したのが、最終ページの一覧表だ。
・「5月末にこの調査結果一覧表を見たことが、安倍総理が衆参同日選挙を諦めた理由の一つです。昨年末の時点では、32の1人区ではほぼ全勝で、山梨と岩手でやや苦戦という程度だった。しかし、わずか半年でここまで情勢が変わるとは、総理も思っていなかった」(前出・官邸スタッフ) ・安倍総理と自民党幹部たちが戦慄した選挙予測とは、いかなる内容だったのか。この民主党の当落調査を、最新の各選挙区情勢とあわせて、詳しく見ていく。

 ■現職大臣が危ない!
まず、「総理みずから『ここは絶対に落とせないぞ!』とハッパをかけている」(自民党選対関係者)のが、福島選挙区だ。
・「福島は今回2人区から1人区になり、自民・民進の現職同士が争う形です。しかも自民党の岩城光英は、現職の法務相。現役閣僚を絶対に落選させるわけにはいかないのですが、現時点では、野党統一候補となった増子輝彦がリードしている。 民進党の調査でも、無党派層からの支持で増子が7%の差を付け、B評価(接戦~やや優勢)となっています。 これには理由があります。増子氏は'14年に出された原子力協定承認案を『福島県に不利な内容だ』と猛反対し、党の役職を降ろされてしまった。地元ではそのときの『増子さんは福島のために、役職をなげうって頑張ってくれた』というイメージが根強く残っている。 このままいけば、岩城は勝てないかもしれません」(前出・自民党選対関係者)
・苦戦が報じられている沖縄・北方領土担当相の島尻安伊子氏に加えて、さらにもう一人、現職大臣が落選となれば、政権は大打撃を免れない。
・今回の選挙で最も注目を集めている東京選挙区では、自民党の2人目の候補者が元ビーチバレー五輪代表選手の朝日健太郎氏に正式決定し、情勢がほぼ決した。自民党ベテラン議員が言う。
・「直前まで党内では『朝日って言われても、そんなに知名度ないんじゃないか』とか『またスキャンダルでも出たらどうするんだ』と懸念の声が出ていましたが、結局は彼以上の候補者が誰も首を縦に振ってくれなかったということです。 だって、(朝日氏の名前を)聞いたことないでしょ? 都連も『もうこっちは(現職候補の)中川雅治一本でいく。2人目のことは知らん』と言っているので、ちょっとムリかもしれない。 Aプラス評価の蓮舫が、また150万票取るでしょうね。次点が中川、3・4位が民進の小川敏夫か公明党の竹谷とし子。残り2議席を、共産党やおおさか維新の会の田中康夫、朝日などが争うことになる」

 ■舛添でマイナス500万票
・厳しい状況に追い討ちをかけるのが、次々に新たな「公私混同」が明るみに出て、結局辞職した舛添要一東京都知事の存在だ。
・「都議会の連中も、有権者の前では厳しく追及するしかないが、ホンネを言えば『今はひたすら謝り続けて、辞めないでくれ』と思っていた。 自民党に出入りしている選挙プランナーによれば、『舛添と甘利で比例は500万票減った』とのことです。つまり、最低でも2~3議席は失った」(前出・自民党ベテラン議員)
・冒頭で述べた、自民党の「苦戦見込みの16選挙区」の内訳は、北から北海道・青森・岩手・宮城・山形・福島・千葉・神奈川・新潟・山梨・長野・三重・滋賀・愛媛・大分・沖縄。 ・民進党の調査と照らし合わせると、前述した福島を含め、北日本で野党優勢の選挙区が目立っている。前出の自民党ベテラン議員が言う。
・「北海道では、自民党の長谷川岳のトップ当選が堅いですから、残り2 議席を自民の柿木克弘、民進の徳永エリ・鉢呂吉雄で争うわけですが、民進党は徳永・鉢呂をともにAマイナス、やや優勢と評価している。鉢呂は労組の票を取 り込める可能性が高いので、民進が2議席取るかもしれません。 もともと北海道から東北は、TPP交渉の不調や東日本大震災の復興の遅れで、政府に不満を持つ人が多い。自民党に元プロ野球選手の石井浩郎がいる秋田を除いて、全てが重点区なのです」
・官邸と自民党が特に不安視しているのが、遠藤利明五輪担当相のお膝元・山形選挙区だという。 「ここは、JAの絡みがあって予断を許さない状況。自民は元全農幹部の月野薫を擁立し、野党は無所属の舟山康江ですが、自民党内では、月野の擁立をめぐってひと悶着あったんです。 月野は遠藤大臣の推しで出てきたんですが、山形選出の現職参院議員の 岸宏一(引退を表明)が、遠藤大臣とは犬猿の仲で『絶対に月野の応援はしない』とソッポを向いてしまった。3月には、安倍総理がわざわざ岸を『会いたい』 と官邸に呼んで、『どうかお願いだから、月野を応援してほしい』と頭を下げたそうです。 知名度でも、月野は舟山に負けている。'13年の参院選でも、舟山は TPP反対を訴えて出馬し、地元農政連の推薦を得ました。今回は自主投票になるので、いくら月野が全農出身とはいえ、相当な根回しをしないと厳しい。無党派の支持も41%差と舟山の圧勝で、Aプラス評価も頷けます」(同・自民党ベテラン議員) 青森でも、民進の田名部匡代氏は46歳の新人候補だが、「父親は宮沢喜一内閣で農林水産相を務めた田名部匡省で、実は名門出身。地元では『田名部先生の娘さんが出るなら、若い政治家を育てる意味でも、応援していこうじゃな いか』という雰囲気になっている。それが、彼女のBプラス評価の理由でしょう。一方の自民党の山崎力は、『もう69歳だし、先がない』と見られている」(東北ブロック選出の自民党議員)という。
・5月中旬まで野党候補者が決まらなかったため、一覧表の中に盛り込まれていないのが、小沢一郎氏の地元・岩手選挙区だ。 自民党からは慶應大学ラグビー部元監督の田中真一氏が、野党統一候補では達増拓也県知事の元秘書・木戸口英司氏(無所属)が出馬、事実上の一騎打ちとなる。しかし、野党内の混乱が収まっていない。民進党議員はこう証言する。 「当初、生活の党現職の主濱了が野党統一候補として出る予定だったのが、4月になって急に『家族の介護問題があるから、議員を辞める』と言い出した。しかも、『もう後継も決めた』と、勝手に木戸口を連れてきたんです。 これに、ウチの階猛(衆院議員)や黄川田徹(衆院議員)が『何で小沢系の候補者が勝手に出てくるんだ』と猛反発を始めた。だから、野党統一といっても気持ちはバラバラ。予定通り主濱が出れば、すんなり勝てていたかもしれないのに」

 ■三原じゅん子ブチギレ
中部地方に目を移すと、元TBSキャスターの杉尾秀哉氏が民進党から出馬を決め、注目を集めている長野選挙区では、今のところ野党が有利な戦いを進めている。杉尾氏の評価はBプラスである。 「今のところ、自民党の若林健太は、無党派層では杉尾に17%のビハインドで、かなり厳しい戦いです。相手が強すぎる。『頭のいい政治家しか信用しない』という長野独特の土地柄も、インテリの杉尾には有利です。 長野という地域はちょっと特殊で、昔は自民党だった羽田孜元総理と井手一太郎元官房長官が地元企業の票を握っていた。この2人が自民党を離れて以降、各企業のトップは自民党支持を続けましたが、社員や組合のグリップが利かなくなって、野党支持に流れてしまったんです。 おまけに今回は、民進現職の北澤俊美氏が引退を表明しているので、その票もまるまる杉尾に乗っかることになる」(北陸信越ブロック選出の自民党議員)
・関東地方の神奈川では、こちらも元日本テレビキャスターで民進党現職の真山勇一氏が、Bマイナスの「やや劣勢」評価ながら、最後の1枠に滑り込もうと猛追している。前出と別の民進党議員が言う。 「民進候補者は、連合が金子洋一に注力することを決めたので、金子は若干リードのB評価。ただ今回は、真山が知名度の高さを活かして追い上げています。われわれの調査でも、共産党の浅賀由香とほぼ互角か、少し勝っている。共産票にどう食い込むかが課題です。 自民党に関して言えば、三原じゅん子と、無所属だけど麻生派が推して いる、元みんなの党の中西健治は当確でしょう。もっとも、菅(義偉)官房長官は一生懸命公明党の候補を応援しているし、麻生派関係者はみんな中西のところ に行っていて、三原に付いているのは地元の県連だけ。『いったいこの選挙区はどうなってるのよ!』とブチ切れているそうです」
・一方で、東・北日本に比べて自民党支持が根強い西日本では、自民・民進の候補者が僅差の戦いを繰り広げる、真の激戦区が並んでいる。

 ■世耕夫婦が大問題に
・まず舞台裏が注目されているのは、滋賀選挙区である。 「滋賀では民進から現職の林久美子が出ますが、彼女は言わずと知れた、世耕(弘成)官房副長官の嫁さん。そういう事情で自民側も腰が引けていて、大っぴらには攻勢に出られない。『ウラでは世耕も隠れて奥さんを応援している』なんて噂も流れていますが、それが自民党の滋賀県連幹部の耳に入って、『どっちかが議員辞めろ!』と怒りを買っているそうです。 自民候補も、一度県知事選に落ちた小鑓隆史。相変わらず『態度が偉そう』と言われていて、地元の評判があまりよくない。民進党の調査では、林がBマイナスでやや劣勢ですが、最新の情勢で言えばAマイナス~Bプラスで林優勢といったところでしょう。無党派の支持でも、すでに5%引き離している」(近畿ブロック選出の民進党議員) ・民進党・岡田克也代表の地元でもある三重選挙区では、自民新人・山本佐知子氏と民進現職の芝博一氏が、つばぜり合いを繰り広げる。
・「山本は自民党の元衆院議員・山本幸雄の孫なのですが、かつてその山本家の地盤を引き継いだのは、実は岡田代表なんです。党は違えど、地元で『山本幸雄の後継者』と見られているのは彼ということです。 事前調査では、芝がB評価で超接戦の予測になっています。しかし、ここから先は、昔の山本幸雄の支持者が民進党に流れる可能性が高い。そうなると、均衡が一気に崩れるかもしれません」(前出・近畿の民進党議員) ・岡山では、自民新人候補が地元と身内から思わぬ逆風をくらっている。 「今回出馬する小野田紀美は、岡山県育ちではありますが、もともとは東京の北区で区議を2期務めていた半・落下傘候補。しかも、ここは稲田朋美政調会長の元秘書が出る予定だったのに、トップダウンで、それが反故になったんです。 相手方の民進も江田五月元参院議長が引退し、新人に代替わりしたので、選挙自体は小野田が勝つでしょう。ただ、『話が違う』という県連からの反発に加えて、稲田政調会長にも快く思われていないとなると、勝ってもあとが辛いでしょうね」(前出・官邸スタッフ)
・全国の情勢を改めて見渡してみると、北陸や中国・四国、沖縄以外の九州各県など自民党が盤石の地域を除けば、今回の参院選ではかなりの混戦が予想されるということだ。
・「1人区で共産党支持者の票がどのくらい野党統一候補に乗るか、まだ 見極めがつかない。おそらく、1人区では32選挙区中、自民党が18~20議席、野党候補が12~14議席を獲得というところでしょう。自民党は改選議席 の過半数である61議席には、届かないかもしれない」(自民党中堅議員) 安倍総理も「同日選を諦めて正解だった」と思っているだろう。

   

≫(現代ビジネス:オトナの生活・賢者の知恵―「週刊現代」6月25日号より)


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コメント (1)

●嗚呼ああ嗚呼 世界がアベノミクスは失敗の標本と定義づけ 

2016年06月21日 | 日記
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●嗚呼ああ嗚呼 世界がアベノミクスは失敗の標本と定義づけ 

情けない話題ばかりで厭になる日本と云う国だが、他のお国に、目を転じてみれば、最悪の日本の方が好さそうに見えてしまうのだから、世界、いや、地球が悲鳴を上げているのだろう。漠然と思うだけでなく、具体的に指摘しても良いのだが、日本のネット社会は、政治に関して、ローカル番組の趣が強いので、敢えて話題を、極力国内政治にしている。時折、EUやロシア、中国の話題も振り撒くが、喰いつきが良い話題は、やはり、国内政治だ。ただ、4割以上の人間が、安倍内閣を支持しているとか、“クソノミクス(アベノミクスとも言う)”が、ある程度日本経済に貢献していると評価する人々が、NHKの調査では46%もいるのだから、腰が抜けてしまう。

46%もの国民が、大企業の社員であるわけがないし、累進課税の優遇制度を充分に生かす水準の高額所得者とも思えない。無論、年金受給者の支給額が増えたとか、健康保険の窓口負担額は半額になったとか、ついぞ聞いたことがない。どこをどう見て、大いに評価とか、ある程度評価するなんてご回答が出せるのだろう?俺の頭が狂っているのかと、周囲の人間に聞いて回りたくなる(笑)。NHKを見る限り、内閣支持率は、“冗談ポイ”の47%なのだ。“痘痕もえくぼ”の心境にならない限り、あり得ない世論調査の数値である。しかし、マスメディアが世論調査する限り、似たり寄ったりの調査結果が出てくる。NHKの世論調査が大きく世間と乖離しているとも言い難い。

あまりにもあまりなので、誰か、この世界の七不思議現象を起こさせている、元凶を語ってみたくなる。実際には、「元凶」と名指しできるほど、凶悪犯は存在していない。敢えて指摘するんであれば、経験則で生きていきたい人々の習性、今の世界が変わることを、漠然と怖れる実生活者の弱点があるだろう。そして、生活に追い立てられることにより、この世の仕組みにまで、気が回らない面も検討しなければならない。そこに、垂直統合的な中央集権官僚制がドンと座り、各省庁が其々の省などの益拡張を目指すとなると、実生活者が、それを探り当てるのは容易ではない。

更に、それに輪をかけて酷いのが、マスメディアの存在だ。「社会の木鐸」などと云う言葉は、明治維新以降のマスメディアにおいて、歴史上、実践されることは稀だった。今や、「社会の木鐸」イコール「プロパガンダ・マスメディア」と云う構造になってしまった。“政官財労学”と云う五つの世相を形成する組織が、すべからく“立場主義”に徹した。言論界に、それ相当の大物がいて、世間のご隠居様的立ち位置を持って、中庸の精神で、この世のことを、噛んで含めるような解説をする人物も見当たらない。それらしい装いをする奴はゴマンといるが、どいつもこいつも偽物だ。長谷川幸洋とか古市ナンとか等典型だろう(笑)。

まあ、このような社会構造が出来上がり、世界的に見れば、まだまだ充分に平和で豊かとなると、飢餓に依る革命も、生命財産を守ろうと云う革命も、宗教上の原理主義に反するからという革命も、革命と名のつくものは起きにくいのが現状だ。「革命」と云う言葉が不穏当であれば、「変革」でも良いのだが、それすら悍ましい言葉になっている。垂直統合的な中央集権官僚制と社会主義の“良いとこどり国家”の運命は、おいそれと、方向を変えさせるのは困難なのようだ。敗北的だが、“ゆで蛙”一丁上がりが、行きつく先のように思えてきた。“捨て台詞”ではないが、コラムを書くのも、馬鹿々々しくなる。以下に、世界のIMFやその他諸々から、“クソノミクス(アベノミクスとも言う)”がぼろ糞に言われている事実を、NHK他、テレビ局は報道せよ!


≪ IMF  アベノミクスの目標「達成困難」…報告書
国際通貨基金(IMF)は20日、日本経済に関する報告書を公表した。安倍晋三政権が目指す経済成長や財政健全化の目標は、現状のままでは「期限までには達成困難」と指摘。外国人労働者の受け入れなど構造改革の着実な実施を求めた。
 IMFは報告書で「アベノミクスは当初成功を収めた。しかし、景気回復は失速した」とした。高齢化や人口減で国内市場が縮小しているほか、賃上げが十分波及していない点を問題視し、「労働市場の改革と所得政策が重視されるべきだ」として、外国人労働者の受け入れや賃上げなどを提案した。
 また、首相が消費税増税を再延期したことについて、東京都内で記者会見したリプトンIMF筆頭副専務理事は「(増税で経済が)収縮してしまう」と理解を示す一方、「今後の確実な実施が肝要」と強調。財政再建に道筋をつけるため、毎年0.5〜1%の幅で少なくとも15%まで引き上げるべきだと訴えた。 ≫【毎日新聞:小倉祥徳】

上記、IMFの記事は、IMFの本質論を抜きに解釈してしまうと、日本の良さをすべて捨て、安倍晋三が口癖のように語る「国際社会」、「普遍的価値」と合致するが、それは、日本人に、欧米人になりなさい。英語を公用語にしなさい。アメリカのような移民国家になりなさい。第一の債権国なのだから、世界の金融に貢献しなさい。開かれた多民族国家なりなさい。まあ、極論で解釈すれば、そう言っている(笑)。そして、徹底して開かれた国を目指し、社会主義的色彩の強い社会保障制度等々見直さなければならないし、消費税は15~20%を目指すべきと諭している。半分は、IMFの説教強盗的言説だ。

今夜の目玉引用文は、勝見貴弘氏が「Japan Times(日英併記)」を緊急和訳してくれた労作を紹介する。題名は「アベノミクスが失敗した理由」である。勝見氏は、訳者あとがきで、以下のように言っている。同氏のあとがきに続き、ジャパン・タイムスの記事を続けて紹介しておく。

 ≪【緊急和訳】アベノミクスが失敗した理由 |Japan Times(日英併記) ―訳者あとがき
実は最初にこのオプエドを読んだとき、和訳のタイトルは『ジャパンタイムズのオプエド記事がアベノミクスをオワコンと酷評』としようと思った。実際、どう読んでもそういう内容なのだが、まあそれではバイアスがあり過ぎるかと思い、原題をそのまま訳すことにした。
しかしコラムのエッセンスは、 「アベノミクスはオワコン」で間違いないと思う。 これまで『エコノミスト』や『フィナンシャルタイムズ』等がたびたび、当初の評価を翻してアベノミクスを叩いてきたが、ここまで辛辣なのは初めてお目にかかった。
著者はBarron's Asiaというアジア投資情報誌のエクゼクティブエディターだという。つまり「投資観点」からのアベノミクス批判といっていいのだろう。 経済や株取引にまったく疎い私にはこのバロンズの価値は全くわからないのだが、WSJ日本語版が専用ページを設けているくらいだからそれなりの信頼性はあるのだろうということは、今回の辛辣なアベノミクス批判は重大ということだ。
そのバロンズのサイトで著者のページを探したら、あった。どうやらこの4/1付の会員向け記事をジャパンタイムズ(JT)はオプエドとして掲載したらしい。これで、バロンズの記事が突如JTに掲載された経緯はわかった。
執筆記事一覧を見ていると、このペセックという記者はアベノミクスについてずっと追い続けてきた記者のようだ。どうりで、日本の政情をよく把握している。よもや海外誌で「保育園落ちた日本死ね」の英訳を見るとは思わなかった。
匿名の主婦さん、あなたはもう世界の有名人ですよ。 「女性の輝く社会」を目指す安倍政治のスローガンの空虚さも、ペセック記者はよくわかっているようだった。
つまり、投資情報誌の編集責任者の立場にある人間が、ウーマノミクスの虚構を看破しているのだ。
さて、そんな観点から投資情報が流れると日本株はどうなるだろうか。 ペ セック記者ははっきりと"con"(ペテン)と書いているのだが、日本国民が感じる以上に、投資情報誌の人間がアベノミクスを「ペテン」だと思っているということは、投資界隈ではアベノミクスの化けの皮はとっくに剥がれているということだ。
これではたしかに、G7では「恥をかく」だけだろう。 も う一つ、ペセック記者が記事を通じて使っていた気になる言葉があった。"ruse"(策略)という言葉だ。彼にいわせれば、TPP加盟も「策略」の一環な のだという。
はて、誰を相手に策略をめぐらしているのだろう。他でもない私たち国民だ。経済に疎い私でもアベノミクスの虚構はわかっていた。 ク ルーグマン教授が『現代ビジネス』(注:『日刊ゲンダイ』は株式会社日刊現代のブランド。『現代ビジネス』は講談社のブランドです)で語ったように、アベ ノミクスは理論上は模範的な政策であるが、結局絵に描いた餅で、市場・消費者という生きた要素に左右されるため計算に狂いが生じると脆い。
ク ルーグマン教授が先月22日の『国際金融経済分析会合』で語ったように、アベノミクス三本の矢の二本目の矢は実は未だ「放たれていない」。つまり、理論上 であっても、二本目の矢が放たれていないならアベノミクスは少なくとも「機能不全」あるいは「不完全燃焼」な状態にある。 に もかかわらず、安倍政権はまず「新三本の矢」を打ち出し、更に、緊急経済対策として新たにもう3本の矢も打ち出すという。最初の三本の矢を打ち終わらない うちに、未完成品を世に出してからパッチで文字通りつぎはきする某大手OSのごとく、補完品を都度出していくということだ。
でも「失敗」は断固として認めない。 製品、完成した政策として打ち出したものに、後から前の製品が未完品でしたということを認めずに、次から次に新製品を打ち出す。まさにペテン商法である。
そんな安倍政権のruse(策略)は、生きた市場の原理により脆くも崩れ去った。それをクルーグマンも、ペセックも認めろと言っている。
できることがない訳ではない。それは、ペセック記者も認めている。単に過 ちを認め、軌道修正すればよいだけだ。だが、安倍政策チームの誰ひとりとして、これを行おうとしない。
政府の政策担当が一蓮托生で責任をとるのはいいが、 無能な政府の失敗のしわよせを国民が受けるのは勘弁してほしい。
私が当初、この記事を読み始めて感じたとお り、ペセック記者のような投資界隈の住人は、すでにアベノミクスは「オワコン」であると、もう見限っているのだろう。怖いのは、日本の企業もそうであるならば、では労働者は大企業やその下請けの中小でないかぎり、ペテンの博打の利益を享受できなくなる。
そうなるともう、泣き面に蜂だ。
結局、安倍政権の壮大なペテンの最大の犠牲者は、労働者であり、消費者であり、家庭であり、学生であり、そしてそんなアベノミクス後の荒んだ世界で子どもを育てなければいけない母親であり、その子どもなのだろう。まったくやりきれないものだ。  ≫(勝見貴弘氏facebook)


 【緊急和訳】アベノミクスが失敗した理由 |Japan Times(日英併記)FB版
【 2016年4月1日、3月22日の国際金融分析会合に伴うポール・クルーグマン、ジョセフ・スティグリッツ両教授の訪日に加え、クルーグマン教授が会合の議事録を公開したのを受け、投資情報専門誌『バロンズ』アジア版エグゼクティブエディターが同名の記事を会員専用記事として掲載した。4月4日、ジャパンタイムズが内容を若干変更してオプエドとして同じ記事を掲載。以下Web版でこれを発見して急きょ和訳した。】

アベノミクスが失敗した理由 ウィリアム・ペセック("Barron’s Asia"エクゼクティブエディター) Japan Times オピニオン 2016.04.04 Abenomics failure explained by William Pesek Apr 4, 2016

先日東京を訪問した二人のノーベル賞受賞者は、安倍晋三首相にこう訴えた。 「デフレに苦しめられている国民に増税を課すなんて常軌を逸したことはやめてください」
In recent Tokyo visits, two Nobel laureates pleaded with Shinzo Abe: Please don’t be crazy enough to raise taxes on your deflation-plagued nation.

クルーグマンやスティグリッツが実際に説明したのは、なぜ首相の経済政策がここまで劇的な失敗を迎えたのか、そして、首相の顧問らが、将来にわたって日本に何の益ももたらさないドグマにしがみつくことで、失敗をダメ押ししてしまっていることだった。
What Paul Krugman and Joseph Stiglitz really did was explain why the prime minister’s economics program has flopped so spectacularly, and how Abe’s team is doubling down on failure by clinging to dogma that has no place in Japan’s present or future.

景気刺激策さえうまくいけば、80年代の日本の栄光を取り戻すことができる――アベノミクスがこのように一部の報道で今も健在する課題であるかのように扱われるのは、まさに安倍の熱心な"営業努力"の賜物だろう。だがペテンはペテンに過ぎない。
It’s testament to Abe’s salesmanship that some media still speak of Abenomics as a going concern — just one solid stimulus from restoring Japan’s 1980s greatness. But a con is a con.

安倍の策略に最初のほころびが現れたのは、2014年4月。政権が消費税を5%から8%に引き上げた時だった。国の巨大な負債をなんとか抑制することが重要だった。それは理解できる。しかし、そんな"些細な動き"一つでも国の成長の芽を摘んでしまうことがわかった時点で、安倍はこれを重く受け止め、大局を見つめて軌道修正を図るべきだった。
The first real crack in Abe’s ruse came in April 2014, when his government raised the consumption tax to 8 percent from 5 percent. Sure, getting a handle on the nation’s gargantuan public debt is plenty important, but that such a modest step killed growth prospects should’ve been signal enough that Abe needed to think bigger and recalibrate policies.

ところが安倍は、クルーグマンやスティグリッツから経済学のイロハを学ぶことになる。
Amazingly, Krugman and Stiglitz had to spend their time with Abe trying to teach Economics 101.

どうやら安倍には、アメリカの大恐慌時代にフーバー大統領が後世に遺した「間の悪い緊縮財政」の教訓は伝わっていなかったようだ。来年さらに消費税を2%引き上げることに固執するのは、「日本株式会社」をさらに委縮させ、賃金の上昇率も低下させるだろう。
Didn’t Herbert Hoover, America’s Depression-era leader, teach posterity enough about ill-timed fiscal tightening? Insisting on a further 2 percentage points of sales tax next year is just pushing Japan Inc. toward more austerity and fewer wage increases.

この後退的な税をめぐる劇的な展開は、まさにアベノミクスの最大の欠点を突いている。それは、想像力の欠如だ。安倍の政策チームは、金融緩和、財政拡大と規制緩和という三本の矢により、現金を溜め込んでいる企業に賃金の増大を促そうとした。これにより消費が拡大し、景気の好循環が起きて経済が再生し、インフレが発生し、企業活動が活性化して、G7で日本政府首脳は胸を張って報告できる状況が現出している筈だった。
This retrograde tax drama exposes Abenomics’ biggest flaw: a lack of imagination. With its three arrows — monetary stimulus, fiscal pump priming and deregulation — Abe’s team aimed to goad cash-rich companies into fattening paychecks. That would boost consumption, triggering a virtuous cycle of economic revival, inflation, greater entrepreneurship and more swagger when Japanese officials walked into a Group of Seven meeting.

ところが、安倍政権のイノベイティブなパワーを取り戻そうとする策略には、まさにイノベイティブな思考が欠けていた。たとえば、日本の国債がこれ以上格下げされないように、成長に影響しない分野で増税するとか。たばこ税を三倍増しにして、日本をたばこ天国でなくすとか。スティグリッツが奨励する炭素税なんかはどうだろう。相続税を上げれば、格差を是正できる。急騰する2020東京五輪の予算は無論のこと、無用の長物でしかない公共事業費も見直すべきだろう。それから、そろそろ高級官僚もエコノミーでフライトしてもいい頃だろう。
But Tokyo’s plan to regain its innovative mojo lacks, well, innovation. To save Japan from another credit downgrade, why not hike taxes in places that won’t deaden growth? Why not triple tobacco levies and turn Japan into less of a puffer’s paradise? How about a carbon tax, something Stiglitz favors? A hike in inheritance taxes, meanwhile, would reduce inequality. A review of white-elephant public works projects is in order, to say nothing of a tighter lid on runaway budgets for the 2020 Tokyo Olympics. And, what, government bureaucrats can’t fly economy class now and again?

アベノミクスには。現実を直視する力に欠けるという問題が常につきまとった。日本が患っている症状(デフレ圧力)の治癒を図ろうとする一方で、その根本原因(将来への圧倒的な不安)の治癒を怠ってきた。だから、日銀の前代未聞の造幣努力も、家庭ではなくヘッジファンドを潤すだけに終わった。だから、「日本版シリコンバレー」を造り起業ブームを発生させるという目論見も不発に終わった。だから、外資はこぞって日本に投資しようとしない(「シャープ」を買収した鴻海を除いて)。だから、三重県で来月行われるG7サミットで日本政府首脳は、胸を張るよりも恥をかくことになる。
Abenomics has long had an intellectual-honesty problem. It sought to treat the symptoms of what ails Japan (deflationary pressures) and not the underlying illness (a complete lack of confidence in the future). That’s why the Bank of Japan’s unprecedented yen-printing program enriched hedge funds, not households. It’s why pledges to create a Japanese Silicon Valley and unleash a startup boom amounted to swamp gas. It’s why, with the exception of Foxconn Technology buying Sharp, foreign buyers aren’t rushing to Japan. And it’s why the upcoming May G-7 meeting in Mie Prefecture will engender more embarrassment than swagger for Japanese officials.

安倍のチームが大変な労力と時間をかけた環太平洋連携協定(TPP)も策略の一部だった。クルーグマンが昨年5月22日のニューヨークタイムズのコラムに書いたように、「自由貿易のメリットなどというものは、ほとんどすべて実現している」のであるから。さらにクルーグマンは、オバマ大統領が推進する貿易協定がその実、「貿易協定」ではないことを看破していた。すでに低い関税がいくらかさらに下がるだけで、協定の真の目的は知的財産権(製薬の特許料や映画の著作権等)の強化にあり、「企業と国の紛争解決のルールを変えることにある」と。
The Trans-Pacific Partnership on which Abe’s team spent so much time and energy is part of the ruse. As Krugman wrote in a New York Times column last May 22: “Whatever you may say about the benefits of free trade, most of those benefits have already been realized.” Besides, he argued that U.S. President Barack Obama’s trade deal isn’t really about trade. Some already low tariffs would come down, but the main thrust of the proposed deal involves strengthening intellectual property rights — things like drug patents and movie copyrights — and changing the way companies and countries settle disputes.”

企業が「祭り」といえるほどの恩恵を被るこの協定では、ソニーやトヨタなどの大企業の収益を押し上げるかもしれないが、「将来の不安」がつきまとうならば、積極的な賃上げはしないだろう。安倍は関税の撤廃を徹底して進めるべきであり、企業を助成金漬けにしている場合ではない。
This corporate land grab would boost profits at Sony and Toyota, but what does it matter if they lack confidence in the future to hike wages? Abe should be cutting trade tariffs across the board, not piling on the corporate welfare.

女性を「希望の星」として担ぎ上げるのも、安倍のペテンの特徴だ。1億2600万人の半数を占める”未活用”の人材を「輝かせる」という安倍のスローガンは、父権社会の日本に一石を投じる政権のセールスポイントとなった。2020年までには女性が役員の3割を占めるという目標もそうだ。
Abe’s con also cast women in a starring role. Making the underutilized half of a 126 million-person population “shine” made for a great talking point in patriarchal Japan. So was setting a goal of women holding 30 percent of management positions by 2020.

ところが、安倍の内閣はその模範を示しているとは言い難い。内閣の枢要なポジションは男性が占め、女性は格下のポジションが得られないでいる。政府全体も2020年目標に15年は遅れを取っている。霞が関では、女性は上級管理力はおろか中級管理職でもわずか6%しか占めていないのが実情だ。
Too bad Abe hasn’t led by example. In his Cabinet, women get only the lesser Cabinet posts. What’s more, the government is running at least 15 years behind schedule on that 30 percent pipe dream. Women hold just 6 percent of junior supervisory jobs in the bureaucracy, never mind top ones.

日本に蔓延するセクシズムの文化は安倍以前の時代からの問題だが、1955年以降、安倍の率いる自民党は2回しか政権を降ろされていない。ならば、女性のエンパワメント政策が進んでいないのは、自民党の責任ということになる。その一因は、人口が減少し続けていることと、それに伴って子どもをつくろうという [女性の] 意欲が減退していることにある。
While Japan’s sexism woes predate Abe, his Liberal Democratic Party has held power with only two brief interruptions since 1955. You’d think it would’ve gotten around to empowering women. That failure is partly why the population is shrinking along with the will to have more babies.

安倍の自民党がまったく理解しようとしないのは、多くの賢明で野心的な女性が [結婚して] 子どもをつくらないことを選択するのは、「女は家庭を守るもの」という [古臭い] 考え方を奨励する現体制への反発があるからだということだ。
What Abe’s LDP has never understood is that for many smart and ambitious women, delaying childbirth is a form of protest against an establishment that favors them at home keeping house.

最近、「保育園落ちた日本死ね!!!」と題したある主婦のブログが大量に拡散され、安倍を窮地に陥れた。政府は慌てて、家庭と仕事のワークライフバランスを保つために必要な基本的な施策を用意しはじめた。
In recent days, a blog post gone viral from a mother titled “I couldn’t get day care, die Japan!” pushed Abe on his back foot. His government is finally scrambling to provide women with the basic ingredients to balance family and career.

「子育て支援」が新たな三本の矢の一つとして矢筒に加えられたため、国債に関する懸念が再浮上してきた。つまり、2017年の税引き上げを実現する圧力が強まったということだ。安倍としては面子を保つためにも延期はしたくない。しかし毎日新聞が先日の社説で述べたように、「仮にどうしても増税できない状況だというのなら、アベノミクスの失敗を認めるのが先 」だろう。
As Abe pledges “child-rearing support” as one of three new arrows to his quiver, concern over the national debt are returning to the fore. That means pressure to stick to the 2017 tax hike. Abe is also loath to delay it for fear of losing face. As the Mainichi Shimbum wrote in a recent editorial: “If Abe is adamant that the current state of affairs do not allow for a tax hike, then he must first admit that Abenomics has failed.”

悲惨なのは、安倍自身が国会での圧倒的な優位や、高い支持率や、稀にしか得られないチャンスをすべて無駄にしてきたことだ。過去39か月の間に、労働市場の緩和や事業立ち上げ(?)の規制を緩和し、関税障壁を撤廃し、企業の島国文化を矯正していれば、成長は加速していたかもしれなかった。会社経営陣は賃上げをする余裕を持っていたかもしれなかった。国債の信用格付も回復していたかもしれなかった。
The real tragedy is that Abe squandered solid Diet majorities, high public approval ratings and a rare window of opportunity. If his team had spent the last 39 months loosening labor markets, cutting red tape for startups, lowering trade barriers and shaking up an insular corporate culture, growth might be accelerating — giving executives more space to raise wages and convincing credit-rating companies Tokyo can manage its finances.

しかし安倍は、過去25年間ほとんど賃上げを経験していない家庭に税の負担を強いることに重点を置いた。安倍の円安政策の最大の恩恵を被ったトヨタにしてみても、先週木曜に迎えた期末決算では2兆円の収益を出す見込みがありながら、月給は1500円しか上げない。
Instead, the focus is on hiking taxes on households that have barely had a raise in 25 years. Take Toyota, one of the main beneficiaries of Abe’s weak-yen policy. It’s expecting to make about ¥2 trillion in the fiscal year that ended Thursday, and yet Toyota is raising monthly pay a whopping ¥1,500.

経済政策の策定には、自ら「ヒポクラテスの誓い」を立てるくらいの矜持が必要だ。2014年に増税に踏み切り、これをまた行うというのであれば、日本の将来への不安はまさに「いまそこにある危機」として現出するだろう。
 Economic policymaking must include its own Hippocratic Oath. By hiking taxes in 2014, and threatening to do so again, Japan is doing clear and present danger to confidence.

アベノミクスの自爆を認めるために、二人ものノーベル賞受賞者を呼ぶ必要はなかった。 自分の鏡を見つめ直せば済む話だったのだから。
Tokyo shouldn’t need a couple of Nobel winners, just a look in the mirror, to explain why Abenomics bombed.

*東京で活動するウィリアム・ペセック(William Pesek)は、主にアジア経済に関する記事を執筆する、投資情報専門誌『バロンズアジア』のエグゼクティブエディター。 http://www.barrons.com/asia Based in Tokyo, William Pesek is executive editor of Barron’s Asia and writes on Asian economics. www.barronsasia.com  ≫(勝見貴弘氏facebookより引用掲載)

https://www.facebook.com/notes/%E5%8B%9D%E8%A6%8B-%E8%B2%B4%E5%BC%98/%E7%B7%8A%E6%80%A5%E5%92%8C%E8%A8%B3%E3%82%A2%E3%83%99%E3%83%8E%E3%83%9F%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%81%8C%E5%A4%B1%E6%95%97%E3%81%97%E3%81%9F%E7%90%86%E7%94%B1-japan-times%E6%97%A5%E8%8B%B1%E4%BD%B5%E8%A8%98fb%E7%89%88/966379090082502


まちづくりの哲学:都市計画が語らなかった「場所」と「世界」
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●ネット党首討論 司会の古市憲寿、小沢一郎をコケにする

2016年06月20日 | 日記
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●ネット党首討論 司会の古市憲寿、小沢一郎をコケにする

ネット党首討論(ニコニコ動画など主催)で、司会の社会学者の古市憲寿が、小沢一郎を標的に、揶揄い発言をしたことが話題になっている。流石の小沢も、党首討論に相応しくない質問だと、激怒したようだ。まあ、ニコニコ動画に、討論会を仕切られたとなれば、NHKの次にアンフェアーなネットメディア、嵌められるリスクがあることを、小沢一郎も知るべきだが?側近に、ネットメディアの性癖など、知る人間がいないのかもしれない。ことの顛末は、以下のハフィントンポスト紙を参照願いたい。

同氏は、著作『絶望の国の幸福な若者たち』で脚光を浴び、若者世代の代弁者的存在となり、保守リベラル双方から貴重な論客として知られる、社会学者の古市憲寿だが、ある程度興味を持ってこの人物をウォッチしていたが、どうも、『絶望の国の幸福な若者たち』が偶発的著書であり、それ以降、これといった業績が見当たらない。印象的には、小さな湯浅誠的存在だが、相当に常識を逸脱している。筆者は、同氏が上野千鶴子氏の直弟子と聞かされ、幾分バイアスの掛かった目で評価していたが、どうも相当な似非者のようである。

古市か出版社が、同氏を上野千鶴子氏の弟子であったような印象をマスコミに拡散させていたようだが、弟子でも指導教官でもない事実が判明している。にも拘らず、同氏は、『「上野先生、勝手に死なれちゃ困ります 僕らの介護不安に答えてください」などと、誤解情報を悪用する手段を用いて、メディア戦略を練ったようである。J-CAST NEWSが、厳しくその点を指摘している。ここ数年は、若者世代問題や介護問題で、如何にも研究者らしい顔で、政府委員や各種フォーラムの人気者だが、相当に胡散臭い人物だ。第二の長谷川幸洋、影の立花隆風である。*最後にJ-CAST NEWSも参考引用しておく。

筆者は、同氏が出演しているテレビ等を視聴していないが、相当に賛否両論な発言で、世間を愉しませているらしい。その多くは、非常識を、それ程悪いことではないのでは?的な発言を連発し、被炎上に身を置くことが性癖の男のようである。乙武パリ不倫旅行の同行者としても名を馳せたようだ。結局、テレビ屋や電通にとって、都合の良い社会学者と云う事ようだが、まっとうな社会学者が多いだけに、社会学者の面汚しと云うリスクを多く抱えている。若者代表と言いながら、上から目線の印象が強く、到底、現在の若者を代表しているとは認めがたい。予定調和にならない司会を目指したと云うが、小沢を揶揄ったこと自体が、既に予定調和だったのだろう。

ネット投稿などを見ていて笑ったのは、『朝生』の田原総一朗が呼んでくるゲストは、どいつもこいっも、ロクデナシ、と云う書き込みがあった。読んでみると、この古市も常連らしいが、猪瀬、舛添、ハマコー、長谷川幸洋、竹中平蔵、櫻井よしこ、手嶋龍一、歳川隆雄、ベンジャミン・フルフォード、池田信夫、金美麗、田母神俊雄、三橋貴明、宮崎哲弥、青山繁晴、山際澄夫、渡辺昇一、クライン孝子、竹田恒泰、堀江貴文、渡邉美樹、水島総‥等、大丈夫か?田原総一朗?まあ、個人的偏向で、左翼、リベラル、良識派割愛だがね(笑)。


≪ 古市憲寿氏、小沢一郎氏を激怒させる「再婚相手は見つかった?」 ネット党首討論中に質問 (UPDATE)

参院選(6月22日公示、7月10日投開票)を前に、6月19日夜、ハフポスト日本版などのネット企業10社による「ネット党首討論」が開かれた。自由民主党・安倍晋三総裁ら9党の党首が消費税や憲法について激論を交わす中、司会で、社会学者の古市憲寿氏が、「生活の党と山本太郎となかまたち」の小沢一郎代表に対して「再婚相手は見つかったんでしょうか?」と質問。小沢代表が怒り出す一幕があった。
 古市氏は、小沢代表が手をあげず、この日の討論であまり発言がないことから「僕は小沢さんが再婚相手が見つかったか、聞いてみたいんですが」と質問。小沢代表はムッとした表情を浮かべ「それは今日のテーマでしょうか。興味でこういう討論をするんじゃないんじゃないですか」と首をかしげ、質問には答えなかった。
  その後、古市氏はスタッフから手渡された紙を見て、「読んだ方がいいのですか? 先ほど小沢代表に対しまして、大変失礼な発言をしました。発言を撤回して、心よりお詫び申し上げます」と述べた。
 しかし「政策っていうのはマニフェストを 読んでもわかるじゃないですか。こういう(ネット討論の)場があるということは、人柄を見ることが一個、意味でもあると思ったんですね。聞き方はちょっと 失礼だったかもしれないですけれども」と発言した。
  小沢代表は表情を変え、「(古市氏の発言は)あなたがたの釈明ではないよね。おかしい。こういう場でそんなことを言うなんて、どうかしている。党首討論と関係ない。お詫びするならお詫びするで、きちんとしなさい。そんな言い草ないでしょう」と述べた。 【UPDATE】 2016/6/19 23:00

  ハフポスト日本版は、ネット党首討論が終わった後、小沢氏に「再婚相手」の質問をした、古市憲寿氏にインタビューをした。会場から出てきた古市氏に声をかけると、足を止め、雨が降る中、一つ一つの質問に答えた。

——どうしてああいう質問を小沢氏にしたのでしょうか。

「当然、馬鹿にする意図はないです。インターネットの意見などを見ていたら、(討論中に)小沢氏があまり発言していないことや最近の小沢氏が『何をやっている のだろう』という、本人の近況について気にしている人が多いことに気づきました。そうした背景があり、あのような質問をしました。不快にさせてしまったとしたら、申し訳なく思っています」 「せっかくのインターネットの党首討論でありましたし、動画で中継されていました。今回は経済や憲法が討論の主なテーマでしたが、政策などはウェブサイトやパンフレットを見れば、だいたいわかりますよね。 司会者として、各党首の人柄を浮かび上がらせたい、という思いがありました。そういう意味では小沢氏だけではなく、みなさんにも同様の質問をして、政策以外の政治家の一面を見せたかったのですが、できませんでした。そこは反省しています」。

——選挙において政治家の人柄は大事だと思いますか。

「 各政治家のウェブサイトのページビューを見ても、プロフィールの部分がよく見られているようです。有権者の中には、投票するときに政治家の人柄を判断材料の一つにする人もいるはずです。党首の議論は、テレビで既に行われています。(テレビとは違った)側面で討論を進めようと思っていました。実際、今回も、安 倍首相や民進党の岡田克也代表、共産党の志位和夫委員長の激論中にネットのコメントも盛り上がりました。 全体としては、通常行われている議論の「再確認」になってしまった面もあり、司会者として、もう少し工夫ができたのではないかと思っています。」

——ところで古市さんは今回の参院選ではどこに注目していますか?

「 やはり選挙権が18歳以上に引き下げられたので、10代20代の投票率ですね。 」

——今後こういうイベントがあったら司会は引き受けますか?

「党首討論に限らず、面白いかそうでないかで判断したい。今回もそういう理由で引き受けました。もちろん台本がありましたが、予定調和にならないよう心がけたつもりです。」
 ≫(The Huffington Post | 執筆者: Ryan Takeshita )


 ≪ 古市「ハーフは劣化早い」発言を指導教員が痛烈批判 「明らかな差別発言」「『製造物責任』が問われかねない」
  東京大学大学院総合文化研究科の博士課程に在籍する社会学者、古市憲寿さん(30)による「ハーフは劣化が早い」発言をめぐり、古市さんの指導教員がSNS上で批判、謝罪した。 博士課程院生の学外行動について謝る必要はないといった声も寄せられているが、当の指導教員は「『製造物責任』のようなものが問われかねない」「他のゼミ生の名誉のためにも反論した」と語る。

■「ウエンツさんに怒られても不思議ではありません」
 「これは明らかな差別発言です。人種的な特性について特定のレッテルを貼る行為で、ウエンツさんに怒られても不思議ではありません。本来『ハーフ』という表現も良くないのですが」 古市さんの指導教員で同研究科の瀬地山角(せちやま・かく)教授はJ-CASTニュースの取材にこう話す。
  2016年1月1日放送のバラエティー番組「ワイドナショーSP」(フジテレビ系)に出演した古市さんは、タレント・ウエンツ瑛士(30)さんに「一番いい時期って、ハーフってなんで劣化するのが早いんでしょうね」と発言。ウエンツさんの反論にも、「ウエンツさんのことじゃなくて、でも、一般的になんか、劣化って早くないですか?」と重ねて持論を述べた。
 番組放送後、これに対し「差別発言」との批判が殺到。事態を察したのか、古市さんも5日にウエンツさんとの2ショットをツイッターで投稿し、「安心してください。仲良しですよ」と「釈明」した。
 しかし、なおも批判は収まらなかった。 こうした流れをうけ、瀬地山教授は7日、フェイスブック上で「(発言は)私の責任でもあります」「当人にも伝えるつもりです。申し訳ありません」と謝罪していた。
 取材中、記者が古市さんの「釈明」投稿に触れると「別の事情があると当人から聞きましたが、問題であることに変わりありません」と一蹴し、 「ウエンツさんと仲が良いかどうかは問題ではありません。差別主義者が使う『I HAVE BLACK FRIENDS』という言い回しを地で行くものでしょう。なぜこんな投稿をしたのか理解に苦しみます」 と厳しく非難した。

■「上野千鶴子が古市さんの指導教官」はデマだった
 博士課程院生の学外活動であることを考慮してか、フェイスブックでの投稿については大学関係者から「指導教員は関係ない」との声も寄せられている。
 なぜ、自身の見解を示す必要があったのか。 瀬地山教授は「博士課程なので、逐一指導するわけではありません」としながらも、「こうした重大な発言となると、『作ったもの』に例えれば、『製造物責任』のようなものが問われかねません」と語る。
  また、古市さんの発言がゼミ関係者の間でも話題となっているため、「私の態度表明も必要でしたし、他のゼミ生の名誉のためにも、そんなヒドいゼミじゃないと示すためにも、きちんと反論していることを指摘しておきたかったのです」と胸の内を明かした。
 それに加え、上野千鶴子・東大名誉教授が古市さんの指導教員だ、というネットのデマを否定する意図もあったと話す。実際、今回の騒動のさなか「指導教員は誰だ」といった趣旨の書き込みも見つけたようで、「他の方に迷惑がかかるのを防ぐ必要がありました」と話す。 確かに、上野さんと古市さんの深いつながりはたびたび話題となっていた。2011年に共著「上野先生、勝手に死なれちゃ困ります 僕らの介護不安に答えてください」(光文社新書)を出版したり、数々のインタビューをともに答えたりしている。専攻も共通しており、退官前の4年間はとも に東大に籍を置いていた。  ≫(J-CAST NEWS)

人類進化の謎を解き明かす
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●21世紀型”無抵抗の抵抗” 政府がその気なら、意趣返しだ!

2016年06月18日 | 日記
森達也・青木理の反メディア論
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●21世紀型”無抵抗の抵抗” 政府がその気なら、意趣返しだ!

安倍政権が、伸び悩む個人消費に苛立っている。唯一の表看板、「円安株高」も、今や昔。15年の4月に、2万868円まで上昇、3万円超え確実などと囃し立てられたが、今では、1万5千円台死守で、政府日銀は血眼になっている。経済の“け”の字に当たる個人消費が伸び悩むだけなら、まだ打つ手は幾分あるだろうが、肝心のこの消費が、日ごと縮小しているのだ。そのような状況に苛立っている麻生財務相は、八つ当たり紛れに「いつまで生きるつもりなんだ!」と90歳老人を罵倒していた(笑)。


≪ 「いつまで生きるつもり」 麻生氏発言、北海道の集会で
 麻生太郎副総理兼財務相は17日、北海道小樽市で開かれた自民党の集会で「90になって老後が心配とか訳のわからないことを言っている人がテレビ に出ていたけど、いつまで生きているつもりだよと思いながら見ていた」と述べた。消費拡大が経済の浮揚につながるとの文脈での発言だが、高齢者の侮蔑とも 受け止められかねず、論議を呼ぶ可能性がある。
 麻生氏は国内で1700兆円を超す個人金融資産があるとして「みんながじーっとしているのが、今最大の問題だ」と指摘。「あったらその金は使わなきゃ、何の意味もない。さらにためてどうするんです」などと話した後、この発言をした。 ≫(東京新聞・共同)

 
麻生の気持ちは判らないでもない。理屈の上では、その通りだ。90歳から100歳に向かい、どれだけの飽食が出来ると云うのか!愛人を抱えるのも容易ではないだろう?だったら、何かに使えよ!近所となりのカアチャンやガキ集めて、大盤振る舞いして、この世の憂さをサッパリさせたらどんなもんだ。身体が動くなら、夜な夜な紀伊国屋文左衛門気取りで、世のため人のために、銭バラ撒いてくれよ!と、お国の大蔵大臣(今は財務大臣)が泣きを入れている。

しかし、麻生は重大な勘違いをしている。いや、安倍政権の政治家すべてが勘違いしている。考えてみよ、ファシズム的政権運営をしている警察国家的内調が警察やマスコミまで動員して、反政府分子を探し、監視体制に入っている「空気」を、常軌を逸していない国民であれば、誰もが感じている。積極的に抵抗してはいけない。この際は“面従腹背”が唯一の選択だ。声を出して、不満を言ってはいけない。ただ、そうですね、変ですねと言いつつ、その国の望みと逆のことをしていれば、いずれは、強権政治も終わりを告げる。それまでは、意地でも、自己裁量権が及ぶ「個人消費」の面だけでも抵抗してやろう。そう思うのは、経済理論からも、情緒的にも賢明な選択だ(笑)。

護送船団方式で、高度経済成長だと太鼓を叩き、地方の次男、三男を「集団就職」で、構造的な召集命令出し、地方の共同体を破壊して、都会に「核家族」を意図的に構築したのは、誰あろう、日本政府だ。しかし、日欧米諸国の先進諸国の実物経済はどん詰まりに至り、金融経済とグローバル経済を、最後の砦として一般ピープルを制御しようとした。しかし、カスミのような富(マネー)は生まれるが、こいつは直に口に入れても、味もそっけもない。トドノツマリニ、介護は家族でと言い出す。家族をバラバラにして、家族と言えない家族構成を知っていながら、老々介護せよ!手当は引き下げる、負担は増やすぞ!

このような政府の悪魔的棄民策には、意図的に裏声で国歌斉唱したくなるのが世の常だ。頼れるものは、身近のわずかの人情と、それを支える富が、高齢者にとって唯一の拠りどころなのだ。誰が、棄民策を鬼の首を取ったようにひけらかすドアホな安倍を歓ばすことが出来ると云うのだ。のたうち回れ、気が狂ってしまえ。意地でも、銭は使わん!最後の抵抗は、こうした現代の「無抵抗の抵抗」と云う構図を生む。お国の為に戦争に行き、命からがら帰国すれば、多くの友は戦死し、挙句に、追い立てられるように東京に出稼ぎに行き、仕事が減ったからクビだ。

死んでも、国が儲かるような行動をしてはイカン!厳に戒めよ!目に見える抵抗は危険だ。兎に角、安いものをとことん追求する。ギリギリ、命が保てる程度の食物だけで良い。安い服でも買うのはやめよう。穴があいたら、尻当パッドで乗り切ろう。大正昭和生まれには生きる知恵がある。今の政権の経済政策が続く限り、我慢くらべだ。財布の紐は、滅多なことでは開かない。冥途に一緒に持って行く気で踏ん張るしかない。これが21世紀の「無抵抗の抵抗」だ。口惜しかったら、デフォルトでもなんでも好きにやってくれ!爺婆と馬鹿におしでないよ。私らには、お前たちの弱味は判っているのだから。

上述のように、筆者には、現在の高齢者の人々の気持ちが分析できる。ご都合主義で、国民をちやほやし、御霊は靖国?冗談じゃない。“死んで花実が咲くものか”チャンチャラ可笑しいわけである。筆者自身は高齢者予備軍だが、最近面白い現象に気づいた。高配当の株式は、それなりに所持しているが、先刻承知の通り、換金すれば大損になるのだが、“果報は寝て待て”の配当性向は日々改善の方向にあるので、資産に対する利潤率はうなぎ上りなのだ。自社株買いも盛んなので、配当性向は明るい未来が拓けている。つまり、資産が資産を生み、欲しいとも言っていないのに、メカニズムが、富が富を連れてくる。1%対99%の戦いとは、こういう現象の大きいヤツなのだろう。

これでは、エンゲル係数族は、“働けど働けど、我が暮らし楽にならず、じっと手を見る”ことにしかならない。つまり、現役世代が最も苦境に陥る。サイレントな「無抵抗の抵抗」を選択できるレベルにすら達しないわけだから、これは「目に見える抵抗」を選択すべきなのだが、その「空気」が感じられない。サイレンとな抵抗も出来ないのなら、せめて、左翼にでも投票する行動を起こせば、幾ばくか変るのだが、この層に属する人々の多くは、投票したことがないとか、それに近い状況に身を置いている。そして、思考を停止し、いま現在が何となく愉しければ、それで良いか、となっている。これといった解決の糸口が見えない。暗い世の中だね。欧米経済国家が、ヤケクソで「戦時経済」に走らないことを祈っておこう。

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●死にきれぬ舛添は“解任or解散” 次の都知事が誰になろうと

2016年06月15日 | 日記
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●死にきれぬ舛添は“解任or解散” 次の都知事が誰になろうと

死にきれない舛添都知事を都議会全会派一致で「不信任案可決へ」。議会が“死にきれない都知事を介錯”と云う、何とも後味の悪い結論になりそうだ。以下は、朝日と時事の舛添知事に関する報道だ。不信任案可決方向に至った経緯は、テレビ報道好きな方たちなら、筆者以上に詳しいだろうから、余計な解説はやめておく。個人的には、甘利事件やパナマ文書(タックスヘーブン)問題隠しに利用され、舛添は巻き添えを喰らった面も多いにあると感じている。まあ、いずれにせよ、首都東京のトップを務める人格はないのも確かだった。ただし、あれが、唯一無二の安倍晋三が推挙した男である。

野次馬的には、直近国政選挙への悪影響の為に、巻き添えを喰らった以上、やるべきことをすべてするのも、舛添らしい生き方で、面々とはしないが、裏切りを受け、恥を掻かされただけでは到底“死に切れない”。この際は、都議にも無理心中して貰おうではないか!死なばもろとも、冥途の土産話にもなる。もう、政治家としてはアウトだろうし、評論家や著述で生きていくしかないのだろうが、その道は棘だ。自業自得と云う面が多いのだが、権力好きが、権力の都合で切られたと云う寸劇だけに、安倍自民政権への恨みつらみは、計り知れない。筆者は、この男自ら命を絶ちはしまいかと、一瞬不安がよぎった。

 ≪ 舛添氏不信任案可決へ 都議会与野党、案を一本化
 東京都の舛添要一知事をめぐる政治資金の公私混同疑惑などの問題で、都議会最大会派の自民党は15日未明、舛添氏への不信任決議案を議会運営委員会理事会に提出した。都議会の各会派は、それぞれが出した不信任案を自民案に一本化し、15日の本会議に上程、審議する。舛添氏が自ら辞職しない限りは、同日午後に可決される見通しだ。
 不信任案は、123人の在籍議員の3分の2以上が出席し、4分の3の賛成で可決される。可決された場合、舛添氏は10日以内に議会を解散しなければ、失職することになる。舛添氏が議会を解散しても、都議選で新たに選ばれた議会が再び不信任案を可決すれば、舛添氏は失職する。
 14日午後に開かれた議運委理事会では、与党の公明党や野党の共産党、民進党などが、それぞれ計7本の不信任決議案を提出した。舛添氏に自ら辞職を決断するよう説得していた自民も交渉が難航し、夜になって不信任案を提出した。
 14日は、舛添氏への説得が続いた。都議会の川井重勇議長(自民)も、主要4会派の要望を受けて理事会前に舛添氏と会談して辞職を促したが、舛添氏は「応じられない」と拒否したという。
 その数時間後、舛添氏は議運委理事会に出席。一連の問題について陳謝したうえで、不信任案を可決したら今夏のリオデジャネイロ五輪・パラリンピックを前に都政が混乱すると改めて説明。「第3回定例会(9月議会)に私の身柄を託したい」と訴え、13日と同様に不信任案提出の先延ばしを求めた。
 自民の14日午前の都連の幹部会では、一連の問題に対して世論の批判の矛先が自民に向かいつつあることから、「かばいきれない」との意見で一致したという。だが、不信任案が可決された場合、舛添氏が都議会解散を選択することを警戒。「舛添さんが自分から辞めれば、不信任を出さなくて済む」とし、舛添氏へ辞職を促してきた。
 舛添氏をめぐっては、政治資金での家族旅行や大量の美術品購入など私的流用疑惑が相次いで発覚。公用車の利用や高額な海外出張も問題となり、13日に都議会総務委員会の集中審議が開かれた。一問一答形式での舛添氏の説明が「不十分」とされ、質疑した6会派のうち自民を除く5会派が辞職を要求した。  ≫(朝日新聞デジタル)


 ≪ 参院選へ障害除去=自民、舛添氏に引導
 政治資金の公私混同問題で瀬戸際に立たされている舛添要一東京都知事をめぐり、自民党がようやく不信任決議案を提出し、「舛添切り」にかじを切った。野党に加え与党の公明党も即時辞任を求める中、少しでもかばっていると見られれば、批判の矛先が自らに向き、7月の参院選の「障害」になりかねないためだ。
 自民党は当初、舛添氏を追い込めば、参院選と都知事選の「ダブル選」もあり得ると警戒。次の知事の任期が2020年東京五輪の開催時期と重なることもあり、辞任時期の先延ばしを探っていた。
  ただ、煮え切らない態度を続けている自民党への批判は無視できないほどに広がっていた。党関係者の一人は、参院選東京選挙区で陣営が開いた集会などで、聴衆から「なぜ舛添氏を辞めさせないのか」とのやじが飛んだり、出席した支持団体から「このままほっておくなら、自民を応援しない」とささやかれたりしていると明かす。
 比例代表で同党から組織内候補を擁立する職域団体が14日に開いた会合でも、谷垣禎一幹事長が「今、東京で苦労している。こういうことが起きるとペケが付くかもしれない。これが参院選の怖さだ」と指摘した。
 西日本選出の閣僚は舛添氏の問題が地元に影響しつつあると焦りを募らせる。「4年後の知事選が東京五輪と近接しようが、そんな先のことはどうだっていい。 それより目の前の参院選だ」と言い切った。奈良県連は舛添氏の早期辞任を求める申し入れ書を14日、党本部に速達で送った。
 自民党としては、不信任案の採決前に舛添氏が自発的に辞任するのがベストで、同党はぎりぎりまで調整を続けるとみられる。一方、不信任案が採決されれば、可決は確実な情勢。問題は可決後、舛添氏が辞職するか、都議会を解散するか見えていないことだ。
 知事選になった場合、本命の後継候補がいるわけではなく、人選が難航するのは必至。一方、政府関係者の一人は「舛添氏は議会を解散する可能性がある」と身構える。
 民進党の枝野幸男幹事長は14日、記者団に「お辞めいただくのは当然だが、舛添知事をつくった自民党がきちっと引導を渡す責任がある」とけん制した。 ≫(時事通信)


小林よしのり氏は、以下のように舛添問題を「ギロチン」と表現し、それ相当の評論をしている。筆者と相当似ている主張が多いので、こそばゆい(笑)。


≪ 舛添都知事をギロチンにかけよと熱狂する民衆
舛添都知事をギロチンにかけよという民衆の声が静まらない。
都議会でもマスコミでも、集団リンチが続いている。

たまごサンドを買ったのか?
中国服は書道に有効か?
出版社の社長は来たのか?
公用車で巨人戦や第九コンサートを見に行ったのか?

ケチな追及を政治家や民衆が大真面目にやっている。
自公が参院選への影響を恐れて不信任案を提出するかも しれないそうだ。
選挙のためなら集団リンチに加わるという。
舛添都知事は給料ゼロで働くと言う。
タダ働きすると言ってるのに、それでも民衆は処刑台に 上れと言っている。
次の都知事にはだれがふさわしいかと都民に尋ねたら、
東国原とか橋下徹とか言っている。
面白そうだからとか、大阪で頑張ってたから東京でもとか 言っている。
こんなバカどもが巨額の費用を使って、また面白いか否かの 判断基準でリーダーを選ぼうとしている。
まさに『民主主義という病い』だが、この多数派の暴動を 個人で止める術はない。
テレビに識者で出てくる者も、辞任の必要はないなどと 言おうものなら炎上して、次のテレビ出演はないだろう。
そもそも集団リンチに加わらない識者などメディアには 声もかからない。
「レ・ミゼラブル」のエピソードに倣って、コソ泥には 銀の食器を与えよ、反省して死にもの狂いで働くからと 言っても、聞く耳を持たない。
誰もが追及しやすいケチな金額だったことが舛添のミス だった。
石原元都知事のように、週3日しか都庁に出て来なくて、 舛添とは比較にならないほどの公私混同の贅沢三昧をして、 新銀行東京の設立に都税1400億円を突っ込んで 失敗しても、民衆は全然怒らない。
民衆とはそうした愚昧な連中なのだ。
『民主主義という病い』はもう脳髄に達していて、 治療不可能である。
 ≫(小林よしのり公式ブログより)


舛添都知事の行く末は、このくらいにして、それでは、次の都知事は誰なのだ、と云う点に興味に移るのが当然だ。先ずは、リテラが苛立ち紛れに、以下のように書いている。あきらかに、テレビ業界の格好のゴシップ報道番組に巻き込まれた舛添だが、自業自得な面もあるので擁護するまでには至らない。ただ、テレビ屋などと云うものは、何でもかんでも、バラエティー化させることに常習化している。政治、社会問題、世界情勢、事件事故、時には倫理道徳まで、いかに面白おかしく深刻にそして大仰に、画面の向こう側にいる愚民たちを、トコトン阿呆にする存在である。

しかし、それが「一億総白痴」の洗脳箱なわけであり、目的でもある。「一億総活躍」にも、同じニオイがしてくる。その総監督が、実は広告代理店電通であることには、目に見えない大きな仕掛けがあるようだが、いずれは力が消えていくのだろう。正直、7~8割の中高年の家庭においては、茶の間やリビングにTVがあり、家族のコミュニケーションの一端を担っている。高齢家庭や貧困家庭においては、最も費用の掛からないレクリエーションにもなっている。つまり、上述のような家庭からTVを持ち去ったら何が起きるか、想像しただけで、現在の世の中の空虚さが理解出来る。

テレビ屋も、視聴者も、そのことを意識下で行っていると言い切れないのが、現状なのだろう。無意識に、既にTVは、家族や家庭と云う小さな共同体の一員にさえなっていると言える。今夜は、眠くなったので、次の都知事に、誰が相応しいかまでの言及はしない。但し、上述のような国民に向かって、候補者が、どんな政策を打ち出そうと、大した争点にはならないだろう。情報を提供する側、受け取る側、双方が無意識で、プロパガンダを共同体の一部に組み入れているのだから……。


≪ 舛添の後の都知事は? アンケートで1位橋下、2位東国原というトホホな結果が! インチキ元知事に踊らされるマスコミの責任
 おいおい、正気か?
 テレビを見ていて思わずそうつぶやいてしまった。
 昨日29日の『アッコにおまかせ!』(TBS)で、舛添要一都知事の一連の騒動を受け「都民が願う新しい都知事」というアンケート調査を放送していたのだが、その結果は以下のようなものだった。
1位 橋下徹
2位 東国原英夫
3位 池上彰
4位 小泉純一郎
5位 小泉進次郎
 3位以下はなんとか理解できるものの、1位と2位が橋下、東国原って……。
しかし、番組の出演者たちは納得の様子。和田アキコは2位の東国原氏を 「よく勉強してるしね」と賞賛し、1位が橋下氏だと分かると、全員が「あ〜」とうなづく。NON STYLEの井上裕介は「なるほど、なんか変えてくれそうな気がしますね」とコメントした。  たしかに、同番組だけでなく、『ゴゴスマ』(TBS系)などいくつかの番組、メディアが“ポスト舛添”アンケートを行っているが、そのほとんどが1位は橋下氏、2位は東国原氏と同様の結果を示している。
 アンケートに答えた人たちは本気でこの下品な嘘つき元知事たちが“五輪の顔”になってもいいと思っているのだろうか。東京都民はもうちょっと知性と良識があると思っていたが……。それとも、石原慎太郎→猪瀬直樹→舛添要一と、3代にわたり問題都知事を誕生させた都民のアンケートなんだから、この結果は当然なのか。
 しかし、これは決して都民だけの責任ではないだろう。というのも舛添問題が噴出して以降、メディアがこぞってこの2人の発言を取り上げ続けているからだ。
 例えば、橋下氏はこの問題が勃発して以降、連日のようにTwitterやメルマガで、舛添批判を展開している。自身の冠番組『橋下×羽鳥の新番組(仮)』(テレビ朝日)でも、海外出張問題などを取り上げ、「スイートルームなんか絶対に必要ない」「舛添要一知事の外遊視察経費にはびっくり。大阪府、大阪市では考えられない」「東京都知事がそんなに偉いのかね」と発言した。
 すると、この発言をテレビやスポーツ新聞、ネットニュースなどがこぞって紹介。結果的に、毎日のように、橋下氏の都知事問題に関する見解が拡散もされていくという仕掛けだ。
 東国原氏の場合はもっと露骨だ。『バイキング』『みんなのニュース』(フジテレビ)、『ゴゴスマ』『白熱ライブ ビビット』(TBS)、『胸いっぱいサミット!』(関西テレビ)などにコメンテーターとして登場、「法的にはギリギリだが納得できない」「人間的にアウト」などといった厳しい舛添批判を喋り、少し前の“ハニートラップ評論家”から一転、舛添問題評論家のような扱いを受けている。
 29日の『サンデージャポン』(TBS)でも、舛添知事の記者会見に話題が及んだ際、テリー伊藤氏が突然、何の関係もないのに「(記者会見に)橋下さんや東国原さんみたいな人が行かないと勝てないよ」とコメントしていたが、今では舛添知事問題を語るときは、2人のことを持ち出すのがまるでお約束のようになっているのだ。
 マスコミが、連日のように舛添都知事の問題を取り上げる中で、こういう扱いをしていれば、それらを見た人たちが“ポスト舛添といえば、橋下か東国原”というふうに刷り込まれていくのは当然だろう。
 しかも、これを笑って済ませられないのは、この2人が本当に都知事選挙に出そうなことだ。  本サイトでも報じていたように、橋下氏に関しては官邸サイドが本気で都知事選に担ぎ出そうとしており、菅義偉官房長官がすでに接触したという情報もある。
 一方の東国原氏もやる気満々だ。東国原氏は舛添問題がまだ盛り上がっていない頃からあちこちのメディアにしゃしゃり出て舛添批判を口にしていたが、それは明らかにポスト舛添を意識してのことだったという。 「東国原さんはすでにいろんな人に出馬を相談しており、ブレーンを集めている状態。自民党の推薦は難しそうですが、それでも、橋下さんさえ出なければ勝てると踏んで、出馬に踏み切るつもりのようです。あとは橋下さん次第でしょうね」(全国紙政治部記者)
 もし、このまま舛添知事が辞任に追い込まれて、彼らのうちのどちらかが都知事選に立候補したら、マスコミは事前運動に協力したことになる。というより、2人とも明らかにそれを狙って、マスコミを利用しているのだろう。
 たんに視聴率が取れるからというだけで、嘘つき弁護士やインチキな三流芸人を持ち上げて、都知事になるお膳立てをしてしまう。マスコミの浅はかさには、もはや語る言葉もない。  
 ≫(リテラ:社会・伊勢崎馨)

産廃Gメンが見た 食品廃棄の裏側
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●「民進もれなく共産ついてくる」 だから怖いのね安倍ちゃん(笑)

2016年06月14日 | 日記
憲法に緊急事態条項は必要か (岩波ブックレット)
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●「民進もれなく共産ついてくる」 だから怖いのね安倍ちゃん

安倍は、周りが全員味方だと認識すると、調子にのる軽輩なのだろう。武士階級で言えば、足軽どころ、雑兵階級の、半分追剥ぎ武士なのだろう。まあ、長州下級武士階級命と“尻ペタ”に入れ墨シールが貼ってあると云う噂は本当かもしれない(笑)。NHKや共同通信の世論調査によると、安倍自民の参議院選大勝利は、既に既定の事実化プロパガンダがたけなわである。にも拘らず、野党の悪口三昧に明け暮れているのだが、ただのバカなのか、悪口が趣味なのか、はたまた、どこかでビビッているのか判断がつかない。

筆者の推測が正しければ、日本経済数値が悲鳴と云うレベルに到達していない故の、愚民の鈍感さに救われている安倍内閣の支持率だが、世界的潮流になりかけている、“円高株安”は、米フロリダ銃乱射事件や英国のEU離脱の可能性などに加え、米大統領に“ヒラリー・サンダース政権”が誕生した時、英米覇権の構図が崩れるので、世界はひっくり返る。まあ、現時点では安倍自民が二馬身リードを保っているが、「共民社生野党連合」にも、追い風が吹く気象予想図になっている。今日も株価は1万6千円割れしていた。産経フジのTVニュース報道は、以下のように報じている。

≪ 安倍首相が講演 「民進党にもれなく共産党がついてくる」
「民進党には、もれなく共産党がついてくる」と述べ、野党共闘を皮肉った。 安倍首相は「野党統一候補というものではなくて、共産党、民進党の統一候補。民進党には、もれなく共産党がついてくる」と述べた。  安倍首相は11日、愛媛・松山市で講演し、アメリカのオバマ大統領の広島訪問や、北朝鮮の弾道ミサイル発射への対処などにふれ、「助け合う同盟は絆を強くした。日本の安全は、より確かなものとなった」と強調した。
 そのうえで、自衛隊解散を訴える共産党とともに、民進党が安全保障法制の廃止を訴えているとして、「日米同盟を根幹から揺るがし、絆と信頼を断ち切る」と述べ、民進、共産勢力に、力を与えないよう呼びかけた。 ≫(FNN)


到底、一強他弱政権として、我が世の春を満喫している内閣総理大臣とは、到底思えない。おそらく、虐められることを怖れて、虐める側の集団に、常に身を置く性癖があるようだ。そして、ジャイアンの後ろ盾で、「オマエの母ちゃんデベソ!」と叫んでいる“骨川スネ夫”のキャラと重なる部分が多い。安倍は、強者だからジャイアンだろうと云う短絡的見方もあるが、冷静に安倍を観察していると、“スネ夫”のキャラと被る点が目立つ。Wikipediaによると、スネ夫は、
 ≪ナルシストかつイヤミ、口が上手く虚言癖の持ち主。強者には徹底してへりくだる虫のいい選択しかしない。父親は会社社長で家庭が裕福であり(小学生でありながら月の小遣いが1万円)、度々自慢話を吹聴してのび太を憤慨させたりうらやましがらせたりする。ごく初期にはメインの悪役になることが多くジャイアン以上に威張っていたが、間もなくジャイアンの子分としての立場を確立した。≫
と解説されている。


明らかに、安倍晋三はスネ夫である。さしずめ、ジャイアンの役は、「アメリカ」、或るいは「米軍」と云うことになる。先回のG7サミットで見せた世界レベルの醜態の内容を吟味しても判るが、狂言癖があり、権力者だと思っている自分自身の存在に酔いしれている。勇気の欠片すらない言論人や報道各社の幹部どもを、へりくだらせ、威張り散らし、代々の政治屋稼業で得た政治資金を懐に入れ、家柄が良いお坊ちゃん風を装う。長州長州、松下村塾を自慢気に語るが、ただの田舎侍にしか過ぎない。常日頃、常道や正論を語る人々を憤慨させ悦に入っている。

しかし、内心、まったく自分で築き上げた「力」がないので、常時不安に苛まれている。朝から晩まで、自己催眠を掛けながら、精一杯の嘘を撒き散らしていないと、怖くて怖くて、腹が痛くなってくる。つまり、自己暗示で平常心を保った積りになっている“スネ夫”なのである。大所高所から眺めると、何とも哀れな男に過ぎない。しかし、世界に「アベシンゾウ」のキャラは、完全にバレバレになっている。吐き出す言葉は、妄言、夢想であり、データまでつまみ食いして捏造する。しかし、怖ろしいことは、世界は知っているのに、日本には、勘違い族が半数近くいると云うおぞましさだ。

 経済学的に見ても、クソノミクスは崩壊している。どんな僥倖が日本経済に起きても、安倍と黒田の政策で、消し去ってしまう程、惨憺たる悪政である。円高趨勢は、止まるところ知らずに接近中だ。ウッカリ、英国のEU離脱が決定した場合、一瞬で対ドル100円を切ってしまう。長期金利もマイナス0.16%なのだが、0.2%になっても不思議ではない。庶民の預貯金にも、マイナス金利が適用される日も近いだろう。持ち株残高が2000万円あるから等と思って、良い気になっていると、1000万円目減りすることも覚悟した方が良い。内需は冷え込むレベルから、フリーズと云う状況を呈するだろう。

現状、ジャイアンである、アメリカ及び米軍は、「米国史上最悪のフロリダ銃撃事件」で、恐怖と怒りと憎悪が入り交じった、複雑な社会問題に突入してゆくことになる。これは、ジャイアンの変身であり、“安倍スネ夫”にとっては、青天の霹靂となる。日本の報道の不自由度から察するに、一般ピープルが、アメリカの大転換に気づくには、数年を要する。つまり、見ている聞いているようで、嘘情報塗れになるので、()つきの「国際社会」においては、数少ない開かれているようで「閉ざされた言語空間」国家に当面向かうので、周回遅れで情報を理解する。しかし、中央集権国家機能は盤石なので、「いつか来た道」に突入する危険は増大している。

冒頭の“安倍スネ夫”の講演中の発言「民進党には、もれなく共産党がついてくる」だが、実は、昔の民主党政権とは、今度は違うとも受けとめられる。つまり、下手を打つしか能がなく、正しい道筋を主張する小沢と鳩山を追い出し、野田に至って、自民党に民主党を売り払ったような政権ではなくなる保証がついたと云う言い方も可能だ。野党共闘の意味合いが、そう云う意味でも、骨ある野党になれるわけで、“安倍スネ夫”の軽口は、実は言い得て妙である。最後に、古賀茂明氏が、一般ピープルに向けて、参議院選後になって、「聞いてないよ!!!」と叫ばないように気をつけなと云う趣旨のコラムを書いていた。コピペが出来ないので(笑)、要旨をランダムに書きだしておく。


「投票してから、知らなかったでは済まされない!」参議院選で安倍自民が勝利した場合、速攻で出てくる政策が5っある。

★残業代ゼロ法案。所謂、ホワイトカラーエグゼンプションとか言うやつだ。既に閣議決定していたが、評判が悪いので、参議院選後に法案化する計画で着々準備が整っている。

★カジノ法案。個人消費は冷え込んだままで、蘇生は期待できない。新産業を開拓出来るほどの国力も失った。ここは、治安が悪くなろうがどうなろうが、手っ取り早く新産業を誕生させたい。それが「博打産業である」。黒い金も白い金も、皆でやろう丁半博打。タックスヘーブンで世間も騒がしい。お金持ちさん、マネーロンダリングとしても有効でっせ!そうそう、貧乏なアナタも、カジノでリッチになれるかも?

★配偶者控除は廃止法。これは切実なサラリーマンが多いことだろう。シコシコ源泉徴収されているリーマン君、実入りは確実に減るからね。この法案、手ぐすねを引いてしまったのは、日本会議や右派系言論人が「専業主婦論」を主張しているので、選挙後に法案化を狙っている。まあ、右巻きさんの手前、選挙前には出せなかったようだ。

★生乳農家への補助金、JA介在を廃止法案。生乳農家にJAを通して補助金を出していた制度から、JAを排除して、自由市場化を目指す。支持母体と思われている農協の反発を怖れ、選挙後に法案化か?

★悪名高い「もんじゅ」夢の(永遠に実現しない夢)高速増殖炉、所謂“もんじゅ様”の継続決定。利権塗れで二進も三進もだが、選挙には不利、選挙後に公表しよう!プルトニウムを隠し持っているとの悪評もある(笑)。

以上だが、残業代ゼロ、カジノ法、配偶者控除廃止は、自公政権を揺るがしかねないから、あきらかに選挙後だね。まあ、こうやって、選挙に有利か不利かで、舛添問題まで、気が回るのだから、政府が、まっとうな政策を秩序だって実行できないのは、民主主義の弊害だとも言える。悩ましいもだね、デモクラシーのピュアな実践には程遠い。

安保法制から考える憲法と立憲主義・民主主義
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●国家神道は“物語がお好き” 安倍も“夢物語”のホラー奏者

2016年06月13日 | 日記
和の国富論
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●国家神道は“物語がお好き” 安倍も“夢物語”のホラー奏者

以下は、現代ビジネスが“クソノミクス”とサミットにおける「日本の恥」の上塗り顛末記のまとめだが、多少のメディア・リテラシーのある人間であれば、わざわざ書くには及ばぬと云うことだが、このような、客観的記事でも、“誹謗中傷だ!”と、がなるのが、日本会議やネトウヨの殆どである。いや、さにあらず、昔通産省、今の経産省から主流の経済学者まで、「いや、アベノミクスは上手く行っている」と小声で言い続けている。日経新聞なんてのは、もう完全に日本経済の見通しについては“物語領域”に突入した。

しかし、中堅以上の企業の幹部連中は、日経新聞の記事をベースに雑談をすることが多い。多くの日本企業の社員はヒラメなので、その話に口裏を合わせる。出入り業者も口裏を合わせる。こうして、“物語領域”の経済見通しが、殊更経産省官僚らによって、ブリーフィングされ、更に全国紙に、それなりのボリュームで全国津々浦々に届けられる。富の再分配は地方の農漁村には行きわたらないのは当然だが、情報だけは行きわたる。そうか、国は増収なのか。だったら、社会保障も思ったほど悲劇的ならずに済みそうだ。そういう按配で、「物語」は伝播する。

相当離れた場所から、日本の世の中を眺めていると、“物語で、でっち上げられ”(古事記、日本書紀)たと云う歴史の原点を持ち、明治維新で、その物語性の上にペンキを塗りたくった。「脱亜入欧」という“物語を重ね”「廃藩置県」、「神仏分離」をおこなった。そこで、日本の歴史改竄が二重に行われた。そして、第二次世界大戦でボコボコにされるまで、“二重の物語”の中をほっつき歩いていた。そこで、「物語の中に生きる日本」が大きく是正されれば良かったが、アメリカンデモクラシーと云う香辛料を吹きかけられて、“手にも負えない”愚民を生むに至った。

その愚民度は、年年歳歳ブラッシュアップされ、遂には「物語しか口にしない内閣総理大臣」を生むに至った。しかし、愚民たちは、まさか内閣総理大臣や日銀の総裁や、日経新聞やNHKが、真面目な顔で「物語を読み聞かせている」とは露知らずなのも、ムベなるかなである。なにせ、話している内閣総理大臣が「物語ではなく真実だ」と思い込んでいるわけだし、次第に「物語を作る」事になれた、官僚もマスメディアも、土台に「物語がある」という記憶を飛ばしてしまうの、「物語が真実」になる。まあ、現代ビジネスの記事は、虚しい説教だと知りつつ、一応語っているのだろう。

誠実な経済学者であれば、安倍と黒田の経済政策は、時代を読み間違ったということだ。マネタリストらが主張する金融政策で、日本経済の危機は乗り切れると、グローバル経済も金融経済も、永遠に普遍だと考えて、FRBの真似をしたわけだ。ところが、リーマンショックを起点にして、馬鹿には見えない程度ずつ、変化している事にFRBは気づいた。しかし、EUも日本も気づかなかった。そりゃそうだ、起きたことを学び、キャリアを積んできたのが官僚なのだから、先の見通しは、常に、現在の延長線でしか予測できない。それが霞が関の長所であり短所なのだ。

時代の大きな変わり目では、中央集権国家の短所が如実に現れる。違う考えは「悪」と云うのが、中央集権国家の基本だ。つまり、異論が出ても、議論の場にさえ乗せて貰えない。日本は典型的な官僚制社会主義国家であり、国民の選挙権も、選ばれた政治家も、首相が強権発動して人事権を振り回しても、原理原則を大きく変えるのは無理なのだ。しかし、少なくとも、愚民か賢人か判らないが、国民に投票権がある。投開票事情に胡散臭さがあるとしても、劇的流れが大きければ八百長操作は出来ない。つまり、有権者が、この安倍政権が乗っかっている土台が、経済政策も一億総活躍云々も「倒錯物語」の上に乗っていると気づくか気づかないかだ。

幾分投げやりだが、「国民の生命財産」を「捏造物語」の餌にするのは万死に値すると気づくことだ。舛添は「天下一品のゲス」だが、舛添のセコ事件と比較参照すると、安倍は「極悪人」になってしまう。「極悪人」がこれ以上の罪を重ねないためにも、国民は罪を重ねない陣笠政治家に、安倍晋三をリリースしてやるのが、国民としての責務ではないか。ドジで、ヨタヨタしても良い、口から出まかせの物語を話させる為に、NHK公共放送があるわけではない。国民は、安倍にこれ以上の罪を重ねない親心をそろそろ見せないと「極悪人」の仲間に見られてしまう。


≪ 安倍総理「アベノミクス失敗」のお粗末な言い訳~
「リーマン級の危機」発言で新たな暴走がはじまった

■予め用意されていた逃げ道
・消費増税延期の舞台裏から、安倍晋三政権の究極の暴走メカニズムが見えて来た。
・アベノミクスの効果が一向に表れず、経済の主役である消費が停滞するという状況下だから、消費増税が無理なのは誰でもわかる。しかし、安倍政権にとって、物事はそう簡単ではない。
・'14年11月に消費増税の延期を発表した際に、安倍総理は、増税の「再延期はない!」と断言し、しかも、アベノミクスで増税できる環境を作ると宣言した。今、単純に増税延期と決めると、「嘘つき!」と言われ、「アベノミクスは失敗だった」という烙印を押されてしまう。
・失敗した時は謝って過ちを正すのが世の常識だが、永田町や霞が関での常識は「他人のせいにする」ことだ。
・そこで、「アベノミクスは成功しているが、世界経済は危機にある。この危機打開のために増税延期によって世界景気浮揚に協力する」という理屈が考案された。主導したのは経済産業省から来ている今井尚哉総理秘書官と経産官僚たちだ。
・元々、安倍総理は、こういう時のために、「リーマン・ショックや東日本大震災並みの危機」が起きたら延期するという発言をすることで逃げ道を用意していたので、「リーマン級の危機」がキーワードになった。
・しかし、実際には、世界経済は、中国バブルの後始末や資源に頼る新興国経済の停滞などの不安はあるものの、「リーマン級の危機」と言うには無理がある。
・それでも経産官僚達は、サミットで「リーマン級の危機」を各国首脳に訴えるための資料を作成し、安倍総理にそれを説明させてしまった。首脳たちは、「馬鹿じゃない?」と思っただろう。

 ■経産官僚は「経済音痴」
・首脳宣言では、安倍総理の面子のために、「新たな危機に陥ることを回避する」という文言が入ったが、「リーマン」の言葉はおろか、「現状が危機だ」ということさえ否定された。
・それでも、厚顔無恥、いや、「無知」の安倍総理は、「リーマン・ショック」という単語を連呼し、世界経済危機を何とか国内にアピールしようとした。
・もちろん、各国メディアはこの顛末を強烈に批判し、安倍総理の思惑は完全にはずれた。
・なぜ、こんなお粗末なことが起きたのか。それは、官邸が経産官僚に支配されているからだ。
・意外かも知れないが、筆者の経験では、経産官僚の経済に関する見識は極めて低い。「経済音痴」だが威勢のよさだけで生きているというのが実態である。
・さらに驚くかも知れないが、これだけの失態を演じても、彼らは意に介さない。厚顔無恥ぶりでは、財務官僚と並ぶ双璧、いや、それ以上だろう。
・今回の騒動で見えてきたのは、官邸が完全に経産省に支配され、内閣府や財務省は完全に「蚊帳の外」状態だということだ。
・そして、元々勉強不足な上に安倍政権に完全に押さえ込まれているマスコミも、形ばかりの批判が精一杯だ。
・その結果、経産官僚がその途方もない無知により決定的な間違いを犯し、驚くほど傲慢であるため、それが正されなくてもそのまま放置されてしまう。
・「安倍政権、無知と傲慢の暴走」。これこそ今の政治状況をもっとも端的に表すフレーズではないだろうか。  ≫(現代ビジネス:オトナの生活・賢者の知恵『週刊現代』2016年6月18日号より)

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