世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

●耄碌石原の妄言を正論と勘違い報道するメディア 連合東京は東電の御用組合を白状

2014年01月19日 | 日記
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●耄碌石原の妄言を正論と勘違い報道するメディア 連合東京は東電の御用組合を白状

 このコラムは安倍政権崩壊の号砲になる名護市長選の投票が行われている最中に書いているので、曇天の東京から、ただひたすらドキドキした気分で時間を過ごしている。選挙は水もの、何が起きるかわからないものだから、ヤキモキしている。下馬評を基に分析する限り、現職稲嶺が3000票差で勝利するはずだが、当選確実が報じられるまで、心穏やかではない。気になることは、数々あるが、今選挙の期日前投票が1万5835人、有権者全体の34%に達しているそうだが、その理由が判然としない。杞憂に終わることを祈りたい。

 東京では、目が点になるような珍事が起きた。こともあろうか、労働組合の総本山・連合が自民党と一緒になって“禿出っ歯”の支援を決定したことである。連合全体の支援ではないが、東京の選挙で、連合東京が支援を決定した事実は、連合自体も自民党支持と表明したようなものである。労働組合の総本山が国家主義で突っ走る安倍政権を応援するなど、珍事と言わずになんと表現すれば良いのだろうか。

 役にも立たない民主党だが、民主党都連は細川を実質支援しているのに、20日にも舛添と政策協定結ぶと本格的支援体制を敷くようだ。崩壊民主党を象徴するような現象で、連合東京の大野博会長は表向き「本人から『非正規雇用の問題はこのままでいいのか』という話も出た。雇用問題に非常に明るい」と、支援の理由を説明し、細川からは支援の要請もなかった、とエクスキューズな言い訳をしている。しかし、大野と云う会長の出身母体を調べたら、すべての事実が判明した。種明かしを見て笑い転げたが、この大野って男は東京電力労働組合出身、既得権益勢力の権化、赤絨毯労働運動家だった。連合なんて組織は、到底労組と呼べる代物ではなく、御用組合の象徴と云うことなのだろう。

 自民党は18日に全国幹事長会議、19日には党大会とアベノデーに明け暮れている。両会議の席上での安倍晋三は、絶好調男の神髄を見せ、昂揚感目一杯な発言を繰り返した。特定秘密法案の強行採決の事実があったことは記憶のかなた、国家主義者、戦争大好き男から、再び経済のアベにシフトしている。「とにかく経済最優先で、強い経済を取り戻す。景気回復の実感を全国津々浦々の皆さんの手に取っていただけるよう、全力を尽くしたい」、「全ての地域でお日さまが出てきた。ただ、ぽかぽかと体が暖かくなるには、まだしばし時間がかかる」、「雇用も収入も良くなっている。一昨年、日本をずっと覆っていた厚く、黒い雲を私たちは間違いなく吹っ飛ばすことができた」等々と、嘘八百を並べ立てた。

 最近つくづく、政治家と云うものは“根拠なき作り話”を、堂々と真実の如く語るのが商売の人々なのか、と思ってしまうことの連続だ。何となく、日本人が政治に興味を持たなくなるメカニズムに納得したい気分になる。この政治家の頂点に立った男が“根拠なき作り話”を語り、御用メディアが、これを真実として報道し、全国津々浦々に伝え、それを見聞きした国民が、“そうなんだ、景気は好くなっているにか、もうスグ我々にも回ってくるに違いない”と年がら年中、騙され続けるのである。

 見出しの頭の部分が最後になったが、石原慎太郎と云う耄碌爺さんの話題に触れておこう。石原は、細川の今回の都知事選出馬、及び小泉純一郎の脱原発を“センチメント”だと切り捨てた。「原発問題はセンチメントだけで判断してはダメ。物事を複合的に考えておらず、愚かだ。頭を冷やした方がいい」等と云いたい放題である。耄碌爺さんの発言を大見出しで報じる新聞社も新聞社だ。産経などは、センチメントを感傷的気分とカッコつきで説明していたが、朝日は“情緒”とカッコつきで報じている。どちらの意味も間違ってはいないが、慎太郎の小説も政治活動も“センチメント”そのものだろう。自分のことは80過ぎても判らないものだ(笑)。

 もう一人ついでのようだが、耄碌した爺さんの例を出しておこう。東京五輪・パラリンピックの大会組織委員会の会長に無理やりなった森元首相の発言だ。“脱原発なら、オリンピック返上だ!”森は、「6年先の五輪のためにはもっと電気が必要だ。今から(原発)ゼロなら、五輪を返上するしかなくなる。世界に対して迷惑をかける」と妄言を吐いている。五輪返上は、日本の矜持として、一つの選択ではあるが、森の発言趣旨は単に、都民への恫喝なのだろう。この発言も根拠薄弱で、解説のしようがない。

 もう一つオマケをつけておく。案外、この発言はオバマアメリカ大統領の逆鱗に触れるかもしれず、為替誘導に協力的だった米国政府が、再び“円高”で安倍政権に揺さぶりをかけて来るかもしれない。それほど不注意な発言を、萩生田光一自民党総裁特別補佐が自民党本部の講演で、安倍の靖国参拝に関して、「共和党政権の時代にこんな揚げ足を取ったことはない。オバマ大統領だから言っている」と身内の会合とはいえ、オバマ政権に面と向かって喧嘩を吹っ掛けた。“勝って兜の緒をしめよ”と云う言葉は、今の自民党政権には内容だ。あと3時間もすれば、安倍のほえ面が見られるかどうか、ワクワクドキドキで名護市長選の結果を待ちたい。

日本経済撃墜 -恐怖の政策逆噴射-
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