世相を斬る あいば達也

民主主義、資本主義とグローバル経済や金融資本主義の異様な違いについて

●父系社会の凋落 母系社会の復権 元凶は経済至上主義か?

2015年11月30日 | 日記
人類を変えた素晴らしき10の材料: その内なる宇宙を探険する
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●父系社会の凋落 母系社会の復権 元凶は経済至上主義か?

以下、日経の記事だが、わが国の「父系社会」が弱体化しているのではという“世相”を分析しているのは、大変興味深い。歴史的に、完全に史実と証明するには至っていないとしても、縄文や弥生時代の古代日本が、母系社会であったことは、万葉集などを読んでいても判ることだ。課税であるとか、貨幣といった経済活動が盛んになるにつけて、母系社会が父系社会に移行していったのだろうと云う想像は難くないし、おそらく間違ってはいないだろう。

そもそも、母体から子供は産まれるのだから、血液型やDNAと云った科学的証明がない以上、その子供が、母親のものであると云う、証明だけは確実なわけだ。思うに、経済の生産性イコール労働集約が求められる時代においては、子供が産まれることは、その家族、乃至は地域においての富なのだろうから、常にその時代は、子供が宝だったのだろう。常に、働き手だったと云うことだろう。平安時代頃から、家制度が生まれ、課税云々が始まったこと。室町時代の戦国の世が始まることによって、戦と云う概念の価値が上がるにつけて、相対的に男手の価値が上がり、女手の価値が下がったと推認する。

そうして、江戸時代の中期までは、武家社会の規律に準じて、庶民の生活にも父系社会が確立したことが窺える。しかし、江戸中期から後期にかけては、武家社会の規律は弱体化し、町民文化が幅を利かせるようになると、戦で優位を保った父系社会も、実は弱体化していたのではないかと思わせる文化が、文献などに見られる。ところが、幕末、明治維新を通じて、再び戦と云うものの価値が上がり、父系社会は息を吹き返した。絶対的な史実だと断言出来るほど、筆者は研究も検証もしていないので、アバウトに読み飛ばして貰って良い部分だ(笑)。

明治に入っても、経済には労働集約的なものが求められていたが、経済生産以上に重要な「戦」と云う概念が、国内ばかりではなく、国際的に活躍の場を拡張していった。つまり、生産のための労働集約の価値よりも、「戦」をする人々の価値が向上した。戦は主に男がするので、当然、男の価値が上がり、相対的に女の地位が下落した。この名残で、日本は明治以降、父系社会絶対の国と、皆が思っていたわけだが、そこに変化が生じていると云う話題である。

皮肉も交えて解釈すると、敗戦後の日本は「戦」もないから、その部分での男の価値は10点減点だ。10点減点で済んだのは、戦後復興と高度経済成長で、稼ぎが男の側に有利に働いていた。しかし、日本型の終身雇用形態と云う労働環境は次第に国際化の波に呑み込まれ、市場原理とグローバル経済の競争に晒されることになる。そして、21世紀に入ってからは、終身雇用と云う雇用体系は崩れ、労働力の使い捨てが幅を利かせ、不安定雇用と低賃金な社会が出現してくる。つまり、ワーキングプワーの出現で、かなりの部分で、同一労働同一賃金が厳しく管理され、男女の時間給差が縮小する。

核家族化された都市文化においては、「家」と云う概念の価値が相対的に低下するので、家父長であることの意味に重要性が乏しくなる。最近のマイナンバー制度などが、社会的に認知されたころには、「家」と云う単位は、幻か、希少価値となるのだろう。「戦」もなく、課税も個人単位が助長されて行けば、最後に「家」の価値も低下する。このように考えていくと、この流れは当然の帰結のように思えるのだが、介護の領域だけは、「家」と云う概念を国家が要求している。これは、政策上の論理矛盾なのだが、縦割り行政においては、そんなこと知ったことではないのだ。

そう云うことになれば、男の側の稼ぎが平均年収400万で、女の方の稼ぎも350万であったら、幾分男の方が有利だが、女の方の稼ぎも当てにしないと、「家」を保持できない。そう云うことであるのなら、論理的にも、老いてでも家庭を守る資質やノウハウを持ち、稼ぎ同等の家事や介護の出来る女の方価値が上がるのは当然だ。また、家庭の総体的消費権を持っているのは女の方なので、男の価値は低下する。おそらく、子供が育つ長期間においても、母親の影響下にあることが多いので、心理的にも男女ともにマザコン傾向をもつ。

「戦」がある方が良いと解釈されては身も蓋もないが、経済大国を永遠に求め、終身雇用制度を捨てたこと。そして、国際的にも、国内的にも、経済成長が大きく望めなくなった今世紀においては、経済至上主義の国家づくりの限界を露呈しはじめたと見ることも出来る。こうなると、日本の父系社会の基礎となっていたものが、音を立てて崩れてきているのだから、古代日本で隆盛であったろう、自然発生的な母系社会に、アジアの島国が向かって行っても、なんら不思議はない。筆者は、それで良いのではないかと思う。フェミニズムがどうこう言う問題ではなく、人間の自然の姿に回帰すると云うことだ。


 ≪「娘が欲しい」、薄れる家意識 跡継ぎより話し相手
【 娘を望む人が増えている。家の跡継ぎとなる息子を希望した「父系社会」が崩れるなか、娘を中心とした「娘社会」ともいえる現象が少しずつ現れている。 】

■ここ数年で顕著に  
  「今日も午前中だけで2人来ましたよ。女の子を産みたいって人が」。20年以上産み分け相談にのっている神田第二クリニック(東京・港)の間壁さよ子院長は変化を感じている。「昔はお金持ちや名家の人が男の子がほしいと訪ねてきたが、今は普通の人が女の子がほしいと来る。この5~6年で特に顕著になった」。同院では排卵日測定などによる産み分けを指導しているが「確率論にすぎず絶対じゃない。そう説明してもやめる人はいない」という。
  完全な産み分けに踏み込む人も出てきている。都内に住む30代会社員の女性は今年6月、待望の女児を出産した。その方法は従来と全く異なる。体外受 精で受精卵を複数つくり凍結して米国へ送る。染色体で性別を判定する着床前診断を受け、女児の受精卵を子宮に戻して出産した。総費用は約300万円。「上は男の子が2人。ゆっくり話ができる女の子もほしかった」
 着床前診断について厚生労働省は「個人の生命に関わる難しい問題」との立場で、 日本では禁じる法律はない。一方、日本産科婦人科学会は命の選別につながるとして重い遺伝病など一部を除き認めていない。受精卵を海外に送ることは、いわば抜け道ともいえる。2年前に業務を始めた日本の代理店を通じて、90人が米国で診断を受けた。担当者によると「月に70件くらい産み分けの問い合わせがあり、その9割が女の子希望」という。
 なぜ娘なのか。相模女子大学の中西泰子准教授(家族社会学)は「家意識が薄れ、跡取りとしての子育てから、楽しむための子育てに変化したことが影響している」とみる。娘を望む母親には「一緒に買い物などを楽しめる」という人は多い。晩産化が進み「1人しか産まないなら話し相手になる女の子」という声もある。実家を頼れず孤立した育児環境で、男の子の育て方に悩む母親もいるようだ。

 ■介護への期待も
  老後への期待もある。東アジアの家父長制に詳しい東京大学の瀬地山角教授は「息子の嫁より自分の娘に老後の面倒を見てほしいというのは自然な感情。それを 父系社会は拒んできた。今は男性が絶対的な稼ぎ手ではなくなったことで娘の地位が高まり、本音が出てきている」と分析する。妻側の実家の近くに住み、育児や介護で協力し合う家庭も近年増えている。
 意識の変化は明確だ。国立社会保障・人口問題研究所の調査では、子ども1人の場合に夫婦が望む 性別は2010年は「女」が68%で「男」は31%。82年調査では「女」が48%、「男」が51%だった。実際の出生データを分析した同研究所の暮石渉氏も「戦前より戦後生まれ、さらに若い世代の母親のほうが1人目や2人目が男児だった場合、女児を望み次の子を産んでいる」との結果を得た。
  娘希望は夫婦や社会のあり方にも一石を投じる。第一生命経済研究所の調査では、娘がいる母親は相談相手に子どもを挙げる傾向が父親より強かった。宮木由貴子・上席主任研究員は「母娘密着が過ぎれば夫婦関係にマイナスにもなる」と指摘する。育児や介護についても中西准教授は「嫁であれ娘であれケアを女性に求める根底には性別分業の意識がある」とみる。
 生殖技術の進歩やインターネットの情報氾濫が、今後も性別に関する意識の変化を促す可能性はある。一方で、男児4人・女児6人を産んだ助産師の小林ひさこさんは「性別で語れるのはあくまで一般論。子どもは十人十色。一人ひとりの個性をみつめてほしい」と話している。


 
■面倒をみてくれるのはやっぱり娘? 「息子も育て方によっては…」
 ツイッターでは娘を望む理由として、「一人目は女の子の方が育てやすいって言われるからよかった」「女の子の方が育てやすいかなあ。男の子はなに考えてるかわからん」など育てやすさを挙げる人々がいた。
 将来的には「息子はあまり実家に寄り付かないけど、娘はしょっちゅう実家に帰る」「自分も娘なのでわかるんですが、よい関係を築ければ母親的にはおそらく娘がいた方が心強い」との声が多かった。
  一方で「男の子は育てにくいというのは、昔は跡取りとしてしっかりした子に育てなければ…というのがあったからでは。今は男女関係ない」「息子が世話してくれないなど聞くけど、そう育てたのは紛れもないあなた方」という厳しい意見もあった。調査はNTTコムオンラインの分析ツール「バズファインダー」を用いた。 ≫(日経新聞電子版:福山絵里子)


*注:参考資料
 ≪ 古代日本の婚姻と家族:母系社会と通い婚
古代日本における婚姻と家族のあり方が、近年まで支配的であった嫁取り婚、つまり女が男の家に嫁ぐといったあり方とはかなり様相を異にしていたことは、文献その他を通じて広く理解されるようになってきた。 古代日本における婚姻の基本は、男が女を見初めて女のもとに通う、あるいは女の家族が男を迎え入れるといったことを基調としていた。

つまり女を中心として婚姻が成立していたのである。 男が女の下に通う通い婚の具体的な姿は、万葉集や日本霊異記に散見される。また男が女の家に同居する妻方居住婚の例も多く見られる。それに対して、女が男の家に住む夫方居住婚は、女の身分が男に比べ極端に低い場合など、例外的なケースだったと見られる。

このように女を中心にして婚姻関係が成立したのは、日本には先史時代から母系社会の伝統が根強く、その名残というか影響が、平安時代の中期ごろまで作用していたことの反映であると考えられる。 縄文、弥生時代を通じて、日本人は竪穴式の住居に住んでいた。縄文時代の竪穴住居はその規模からして3人ないし6人ぐらいが居住し、それらが数個集まって集落(部族集団)を作っていた。弥生時代には集落の規模はやや大きくなり、縄文時代の採集文化と違って稲作が中心とはなるが、集落の構造と機能 は基本的に変わりなかったものと思われる。 この集落は、成員の生産や日常生活の拠点となっていた。集落の成員は独立した財産を持たず、集落に全面的に依存しながら生きていた。つまり今日思い浮かべるような家族的な単位は、ほとんど社会的な意味を持たなかったのである。

こうした社会にあっては、最小単位としての親族集団の中で、母親の果たす役割が圧倒的に強かったと思われる。集団の中では母親が中心となって共同体の活動にかかわった。財産というものがあるとすれば、それは母から娘に伝えられるのが普通だった。 こうした母系社会の伝統があって、それが古代を通じた日本人の婚姻のあり方に決定的な影響を及ぼしたと考えられるのである。

万葉集は古代末期の日本人の歌集であるが、そのなかには庶民の生活感情を歌った歌が多く含まれている。それらを読んでまず感じることは、男女の 性愛が極めて自由なことである。女は気に入った男に対して極めてあけすけとものをいっている。男は気に入った女のもとに、しげしげと足を運ぶ。男女がはれ て結ばれるに際して、最も影響力を及ぼすのは女方の母親の同意のようである。女はいつも母親の目を気にしながら男と会う、そんな光景が思い浮かんでくる。

万葉集には、両親を歌った歌が100首ばかりあるが、それらの殆どは母親を歌っており、父親だけを歌ったものは1首しかない。子の母親に対する 情愛は現代にも通じるものがあるが、万葉集の世界においては、子は父と同居することがなくても、母親とは常に強い絆で結ばれていた。上の数字はそのことを 反映しているのだともいえよう。

では、古代の男女はどのように結ばれたのか。他の未開社会における例では、母方の従兄弟との結婚が広く行われている(交差従兄弟婚)が、日本においてそのようなことがあったかどうかは実証されていない。 上層階級は別にして、庶民の間では遠方の地域との婚姻はそう盛んではなかったのではないか。部族集団の中か、せいぜい近隣地域との出会いが中心だったと考えられる。

上述したように、結婚生活は基本的には、男が女のもとに通う通い婚であった。そのほか男が女の家族と同居する場合や、夫婦が独立して住居を構え ることも行われた。だが女が男の家族のもとに同居する例は殆どなかったようである。したがって、近年の社会問題たる嫁舅の関係は、古代には存在しなかったと考えてよい。 通い婚の場合、新婚早々には男は足しげく女のもとに通ったであろう。しかし女が妊娠したり、あるいは男に他の思い人ができたりして、その足が遠のきがちになることもあった。

古代の女性の歌には、男の到来を待ちわびる女の歌がそれこそ数多くあるが、そんな文化を日本以外に求めることはできないだろう。 こうした場合、結婚は自然と解消され、女は他の男と再婚することもできたようだ。古代には、男の女に対する責任がきつく問われなかったかわりに、女のほうにも相応の自由が保障されていたのである。 女が比較的簡単に離婚を決意しえたのは、後の時代と異なって、女が経済的に男に従属していなかったからだと思われる。

先史時代以来の共同体のあり方に守られて、女は男がいなくとも、何とか生きていくことができたのだと考えられる。 このように、男女の情愛だけが裏づけとなっているような結婚の形態を、「対偶婚」と呼ぶことができる。男女はそれぞれ身体一つで結びつき、愛情が途絶えれば配偶者を代えても非難されない。不安定ではあるが、男女平等の究極の姿であるかもしれない。 こうした女中心の婚姻や家族の形態が大きく変容するのは平安時代中期である。

それには家の成立が深くかかわっている。古代的な共同体が解体され、その中から社会の基本単位として家というものが成立した。家は社会的・経済的な単位として国家機構の中に組み込まれ、課税の単位ともなった。 この新しい家にとっては、家を代表するものとしての戸主というものが登場し、家族の成員はその戸主の名の下に把握された。そこで新しく戸主となったものは男たちだったのである。 家の成立は上流層では10世紀ごろ、庶民層では12世紀ごろだとされている。

家が社会の公的な構成単位となったからといって、すぐさま女が男に従属したわけではない。中世初期まで家の中での女の力はまだ根強く残っており、女にも独自の財産を持つことが許されていた。女房が亭主を相手に貸付をした という記録も残っているほどである。 だが一旦成立した家は次第に機能の増殖をはじめ、ついには家の中の長たる男の権威が妻のそれを圧倒するようになる。女は経済的にも男に従属するようになり、婚姻の形態も自然と、女を男の家に迎える「嫁取り婚」へと変化していくのである。 ≫(『日本語と日本文化』:作者:壺齋散人(引地博信)ブログより引用)


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●酷くなる日本経済 ノーカンなのは、金持ち・ネトウヨ・安倍

2015年11月29日 | 日記
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●酷くなる日本経済 ノーカンなのは、金持ち・ネトウヨ・安倍

見出しの話に入る前にひと言。以下は東京新聞の記事だが、昨日、「恥の文化」をかなぐり捨てている安倍官邸の話をしたが、例の辺野古地区への名護市頭越しの「買収工作」は、驚くなかれ、辺野古3地区が、辺野古新基地に賛同した場合と云う用件が付帯されていた。「そのまんま買収」を、いまや菅官房長官は隠す気もなくなっている。以前、石破自民党幹事長(当時)は、名護市の市長選において、「500億円名護振興基金構想」をぶち上げて稲嶺市長再選を阻止しようと、間接買収を企てたが、その際、稲嶺再選がない場合はと言わなかったことで、名護市民の不興を買ったせいか、今度は、正直に「買収です」と書き込んでいるのだから凄い。この政権には、「恥」がそもそも存在していないのだろう(笑)。

≪ 辺野古3地区に頭越し交付金 移設賛同 条件付き
米軍普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)移設に伴う名護市辺野古(へのこ)への新基地建 設計画をめぐり、政府は二十七日、予定地に隣接する「久辺(くべ)三区」に二〇一五年度に合わせて最大三千九百万円の補助金を直接交付する新たな制度を創設した。これまで三区は新基地建設の賛否を切り離して振興策を要望してきたが、移設計画に賛同することを事実上の要件としている。 (生島章弘)
 新制度は防衛省所管の在日米軍等駐留関連諸経費を財源とする再編関連特別地域支援事業補助金。町内会的な組織の辺野古、豊原、久志の三行政区にそ れぞれ最大千三百万円の予算を計上。その枠内で地元住民と米軍兵士との交流事業や、集会所の改修・増築などの費用を全額負担する。
 交付要綱に「(新基地建設が)実施されることを前提とした地域づくり」が対象と明記したほか、事業目的として「(在日米軍)再編の円滑な実施に資すること」と掲げ、移設計画を受け入れなければ支援されない仕組みとした。
 名護市は新基地建設に反対し、米軍再編に関する交付金の受け取りを拒んでいる。久辺三区については政府は振興策と引き換えに新基地建設を受け入れ る「条件付き容認」の立場だと説明している。翁長雄志(おながたけし)知事が昨年の衆院選や知事選などで県民の「新基地反対」の意思が示されたと主張して いるのに対抗するには、「地元の理解」という後ろ盾が必要だからだ。
 だが、辺野古、久志の二区長は本紙の取材に、建設を容認しているとの立場を否定。豊原を含む三区長とも新基地建設は望まないという考えを示し、住民の賛否は分かれていると証言した。久志区は補助金の直接交付に関しても慎重な姿勢を崩していない。
 二十四日の区民総会で対応を決める予定だったが、賛否が分かれ結論を出せなかった。
 名護市の稲嶺進市長は市役所で記者団に「名護市の頭越しで、地方自治をないがしろにする以外の何物でもない」と指摘。「特定の地域を対象にした補助金は(市と住民の)分断工作であり、アメとムチの最たるものだ」と批判した。  ≫(東京新聞)


そもそも、少子高齢化が盤石になった日本の経済成長において、「ない袖をあるように振る舞う」経済政策なのだから、その政策の多くが実質的成長に結びつくことは永遠にない。有識者たちの多くは、だからこそ、根本的な構造改革、制度改革が必要なのだと、これまた“新興宗教の布教者”のような事を書き連ねている。日本の企業の生産性向上の改革が必要だ。正社員の身分をロックするような雇用体系を改革し、全労働者を自由に解雇できるようにしなければならない。(彼らの口からは、フレキシブルな労働力のシフトと言う)中央集権から、地方分権の移譲を速やかにして、ああじゃ、こうじゃと言っている。

まあ、利権構造は幾分変わる面があるが、日本と云う国内の経済のパイは変らないから、労多くして益は不確定なのだから、それに同調する官僚組織ではないだろう。1万の利権の三つ四つ動かして、これこそが地方分権でござるとお茶を濁すだけで、9,996個は利権な残るような有様だ。中には、安倍ちゃんが最近発表した“一億総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべき対策”は、一億総活躍社会の実現の一部だろうが、生活支援に特化していて、根本的構造改革は見えない、と評していた。政権の政策が、根本的ではなく、有権者向きになっているだけ、と評するのが正しい。

■目立つものを列挙すると以下の通り。
・低年金受給者への給付金の支給
・住宅購入負担の軽減 *最低賃金の引き上げ
・保育所の整備 *産後の女性の国民年金保険料免除
・特養ホームなどの整備
・介護休業給付金の引き上げ
あれっと思うが、これらの政策は、経済政策と云うよりも来年の参議院選のための間接的な「買収工作」と変わらない。ただ、筆者から言わせれば、こんな程度の対策なら、日本共産党でも出来る話で、各省庁の利権構造を拡大させるツールの一つに過ぎない。無論、貰える連中は歓ぶだろうが、だから「自民党に汚れた一票を!」と言えないだけだろう(笑)。

親分が親分なのだから、菅官房長官が「買収工作」するのも、石破元自民党幹事長が「利益誘導型買収」をするのは、当たり前の国になったと云うことなのだろうか?流石に、日経新聞が、幾分、景気の先行きが心配になってきたのか、アベノミクスが成功しているのかいないのか、アリバイ作りのような解説記事を書いているようだ。読んでみよう。最終的に、読んでみて判明したが、消費支出の現象は、経済統計の取り方が拙いのではないか。本当は伸びているかもしれない。つまり、財務省の消費増税が「魔女」なわけではなく、統計の取り方が「魔女」かも?と言っている。なんだ、麻生の発言を裏打ちする提灯記事だったとは!(笑)。本来なら、この記事を削除して、浜矩子先生の記事を載せるべきだったが、時間がないので、罪務省の提灯記事で我慢いただく。


≪ 雇用増、消費に直結せず 「非正規」多く賃金上昇限定的
雇用指標は改善しているのに個人消費の足踏みが続いている。10月の完全失業率は3.1%と20年3カ月ぶりの低水準となったが、消費支出は2カ月連続で 減少した。雇用が増えても非正規労働者が多く、賃金水準の底上げは限定的。そうした中で食料品や日用品が値上がりし、家計に節約志向が広がってきたことが背景にありそうだ。

政府は月末に前月の統計を集中して発表している。この1年ほど失業率や有効求人倍率といった雇用指標は強いが、消費支出は弱い状況が続いている。 10月は物価変動の影響を除いた実質で前年同月比2.4%減と2カ月連続で減少した。雇用が改善すれば消費に回せるお金が増えるはずだが、実際の動きがち ぐはぐなのはなぜなのか。

 まず、数字ほど雇用の実態が良くなっていない点がある。有効求人倍率は10月に1.24倍と高水準。人手不足から企業が求人を出すと雇用されやすい状況にあるが、雇用増はパートなどの非正規労働者が中心だ。10月の非正規労働者は前年同月比17万人増の1997万人で8カ月連続で増えた。正社員も増えているものの、雇用者に占める非正規比率は37.5%と高止まりしたままだ。
 厚生労働省によると正社員に限った10月の有効求人倍率は0.77倍で、1倍を大きく下回る。不本意ながら非正規を選んだ人の割合は7~9月期で17%を占める。 ・物価の影響を除いた実質賃金は9月に1人あたり0.3%増だったが、かろうじてプラス圏に入ったばかり。これが消費につながらない要因の一つだが、家計に節約志向が出ていることを指摘する声も少なくない。
 アパレル各社ではコートなど高単価な商品を中心に売れ行きが鈍い。三陽商会は10月の婦人服の既存店売上高が前年同月比3%減。高単価のコートの代わりに数万円程度単価が低い羽織物が伸びた。「単価は昨年に比べて3千円程度落ちている」(三陽商会)という。
  背景にあるのは食料品や日用品の値上げだ。原油安の影響で10月の消費者物価指数(CPI)は、生鮮食品を除く総合指数が前年同月比0.1%下落し、3カ月連続で前年を下回った。だが日銀が27日に公表したCPIに関する3指標をみると、これとは異なる物価動向が見えてくる。
 このうち生鮮食品とエネルギーを除いた「日銀版コア」と呼ぶ物価指数は9、10月とも1.2%上昇した。円安による食料品や外食、サービスの価格上昇で2008年9月以来の高い伸びだ。
 CPIを構成する品目(生鮮食品を除く)のうち、上昇・下落品目の比率をみると、上昇品目の割合は約65%に上った。比較可能な01年以降で最高だった9月の67%からわずかに低下したが、なお高水準だった。
 家計調査の内容を品目別にみると、衣料品や靴、菓子類などの支出減が目立った。世帯支出に占める食料品の割合であるエンゲル係数は上昇傾向だ。家計は食品や日用品の値上げのほうに敏感に反応し、お金の使い道を厳選している構図が透けて見える。
 カジュアル衣料大手のオンワードホールディングスは10月、婦人衣料の苦戦で営業増益を見込んでいた16年2月期の業績予想を一転、減益見通しに引き下げた。吉沢正明専務は「節約志向が強く国内の消費環境は依然として不透明」と話す。
 ただ節約一辺倒でもない。冷蔵庫や洗濯機など家庭用耐久財の支出は32.8%増。冷蔵庫はシニアや働く主婦のまとめ買い需要に対応した大容量タイプが人気で、ビックカメラでは「30万円前後の高級商品もよく売れる」という。
  エコノミストの中には統計の精度に理由を求める見方もある。消費支出の調査は対象が少ないので自動車や住居の購入があると数字が振れやすい。第一生命経済研究所の藤代宏一氏は「失業率が下がっているのに、消費支出が2カ月連続でマイナスになるのは違和感があり、統計のゆがみが出ている」と指摘する。 ≫(日経新聞)


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●戸惑う世間 「空気」を排除「法治」の精神に寄り添う判決

2015年11月28日 | 日記
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●戸惑う世間 「空気」を排除「法治」の精神に寄り添う判決

辺野古新基地建設で、実は苦境に立っている安倍政権が、名護市の頭越しに、自治会長のような輩に、行政の枠組みを超えて、つまり超法規的買収工作で、地域分断を画策すると云う下品な行為がなされたばかりだが、今日、じっくりと、安倍の国家総動員態勢、「1億総活躍社会」など云う茶番劇の内容を読んでいたら、実現に向けた対策だとホザイテいたが、公選法違反のような買収行為まで盛り込まれているのには、腰が抜けた。

この政権は、どこまで下品なのか、限度と云うものがない。当然、日本人が3000年の歴史の中で紡ぎあげてきた「恥の文化」すら身に着けていない人種の坩堝になっている。この人たちは、本当に日本人なのか?そう云う根本的疑問さえ生まれてくる。まあ、日本人のルーツをたどれば、人類学的に、様々な地域から、それぞれのDNAを持った人類が流れ着いて、混血していったのは理解出来るが、科学的に検証するDNA等々とは別次元で「文化」と云うものがあるが、その部分での違和感だ。民族への差別としてではなく、「文化」の違いの部分に筆者の目は釘付けになる。

現在の官邸や内閣の政治的傾向は、日本会議がどのように感じているか別にして、奇妙過ぎる。あたかも、朝鮮半島の精神構造で、ことがなされている疑念を強くする。この点への真偽に関して、何ひとつ明らかではないので、判断は留保するが、どうもおかしい。冷静に眺めていると、日本人の醜い面を意図的に、殊更に世界に振りまいている感じなのだ。欧米のリベラルなデモクラシー世界から疑念を持たれ、イスラム世界からも疑念を持たれ、世界の憎まれ役国家イスラエルと蜜月を表明したり、日本の世界における地位を、貶める為政に執着している。これは国家主義ではなさそうだ。隷米主義にしてもかなり変だ。この喉に刺さった小骨が、実は安倍政権そのものの、真の姿なのか、もう少し検証する必要があるだろう。

さて、今日の見出しは、政治的ではないが、日本の警察や検察の「魔女狩り」に、東京高裁において、一石を投じた判決が出た。おそらく、マスメディアも、意外だ意外だの連呼だろう。NHKアベチャンネルも批判的論調で報じていた。ど素人の裁判員が意外だと云うのは、裁判員裁判の目的が、法のジャスティスではなく、国民感情のガス抜きシステムだと理解しておけば、彼らが気分を害するのはよく理解する。しかし、法に携わる者や司法記者であるなら、「法廷」を「感情の吐き出し場」にすることは、「法治の観念」への反逆だと云う事実を、裁判官は明確に述べた判決だろう。「被告イコール有罪」ではなく、“証拠に明示性がなければ、被告に不利な証拠として採用しない”と云う原理原則を重視した判決であり、裁判を感情の発露の場としてはいけないと、司法関係者及び国民に明示したものと理解する。

以下、二つの朝日新聞の記事を元にして、筆者の考えを話しておく。この判決に違和感を持つのは、感情的には理解するが、法的には支持する気には、そもそもなれない。日本の刑事裁判は「疑わしくは罰せず」が根源的精神だ。このことを、日本人も警察司法関係者も、経験則で根源的精神を忘れているに過ぎない。筆者は、菊池直子被告が逮捕され、センセーショナルにメディアで報道された時から、この被告が有罪じゃ話にならん法治だな、と思った。「オウム信者なら、全員罪びと、有罪で良いのだ」この空気感と法治は、別の世界であることを、誰も知らないのかな、と思った。法律を学んでいたら、本来、真っ先に気づくことだ。

「魔女狩り裁判」は日本の刑事裁判で、我が物顔に振る舞っていた。マスメディアが「コイツは魔女」と騒ぎ立てれば、国民は、間違いなくそうだと思う人々が多い。検察は、自分のリークで「空気」を作り、法廷闘争を有利に導く「世論形成」を行う。多くの裁判官も、この空気感には敏感な点は、人間だから当然だ。しかし、そのような状況があるとしても、法的に「疑わしいとも考えられるが、有罪にするほどではないな」と云う、裁判官のギリギリの法治を守る意志が働いたものだろう。以下、朝日の記事を抜粋する形で、此の判決をウォッチしておく。

≪裁判長が語りかけた。 「法律的には無罪です。ただ、あなたが運んだ薬品で重大な犯罪が行われた。心の中で整理してほしい」≫
 注釈:この裁判長の言葉が、すべてを表している。“法治国家の法理に照らすと、有罪には出来ません。ただし、結果的に、貴女の行為で、重大な犯罪が起きた事実を忘れずに、自分の中で整理してくださいね”と諭している。

≪この幹部は「逮捕状を取った当時は、オウム信者を微罪でも捕まえろ、という世論の後押しがあった。年月を経て、慎重な司法判断が下されたのではないか」と話した。≫
≪元捜査幹部は「菊地元信徒は逃亡したからこそ注目を浴びたが、オウム事件全体でみると果たした役割は小さかった。事件に直結する役割ではなく、元々、立証に難しさはあった」と話す。≫
注釈:世論の後押し=魔女狩り=感情の吹き出し口。おそらくこう云う図式だが、検察とマスメディアによって「世論」は作られて行くことを、法治国家の国民も司法関係者も、ちょっと立ち止まる賢明さが欲しいと云うことだ。

≪検察幹部は「予想外の判決だ。かなり違和感がある」。東京高検の堺徹次席検事は「控訴審判決は意外であり、誠に遺憾。判決内容を十分に精査・検討し、適切に対処したい」とのコメントを出した。≫
注釈:判決の趣旨から考える限り、検察は控訴を見送る可能性が高い。筆者の目から見ると、菊池被告は、極めて純真で優しい心の持ち主ではないかと云う印象がある。高橋克也被告を匿い続けた行為を、単に下世話な男女関係と見るか、外出さえままならぬ、昔の仲間の窮状を見るに見かねてか、その点の解釈も重要だったと考える。

≪高裁判決は、一審の裁判員裁判を覆す内容だった。「市民感覚を反映するための制度なのに、裁判官の経験則で覆していいのか。オウムの恐ろしさが風化してしまったのだろうか」。別の幹部は疑問を呈した。≫
注釈:この捜査幹部は、裁判員制度の前に、法治の法理念が存在することを失念している。裁判は感情や空気感で裁いて良いと思っているに過ぎない。

≪裁判員を務めた会社員の男性(34)は「無罪と聞いてショック。確かに証拠が少ない難しい事件だったが、私たちが約2カ月間、一生懸命考えて出した結論。それを覆され、無力感を覚える」と話した。≫
注釈:二か月でも、十年でも、法に照らすと云う精神を忘れて、「疑わしきを罰する」情緒に惑わされたことこそ、反省すべきであり、初めから、被告は犯罪者だと思い込んでいる発言に過ぎない。裁判員が一生懸命頑張ったから、被告は有罪じゃあ、法治はなきに等しいよ。

≪左手指を失った元東京都職員の内海正彰さん(64)は「(菊地元信徒は)長年逃亡生活を続けており、罪の意識は十分持っていたはずです。無罪の判決は、その事実を法廷という場でしっかりと立証できなかったということで、誠に残念なことだと思います」との談話を出した。≫
注釈:この方も、法治の概念に齟齬がある。罪の意識は充分にある。それは認めよう。しかし、だから、有罪だと云うのは、法ではない。被告に、罪の意識があることと、法的に有罪であることに、相関はない。それが法律と云うものだ。日本人独特の、このような情緒は一般的だが、民主主義国、法治国においては、情緒や空気に惑わされる判事が多すぎるのが問題なのであって、日本の刑事訴訟そのものの、傾向こそ中世的司法なのである。


≪ 裁判長「心の中で整理を」 菊地元信徒、何度もうなずく
 オウム真理教が起こした東京都庁の爆発事件から20年。関係者の記憶が薄れる中、東京高裁が教団元信徒・菊地直子被告(43)に言い渡したのは、逆転無罪だった。弁護人は判決を評価したが、事件の被害者や一審で有罪を導いた裁判員からは戸惑いの声も聞かれた。 「原判決を破棄する。被告人は無罪」。大島隆明裁判長が主文を読み上げると、法廷内にざわめきが広がった。
 菊地元信徒は背中まで伸びた長い髪を後ろで一つにまとめ、グレーのスーツ姿で法廷に臨んだ。正面の裁判長をじっと見つめたまま動かず、被告席に戻る前、裁判長に一礼した。
 約1時間15分に及ぶ言い渡しが終わり、再び正面に立った菊地元信徒に裁判長が語りかけた。
 「法律的には無罪です。ただ、あなたが運んだ薬品で重大な犯罪が行われた。心の中で整理してほしい」
 菊地元信徒は何度もうなずきながら言葉を聞き、裁判長から「いいですね」と念を押されると、最後に深く一礼した。終始硬い表情を崩さなかったが、退廷する際は両手で顔を覆った。
 午後5時10分過ぎ、菊地元信徒は弁護人らに付き添われて東京拘置所を出た。帽子を目深にかぶり、灰色の上着姿。建物を出てすぐにタクシーに乗り込んだ。
 弁護人の高橋俊彦弁護士は「非常に精緻(せいち)で妥当な判決だ」と評価した。判決言い渡し直後に面会した菊地元信徒は特段喜んだ様子はなく、今 後の手続きについての説明を聞いていたという。「ホッとした部分はあると思うが、重篤な被害を受けた方がいることは彼女も忘れていない。『やった』という感じではなかった」と高橋弁護士は話した。
 菊地元信徒は夜、弁護人を通じコメントを出した。
 「私が運んだ薬品によってつくられた爆弾により、何の落ち度も責任もない方に重篤な被害を与えてしまったことは事実です。被害者や裁判長の言葉 を、今後の人生の中で、重く受け止めてまいりたいと存じます。特に私は、事件後自ら出頭することをせず、そのために多くのご迷惑をおかけしてしまいました。本当にご迷惑をおかけいたしました」

 ■オウム真理教と菊地直子元信徒をめぐる動き
 1984年2月 松本智津夫死刑囚により「オウム神仙の会」が発足  
 87年7月 「オウム真理教」に改称  
 89年11月 坂本堤弁護士一家殺害事件  
 94年6月 松本サリン事件  
 95年3月 地下鉄サリン事件        
 警視庁などが教団関連施設を一斉捜索    
 5月 山梨県旧上九一色村の教団施設に隠れていた松本死刑囚が逮捕される       
 東京都庁の知事秘書室で郵便物が爆発        
 警察庁が菊地元信徒らを特別手配 2004年2月 東京地裁が「一連の事件の首謀者」として松本死刑囚に死刑判決  
 06年9月 松本死刑囚の死刑が確定  
 11年12月 特別手配されていた3人のうち、平田信被告が大みそかの夜に警視庁丸の内署に出頭。翌1月1日に逮捕  
 12年6月 菊地元信徒と高橋克也被告が相次いで逮捕  
 14年3月 東京地裁が平田被告に懲役9年の判決(その後、東京高裁も維持し、上告中)      6月 東京地裁が菊地元信徒に懲役5年の判決  
 15年4月 東京地裁が高橋被告に無期懲役の判決(控訴中)     
 11月 菊地元信徒に無罪判決  ≫(朝日新聞デジタル)


≪ 捜査幹部「無罪、何かの間違い」、一審裁判員「無力感」
 東京高裁がオウム真理教元信徒・菊地直子被告(43)に言い渡したのは、逆転無罪だった。弁護人は判決を評価したが、事件の被害者や一審で有罪を導いた裁判員からは戸惑いの声も聞かれた。 3年半前の逮捕当時に捜査を担当した警視庁幹部は、無罪判決に「何かの間違いだ、と思った」と驚いた。
 菊地元信徒をめぐっては、地下鉄サリン事件や都庁郵便小包爆発事件に関わったとして、警視庁が殺人などの容疑で逮捕状を取り、95年5月に警察庁が特別手配した。
 菊地元信徒は逃亡生活を経て、2012年6月に、地下鉄サリン事件で殺人などの容疑で逮捕。その後、猛毒の化学剤VXを使った事件で殺人などの容疑で再逮捕され、さらに都庁事件で殺人未遂と爆発物取締罰則違反容疑で再逮捕された。起訴されたのは、都庁事件での殺人未遂と爆発物取締罰則違反のそれぞれ幇助(ほうじょ)罪だけだった。
 この幹部は「逮捕状を取った当時は、オウム信者を微罪でも捕まえろ、という世論の後押しがあった。年月を経て、慎重な司法判断が下されたのではないか」と話した。
 一方、検察幹部は「予想外の判決だ。かなり違和感がある」。東京高検の堺徹次席検事は「控訴審判決は意外であり、誠に遺憾。判決内容を十分に精査・検討し、適切に対処したい」とのコメントを出した。  高裁判決は、一審の裁判員裁判を覆す内容だった。「市民感覚を反映するための制度なのに、裁判官の経験則で覆していいのか。オウムの恐ろしさが風化してしまったのだろうか」。別の幹部は疑問を呈した。  元捜査幹部は「菊地元信徒は逃亡したからこそ注目を浴びたが、オウム事件全体でみると果たした役割は小さかった。事件に直結する役割ではなく、元々、立証に難しさはあった」と話す。
 検察は今後、上告するかどうか検討する。    
  ◇  
 菊地元信徒を有罪とした一審で裁判員を務めた会社員の男性(34)は「無罪と聞いてショック。確かに証拠が少ない難しい事件だったが、私たちが約2カ月間、一生懸命考えて出した結論。それを覆され、無力感を覚える」と話した。
 一審では19年前のことを振り返る菊地元信徒や証人の記憶はあいまいで、「何が本当なのか判断が難しかった」という。「その分、自分の感覚を大事に意見を出した」と振り返る。
 高裁は一審判決について「根拠の不十分な推認を重ねたもの」と批判した。「内心は、推認するしかなかった。それがだめだというなら、裁判員裁判は証拠がそろった事件だけを対象にするしかなくなるのでは」と男性は語った。   
   ◇  
 郵便小包爆発事件で左手指を失った元東京都職員の内海正彰さん(64)は「(菊地元信徒は)長年逃亡生活を続けており、罪の意識は十分持っていたはずです。無罪の判決は、その事実を法廷という場でしっかりと立証できなかったということで、誠に残念なことだと思います」との談話を出した。  ≫(朝日新聞デジタル)

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●安倍自民では参議院選敗北の危機 どうする?自民党議員

2015年11月27日 | 日記

 

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●安倍自民では参議院選敗北の危機 どうする?自民党議員

今日は、NHKが“アベチャンネル”だとすれば、壁新聞ではなく、“安倍通信社”と官邸と蜜月の、電通もどきの時事通信の政治行政記事を追いかけながら考えてみることにする。何を考えるつもりか目的がハッキリしないじゃないかと批判されるかもしれない。しかし、時事の記事を追いかけていく過程で判ることだが、政権運営が無目的な言葉の羅列に終始しているだけで、明確な政治意志の表明と最終的政治目的に、信頼に値する政治哲学の欠落と、信ぴょう性に大きな疑念のあるキャッチコピーが目立ち過ぎるのだから、つまり、安倍政権の語る政策は、目的実現の根拠が薄弱で、願望の列挙になっているので、筆者の考えも、目的が定まらない(笑)。

政治は実行力、決められる政治が必要なのは判るが、その政権が行う政治は、民意の裏づけがあって初めて民主主義の体裁を整える。その点から考えても、安倍自民党は選挙公約で有権者に訴えたことは行わず、選挙公約や”***解散”と云う言葉にも詐術を用い、安倍政権は、選挙で訴えた事とは違うことを行っている政権なのだから、「詐欺政権」と評しても、言い過ぎではない。一強多弱と現在の永田町を評するわけだが、今では、「安倍一強政治」とまで、言われるに至っている。

つまり、「安倍独裁政治」を安倍晋三が体現しているのだ。報道の自由や表現の自由にあからさまに介入して、事実をどれだけ歪曲して報道できるかどうかが、マスメディアの生き残りの道だとまで思わせるほど、「強権」を発動しまくっている。安倍の顔が、テレビに映らない日がないのだから、気持ちも悪くなる。グローバル経済、自由主義経済だと言いながら、「政労使会議」‥等を立ち上げ、社会主義計画経済を導入したり、ありとあらゆる“思いつき”を記者会見を開いては、ベラベラと記者クラブのぼんくらに滔々と語る。つまり、日本中の公的権力、諮問機関等民間の知恵も導入しながら、広告会社発信のようなキャッチコピー政治をしているのだが、そのキャッチコピーの実現度分析や検証になると、酷くおざなりだ。

実現度分析や検証には、いつも例外が異例なの要素があったから云々という注釈がつき、テレビや新聞にデカデカと載ったキャッチコピーは殆ど実現していない。つまり、失政の連続が発生して、次々の糊塗の連鎖が起きているだけだ。あれだけ、拡大解釈や歪曲、そして強権発動を繰り出しているにもかかわらず、殆ど、内容的には、国民生活を脅かす方向にあれよあれよという間に流されているのだから、安倍政権くらい、危うく脆い政権はないのだと思う。筆者の感覚から行くと、この安倍自民党で、本当に来年の参議院選を闘う積りなのだろうかと、敵のことだが心配になる(笑)。現時点では、まだ野党がウロチョロしているが、来年には、参議院選に向けて褌の締め直しが起きた時、野党の顔つきも変わるだろうし、自民党も慌てるに相違ない。

FRBの年内利上げが引き金になるかもしれない。海外資金の大幅な流出が起きれば、東証株価は公的資金による買い支えでケアー出来ない惨状を呈して、政権は失墜することも考えられる。不幸にも、安倍のイスラム国敵視発言やイスラエルとの蜜月に対して、報復のテロが、日本でも発生することがキッカケかもしれない。意外な方向から、安倍官邸の強権政治が糺される可能性もあるだろう。現時点では、安倍官邸の強権は一致団結の体裁を整えているが、その先が視野に入ってきた時、このような強権政権は信じられないほど脆く崩壊する。

意外の方向として考えられるのは、次なる原発のシビアアクシデントも想定できるし、もっと可能性があるのが、沖縄県と国の対立構図だろう。菅官房長官が沖縄辺野古新基地建設で強硬姿勢を貫くことで、逆にアメリカ自体が、沖縄基地全体に及ぶ、リスクに気づくことである。アジア中心に中東も視野に入っている沖縄に配備さえている米軍の肝は嘉手納基地である。普天間の危険除去、故にへのこと云う話で日本国政府と沖縄県が泥沼の闘いをしている現状を、本土メディアはスルーしているが、沖縄県では、そろそろ、次のオール沖縄運動の焦点を拡大しようかと云う方向に動いている。

つまり、嘉手納基地も沖縄から出ていけ運動に拡張していく可能性を秘めている。アメリカのしてみれば、普天間基地なんて軍事戦略上重要ではない。辺野古に行こうが、長崎や山口でも痛痒はない。痛痒があるのは、日本の国内問題であり、日米安保への影響は軽微だ。しかし、嘉手納基地返還まで、結縄県民の意志が強まると、これは、軍事的実質ダメージが出てくる。それなら、出来ることなら、嘉手納基地問題にまで沖縄県の自己決定意志が盛り上がらない時点で、終息して貰う方が妥当だと云う話になる。沖縄にアジア・中東地域の中核的基地を集中させている米軍にしてみれば、住民の意志に反して基地があることは、米軍人の生活環境上も由々しい問題を惹起するのは目に見えている。

ベトナム戦争に参加した兵隊の安堵の地が沖縄だった。アフガン・イラク戦争においても、沖縄は一服の清涼感を与える安堵の地だ。そこには、疲れた米軍人を温かく迎える沖縄の人々が多く存在していたことを窺わせる。しかし、その沖縄で、反米感情がこれ以上強くなられることは、“角をためして牛殺す”と云う問題にまで至るわけだ。そう云うところまで、アメリカは既に考えているようだ。今年7月に発売された『沖縄ソリューション』 (橋本 晃和 (著), マイク・モチヅキ (著), 高良 倉吉 (その他) )の中で、辺野古新基地に変る「プランB」が提言されている。おそらく、「プランC」の存在もあるようだ。

このようなアメリカを中心とする動きと、安倍官邸の辺野古強行一点張りには、隔世の感がある。この案には、アーミテージやナイの意見も考慮されているらしく、安倍、菅両名の強権発動政治をアメリカ自身が危惧している証左でもある。アメリカの世界戦略に齟齬を来すリスクを包含している観点から、翁長知事率いる「オール沖縄」の声は、間違いなくアメリカ本土には到達している。沖縄県民が覚醒した事実を蔑ろに扱っていると、安倍官邸どころか、自民党政権の屋台骨に激震が走ることもあり得る。自民党議員は、上述した安倍のリスクの様々を、早めに吟味すべきだろう。今夜は、自民党支持者になり替わり心配してやった(笑)。


≪ 沖縄をこれ以上追い詰めてはならない
 安倍政権は政府が強権を発動し続ければ、いずれ沖縄が力の前に屈服するとでも思っているのだろうか。
 米軍普天間基地の辺野古移設をめぐり、政府と沖縄県の対立が退っ引きならない状態に陥っている。
 政府は11月17日、沖縄県の翁長雄志知事を相手取り、ついに法廷闘争に打って出た。知事が辺野古沿岸域の埋め立て承認を取り消したのに対抗し、これを代執行によって撤回するための提訴だった。政府は既に、埋め立て工事を所管する国土交通省に対し、翁長知事の決定に対する不服審査を求め、国土交通 相が知事の決定が効力を失ったとする決定を10月27日に発表している。

  また、基地建設に反対し、基地前で座り込みなどを行っている反対派住民を排除するために、「鬼の4機」として知られる警視庁第4機動隊を沖縄に派遣するなどして、徹底した対決姿勢を見せてきた。しかし、今回はいよいよ行政府としては究極の強権発動となる「代執行」にまで訴えたことで、もはや沖縄を抑え込むために安倍政権は手段を選ばない姿勢を鮮明にした形だ。

 沖縄の県紙「琉球新報」の松元剛編集局次長は、翁長知事に会おうともしなかった安倍首相の反応を見て、政府と沖縄県の全面対決は避けられないと当 初から見ていたというが、その一方で、これほど早く政府側が強権を発動してくるとまでは予想していなかったという。その上で松元氏は、安倍政権が力で押さえつけようとすればするほど、沖縄の反発は強くなる一方であることを、政権側が理解できないことを不思議がる。
 
 しかし、今回、性急に法廷闘争に打って出たことで、安倍政権は更に多くの沖縄県民を敵に回したばかりか、辺野古での新基地の建設が、安全保障上の理由からの必然ではなく、単なる沖縄に対する差別意識に根差したものであることを、多くの人に気づかせてしまった可能性がある。安全保障上、どうしても沖縄に作らなければならないというのであれば、ここまで明確に新基地建設に反対している沖縄側の言い分にもう少し耳を貸し、何らかの妥協を探る姿勢があってしかるべきだからだ。しかし、今回の提訴で安倍政権は、沖縄の民意を一顧だにしない姿勢を鮮明にしてしまった。松元氏は沖縄の人々の多くが、その根底に沖縄に対する差別意識が存在することを確信し始めているという。

 そうした中、妥協点を探る動きも出てきている。米ジョージ・ワシントン大学教授で米・民主党政権に近い知日派のマイク・モチヅキ教授と桜美林大学大学院の橋本晃和特任教授は「沖縄ソリューション」と呼ばれる妥協案を提唱している。これはアメリカ側の軍事的必要性を満たしつつ沖縄の立場にも配慮した現実的な妥協案と言えるものだ。具体的にはキャンプ・シュワブ内に小規模なヘリポートを建設した上で、オスプレイを本土の別の基地に移駐させることで、普天間基地の閉鎖を可能にするというものだ。これによって米軍が沖縄に求めている機能と役割を維持しつつ、本土もオスプレイを引き受けることで沖縄の人々の負担を軽減することが出来るのではないかとモチヅキ教授はいう。

 モチヅキ教授はアメリカ政府は日本側から現実的な代替案が示され、それが米側の軍事的なニーズを満たすものであれば、柔軟に対応する用意があると の見方を示す。モチヅキ教授はまた、米政府内にも沖縄の民意を全く無視する形で新しい基地が作られることに不安を抱き始めている人がいるとも指摘する。

 しかし、それが実現するための大きな障害は安倍政権だ。安倍政権は辺野古以外はありえないとの立場を崩していない。また、モチヅキ教授らのソリューションを実現するためには、沖縄県外にオスプレイの駐機基地を見つけなければならない。沖縄に対しては強権を発動してでも新基地やオスプレイを押し 付けることを辞さない安倍政権だが、果たして沖縄県外にその受け入れ先を見つけられるかどうか、また、そもそも安倍政権にそれだけの政治的な意思 (political will)があるかどうかも疑問だ。

 松元氏はキャンプ・シュワブ内に新たなヘリポートを作る案は、ヘリポートの規模によっては山を削るなどの大規模な工事が必要となるため、環境負荷 を理由に沖縄が難色を示す可能性があることを指摘しながらも、モチヅキ氏のような米政権に近い知日派の有力者から現実的な妥協案が出てきたことは歓迎すべきことだと語る。

 しかし、松元氏はまた、沖縄の状況はかなり切羽詰まっており、そう悠長なことを言ってもいられないとして、沖縄問題がこれ以上拗れた場合、日米関 係にも深刻な打撃を与えるような事態に陥りかねない空気が沖縄県内に燻っていることへの警鐘を鳴らす。それは政府の非情な強権発動に対する沖縄の怒りが爆発した時、沖縄の民意が単に辺野古の基地建設への反対運動では収まらなくなる恐れが、現実的なものとして出てきているからだ。松元氏は現実的な脅威として、東アジアの安全保障上の要塞としての機能を持つ嘉手納基地に対しても、沖縄の人々が反対の声を上げ始めかねない状態にあるという。

 「沖縄ソリューション」を提唱している橋本氏も、これ以上、沖縄県民を追い詰めると、怒りの矛先が嘉手納基地の全面返還要求や、米軍そのものに対する反対運動に向かいかねないと指摘する。

 これ以上沖縄を追い詰めることは日本全体にとっても得策なのか。そもそも安倍政権の沖縄の民意との全面闘争に勝算はあるのか。米軍普天間基地の移 設をめぐる辺野古の状況や、今回の政府と沖縄県の対立を沖縄の人々がどう見ているのかなどについて、ゲストの松元剛氏とともに、ジャーナリストの神保哲生 と社会学者の宮台真司が議論した。
≫(マル激トーク・オン・ディマンド 第763回―ゲスト・松元剛氏(琉球新報編集局次長)神保哲西、宮台真司)


以下の記事にも、“安倍一強”後の自民党の危機は透けて見える。この記事では、大阪ダブル選における、官邸と党の対立と軽減税率に関しての、官邸と党の対立を浮き彫りにしているだけだが、安倍後継レースにたびたび名前が出てくる両者、そろそろ「安倍後」が視野にあるか、意識の根底にあることを示唆している。つまり、安倍政権は実はレームダックに接近している可能性を感じるわけだ。


≪ <自民党>菅官房長官と谷垣幹事長、関係ぎくしゃく
自民党の谷垣禎一幹事長と菅義偉官房長官の関係がぎくしゃくしている。軽減税率に関する与党協議では、安倍晋三首相が24日に行った指示を巡り、谷垣氏が財源規模への言及があったとにおわせる一方、菅氏は明確に否定した。2人は安倍政権を支える「両輪」だが、大阪ダブル選でもすきま風が吹いたばかりで、与党幹部は政局への影響を注視している。【高本耕太、野原大輔】
 「具体的な数字は言っていない。首相に確認した」。菅氏は25日の記者会見で首相指示の内容を問われ、こう言い切った。自民党が想定する4000億円の枠にこだわらないとの意思表示だ。官邸関係者によると、首相は「ない袖は振れない」としつつ、財源や対象品目は与党協議に任せる意向という。
 ただ、軽減税率に慎重な自民党側には、頭越しの菅氏の言動に反発が少なくない。24日の首相指示は谷垣氏と宮沢洋一税調会長に直接出され、両氏は 4000億円を前提とした指示との認識を示している。税調幹部は「宮沢氏は会見前に発言内容を首相とすりあわせた」と強調する。
 菅氏の念頭にあるのは来夏の参院選だ。勝利して長期政権を築くには、公明党の支持母体・創価学会の支援が不可欠だ。学会側と独自の人脈がある菅氏は、周囲に「自民党の主張で押し切れるものではない」と発言。公明幹部も「菅さんはすぐれた勘を持っている」と持ち上げる。
 元財務相の谷垣氏らにとって、1兆円規模の財源が必要な公明党の主張はのめない内容だ。ただ、安倍政権では昨年の消費再増税の延期判断など、既定路線が 覆されてきた経緯がある。首相指示を盾に公明党に譲歩を迫る谷垣氏の思惑は崩れ去り、自公両党の対立が激しくなるほど、官邸の求心力が増す構図になっている。
 菅氏の強気の背景には、政局の主導権を首相官邸で握り続ける思惑がありそうだ。大阪ダブル選で自民党と対立する大阪維新の会に秋波を送ったのも、首相に近い橋下徹大阪市長との「連携カード」を手に、与党をけん制するためだ。
 それでも軽減税率協議は難航しており、公明党内では「2017年4月の消費再増税の見送りもあり得る」との声が漏れ始めた。与党内では「伊勢志摩サミッ ト(主要国首脳会議)の成功の余勢を駆って衆院解散を狙うのでは」との見方があり、来年の通常国会会期末の衆院解散と衆参同日選を予想する声も出ている。 ≫(毎日新聞)

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●どこまで行くのか安倍シンパ右翼の行状 TBSもついに屈服か

2015年11月26日 | 日記
「里」という思想 (新潮選書)
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●どこまで行くのか安倍シンパ右翼の行状 TBSもついに屈服か

唯一、ジャーナリズム精神の欠片くらいは残存していた“TBS”に安倍シンパ右翼の総攻撃が起きているようだ。単に感情が劣化している人々の、突出した動きによる影響と云うよりも、日本に漂いはじめた、軍靴の響きに近いものがある。民主主義国家的手法がすべてネグられ、「無理」を通して「道理」を廃棄するような出来事が、白昼堂々と何でもないことのように安倍晋三の周辺で起きている。安倍本人が実行している“横紙破り”もあるが、菅官房長官を含む、公私にわたる取り巻き連中によって、民主主義国家の体裁を整えていた日本と云う国が、隷米右翼勢力の好き勝手と云う惨状を呈してきている。

以下のリテラの報道などを読む限り、もうナチズムやファシズムを超越するくらいの蛮行が現実に起きているようだ。このような動きは、単に安倍シンパの隷米右翼勢力の好き勝手だけではなく、様々な既得の世界で安住の地を得ている連中の集団に対して、無言の圧力を掛けることで、“安住の地を得ている連中”に、“空気を読め”と追随を強要していると云うことになる。つまり、阿吽の呼吸と忖度の強要である。

現実に、“阿吽の呼吸と忖度の強要”に逆らって、どのような処罰を受けるのかさえ見えていない。処罰の中身まで、「想像してみたまえ!」というのだから、言論封殺を本質的に国民やジャーナリストに要求していると云うことになる。実存している個々人に対して、抽象的な団体や勢力が強迫する場合、どちらに分があるか考えてみれば判ることだ。如何にも尤もらしい主義主張を持っていたとしても、役職や団体名で、他者を抑え込もうとする行為は、卑怯奇天烈なのである。物陰から、小石を投げつけたり、悪口を言っている、所謂「イジメ」と同じ構図だ。

沖縄辺野古地域の自治体レベルの区長を官邸に呼びつけ、「お前たちに、政府が、直に補助金を出してやる」といった呆れてものの言えない行状も平気でやってしまう。驚きだが、なんと時の官房長官がやっているのだ。挙句に、「区長らは、我々は辺野古移設に納得している」と作り話まで平気でするのだから、驚愕の一言だ。それから類推すれば、“放送法遵守を求める視聴者の会”如きが、一人のジャーナリストを誹謗中傷するなど、当然の事と思ったとしても不思議ではない。

今夜は時間がないので、この辺で止めておくが、どこまで国が滅茶苦茶にされるか、本当にわかったものではない。TBSの金平キャスターも狙われているのではないのか。こんな調子だと、右翼かことなかれ主義の人間だけがテレビに登場する時代は間近に迫っている予感さえする。ただ、そのようなテレビニュースの世界が出現したとして、逆に視聴率は激減して、スポンサー離れも一気に進み、広告界はネット中心に完全移行するのかもしれない。まあ、嘘っぱちを見聞きしないで済むだけ、健康には良いかもしれない(笑)。

仮に、来年の参議院選以降も、安倍政権が継続しているようだと、ブロガーの世界にも、粛清の嵐が吹きだすかもしれない。その時は、もう論評しても意味のない政治が行われるだろうから、ブログの閉鎖も視野に入れておくのが、賢明だろう。最近、たびたび、そう云うことを考える。いや、感じているのかもしれない。そして、隷米日本がボロボロになって、ハゲタカに国民の1500兆円をパクられ、息をつくのがやっとになった頃、励ましブログなどを始めると云うのも一つの選択だ(笑)。その間は、亀の甲羅で一休みといきますか。甲羅の中で心筋梗塞なんてこともあるのだろうが……。


 ≪『NEWS23』でキャスター岸井成格の降板が決定の情報!「安保法制批判は放送法違反」の意見広告にTBSが屈服?
 愕然とするようなニュースが飛び込んできた。TBSの看板ニュース番組『NEWS23』で、アンカーの岸井成格氏(毎日新聞特別編集委員)を降板させることが決まったというのだ。
 「TBS はすでに後任の人選に入っていて、内々に打診もしているようです。後任として名前が上がっているのは、朝日新聞特 別編集委員の星浩氏。星氏は朝日では保守派寄りの政治部記者ですが、今年、朝日を定年になるので、退職後の就任をオファーしているようです。岸井さんが契 約切れになる3月をめどに、交代させる方向で進めていると聞いていましたが、場合によってはもっと早まるかもしれません」(TBS関係者)
 この突然の人事の背景には、もちろん例の右派勢力による『NEWS23』と岸井攻撃がある。 ・〈私達は、違法な報道を見逃しません〉──。今月14日の産経新聞、翌15日の読売新聞に、こんな異様なタイトルの全面の意見広告が掲載されたことをご存知の読者も多いだろう。
 この広告の出稿主は「放送法遵守を求める視聴者の会」なる聞いたこともない団体だが、呼びかけ人には、作曲家のすぎやまこういち氏や評論家の渡部 昇一氏、SEALDsメンバーへの個人攻撃を行っていた経済評論家の上念司氏、ケント・ギルバート氏、事務局長には、安倍首相の復活のきっかけをつくった 安倍ヨイショ本『約束の日 安倍晋三試論』(幻冬舎)の著者・小川榮太郎氏など、安倍政権応援団の極右人脈が名前を連ねている。
 そして、この広告が〈違法な報道〉と名指ししたのが、岸井氏と『NEWS23』だった。9月16日の同番組で岸井氏が「メディアとしても(安保法 案の)廃案に向けて声をずっと上げ続けるべきだ」という発言を取り上げ、「放送法」第4条をもち出して〈岸井氏の発言は、この放送法第四条の規定に対する 重大な違法行為〉としたのである。
 しかも、『放送法遵守を求める視聴者の会』は意見広告だけでなく、TBSと岸井氏、さらには総務省にまで公開質問状を送りつけたという。
 「これに、TBS幹部が真っ青になったようなんです。もともと、局内に岸井氏を交代させるという計画はあったようなんですが、この抗議を受けて、計画が一気に早まったようなんです」(前出・TBS関係者)
 しかし、この意見広告はそんな過剰に反応しなければならないものなのか。たしかに放送法第4条では放送事業者に対して《政治的に公平であること》を求めてはいるが、それは政権批判や特定の法律批判を禁ずるものではまったくない。
 また、岸井氏の「メディアとしても廃案に向けて声をずっと上げ続けるべきだ」という発言にしても、安保法制に単純に反対ということではなく、国民 に対して説明不足のまま強行採決したことへの批判の延長線上に出てきたものだ。もしこれが政治的に不公平な発言というなら、たとえば、安倍政権の外交成果を評価するようなNHKやフジテレビ、日本テレビの報道もすべて放送法違反になってしまうだろう。
 しかも、これは別稿で検証するつもりだが、この意見広告を出した「放送法遵守を求める視聴者の会」自体が実体のよくわからない、きわめて政治的な意図をもった集団なのだ。
 どうしてこの程度のものに、TBSは神経質になっているのか。その背景には、官邸と自民党が『NEWS23』を標的にしているという問題がある。
 昨年末、安倍首相が『NEWS23』に生出演した際、街頭インタビューのVTRに「厳しい意見を意図的に選んでいる」と難癖をつけ、その後、自民党が在京テレビキー局に「報道圧力」文書を送りつけるという問題が起きたが、その後も自民党や官邸はさまざまな形で、同番組に圧力をかけ続けていた。
 安保法制審議中は例の文化芸術懇話会の弾圧発言が問題になったこともあって、一時、おさまっていたが、同法が成立した直後から、自民党「放送法の 改正に関する小委員会」の佐藤勉委員長が、テレビの安保法制報道は問題だとして、「公平・公正・中立は壊れた。放送法も改正したほうがいい」と露骨な恫喝 発言をするなど、再びTBS やテレビ朝日への圧力を強め始めた。
 実際、こうした動きに、TBSの武田信二社長が9月の定例会見で、安全保障関連法案をめぐる同局の一連の報道について、「弊社の報道が『一方に偏っていた』というご指摘があることも存じ上げているが、われわれは公平・公正に報道していると思っている」と弁明する事態になっている。
 「とくに、官邸と自民党が 問題にしていたのが、岸井さんの発言だった。岸井さんはもともと政治部記者で、小泉政権時代は小泉改革を支持するなど、いわゆる毎日新聞でも保守色の強い記者だった。それが安保法制に厳しい姿勢を貫いたことで官邸や自民党は『裏切りだ』と怒り倍増だったようです。政治部を通じて『岸井をなんとかしろ』という声がTBS幹部に再三届けられたと聞いています。そんなところに、今回の岸井さんをバッシングする意見広告が出たことにより、TBSも動かざるを得なくなった。総務省にまで抗議、質問状を送りつけられたことで、TBS は非常にナーバスになっている。総務大臣はあの高市早苗さんですからね。これを口実にどんな圧力をかけられるかわからない。大事になる前に岸井さんを切ろうということでしょう」(全国紙政治部記者)
 いや、岸井氏だけでなく、これを機に、岸井氏だけでなく、メインキャスターの膳場貴子氏も降板させ、『NEWS23』を解体させる計画もあるといわれている。
 「膳場さんは今週から産休に入りましたが、そのまま復帰させずフェードアウトさせるという計画もあるようです。しかも、岸井さんの降板、星さんの起 用とあわせて、放送時間を現在の1時間から短縮させ、番組自体もストレートニュースに変更するプランももち上がっています」(前出・TBS関係者)
 放送法を歪曲した今回の“報道圧力”である意見広告に、本来、TBSは強く抗議すべきである。それが何をか言わんや、相手の攻撃に屈し、ジャーナリズムとして当然の発言をしただけの岸井氏を降板させるとは──。以前、オウム真理教に絡んだビデオ事件の際に、筑紫哲也氏は『NEWS23』の番組内で 「TBSはきょう、死んだに等しいと思います」と発言した。しかし、今度こそほんとうにTBSは「死のう」としているのではないか。圧力に萎縮し、服従すること。それは報道の自殺行為にほかならない。(田部祥太)
≫(リテラ:社会―ジャーナリズム・NEWS23岸井が降板?意見広告の影響か)

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●“F-16(米)”が“SU24(露)を撃墜 トルコ火付け役に

2015年11月25日 | 日記
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●“F-16(米)”が“SU24(露)を撃墜 トルコ火付け役に

西側のメディアは、概ねロシア軍機がトルコ領空を侵犯。度重なる警告にもかかわらず、警告を無視したので、“国境の安全を実質的に侵犯された場合は、交戦規定を適用”と云う理由で、ロシア軍機SU24をトルコ軍機(F-16)の空対空ミサイルで撃墜した。まあ、こんな論調である。一番マシな報道をしていたのが朝日新聞だが、双方の言い分を公平に伝えている。日経が珍しく、少々状況分析を加えながら、報道しているのが目立った。

朝日新聞報道、日経新聞報道をたたき台として、まず掲載しておく。引き続き、ロシアプーチン大統領の、トルコの行為に対するコメントをスプートニクが報じている記事を紹介しておく。末尾に、筆者の状況分析をつけ加えておくので、興味のある方は読んでいただきたい。ことによると、第三次世界大戦の幕開けになる危険もはらんでいるだけに、遠い中東の小競り合いだとか、我が物顔のSU24が撃墜されて溜飲を下げている場合ではないと、考えている。どこかの誰かが、有志連合とロシアが共同作戦を取ることを阻んでいると見るのが妥当だ。ロシア軍がイスラム国とシリア反政府軍を攻撃している事は判っているのだから、国境線上を侵犯したかしないかレベルで、常識で考えても、撃墜したと云うのは奇妙過ぎる。トルコ軍とロシア軍では話にならないわけで、後ろにNATO(アメリカ)がいるから、否、それ以上に深い事情がありそうだ。

≪トルコ軍がロシア軍機撃墜 シリア国境、乗員2人死亡か
トルコ軍は24日朝(日本時間同日午後)、「領空を侵犯した」としてロシア軍のSu24戦闘爆撃機1機を撃墜した。機体はトルコ国境近くのシリア北部に落ちた。ロシアのプーチン大統領は同日、トルコのF16戦闘機に撃墜されたことを認めた上で領空侵犯を否定し、「テロの共犯者による背後からの攻撃で(ロシア兵の命が)失われた」とトルコを強く批判した。
 ロシアのラブロフ外相は25日に予定していたトルコ訪問を急きょ中止した。過激派組織「イスラム国」(IS)に対する米英仏ロの戦略は、パリ同時多発テロを機に協調姿勢が出ていたが影響が及びかねない。
 トルコ軍の発表によると、24日午前9時20分ごろ、同国南部上空を侵犯していた国籍不明機に、繰り返し退去するよう警告。だが領空侵犯を続けたため、撃墜。機体はシリア北部ラタキア県クズルダー付近に落ちたという。ドアン通信によると、ロシア機は撃墜される前、シリアのトルコ系少数民族トルクメン人の居住地域を爆撃していたという。
 乗員2人は緊急脱出装置で脱出したとみられる。ロイター通信などによると、トルクメン人のシリア反体制派武装勢力は24日夕、乗員2人を射殺したと発表し、トルコ政府が確認中だ。また乗員の捜索にあたっていたロシア軍のヘリコプターがシリア反体制派によるとみられる攻撃を受けて損傷、ヘリは政府軍支配地域に不時着したという。
 トルコのダウトオール首相は24日、「空・陸の国境侵犯には、誰に対してであろうと、あらゆる措置を取る権利がある。我々が戸惑うことはない」と述べ、撃墜を正当化した。
 北大西洋条約機構(NATO)は24日夕、トルコ政府の要請で緊急理事会を開き、対応を協議する。NATOの報道官は24日、朝日新聞の取材に対し、「状況を注視している。何が起きたのか、トルコから説明を受ける」と話した。欧州連合(EU)首脳会議のトゥスク常任議長は24日、ツイッターに「この危険な時には、頭を冷やし、冷静になるべきだ」と記し、双方に冷静な対応を求めた。
 一方、プーチン氏は、ISの資金源である石油や石油製品の密売にトルコが関わっているという見方さえ示した。トルコの反発は避けられないとみられる。
 トルコはシリア内戦を巡ってアサド政権の退陣を最優先し、反体制派を支援したり、対ISの米軍主導の有志連合に参加したりしてきた。対するロシアはアサド政権の「後ろ盾」となり、反体制派やISへの空爆を続けている。
 トルコはロシアに対し、領空侵犯をしたり、「同胞」とみなすトルクメン人に対して爆撃したりしたとして今月19日、「国境の安全を実質的に侵犯された場合は、交戦規定を適用する」と警告していた。  ≫(朝日新聞デジタル:イスタンブール=春日芳晃、モスクワ=駒木明義、ブリュッセル=吉田美智子)


 
≪ 「イスラム国」包囲網に亀裂 トルコ、ロシア軍機撃墜
 【モスクワ=田中孝幸、ドバイ=久門武史】トルコ軍が24日、シリア国境付近でロシア軍機を撃墜したことで、過激派組織「イスラム国」 (IS=Islamic State)との戦いをめぐる国際協調に亀裂が入るのは避けられそうにない。ともにIS打倒を掲げてきたトルコとロシアは、もともとシリアのアサド大統領の去就をめぐって対立してきた。異なる思惑でシリアに軍事介入する各国間の緊張が高まる可能性がある。
 ロシアは9月からアサド政権を支援するため、IS掃討の名目でシリア領内の空爆を開始した。実際にはアサド政権と敵対する反政府勢力も標的にしているとされ、トルコのエルドアン政権はトルコ系トルクメン人も空爆されているとして不満を募らせていた。
  トルコは反アサド政権で米欧などと歩調を合わせるが、IS掃討よりもアサド政権を支援するイランや、エルドアン政権と対立するクルド人の勢力をそぐことに主眼を置く。パリの同時テロを契機に欧米とロシアの協調機運が高まり、アサド政権の存続の是非を巡る問題が棚上げされることを懸念する。今後の交渉をにらみ、存在感を示すためにこのタイミングでロシア軍機の撃墜という強硬策に踏み切ったとみられる。
 トルコは北大西洋条約機構(NATO)加盟国であるだけに、ロシアは欧米との全面対決につながるトルコへの大規模な報復には踏み切らないという計算も働いた可能性がある。NATOは24日、トルコと「緊密な連絡」を取っていると表明した。
 ロシアのプーチン政権はIS対策を含めたシリア問題の収拾やエネルギー協力を進めるために中東の地域大国であるトルコとの関係修復を探っていた。それだけに、今回のトルコ軍によるロシアの軍用機撃墜への対応には苦慮しているようだ。
  インタファクス通信によるとプーチン大統領は24日、ロシア軍機を撃墜したトルコ側を「テロの支援者による裏切りだ」と強く非難した。トルコがIS打倒を掲げながら、実はISの主要な資金源である石油密輸のルートになっているとも批判した。ロシアのラブロフ外相は25日に予定していたトルコ訪問の見送りを 決めた。
 プーチン氏は16日にトルコのエルドアン大統領と会談し、親ロシアのアサド政権の処遇を巡って両国が対立するシリア問題について 政治的解決を急ぐことで一致したばかりだった。ロシアからトルコ経由で欧州に天然ガスを送るパイプライン構想についても協議し、12月のエルドアン氏の訪ロも決めていた。
  プーチン氏がトルコ側を強く非難した背景には、自国軍機への攻撃を不問に付せば政権の求心力が低下しかねないとの危機感があるとみられる。国際社会の敵であるISへの協力疑惑を持ち出すことで、トルコに対して外交的に優位な立場を確保する狙いも透ける。
 ただ、トルコとの関係が決定的に悪化すれば、ロシアの対ISの空爆作戦にも支障が生じる可能性がある。 ≫(日経新聞)


 ≪ プーチン大統領:シリアにおけるロシア機スホイ24への攻撃は「裏切り行為」
ロシアのプーチン大統領は24日、ヨルダンのアブドッラー2世国王と会談し、ロシア機スホイ24をめぐる事件について、次のようにコメントした。

「シリアでのスホイ24の墜落は、テロリズムとの通常の戦いの枠外であり、これはテロリストの共謀者たちによるロシアに対する裏切り行為だ。」

「ロシア機スホイ23はトルコ機の空対空ミサイルによってシリア上空で撃墜された。」

「ロシアのパイロットとロシア機は、トルコにいかなる脅威も与えなかった。これは明白だ。」

「ロシア機は、トルコとの国境から1キロのシリアで攻撃され、(国境から)4キロの場所に墜落した。」

「シリアで撃墜されたロシア機は、「IS(イスラム国)」との戦いに関する公然たる任務を遂行し、テロリストに対する予防的攻撃を行っていた。」

「ロシアは、ISが管理下に置く油田から(採掘された)原油がトルコ領内にたくさんあることを、ずいぶん前から確認していた。」

「トルコは、ロシアが米国とこのような出来事を防止するための合意を締結したにもかかわらず、ロシア機を攻撃した。」

「シリアにおけるロシア機をめぐる悲劇は、ロシアとトルコ関係にとって深刻な影響を持つことになるだろう。」

「ロシアは、トルコに対して、隣国としてだけでなく、友好国として接していた。これは誰にとって必要だったのか?分からない。しかし、(これを必要としていたのは)我々ではない。」

プーチン大統領は、「トルコがロシア機をめぐる事件についてNATOのパートナーに訴えたことについて、NATOをISのために役立たせようとしているかのようだ」と指摘した。

またプーチン大統領は、「ロシアは、国際社会が、共通の悪であるテロリズムとの戦いで団結するための力を自らの中に見出すことに期待している」と述べた。

プーチン大統領はまた、「ロシア機スホイ24に対する攻撃のような犯罪が実行されることを、ロシアはこれ以上許さない」と指摘した。
 ≫(SPUTNIK)


さて、筆者の見立てを簡単に述べておこう。本質的に、NATO圏の東方拡張路線に端を発しているのが、ウクライナやシリアへの、NATO勢力の揺さぶりだった。東西冷戦が、ソ連邦の崩壊で、東西冷戦は終結したような外形を一時的に保ったが、アメリカ一国主義への抵抗は、ロシア、イラン、そして中国によって“異議申し立て”を受けていた。特に、BRICS経済の世界的抬頭が、力を失う兆しを見せ始めた覇権国アメリカにとっては、目障りな存在に映るのは当然のことである。NATO勢力と言っても、実質的には米英独の三ヶ国によって、概ねの戦略が計画されている。無論、リーダーはアメリカである。NATOと云う軍事同盟は、アメリカにとって、対ロ、対中の防波堤である。

防波堤に留めておきたいのが政治的意志だが、ネオコン勢力やCIA、軍部は、必ずしもホワイトハウスと意志を共有しているとは言い難い側面がある。ウクライナクーデターが米ネオコン勢力やホワイトハウスの支援を受けて実行された事は、ビクトリア・ヌーランド国務次官補(欧州・ユーラシア担当)の介在は、動かぬ電話録音から、明白である。ヌーランドの意にそぐわないEUを「fuck EU(EUなんか、糞くらえ)」と侮蔑する発言をした。ウクライナクーデターの為に、幾ら払っていると思うんだ、とまで発言している。最終的には、オバマも、ここまで火をつけたウクライナクーデターを容認するしかなくなったのだろう。

ヌーランドの発言で判るように、NATOを自国軍隊だと認識しているネオコン連中にとって、アメリカの言うことを聞かない、EUなど糞なのである。独メルケル首相が、このウクライナクーデターに積極的であったかどうか定かではないが、彼女は、オバマ次第だったフシがある。つまり、オバマが引き摺られたのと同じ手順で、オバマに引きずられたのだろう。ロシア・プーチンが反撃としてクリミア併合と云う大マジックで反撃したわけだ。東ウクライナでも、プーチンの抵抗は、アメリカなにするものぞである。そこには、腹の座らないEU諸国への鬱積が、アメリカの意思決定のプロセスの中に、ヒ素のような毒物で、じわじわとEUを脅す罠を仕掛けておいた。

今回のパリにおける、テロ事件も、穿った分析をすれば、腰が引けたままの仏オランド大統領の尻に火をつけたわけだが、実行犯が、どのような経緯でテロを起こしたのか判明はしていない。イスラム国が犯行声明を出しているが、テロ実行犯とイスラム国の間に、太い線が見えているわけではない。NATOを構成する国々への“脅し”と云う受けとめ方も可能なわけで、誰が誰を脅したのか、腰の据わらぬ、EU諸国を一致団結させる手立ては何か?それを考えれば、様々な解釈が可能だ。アメリカの有力な政治家や官僚にはネオコンが多く含まれているし、EU糞喰らえ精神が横溢しているのは事実だ。

正直、トルコも、離れ小島のようなNATO加盟国であり、NATOのEU勢を積極的行動に駆り立てるために、小細工をした可能性も大いにある。イスラム教国でありながら、民主主義国家であることは、アメリカにとって死ぬほどありがたいモデル国であり、所謂「普遍的価値観」をキリスト教勢力圏でなくても、民主主義国で欧米価値観を、日本同様に共有できる。そう云うモデルにしたいのだから、トルコとロシアの、ガスパイプラインなど、アメリカは、死んでも容認したくない。大金使ったウクライナ危機も半分、プーチンの所為で失敗した。トルコ・ロシアパイプラインをぶった切る意味でも、今回のトルコの暴挙は望むところだろう(笑)。

そう言えば、クリミア全土に送電している、ウクライナ側の送電線がテロに遭い、クリミア全領域が停電したままと云う情報もあったが。このままだと、ロシアプーチンは、報復的軍事行動の代わりに、ウクライナへのガス供給をストップするかもしれない。余程の後ろ盾がない限り、トルコ軍が自発的にロシア軍機を撃墜する根拠が乏しすぎる。数日後には、ロシアラブロフ外相がトルコを訪問する公式スケジュールまであったのだから、奇妙だ。F16戦闘機に乗っていたのが、トルコ軍人なのか、米軍人なのかさえ疑わしい。トルコは、米ロに二股外交をしている傾向があったが、そこに楔が打たれた可能性も大いにある。

いまのところ、プーチン大統領は、これ以上悪さを仕掛けてくるのなら、「悪さを仕掛ける元を糺す」と暗示的発言をしている。当然だが、「元」とはアメリカであり英国だ。オランドも脅されてと云う見方をすると、イスラム国と云う幻のテロ国家の正体は、トンデモナイ国の別働隊?そんな疑念も湧いてくる。安倍政権における、橋下大阪維新の会の如しだ(笑)。笑うわけにもいかない、トンデモナイ疑念なのだが、911以降の覇権国の外交戦略は、どうも表裏が、日ごと悪質なWスタンダードの傾向を強めている。ロシアはエジプトに続き、トルコへの渡航も控えるように、国民に強く警告している。

プーチンの堪忍袋の緒が切れるかどうか、ぎりぎりの線まで来ていると推測できる。このような推論を重ねていくと、イスラム国空爆を実行していたNATO中心の有志連合軍の爆撃が、なぜか核心を百発百中で逸らしていた事情も納得できる。シリア反政府軍もイスラム国も、NATOと云うか、アメリカネオコン中心に後方支援していたと云う、壮大な仕掛けさえ見えてくる。版権国が、力を失いながら、尚且つ昔の栄光に縋りつくとき、このような壮大な「欺瞞」だ生まれてくるのだろうか、筆者としては鳥肌が立つ思いだ。習近平も、ここまでするかと冷や汗を流しているだろう。最後に、15年の7月に、トルコが有志連合の基地使用を容認したと云う記事が出ていた。しかし、カナダは、ヤバイと思ったのか、政権が交代したことで政策転換か定かではないが、有志連合から撤退した。30年後には、このカラクリの張本人は誰なのか、きっと判明しているのだろう。


 ≪ トルコ、米に空軍基地の使用許可 対IS方針転換か
過激派組織「イスラム国(IS)」への空爆作戦を巡り、米メディアなどは23日、オバマ米大統領とトルコのエルドアン大統領が、米軍主導の有志連合がトルコ南部インジルリク空軍基地を使用することで最終合意したと伝えた。24日早朝にはトルコ軍のF16戦闘機がシリア領内のIS関連施設3カ所を空爆。対IS攻撃に慎重姿勢を取ってきたトルコが政策を転換したとみられる。
 米紙ニューヨーク・タイムズは 米政府高官の話として、両大統領が22日の電話会談で同基地を米軍が使用することで合意したと伝えた。アーネスト米大統領報道官は23日、「(ISの)脅 威に対抗するために(両大統領が)協力を深めることを合意した」と述べた。ホワイトハウスは22日、両大統領の電話会談を発表したが基地使用の合意については触れていない。
 米国は同基地の使用許可を繰り返し求めてきたが、シリアのアサド政権打倒を優先するトルコは拒んできた。トルコはISが勢力を広げるシリア、イラクと国境を接し、対IS攻撃で米国と連携すれば国内で報復テロが起きる可能性が高まるという事情もあった。
 一方、中東の衛星ニュース局アルジャジーラのトルコ語版電子版は23日、トルコ国境沿いのシリア北部ジェラブルスから同マレアまでの計約90キロ、国境線から50キロシリア領内に入る部分に「安全地帯」を設置することでも米国とトルコが合意したと伝えた。「安全地帯」は難民・避難民の保護などを目的にし、有志連合が空から安全を保障し、トルコ軍は越境して必要な対策を取れる内容という。
 この安全地帯に近いトルコ南部キリスでは23日、国境警備中のトルコ軍兵士がシリア側から銃撃を受け、軍によると1人が死亡、2人が負傷した。軍は同日夕、「ISの戦闘員5人に銃撃された」と声明を出した。事実ならトルコ軍とISの初めての交戦となる。ISのニュース部門とされるツイッターアカウントも同日、「シリア・トルコ国境でIS戦闘員とトルコ軍兵士の衝突があった」とツイート。ただし、「衝突はトルコ軍がISに発砲して起きた」としている。
 またトルコ首相府は24日、声明を出し、トルコ軍は同日早朝、F16戦闘機3機を出動させ、キリスと国境を挟んだシリア北部にあるISの軍事関連施設など3カ所を空爆したと発表。空爆はトルコ軍兵士が死傷したことを受けたもので、攻撃対象はISに限定したものと説明した。トルコ軍による対IS空爆は初めてとみられる。 
 ≫(朝日新聞デジタル:ワシントン=杉山正、イスタンブール=春日芳晃)

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●日本叩売りのアベノミクス ブルームバーグに慰められ

2015年11月24日 | 日記
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●日本叩売りのアベノミクス ブルームバーグに慰められ

別に、2四半期連続でGDPがマイナス成長でも、安倍政権にしてみれば、景気の先々を織り込む東証株価が安定的であれば、景気はそこそこなのだろうと感じているのが、日本人のメジャーだ。雇用が安定しているとNHKが言えば、そうだろうね、としたり顔になるのが日本人社会の、大人のたしなみのようなものである。しかし、ブルームバーグが社説で、「日本がパニックに陥る理由はない」とわざわざ社説で言及している事が、日本経済、延いては世界経済の容態の重篤さをあらわしている。

≪ 日本がパニックに陥る理由ない、
  2四半期連続マイナス成長でも-社説


 (ブルームバーグ):日本の7-9月期の実質国内総生産(GDP)が2四半期連続のマイナスとなったとのニュースは、安倍晋三首相の経済政策に懐 疑的な向きにはアベノミクスの新たな攻撃材料となるだろう。そうした人々の疑念はもっともなものだが、日本がパニックに陥ったり、進路を変更したりする理由はまだない。

1つには日本の場合、リセッション(景気後退)といっても他のほとんどの地域とは意味するものが同じではない点が挙げられる。日本は過去20年間に7回、 2012年12月の第2次安倍政権発足以降に限れば2回、こうした状況に見舞われている。日本の人口減少を踏まえれば、すう勢的な成長率は0.5%程度で、7-9月期に記録した年率換算で0.8%程度の小幅な減少でもマイナス圏に落ち込む事態となり得る。いずれにせよ四半期ベースの統計は大きくぶれる可能性がある。

同時に、日本の大手輸出業者の利益は円安を背景に大きく膨らみ続けている。トヨタ自動車の7-9月の営業利益は過去最高の8274億円と、米ゼネラル・ モーターズ(GM)とフォード・モーターの合計の上回った。トヨタを含む数社は自社株買いや配当支払いを通じ、株主に利益の一部を還元している。投資家は引き続き楽観的で、日経平均株価は9月以降、ブルームバーグがカバーする世界93の主要株価指数で上位4番目の好パフォーマンスだ。

アベノミクスの他の成果がささやかだとしても、少なくとも正しい方向に向かっている。女性を中心に労働参加率は上昇しつつあるが、失業率は18年ぶりの低水準にある。労働者の多くが先行きが限られているパートタイム雇用に就いているが、正規雇用の数は増え始めている。賃金は緩やかに上昇中だ。東京の都心部 以外でも不動産価格は上向きつつある。さらに、日本銀行による多額の量的緩和策にもかかわらずコアインフレ率はかたくなに動こうとしないが、東大日次物価指数など他の指標は少なくとも一部の小売価格の上昇を示している。

最近のデータで最も懸念すべき統計は設備投資の減少だ。企業は在庫を取り崩すとともに、新工場や設備への投資を手控えている。だが、これは全く驚くべきことではない。日本の最大の貿易相手国である中国の景気減速が主因となって、世界経済の見通しは不透明な状態が続いている。それに加えて、最高の状況にあっ ても日本の人口動態の下では国内市場は着実に縮小していくことが必至だ。

中国の低迷が予期せぬ逆風にならなかったとしても、日本の復活に向けた取り組みは多の識者が認めるよりも常により長い期間を要してきた。エネルギーや医薬品、農業部門の開放のほか、環太平洋連携協定(TPP)の下での関税削減、日本株式会社の行動を制約してきた株式持ち合いの解消など、困難な構造改革が進められている。しかし、これらが直ちに利益をもたらすことは期待できない。

恐らく公共投資や税制上の優遇措置も含め、安倍首相は企業の賃上げや設備投資を促す新たな措置を検討中とされる。もっと歓迎すべきなのはこれまで聖域とされることが多かった改革を新たに推進しようとする動きだ。必要な技能を持つ労働者を中心とした移民の受け入れ拡大や、正規雇用促進のための労働規制の緩和などがそうした例だ。アベノミクスは息絶えていない。ただ、安倍首相のやるべき仕事が完了したというにはほど遠いのも事実だ。
*原題:Latest Recession Is No Reason for Japan to Panic: Editorial(抜粋) ≫(ブルームバーグ:社説)


社説では≪投資家は引き続き楽観的で、日経平均株価は9月以降、ブルームバーグがカバーする世界93の主要株価指数で上位4番目の好パフォーマンスだ。≫と書いているが、最近の東証日経の終値付近で、日銀及び投信の買いパフォーマンスが顕著で、僅かな額だけのプラスで終わらせる不文律が出来つつあると観察している。つまり、高パフォーマンスを奏でているのは、公的資金の介入である点を、ネグっている。世界の名だたる金融ファンドが軒並みマイナスを計上していると云うことは、グローバル金融資本主義の踊り場が到来したことを告げている。踊り場から、上るのか下るのか、誰も答えを出しかねている。

≪女性を中心に労働参加率は上昇しつつあるが、失業率は18年ぶりの低水準にある。労働者の多くが先行きが限られているパートタイム雇用に就いているが、正規雇用の数は増え始めている。賃金は緩やかに上昇中だ。東京の都心部 以外でも不動産価格は上向きつつある。≫と、事実の一部をNHKよりは分析的に書いているが、まだまだ手ぬるい評価だ。なぜ、専業主婦で、子供を産み育てられない経済状況かを表しているわけで、亭主の安い収入では、日々の暮らしでさえ事欠くか、不安をぬぐえないのだろう。賃金の緩やかな上昇は、公共事業による矢鱈な工事の人手不足に起因している。つまり、現業人材の不足であり、3K、4Kの賃金が上昇しているのだ。つまり、個別にはワーキングプワーが増加するが、家族単位で見れば、家庭全体収入が上昇していると云う、マジック(騙し絵)なのである。

≪新工場や設備への投資を手控えている。だが、これは全く驚くべきことではない。日本の最大の貿易相手国である中国の景気減速が主因となって、世界経済の見通しは不透明な状態が続いている。それに加えて、最高の状況にあっ ても日本の人口動態の下では国内市場は着実に縮小していくことが必至だ。 ≫と言うが、日本の最大の貿易相手国である中国との関係は容易ならざるもので、アメリカ政府のような裏表外交と云う芸当が出来なのが日本人である。反目している最大貿易国の景気に左右される日本企業では、設備投資が思うに任せないのは当然だ。

つまりは、安直なM&Aで市場を買うのが精一杯の状況だ。まあ、この点は、アメリカ企業も同じだろう。ただ、日本ほど、内需の市場規模が急激に購買力を失わないのが救いなのだ。だから、後述するように、人口増加を画策せざるを得ない。それが、産めよ増やせよ、が本命ではなく、「移民」が本命視されている。 *このあたりが、安倍政権の日本売りのコアな部分だろう。

≪エネルギーや医薬品、農業部門の開放のほか、環太平洋連携協定(TPP)の下での関税削減、日本株式会社の行動を制約してきた株式持ち合いの解消など、困難な構造改革が進められている。しかし、これらが直ちに利益をもたらすことは期待できない。 ≫この考えが、既に行き詰まりを見せている、市場原理に沿った金融資本主義の典型例だが、共生の精神を美的に称賛された国際的に容認されている、緩やかな共同体意識までもを、経済の枠組みを構造的に変えることで、ぶち壊すことになる。第三者を意識しない世界ほど怖いものはない。

最後に、「難民」受け入れでも、何でも良いから、日本経済の再生には、生活困窮者の数を、現状の日本人だけで賄うのは無理だから、最終的には「移民」の受け入れに向かうことだろう、と言って、社説は焦らなくて大丈夫だよ、と言っている(笑)。≪恐らく公共投資や税制上の優遇措置も含め、安倍首相は企業の賃上げや設備投資を促す新たな措置を検討中とされる。もっと歓迎すべきなのはこれまで聖域とされることが多かった改革を新たに推進しようとする動きだ。必要な技能を持つ労働者を中心とした移民の受け入れ拡大や、正規雇用促進のための労働規制の緩和などがそうした例だ。≫

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●自民・野田聖子発言に「理」あり 変幻自在な自民本流の魅力

2015年11月23日 | 日記
歴史のゆらぎと再編 (岩波講座 現代 第5巻)
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●自民・野田聖子発言に「理」あり 変幻自在な自民本流の魅力

以下は、安倍晋三に公然と逆らう僅かにいる自民党の政治家の揚げ足を取り、糾弾する産経新聞お得意のバッシング報道だが、産経にバッシングされること自体、内容に関わらず、同氏が国家主義に逃げ込まず、独自の日本政治を、アメリカも、友好国の一つと云う立場で捉えた「正論」を語っているのだから、名誉そのものだ。

しかし、産経の尤もらしい記事に、ご誘導される人々も多いだろうから、敢えて、このクダラヌ、下劣な解説記事をぶった切っておく。アメリカ一国主義にのめり込むことこそ、現実逃避であり、不都合なものは見ないで済ませたいと云う、ことなかれ主義の悪循環に陥っているのだ。21世紀の日本の立場は、もう“ことなかれ主義”や圧倒的覇権を有していた時代への憧れで、アメリカ信奉と云う、卑屈で狡賢い方法論を一方通行的に行うことで、安全航行できる時代ではない。

たしかに、アメリカへの追随政治は、楽である。正義も不正義も、アメリカが引き受けるし、なんといっても考えないで金儲けに邁進できる。時や処では、多少の犠牲を強いられるが、それは大きな経済的利益に比べれば些細なこと。すべて物事が大満足とはならない。ただ、最近は、グローバル市場に対応する企業規模競争が激化しているので、現行の日本の経済モデルでは、利益の再分配機能が崩壊している。企業は規模競争を戦い抜く戦費を社内に貯めこむ傾向が強くなり、労働者への賃金の成長を抑え込んでいる。

こうなると、GDPの8割以上を占める「内需」が冷え込み、消費意欲は減退し、生活者は、お得意の節約に汗を流すことになり、税収も減少傾向をたどる。企業が、益出ししたものからストレートに納税がなされれば、行って来いなので、国家財政には影響がないが、この企業利益への課税は、70年間の間に、様々な優遇税制を組み込んでしまったので、企業の利益は、思うような形と規模で納税されることがない。つまり、財政がひっ迫する。そこで、元凶を断つことなく、財務省は、消費税を目一杯上げることに執着する。その結果、冷え込んでいたGDPの8割以上を占め「内需」が冷え込む。

このような大掛かりな現象は、ちょっとやそっとで、手直しの効くものではない。国民が、どこかの段階で大いに気づかない限り無理だ。そして、気づくと同時に、その考えが確信に至るまで、考えを繰り返した時、我々は、どのような仕組みの中で、儲けを吸い取られて行っているかに気づくのだろう。根源的な敵は、20世紀から様々な分野に強く根付いているが、アメリカ一国主義の考えからの脱出と、霞が関官僚の、私利私欲な領域の是正。この二つを、国民の敵と見做した政治行動を続けていけば、他の付随した既得権勢力の組織は、自助作用が働く。

その意味で、今日話題になっている、自民党議員・野田聖子は日本と云う国を変えてゆく、幾つか必要な人材の一人であることは間違いないと、筆者は感じている。以下の産経・政治部 水内茂幸氏のコラムは“我が主張”と云う、産経系新聞雑誌独特の世界観に埋め尽くされている。米国の表向きの意向と日本大企業の利益損得勘定に満ち満ちた、既存のパラダイム死守が、日本の政治家の使命であると、決めつけた硬直言論だろう。

野田聖子は、安倍自民党の政治姿勢に真っ向から対立軸を出す、数少ない自民党政治家の一人だ。彼女の主張すべてが正しいかどうか別にして、米国一辺倒の日米安保重視だけで、日本が平和でいられるとは思わない。少子高齢化の国が、隣国の大国化し、軍事力を増強し、その力を誇示するのは、中国共産党にとって、外交防衛であると同時に、内政的な意味合いも含んでいる。中国が、南シナ海の航行権を支配下に置く気があるのか、その確認を、日本の側から聞き質したことがあるのだろうか。答えは、簡単で、そこまで突っ込んだ話の出来ない間柄になったから、中国の真意を確かめる手立てするない。

これを確かめるルートは、主にアメリカの情報に委ねられている。つまり、幾分、覇権の勢いに陰りが出てきて、自力では過不足を生じたアメリカが、日本を完璧に巻き込んでおくために必要だったのが、安倍の憲法違反の色濃い「戦争法案」の成立である。中国が、不正義であるか、アメリカの言いなりにならない姿勢を堅持するのは、中華思想が象徴する覇権の確保なのか、アメリカ一国主義への異議申し立てなのか、それを見極めもせず、政府も外務省も識者もマスメディアも、アメリカ側情報オンリーで、見極めているのだから、そりゃあ、信用する方が馬鹿なので、疑念を持ってこそ普通なのである。

今のような自民・公明党政権であるなら、或いは霞が関官僚組織であるなら、「首相を目指す資質が欠けた…」とあきれるどころか、首相に等になるものではない(笑)。野田聖子が「南沙の問題を棚上げにするくらいの活発な経済政策のやりとりとか、互いの目先のメリットにつながる2国間交渉をしなければならない」と力説した事を馬鹿じゃなかろうか、と水内は批難しているが、野田の発言の方が、正論だろう。水内は“中国の意図は斯く斯く然々だ”と何の根拠もないか、アメリカと外務省及び、反中中国人の情報を聞きかじって中国の意図を、仲間内で寄り添い、凝り固まらせているに過ぎない。眼が、アメリカ点になっている人間独特の思い込みだ。

「人民日報」などに目を通していると判るのだが、たしかに、勢いに乗っている国の不遜さも垣間見えるが、アメリカの「普遍的価値」をウィルスのように世界中に撒き散らす、無神経な不遜さとまでは言えない。アメリカのように、その行動が「普遍的価値」に裏づけられた「正義」だとまで主張することは躊躇っている。日本人のことを、目先にとらわれ、大局が見えない民族だと判定している(筆者も同意W)だから、あの民族は駄目なのだとは言わない。目先にとらわれることで、日本人には日本人の美徳が数々あると評している。そして、そこから大雑把で些か乱暴な我々が学ばなければならないものは、数多い。その点では、産経などは、韓国的論調一色で、笑いを誘う。

安倍晋三の反中は折り紙つきだが、嫌韓については、ネトウヨに付和雷同しているだけで、本音は様々な角度から類推する限り「親韓」だと筆者などは理解している。夫人が、表裏で韓国贔屓でフォローしているのだから。水内は ≪ 日本は原油輸入の約8割を中東地域に依存しており、そのうち約9割が南シナ海を経由して運ばれてくる。……。南シナ海沿岸には東南アジア有数のコンテナ船のハブ港も多く、有事となれば工業製品を輸入する日本のビジネスモデルにも影響が出かねない。……そもそも野田氏の発言には、軍事力と外交や経済がどういう相関関係をなしているのか、決定的な認識不足があると言わざるを得ない ≫と口汚く論破している。これも、笑い種だ。

原油の8割を中東から輸入しているのは現状認識に過ぎない。アメリカが唯一無比の同盟国であるなら、オバマが無尽蔵にあると言ってふんぞり返っていたシェールガスの輸入を担保すれば良い。ロシアのプーチンも、天然ガスはいかがですかと?とセールスに余念がない。太陽光発電‥等、再生可能エネルギーはエネルギー安全保障なのだから、原油が枯渇しても生きていけるビジョンをイメージしておくこそが重大であり、今のままを維持すると云う腐った守旧なイデオロギーが、判断を誤るのである。原油が命なら、高価なものにつく原発を再稼働した意味は、どこにあるのだ?日本の製造業が国内生産して、輸出している量は、GDPの何%だと思っているのかな?

水内曰く≪ハブ港も多く、有事となれば工業製品を輸入する日本のビジネスモデルにも影響が出かねない≫何々、有事ってどう云うことだ?有事の意味も語らず、「有事」だと云う。これこそが、プロパガンダの手法そのものだ。どこの国と、どこの国が戦火を交えるか明確にせずに「有事」と云うイメージでコラムは書くな。英仏が戦争しても、日本の有事になるのかな?中国とパキスタンが戦争しても有事かな?水内は、ここでも「ビジネスモデル」と云う、今までのモデルを死守しようと思いこんでいる。それで、なるほどと思う人種には通用するコラムだが、あまりにも粗相の多いコラムだ。

また水内は≪しかし、日本の国益を損ないかねない振る舞いに目をつむり、優しく接するだけでは国民の安全は守れない。これは外交の基本中の基本だ。そもそも野田氏は、日米安全保障条約の役割をどう理解しているのだろうか。9月の自民党総裁選で野田氏の推薦人になることを了承したある議員は、今回の発言に「民主党の鳩山由紀夫元首相や、韓国の朴槿恵大統領と雰囲気が重なり、頭がクラクラした」と肩を落とした。≫とまでこき下ろしている。

彼の「国益」とは、今までと同じことを続けることが中断することを、「国益」と言い替えている。つまり、日本の国家モデルは、永遠に不滅だと言っている。そんなことあるか!独り勝ち国家アメリカが、日本に軍事的に手伝えなんて言い出したと云うことは、世界の潮流が変りつつある証左であって、今までのモデルが一切通用しない時代に入っている事に目を瞑る、無知蒙昧な主張である。アメリカでさえ、中国と半身なつき合いをしているのに、日本だけが、対中でいがみ合う政治姿勢が正しいと云う方が狂気だよ。野田は、半身の外交にも力を入れなければと主張しているに過ぎない。当たり前のことを言っている。

鳩山由紀夫を出せば、馬鹿で根性なしのルーピーだと、通り相場になっているが、彼は政治家、特に内閣総理大臣になったのが間違いだっただけで、国家ビジョンを語る評論家や学者であれば、まさに正しい方向性を示していたわけで、鳩山由紀夫よりも、出来る限り「ビジョン」を「政治の場」にブレイクダウンする器量さえあれば、理想的言質を政治の場で、内政外交防衛の枠組みで、具体化するのは、難しいことではない。ビジョン作家・鳩山由紀夫と通じるものがあるのなら、野田聖子には見込みがある。そう云うことになるわけだね、水口君!


≪呆れた不見識…自民・野田聖子氏の「南シナ海は関係ない」発言に批判の嵐 首相目指す資格問う声も…
もう首相の座は諦めたのだろうか? 自民党の野田聖子前総務会長が、南シナ海で中国が進める岩礁埋め立てなどを「直接日本と関係ない」と発言したことに対し、党内で厳しい批判が起きている。南シナ海は重要な日本のシーレーン(海上輸送路)である上、「国際法を無視して強引に領土・ 領海の拡張を図る中国への基本的認識があまりにも低すぎる」(党幹部)からだ。野田氏に近い議員ですら、「首相を目指す資質が欠けた…」とあきれている。

  問題の発言は、11月4日放送のBS日テレ番組で飛び出した。野田氏は今後の日本外交について「日本に力を持ってして外交を進める余力はない。対話に次ぐ対話だ」と主張。特に南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島で人工島造成や軍事拠点化を進める中国に対しては「南沙の問題を棚上げにするくらいの活発な経済政策のやりとりとか、互いの目先のメリットにつながる2国間交渉をしなければならない」と力説した。その上で「(南沙は)直接日本に関係ない」と言い放ったのだ。「南沙で何かあっても、それは日本に対してのメッセージでない」との見解も示している。

 言うまでもなく、日本は原油輸入の約8割を中東地域に依存しており、そのうち約9割が南シナ海を経由して運ばれてくる。経済産業省幹部は「南沙で有事があり、日本のタンカーが周辺を航行できなくなった場合、フィリピンの東側を大きく遠回りできたとしても輸送日数の長期化に伴う原油高は避けられない」と指摘する。南シナ海沿岸には東南アジア有数のコンテナ船のハブ港も多く、有事となれば工業製品を輸入する日本のビジネスモデルにも影響が出かねない。

  そもそも野田氏の発言には、軍事力と外交や経済がどういう相関関係をなしているのか、決定的な認識不足があると言わざるを得ない。

  平成27年版の防衛白書によれば、中国の国防費は5年連続で10%以上増えた。公表された国防費だけでも、1988年度から27年間で約41倍だ。中国が 南沙で横暴な態度を取るのは、軍事力の整備に比例しているのは明らかだ。中国公船による尖閣諸島(沖縄県石垣市)での領海侵入や、東シナ海の日中中間線付近でガス田開発を進める姿勢にもつながる。

 野田氏は番組で「貿易や人的交流、科学技術の供与など、まず日本の得意分野で中国との溝を埋めるべきだ」とも指摘した。発言の背景には「安倍晋三首相が日中関係の改善に後ろ向きだったことへの不満」(野田氏周辺)もあるのだろう。

  しかし、日本の国益を損ないかねない振る舞いに目をつむり、優しく接するだけでは国民の安全は守れない。これは外交の基本中の基本だ。そもそも野田氏は、日米安全保障条約の役割をどう理解しているのだろうか。9月の自民党総裁選で野田氏の推薦人になることを了承したある議員は、今回の発言に「民主党の鳩山由紀夫元首相や、韓国の朴槿恵大統領と雰囲気が重なり、頭がクラクラした」と肩を落とした。

  野田氏は意見の多様性を否定しがちな党内をズバッと批判する一方、若手女性議員らへの世話、気配りを欠かさない人物だ。党内では「姉御」と呼ばれ、信望もある。安倍首相もそんな野田氏を見込んで、党三役に抜擢したのはわずか3年前のことだ。

 確かに、組織には「多様性」は必要だろう。しかし国民の安全に責任を持つ一国のトップリーダーを目指すなら、許される多様性の範囲にも限度がある。鳩山氏のように道理が通じない“宇宙”にこのまま行ってしまうと、簡単には戻れないだろう。 (政治部 水内茂幸)  
              ◇  
野田氏のBS番組での外交に関する主な発言は以下の通り。

 「今回、安倍首相が久しぶりに日中韓や、日中・日韓の首脳会談ができたことは本当にうれしく思っている。日本の将来を考えると、これだけ労働力(人口)がなくなるということは、力を持って外交を進めていく余力はない。対話につぐ対話が大切だ」

  「日本は何よりも科学技術をはじめとして、経済力も勝っている。そこを武器として取り組んでいかなければならないのでないか。中国も韓国も、私たちと同様に経済に不安を抱えている。そこが1つの突破口となる。それについて、南沙の問題を棚上げにするくらいの活発な経済政策のやりとりや、お互いの目先のメリットにつながるような2国間の交渉などをやっていかなければならない。大人の知恵として」

--経済の関係が深くなっても、中国は埋め立てをやめないのでないか

 「そこは直接日本に関係ありません。あまりそんなに(南沙問題に)コミットすることはないわけで、むしろ日本ができることは、貿易または人的交流、科学技術の供与とか、そういう得意分野で中国との溝を埋めていくことが今一番に求められることだと思っている」  

  「今、確かに安全保障法制はできたが、まだまだ不完全。国民にとっても100%応援していただける環境にない。このまま自衛隊の人に無理やり何かをさせることは、逆に今後の自衛隊の動きを阻むことになる。それとリンクさせずに、ここは冷静に、南沙で何かあっても、それは日本に対してのメッセージでない。日本は独自路線で対中国、対韓国との日本らしい外交をしていくことに徹すべきだ」  ≫(産経新聞)

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●人類の「普遍的価値」とは 人の命と財産を奪わないこと

2015年11月23日 | 日記
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●人類の「普遍的価値」とは 人の命と財産を奪わないこと

見出しに書き切れなかったが、≪であり、欧米が共有するキリスト教的な価値観とは、まったく異質なものである。この哲学的言葉を、最も縁遠いわが国の総理大臣が、平気で世界に出かけていっては、聴衆に大金を払って、価値観の意味すら知らずに、欧米キリスト教文化にひれ伏していると高らかに宣言するのだから、恥ずかしいと感じるのが当然である。

欧米的な「価値」を「普遍的」なものに押しつけようとすればするほど、イスラムやその他の「価値」に重きを置く民族や国家との摩擦は絶えないだろう。以下の内山節氏がコラムで主張しているように、ここに欧米を中心とする先進諸国の誤謬がある。この誤謬について、心ある識者の多くは、このことを知っている。しかし、利益損得において、その不都合な真実を口にしないだけである。欧米の所謂「普遍的価値」には、根本的に重大な瑕疵が含有されているのだから、平和が訪れることは決してないだろう。

地球上を我が物顔で歩いている欧米的価値観が、「普遍的」だと思うことで、自分や自国が得をする。或いは、だからと言って、変るべき価値観を、自分や、自分の国に提示できない以上、欺瞞だと知ってはいるが、その道を行くしかない。日欧米の世界が、どんなしっぺ返しがあるか、判らない欺瞞だらけの「普遍的価値観」を剛力で押し通せば通すほど、他の価値観から、しっぺ返しは継続するわけである。負けると判っていても、継続していくしかない。まさに、日本が第二次世界大戦に突入していった時と同じような状況で、キリスト教的価値とイスラム教的価値が衝突している。

筆者は個人的に、キリスト教文化圏でもなく、イスラム教文化圏でもない日本だから出来る、価値観の創造があるのだと思う。いまだ漠として、その価値観を具現化する考えまでには至ってないが、仏教文化圏であること、主権が国民にあること、世界で唯一の安定的天皇の地位があること。この三要素を持っている国は日本だけだと考えている。尚且つ、地政的には島国であり、他の国と隣接していると言っても、地続きではない。豊かな森林資源と水、豊かな漁場に恵まれている。これだけの素材に恵まれた国土を有し、必ずしも闘争的とは思えない国民を有している国など、世界中を見渡しても存在しない。なぜ、この国が、工業国になったのかさえ、筆者には不思議でならない。まあ、これは“あいば”の個人的な感想なのだが……。


 ≪ 欧米諸国が歴史的に犯した「二つの誤り」〜だからテロリストは今日も生まれる
  「普遍的価値」という名の横暴と欺瞞
                               文/内山 節(哲学者)
 ■パリのアラブ人街にて
パリに足を伸ばしたとき、私には一度は必ず出かける場所がある。そこはベルヴィルという地区で、昔は貧しい労働者たちが暮らすパリの場末の町だった。

ルネ・クレール監督の映画『天井桟敷の人びと』の舞台になったのもこのあたりで、映画のなかでは貧しかった娘が金持ちの家に嫁ぎ、豪邸のベランダに立って遠くにかすむ労働者の町の灯をみながら、あの暮らしの方が人間的だったと振り返るシーンがある。

私がこの地区に出かけるようになったのは35年ほど前で、その頃はアラブ人街になっていた。フランスは主として1960年代に労働者不足を解消するために外国人労働者を呼び寄せた。彼らはフランスの底辺の労働をにない、パリの最下層の町で暮らすようになった。いまにも崩れ落ちそうな3階建てくらいの古い建物が並ぶ場所だった。

だがここでのアラブ人たちの暮らしは長くはつづかなかった。1980年代に入るとパリ市は建物を問答無用で破壊し、再開発をはじめたのである。旧住民は再開発後のアパートに優先的には入れることにはなっていたが、その家賃は高く、ほとんどのアラブ人はこの地区から追放されてしまった。

彼らはパリ郊外の安いアパートを探した。しかしそこで待っていたのは差別であり、ときに右翼の襲撃だった。殺された人たちも何人もいる。

さらに過酷な状況下におかれていたのは、パリで生まれた二世の人たちで、彼らが仕事を探す頃にはかつての高度成長も終わり失業者が増えていて、仕事を探すことも容易ではなくなっていた。

フランス政府はフランス語を話し、フランスの価値観を受け入れることを要求し、しかしそうしたところで最下層の生活から抜け出る道も、差別や迫害から解放されることも保証されてはいなかった。

だが、にもかかわらず彼らにとっては「祖国」はフランスなのである。両親が生まれた国は行ったこともない場所だし、アラビア語も話せない。しかしその「祖国」は自分たちを追い詰めるばかりで、人間的に扱ってはくれない。結局どこにも生きる場は存在しないのである。

アラブ人たちがこの地区から追放されてからは、私は日曜日にベルヴィル地区に行くようになった。日曜日になると郊外に散ったアラブ人たちが集まって くる。知り合いをみつけると路上で立ち話をし、旧交を温める。そんな雰囲気をみていると、私は一瞬だけいまのパリの町を覆っている慌ただしさを忘れることができた。

このアラブ人たちにとっては、自分たちの存在を解放してくれるものはイスラムでしかなかった。イスラム教徒としての誇りだけが、彼らを人間的世界に引き戻す。それが多くのアラブ人たちの現実である。

■英仏が犯したふたつの誤り
フランスやイギリスなどのヨーロッパ諸国は、歴史的にみるとイスラム地域に対してふたつの大きな誤りを犯している。ひとつは植民地の分割、もうひとつは戦後の移民政策である。

もともと明確な国境をもたずに、イスラム教で結ばれていた地域を植民地として分割し、後に都合のいい王朝を擁立したこともある。それがいまの国境に なっているのだが、アラブ諸国では植民地化された時代の精算がまだ終わっていない。だからこの問題を解決しようという提案が、イスラム世界では「正義」として通用する。

もうひとつの誤りは戦後の移民政策である。労働力不足への対策として呼び寄せ、都合のいい底辺労働力として利用しつづけようとした。

さらにフランスをみれば、フランス的普遍主義が問題を悪化させた。フランスの近代の理念にこそ普遍的な価値があり、それに同化する人たちのみがフランスで暮らすことができるという発想は、現実には、同化しても仕事もみつからない人たちを生みだし、イスラムにアイデンティティを求める人びとをつくりだすことになったのである。

アラブ人にとってのこの不条理と植民地による分割が精算されていないという不条理は、容易にひとつのものとして結びつく。なぜならどちらもがヨーロッパ的横暴でしかないからである。

あたかも自分たちが世界を支配してよいのだとでもいうような横暴が、このふたつの現実をも生みだした、少なくともイスラム教徒の側からはそのように思えてくる。

そしてそれはイスラエル問題でも同じなのである。ナチスドイツがユダヤ人を虐殺し、その精算をイスラエルの建国によって実現しようとした。しかしそれはイスラムの側からみれば、パレスチナの地に突然イスラエルが建国され、パレスチナ人は自分たちの地を奪われたにすぎない。

欧米的都合の前では、イスラム世界は欧米諸国が処分してもかまわない場所として扱われてきたのである。

■欧米社会は「普遍的価値」を問い直せるか
もちろん今回のようなテロがいいわけではない。だがテロを非難するだけでは何も解決しないのである。

テロリストを生みだしていく温床をつくりだしたのは欧米であり、そのことを解決しようという姿勢がないかぎり、欧米社会とその同調国に対する攻撃はさまざまなかたちで繰り返されることになるだろう。

だがいまの欧米社会にこの問題を解決する能力があるとは思えない。欧米的価値観に普遍的価値があると思っているかぎり、そこからくり出されてくる政 策はイスラム社会の人びとにとっては傲慢なものでしかないにもかかわらず、「普遍的価値」の問い直しはこの価値によってつくられている欧米社会を崩壊させるからである。にもかかわらずそこに踏み込む能力は、いまの欧米社会にはないだろう。

世界にはさまざまな文化や文明、価値観があってよい。問題解決の出発点はそのことを率直に認めることにある。

そして、もしもそのことを認めるのなら、世界を自分たちの価値観で分割支配しようとした植民地政策に対する反省も、自分たちの都合で呼び寄せ、自分 たちの文化に同化することを迫った移民政策を反省することも必要だろう。自分たちの都合でイスラエルをつくった政策も、である。

その上でどんな世界をつくるのかを提示しないかぎり、テロの温床は再生産されつづけることになるだろう。

フランスの外国人労働者の二世、三世が貧しさから抜け出せない、そればかりか経済環境の悪化のなかでますます追い詰められていくから、その不満がテロリストを生んでいくという解釈では十分なものではない。

追い詰められた現実と、欧米的価値観、未だに精算できない植民地時代の後遺症、イスラエル・パレスチナ問題などがひとつながりのものだという感覚が、それらからの「解放」をめざす英雄主義を生みだしているのである。その英雄主義がテロリストを生産していく。

■根強く残る差別
まだベルヴィル地区にたくさんのアラブ人たちが暮らしていた頃、パリで知り合ったフランス人たちは私に「行かないように」と忠告してくれたものだった。危険地帯だということである。アラブ人の多いところは危険地帯だとみなされていたのである。

私の経験からいえば、そんなことは全くなかった。むしろ観光客のよく行くところの方が、泥棒などが集まっていて危険なくらいだ。 ・ベルヴィル地区で私が困ったことといえば、「日本人」をみつけた子どもたちがうれしそうな顔をして走ってきて「空手を教えて」とせがまれたことくらいだった。

「日本人だからといってみんな空手ができるわけではない」と言っても、「そんなはずはない」と許してくれない。そのうち大人のアラブ人が近づいてきて子どもたちをたしなめてくれる。

おそらくこんな穏やかな景色のなかから、テロリストたちも生みだされていったのである。

*内山節(うちやま たかし) 1950年、東京生まれ。哲学者。
1970年代より東京と群馬県上野村を往復して暮らしている。主な著書に『労働過程論ノート』『哲学の冒険』『時間についての十二章』『森にかよう道』『貨幣の思想史』『日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか』などがある。主要著作は『内山節著作集』(全15巻、農文協)に収録されている。最新刊は『いのちの場所』(岩波書店)。
 ≫(現代ビジネス:オトナの生活・賢者の知恵――内山節 )

PS:目先にとらわれる民主の言動、尻に火が点いて共産に靡く
≪ 衆院補選、野党統一候補を=枝野氏
民主党の枝野幸男幹事長は21日、町村信孝前衆院議長死去に伴い来春にも行われる見通しの衆院北海道5区補選について、「目標は民主党が1議席を増やすことではなく、与党の 議席を奪うことだ。最も効果的なやり方をする」と述べ、野党統一候補の擁立を目指す考えを明らかにした。札幌市内で記者団の質問に答えた。
 枝野氏は、補選への候補者擁立を既に決めている共産党に対しても、一本化を働き掛ける意向を示した。 ≫(時事通信)

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●TPPで日本農業は本当に大打撃か? 日本人の舌を舐めるなよ

2015年11月21日 | 日記
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●TPPで日本農業は本当に大打撃か? 日本人の舌を舐めるなよ

こんな見出しを書くと、市場原理主義者や安倍官邸、甘利経産相、ネトウヨ、日経‥等を喜ばせてしまうのだが、書こうとしている内容は、“TPP擁護論”ではない。国の垣根をなくして、相互に強みを最大限に生かし、弱点を相互に補い合うユートピアのような貿易協定なのだ。逆に言うと、国境の概念を経済的には取り払おうと云うことだが、先進諸国において、自国の関税と通貨の発行権利を放棄すると云うことになる。

独立国にとって、自国の産業を、国家の意志として、守るか開放するかは、本来是々非々なものである。無論、世界中を市場原理主義で統一して、弱肉強食市場を隅々まで普及させた時には、総体的には、平準化されることもあり得る。しかし、東西冷戦が済めば、平和になるかと思いきや、東西冷戦時以上に、問題解決が不可能に近い「文明的衝突」が顕在化している。つまり、TPPそのものは、非常に挑戦的な試みではあるが、この成立の経緯を見るまでもなく、政治的な交渉の場であり、まさにパワーゲームの場に過ぎなかった。アメリカの思い通りのTPPを日本がアシストした経緯は歴然としている。

この「文明の衝突」が顕在化した世界で、世界中を市場原理主義で統一出来ると考えるのは絵空事であり、「文明の衝突」と云う解決の糸口さえ見えない状況においては、つまみ食いの領域を出ることはない。欧米の「普遍的価値」の押し売りが、「文明の衝突」(一神教である、キリスト教とイスラム教)に油を注いでいると見るのが、現状の理解だ。TPPの神髄にもキリスト教文明と云う基盤が存在する。世界の33%を占めるキリスト教は、世界一の宗教人口を抱えているが、過半数にも達していない。

欧米の「普遍的価値」は当然のようにキリスト教に基盤を置いているのだから、日本会議の連中などは、安倍晋三が「普遍的価値」の共有などと云う言葉を口にして平気でいられると云うことは、彼らが信奉する「神道」への信仰心に疑問を持たざるを得ない。まあ、世界的な評価においては、わが国は仏教国に分類されているのだから、「神道」が伝統的文化様式乃至儀式と云う評価しかないとも言えるので、それを自覚しているのかもしれない。

百科事典「ブリタニカ」年鑑2009年版を参照する限り、キリスト教文化圏人口が33.4%。イスラム教文化圏人口が22.2%。ヒンドゥー教文化圏人口が13.5%。仏教文化圏人口が5.7%。無宗教、無神論が13.6%。中国伝統的宗教5.7%。その他に、バハーイ教、儒教、道教。神道も0.0%だが、278万人いることになっている。日本会議の連中が騒ぎ出さないようにと、ブリタニカも配慮したようである。場合によると、ブリタニカに圧力が掛かった?まあ、これは筆者の憶測の域だ。

気がつくと、横道にそれてきた。見出しの話に戻ろう(笑)。アメリカとオーストラリアは、日本市場参入の垣根が徐々に取り払われ、我々の農産物が、思うように売れると云う皮算用しきりのようである。果たして、そのようになるかどうか、筆者は個人的に、「アンタら、日本人の舌を、舐めてんじゃねえの?」と皮肉の一つも言いたい気分だ。大食漢病に冒されている日本人によっては、米国料理とか豪州料理に舌鼓を打つかもしれないが、個人的には、あんな料理一生食わなくて結構だ。

ある時、それ程リッチな育ちではなかった高校生三人を連れて、そこそこのレストランに入った。筆者は、ひと奮発と和牛ステーキを奢ることになったのだが、これがいけなかった。三人とも、食べている時は美味しい美味しいだったが、後がいけない。一人は、顔面蒼白、トイレに駆け込むし、残りのふたりも翌日下痢だったそうだ。つまり、彼らは、生来のオージービーフ育ちであったので、和牛の脂身に参っていたのだ。まあ、それ程、海外の肉と和牛には違いがある。

和牛育ちでない人々にとっては、外国産の肉が安くなるのは歓迎だろう。しかし、前述の高校生の話を別にすれば、和牛の方が、高いが美味しいのは確かだ。過激な霜降り肉が美味しいかと聞かれれば、さて?そこまで柔らかいものを食いたいなら、豆腐でも食べ続けたら如何かと言いたくもなる(笑)。外国産の肉が選択されるのは、断然安いからで、断然美味しいからではない。農業を、規模で簡単に数値化する考えは、文化程度が低い国だから、通用する話。致命的な言い方をすれば、歴史のないところは、食の歴史も文化も貧弱なものである。

上記の話は牛肉のことだが、豚肉も鶏肉にも言えるだろう。米にしてもだ、国産米と米国産米と表示さえあれば、まず日本人の多くは国産米を買うだろう。肉類も、コメも、野菜や果物も、一定水準に達している家庭では、日本産の購入行動は、安いと理由で、大きく変動するとは考えられない。米豪は、牛肉戦争で勝利したような気分だろうが、価格戦争だけで、日本人の消費者を支配しようと云うのは百年早い。以下は、日本市場を席捲できる勘違いで我が物顔の米農務長官の話だ。

 ≪ 米農務長官、牛肉の対日輸出「豪産と競争可能」 TPPで意欲
来日したトム・ビルサック米農務長官は20日、都内で日本経済新聞に対し、環太平洋経済連携協定(TPP)で関税が下がる米国産牛肉が「(日本でシェアを伸ばす)オーストラリア産に対抗できるようになる」と述べ、対日輸出の拡大に意欲を示した。
 米国から日本に牛肉を輸出する際にかかる関税は現在38.5%。TPP発効後に段階的に下がって16年目に9%になる。
 ビルサック氏は「需要の掘り起こし策が重要だ」と指摘。日本の外食店や食品スーパーと協力して、安全性や品質を日本の消費者に訴える取り組みに力を注ぐ方針を明らかにした。
 ライバルで首位の豪州産牛肉は今年1月に発効した日豪経済連携協定(EPA)で関税が先に下がった。ビルサック氏は関税面で条件が同じになれば、米国産が豪州産からシェアを奪えるとの認識を示した。
  TPPを巡る日米交渉で焦点となったコメは高関税を保つものの、米国に7万トンの無関税輸入枠を新たに割り当てることで合意した。ビルサック氏は「以前と 比べれば、米国産のコメの流通が日本市場で増えることは前向きに評価している」と述べた。その上で当面は日本政府に関税削減など一段の自由化を求めず、 TPPで合意した輸入枠拡大などの施策に集中すべきだとした。
 TPPが正式に発効するためには米国議会の承認が欠かせない。ビルサック氏 はTPPが米国にもたらす経済的な利益への理解が広がることで「米国の批准には100%自信がある」と述べた。米議会では来年2月にも関連法案が提出さ れ、その後批准に向けた法案審議に入る見通し。批准の時期は「2016年の半ばまでが望ましい」と述べた。
 TPPには韓国やフィリピン、 インドネシアなどからも参加の意向が相次いでいる。ビルサック氏はこうした国々の追加参加について「TPPが求める高い(自由化の)条件を満たすならば、 排除する理由はない」と語った。ただ「優先すべきは現在の参加国による批准だ」と強調し、批准前の他国の新たな参加には慎重な考えを示した。  ≫(日経新聞電子版)


長官も漏らしているように、各国議会がTPPに批准するかどうか、瀬戸際らしいので、このコラムもフライングになるかもしれない。正直、TPPが各国議会で承認され、批准まで行ったとしても、彼らが考えるほど、日本の消費者が甘くないことを、いずれ理解することになる。ウオールマートのアメリカ人消費者と同等だと思って舐めてかかれば、アメリカ車が、殆ど売れないのと同じ憂き目を見るのだろうと考えている。頭に来た彼らが、「国産表示はISD条項違反だと言い出すのではないかと、今から危惧している。

TPPの協定の内容は、他の分野における安倍政権の売国的分野の打撃の方が遥かに大きいに違いない。ただ、このコラムは、「日本人の舌を舐めちゃいかん!」の趣旨なので、他のことには触れない。小泉進次郎の今後は、以下のように、「日本産表示」と云う、消費者に対する最大のアピール力を、武器として生かせるか、また、以下の記事では触れていないが、ファミレス、各種食堂における「生産国表示」をどのように指導するか、或いは、外食業界が、「国内産材料使用」を集客の手段として取り入れるか否か、その辺にも注目しておきたい。

 ≪ 小泉進次郎氏が挑むTPP対策 “原産地表示拡大”の難しさ
TPP(環太平洋経済連携協定)で打撃を受ける国内農業への支援策の目玉として、原産地の表示を義務付ける食品を増やす案が浮上した。
 政府は11月までにTPP対策の大綱をまとめる予定。農業対策は自民党農林族が中心となって検討してきたが、既存政策の拡充がほとんどで、一般の 議員からは「目新しさに欠ける」といった指摘が続出。「インパクトのある農業支援策が打ち出せなければ、来夏の参議院選挙で勝てない」との危機感が募っていた。
 ところが11月11日、自民党本部でのTPP関連の会合後、新任の小泉進次郎農林部会長が記者団に「国産なのか、外国産なのか、食品の原産地表示をしっかりやっていくのが時代の流れだ。消費者も求めている」と述べたことで、風向きが変わった。
 生鮮食品や漬物など一部の加工食品に限られてきた原産地表示の拡大は農業従事者のたっての願いだ。立石幸一・JA全農食品品質表示管理・コンプライアンス部長は「本気で農業を守るなら、とにかく原産地表示で消費者が国産を選べるようにしてほしい」と話す。
 例えば、TPPで輸入が増えるとみられる豚肉。「とんかつ」の豚肉が輸入品でも、消費者はそのことを知らない場合が多い。「とんかつ」を総菜として売るスーパーや外食店に、豚肉の生産国を表示する義務はないからだ。 ・当然のことながら、食品メーカーや外食企業は原産地表示の拡大方針に反発している。外国産を名乗ることによる販売減や、表示のためのコスト増を懸念 しているのだ。政府内でも表示拡大への慎重論は根強く、小泉氏が農林部会長として挑む初仕事は一筋縄ではいかない。原産地を表示する加工食品を増やすには、河野太郎消費者担当相が消費者庁の有識者会議を動かさなければならない。その上、外食にまで表示義務を広げるとなると法改正も必要になる。現実的には、個別品目ごとに農業従事者と食品メーカーなどとの妥協点を探るしかない。
 自民党内では、消費税の増税時に税率を据え置く軽減税率の対象食品に原産地表示を義務付ける案も出ている。だが、ただでさえ調整が難しいテーマに、あえて農業対策を抱き合わせる戦略が吉と出るかは不透明だ。
■畜産農家に大盤振る舞い
 既存の農業政策の拡充については着実に方向性が定まってきている。特に経営の合理化を進めてきた畜産農家には予算を大盤振る舞いする。(1)畜産農家の赤字を補填する経営安定対策の法制化、(2)個別の畜産農家が設備投資に使える補助金の増額などが柱となる。
 もっとも、政府は予算のバラマキ批判は避ける構え。畜産農家と同水準の合理化を目指すコメや野菜などの担い手農家まで盛り上げていけるのか。小泉氏の手腕が問われている。
 ≫(ダイアモンドONLINE:「週刊ダイヤモンド」編集部 千本木啓文)

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●安倍晋三と日銀黒田 「給料上げろ!」とシュプレヒコール

2015年11月20日 | 日記
人間・始皇帝 (岩波新書)
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●安倍晋三と日銀黒田 「給料上げろ!」とシュプレヒコール

いやはや、時代と云うものは面白いものだ。一国の内閣総理大臣と中央銀行総裁が、揃って「給料上げろ!」と公然と企業側に要求を突きつけている。まあ、労働運動などお茶濁し程度のことしか行わなくなった、わが国の労働組合。まして、官公労中心の最大労組をしのぐ声で、「給料上げろ」と公然と話すのだから、“あれこれ珍百景”である。

昨日の日銀黒田総裁の発言を聞いていると、原油安を魔女として扱い、インフレターゲットの動きが鈍くなっているが、様々な経済数値を観察するかぎり、物価の基調は改善されており、実質家計最終消費が予想以上に回復しているので、物価2%の上昇目標達成のコミットメントは不変だと、言い訳じみた強気論を堅持した。しかし、日銀黒田総裁の、このようなセリフは、デジャブ現象であり、何度となく聞かされた話のようで、眉に唾して聞くことになる。

現時点での日銀黒田総裁の今後の展望は、中国等の経済減速と原油の供給側の供給力の影響下にあるだろう。そして、そのよう状況の下、企業側のインフレ予測が低下し、設備投資を減速させ、賃金の上昇が抑えられる不安が残ると金融政策決定会合後の記者会見で発言した。 日銀黒田総裁の、財務省との連携的金融緩和政策は、もう効果はないだろう。日銀は悪くない。状況を悪化させているのは、原油安であり、賃金が思うように伸びないこと、中国経済の減速などに足を引っ張られている。こう云う風に、言い訳序でに「魔女」を出すようでは、金融政策は、日銀のバランスシートを傷つけただけで終わることになる。

≪日銀総裁:賃金上昇「やや鈍い感否めず」-来春の春闘「重大な関心」
(ブルームバーグ):日本銀行の黒田東彦総裁は19日午後、金融政策決定会合後の記者会見で、2%の物価目標の早期達成のために不可欠な賃金の上昇 について、史上最高となっている企業収益や雇用のひっ迫からすると「やや鈍いという感は否めない」とした上で、来年の春闘について「重大な関心を持って見 守っている」と繰り返し強調した。
 黒田総裁は「長期的に見ると、賃金が上がっていかないと物価は上がらない。また、物価が上がらなければ賃金は上がらない。反対に、賃金が上がっていけば物価は上がっていくし、物価が上がっていけば賃金も上がる」と指摘。その点、来春の春闘は「かなり重要」であり、「春闘でどのような賃上げが実現するかは大きな関心を持って見守っている」と語った。
 さらに、「今のところ企業収益が非常に良く、失業率も構造的失業率に近いところまで来ており、有効求人倍率も数十年ぶりの水準まで上がってきていることからすると、賃金上昇率は上昇はしているが、やや鈍いという感は否めない」と述べた。
 「これは経営側と従業員側の交渉の問題でもあるので、一概に決めつけることはできないと思うが、来年の春闘に向けてどのような交渉が行われ、政労使ないし官民の会議でどのような議論が行われ、具体的にどの程度の賃上げが実現するかは、私どもとしても重大な関心を持って見守っている」と話した。

 ■足元の物価が影響も
 連合が来春のベア要求について「2%程度」と今春の「2%以上」と比べてやや慎重なことについては「原油価格の下落は無限には続かずあくまで一時的なので、それがはげ落ちれば物価は上がる。当然そういったことも十分考えておられると思うが、確かに足元で物価上昇率が0%程度で推移していることは、物価あるいは賃金の今後について何らかの影響を与えている可能性はある」と述べた。
 一方で、「いくつかの予想物価上昇率の指標はこのところ若干弱めになっているが、企業の価格設定行動その他を見ていると、予想物価上昇率は長い目で見て上昇していることは間違いない。足元で原油価格の下落の影響で消費者物価が0%程度になっていることが、来年の春闘に決定的に効くとは考えていない」と語った。
 日銀は19日までの2日間の会合で8対1により政策の現状維持を決めた。
 2%物価目標の早期実現のための鍵となる予想物価上昇率について、これまでの「や や長い目でみれば、全体として上昇している」という表現は据え置いたものの「このところ弱めの指標もみられている」との記述を追加して判断を引き下げた。

 ■評価変える必要ない
 黒田総裁は各種のアンケート調査やBEI(ブレーク・イーブン・インフレ率)の中で「いくつか弱含んだ指標がみられる」と述べた。その上で、「ただ、こうした指標だけでなく、企業の価格設定スタンスや家計の支出行動も予想物価上昇率を反映したものだ」と指摘。「消費者物価を構成する品目のうち、上昇した品目から下落した品目を差し引いた指標ははっきり上昇している」と述べた。
 さらに、「食料品や日常品などの日次、週次の指標も4月以降プラス幅の拡大傾向が続いている。こうしたことは本年度入り後、企業の価格設定の動きがかなり進んでいるとともに、家計も雇用や所得環境の改善を踏まえて以前より値上げを受容するようになってきているのではないか。こうしたことも含めて判断すると、やや長い目で見れば全体として上昇しているという評価を変える必要はない」と述べた。
 7-9月の実質国内総生産(GDP)成長率は前期比年率0.8%減と2期連続のマイナス成長となった。黒田総裁は「内訳をみると、マイナス成長の主因は在庫投資であり、個人消費は底堅く推移しており、輸出も増加に転じるなど、最終需要は全体として増加している。こうした内容はわが国の景気が緩やかな回復を続けているとの評価に沿ったものだ」と述べた。

 ■利上げペース極めて緩やか
 米連邦準備制度理事会(FRB)が12月に利上げに踏み切るとの見方が強まっていることについては「FRBが仮に今後、利上げを開始するとすれば、良好な雇用所得環境、堅調な家計支出など米国経済の強さが背景にあるので、世界経済、日本経済にとっても好ましいことだ」と語った。
 利上げのペースについても「いろいろな考慮から、金利の引き上げが開始されても、その引き上げのテンポは極めて緩やかなものになるというのは、恐らく、当局者もそう言っているし、エコノミストの分析もそういうことを示しているようなので、そういうことになるのではないかと私も思っている」と述べた。
 パリで起きた同時テロの影響については「少なくも現時点では限定的であると判断している。ただ、マインド面や金融資本市場への影響を通じて世界経済、ひいては日本経済に下方リスクをもたらす恐れはないかどうか、今後とも注視していきたい」と語った。 ≫(ブルームバーグ)


たしかに、原油価格の下落や、中国の経済減速、安倍首相が高らかに宣言するほど賃金の伸びは見られない。日本の企業の主論は、内需のキャパは充分に大きいが、長期的には、減少傾向にある。中国経済の減速、他の開発途上国の総体的減速は確実で、新規の設備投資に振り向けるキャッシュは限られている。国内のベースアップも、来春は、前年を下回らざるを得ないとしている。連合も、来春のベースアップには、弱気な姿勢なので、本年度を上回る可能性はゼロに近い。だからかもしれないが、安倍首相も日銀黒田総裁も、民間の賃金アップへの期待を強く滲ませている。
注:筆者から見ると、連合と云う労組体は、昔、馬鹿にした、御用組合と何ら変わらなくなった。

しかし、企業経営をする側から言わせてもらえば、政府や日銀の皮算用につき合って、将来的に重荷になるベースアップに易々と応じるわけにはいかない。確実である内需の市場が、TPPや様々なFTAなどが稼働したからと言って、市場規模が大きくなることは期待できない。大きな利益が出た時には、賞与で応えると云うのが筋である。現状のグローバル経済構造においては、内需にこだわる必要は益少ない。外需も、世界的な経済減速予測が重なると、投資の方向性は、マーケットそのものを買うと云う、企業買収(M&A)の計算できる確実性への投資が適切と云うことになる。その証左ではないが、日本企業の海外企業M&Aは史上最高10兆円を超えている。

昨日のウォールストリート・ジャーナルの社説では、日本市場を徹底的に開放して、市場原理を推進すべき、と主張したり、多くのマネタリストや、ルー米財務長官は、日本の緊縮財政の一時凍結を提唱している。結局、本質的に日本の経済成長を夢見ている限り、経済成長と云う「青い鳥」探しが、徒労に終わることを告げている。世界における、日本の総体的力量の比較経済と、歴史・社会学、民俗学や宗教倫理等々を総合的に加味した、自分の国を驕りもなく、卑下もせずに見つめる「空気」が生まれないことには、永遠にありもしない「青い鳥」捜しで、性も根も尽き果てるのだろう。

*青い鳥(Wikipedia引用) 2人兄妹のチルチルとミチルが、夢の中で過去や未来の国に幸福の象徴である青い鳥を探しに行くが、結局のところそれは自分達に最も手近なところにある、鳥籠の中にあったという物語。 なお、続編では「チルチルの青春」という話があり、作者は、モーリス・メーテルリンク。


≪「アベノミクスは息切れ」 米紙、社説で再考促す  
米ウォールストリート・ジャーナル紙は17日、安倍政権の経済政策について「アベノミクスが息切れしている(Abenomics Sputters in Japan)」と題した社説を掲載した。2四半期連続のマイナス成長となったことを受け、「今こそ再考の時だ」と促している。
 社説では、アベノミクスの財政出動で「日本の借金は国内総生産(GDP)の250%に近づき」、「米国より急激に金融緩和を進めている」にもかかわらず、「銀行の貸し出しが増えず、デフレが続いている」と指摘した。
 労働市場の改革では「余剰となった正社員の解雇を難しくし、年功序列の昇進を促している法律の見直しもできていない」と批判。電力の自由化や環太平洋経済連携協定(TPP)の大筋合意など構造改革の一部は評価しながらも、「安倍氏が本当の改革を後押ししなければ、自分が行き詰まることになる」と警告した。 ≫(朝日新聞デジタル:ワシントン=五十嵐大介)

日本精神史(上)
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●政権の大罪、津々浦々で内需“火の海” 掌返しで谷垣禅譲か?

2015年11月19日 | 日記
さらばアホノミクス 危機の真相
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●政権の大罪、津々浦々で内需“火の海” 掌返しで谷垣禅譲か?

最近になって気がついたが、アベノミクス第一矢、アベノミクス第二矢の話題が、日経新聞の紙上から消えた(笑)。早い話が、あまりの大失政に、かばうべき記事が書けなくなったのだろう。どこを向いても、デフレかリセッションを暗示するような統計数値であり、安倍・黒田の、激烈な金融緩和策が、日本経済を更に悪化させ、失われた20年に油を注いでしまったのではないか?と云う疑心暗鬼に捉われはじめている。我慢できなくなった、金融資本主義のプロパガンダ・ペーパー・ウォールストリート・ジャーナルが、「アベノミクスは息切れ」と、慎み深く、再考を促がす社説を書いた。

≪「アベノミクスは息切れ」 米紙、社説で再考促す
 米ウォールストリート・ジャーナル紙は17日、安倍政権の経済政策について「アベノミクスが息切れしている(Abenomics Sputters in Japan)」と題した社説を掲載した。2四半期連続のマイナス成長となったことを受け、「今こそ再考の時だ」と促している。
 社説では、アベノミクスの財政出動で「日本の借金は国内総生産(GDP)の250%に近づき」、「米国より急激に金融緩和を進めている」にもかかわらず、「銀行の貸し出しが増えず、デフレが続いている」と指摘した。
 労働市場の改革では「余剰となった正社員の解雇を難しくし、年功序列の昇進を促している法律の見直しもできていない」と批判。電力の自由化や環太平洋経済連携協定(TPP)の大筋合意など構造改革の一部は評価しながらも、「安倍氏が本当の改革を後押ししなければ、自分が行き詰まることになる」と警告した。 ≫(朝日新聞デジタル:ワシントン=五十嵐大介)

このユダ金雇われ新聞の正論は、前半部であり、後半部は金融資本主義者にとって好都合な、日本市場のメカニズムを要求している。つまり、市場原理に基づいたマーケットになっていない。もっともっと、弱肉強食な経済活動が出来る市場メカニズムが通用する、構造的な改革が必要だと主張している。財務省の強欲と竹中平蔵や浜田宏一達の御託宣では不足だ、高橋洋一並みの出鱈目まで行かないと無理だ、と言っている(笑)。まさに、新興宗教の領域に近づきつつあるわけで、「もっと、もっと信じなさい。更なるお布施を!」と云うことのようだ。

おそらく、異次元の金融緩和が齎したものは、円安だけだった。結果として、大企業中心の輸出製造業は差益の分だけ史上最高益を更新したが、設備投資に、その利益を振り向けることは当然なかった。東証の株価を押し上げる効果はあったが、その景気は、竹中が言ったように「気分」の分であって、実体経済にはマイナスを与えた。時を同じくして、日本の大企業は、TPP絡みでグローバル市場を睨んだ世界企業への脱皮に向けて国内市場無視、世界市場に打って出る方向に強く舵を切った。その結果、史上最高の利益と内部留保のマネーは、海外企業へのM&A資金として費消され、国内の経済に還元することはなかった。

つまり、アベノミクスによる異次元金融緩和が、GDPの85%前後を占める内需に貢献することは殆どなく、15%とにも満たない輸出製造業の海外企業M&Aの為に費消された。失業率は数値的に改善されたが、正規雇用が、パートや派遣や契約など非正規雇用に変換しただけで、一人当りの労働時間短縮が起こり、付加価値は大きく低減して、一人当りの労働者の実収入は、大きく目減りした。85%の日本経済を支えていた国民の生活消費支出は、消費税が3%も上がったのに、低下傾向を示したままで、現在に至っている。流石に、安倍も、津々浦々に分け前が滴り落ちると言わなくなってしまった(笑)。

唐突に「一億総活躍社会」などと云う意味不明な言辞を弄しているが、根拠はゼロ。勇ましいし、語呂が良いから“言っちゃえ”、そんなもんである。この流れに任せてアベノミクスを継続すれば、来年中には経済政策の大失政が浮き彫りになる。預金を持たない年収300万以下の家庭において、「食と住」を満たすだけで精一杯という現象がメディアを賑わすことになる。仮に、このような現象が、来年の早い時期に起きてしまうと、参議院選をまともに闘えない不安が、自民党の地方組織から吹き上がる。既に、その傾向は出ているのだろう。滅多に真っ当な記事を書かなくなった週刊ポストだが、興味深い記事を書いていた。

≪ 安倍氏サミット花道論とセットの谷垣禅譲論 ライバルは菅氏
安倍晋三首相が来年5月の伊勢志摩サミットを花道に勇退するという奇妙な情報が永田町で流れている。持病の潰瘍性大腸炎など健康上の不安もあるが、逆風が予想される来年夏の参議院選挙を前に退くことで影響力を残すという見方もある。

 どんな権力者でも、政権の終わりが見えてくると一気に求心力が下がり、後継者争いのパワーゲームが始まる。しかし、首相に力があるうちにポスト安倍の候補者たちが飛び出せば潰されてしまう。自民党内はいま、安倍政権がいつまで続くかを見極めようと「嵐の前の静けさ」の中にある。

 首相側近サイドで早期退陣シナリオが練られているのは、反対勢力が動き出す前に先手を打って後継指名の流れを作る狙いがある。そこでサミット花道論とセットで語られているのが谷垣禎一・幹事長への政権禅譲だ。 「総理がいま一番信頼しているのは谷垣さん。もともとはハト派で安倍総理とは安全保障や財政政策の考え方が正反対だったが、すべて総理に足並みを合わせて一切逆らわない。偉大なイエスマンだ。

 総理が勇退する時には、内政では憲法改正の準備を進めること、外交は中国と距離を置くこと、そして意中の後継者である稲田朋美・政調会長を然るべきポストで処遇することという安倍路線を引き継ぐ3つの条件つきで、次期総理・総裁に谷垣さんを推す可能性が高い」(安倍側近筋)

 安倍首相自身は最大派閥の細田派に戻り、派閥会長となって政権の「後見人」に収まるのだという。  だが、そうした禅譲シナリオに「待った」をかける存在がいる。安倍政権の大番頭、菅義偉・官房長官だ。

 本誌は前々号で、安倍首相周辺から首相と菅氏を引き離そうという「すきま風」情報が流され、背景に後継者選びで2人が対立関係になる構図があると報じた。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が指摘する。

「菅さんは官房長官として長期政権を維持することに精力を注いでいる。それは安倍総理だからです。仮に安倍さんや側近が谷垣禅譲に動き、『菅さんも官房長官として谷垣総理を支えてくれ』といわれても、そういう選択はしないと思う。

 むしろ『総裁選をやるべき』と禅譲に反対するでしょう。菅さんの周囲には官房長官の役目が終われば菅派を結成すべきと求める勢力がある。総裁選になれば 石破茂・地方創生相など谷垣氏以外の候補を推すか、自らの出馬を選択するかはわからないが、いずれにしても谷垣さんのライバルとして立ち塞がるのではないか」

 政権の要である菅氏が安倍周辺の「谷垣禅譲」に異を唱えた時こそ、自民党大乱のゴングが鳴る──。

 ≫(NEWSポストセブン)※週刊ポスト2015年11月27日・12月4日号


このポストの記事に、前出の世界金融資本主義者からの駄目だし、ウォールストリート・ジャーナル社説や、筆者のザックリとした経済予想を補足情報にすると、俄かに信ぴょう性が増すのである。現在、安倍政権が行っている為政は、一強多弱だから許される業で、常識的な議院内閣制では遂行しえないことを、矢継ぎ早に実行している。つまり、昨日の拙コラム“安倍政権、手当たり次第の狼藉 行政・司法にも手突っ込む”が何を意味しているか、分析の補強材料になる。

立法府において“一強多弱”な現在のような状況は、二度と訪れないと、安倍政権が考えている可能性は充分にある。今後、自民党が乱暴狼藉を、これでもかと繰り出せるのは、いまを持ってしかない。ゆえに、“どれ程の悪口雑言に晒されても、悪巧みの構造改革は俺の手で”と穿った考えも可能である。実際に、安倍晋三が、そこまで犠牲的精神に溢れた政治家である筈もないので、安倍を煽り、その虎の威を借りて、霞が関官僚らが、寄ってたかって、“安倍の一強”を利用している。このような分析が最も妥当だと考える。意外に、安倍が突出したことで、一強の弱みも見えてきているので、多弱が今後どのように振る舞うか、それによっては、国民にも僅かではあるが、主権が戻ってくるかもしれない。

もう戦争がはじまっている
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●安倍政権、手当たり次第の狼藉 行政・司法にも手突っ込む

2015年11月18日 | 日記
満蒙 日露中の「最前線」 (講談社選書メチエ)
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●安倍政権、手当たり次第の狼藉 行政・司法にも手突っ込む

形式上だとしても、わが国は民主国家の一員として、自他ともに認められているのだが、どうも最近では、形式的な姿まで変りつつある。どうも、内閣法制局人事を強引に官僚から奪う人事に着手したことで、霞が関も、面と向かって争うのは、得策ではないと、戦略を変えたようだ。しかし、その代り、安倍官邸や日本会議の人々が興味を示さない裁量行政領域や、経済領域、司法領域においては、かなりの好き勝手が出来ているらしい。

安倍官邸の興味は、アメリカへの徹底追随だけだ。特定秘密保護法も安保法制も、すべて、アメリカネオコン系人物らによるレポートそっくりに、為政のかじ取りをしている。ただ、日本会議系の連中を黙らせるフェイントが必要なわけで、靖国参拝を強行したり、明治維新遺産を世界遺産にしてみたり、サミットを伊勢志摩に決定するなど、単純な右翼願望を具現化して見せるので、迷いつつも、安倍の右翼思想を信じている。

今回のパリ同時多発テロ事件に関しても、安倍首相は、トルコで開催のG20に出席、「如何なる理由があろうとテロは許されない。価値観を共有する国々と緊密に連携していく。日本に出来ることは、何でもする!」と「アジア一の反イスラム宣言」と取られかねない発言を平気でしてしまう。フランス・オランド大統領の激昂度は、911のブッシュよりも、興奮気味である。世界的な流れとしては、スケールは異なるが、911のブッシュとパリ同時多発テロのオランドとは、同じような雰囲気が漂っている。

17日日中、移動中の車の中でニュース番組はないかなと、チャンネルすると『ミヤネ屋』が飛び出し込んできた。これしか報道番組がないので、聞き流していたが、意味不明な人気に支えられている宮根誠司の非常にお下劣なお顔が映し出されていた。出席のコメンテータ全員は覚えていないが、例の防衛知らない拓殖特任教授の森本敏氏が座っていたので、アリャリャだったが、講義している講師らしき人物。あぁこの人は、同志社大のムスリム専門家内藤教授。もう一人、知らないのも出ていたが、顔も名前も知らない。まあ、殆ど知ったかぶりのつまみ食い情報を垂れ流しているだけだったが、全員で一致したのが、シリア空爆にロシアが参加したことで、話が混乱した。

まあ、言いたいことは、ロシア軍の空爆がイスラム国を必要以上に刺激して、今回のテロに至ったと云う風を吹かせていた。つまり、米国を中心とする有志連合(安倍晋三は参加しているW)と反アサド勢力、イスラム国勢力は、阿吽の呼吸で、アサド大統領を上手いこと失権させることに、半ば成功していたのに、ロシアが、アサドの味方をしたために、マッチポンプ裏外交の呼吸が壊れてしまった、そのような趣旨になる。つまり、反アサド勢力も、イスラム国勢力も、アサドを追い出す点で、米国を中心とする有志連合と目的の調整がついていたのに、何てことしてくれた、と言っている。有志連合空爆が、イスラム国中枢に当たらんわけだよ。外して撃つんだから(笑)。筆者の目から見る限り、911以降の米国のヒステリーがアフガンであり、イラクだ。そして、価値観を独善的に強制する北アフリカの混乱、シリア、ウクライナの混乱に至る。元凶はアメリカンの価値観押しつけが元凶だよ。

こんな中、自分の勇ましい発言に酔いしれている安倍首相は、勇気凛々、正々堂々の人格者かと思いきや、憲法規定を無視して、53条規定も「何日以内と書いていないから、来年早々で良いだろうと、またまた、屁理屈解釈を法制局連中にヤラセタようだ。こう云うことの連続だと、憲法の条文なんて、捻じ曲げたら、何でも出来てしまいそうだ。筆者は見ていないが、News23の岸井氏をターゲットに放送法違反発言だと、読売、産経に全面意見広告を出した団体があるらしい。岸井成格氏がここ数年、吹っ切れたように、反安倍官邸発言に徹していたのは知っているが、それは本来のコメンテータの姿であり、古館の三倍正論を語っていると思っていたので、遂に官邸は、裏から攻めだしたと云うことか。

 ≪私達は、違法な報道を見逃しません≫(放送法遵守を求める 視聴者の会) 賛同者:すぎやまこういち氏、渡部昇一氏、鍵山秀三郎氏、渡辺利夫氏、ケント・ギルバート氏、上念司氏、小川榮太郎氏とあっと驚く面々が賛同している。桜井某女史と曽野●子女史の賛同はなかったようだ。また、更に驚くのは、磯崎首相補佐官は「極めて冷静で妥当な意見」だと論評してる。官房機密費でもなければ、全国紙に全面広告はないと考えるのがゲスの勘繰りとは言えない。それとも、読売産経は投げ売りディスカウントしたのかな?まあ、こんな怪しげな団体に構っている時間はない。次の話題は沖縄だ。

上述のNEWS23岸井成格氏への「ヘイトスピーチ系」の放送法の悪用は、使えそうな法律は目一杯に拡大解釈して、NHK対して、総務省が報道に介入した官邸の流れと同じだ。そんな矢先、沖縄においては、翁長沖縄県知事による辺野古埋め立て承認取り消しに対し、政府機関が行政不服審査法を悪用している。あきらかな憲法違反であろうが、法律の法理に関係なく、わい曲解釈、拡張解釈、挙句が、立法府で、立憲主義までも無視してしまう法律を作ってしまうのだから、手に負えない。この内閣に、本当に45%前後の支持率があるのだとすると、昨日のコラムではないが、日本人に民主主義は馴染まないと云う大疑問が生まれてしまう。

行政不服審査法と云う、想定してない公人(防衛省防衛局)が公人(沖縄県)を、同じ穴のムジナ国交省に訴える茶番で驚いてはいけない。今度は、翁長雄志知事による名護市辺野古沿岸部の埋め立て承認取り消し処分を撤回する代執行に向けた訴訟を、福岡高裁那覇支部に起こした。ここで驚いてはいけない。詳細は不明だが、こともあろうに、高裁那覇支部の裁判長が急遽、人事の季節でないにも関わらず、裁判長を変えてしまった。沖縄タイムスは「絶妙?」と云う言葉でぼかしたが、どう考えても、行政の一部と重複する司法にも悪魔の腕を突っ込んだようだ。

≪辺野古埋め立て取り消し 国が沖縄知事を提訴 対立、異例の法廷闘争に
政府は十七日、米軍普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の移設計画をめぐり、翁長雄志(おながたけし)知事による名護市辺野古 (へのこ)沿岸部の埋め立て承認取り消し処分を撤回する代執行に向けた訴訟を、福岡高裁那覇支部に起こした。十二月二日に第一回口頭弁論が開かれる。勝訴すれば、知事に代わって処分を撤回し、埋め立てを進める構えだ。政府と県の対立は、異例の法廷闘争に発展した。
 政府側は訴状で「航空機事故や騒音被害といった普天間飛行場周辺住民の生命・身体に対する重大な危険は現実化している」と指摘。移設できなければ「米国との信頼関係に亀裂を生じさせ、わが国の外交、防衛上の不利益は極めて重大」とした。
  菅義偉(すがよしひで)官房長官は十七日午前の記者会見で「やむを得ない措置だ」と指摘し、工事を続行する考えを示した。翁長氏に対しては「何ら瑕疵(か し)のない(前知事による)埋め立て承認を取り消した。普天間の危険性をどうするか知事の極めて重要な問題のはず」と批判した。
 石井啓一国土交通相は記者会見で「普天間飛行場の危険な状況を放置し、米国との辺野古移設という約束を守れないことになることが公益を害する」と述べた。
 これに対して、翁長氏は記者団に「ひと言では言い表せない。後でしっかり説明する」と述べた。夕方以降に記者会見する予定。安慶田(あげだ)光男副知事は「国との法廷闘争だ。県民の意思を法廷でも十分に訴えていく」と記者団に述べた。
 埋め立て承認は公有水面埋立法に基づき、国が事務を都道府県知事に委託している地方自治法上の「法定受託事務」。地方自治法の規定では、十五日以内に口頭弁論の期日が設定される。翁長氏は自ら意見陳述する考えを表明している。
 翁長氏は十月十三日、仲井真弘多(なかいまひろかず)前知事による埋め立て承認には法的瑕疵があるとして取り消しを決定した。
 これに対し、公有水面埋立法を所管する石井国交相は同二十七日、翁長氏の決定を一時的に停止、政府は代執行手続きを進めることを閣議了解した。政府は中断していた現場のボーリング調査を再開し、本体工事も始めた。
 一方、翁長氏は、石井氏の決定は不当だと主張し、総務省の第三者機関「国地方係争処理委員会」に審査を申し出ている。県側は主張が認められなければ、福岡高裁那覇支部に提訴する方針。
 政府は一九九五年にも、米軍用地強制使用の代理署名を拒んだ大田昌秀知事(当時)を相手に、代執行に向けた裁判を起こし、勝訴した。国と地方を対等と位置付けた二〇〇〇年の地方分権一括法施行後、政府が知事を提訴するのは初めて。 ≫(東京新聞)

 ≪ 絶妙? 「辺野古」代執行前の人事に憶測飛ぶ 高裁那覇支部の裁判長
名護市辺野古の埋め立て承認取り消しをめぐり、代執行訴訟に向けて国が動き始める中、提訴先とみられている福岡高裁那覇支部の支部長が10月30日付で代わる人事があった。全国的に注目される訴訟を前に、沖縄県側は「国が介入した対抗策の一環か」と警戒している。
  就任した多見谷寿郎氏は名古屋地裁や千葉地裁勤務を経て、2013年に成田空港用地内の耕作者に、土地の明け渡しと建物撤去などを命じた成田空港訴訟で裁判長を務めた。最高裁は、他県の裁判所で依願退官者が出たことに対応する人事で、「退職者が出た場合は必要に応じて適時発令する」と説明。この時期の人事発令が異例でないことを示唆した。
 県の幹部は「玉突き人事とはいえ、タイミングが“絶妙”すぎて意図的なものを感じる」と顔をしかめる。「国寄りの強権派から選抜したのではないか」との臆測も飛び交う。 ≫(沖縄タイムス)


まだまだ、法治国の髄の髄「法理」(その法律の基本的目的を守る)話は、ごまんとあるが、政令と云うものも、いい加減なことをのべつ幕なしでやっている。財務省の麻生太郎大臣が、「現在の統計では消費の実態を示せていない」とGDP統計の数値基準を見直せと言い出した。早い話が、思ったようにGDPが伸びないのは、多分、家計調査(総務省)、毎月勤労統計(厚労省)、消費者物価指数(総務省)、建築着工統計調査(国交省)などの統計の取り方が拙いからだ。なにせ、見直しを麻生大臣が指示したわけだから、今後は、統計の前年度同月比較などが出来なくなる。まあ、細かく調整を入れていけば、ある程度算出可能だが、一見比較出来ないものにするようだ。八百長だろうが!

気がついてみれば、民主的法治国家だと思っていた日本の法律のすべてが、立法府に強権を握らせてしまうと、法律の趣旨に関係なく、自己都合な拡大解釈や、わい曲な解釈や、不当な人事、或いは人事的圧力を通じて、行政側を意のままに扱えることになる。まさにナチスによるワイマール憲法等々、ドイツの法律を根こそぎ変えた経緯に近似している。筆者が考えていた以上に、日本の民主主義も法治主義も、まったくもって脆かった。ここまで、三権に支配力を振るう政権が独裁政権と言わずに何というのだろう?現状に合わせて政治が行われるのであれば、その時々の政権を握る者は、誰でも全員独裁者になる資格がある。こんなデモクラシーはないだろう?いや、現に安倍政権があるのだから、それは正しい(笑)。


 PS:翁長知事の決意(毎日新聞)
菅スダレ官房長官が屁臭い顔で、≪菅義偉官房長官は17日の会見で、普天間飛行場の危険性除去に関し「翁長知事から全く解決策を聞いたことがない」と批判≫しているそうだが、その前にだな、普天間の移設先が同じ沖縄の中で、辺野古いう風光明媚な地である必要を、政府が明確に説明していないじゃないか!長崎でも何ら問題はない。おそらく岩国でも問題ない。どうして、同じ沖縄の地が移設先でなければならないか、沖縄県民の民意がひっくり返るだけの説得力あるものを提示せよ!それが菅の責務だよ。銭をバラマキャいいものではない。

≪<辺野古・司法対決>翁長知事、自ら出廷、沖縄の苦難訴えへ
◇知事周辺「法廷闘争は移設阻止に向けた通過点」
 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画を巡る国と沖縄県の対立は、代執行に向けた17日の政府の提訴で、司法に場を移して争われることになった。沖縄県の翁長雄志(おなが・たけし)知事は17日記者会見し、「提訴は県民にとって(米国統治下の)『銃剣とブルドーザー』による強制接収を思い起こさせる」と強い不快感を表明。「(基地負担を巡って)沖縄の置かれてきた歴史はいくら何でもひどい」と述べ、自ら出廷し、沖縄の苦難の歴史や思いを訴えることに意欲を示した。
 
 訴訟で県は翁長氏の埋め立て承認取り消しの適法性を訴える。「埋め立てが必要との論理に飛躍があり、具体的に審査されていない」「環境保全措置が適正とは言えない」などの理由から、前知事の承認は公有水面埋立法の要件を満たしておらず、法的な瑕疵があったと主張する方針。主張を補強するため、法律や環境などの学識者らを証人申請する構えだ。20年前の「代理署名訴訟」では県側の証人申請が却下されており、今回も短期間で結審するのではとの懸念もある。それでも知事周辺は「法廷闘争は移設阻止に向けた通過点。どんな判決でも知事はひるまない」と語る。県幹部も「この闘いは政府との我慢比べだ」と決意を示した。

 一方、菅義偉官房長官は17日の会見で、普天間飛行場の危険性除去に関し「翁長知事から全く解決策を聞いたことがない」と批判。「沖縄11市の9市長は条件付きで翁長知事に反対し、辺野古の地元の人たちは条件付きで移設に賛同いただいている」と指摘した。強気の理由は勝訴に「100%」(政府高官)の自信があるからだ。判決を得て来夏の参院選に臨み、移設の正当性を県民世論に訴える構えだ。また、政府は未就学児の加入率が高い市町村国民健康保険への支援策を17日に発表。全国で約30億円のうち約8億円が沖縄向けという配慮を示した。振興策を重ねて地元世論にくさびを打ち込む狙いだ。   ≫(毎日新聞:佐藤敬一、高本耕太)

対米従属の原点 ペリーの白旗
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コメント (2)

●日本では、悪法でも既成事実化すると、支持率UPの“怪”

2015年11月17日 | 日記
経済成長なき社会発展は可能か?――〈脱成長〉と〈ポスト開発〉の経済学
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佐藤優の「地政学リスク講座2016」 日本でテロが起きる日
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●日本では、悪法でも既成事実化すると、支持率UPの“怪”

今夜の話は、永田町的話題ではない。永田町的話題では、予想通り、民主解党論を口走った前原誠司は、安倍官邸の犬と見破られ、あの情けない最大野党民主党内でも、内輪では賛同していた連中(野田佳彦、玄葉‥等?)からまで、「俺たち、そんなことは考えもしない!」とソッポを向かれ、万事窮すウロチョロ蝙蝠になっているらしい(笑)。まあ、岡田も政治的方向性をハッキリさせずに、グズグズしていると、旗幟鮮明で、兎に角、「安倍は嫌だ」と云う、サイレント・マジョリティな民意を、根こそぎ“共産党”に持っていかれることになるだろう。

筆者は、拙コラム(10月17日、19日)で既に語っている『余りにも酷すぎる菅直人と野田佳彦を晒したのだから、現行の民主党では、国民の支持が安倍自民を追い落とすレベルまで行くことは金輪際ない。最終的には、 民主党は飲まざるを得ないのだと思う。 グダグダしていると、共産、社民、生活+国民連合体のような選挙態勢もあり得るわけで、民主党の当選者ゼロ(一人区)も視野に入る。』と述べている。

つまり、直近の世論調査などに表れていない “無声音で安倍を批判する” メジャーなマジョリティが実存しているのだから、「官公労の意を汲む」だけの政党と云うイメージを払拭しない限り、政権に参加できる政党と云う資格を、永遠に失うことになる。無論、筆者個人は、そうなることで、限りなく「1%対99%世界」に爆走している安倍自民に鉄槌を喰らわすことになるのであれば、名前が共産党だろうが、天誅党であろうが、一向に差し支えない(笑)。

感情の劣化だと言われてでも、「安倍自民政権を潰す」そう云う権力闘争なのである。中庸なんて甘いことは言っていられないのだ。バーボン・ウィスキーが、本物のウィスキーだと言っているようなアメリカン・デモクラシーを「普遍的価値」なんて哲学的考察でもしたかのように、キャッチコピーとして口走るような男を首相にしておくことは、デモクラシーではなく、国家主義においても、許されない日本人の恥である。また海外に出かけて、イスラム国を逆撫でするような発言を性懲りもなく捲し立てている。イスラム国でなくても、あれでは、イスラム世界の価値観を一切認めていない、最たる国のリーダーとさえ映るだろう。この辺をやんわりと語っている社説があったので、紹介しておく。


 ≪【東京新聞社説】週のはじめに考える 9・11からパリ・テロへ
パリで起きた大規模なテロを知り、十四年前のアメリカの9・11テロを思い出した人もいるでしょう。世界は何をし、また何をし損なってきたのか。 
 9・11テロのあった日、アラブ・イスラム世界の一大中心都市エジプトのカイロはどうだったか。  電話で中産階級の知人に聞くとこうでした。
 <街路は喜びにわいている。アメリカに一撃をくれてやったということだ。アメリカはイスラエルを助けパレスチナ人を苦しめている。鬱憤(うっぷん)が晴れたということさ>

◆アラブの街路の歓喜
 アメリカの悲嘆と怒り、欧米社会のテロ非難とは裏腹にアラブ・イスラム世界の網の目のような無数の街路は暗い歓喜に満たされていたようなのです。
 欧米で憎まれるテロは、世界を異にすれば聖戦という美名で呼ばれることは、それが間違っていようがいまいが、動かせぬ事実でもあるのです。
 アメリカはテロに対しいくつもの行動をとりました。
 一つはアフガン、イラクの戦争です。ビンラディンを追うアフガン戦争は空爆であっけなく勝利したかのような印象を与えたが、今も終わらず無人機空爆は無辜(むこ)の住民の巻き添え死を招いている。
 イラク戦争は、サダム・フセインさえいなければ民主化により、自由と経済の活性がテロを締め出すという、いわば無邪気な発想で始まったものの、その泥沼化は目を覆うばかり。最悪の予想すらこえてイスラム国(IS)誕生につながってしまった。
 テロとの戦いで武力行使の必要性は否定はしませんが、机上の戦争作戦が無視したもの、あるいは過剰に軽視したものの一つは住民感情、街路の世論だったかもしれません。
 アメリカが対テロでとったもう一つの行動は、民主化運動の推進でした。それはいわゆる「アラブの春」として結実した。

◆中東学者の見る偏見
 エジプトでネット運動をした若者は米国務省の支援を受けています。民主化運動で市民の政治参加を促し、イスラム勢力の言い分も国民参加の政治の場で聞いて問題解決しようというのは正しい。
 トルコはそのモデルでした。イスラム勢力が政権を選挙でとり、経済発展もした。政教分離が国是の国で実現したのです。アラブの春は失敗と決めつけるより、なお途上と言ってもいいでしょう。今は混乱していても、民主化の道が閉ざされたわけではありません。
 アメリカの対テロ政策は、戦争は無思慮と独善のそしりは免れないとしても、全部が失敗であったとまでは言い切れません。
 アラブ・イスラム世界の専門家らは、テロによってもたらされる偏見、その偏見を利用するテロリスト、政治家たちを警戒します。
 たとえばフランスの中東学者ジル・ケペル氏は9・11後、仏紙ルモンドにこう記しています。
 <今や「9・11」のレンズを通してのみアメリカは世界を見る>(池内恵訳「中東戦記」より)
 続けて、イスラエル右派は対テロ戦争の論理を自らの利益のために流用し、パレスチナ人はイスラエル国内で自爆テロを行うことによってアメリカでのイメージ戦争に敗れる危険を冒している、と述べます。
 その通りでしょう。
 テロはテロの悪以上に悪用されもするのです。世界を善悪二元論に分けて、亀裂を深めれば深めるほど得をするのがテロリストたちです。
 冷戦後、世界的ベストセラーになった本に米国政治学者サミュエル・ハンチントン氏の「文明の衝突」があります。よく知られるように、冷戦時代の米ソ対立に代わって、冷戦後は西欧対非西欧(特にイスラム)の対立になると予見して論争を巻き起こし、のちに9・11を予想した書とまでいわれました。
 その「文明の衝突」がアラビア語に翻訳され、イスラム過激派の発行物にしばしば引用されているそうです。衝突はテロリストに好都合に違いありません。
 衝突が世界史のうえの論考だとしても、それがテロリストたちに悪用されてはならない。テロと憎悪と復讐(ふくしゅう)の負の連鎖にならぬよう世界は、私たちは、踏みとどまらねばならない。そのためには衝突とはまさに逆方向の相互理解が欠かせない。

◆戦争とテロの犠牲者と
 それはきれい事にほかならないともいわれそうですが、米欧また日本の社会がどれほどイスラム世界を理解しているのかというとどうでしょう。二つの 戦争による膨大な死者と、パリのテロの無辜の犠牲者とをならべて考えることもまた必要ではないでしょうか。おおげさにいえば、世界史の中で今私たちは試されているのです。  ≫(東京新聞)


さて、漸く見出しの話に辿りついた(笑)。「空気を読む」「足して二で割る」傾向の強い日本人からは、かなり毛嫌いされているレアなコラムニスト小田嶋隆氏が、「なぜ?安倍内閣支持率は上がるのか」について、同氏の分析が紹介されている。簡単に言えば、日本人の体質論から、デモクラシー体質ではないのではないか、と看破している。その辺は、じっくり以下掲載のコラムを読んでいただきたい。筆者が、同氏と同じ結論に達していることは、肌感覚頼りの直感だが、結論は同じ地点に帰結する。それなりに、歴史的説明は可能だが、紙面の都合上やめておく。

簡単な答えは、リンカーンの「人民の,人民による,人民のための政治」、ケネディ的に表現すれば、「我が同胞アメリカ国民よ、国が諸君のために何が出来るかを問うのではなく、諸君が国のために何が出来るかを問うてほしい。」「世界の友人たちよ。アメリカが諸君のために何を為すかを問うのではなく、人類の自由のためにともに何が出来るかを問うてほしい。」「最後に、アメリカ国民、そして世界の市民よ、私達が諸君に求めることと同じだけの高い水準の強さと犠牲を私達に求めて欲しい」と云うような言葉になるが、この二人のデモクラシー的発言には、アメリカの“中華思想”の毒が含まれると同時に、こんな考えが、我が日本人に共有出来ているとは、夢にも出てこないのが現実なのだから、欧米価値観を無理やり共有しているような害毒宣伝は直ちに中止して貰いたい。


 ≪ 安倍政権支持率回復の理由 11月のメディア各社の世論調査が出揃った。
 結果を見ると、内閣支持率については、どこの社が調べた数字を見ても、一様に上昇していることがわかる。
 設問に使われている文言に微妙な違いがあるからなのか、あるいは、回答者が調査元の名前を意識してその都度態度を変えるからなのか、毎回、この種の世論調査の結果は、会社ごとに異同がある。
 とはいえ、はじめからある程度のバイアスがあることを差し引いて数字を見比べてみると、変化の傾向そのものは、どこの社のものを見ても、ほぼ一致 している。つまり、内閣支持率は8月を底に回復に転じており、特に11月上旬に実施した調査を見ると、どこのものを見ても前月分に比べて1%から4%程度 上昇している。
 各社の調査結果間に見られる食い違いは、当稿の主題とは別の話になる。興味深い話題ではあるが、ここでは掘り下げない。
 今回、各社の調査の中で共通している傾向、すなわち「安倍政権の支持率が回復していること」について考えてみることにする。
 数字を見て、私は、自分の予想が当たったことに軽い失望をおぼえた。
 安保法制の議論が活発だった夏の間、私は、いくつかの場所で、法案が成立するであろうことと、成立してしまえば世論は徐々に支持の方向にシフトするだろうということを予言していた。
 その予言が、ものの見事に的中したわけだ。
 いや、明察を誇っているのではない。この程度の当てずっぽうは、明察とは呼ばない。
 実際のところ、同じ結果を予測していた人は少なくないだろうし、内心でそう思っていた人間はもっと多いはずだ。
 ただ、安保法案が成立する以前の段階で、その成立を予言し、さらにそれがなし崩し的に容認されるであろう近未来について語ることは、法案反対派の 士気をくじく意味であまり望ましい態度ではないし、それ以上に、その種のものの言い方は、国民を愚民扱いにしているように見えかねない。そこのところを心 配して、賢い人たちは、内心でわかってはいてもあえて口に出すことはしなかったのだと思う。
 ともあれ、予想は、むずかしい作業ではなかった。
 ふつうに考えれば、誰にでも見当のつく展開だったというだけの話だ。
 いつだったか、政治学者の中島岳志さんが例として引いていたこんなエピソードがある。
 小泉内閣の時代、時の首相として靖国神社参拝を明言する小泉さんの行動について、その賛否を問う世論調査が行われた。参拝前の調査では、不支持が 支持を上回っていた。ところが、反対の声を押し切って小泉さんが参拝を果たした後に、その参拝についての評価を問うてみると、結果は「良かった」が「良く なかった」を上回る結果となった。
 つまり、参拝前は、首相の靖国参拝を「望ましくない」と考えていた同じ国民が、実際に首相が参拝を終えてみると、その参拝の是非を問う質問に対して「良かった」と答えたわけだ。
 われわれは、「起こってしまったこと」には、反対しない傾向を備えた国民だ。
 それ以上に、「いまこうしてこうあること」には、ほとんどまったく疑問を持たない。
 なんというのか、私たちは、現状肯定的な国民なのだ。
 あるタイプの犬は、それがどんな過酷な場所であっても、自分が今住んでいる住み処を「自分にとってかけがえのない唯一の最も居心地の良い場所だ」と思い込む強い傾きを生まれつき持っているのだそうだが、私たちは、どこかしらその犬に似ているのかもしれない。
  不満を持たないというのではない。どちらかといえば、不満を「私情」として内に秘めさせてしまう何かが、私たちの基礎的な行動パターンに刻み込まれているということだ。
 似たことは何回も起こっている。
 最近の例では、オリンピックについての見方で、典型的な変化が生じている(ちなみに今回のイラストは、組織委員会の森喜朗会長です)。
 オリンピック招致活動がはじまったばかりの頃、招致を支持していた国民は少数派だった。それが、招致活動が本格化し、最終的に投票が行われた13年9月の時点になってみると、賛否は、招致支持が多数を占めるようになっていた。
 まあ、ここまではわかる。いざ招致活動がはじまってしまえば、街中にノボリやポスターがあふれることになるわけだし、国民的な人気のある有名アス リートや芸能人が招致のために骨を折ることにもなる。そういう姿を見て、反対していた民心が招致に向けて軟化するというのは、ありそうな話だからだ。  わからないのは、招致が決まった後、不支持の声がほぼ消滅してしまったことだ。
 私の記憶では、招致活動の最終段階でも、3割から4割の国民は、五輪招致には消極的だったはずだ。が、一夜にして、ほとんどの国民が五輪の招致を 歓迎するムードに変わったのだ。反対派が声を上げるのをあきらめたということもあるだろう。が、「決まった以上、支持に回ろう」と思った人たちも少なくないはずだ。
 これは、巷でも良く聞くセリフだ。 「決まった以上、全員一致で行こう」 「これまで、色々な行きがかりがあったことはわかっている。が、とにかく、会社の方針がA案で決定した以上、過去のいきさつは忘れて、全社一丸で社長を支えて行こうじゃないか」 「とにかく決まったことなんだからグダグダ言うなよ」 「不満なのはわかるが、これは、会議で決まったことで、君も決議に参加している以上責任者の一人だ。私情を捨てて力を尽くしてもらわないと困る」
 こういう言い方は、あるいは乱暴だとも思うのだが、思いついてしまったので書くことにする。
 なんというのか、わたくしども日本に住んでいる善男善女は、「ひとたび決まってしまったこと」については、内心の不満や反対を措いて、とにかく逆らわないことに決めている人たちだと思うのだ。
 われわれは、「起こっていることは良いことだ」と思い込んでいる。
 あるいは、そう思い込まされている。
 何かについての賛否は、それが決まる前までは、そのイシューそのものへの賛否として問われている。が、ひとたび決定が下ってしまうと、それは「み んなで決めたこと」に変質し、質問自体も、その「みんなで決めたことに乗るか乗らないか」を問う脅迫に似たものに変質してしまう。そして、当然のことながら、「決まったこと」への賛否において問われているのは、実は、特定の問題についての支持や不支持ではない。
 決まったことへの態度によって、われわれは、「日本人であること」の資格を問われ、「会社への忠誠心」を問われ、「常識」そのものを問われている。ということは、集団の中で生きている人間に、逃げ場は無いわけだ。
 具体的な次元で言えば、まだやってくるかどうかわからないオリンピックを招致するかどうかについての質問は、オリンピック自体についての賛否に過ぎない。賛成でも反対でも、好きに答えれば良い。
 が、招致・開催が決まったオリンピックに反対することは、「みんなで決めたこと」を裏切るひねくれ者の態度であり「国策」に背を向ける「非国民」 の振る舞いであり、「盛り上がっているみんなの気持ち」に水をかける「空気を読まない鼻つまみ者」のマナーだということになる。とすると、これは、なまなかな決意で口に出せる言葉ではない。
  てなわけで、私たちは、一部の決断を全員の運命として引き受けるための言葉を常に自分の内心に準備しておくことで、集団の一員から外れることの恐怖に備えている。
 さらに、一部の決断を全員の承認に見せかけるべく、なにかにつけて会議を招集し、会議に先立っては、多数派による制圧が全員一致の合意に見えるように根回しを怠らない。
 会議は不思議だ。
 この国では、会議は、むしろ「活発な論議」を封殺するために開かれる。
 論議は、会議が開かれる前の根回しの過程で、様々な駆け引きや、恫喝や、多数派工作のおまけとして行われるに過ぎない。
 会議の本番では、全会一致が重んじられる。
 議決が全会一致でなくても、決定事項は、会議に参加した全員の共通の課題になる。
 であるからして、決まったことに反対する人間は、イシューに背を向けているのではなくて、組織そのものに叛旗を掲げる人間とみなされることにな る。これでは、誰も反対できる道理がない。というよりも、わが国のように集団主義が力を持っている社会において、会議は、議決に参加させることを通じて反対派を黙らせるためのツールとして開催される、一種の責任分散装置であり沈黙強制過程なのである。
 このあたりの機微について、橋下徹大阪市長が鋭いことを言っている。
 市長は、10月12日、大阪市内で、大阪府知事&市長のダブル選(11月22日投開票)に向けた街頭演説を行い、その中で以下のような演説をした。 「安倍(晋三首相)さんがなぜ支持されるのかというと、批判されても実行するからだ」
 この発言は、多分に大阪の自民党と中央の自民党本部の分断を狙った言葉でもあるのだろうし、もっと深読みをすれば、ダブル選挙以後の国政選挙を睨んで、政権与党への秋波を送った意味もあるのかもしれない。
 が、ともあれ、発言の主旨である 「批判されても実行するから支持される」  という内容は、真実を突いている。
 10月15日の産経新聞のインタビューで、橋下市長は、安倍首相が、集団的自衛権の行使やTPPの問題を乗り越えた点を賞賛した上で、以下のように語っている。 「安倍さんは、どれだけ批判があっても実行する。最後に評価を下すのは選挙だと考えていると思う。新聞やテレビ、有識者やデモ隊に評価してもらうわけではない。選挙が非常に重要視される真の民主主義に日本は近づきつつある。喜ばしいことだ」(こちら)
 つまり、 「どんなに反対されていることでも、信念を持って断行すれば、国民はついてくる。メディアの評価や目先の世論調査の数字にまどわされずに、信ずるところを実行して、あとは選挙の審判を待てば良い。それが民主主義だ」
 ということなのだろう。橋下さんらしい選挙万能主義を体現したあざやかな断言だと思う。
 「批判されても実行するから支持される」
 という橋下さんの言葉を逆方向から読み直すと、 「国民は、自分が反対している政策であれ何であれ、決然と実行するリーダーを待望している」
 ということになる。
 なんと。独裁者待望論そのものだ。 独裁者は、国民を鎮圧し、黙らせ、萎縮させることを通じて権力を握るのではない。
 むしろ、独裁者は、国民に待望され、国民の期待に応え、国民世論に背中を押される形で登場する。
 ということはつまり、独裁者を作るためには、独裁志向の人物に権力を与える前に、まず国民が独裁者を待望する心情をあらかじめ共有していなければならない。
 その条件は、既に整っていると思う。
 私たちは決断が嫌いだ。
 もちろん、決断の好きな人もいるだろうし、自己決定こそが人生のすべてだと思っている人もいるはずだ。
 でも、多数派の日本人は、決断を嫌っている。
 ランチのメニューを自分で決めるぐらいなら、大勢に従って不味いランチを食べる方がマシだと思っている会社員は決して少なくない。それほど、われわれは、決断に伴うプレッシャーと、そこから派生する責任と、決断に費やす思考の負担を嫌っている。
 ・何かの調査で見かけただけで数字まではおぼえていないのだが、家族の夕食を担当している主婦にアンケートを取ると、彼女たちが負担に感じているの は、調理や食材の買い物よりも、なによりもまず献立を考えることそのものであるらしい。決められたレシピにしたがって料理することや、使うことが決まっている食材を買い出しに行く手間よりも、夕食のメニューを一から考えることが、何より彼女たちにとって気の重い作業だというのだ。
 実はこれはすごくわかる気がする。
 私も、原稿を書くことそのものよりも、ネタを考えることが何よりも負担だからだ。
 女性誌が時々発表するアンケートでも、「デートしていてがっかりする男」の上位には、「デートコースや店の選択を自分でデキない男」が必ずや顔を出すことになっている。女性誌の読者である夢見る恋人未満の女性たちの立場からすると、どういう店が良いとか、どんなデートコースが望ましいということ以上に、店選びやメニュー選びを自分の才覚で決然とこなすことのできる決断力のある相手とともに過ごす時間を望ましく思っている、ということなのだろう。
 私自身、食事の店を選ぶのは大嫌いだ。相手がどんな美人であっても、会食の店を考えるのは御免だ。その代わりと言ってはナンだが、連れて行かれた店がどんなに劣悪な空間であっても苦情を述べるつもりは無い。決断するぐらいなら、私は不味いメシを食べる。
 店に入ってからメニューを選ぶのも、もちろん苦手だ。デートコースなど、考えようと思ってみただけで家から出たくなくなる。
 こういう話を独裁の話と結びつけるのはどうかと思うのだが、私が言いたいのは、われわれが「自己決定権」を、そんなにありがたく思っていない国民だということだ。
 ということは、「自己決定権を求める市民」を前提としたところから出発している欧米発の民主主義政治思想は、自己決定を憂鬱な重荷と感じる市民を多く含むわが国の市民社会には、うまくフィットしないということでもある。
 このことは、この数年の政党支持率の推移の中に 「何でもいいから、好きにしてくれよ」
 という捨て鉢な声が響いていることと、私がなんとなく感じていることとは、どこかでつながっている。
  思えば、3年ほど前に流行した「決められる政治」というスローガン自体、どうかしていた。なんとなれば、決めるのは有権者であって、政治はそれを実現する過程に過ぎないはずだからだ。
 なのに、われわれは、政治に「決断」を求めた。
 具体的には、「自分でない誰か」に決断を丸投げにしたい欲望を抱いたということだ。
 これは、「勝手に決めてくれ」という、マンションの管理組合の会合に出ることを面倒臭がっているオヤジが、中身も見ずに、委任状のすべての項目に◯をつけている姿とそんなに変わらない態度だと思う。
 上昇しつつある支持率が、個別の政策や全体としての政府の方針に対してでなく、リーダーの決断力に向けられたものであるのだとすると、私の側からは何も言うことがない。
 それでも、まあ、好きにしてくれとは言わないでおく。
 好きなように決めさせないことだって、政治の役割だと思うからね。 (文・イラスト/小田嶋 隆)  ≫(日経ビジネス:ライフサプリ > 小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明)

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● “記者クラブメディアの害毒” 真実が見えない日本の報道

2015年11月16日 | 日記
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● “記者クラブメディアの害毒” 真実が見えない日本の報道

昨日のコラムで書いたが、民主党の前原誠司の“口先政治”と云う自己宣伝手段に、踊り出した茶の間の人々も居るのだろう。昨夜から今日のテレビニュース番組では、何度となく似たような動画が映し出され、変節河野太郎が、大金かけて、まったく法的拘束力もない茶番「行政事業レビュー」なんてものを、延々と垂れ流し、劣化した国民感情のガス抜きをしていた。血祭りに上げられる役の官僚は、政治家先生や有識者様の攻める側の役に徹した白熱教室並みの名演技に、ブーブー屁をこき、ガスを抜いた人たちも居るのだろう。しかし、キャスターたから、このセレモニーには法的拘束力はないので、議論の方向に、事業が進むものではない点に注意しましょう、と云う解説が殆どなかった。つまり、NHKだけでなく、民放各社の政治ニュースも「アベチャンネル」と変貌している。

この自民党の「行政事業レビュー」は、民主党政権時に行われた「事業仕分け」と同じものが“名前を変えて”行われていると考えたら大間違いだ。自民党の「行政事業レビュー」拘束力を持たない。民主党の「事業仕分け」には、事業廃止や勧告など、かなりの拘束力を持っていた。この違いは、ベラボーに大きい。ただ、高速増殖原型炉「もんじゅ」を運営する日本原子力研究開発機構に対し、ほとんど使われていない核燃料運搬船の維持費などに年間12億円かかっていることに「打ち切り、見直しも含めた将来的な選択肢」だと河野大臣が発言した。

それを受けて菅官房長官が「真摯に対応する」と“マッチポンプ方式”の手段に出たのは、まさに安倍官邸の姑息なヤラセを想起する。一つくらい、この「行政事業レビュー」が本気だと云う実績を見せつけようとしただけだろう。日本原子力研究開発機構には異なる手段で埋め合わせを、と話がついている事は容易に想像できる。安倍官邸の政治手法は、立法に対する姿勢も、行政裁量の綱さばきも、国民の意志決定を、一種のマーケットと見立てて、商品やサービスの売り上げ向上に資する、広告宣伝技法とソックリなのだ。安倍自身は、国家主義的仮面をかぶっているが、これは「日本会議」を意識した彼なりのポーズであり、現実は単に場当たり主義者であり、改革を口にしながら、既得権益を守ることしか実行していない。

河野太郎大臣は、高速増殖炉「もんじゅ」本体について取り上げなかった点をつかれたが、“国家政策的(国策事業)にやりましょうという話になっている。私の範疇じゃない”と逃げた。40年も動いていない狂気の増殖炉、動きもしない原子炉が高速だと言われても、誰が納得すると云うのだろう。そもそも、その国策事業に誤謬があるから起きている核燃料運搬船なのだから、問題を撒き散らしている元凶に、レビューは迫るべきで、省庁縦割り行政の弊害を露呈したに過ぎない。計算したことはないが、既に何兆円も、「もんじゅ」には注ぎこまれているのだから、言及くらいしても罰は当たらない。

ほとほと左様な誠実さの欠片も感じない政権なのだが、ぼんやりとニュースを見聞きしている限り、この安倍官邸の国民の存在や、その民意を商品と同じレベルに落とし込んで、広告宣伝技法で乗り切ろうとしている。この辺は、遠慮がちにだが、東京新聞が社説を載せているので、参考にしていただく。本当に、ボンヤリとマスメディアのニュースや記事を読んでいると、そのことが仇となり、まったく誤った方向に導かれるほど、新聞テレビの情報は、不都合な事実を靄の中に置き、甘い言葉や清廉潔白、正義のような言葉を配することで、消費者(主権者)を誘導している。余程、カウンターな意識づけがないと、勘違いしても仕方がないのが、今の安倍官邸だ。


 ≪ 行政の無駄削減 見掛け倒しでは困る
秋の「行政事業レビュー」が終わった。過去には「無駄」と指摘されて当初予算案から削減された事業が補正予算案に前倒しで計上された悪質な例もある。行政の無駄削減が、見掛け倒しでは困る。
 「秋のレビュー」とも呼ばれる行政事業レビューは、各府省の事業に無駄や見直す余地がないかを有識者が公開で検証するものだ。民主党政権時代の 「事業仕分け」に代わり、安倍政権が二〇一三年から始めた。今回は十一日から三日間行われ、八府省の計五十五事業が検証対象となった。
 過去二年と違うのは、河野太郎氏が行政改革担当相に起用されたことだろう。歯に衣(きぬ)着せぬ発言で知られることから、レビューに対する注目度はにわかに高まった。
 特に、河野氏は脱原発派の急先鋒(きゅうせんぽう)でもあり、原子力関連予算にどこまで切り込めるのかにも注目が集まった。例えば、輸送実績が六年間ないのに、多額の維持費を拠出している使用済み核燃料運搬船「開栄丸」である。
 レビューは「契約打ち切りや見直しを含め、最も合理的な方法に改めて早急に実施すべきだ」と結論づけ、菅義偉官房長官は記者会見で「極めて重要な指摘」として所管する文部科学省が対応を検討すべきだと述べた。
 ただ原子力関連予算に限らず、レビューに実際に予算削減効果があるかどうかは疑わしい。事業仕分けとは違い「事業廃止」を求める権限はなく、予算編成にどう反映させるかは各府省や財務省の判断に委ねられるからだ。
 かつて安倍内閣は、十府省の五十五事業を検証した一三年のレビューを受けて、一四年度予算案編成の過程で約四千八百億円を削減したと、公表していた。
 しかし、一四年度予算案から削られた予算のうち、少なくとも八事業、三千六百億円が一三年度補正予算に前倒しで「復活」した。極めて悪質である。こんな前例が許されるのなら、レビューには全く意味がない。
 税金の使い道を点検するのは本来、国会の役目だが、予算案提出権が内閣にあり、国会が予算案の実質修正をできない現状では、提出前に有識者らが無駄の有無を点検するのは現実的方法ではある。
 この際、見掛け倒しのレビューにならぬよう、民主党の事業仕分けにならい、事業廃止や抜本的改善を勧告する権限を与えたらどうか。河野氏がその旗振り役を買って出るのなら、応援したい。
 ≫(東京新聞社説)


まあ、実際問題、民主主義が上手く機能していないのは、日本ばかりではない。民主主義が機能しないと、官僚の力が益々増殖することなり、まさに「高速増殖坩堝・かすみがせき」になるわけだ(笑)。このような現象は、慰めるわけではないが、わが国だけではなく、アメリカでも、英国でも、フランス、ドイツでも起きている現実だ。嘆き悲しむ必要はないが、官僚たちは、上になればなるほど、無謬症候群と云う病に冒されるので、ハタと気づき、振り返り、やり直す、反省すると云うことの出来ない病に冒されている。放射能がヤバイものでも、原子力をやめられないわけだ。福島を中心に甲状腺がんは多発(20倍から50倍以上の多発現象)しているようだが、今さら、手遅れだし、甲状腺がんは外科手術で摘出すれば命に別状ないから良いんじゃないか。そんな考えが、有識者も共有しているのだから、手のつけようはない。

それもこれも、根っこを探って行けば、国民の意識に辿りつく。国民的抵抗が日本で起きたのは、室町時代にまで遡らなければならないが、当時でも、日本の国民がこぞって抵抗していたわけではなく、天皇中心か、幕府中心か、みほとけ中心かの地域的抵抗だった。そうして、長い徳川幕府の歴史の中で、“お上意識”は歴史的に醸成されている。つまり、土壌的に本来の民主主義を根づかせる「良識」や「徳」はお上に預けてしまっていた。第二次大戦後、アメリカが、核実験の次に、日本型デモクラシーと云う実験を、わが国で実施したと言っても過言ではないだろう。

この壮大な実験に、日本と云う国は、国民込み込みで、動員させられたと云うことだ。ところが、幸か不幸か、その実験場である日本と云う国に神風が吹いた。東西冷戦と朝鮮特需だ。こうして、日本は国民込み込みで経済国家だと云う自他ともに認める国になってゆく。この歴史的経緯の中で、「良識」や「徳」は、象徴として残した皇族の役目となり、今上天皇・皇后に引き継がれている。つまり、「良識」や「徳」は、天皇ご一家にお任せし、政治家も官僚も経済人も、国民も「利害損得」を生きるバロメーターにしてしまった。それが、わが国の現状だが、世界の民主国家も、似たりよったりだ。

国民が「利」に生きていれば、政治家も「利」に走る。このメカニズムは逆もまた真だ。最近は、安倍政権の「利害損得」政治に、それはチョツと違うんじゃないのと云う動きが、僅かにだが出てきている。反原発に動いたお母さん方であり、安保法制に異議を唱えだした若い人々や戦争世代の人々だ。彼らの多くは、生活者の入り口にいるか、まだ生活者の気苦労からモラトリアムされている人々と、生活者としての活動期を卒業した人々である点が、注目に値する。彼らの世界には「利」が直接的影響を受けない部分がある。

つまり、「利」を忘れたところに「良識」や「徳」があると云うことになる。このことの是非を、ここで論じる気はないが、このプロセスが、国民に「良識」や「徳」。そして「利」をバランスよく維持させられる処方箋が隠されている気がする。小沢の根回しと共産党志位委員長の「国民連合政府」構想という爆弾発言は、インパクトがある。日本の民主主義の在り方や、日本人が自らの手で、中国から学んだ漢字を消化吸収した上で、独自の漢字、カタカナ、ひらがな文字を捻り出したように、欧米民主主義を、日本独自のジャパン・デモクラシーに“昇華”されるキッカケになる可能性はある。

前原誠司の口先政治のカラクリは、昨日のコラムで充分に語っておいたが、民主党内では、いまだに「侃々諤々」ならまだしも、「喧喧囂囂」状態で、迷走だか、酩酊だかの区別もつかなくなっている。以下の記事は、共産党が「国民連合政府」構想を唱えていながら、次々と小選挙区立候補者を決定公表してるのはケシカランと言っているようだが、「喧喧囂囂」(けんけんごうごう)状態の図体だけデカイ野党に、具体的事例をわざわざ示して、「アンタらの集票では自民党が当選ですよ」と教えてくれているだけに過ぎない。バカに、物事を説明する時、卑近な例などを引っ張り出すことは多いが、まあ、その典型例である(笑)。


≪ 共産、民主に決断迫る=着々と候補擁立-参院選
来年夏の参院選に向け、共産党が選挙区の候補者擁立を着々と進めている。早期に活動を本格化させ、安倍政権打倒の訴えを無党派層などに広げていくためだ。同時に、選挙協力の呼び掛けに態度が定まらない民主党に決断を迫る思惑もありそうだ。
 「ハードルは越えるものだ。1プラス1が3にも4にも5にもなる戦いをしたい」。共産党の志位和夫委員長は13日に出演したラジオ番組で、自身が提唱した「国民連合政府」の樹立とそのための野党間選挙協力に改めて意欲を示した。民主党の岡田克也代表が「政権を共にするのはハードルが高い」と慎重姿勢を崩していないのを念頭に置いた発言だ。
 共産党が公認候補を内定した選挙区はこれまで35で、野党共闘の主要な対象となる1人区はこのうち23に上る。「得票850万票、8人以上の当選」を掲げる比例代表での票の掘り起こしにもつなげたい考えだ。
  一方で志位氏は、野党間で協力の合意ができた選挙区では候補を取り下げる可能性に言及している。共産党関係者によると、態勢づくりを先行させることで民主 党に共倒れの危険性を意識させ、結果的に共闘をスムーズに運ぶ段取りを描いており、共産党幹部は「こちらの本気度を見せつけることが重要だ」と語る。
  これに対し、民主党が選挙区で公認した候補者は21人で、1人区は9人にとどまる。野党協力をめぐっては、共産党が主導権を握る印象がついて回っており、 岡田氏に近い民主党幹部からは「連立政権構想をぶち上げておいて、その後も候補者を立てるのは矛盾している」との声も出ている。
 ≫(時事通信)

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