世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

世界の出来事・雑感

2009年04月30日 | 日記

第6話で書いた中国ITコード強制開示が1年間猶予されることになった。尚且つ「政府調達」に限りと妥協してきたようだが、パクリ文化は中国に関しては政府、民間の区別は意味がないだろう。あくまで「知的財産権を侵害される恐れあり」の状況は変わらない。
WTOに15年の歳月をかけて漸く加盟できた中国だが、ここにきてWTOの規約の遵守が国内的に重荷になってきている様子が窺える。WTOの加盟によって関税等で経済成長の恩恵を受けたのだが、ここに来てWTO加盟の基準が厳しく我儘を言い出したようだ。
まぁ日米欧が首を縦に振るとは思えないので、またハードルを下げるか、猶予期間を延長させることになるのだろう。同じアジア人でも考え方は違うものだ(笑)
そう言えば中国どころではない子供じみた乱暴者がもう一人居た。言わずと知れた北朝鮮である。
あろうことか、あの軟弱な議長声明でお茶を濁したにも関わらず文句を言いだした(笑)現実は議長声明よりも現実に3企業の資産凍結されたことが相当堪えた様である。
「安保理が謝罪しなければ核実験と大陸間弾道ミサイル発射実験など追加的な自衛措置を講じざるを得ない」、「軽水炉発電所の建設を決定し、核燃料を自力生産する技術開発を遅滞なく開始する」と怒り心頭である。
つまり、国連安保理に謝れ~!と言っているのだ(笑)謝らなければ、失敗したけど大陸間弾道ミサイルを撃つぞ!核実験もするからなっ!ということのようだ。おそらく、年内核実験とミサイル発射を企てることになると思われる。
アメリカ大陸ではGM問題で右往左往している所に豚インフルエンザ、オバマさんも大忙しである。国内では14兆円近い追加経済対策・09補正予算が審議され始めた。この雑感だけでも「世論を斬る」の材料が目白押しだ。「常任理事国と国際連合」、「中国のパクリ文化を理解する」、「米国の製造業」、「豚インフルの謎」、「追加補正予算の中身」「クサナギ君の逮捕・家宅捜索の謎」等など、とても追いつきそうにありません(笑)

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小沢降ろしの大合唱は正しいのか?

2009年04月28日 | 日記

西松事件以来、民主党・小沢一郎党首の世論の支持が下げ止まらない。逆に自民党・麻生首相の支持は右肩上がりだ。

直近の日経新聞世論調査によると麻生内閣の支持率が32%に上昇、不支持は59%と減少傾向にある。次期衆議院選比例代表の投票先も自民・民主は31%で肩を並べる結果になっている。

今回の論点はマスコミがこぞって昔の自民党体質の権化である田中、金丸、小沢ラインを浮き彫りにして、小沢の金権体質を強調しようとしている部分である。<o:p></o:p>

だから小沢は即刻辞任すべきだという論調になり、評論家もこぞって小沢に辞任を薦めている。当然世論はその流れに乗ってしまうのは致し方ないことなのだ。筆者が面接方式で小沢の西松問題をどう思うかと聞かれたら、「困っことですね、代表を降りるべきでしょう」などと角の立たない返事をする可能性がある(笑)<o:p></o:p>

現在の世論調査で見えている32%の麻生内閣支持率の中に「小沢を辞任させたい意図」を含んだ世論が流れた可能性は大いにある。特に朝日新聞の小沢叩きは呆れるほど赤裸々だが、世論を誘導する力は持っている。<o:p></o:p>

小沢を降ろして岡田を代表に据え、仮に次期衆議院選に勝てたとしてどうなるというのだろう?筆者は此処にスポットを当てたいのだ!!<o:p></o:p>

「議員内閣制」で戦後60年以上が経過したが、今の日本の政治体制は「官僚内閣制」であることは政治に興味と知識を持つ人間であれば誰もが理解していることだ。つまり、政治家が全員消えても国家は取敢えず動くという見事な「官僚内閣制」が確立されているのだ。これはこれで便利で安全な部分もあるのだが国民の意思、意識との乖離や税金の使われ方などのチェック機能はほとんど働かなくなって来ている。<o:p></o:p>

「官僚内閣制」(正式にこう云うものはないが実態を現わす用語)の制度が構造的に疲弊してしまった以上、その構造の3本柱・政官財の慣れ合い(癒着)を引きはがし大急ぎで掃除をする必要が急務と思っている民意があったはずなのだ。この民意は消えてしまったのだろうか?<o:p></o:p>

実は消えてはいないだろう。役人天国を何とかしよう、大企業優遇を見直さないと、給料は増えるどころか減っていく、社会保障は減らされるばかり、将来の年金もどうなるか分からない等などの不満は依然何一つ解決していない。まして消費税10%へひた走ることは確実なのである。<o:p></o:p>

だから民意は民主党に一旦政権を預け、政官財の間にある澱を民主党に掃除させようと考えたのだと思う。<o:p></o:p>

このような重大な民意がたかだか一人の政治家の献金云々で消滅してしまうのは残念である。だから小沢を降ろせと云う事だろうが、小沢を降ろした民主党は自民の敵にはなり得ない。小沢以外に役人を顎で使える政治家は自民党にも居ないのである。彼は非常に強持てで役人は最も嫌がっている唯一の政治家なのだ(笑)<o:p></o:p>

だが小沢民主で政官財の掃除をさせて、数年後に政界再編という筆者のシナリオは脆くも崩れ去った感がある(笑)名目だらけの公務員改革、宙に浮いた年金、総花バラマキ補正予算、トドノツマリが消費税アップである。<o:p></o:p>

小沢は間違っていた、しかし毒にも価値はある。毒は毒を持って制する(笑)マキャヴェリズムが良いのかポピュリズムが良いのか、さてはて悩ましい問題だ。(記事10000語制限のため一部割愛)

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中国のITコード開示制度の本音

2009年04月27日 | 日記
08年8月、中国政府は一定の猶予期間を設けた上で、IT技術関連商品の中国国内で製造及び販売をする場合は、そのITに当たるソフトの設計図(ソースコード)を開示しなければならないという方針を日米欧などに(強制認証制度)を通達した。
これに従わなければ、中国国内での製造及び販売はまかりならぬというものである(正直耳を疑う中華思想なのだが)この驚きの通達の根拠は「情報セキュリティ対策に必要だ」と中国は主張しているが、雲を掴むような根拠である。
仮にこのままこの制度が歩き出すと重大な日米欧の知的財産権の流出という問題を引き起こす可能性は相当高い。単なるテレビ冷蔵庫などの情報家電から内蔵ICカードや複写機、ATMシステムまで制度の対象になる危険に晒されている。
このソースコードの開示と云うものはウィルス対策やハッカー対策、軍事秘密プログラムなどにも応用されており、安全保障の立場からも暗号解読のネタ帳を渡してしまうような危険な話である。
もうこの5月には強硬突破で実施の方向で中国は走り出しているのだ。日米欧政府も反対を表明、何らかの交渉はしているが解決の糸口は見えていない。猶予期間がどの位あるのか不明だが、早晩実施されることになるだろう。
中国政府は当然、そのソースコードなどは情報セキュリティ以外に絶対に使用しないと言っているようだが信じる馬鹿は居ない。つまり、将来的にはパクられてしまうということだ。コピー天国、コピーこそ文化とまで考えている国民、そしてその政府が主たる目的以外門外不出と言っても信じるものは居ないだろう。
キャラクター、ファッション製品、音楽映像ソフト、自動車デザインなど数限りないコピー製品が大手を振って出回っている国家にITプログラムのソースコードを渡すというのは、「泥棒に追い銭」「猫に鰹節」と言っても過言ではない(笑)しかし、当面日本企業が受けるダメージは1兆円程度と言われているので、ソースを開示するとしても一部分を隠して開示し、お茶を濁すか製造及び販売を中止するかのどちらかになるだろう。麻生政権の大盤振る舞いから見ると補助金は軽微である(笑)
しかし現実に中国がマイクロソフトにVISTAのソースコードを開示しろと言うのも現実的ではない。おそらくWTO対策の一つとして、全方位に交渉を有利に運ぶ「玉」として無理やり宣言した制度のような感じでもある。
しかし、凄いことを平気で言う国である。偉いというか素晴らしいというか、発想が大胆だ。流石3千年の歴史、悠久の大地、13億の民(世界人口の20%)、中華思想の国家である。
しかし中国を非難するばかりではアンフェアー、中国のコピー文化と人間の文明の発祥発展過程などについても別途論評する必要はあるだろう。「漢字の文化をパクッたのは誰だ!」「火薬の製造技術をパクッたのは誰だ!」中国の主張にも追々スポットを当てたいと考えている。

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出会い系規制法、運用の危うさ

2009年04月25日 | 日記
昨年12月、出会い系サイト規制法(インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律)改正が施行された。いわゆる「出会い系サイト」によって引き起こされる児童(未成年者)の被害を未然に防ごうという趣旨の法律と云う事だ。
簡単に言うと、面識のない異性との交際を助長する事業者は有料無料に関わらず警察に届けろということだ。欠格届出者の規定(未成年者、自己破産、禁固経過後5年未満、暴力団など)も設け、違反者には6か月以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられる。
届け出をした事業者は広告宣伝するときは、児童(18歳未満お断り)が利用してはならない旨を明らかにし、その「禁止誘引行為」(18歳未満が対象となる書き込み等)が行われていた場合には、速やかにその書き込みを削除しなければならない。上記違反は行政処分の対象となる。登録者が18歳以上であることを証明、一般的にはクレジット決済で18歳以上を確認。
この法律を知ったとき筆者が感じたことは大きく二つのことだった。一つは警察を通して各公安委員会に「出会い系サイト」が届けられることによって、実存の男女が存在しない「泡沫出会い系サイト」が生存できなくなり、優良?な「出会い系サイト」だけが生き残ると考えた。
ところが蓋を開けてみると届け出をさせるだけであって、届出受理番号を出すものではない事が分かった。つまり取り締まる側が情報を把握するだけで、ネットユーザ側に何の価値もないことが分かった。
届出受理番号くらい提供するものと思ったが、法律ではそもそも「出会い系サイト」を利用する人間に利便を提供する気持ちはなかったようだ(笑) どっちもどっちだ、勝手にくたばれという事なのだろう(笑)
しかし、一時はこの「出会い系サイト」のお蔭で婚姻率が上昇したと騒いだはずである。「泡沫出会い系サイト」の締め出しも有意義なわけで、届け出受理番号くらい発行すべきである。
次に感じたことは、「出会い系サイト」から各コミュニティ(SNSやプロフ)へ、未成年者が大移動するのではないかと云うことだったが、これはズバリ当たった。
ところがここに来て様相は一変した。予想通り未成年者が「出会い系サイト」以外のコミュニティ(SNS、プロフ)に関係して被害に遭う事件が多発、出会い系を凌いだのである。
おそらく、法律ではコミュニティサイトを想定していなかったはずだが、上記「出会い系サイト規制法」の趣旨に準じて、それらを指導と云う形で法律の援用という手段に出てきたようである。この4月2日、ミクシィ、モバゲーといったSNSに対して警視庁が異例の要請を行い、多くのコミュニティが削除されてしまった。
300以上のこれらコミュニティは出会い系サイト規制法に抵触する疑いがあると脅かしたのだろう?これらコミュニティ中には極めて健全に育ち、育ち過ぎて中年と呼ばれるような国民も多数参加していたわけだが、問答無用削除の憂き目に遭ったようである。
問題はこれらコミュニティへの未成年者参加を明確に規制する法律がない、逆に言うなら「出会い系サイト」の定義を明確にし過ぎた所為である(笑)そこで件の削除要請という、優しい強持て戦術に出たようだ。
これらコミュニティはモバイルコンテンツ審査・運用監視機構の認定を受けた「健全サイト」として存在価値標榜しているだけに、「出会い系サイト」と見做されることへのリスクを優先して削除に応じたようだ。
かくして1件落着なわけだが、こんな調子で優しい強持ての管理社会が通用するのも危険なことである。
正直、未成年者の保護という名目だけで、成人の国民が言論の自由やネットの利便性を行政の円滑な業務遂行の為に規制を強いられるのは如何なものかと思うのである。それも気づかない内に実施される点が最も危険なのだと思う。

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3月景気底入れ、夏には回復?

2009年04月22日 | 日記

今夜は少々無責任に日本人の気質と景気というお題で行ってみようと思う。
与謝野馨経済財政・金融担当大臣は当初「ハチに刺された」と言ったが、その後「ハチに刺されて死ぬこともある」云々と経済先進国NO1のGDP下落率を評した。大変軽妙な言い回しである。
米国発の金融危機は世界中を駆け巡り、多くの国家、多くの企業に、多くの人々に甚大な損害を与え、未だ世界中を駆け巡っている。
GM、クライスラー2社の再建はこれからどうなるか予断を許さない。AIGやシティーグループの再建も容易ではない。
しかし、日本の経済は昨年12月の指標から年換算GDP12.7%ダウンという飛び抜けた数字を出してしまった。しかし、実はここに来て結構明るい数字が散見出来るという状況が見えてきている。
先ずは為替の安定だ。一時対ドル90円を割り込み87円をつけた時は80円割れまで心配したが、ここにきて100円前後と安定している。110円程度まで回復すれば輸出企業はおんの字である。
次が原油だ。1バレル147ドルまで高騰したが、最近は45ドル前後に落ち着いている。ついでと言うのも変だが穀物相場、金属相場も低め安定の状況を見せている。株価も7000円割れの不安から脱し、9000円台に届こうかとしている。
日銀短観3月はマイナス58%と過去最悪なのだが、3か月先の「景気感予測」は改善の傾向を暗示している。内閣府の「景気ウォッチャー」も改善傾向が出ているし、消費動向調査の数字も上向き傾向にある。
給付金効果や高速道路1000円効果もこれからが本番である以上に、今回の13兆超の補正予算の成立によっては、日本経済に関しては、急激な回復基調を見せる可能性が出てきた。
何故金融危機で直接的被害が少ないはずの日本のGDPが此処まで落ちたのか?多くのエコノミストは外需の激減、内需の不振、そして円高が重なり、2月16日内閣府発表の「四半期別GDP速報」(1次速報値)となったと論じている。
しかし、GDPは悪くなったが企業の財務体質に陰りはなかったし、多くの国民の収入が減ったわけではないのだ。それなのに何故だろう?
此処に日本人の気質や企業の危機対応度が影響しているような気がしてならない。つまり、百年に一度の経済危機と言われた途端、個人の財布は急激に締まり、口癖のように「不景気なんだから」と日常用語かする。
折しも、日比谷公園に派遣村が現れ、炊き出しなどを始め、マスコミは我先にと報道し捲くった。企業は株・土地バブル、ITバブルの二つのバブル崩壊を通して、危機対応能力を強化し、迅速性も身につけていた。トヨタやキャノン等大企業は、この時とばかりの身の処し方の速さは感服ものだ。
それに比べGMの危機対応能力はゼロに近いわけである。つまりは、この際整理整頓、米国頼みの外需への傾倒を程々にしてリセットしようという動きである。当然、企業内部での節約は当然のことになる。
かたや家庭の財布はどうなるか?一般家庭の家計上の感覚は、原油と穀物の高騰による値上げラッシュの記憶の方が鮮明に残っていた。そこへ百年に一度の経済危機が訪れ、雇用不安まで出てきたのでは、財布を緩めるはずもない。
時には子供を説得する材料にも使えるし、住む家があるだけでも幸せだと思いなさい等と企業並みの論理で子供にまで節約を強いたりする。
それに右に倣え的な生き方を選ぶ傾向にある日本人は、親戚縁者、隣近所の手前も考え、金があっても使わないということになる。この日本人の誠実・節約・目立たないようにという気質というか習性が、企業にも個人にも現れるのが極端なので、反応も過剰になり易い。
おそらく、良くも悪くも先進国最悪のGDP数値はその辺の事情も考慮して見ておく必要があるのだろう。最近では、喉もと過ぎて熱さを忘れたアメリカ人の消費が復活傾向にあり、住宅価格の相場に下げ止まり感が出てきているようだ。
この調子だと、麻生首相の経済政策は追い風を受け確固たるものになりそうだ。解散総選挙で自民単独過半数を視野に入れ始めるかもしれない?
今夜は斬ると言うほどの話ではなく、単なる予感と感想文になってしまった(笑)

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北方領土、3.5島返還で名首相

2009年04月21日 | 日記
プーチン首相がこの5月11日に来日する。話は色々あるだろうが、麻生首相の狙いは北方領土問題と安定エネルギーの確保である。プーチンの狙いは、理屈抜きに日本の経済協力である。
資源立国のロシアは08年第1四半期までは原油や金属相場の暴騰によって大きく経済を潤わせた。しかし、サブプライム問題の影響で相場は暴落、株式相場の暴落も重なり、富はたったの半年で70%近く減少したと言われている。
こうなると、強権政治を続ける国民への餌が底を突く危険が現実になり始めている。恐怖政治の裏返しは恐怖の報復が待っているわけで、プーチン政権(敢えて言う)としては何とか手だてを打たないと拙い状況に追い込まれている。
その辺を、独特の臭覚で嗅ぎ取ったのか、誰かの入れ知恵か麻生首相がその気になった。
ペレストロイカ時代のゴルバチョフ首相が東ドイツ・べりリンの壁を解放した経済状態が二重写しになる。つまり、占有している北方領土もお金次第(あくまで経済協力という化粧が施される)では戻してくれるのではないのか?
短絡的だが、そういう発想は外交上否定出来ない。領土問題は一筋縄では行かないのだ。異常なほど難しいと言っている学者や役人の理屈は立派だが、結局何一つ解決どころか前進させていないのだ。
此処に、権力や名誉欲に一方ならぬ執着を持つ麻生首相が目をつけないはずがない。歴史に名を残したお祖父ちゃんに冥土で褒めて貰う為にも、ここは世間をあっと驚かし、最後っ屁と行きたいと考えても、なんら不思議はないのだ。
たしかに、領土問題は複雑な問題を内包しているので、一朝一夕でシャンシャンとは行かないのだろうが、道筋を見つけられただけでも、名首相と歴史的に呼ばれる可能性はある。逆に言えば、これ以外で麻生が名を残すとしても、それは「自民党最後の首相」「国家財政を焦土化させた男」「官僚に屈服した首相」「漢字の読めない首相」「首相の椅子にしがみついた男」等となる可能性が大いにある。
敵失で若干支持率を上げたものの、まだまだ心もとない。もっと確信のある名を残す方法はないのかと考えても不思議ではない。
さて、それでは「北方領土返還」という問題の世論調査の具合はどうなっているのだろう?
これが実はないのだ。あるにはあるが、平成20年政府内閣府の世論調査で、内容をざっと見たが世論調査には遠く及ばないものだった。
筆者自身、或いはその友人知人のレベルで聞いてみると、そういう問題があるという認識はあるのだが、だからどうという話に発展することはなかった。大手の新聞やマスコミが「北方領土問題」にスポットを当てない理由の多くは、この国民の「北方領土」への無関心があるのだろう。
興味のある人は逆に極端なくらい興味があるが、どうも相当少数派といっても良いようだ。
この「北方領土」の数々の問題を此処で披瀝しても意味がないので省略するが、60年以上、表向き一歩も進んでいない領土問題を麻生首相が「独創的で型にはまらないアプローチ」で「こっちは4島向こうは2島では、まったく進展しない」「役人に任せず、政治家が決断する以外に解決方法はない」
このような麻生首相の考えをフォローするように、谷内前外務次官が個人的考えとして3.5島返還論を口にした。(本人は言っていないと後日談)
各新聞社に「北方四島・世論調査」を是非やって貰いたいものである。麻生首相の対プーチン首相との交渉の重要なバックボーンにもなるはずである。
推測としては、3.5島返還なら択捉の半分も入るわけで、北方領土問題を見事に解決した名首相と呼ばれること間違いなしだと考える。この問題は漁業を含めた排他的経済水域の関係上、日本にとって驚くほどのメリットをもたらすのである。
ただし、ロシアが3.5島返還に前向きになる確率は極めて低いと考えている。まして「四島一括返還」を交渉で勝ち取ることは、「百年河清を待つ」という事になるような気がする







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麻生首相の高笑と闇

2009年04月19日 | 日記
前回に続き、麻生・自民と小沢・民主の明暗ウォチングをしてみようと思う。最近、麻生は脇の甘さが目立ちはじめ解散総選挙で勝利に酔う如くになってきた。バー通いも再開されたようだし、IOC委員に迎賓館は日露戦争勝利の記念に建てたなど失言らしきものも出始めた。ぶら下がり記者への逆質問も絶好調である。
方や小沢の方は今週から全国行脚を開始するらしいが活力はいま一つである。知事選2連敗は候補者の問題もあったが、負のダメージに追い打ちをかけている。
この調子だと解散総選挙で完敗下野と思われた自民党が公明と合わせ過半数を制する可能性まで出てきた。
しかし、現時点の自民優勢の状況は常識的に見て「砂上の楼閣」と見ることが出来るのだが、何故か麻生の態度は異様に自信に満ちている。どうも現時点の優勢な状況以外の「隠し玉」を懐にしたのではないかというフシがある。いくらお調子者でも、あそこまでユルフンになるのは怪しい。
その「隠し玉」は幾つか考えられるが、一番は西松事件の捜査継続という検察の動きを把握しているからではないのか?二階への捜査は足踏みだが、地検特捜の小沢への捜査は検察幹部の号令を待つだけになっているという事実を。
つまり「小沢逮捕」という「隠し玉」である。世論調査で「小沢辞任すべし」が7割前後に達したにも関わらず、党首を降りようとしない小沢の態度は不可思議な部分があったのだが、どうも民主党代表に居座ることが逮捕を免れる唯一の安全地帯と判断した節がある。
解散総選挙ともなれば、幾らなんでも検察が動くことは容易ではない。その瞬間に代表の座を岡田に譲るのかもしれない。案外譲らないかもしれない?
選挙の小沢の臭覚は落ちていないはずだから、自民が与党に居座れても三分の二再議決が使えない程度の勝ち方なら、小沢は代表の座を譲らないだろう。
国会機能が麻痺、二進も三進も行かない状況は「自民・民主大連立」の目が出てくるのである。
第二の「隠し玉」はマスコミの動きだ。
特に朝日新聞の報道の豹変ぶりが目に付く。一説には今回の西松事件の取材を自社のスクープにせず、検察にタレこんだという噂もある。真偽は別にして、朝日と検察の関係は良好で、検察リークの報道は主に朝日になっている。ただ、朝日は西松事件の前まで一貫して民主持ち上げ報道だったにも関わらず、最近では自民一辺倒の報道が目立つようになってきた。
角栄・金丸・小沢ラインは民主主義の敵であるという大義名分があるとしてもおかしい。小沢を潰して岡田を代表にして民主に政権をという青写真を朝日が描いたという説もあるが、このままでは「角をためして牛殺す」という状況を引き起こしたに過ぎなくなる。
それでは朝日が世論調査などに迎合して、ポピュリズムを実践しているのか?これも決定的ではない。
おそらく、朝日新聞内部の権力闘争があったのではないかと疑うのが答えを出しやすい。単純にいうなら編集系と営業系のせめぎ合いがあるのではないだろうか?営業系の主張は勿論広告宣伝費の企業からの締め付け問題である。
この広告宣伝費への経済団体の締め付けは奥田元経団連会長「締め付けて、生殺しにしてやろうか」とテレビ朝日の報道ステーションを脅した経緯からも想像に難くない。(現に報道ステーションの厚生省叩きは影を潜めた)
赤裸々な要求は企業からないだろうが、そのような雰囲気が漂えば、それでなくても不況による広告の落ち込みが更に深刻なものになる。これはマスコミにとって死活問題、自粛イコール経団連と歩調を合わせようという雰囲気にはなる。
この二つ以外にも、麻生が元気な理由は色々あるが、今後とも麻生の脇の甘さと小沢の粘り、どちらも見逃すことは出来ない。
それにしても、北方領土折半説や安倍晋三の「前原首相実現」の誘惑など彼方此方で色んな事が起きている。とんでもないことが起きそうな2009年の政治の世界である、楽しみましょう!


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麻生政権支持うなぎ登り

2009年04月18日 | 日記
毎日新聞に続き時事通信の世論調査で麻生政権支持率が24~25%に達した。11~13%で一桁台崩壊寸前と言われてからの大反撃見事である。
野球でいえば9回表に同点に追いつき、9回裏を抑えれば延長突入という所まできた感じである。なかなかの粘り腰、感服に値する。
この支持率アップを給付金や高速1000円対策を含む経済対策効果、並びに北朝鮮ミサイル問題への断固たる態度が認められた為と官房長官は発言していた。
しかし、誰もがご存じのように、この支持率アップの原因のほとんどは、民主党小沢党首の公設秘書逮捕に由来する。政治資金規正法の記載違反のみで逮捕、起訴がすべてである。
この捜査が「国策捜査」であったかどうかは怪しさが漂うが現時点では定かではない。永遠に闇に葬られる疑問かもしれない。民主党が政権を取った時には明るみに出る可能性もあるだろう。
ただ、国策であろうとなかろうと、起訴事実そのものは有罪に持ち込めるものと判断できるので、罪は罪である。今まで見逃していたのに、どうして今さらは法律上通用しない。
しかし、「国策捜査」云々は別にして、国家公務員制度改革の目玉中の目玉「内閣人事局」という官僚にとっては戦々恐々のポストを事務の副長官に兼務させるという、泥棒に泥棒を管理させる制度に成功したのは、こともあろうか、西松問題で自民党には波及しない発言の漆間副長官である。自民党内でもブーイングの嵐の中、麻生総理が闇雲に閣議決定させてしまったのである。
麻生首相の教養度、政策度は評価するに値しないが政権維持力は、充分評価に値する。この首相が独断で決断したのだから相当の決意だ。この人事局長を現時点で言えば漆間自身を当てる決定をしたのだ。
これは何だったのだ?支持率にあえぐ首相、自民党。霞が関改革を頓挫させたい官僚、大企業優遇の見直しをさせたくない経済界、米国一辺倒からの脱却に危機を持つオバマ政権、経営基盤である広告宣伝に気を配るマスコミ。
これらすべてが、小沢党首の秘書逮捕起訴、民主党及び小沢党首の人気凋落で利益を得た事実は偶然なのか?
おそらく、全員が一堂に会して談合するわけはないのだが、阿吽の呼吸のような動きが偶然か意図的か起こったのは事実である。
小沢党首の辞任云々も、「政権交代に必要なあらゆる手立て」の中に含まれているようだが、去就は未だ判らない。
2000人とか3000人対象の世論調査でも相当の確率で選挙結果と直結している。その意味では、無視することは小沢と雖も出来ないのだろう。
二階大臣への捜査は、解散含み選挙が接近との理由で地検特捜は二の足を踏んでいるようだが、これも後々やはり「国策捜査」だったと後ろ指を指されることになるだろうし、厄介な話である。
民主党が党首を変えることで支持率が回復するのか、現時点では大きな疑問が残る。もしかすると、大幅に支持率を落とす危険も孕んでいる。それを小沢は必死で読んでいるのだろう。
この地検特捜の行動がどのようなものだったのか、真実を知るためには民主党が政権を取るしかないだろう。しかし、この流れを読み解くと、これでも民主党が勝ちそうだとなったら、麻生、自民、財界、官界は新たな「国策捜査」「小沢逮捕」等と云う蛮勇もありそうな気がする。
面白いことに、現時点の世論調査を見る限り、そうは言うものの総選挙では民主党に勝ってほしい、勝たせたいと考えている傾向があることだ。これが日本国民のバランス感覚なのだろうが、極めて面白い。
おそらく、ここ数か月が戦後の日本政治史に燦然と輝く結果に向けての重要事項が目白押しなのだと思う。
しかし、自民が勝つても、今までのような衆議院三分の二議決のウルトラは使えないだろうから、政治は完璧に行き詰る。結局、官僚の思う壺(検察は行政の枠内にある、決して司法ではない)という結果になるのだろう。政治家の力は消滅、官僚の完全勝利が近づいてくるのだ。漆間官房副長官の名は永遠に役人達に刻み込まれ、「官僚殿堂入り」確実なのである。
いや~、それにしても楽しみですな~、今度の総選挙は楽しみである。そこに至る過程も楽しめるし、選挙自体も楽しめる。終わった後の国会運営も楽しめる。霞が関が行うお手盛り行政の辣腕ぶりも楽しめる。「月9」では及びもつかないドラマが待っている。無責任に政治を観察するのは楽しいもの、これからも麻生政権の行動は見物である
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はじめに

2009年04月17日 | 日記
最近、世相と云うものに興味を持つようになった。おそらく、今年に入って国内外で奇妙な出来事頻発(サブプライム問題、西松建設事件、ミサイル発射、追加経済対策等など)、その世論調査やニュースの配信に接する機会が増えた所為なのだろう。
国民と云うか、一般の人間はマスコミが発するニュースの表現や解説。或いは評論家などの情報によって自分の考えをまとめ、自分の考えにする場合が多いと考える。この「自分の考え・感想」が世論とか世相と云うものに形成されていく。
昔も今も、世相や世論の形成過程は変わっていないのだが、言論の自由が一定の枠内で保証されている日本においては、真実が伝えられていると頭から信じる傾向がある。
たしかに、表現の自由はあるのだが、問題は多くの人々に影響を及ぼすメディアの表現・報道の自由と云うのは、どこまで担保されているのかと思うと、相当に危うい感じがしてくる昨今なのである。
新聞社という一例をとっても判ることだが、各新聞社そのものに一定の思想背景が存在していると云うのは周知の事実。その上、新聞社の運営は購読料以上に広告宣伝収入に依存している。
このブログは
このような事実を踏まえ、国内外の出来事やニュースの情報を斜に構え、読み、分析出来たら面白いかなと思ったわけである。ニュース解説をするつもりはあまりないが報道の裏側の一面などに迫れたら良いのだろうと思う次第。まぁ、自分の考えをまとめる為のプロセスノートのようなものでもある。
細々生きているフリーライターの憂さ晴らしとも言える(笑)
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