世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

テレビの劣化は、日本人の劣化 政治の劣化は国民の劣化 橋下に土下座は公明の劣化

2013年05月31日 | 日記
第四権力
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●テレビの劣化は、日本人の劣化 政治の劣化は国民の劣化 橋下に土下座は公明の劣化

 昨日の痛快ニュースは、何と言っても「日経平均737円安」である(笑)。盤石な底値14000円をあっさり割り込んだ。アナリストたちは、調整局面を突破した後、再騰などとお茶を濁しているが、内心ビクビクものである。安倍晋三も、黒田も、浜田も、甘利もビクビクである(笑)。菅官房長官は「株価は調整がないとオカシイ」等と発言しているが、その通り“下方調整”しているのだ。

 橋下徹も、大阪が戦場となると嫌に頭が冴えるようだ。議会の問責決議案成立の危機に際し、松井の口から“出直し市長選”を臭わすことで、公明党に堪らず白旗を挙げさせた辺りは、どっこい橋下は生きていると云う風情だ。記者の「出直し市長選という言葉を出したのは、勝算があってのことだったのか」との質問に「ぼくは、一言も公には言ってません」としらばっくれる。やはり、大阪には独特の文化が息づいている証拠なのだろう。しかし、中央に出てくると、嫌に橋下がくすんで見えるのは、どういうわけだろう。まぁいずれにせよ、一矢報いたわけだが、大勢に影響なしと言える。今夜は、面白いインタビューを見つけたので、皆様とシェア―しようと以下に紹介しておく。

  『第四権力 スキャンダラス・テレビジョン』著者・高杉良氏インタビュー
 「日本のテレビの劣化は、日本全体の劣化をそのまま反映しているので す」

■独身テレビマンと美貌の元女子アナのコンビ
---この作品の舞台は、1980年代に画期的なニュース番組「ニュースショー」を成功させて急成長した「テレビ東日」というテレビ局。親会社「東日新聞社」からの天下りではない初めてのプロパー社長の座を巡る暗闘、そして、組織内のさまざまな問題が描かれていきます。高杉さんはなぜ今回、テレビ局を小説 の舞台に選んだのですか?

 一昨年の秋、佐高信さん(評論家)と週刊現代編集長と3人で食事をしたんです。そのとき、佐高さんが突然、「高杉さん、テレビを舞台にした小説を書いたらどう?」と言い出して、ずいぶん盛り上がったんですね。
 編集長からは「テレビがテーマなら、うちの連載小説にぴったりですね」と言ってもらい、佐高さんからはさらに「内情を暴くのがタブーとされているテレビ業界だから、これは面白くなる。高杉さんしか書けないよ」などと煽られた。僕も気持ち良く酔っぱらっていたこともあり、「よし、やろう」となったわけです(笑)。
 そうやって週刊現代で連載が始まり、毎週、10ヵ月ほど書き続けました。それをまとめて大幅な加筆修正を行い、一冊の小説にしました。
 最初、僕がテレビ局の内情を書くと聞いて、付き合いのある新聞社の人たちがギョッとしたような表情をしていたのをよく覚えています。系列の局の内情を書かれると思ったのかもしれません。もちろん、巨大な影響力を持つメディアの話ですから、僕も書きながら緊張感がありました。

---高杉さんには大手新聞社を舞台にした長編小説がありますが、テレビメディアについては、どんな印象を持っていたのですか。

 「テレビ番組は全体的に劣化しているなぁ」と思っていました。世代的な感覚もあるかもしれませんが、僕にとって、見たいと思う番組がほとんどないんで す。ニュースは見ていますが、あとはBSで古い映画を見たりしているくらい。
 実際、どこの局も、似たようなタレントが出る、似たようなバラエティ番組ばかりやっているでしょう。「こんなつまらない番組が溢れているようでは、日本の民度はどんどん下がっていくのではないか」という心配がありました。その昔、大宅壮一がのたまった「一億総白痴化」は核心を衝いていたのかもしれませんよ。
 テレビばかり、それも中身のない番組ばかり見ていて、民度が上がるはずもありませんから。そういう意味で、テレビの世界を描いた本書を読んで、活字の物語の面白さに気づいてくれたら、ちょっと皮肉な感じもしますけど、著者としては本当に嬉しいです。
 しかも、取材していくうちに、テレビ業界の人たちはかなり活字の世界にコンプレックスがある、ということにも気づきました。これは面白い発見でした。

---主人公の藤井靖夫は東日テレビの経営企画部に所属し、45歳、独身。その藤井と連携して動く広報局長の堤杏子は、かつて美人女子アナウンサーとして活躍し、今も美貌は衰えていない。この2人の人物造形が魅力的ですね。

 まず、読む人に、テレビ局とはこういうところだ、ということを知ってほしかったんですね。抱えている問題も併せて。
 となると、現場を知っていて、今は管理部門に移っているテレビマンを物語の軸に据えるのが、一番わかりやすくなると思いました。それで、藤井を主人公にしたんです。あとは、テレビといえば、やっぱりスターはアナウンサーですから、人気の女子アナ出身で知性的な杏子を登場させ、藤井とコンビを組ませることにしました。
 企業小説にもエンターテインメントの側面が求められますから、面白くなければいけない。しかも、出版社系の週刊誌の連載だったので、少し柔らかく書いた方がいいという思いもありました。
 それで、色っぽい場面もそれなりに書いたんですが、「高杉さんの作品の中で、今回の『第四権力』はいちばん濡れ場が多いんじゃないか」なんて声が聞こえてきたりもしまして、実は書籍にするとき、そういうシーンを一つ減らしたんです(笑)。

■言葉遣いが乱暴で、ゴマすりが横行する世界

---本の帯には「テレビ局は醜聞まみれ」と大きな文字が躍り、「不倫」「セクハラ・パワハラ」「下請けイジメ」「不正な報酬」「黒い交際」「品性下劣」・・・など強烈な言葉が並んでいます。
 書くに当たって、テレビ局の内部事情を徹底的に取材しました。僕は。「起こりそうにない話」は書きたくないんです。小説にはリアリティが大切ですから。だから、かなりの数のテレビ関係者から膨大な話を聞きました。
 でも最初は、そう簡単には喋ってくれないだろうと思っていたんです。組織内の権力闘争や汚い部分についても聞かれるとなれば、当然、口は堅くなるだろう、と。
 ところが、テレビ関係者というのは本当によく喋りますね。皆さん、いろいろなことを、それはもう詳しく細かく教えてくれました(笑)。すでに辞めている人たちも、現役の人たちも。
 僕にも、長年培った取材のテクニックがあります。「こんなことも知らないんですか」なんてちょっと挑発して、カッカさせて喋らせたり、お酒を勧めたり・・・。そんな風にしていくと、みんな、舌が滑らかになる。
 僕の方も、きわどい話になると、相手の目の前でメモを取ったりはしません。警戒されて黙られては元も子もありませんから。そういうときは、相槌を打ちながら必死で記憶し、あとで思い出してノートに書くんです。
 タブーだと考えていたことが、意外とテレビ界の人にとってはタブーでないことがわかったり、「うちのトップはひどいものです。ぜひ書いてください」と訴えてくる人がいたりと、取材は非常に興味深いものになりました。「こんなに腐敗したままでいいのか」「自浄作用のない組織でいいのか」という思いがテレビ関係者にもあったということでしょう。
 でも、他の業界の人たちと比べて、彼らは概して脇が甘い。その方が、僕にとっては都合がいいんですけど(笑)。
 ただ、聞いたけれどもあえて書かなかった大きな話もあります。同じスキャンダルにしても、作者の僕が陰々滅々としたり、読者もつらくなったりするようなことは書きたくないんです。テレビの良い部分の話も盛り込みたい、という気持ちがありましたから。

---取材を進めていて、改めてテレビの世界についての発見はありましたか。

 他の一般的な企業と比べると、印象はやはり違いますね。端的に言うと、まずテレビの世界の言葉遣いは乱暴です。
 例えば、社内で上司と会話するとき、「俺」という一人称を使ったりする。実際、テレビドラマで、若手社員が上司に向かって「俺がやります」なんて言ってる場面がありますけど、あれはドラマを作る側がいつも「俺」を使っているからでしょう。でも、普通、会社組織の中で、そんな言葉遣いは決してしませんよね。
 言葉遣いだけでなく、テレビの世界は何事にも非常にラフというか、きちんとしていないですね。組織としても遅れています。  テレビ業界は世の中の最先端にいるようなイメージがありますが、実は他の業界より旧態依然たる仕組みが多く残っている。だからセクハラやパワハラ、下請けいじめ、黒い交際などがはびこるのでしょう。その辺は、本書では抑えて書きましたが、実態はもっとひどいものです。

---派手な印象のあるテレビの世界ですが、実際には経営的に厳しくなっていて、リストラも行われていると報じられています。

 「テレビ局員の給料は高すぎるんじゃないか」という声は前から聞いていましたが、これも想像以上でした。でも、中には、大胆に給与カットに取り組んでいる局もあります。これが予想した以上のスケールの削減で、きちんとした経営者がいればこんなこともできるのか、と思いました。
 一方で、ピンチに追い込まれているのに、改革にほとんど手をつけていないテレビ局もある。本業は赤字なのに、です。経営者に問題があると批判されてもやむを得ないでしょう。そんなトップが居座っていると、一般社員のモチベーションが下がってしまいます。
 あと、経営者の"長期独裁政権"が多いせいもあるのでしょうが、他の業界の会社と比べて、テレビ局では"ゴマすり"がものすごく横行しているという印象を持ちました。

■キー局の合併を含めた業界大再編もある

---テレビの視聴率至上主義についても批判的に触れていますね。

 テレビ局が視聴率に一喜一憂する様子は、本当に凄まじいです。取材のとき、「小説の書き出しは、社長が部長に『昨日の視聴率はどうだったんだ?』 と尋ねるシーンから始めた方がいいよ」とアドバイスしてくれた人もいたくらいで・・・。巨大な業界全体が、本当に視聴率の数字一つに振り回されているかのようです。
 何かの社会的な問題提起をするなど、良質の番組を作れば、少しくらい視聴率は低くても世間では評価されると思うんですけどね。なのに、どうしてあんなに、似たようなバラエティ番組ばかりになってしまうのか。やはり、視聴率を取るためにはなりふり構わない、社会的な意義やオリジナリティなど二の次、 という業界の体質なんでしょう。
 その陰で、犠牲になっているのが番組を作っている制作会社です。今回、制作会社の人たちにもすいぶん取材しましたが、彼らは気の毒ですよ。給料は安いし、その中でテレビ局に酷使され、虐げられている。「なるべく低予算で、なるべく高視聴率を取れる番組を作れ」という局の方針があるからです。
 でも、テレビ局はいい気になってはいけない。制作会社が潰れてしまったら、誰が番組を作るのか。制作会社の人たちを、これ以上、ブラック企業的に酷使してはならないと思います。

---本書には「キー局同士の合併もありうる」といった大胆な予想も出てきて、驚かされました。

 これも、取材していく中で複数の関係者から聞いた話です。ここまで大胆なことを、僕自身が思いつけるはずがない(笑)。  もともと以前から、「テレビ局の数が多すぎるのではないか」といった問題意識は業界にあったようです。「経営状態がいい局と、良質な番組作りがうまい局が一緒になったらどうか」なんて話も出て、かなり突き詰めた議論になったこともあると聞きました。いずれテレビ業界に大々的な再編成があっても、僕は驚きません。

---テレビ業界にいる人は、わずか10万人だけなんですね。それが数千万人単位の視聴者に影響を与えている、という指摘にも考えさせられました。

 恐ろしい話です。日本の政治も社会も、たった10万人に振り回されているわけですから・・・。そんな巨大な影響力を持っているからこそ、番組の質を向上させることをもっと真剣に考えてもらわなければならない、と僕は思います。
 本書では、視聴率至上主義も含めて、テレビの世界の人たちに「現状のままでいいんですか?」という問題提起もしたつもりです。テレビ業界の良識的な人たちに届いてほしいと思います。もちろん、一般読者に対し、「テレビというのは、本当はこんな姿なんですよ。知っていましたか? これでいいと思いますか?」と問いかける意図もありました。
 本当は、テレビに問題があるといっても、テレビだけに責任があるわけではありません。質の低い番組でも高い視聴率が取れるのは、その番組を多くの日本人が見ているからでしょう。日本のテレビの劣化は、日本全体の劣化をそのまま反映しているのです。そのことに、国民はもっと危機感を持たなければならないと思います。
 テレビだけでなく、メディア全体の検証力がどんどん落ちています。書名にもしましたが、立法、行政、司法に続く「第四権力」でありながら、力が衰えているんです。これは、日本にとって憂うべきことです。
 新聞記事にしても、聞きっ放しで事実関係の確認もせずに書いているようなものが増えていますね。それで、あとでクレームが来て、バレてしまう。
 しかも日本のメディアは、自らの間違いを訂正するのを本当に嫌がります。でも、ミスなんて誰にでもあるんだから、間違えたと思えばさっさと訂正すればいいのに、それもしない。何を考えているんでしょうね。

---70歳を過ぎても、高杉さんの創作意欲は一向に衰えません。その旺盛なパワーは、どこから生まれてくるのですか。

 まぁ、74歳になって、こんなに人と会って取材して書くという"力仕事"をやっているのは、僕くらいかもしれません(笑)。
 好奇心が強いんです。ニュースを見たり、人の話を聞いたりするたびに、「これは何なんだろう?」「ちょっとおかしくないか?」といった具合に、いろんなことが気になるんですよ。それで調べていくと、さまざまなことがわかってくる。
 まぁ、普通はもうあまり書かなくてもいい年代なんでしょうけど、まだまだ書きたいことはたくさんあります。僕に枯れてほしいと思っている人もいるかもしれませんが、まだ枯れそうにありませんね(笑)。取材・文/上阪徹 ≫(現代ビジネス:メディアと教養・この著者に聞け)


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言論統制、国家管理社会 基本的人権の束縛社会がヒタヒタと近づいている予感

2013年05月30日 | 日記
「マイナンバー法」を問う (岩波ブックレット)
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●言論統制、国家管理社会 基本的人権の束縛社会がヒタヒタと近づいている予感

 週刊ポストによると、あの悪徳の代名詞とまで言われる検察の圧力で、NHKの番組「クローズアップ現代」の放送内容がドタキャンされた。表面的には、東京のNHK検察関係者の忖度行動があるようだが、真実は大阪地検の圧力にありそうだ。先ずは、件の週刊ポストの記事を参考に、波及的に我が国の自由度が、美しい欺瞞な言葉に誘導されながら、危機的状況に向かっている事実認識をしておこうと思う。

≪ NHK 大阪地検激怒で「取り調べ可視化」番組を放送延期した
 社会の深部を炙り出す報道姿勢で高い支持を得てきたNHKの『クローズアップ現代』。4月中に予定されていた同番組のテーマは「検察の取り調べ可視化」 だった。だが、放送は直前に延期され、その判断を巡ってNHK内部で火種が燻っているという。番組関係者が悔しがる。「土壇場になって放送延期になった。 現場に通達された表向きの理由は “取材が甘い” というものですが、実情は違うんです」
 発端は、NHK大阪の報道番組『かんさい熱視線』(毎週金曜夜7時30~55分)だった。関西の “いま” を切り取る同番組の4月8日放送回は、「“虚偽自白”取調室で何が」と題され、被疑者が嘘の自白をさせられてしまう取り調べの実態に迫った。番組ハイライトは、2010年9月、兄弟喧嘩の末に弟の首を絞めて窒息死させたとして兄が逮捕・起訴された事件の検証である。  大阪地検の検事が作成した調書には「隙をついて背後に回り首を絞めた」「手加減しなかった」などと書かれてあり、兄が弟の首を絞めている認識があったかのように読める。しかし取り調べの模様を記録したDVDが裁判員裁判に公開されたことで検察のストーリーは崩壊した。
 DVDには調書に署名した後に、兄が「結果的にそうなってしまった」と話すシーンが録画され、兄の証言が調書の内容と食い違うことが明らかになったの だ。
 結局、取り調べのDVDをもとに「調書は信用できない」として兄は2011年7月に無罪判決となった。その後、大阪地検が控訴を断念し、無罪が確定している。
 番組ではこのDVDを公判の証拠物を保管する担当弁護士から入手し、取調室という密室で “虚偽自白” が作られる瞬間を放映した。大手紙の在阪記者が語る。 「番組を見れば検察の “誘導” は一目瞭然です。DVDは既に公判で公開されていましたが、見たのは裁判員だけ。それをオンエアすることは、報道として大いに意義があると思います」
 大阪地検特捜部が引き起こした「村木事件」(※注)を端緒として、検察は自白に偏った捜査手法の見直しを求められている。2011年6月には法制審議会の特別部会が設置され、取り調べの可視化を始めとする司法制度改革が議論されている最中だ。検事出身の弁護士・郷原信郎氏がいう。
  「法制審議会の特別部会では、法務省や検察庁の役人も参加し、取り調べ可視化についての議論も『取調官の裁量に任せる』といった可視化の流れを骨抜きにするような案が次々でてくる。検察は反省が足りない」
 遅々として進まぬ検察改革に対して、改めて取り調べ調書の問題を炙り出したのが『かんさい熱視線』だった。だが、これに激怒したのが大阪地検である。 「番組放送はただでさえ地に落ちている大阪地検のイメージをさらに損ねた。しかも特別部会で議論されている司法改革案について法務省は来年の通常国会での 法案提出をめざしていた。当局からすればタイミングが悪すぎた」(司法関係者)
 NHK関係者が明かす。
  「実は『かんさい熱視線』の取り調べの検証特集は、『クローズアップ現代』としても放送される前提で取材が行なわれていたんです。5月上旬に放送される予定で、番組コメンテーターには村木厚子さんの起用も決まっていました」  『クロ現』の放送が延期されたのは前述の通りだ。しかし関係者によれば、オンエアに待ったをかけたのは検察ではなく、他ならぬNHK内部だったという。 NHK関係者が続ける。
 「NHK東京本社の記者が検察の激怒を知って、上層部に進言したそうです。『証拠DVDを再度放送すれば番組関係者が検察に捜査される可能性もある』として、番組中止を訴えた。当局にすり寄る記者連中と、それに反発するディレクターの対立というのはNHKではよくある構図ですが、今回はあまりにもひどい」
 NHK内部でも放送の是非を巡って激しい議論が交わされたというが、結局、放送延期というリスクヘッジがなされた。

【※注】村木厚子厚生労働省局長(当時)が郵政制度を巡って不正を働いたとして大阪地検特捜部に逮捕。大手メディアも政治家を巻き込んだ疑獄事件に発展する可能性があると報じたが、大阪地検特捜部の担当検事が証拠品のフロッピーディスクを改竄していたことが判明。村木氏は無罪となって、担当検事は証拠隠滅罪で実刑となった。≫(週刊ポスト)

 この事例は個別的に検証することで、多少検察の言い分にも一理ありそうな話題だが、ここ数年の我が国の法整備を眺めていると、官僚組織(統治管理機能)が、何らかの影に怯えたように、様々な取り締まり法規を法整備している。彼らが、何を怖れて取り締まり規定を強化しようとしているか、その辺は最後に残して、次々と成立した法律(条例含む)を眺めてみよう。

 記憶の範囲で書き出すので、時系列にはバラバラだ。暴排条例&改正暴対法、ACTA協定(偽造品の取引の防止に関する協定)、ダウンロード違法化、共通番号制度(マイナンバー制度)と呆れるばかりだ。勿論、夫々に取り締まる目的に正当性はあるのだが、取り締まり方が一網打尽型、問答無用の臭いが強く、デュー・プロセス・ローと云う法治国の原則から行くと、甚だ乱暴な権力側に有利な手段を決定している。この多くがコンピュータやIT関連である点が顕著だ。

 おそらく、官僚組織も充分に知らない世界ゆえに、極度の怖れを感じて、過度な取り締まりツールを多く入手しようとした部分もある。つまり、知らないものへの極度の怖れから発生しているのだろうが、個別に内容を吟味すると、夫々に両刃の剣な部分がある。泥縄式につくる機運が生まれた法律もあるので、いずれは、夫々の間の整合性などが問われることになるのだろう。ただ、安倍晋三や日本維新の会のような国会議員の主張が通るようになると、この法案等々は、犯罪を取り締まるものではなく、国民の基本的人権を脅かすツールとして機能し始めるのだろう。そこが、とても危険だ。

 昨日のコラム、20世紀型有識者会議の話ではないが、このような法整備の動きにしても、見えない21世紀を怖れる既得権益集団の焦りが垣間見えるのだろう。所詮、最終的には、官僚も経済界も政界も、世紀的大きなウネリに呑みこまれるのだろうが、儚い抵抗をしている、ということだ。こんな風に、達観した醒めた目でも持たないと、うかうか街も歩けない昨今だ。道路を走ればNシステムにETC。部屋を一歩出れば街角監視カメラ。コンビニも映画館もラブホもデパートも監視カメラの砲列だ。今や、警察の犯罪捜査の基本は聞き込みではなく、このカメラの映像に頼っていると云う。昨夜のNHK・クローズアップ現代で顔認証の技術が紹介されていたが、“なんだかな~”と独りごとを、つい呟いた。

人権読本 (岩波ジュニア新書)
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20世紀の処方箋で21世紀に立ち向かう 藪医者ならぬ胡散臭い“有識者”と云うヤツラ

2013年05月29日 | 日記
鳩山由紀夫 孫崎享 植草一秀 「対米従属」という宿痾(しゅくあ)
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●20世紀の処方箋で21世紀に立ち向かう 藪医者ならぬ胡散臭い“有識者”と云うヤツラ

 日本と云う国はなぜ、想像力の欠片もない学者や評論家を有識者として優遇するのだろう。まぁ優遇するだけなら、然したる被害はないが、コイツらが諮問会議などと云う会議を開き、“ああでもないこうでもないと”古びた知見をひけらかす。挙句に、その諮問機関等と云うヌエのような立場からの助言を吟味し、政治上乃至は政党上、不都合な部分を省いて内閣が閣議決定し、マスメディアに、如何にも確定的に実行するレジュメのように報道させる。実際には、“骨太の方針”等と云うものが、まっとうに実現した試しは、一度もない。経済財政改革の諮問機関の骨太方針を日経は以下のように報じている。

≪ 財政健全化を「第4の矢に」 諮問会議、骨太方針策定へ
 政府の経済財政諮問会議は28日、経済財政改革の基本方針である「骨太の方針」のとりまとめに向けて議論した。第3の矢である「成長戦略」を軌道に乗せるため、民間議員は地方の歳出抑制を含めた財政健全化が必要だと強調。金利上昇が企業の設備投資などに与える悪影響を避ける「第4の矢」として財政再建に取り組む方針を確認した。
 伊藤元重東大教授ら民間議員4人が今後10年の経済財政運営について提言した。人件費や社会保障関係費などの義務的経費や、地方歳出も含めて抑制を目指す。政策の実施にあたりPDCA(計画・実行・検証・見直し)を徹底。甘利明経済財政・再生相は28日の諮問会議後の会見で歳出削減について 「聖域をつくらず、しっかりメリハリをつける」と述べた。
 日本の財政再建への道のりは厳しい。安倍晋三政権は国と地方を合わせた2015年度の基礎的財政収支(プライマリーバランス)の赤字を3.2%と10年度の半分にする目標を閣議決定している。達成には2年で約17 兆円の大幅な収支改善が必要だ。14年4月、15年10月と2度の消費税率引き上げを見込んでも、目標達成は容易ではない。
 財政再建の成否につながる焦点の一つが長期金利の先行きだ。これまでは貸出先の乏しい銀行などが国債を買い支えてきた結果、国債価格は高止まりし、長期金利は低く抑えられてきた。だが、日銀が異次元緩和を発表した4月4日以降、長期金利は乱高下している。23日には一時1年2カ月ぶりに1%に上昇した。
 日本の国債や借入金など「国の借金」の総額は12年度末で991兆円。金利上昇で利払いが増えれば財政が急速に悪化し、経済を下押しする。 金利上昇は安倍政権が掲げる「設備投資を3年で1割増やす」という目標にも障害となる。民間議員は「デフレからの脱却と中期的な成長を果たすためには、金利上昇が民間投資を抑制しないように、財政健全化を図るべきだ」とし、景気の観点でも財政再建が欠かせないとした。
 今回の民間議員提言は政府が6月中旬に閣議決定する経済財政運営の基本方針「骨太の方針」のとりまとめに向けた議論の土台となる。だが、膨らむ社会保障費への切り込みなど具体的な歳出改革への言及は避けた。7月の参院選と来春の消費増税を控え、負担増となる歳出改革は8月にも策定する「中期財政計画」まで先送りする。
 甘利経財相は、成長戦略の3本の矢に加えて財政健全化を「第4の矢」と語る。市場の不安を払拭するには、4本目の矢についても市場の信頼を得られる具体策を出す必要がある。≫(日経新聞)

 この、年がら年中、同じことを念仏のように繰り返す有識者と云う人種は何者なのだ。逆に考えると、ここ20年財政悪化を食い止める答申は毎年繰り返されたが、一度たりとも実現の方向に行ったことが無い、ゆえに年中繰り返されるのだろう。財政再建をしなければと云う前に、必ず財政のバラマキをした後で“反省猿”のように、懺悔のように財政再建こそ喫緊の課題だ、と念仏を唱える。もう、“財政再建は待ったなし”のフレーズは、野田佳彦で終わりにしてくれ。増税の前にやるべきものが沢山あるのに、増税する。その上、社会保障を削らないと云々等という戯言なら、子供でも言える話だ。この有識者代表の立場、東大教授・伊藤元重という人のコラムは、時折目にするが、ハタと膝を叩くようなフレーズに出会ったことがない。

 現在の日本経済をブッチャケタ見方をすれば、個人消費はそこそこ堅調だが、輸出産業は円安の分だけ売り上げが伸びているが、数量的には減少傾向を見せている。輸入産業はどうかと云うと、当然のように円安分だけ輸入額が増えている。その上、システム的にLPGガス等々カテゴリーの異なる輸入品の増加で、数量的にも輸入は伸びている。このような現象は、20世紀には見られない現象だったが、今や、その現象が起きるのは、当然過ぎるくらい当然である。日本がもはや輸出立国である筈もなく、輸入大国であることを前提にした、経済財政政策が求められているのである。

 にも拘らず、日本の既得権益のおこぼれを蝕み生きている有識者と云う胡散臭い奴らは、未だに輸出製造業を中心に日本が成り立っている前提条件で、政策を練ろうとしている。勿論、これら有識者にせよ、官僚にせよ、自民党中心の政治家にせよ、考えた政策が未来型のビジョンを持った政策だとは、誰も考えていない。むしろ逆行した政策なのだろうな?程度の認識は持っている。しかし、今日の利権、明日の利権の為には、20世紀の既存利権システムを引きずって生きる方が得策だからである。困った事に、小利巧な奴ほど、東大の教授であったり、売れっ子評論家だったり、経営者だったりするのが悩ましいのだ。この既得権益層が我が国の統治システムを占有している限り、21世紀型の価値観を持った政治が行われることはないだろう。これを壊すのは、暴力的革命か国民の覚醒なのだが、どちらも期待はできそうもない。

 あきらかに、我が国は内需大国なのである。つまり、輸出型製造業を優遇しても、その投資に見合うゲインはないのである。にも拘らず、僅かなゲインしか見出せないTPP等と云う、“苦し紛れのパックスアメリカーナ”につき合わされ、膨大な国内市場を、内需系産業に充分な準備期間と競争力を身につけさせず、外資の餌食として差し出すとは、まったくもって国賊的行為である。正直、日本の市場は日本企業に提供しよう、と云う気分になる。TPPや政府の輸出産業一辺倒の視野狭窄が治らないのであれば、「国産品購買運動」、「地産地消運動」でも始めなければならないのかのしれない。

 TPPの悪魔が勢いづけば、この「国産品購買運動」、「地産地消運動」などが市民運動化した場合、その市民運動自体もTPPの条項に反すると云うことで、参入障壁と看做されるかもしれない。つまり、その運動のリーダー達を取り締まる法律まで作り出されるに違いない。21世紀の我が国は、如何に”適切な豊か度”で福祉などセーフティネット全体を俯瞰的に眺望出来る“哲学”が求められている。そして、そのような立場に、最も近い政治的主張をしているのが「生活の党」「みどりの風」だが、いまだ政党としての認知度は低い。筆者も、「生活の党」の認知度を高める方法と云うのを色々考えるのだが、これだ!というものを見いだせていない。 「生活の党」の知名度アップに関してだけは、電通の知恵を借りたい気分になる(笑)。

独立の思考
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橋下、「日本も悪かったけど、皆も悪かった」 論点すり替えで逃げ切ったように見えるが

2013年05月28日 | 日記
ハイブリッド・バブルー日本経済を追い込む国債暴落シナリオー
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●橋下、「日本も悪かったけど、皆も悪かった」 論点すり替えで逃げ切ったように見えるが

 橋下の外国特派員協会での、いわゆる従軍慰安婦にまつわる一連の発言に対する記者会見が行われた。表向き、橋下が墓穴を掘らずに済むような、運営設定であったため、現場では大きな混乱は見られなかった。そもそも、自分達が辻褄を合せて用意した文書『私の認識と見解』に沿って質問してくれ、と云うのだから、今月15日以降の発言を時系列に詰問する事を遮っていたとも言える。勿論、そのような運営を無視して追求する記者が居ても良いのだが、視聴した限り、この慰安婦問題に充分な情報と知識を有した記者が居たのかは疑問だ。

 現場では橋下の詭弁とすり替え論で、記者連中を煙に巻いた風に見えるが、世界のメディアは、後日検証的にコラムなどで橋下の馬脚にスポットを当てることになるだろう。つまり、火消が功を奏したと解釈するのは、早計だろう。馬脚の一つは、世界的な「人身売買」に関する概念が、日本人のそれよりも、教条的な認識になっている事だ。慰安婦を拉致も強制もしていない、と云うことで「人身売買」に関与していないと論理を構成していたが、欧米世界では、慰安婦の移動の手助けをした時点で「人身売買」の範疇に入ることを失念している。

 もう一つ、橋下の壮大な嘘と云うか、トリックが「大前提として、日本の責任を否定することはない」としながら、「皆さんに問いたいのは、戦場での性の問題なんです。世界各国は、過去を直視していないんではないでしょうか。もちろん日本もそうですけど。  過去を直視しなければ未来を語ることはできません。戦場の性の問題はこれまでタブー視され、表立った議論は一切ありませんでした。慰安婦を利用した日本は悪かったです。しかし民間業者の民間の事業者の女性を利用することは良いのでしょうか。  アメリカやイギリスはピュータリズムの考え方から、政府が、軍が施設を設けることはしませんでした。しかし現地の女性を利用したことは歴史的な事実です。」と発言している。

 或る意味で、歴史的検証が必要だ、と政治家としての立場の限界を見せながら、実は、“俺もやったけど、お前たちもやっただろう。歴史的事実で行けば、チャラだよ”と言っているのも同然なのだろう。この辺を突っ込んで検証コラムを書くかどうかは、各メディアの橋下徹、乃至は日本維新の会への興味の度合いを確認するバロメーターのようなものだろう。まぁこんな男の発言に、いつまでも執着するのもバカバカしいのだが、もう一発くらい世界から殴られた方が、より日本の為になるだろう。

 東京株式市場は今日も乱高下している。昨日も似たような展開だが、売り勢力が勝って、500円近く下げたが、今日は買い勢力が勝っているようだ。以前も書いたが、日経平均14,000円台を死守しないと、相場と云うもの崩れるものである。このような値は、論理的と云うより、印象的に世間に生まれる。その意味では、日経平均14,000円はアベノミクスの唯一の成果、死に物狂いで攻防戦を展開するだろう。耐えきれずに、甘利や麻生が株価に、口先介入し始めたが、どこやら安堵の色も見える。買い支えの大口と話がついたのだろうか?

アベノミクスが引き金になる 日本国債 暴落のシナリオ
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ナショナリズムとグローバル経済は水と油 安倍晋三はどちらの意味も判っていない

2013年05月27日 | 日記
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●ナショナリズムとグローバル経済は水と油 安倍晋三はどちらの意味も判っていない

 グローバル経済とグローバル市場の認知は、多国籍企業などの無国籍度を加速している。アップルが税金の支払いを節税しようと、知的財産権をアイルランドの子会社に移転していた問題が米議会で追求されていたが、このような事態は今後も増え続けるに違いない。日本や米国、韓国の企業であろうと、株主の構成を分析すると、どこの国の起業か判別し難くなるのが現実だ。単に本社が日本、米国、韓国にあるに過ぎない事もある。

 その企業が、その国内で従業員を雇い、生産していれば、それは株主の如何に関わらず、その国の企業と言えるかもしれない。しかし、製造の殆どを海外に移転してしまえば、どこの国の企業なのか、明確な識別は困難になる。韓国のサムソンが、破竹の勢いで世界制覇に望んでいる姿に、嫉妬の目を向ける日本人も多いが、コアとなる部品の多くは日本製と云う事を考えると、間接的に日本が世界制覇していると云う面も含まれることになる。また、サムソンは株主が外人だらけの韓国の金融機関から借り入れをしている訳だから、欧米の銀行株主の為に稼いでいる面もある。

 上述は一つの例に過ぎず、グローバル経済下では、国籍が明確な企業は、限りなく少なくなる傾向を示している。つまり、国内の企業を応援することが「国益」だと単純に言えない時代になっている。ここ10年近くの日本の政治を見ていると、企業がグローバル化の傾向をどんどん加速していると云うのに、企業運営を後押しするのが、政府の務めであり「国益」だと思い込んでいる節がある。小泉、麻生、野田と無国籍の企業保護に躍起となっている。第二次の安倍政権も同様の流れで、企業の保護に熱心だ。

 アベノミクスで評価出来るのは、株価を8割も上昇させ、気分を高揚させたことだけだ。後は、公共工事のバラマキ財政出動と寄せ集めのありきたりな成長政策をペーパー化するだけの事である。この自慢の株価上昇も、1,400円以上の大暴落以降、先行きには黒い雲が垂れこめている。安倍首相は、自ら国際セールスマンを自称しているようだが、早い話がODA(棒引き前提の資金援助)をバラマキに行っているだけで、売り込みに行っている訳ではない。彼が海外に飛ぶ度に。国富が失われてゆく、と考えた方が正確だ。朝日は、ミヤンマーでの、ODAバラマキを以下のように伝えている。

≪ ミャンマーへのODA倍増へ 首相、首脳会談で支援表明
 【ネピドー=益満雄一郎、五十嵐誠】ミャンマー訪問中の安倍晋三首相は26日、首都ネピドーでテインセイン大統領と会談した。首相は910億円の政府の途上国援助(ODA)を今年度内に供与し、約5千億円の延滞債務すべてを解消する考えを表明した。両首脳は関係強化を盛り込んだ共同声明を発表した。
 安倍首相は共同記者会見で、「民主化や法の支配の確立、経済改革、国民和解に取り組むミャンマーの国造りを日本一丸となって応援する」と表明した。テインセイン氏は「新しい支援を決めてくれたことに心から感謝する」と応じた。
 首相は新たな円借款と無償資金協力などにより、ODAを910億円とほぼ倍増する考えを表明。ODAを呼び水に民間投資を促し、道路や通信、経済特区などのインフラ開発を進める一方、ビジネスに必要な法整備の支援にも乗り出す意向を伝えた。  両国間の延滞債務を解消する考えも伝えた。うち3千億円強はすでに免除や返済期限の繰り延べを決めている。昨年4月の首脳会談でミャンマーの改革努力を前提条件とすることで合意していた残りの2千億円弱について新たに免除する。
 また、両首脳は安全保障の協力強化で一致。ミャンマーは来年の東南アジア諸国連合(ASEAN)の議長国。中国の海洋進出を念頭に防衛当局間の協力も進める。首相は対中関係については「戦略的互恵関係の原点に返ることが重要だ。常に対話のドアはオープンにしている」と説明。北朝鮮問題で日本人拉致問題、 核開発、ミサイル問題の包括的解決をめざす政府方針にも理解を求めた。 ≫(朝日新聞)

 最近の政治を眺めていると、「国益」とは「企業の利益」と同義な感覚に襲われる。たしかに、日本経済、日本企業と云う歴然たる分類が可能な時代なら、護送船団方式も、それなりに理屈は通るだろう。しかし、ここまで企業がグローバル化されてゆくと、「国益」=「企業の利益」とは言えないわけだ。また、ODAの資金は国民の血税であるわけだが、謂わば、そのカネを企業への迂回補助金として回している、と見ることさえ出来るのだ。農家への戸別所得補償制度など可愛いものである。

 安倍晋三の場合、最近では笑うセールスマン風になってきているが、欧米が注目するように、国家主義者、むしろ国粋主義に近い心情の持主なのは、つとに有名だ。ここが問題なのだ。つまり、ナショナリストとグローバル世界は相性が最悪の組み合わせなのだ。本来、安倍のナショナリズムが本物であるのなら、市場原理主義者を排除するのが理に適っている。しかし、彼の周りで経済を動かしている連中、スケジュール管理している連中は、殆どがグローバリストで市場原理主義者なのだから、意味不明である。筆者が理解するに、安倍晋三は、どちらついても、充分な知識と知見を持ち合わせずに、政治家になったようである。

 蛇足だが、今週の株価や長期金利の推移も愉しみだ。そうそう、橋下の三百代言がガイジン連中に通じるかどうかも愉しみだ。ただ、朝日や毎日が、橋下の今日の日本外国特派員協会での記者会見で説明する見解を公表しているが、こんな長ったらしいものを、通訳を通して行えば、会見が時間切れになる可能性さえある。当然、質疑応答時間が確保できない事態も想定できる。言いわけ三昧に、外国特派員を利用したに過ぎず、質疑を回避しようと云う意味合いでの長さなのだろう。正々堂々と卑怯な心根を持った芸人である(笑)。


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橋下徹、27日外人記者クラブで記者会見 詭弁の日本チャンプ、世界に通じるか

2013年05月25日 | 日記
世界を不幸にしたグローバリズムの正体
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●橋下徹、27日外人記者クラブで記者会見 詭弁の日本チャンプ、世界に通じるか

 24日の東京証券取引所の日経平均は目まぐるしい展開だった。最終的に128円の値上がりで取引を終えたのだが、チャートを見れば一目瞭然だが、ジグザク行進そのもの。前場で500円の値上がり、後場で500円の値下がりと、値動きは1000円超えで、まっとうな相場ではなくなってきた。売り勢力と買い勢力のさながら攻防戦を眺めている感じの株式市場と言えるのだろう。昨日のコラムでも話したが、どこか日経平均14000円台は死守しなければ、と云う強い力が加わっているようにも思える。14000円台を割り込むと、アベ相場が腰砕けになると云う恐怖を感じている人々が、永田町、大手町界隈に沢山いるのだろう。まぁ外資ヘッジファンドと永田・大手町コンビの攻防戦をノンビリ観戦するとしよう。

 アベノミクスと云う経済政策には、実は二の矢も三の矢も存在しなかった事実が露呈してきている。すべては、異次元・バズーカ砲などと称された、日銀の金融緩和がすべてなのである。それ以外の、財政出動は無駄な公共投資に過ぎなかったし、成長戦略に至っては、絵に描いた餅以下の代物、何もないのである。それでも、やみ雲の金融緩和策が金利低下を実現し、景気浮揚に直結するのなら、実体経済に好影響を及ぼしただろう。しかし、現実はマネタリストの理論とは真逆の現象(抑制できない金利上昇)が起きているのだ。つまり、早い話が、9分9厘アベノミクスは破綻したのである。

 来週の月曜日(27日)日本維新の会・共同代表の橋下徹が日本外国特派員協会で記者会見行う。勿論、話題の中心は、同氏の従軍慰安婦に関する発言だ。橋下は、対在日米軍への風俗活用発言は不快を与えてしまった、と云うことでその辺は謝罪するようだが、従軍慰安婦に関する基本的認識を変えるつもりはないようだ。ただ、事前のシナリオでは、24日に韓国人の元慰安婦の面談が急遽中止されたのは大誤算である。おそらく、彼女らにも、発言の真意を理解して貰えた。ただ、不正確な報道で、誤解を与え、不快な思いをさせた点は、素直に謝った、と27日の会見で言い逃れようとしていたが、その計画は頓挫した。

 元従軍慰安婦側は「橋下氏は面会を利用して名誉挽回を図ろうとしている。謝罪があっても本心ではないことは明らかだ」と言い捨て、面会予定の数時間前にドタキャンだとか。どっちもどっちの感じだが、これで、元慰安婦らの理解も得られたと云うフレーズは使えないので、異なる言い逃れを探すことになる。しかし、当時慰安婦制度が必要だった主張を変える気はなく、あくまで報道機関の報じ方や海外メディアの意訳が悪かったで押し切るつもりのようである。朝日が面白い維新の会の動きを伝えている。

≪ 維新有志、橋下氏サポート隊結成 外国記者と会見前に
 日本維新の会の国会議員団が、27日の橋下徹共同代表の日本外国特派員協会での記者会見を心配している。橋下 氏は従軍慰安婦などをめぐる発言の真意を説明する意向だが、逆効果になる可能性もあるからだ。議員団有志はサポートチームを結成して、支援に乗り出した。 橋下氏のこれまでの発言  橋下氏の一連の発言は、米政府が批判するなど海外でも注目を集めている。党内には「米軍に風俗(業の活用)を奨励した発言は撤回した方がいい」との意見もある。だが、橋下氏は発言を撤回せず、議員団も「自分たちができることをやる」(若手)ことにした。
 メンバーは中田宏衆院議員や松浪健太衆院議員ら。慰安婦についての政府見解や海外報道などについて情報を集め、橋下氏に提供。若手議員は「慰安婦をセックス・スレイブと英訳されると国益を害する」として、慰安婦の英訳の仕方も考えているという。≫(朝日新聞)

 橋下は慰安婦問題を歴史の中も問題として捉えているが、アメリカは未だに、世界各地でありとあらゆる戦争に、直接乃至は間接的に関与している。つまり、兵隊たちの“性欲”への対応に、現在進行形で難渋している事への配慮が橋下にはなかったと云うことになる。朝日の記事にあるようなアドバイスを受け入れたのか、“対在日米軍への風俗活用発言”だけは撤回、謝罪するようだ。最近、アメリカでは、軍内の性的乱れが顕著で、現実に軍幹部や政府を悩ましているだけに、センシティブな問題なのである。ゆえに、韓国ロビーが慰安婦問題をここまで居丈高に主張するわけだし、正面切って“そんなの関係ない”と言えるアメリカの政治家は少ない。

ハイブリッド・バブルー日本経済を追い込む国債暴落シナリオー
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期待先行のアベノミクスに“崩壊の一の矢、二の矢” トドメの矢も近日襲来か

2013年05月24日 | 日記
デフレ救国論 ~本当は怖ろしいアベノミクスの正体~ (徳間ポケット)
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●期待先行のアベノミクスに“崩壊の一の矢、二の矢” トドメの矢も近日襲来か

 昨日の円安基調による、年換算10兆円の貿易赤字と云うコラムを書いたばかりだ。日銀が、国債市場を制御出来ず、ゆえに長期金利の乱高下も制御出来ないと云うアップアップ状態の話をした。この現象は、結構1カ月近く続いていたのだが、アベノミクス期待相場崩壊の「第一の矢」だったのだろう。そして、昨日23日木曜日に日経平均は1143円の大暴落に見舞われた。たしか、市場が開いてから、買い先行で300円上げていた筈だから、1日で1450円幅で乱高下が起きたことになる。この株価大暴落が、アベノミクス崩壊の「第二の矢」と云う位置づけになるのかもしれない。

 そもそも、実績の伴わない期待感相場(バブル)だったのだから、安倍内閣や日本銀行の力量に疑念が生まれれば、バブルは早々に弾ける。昨年の11月中旬から上げ相場は、筆者の推測よりも長く続いた。8割も上げたのだから、下がるのは当然だ、と政府関係者は冷静を装っているが、内心はヒヤヒヤものである。今日24日に買い戻しが起きなければ、ズルズルと暴落の連鎖を目撃する事になるかもしれない。NYダウは前場で100ドル以上の下げを見せたが、プラスに転じる場面もあり、下げ渋っている。午前2時現在マイナス5ドルだ。

 NYダウまで暴落したのでは、世界同時株高が同時株安に反転するわけだから、金融関係者としては、NYは堅調に推移した流れをつくりたいだろう。仮に、その試みが成功した場合は、アメリカのみが経済の堅調さを保っていると云うシグナルを世界に発信できるので、好都合だ。世界に一か所くらい株式市場が堅調に推移する状況がないと、ジャブジャブのマネーが行き場を失い、商品相場になだれ込むことになっていしまう。世界全体の経済から見れば、株式バブルの方が人間の生活に影響は少ない。商品相場の高騰は、相場に参加していない人種まで巻き込むのだから、最悪だ。

 日経新聞が、投資家の弱気の虫を封じるように、先行きに明るい見通しの記事を書いている。一番うろたえている甘利大臣の「うろたえることはない」の発言に似た論調だが、最後の三菱UFJ投信の「期待先行で買われた局面は終わった。景気や業績でみて日本株は買えるという確信が再び広がらないと、相場の調整が数カ月単位と長引く可能性もある」と云う見解が最も妥当なようである。

≪ 株価回復、投資心理カギ 「割高」の見方は少数派
 23 日の日経平均株価の急落は、ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)の悪化ではなく、相場過熱を警戒する投資家の不安心理が引き起こしたという色彩が強い。超高速取引もかく乱要因となった。この先の株式相場はどう動くかを市場関係者に聞いたところ、日経平均の下値のメドは1万4000円前後で、調整は一時的なものにとどまるとの見方が多い。
 この日の急落について、市場関係者は「これまでの上げが急だった反動が出た」(みずほ投信投資顧問の柏原延行執行役員)との分析でほぼ一致している。
 日経平均は昨年11月から22日まで8割上げた。特に大型連休明けの7日に1万4000円台に乗せてからは、ほぼ一本調子で上昇。株価指数先物や、業績の裏付けの乏しい個別株が買い上げられる状態を警戒するムードがあった。みずほ証券の山口正宏シニアストラテジストは「急落前は、買われる理由が見当たらない銘柄が急騰するなどマネーゲームの様相が強まっていた」と話す。
 大幅な下げの後は、投資家心理の冷え込みや投資方針の見直しなどで積極的な買いが入りにくい。目先は値動きが荒っぽくなる懸念は残る。
 ただアンケートの回答者は、今回の株価調整は一時的なものにとどまるとの見解でおおむね一致している。  支えになっているのは日本経済の堅調さだ。日銀の緩和による中長期的な円安の観測を追い風に、日本は世界の中でも景気や企業業績の回復期待がとりわけ強い。今後示される安倍晋三政権の成長戦略への期待もある。
 急落後の株価水準をどう評価するかを聞いたところ、「ほぼ適正」が10人中5人と最多。「やや割安」も4人で、割高との見方は少数派だった。直前の相場は「やや過熱」との見方が多かったが、この日の下げで割高感は急速に薄れた。
 実際、企業業績と株価の関係をみる代表的な指標のPER(株価収益率)は、日経平均ベースで16倍。世界平均の13~14倍に比べて突出して高いわけではなくなった。りそな銀行の戸田浩司チーフ・ファンド・マネージャーは「大きく調整したことで、今まで割高で手が出なかった銘柄も買いやすくなった」と話す。
 当面の日経平均の下値メドの予想で最も多いのは1万4000円。ちょうど大型連休明けの急騰の起点に当たり、ヘッジファンドやネット証券経由の個人など短期マネー主導で株価が押し上げられる前の水準だ。欧米年金や長期志向の個人、投資信託などが改めて買いを入れやすい。
 アリアンツ・グローバル・インベスターズ・ジャパンの寺尾和之取締役は「海外投資家の日本株への姿勢に変化はないだろう。下がったところで買いたいという投資家は多い」とみる。
 懸念されるのは、米国、ドイツと並んで世界の株高をけん引してきた日本の変調で、投資家心理への悪影響が広がることだ。三菱UFJ投信の石金淳シニアストラテジストは「期待先行で買われた局面は終わった。景気や業績でみて日本株は買えるという確信が再び広がらないと、相場の調整が数カ月単位と長引く可能性もある」と話す。≫(日経新聞)

 日経新聞に限らず、日経平均14000円台は盤石と云う論調は、多くのマスメディアに共通している。つまり、これだけ14000円台に固執するあたりが面白い。日本の景気が好調になっている現象は若干みられるが、8割も株価を上げるほどのものはない。12000~13000円台が安住な地点だろう。それなら、若干の期待値込みでもPER、PBRに妥当性がある。

 ただ、債券市場にせよ、株式市場にせよ、荒っぽい値動きが目立ちすぎる。マネーの強欲さと、足の速さを認識させられる昨今だが、ヘッジファンドには、千分の1秒単位で売買注文を出す“高速売買プログラム”を有しているので、その恐怖を知っている連中が先回りで売りまくった事もあるかもしれない。筆者の記憶が正しければ、今週のはじめから、国内投信などが本格的に参入し始めたと云う情報があった。個人株主の多くは上昇中“塩漬け株”を売り抜けるのがやっとで、“やれやれ感”に胸を撫で下ろしていたのが実情だ。ネット証券への加入者が大幅に増加などと云う報道もあったが、小遣い稼ぎの財テクであり、株式相場全体に及ぼす影響などはない。

 22日までの株価上昇の買いの主体は、間違いなく海外投資家やヘッジファンドだ。彼らが、どこかで売り抜けるのは判っている事だった。昨日は、中国製造業の芳しくない指数を受け、それが引き金になったのはたしかだが、いずれにせよ“売り時”を見定めていただけの話で、それが23日だったと云うことだ。問題は、おっとり刀で参入してきた国内機関投資家が、尻尾を巻いて逃げるか、買い支えるかの瀬戸際と云うことだろう。ただ、NY市場が堅調となると、東京市場離れが加速するリスクは拭えない。その時は、アベノミクス崩壊の第三の矢、二度目、三度目の株式暴落現象がみられるだろう。

 世の中とは、なんとも皮肉で面白いものである。マヤカシのアベノミクスで参議院選まで“このまま、このまま”を維持したかっただろうが、如何にもミニバブルで上げ過ぎてしまった。好事魔多しとは、まさにこのような事を言う。この日経平均1143円の大暴落は投資家に冷静さと失う恐怖を知らせるには充分な下げであった。今日も500円程度で下げるようなら、筆者の日経の安住地点である、12000円台になるものと思われる。個人的には、安倍晋三の泣きっ面が見たいので、一万円を切らせたいが、そこまでは下がらないだろう(笑)が、内閣支持率が20%近く下がる愉しみは出来た。

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アホノミクスで年間10兆円の貿易赤字計上か! 狂いだしたマネタリストの論理

2013年05月23日 | 日記
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●アホノミクスで年間10兆円の貿易赤字計上か! 狂いだしたマネタリストの論理

 浜田宏一をリーダーとするマネタリストの論理矛盾が露呈し始めた。否、論理的矛盾と云うより、グローバル市場においては、一国の金融政策では、彼らマネタリストの論理は古臭くなっている、と云う事実を確認中と云うことだろう。債券市場では、積極的買いが不在となり、ジワジワと金利が上昇している。黒田日銀総裁は22日の金融政策決定会合後の記者会見で、「弾力的な資金供給を行う」と発言、金利上昇を抑制する意向を示した。日本のマスメディアの多くは、この発言をポジティブに報道しているが、実際は打つ手が限られている事を白状したようなものである。

 黒田は、景気は好いぞ、好いぞと景気判断を5カ月連続で引き上げたが、その根拠となると、かなり怪しいものを寄せ集めている。外国系の経済紙は、黒田の会見をネガティブに捉えているのが、象徴的だ。彼らは記者クラブに所属もせず、毒まんじゅうを食べる機会がないのだから、経済問題では、海外のメディアの言い分の方が、概ね正しい。まさに、彼らには、安倍政権に提灯記事を書かなければならない、必然性が存在しない。

 黒田は、長期金利を金融政策でコントロールするのは、土台無理だと言い放つ。短期金利は日銀の匙加減で調整可能だが、長期金利は様々な他の要因に左右されるので、調整は出来ないと説明している。つまり、こんなに株価が急上昇し、マネーが債券市場から、株式市場に移行するとは、考えてもいなかったと云う話だ。しかし、よくよく考えれば、長期国債の7割を日銀が買うのだから、他の参加者には、参加するメリットが少なくなる。投資によるキャピタルゲインが望めないからだ。今や、異様な株高が、世界のマネーを利回りではなく、キャピタルゲインに走らせた結果である。つまり、株高が国家財政を破綻させる驚くべき現象が起きる可能性を示唆している。

 つまり、債券市場と云うマーケットに、ガリバー(日銀)が出現し、その殆どを買い占める。マーケットに出てくる商品の7割も買い占められたら、残された参加者の妙味は薄れる。安全かもしれないが、参加企業の債券ファンドマネジャーにしてみれば、評価のマイナスにはならないが、絶対プラスにならない投資に、熱意を持つことは出来ないだろう。黒田らマネタリストは「日銀による大規模な国債買い入れを行うため、長期金利は跳ね上がらない」と嘯いていた筈だ。ゆえに、金が借りやすくなり、設備投資や新規事業に、潤沢なマネーが供給できる、と言ったではないか。

 マネタリストの論理が破綻し出したのは、長期金利の上昇だけではない。財政規律への疑念が再燃している事だ。甘利明経済再生担当相は過度の円安が、恒常的に貿易収支を悪化させる事に懸念を示そうとしたのか、「第4の矢」が必要だと言い出した。筆者は昨日のコラムで、再配分と云う「第4の矢」が必要だと書いたが、甘利は国債の信認が落ちる恐怖を感じたに違いない。「第4の矢」は「財政再建」だと言い出した。こりゃ庶民には堪らぬ話だ。泣きっ面に蜂のような話を始めている。自民党政権の考える「財政再建」とは、社会保障の値切りである。何時になったら、国民の方に目が向くのか、とんと見当もつかない状況になっている。

 まぁ焦り気持も判らないではない。なにせ、4月の貿易収支が8799億円の赤字で、事前の6200億程度を大きく上回ったのだから、度肝を抜かれても当然だ。この調子で貿易赤字が推移すれば、年間10兆円の貿易赤字大国になるのである。どうするんだ!アホノミクス!(笑)。日本がGDPの2倍の財政赤字を抱えても平気で居られるのは、国際収支が黒字である事なのだ、この部分にイエローからレッドに変わるオレンジ色が点灯したと云うことになる。最終的には、世界一の債権国の地位すらも危うくなるのかもしれない。

 マネタリストが、景気の腰を折ると嫌がっている「消費増税」でもしない限り、財政再建の説明がつかず、アホノミクスの饗宴も、終着点が見えてきているのかもしれない。絵に描いた餅のような「成長戦略」も役人と企業のつまみ食いで終焉するだろう。小沢一郎ではないが、安倍内閣は長くはない。ただ、困った事に、その悪影響が顕著になるのが、夏以降と見られるので、安倍自民にすれば、早く来い来い7月21日と云うことなのだろう。流石の日経も心配なのか、以下のような貿易収支の赤字問題に触れている。ただし、“アホノミクスによる貿易赤字”と、何処までも安倍内閣にはゴマを摺っている(笑)。

 以下の日経の記事では、輸出入の額を眺めた解説になっているが、これだけ為替が上下動している以上、信頼して観察すべき数値は、額ではなく、”数”である。数が増えなければ、設備投資の機運は生まれない。そのことに触れると、アホノミクスが最悪のシナリオに向かっている印象があるので、敢えて金額だけで話を進めている。しかし、後半の部分で、“それにしてもオカシイ?”と疑問も投げかけている。おそらく、筆者のつたないマクロ経済学から推測すると、グローバル経済における市場は、個別の国家の市場の垣根を超えて、グローバルな市場になっている。つまり、日本市場とか、米国市場と云う国家単独の市場として見られなくなっているのが、グローバル経済における市場規模なのだと思う。つまり、地球全体が一つの市場の単位になる、と云う奇想天外さなのである。ゆえに、マネタリストの論理が通用しなくなっているのだ。

≪ 貿易赤字、主因はアベノミクス? 景気回復で輸入増
 財務省が22日発表した4月の貿易収支は8799億円の赤字と、民間調査機関による事前予測の平均値(6200億円)を大きく上回った。エネルギーの輸入が高止まりする一方で、輸出は増加の勢いがなかなか強まらない。同時にはっきりしてきたのが、アベノミクスによる国内景気の回復が輸入増につながり、貿易収支のアタマを押さえる形だ。
 4月の輸入額は6兆6573億円と、前年同月に比べて9.4%増えた。増加率に対する貢献を示す「寄与度」を品目別に見ると、第1位は東日本大震災後に定位置を確保している液化天然ガス(LNG)で1.4ポイント。第2位で0.9ポイントの押し上げ要因となったのは前年同月比で25.6%も増えた「衣類・同付属品」だった。
  「衣類・同付属品」について22日に公表された数値は輸出入の価額で、数量の伸びは分からない。昨年4月に比べて円相場が対ドルで16.6%も円安になったことが輸入価格を押し上げているが、25.6%もの伸びは衣料品の輸入そのものが好調だと見ていいだろう。輸入数量が増えているか、輸入品の単価が上 がっているか、だ。
 安倍政権の発足に伴う円安と株高は消費者心理を和らげ、2013年1~3月期の実質国内総生産(GDP)は年率換算で前期比3.5%増の高い伸び率だった。個人消費が伸びれば企業は生産を増やし、原材料を輸入する。企業が生産拠点を海外に移した衣料品や電化製品といった最終製品の輸入も増える。
 昨年末から進んだ円安は輸出に追い風だ。輸出が増えれば貿易収支は改善するはずだが、実際には大きな貿易赤字が続く。輸出入を比べると輸入のほうがドル建ての取引が多く、円安になると当面は輸入額が膨らみやすいためだ。
 それにしても、そろそろ輸出増が貿易赤字を減らすという姿が見えてきてもいいころ。しかし、アベノミクスが起点となった景気回復は企業の生産も活発にする。輸出を増やすには原材料を輸入し、エネルギーを消費する。これに最終製品の需要増が加わるから、貿易赤字は膨らみやすくなる。ニッセイ基礎研究所の斎藤太郎経済調査室長は「今後は輸入の伸びが外需のGDPへの貢献を抑える」と見る。
 甘利明経済財政・再生相は22日午前、企業経営者や有識者との 懇談で、金融緩和、財政支出、成長戦略に続く「第4の矢」として財政再建が必要だと強調した。足元の景気回復は、来年4月の消費増税への道筋を固めつつある。消費増税についてまわるのが、増税前夜の駆け込み需要。これも輸入の増加要因だ。  アベノミクスが招く「貿易赤字」。13年度中の貿易 黒字への転換は難しそうだ。 ≫(日経新聞:加藤修平)


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アホノミクス、最大の失敗は「4本目の矢」(再配分)を用意しなかったことだ

2013年05月22日 | 日記
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●アホノミクス、最大の失敗は「4本目の矢」(再配分)を用意しなかったことだ

 我が国の新聞テレビは、為替と株式相場さえ好循環になれば、国家経済のすべてが解決するが如き報道に終始している。マスメディア幹部や評論家・ジャーナリストを、公然と抱き込むのだから、驚くばかりだ。このような公然の事実も、それを伝える報道機関が抱き込まれた張本人なのだから、その癒着が大見出しになることはない。

 為替はたしかに円安になり、輸出企業に追い風が吹いている。しかし、内需関連企業や輸入産業にとっては、追い風とは言い難い。ボーナスが満額回答などと報道していたが、ヘタレな労働組合が、初めから経営陣が飲める額を要求するヤラセ御用組合のようなものだから、賃金そのものが恩恵を受けている事実はない。にも拘らず、高級品が売れだしたとか、プチ贅沢が流行だとか、アホノミクス礼賛報道の連鎖である。NHKの大越の番組が一番酷いようである。

 正直、需要が自然に伸びる要素は、冷静に考えると、あまりない。結局、壊れたものを直すとか、修繕するとか、監視社会をつくるためマイナンバー制導入とか、工夫を重ね、財政出動を伴うかたちでしか、需要が創出出来ないのが現実だ。供給は概ね余剰である。挙句に、グローバル経済の勢いが止んでない以上、際限なく安価なものが海外から供給され続ける。つまり、根本的に、日本の経済はデフレ圧力の基に存在している。そのマイナスをプラスにしようと、人為的力を加えた(金融緩和と公共投資)なのだから、いずれインフレは起きる。

 そのインフレの傾向が顕著になるのはいつ頃だろうと考えてみるのだが、意外な現象も起きていて、アホノミクスのインフレターゲット戦術も思い通りには行かないようである。なぜ思い通りに行かないのかと云うと、個別企業においては、いまだに市場の価格競争に巻き込まれた儘なのである。円安による原材料の値上がりを、輸入ルートの見直しや、メニュー構成で凌ぎ、安価なものを求めてやまない庶民層に提供し続ける努力があるからだ。スーパーなどにおいても、インフレ傾向のある種類は限定している。

 おそらく、日本の企業はマネタリストや安倍晋三と違い、消費者の財布に入ってくるマネーが増えない限り、デフレ下における消費傾向は継続するだろうから、不用意に自ら円安の価格転嫁が困難なのである。一見、消費者にとって良い事のように思えるが、最終的には価格競争によって失われてゆく企業体力だけの勝負になり、多くの企業が倒産の危機に出遭うだろう。そうなれば、町々のスーパーや飲食店が少なくなり、日常生活が不便になるかもしれない。日銀のインフレターゲットは実現しないまま、インフレを起こさせるツールを失い事になってしまう。

 アホノミクスは、切りの良いところで「3本の矢」にしたのだろうが、実は肝心なのは「4本目の矢」(再配分)だったのかもしれない。つまり、再配分の原理を明確に打ち出し、国力・企業力・民力のすべてに、それに見合った適正な利益が行き渡ることを宣言して、はじめて国政の政治家なのだろう。庶民の財布が膨らまない限り、彼らはアホノミクスのインフレの手伝いをする気はない。イザとなれば、値段の上がったものをネグレットした生活のリズムを作るだろう。ただ、価格競争で無理をする企業も、値上げに耐えて生活する庶民も、いずれは疲弊してしまう。つまりは、国力の低下を招くのだろう。

 人為的に起こしたインフレターゲット政策は、そもそも国家経済の実体を、異なるものに見せかけようとしているわけだから、あらゆる部分に歪みが出るのは当然だ。インフレそのものの姿も、どのような状況で、どのような形で現れてくるか、実は判っていないのが事実で、やっている彼らも、その辺はアバウトなのだ。何でも良いから、世間を流通するモノやサービスの値段が上がり、GDPが成長しさえすれば、黒田日銀総裁のミッションは到達する。そして、それがアホノミクスが言うところの経済成長なのである。

 よくよく聞いていると判るが、アホノミクスは、経済成長させる(GDPを増やす)と言っているだけで、国民の財布を豊かにするとは一言も言っていない。つまり、4本目の矢はないわけで、国家のGDPが見た目だけでも伸ばそうと云うことであり、国民一人一人の生活を豊かにする事には、一切触れていない。上手く行けば、その後巡り巡って、賃金も増えるかもね、と言っている。高橋洋一も、賃金に関しては、金融政策では如何ともし難い、と白状している。

 現時点の経済指標を観察すると、円安はプラスマイナス0の影響で、株が昨年よりも7割上がっているのが特長だ。ただ、国債市場が考えられない程の不調に陥り、金利がジワジワ上がっているのだが、黒田日銀総裁は、債券市場に強い関心を示していない。おそらく、景気が好く見えるのは、株式市場だろうと、ターゲットを絞っている感じだ。現実、金利が高くなっても、払いさえすれば、GDPの増加には貢献する。

 アホノミクスの成長戦略の中には「集中・集約・再編」と云う言葉が数多く散見するが、これは取りも直さず「権力の集中化」を意味し、中央集権強化策になってしまう。地方主権のイメージも漠とした部分があり、議論の余地は多いのだが、中央集権でこれ以上垂直統合なシステムの強化に走るアホノミクスである事を、市場原理主義者たちが推進している事実を持って、官邸の政治家たちは、役人たちの権力を増大させている事に気づかないようである。


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往生際の悪いハシシタ(橋下) “ぶら下がり(囲み)取材”にぶら下がる滑稽さ

2013年05月21日 | 日記
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●往生際の悪いハシシタ(橋下) “ぶら下がり(囲み)取材”にぶら下がる滑稽さ

 橋下徹、大阪市長で“日本維新の会”の共同代表だと云う男をみていると、コイツは政治家じゃないな、とつくづく思う。マスメディアが、どれ程持ち上げたり、コケにしたりしても、彼が政治家になれる可能性はゼロだろう。仮に、すでに彼が日本の政治家であるのなら、それは、その国が壊れている事を明示している。橋下と云う人は、何処からどうみても、政治ネタで糊口を凌ぐ芸人である。芸人ゆえに、露出が途絶えることに、極端な禁断症状を現す。時には、世間に露出していない時間の恐怖に耐えられない人物なのだろう。思った通り、ぶら下がり(囲み)取材依存症に陥っている橋下は、数日しか堪えられず、あいも変わらぬ三百代言を嘯いて、恥ずかしげもなく記者連中の前に現れた。

≪ 橋下氏、囲み取材を再開「受けないわけにはいかない」
 日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長は20日、17日に「やめる」と表明した囲み取材を再開した。「市長を辞めるまで受けないわけにはいかない。期間があくと、(再開に)自分のメンツを気にしていろんな理由をつけなければならない。早く再開してしまった方がいいと(思った)」と理由を説明した。
橋下氏のこれまでの発言
 橋下氏は「微妙な問題はきちんとペーパーをまとめる。特に歴史認識や慰安婦の問題は世界が目をこらして見ている」と、今後は慎重に発言する姿勢を見せた。27日に予定する日本外国特派員協会での会見でも日本語と英語で紙に考えをまとめるとし、「しっかり議論したい。間違っているところがあれば、訂正、謝罪していきたい」と述べた。石原慎太郎共同代表も会見を聴きに来るという。
 橋下氏は「政党のトップとして、自分の発言によってどこかで日本全国や世界から大逆風がくることはあるだろうなと思っていた」としつつ、「日韓関係をこじらせている一番の根本は慰安婦問題だと思う。これで保守気取りの政治家が慰安婦問題についてこじらせるような発言をすることはまずなくなる」と主張した。
 「不適切」と修正した米軍への「風俗業の活用」発言については「結果が良ければいい。在日米軍の司令官は緊張感を持って兵士の管理監督に努めると思 う」「米軍のガバナンスの問題と沖縄で行われている人権蹂躙(じゅうりん)行為にも、アメリカはじめ世界各国しっかり目を向けてもらいたい」などと述べた。≫(朝日新聞)

 ほう!27日に芸人・ツイッター橋下は外国特派員協会の会見に出るのか、それは見逃せない見世物だな(笑)。橋下の大衆的魅力と云うのは、たしかにハプニングバーを独り芝居で演じているようなものだから、それは或る意味で面白い。しかし、それは世間が7割方、橋下徹と云う人間を芸能人だと認識しているからであり、国家を動かす政治家とは認めていない。まぁ、芸人以下の政治家も多い昨今だから、芸人が政治家になって悪いと云うことはない。しかし、やはり地方の首長止まりであり、且つ座り心地は良い筈だ。それ以上を望んだのか、マスメディアに祭り上げられたのか、国政に顔を出した時点から、彼の凋落は約束されてもいたわけだ。

 芸人は、概ねオチを用意して舞台に立つのだが、この橋下と云う芸人は、オチを持ち合わせていない。逆に、終わりなき永遠コントをしなければならない運命になっているようだ。20日の夜は、維新のパーティーで「アメリカだって、イギリスだって、ドイツだって、フランスだって、女性を利用した。もっと言えば韓国だって女性を利用していた」と持論を展開したようだ。負けん気の強さが、仇となって現れている。語れば語るほど、底なし沼に嵌って行く。殿、御乱心と言って、羽交い絞めにする重臣もいない。このままだと、破滅の道まっしぐらだ。特に痛痒はないが、このような男が一時でも、次世代のリーダーと言われたり、思い込んだ日本と云う国は、やはり狂っているのだろう。

 今夜は、つまらぬ橋下の話で終わりそうだが、日本を取巻く様々な国家レベルの問題は、すべてが重大性を帯びている。これほど一度に多くの国家レベルの課題が押し寄せた時代は、我が国の歴史上も稀なのだろう。震災復興問題も、原発事故放射能問題も、財政問題も、社会保障も、経済構造も、中国韓国歴史問題も、エネルギー問題も、食糧安保問題も目の前で、唸りを上げているのに、どこか枝葉末節なアホノミクス景気に沸き立っている。我が国民族と云うのは、怖いものには蓋をする智恵があるようだが、それで済むのなら医者も政治家もいらない。しかし、正直筆者自身、何をどのようにすれば、そこそこ世間が上手く回るか見当もつかない。

 なぜ、こんなにも見当がつかないのだろう。多分、歴史的に世界が不可能性の時代と云う、長いトンネルの入り口に到達しているのかな?と思う。グローバル経済理論は、何が何でも経済成長したいと叫ぶ。先進国の市場の様は、悪く言えば、北京ダックのような状態で消費者にモノを買わせようとしている。消費者が買いたくて買っているものなど、今や僅かなのである。一日、一食のメシにもありつけない人間が3億人くらい居ることすら、気がつかないふりをしている。54基の原発の存在は、どれ程安全が保障されたとしても、マグニチュード10.0とか、核攻撃を受けた時の安全性までは絶対に保証していないので、核爆弾と放射能を枕に、我々は現実寝ているわけである。

 勿論、極論だから、起きるか起きないか判らない。1000年は起きないかもしれないし、明日起きるかもしれない。予防原則のリスクを何処まで取るか。こう云う問題になると、“安心安全便利快適”に首まで浸かってしまった北京ダックのような国民は、起きるかもしれないけど、多分起きない。そういう気持ちになり易いだろうし、統治権力は、そうなるように誘導もする。統治権力は、そんな北京ダックのようにフットワークの悪い国民達が、一斉蜂起するのではないか、と杞憂に嵌り、監視社会を作ろうと悪戦苦闘している。21世紀初頭が、不可能性の時代だと思えば、達観できるものを、美味しいすき焼きだけ食べている権力者達は、心配なのである。橋下の話から脱線したが、元に戻る道を見失ったので、今夜はここまで(笑)。

対米従属を問う 北方領土・沖縄・マスメディア
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さいたま市長選も、安倍ツーショット候補敗れる 内閣・政党支持率はホンモノか?

2013年05月20日 | 日記
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●さいたま市長選も、安倍ツーショット候補敗れる 内閣・政党支持率はホンモノか?

 新聞各社の世論調査の内閣支持率は、ホントに本当に調査しているのだろうか。政党支持率も自民党がダントツだが、本当にホントだろうか?昨日のさいたま市長選も、自民公明推薦の無所属候補者が敗れた。東京都小平市、兵庫県宝塚市、青森市に続き、さいたま市長選も敗北だ。既に世論調査をみる限り、競う相手がいない程の内閣、政党支持率なのに、主たる市長選では敗北続き、なんとも理解し難い現象だと言える。まさか、マスメディアのすべてが、カネに目がくらんだ、と云うのも考えられない。

 ただ、コンピュータ・ガイダンスの質問に、真面目に1,2,3をプッシュしている人々はどんな人なのか、逆に疑問に思う事もある。先日、生まれて初めて、RDD方式の世論調査の電話が鳴った。我が家は、セールス電話排除の必要上、常に留守録状態にしてあるが、ガイダンスのお姉さんは、留守録に構わず話しだした(笑)。出だしの2フレーズくらいで電話は切れたが、たしかに調査自体は実行しているようだ。しかし、あのような流れ作業のような質問に、真剣に応答する人々なんて居るのだろうか。不思議でならない。また、その質問に多くの人々が、丁々発止答えられるほど、政治に興味を持っているとも思えない。

 まぁいずれにしても、昨日は安倍晋三様とツーショットの前県議・長沼氏は敗れたのだ。当選の清水氏が現職と云う強みがあったとしても、清水:171.876、長沼:118.362票と接戦と云うほどでもない。それでは、無党派が動いたのかと言えば、そう云うものでもない。投票率は37.98%に過ぎないのだから、理屈上は公明票と自民票で肉薄して然るべきなのだが、不思議だ。世論調査と、現実の主な市長選の結果との間に齟齬があるとしか思えない。こんな選挙結果と、先の衆議院選、同じ国の選挙か?と疑いたくなるほどだ。

 たしかに、電話で無機質に質問され、番号を押してくれる親切な人々は、きっと当たり障りのない選択肢を選択する賢明さを備えているのだと思う。なんのキッカケで、俺の考えが漏れるかもしれない?まぁそこまで考えないとしても、世の中のすう勢に合わせた無難な回答をしておく智恵はあるのだろう。それでは、その肝心の世の中の趨勢をどこで知るのだろう。当然、近所隣りと政治談議するとも思えないので、テレビ新聞の論調に頼ることになる。つまり、マスメディアの論調が世論をつくると云うのは事実だろう。少なくとも、世論調査をすれば、マスメディアの論調が、世論調査の結果と傾向的に親和的なのは当然と云うことだろう。

 現在、支持する政党は?と聞かれたら、政党らしいのが自民党だけなのだから、自民党と答える(笑)。日本維新の会は7割方崩壊したようだ。再生の余地は残っていないだろう。維新の橋下は在特会のヘイトスピーチを元気づけさせただけである。西村眞吾の韓国人の売春婦がうようよ発言まで誘発させたのは、橋下だ。流石に、みんなの党も選挙協力関係解消を明言した。渡辺喜美にすれば、渡りに船の橋下大放言だっただろう。江田憲司としても公に反旗を翻しづらい状況だ。それにしても、政党の存在感は、自民党、公明党以外、あまりにも不確かになってきた。

 維新は落伍政党としてカウントするとして、それ以外はどうなっているのだ。民主党?みんなの党?共産党?みどりの風?社民党?生活の党?おそらく、嫌でも民主党がどうにかしないと選択の受け皿さえ用意できないわけだが、現実的には、TPP・改憲で党が割れているのだから、野党の旗を振る器量はないだろう。現時点の世論、たとえば共同の政党支持率を参考にすると、 ≪民主党が、0・1ポイント増の5・9%、日本維新は0・7ポイント減の4・8%。みんなの党4・4%、公明党3・2%、共産党 2・8%、みどりの風0・9%、社民党0・5%、生活の党0・4%、新党改革0・2%で、支持政党なしは27・2%だった。≫

 以上の通りなのだから、生活の党の小沢一郎が前面に出て調整するのは、無理があるだろう。まさか「みどりの風」の後塵を拝すとは、考えてもいなかった(笑)。なんだかウソ臭い感じの調査結果だが、先ずは受けとめておくしかない。しかし、政党としてではなく、政治家として動くことは可能だろう。渡辺喜美、亀井静香、小沢一郎、細野豪志の四人が個人的情報交換会でもやらかして、マスメディアを騒乱させる。カオスの中で騒乱を起こす、そのくらいの覚悟で世間を目覚めさせる気概がないと、再び昨年の衆議院選デジャブをみることになるのではないのだろうか。

 小沢も亀井も、センセーショナルさがなさ過ぎる。橋下や安倍の、あの恥もヘッタくれもないパフォーマンスに、完全に負けている。今や、良いとか悪いとかの問題ではない部分がある。現在の国民のレベルが、低俗である限り、お天道さまに任せきりでは拙いのではないだろうか?自ら道を拓く冒険が必要な時ではないのだろうか。誠心誠意が通じる世の中なら、なにも言わないが、嘘つきの方が好まれるような世の中であることも、政治を行う以上、胸におさめて欲しいものだ。筆者が望むのは、ここまで来たらヤケクソである、電撃中国訪問、「小沢一郎、習金平と会談!」程度の刺激がぜひ欲しい。そして、現在のマスメディアの世論調査が、大きく現実と乖離している事を、心から祈りたいものである。

鳩居堂の日本のしきたり 豆知識
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”女性の活躍を後押し”実態は女性を侮蔑し酷使する政策 アホノミクスの成長戦略

2013年05月19日 | 日記
少子社会日本―もうひとつの格差のゆくえ (岩波新書)
山田 昌弘
岩波書店


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●”女性の活躍を後押し”実態は女性を侮蔑し酷使する政策 アホノミクスの成長戦略

 安倍晋三の打ち出す、アホノミクスの成長戦略第一弾(4月19日、日本記者クラブ)では“女性の活躍”と銘打った戦略を披露した。安倍晋三は「女性の活躍は成長戦略の中核をなす」と大いに女性を祭り上げた。「女性の中に眠る高い能力を、十二分に開花させていただくことが閉塞感のただよう日本を再び成長軌道に乗せる原動力だと確信しています」とスキルのある女性の職場復帰を望み、その前提として、育休制度の充実見直しに言及した。また、保育の受け皿の充実を目指し、四十万人受け入れ増にも言及した。

 この考えそのものに異論はない。しかし、成長戦略を練っている人種の顔ぶれを観察する限り、女性の地位向上を目指す世界的傾向とは異なる、異次元な思惑が潜在的に見え隠れしている。比較的高いスキルを必要とする職業において、働く女性の6割が、第一子出産後に離職し、職場復帰しようとしない現状を踏まえた、貴重な労働力としての位置づけであり、決して女性の尊厳に配慮した次元ではない事を認識しておこう。政府の試算では、20歳代後半から30歳代の女性の就業率を高めれば、GDPを10%以上押し上げることが可能と云う着眼点があることを忘れないでおこう。

 このような試算は、ゴールドマン・サックスもしていた。現在の日本女性の就業率は60%前後だが、この就業率を男性同様の80%レベルに押し上げれば、GDPを15%押し上げると発表しているので、経済成長に貢献することは間違いがない。同社は「日本は最も活用されていない資源に手をつける以外に方法はない」と述べているように、成長戦略における女性の活用とは、眠った資源扱いであり、あくまで労働力としての価値である事を、忘れずに認識しておかねばならない。

 勿論、我が国の少子高齢化を念頭に入れれば、経済の維持に、女性の社会進出を容易にする、様々なサービスの充実が欠かせないのは事実である。その為に、託児所や保育所の充実は言うまでもない。2055年には、人口が3割減少するわけだから、移民を受け入れない原則で国家を運営するのであれば、70歳以上の働ける、且つ働きたい高齢者雇用。そして、育児や教育に縛られ、勤労意欲があるにも関わらず働けない女性に、職場を提供することは、戦略以前の問題である。

 つまり、そのような社会環境にしていかないと、社会が回らなくなるわけで、特に恩着せがましく言われなくても、そのように自然になって行くのだ。まぁ政府が音頭をとることで、そのピッチが速まる程度のことはあるだろう。ここで注意しておくべきことがある。その一つが、女性の職場復帰が正社員として行われるか、限定社員のような待遇なのか、契約社員の扱いなのかも、実は非常に重要だ。限定社員とか、契約社員である場合、生活のコアを変えてまで復職する意欲を削ぐわけで、その女性の職場復帰が、家庭経済において安定的地位を約束されない限り、あらゆる政策は効果を持たないだろう。

 経営者連中が考えている、女性の職場復帰や女性の管理職目標5割とか、役員待遇2割とか、そう云う話の中には、賃金が低く抑えられるのではないかと云う、思惑が含まれる。また、同一労働同一賃金の論法を根拠に、男性社員の賃金引き下げにも有効かもと云う思惑が含まれている。なぜ筆者が、アホノミクスの成長戦略・女性の活躍にケチをつけるかと云うと、この女性の活用と女性の結婚・出産・育児を、社会的規範の中に押し込めようとする、恣意を感じるからである。「女性手帳」等と云う、個人の自由を国家が制御する魂胆をみせる噴飯もの手帳を押しつけるとか、やはり発想が国家管理社会を目指している。

 また、介護と云うフィールドにおいても、“在宅介護”なるシステムが、我が物顔にのさばっている。核家族社会は国策で生まれた家族形態だ。その結果、老老介護とか、行き場を失う要介護老人が現れ、社会問題化している。国策で奨励し、高度経済成長を続けたわけだから、そのツケを、再び国民に押し付けると云う“在宅介護システム”言語道断だ。特に、この“在宅介護”で、問題は起きないとしても、その介護で力を頼られるのが女性と云う悪しき伝統文化は、いまだ根強い。

 アホノミクスの言うところの「女性の活躍」とは、上手いこと女性の労働力を活用しよう。しかし、子供は、若くて元気なうちに生んで貰わないと困る。そして、出来たら、在宅介護で、最後のご奉公をして貰えば、それが最高だ。筆者の目から見ると、アホノミクスの「女性の活躍」が、一連の政策を関連付けてみた場合の感想である。女性の尊厳どころか、侮蔑と酷使の連鎖ではないか。橋下徹の慰安婦問題における最低発言を、たしなめる資格があるかどうか、甚だ疑問だ。少なくとも、アホノミクスの女性活用を考えた連中は、橋下徹と、結果的に同根である。おそらく、声高々に叫ぶ自民党系の女性議員の多くは、根源的意味さえ理解していない。視野狭窄と言っていい。まぁ、マスメディアの連中も、識者と呼ばれる奴らも、似たりよったりだが…。

子どもが減って何が悪いか! (ちくま新書)
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農地接収の野望・成長戦略第二弾 農民から農地を召し上げ法人化、企業参入そして・・・

2013年05月18日 | 日記
日本農業の真実 (ちくま新書)
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●農地接収の野望・成長戦略第二弾 農民から農地を召し上げ法人化、企業参入そして・・・

 安倍内閣の経済政策の3本目の矢・成長戦略の第二弾が出た。
『設備投資:1割増、 文化輸出:63億から163億、 インフラ:10兆から30兆、 食料輸出:4500億から1兆円、 6次産業化:1兆円から10兆円、 大学世界ランキング100位以内:2校から10校、 訪日外国人:800万人から2000万人』
早い話がこれもある、あれもあったの印象だが、インフラ輸出はトップセールスが言いたい為に、原爆ではなく、原発を輸出した記憶が消えないうちに手柄を自慢しておきたいだけだろう(笑)。作文では駄目だ、実行しないと、と言いながら、あまり出来そうのない目次が並んでいる。

 もっとも、今回の成長戦略第二弾は目玉(企業特区構想)を温存した形跡があり、第三段に乞うご期待の印象もある。おそらく、アホノミクスの好感度を維持する為に、小出しにする戦術のようだ。(6月に三弾目)しかし、今回にも一つだけ、非常にリスキーな戦略が埋め込まれている。それが農業の6次産業化による成長である。これは「農地の集約化」であり、TPPの真の姿は、農業分野の聖域を徐々に破られる運命である、と白状しているようなものである。また、この市場原理や合理性の追求から、合法的な外観は見せるだろうが、農家が農地を手放さざるを得ない方向に導こうと云う罠である。市場原理主義とか、企業の利潤追求の様を観ていると、市場原理主義とかグローバル企業の欲望は、資本主義の基本概念まで破壊する思考が強いようだ。

 その飽くなきグローバル企業の食欲を満たす事のみに終始したアホノミクスの推進者である安倍晋三は、奇妙なことにウルトラ右翼の心情の持主で、グローバル世界に反旗も掲げている。市場原理に委ねる経済やマーケットが、如何に国境を無力化させるものかに気づいていない。この滑稽なあべこべの方向性は、国粋的政治思考を持ちながら、国家の再生を市場原理主義者に委ねたために、テクニカルに逆方向に走る結果になっている。農業の6次産業化における「農地の集約化」は国家が召し上げるのなら国粋主義にマッチするが、民間法人化しようと云うのだから、その先にはTPPによる参入障壁の議題にされ、集約農地が外資のものになるリスクを潜在的に持ってしまった。安倍と極めて蜜月の読売新聞は早速、農地集約を急げとぶちあげている。

≪農業の成長戦略 「所得倍増」へ農地集積を急げ
 一層の市場開放に備えて、日本農業をどう再生するか。小規模農家から生産性の高い大規模営農へ、転換を促す施策の実効性が問われよう。
 安倍首相は、成長戦略第2弾の柱として「攻めの農業」の実現を打ち出した。「農業の構造改革を今度こそ確実にやり遂げる。農地の集積なくして、生産性向上はない」と述べた。改革の方向性は間違っていない。
 目玉となるのは、首相が「農地集積バンク」と呼んだ新たな農地仲介制度である。農林水産省が早期導入を目指している。  現在、農地売買などを行っている都道府県の農業公社に強い権限を与え、農地を管理する機構に衣替えする。機構が小規模農家などから土地をいったん 借り上げ、大規模化を目指す農家や農業法人に橋渡しする仕組みだ。
 耕作せずに放置されたままの放棄地は20年で倍増し、滋賀県全体とほぼ同じ規模にまで拡大した。深刻な状況といえる。  焦点は、新制度が大規模農家の育成につながるかどうかだ。
 借り手が見つからないと機構が農地を丸抱えすることになり、その間も、機構は農地の貸し手に賃料を払い続ける必要がある。農地を維持管理し、用排水路を整備する費用もかかる。
 財政負担は年数千億円と見込まれている。仲介がうまく進まなければ、巨額の国費を投入するだけで終わりかねない。
 借り手を確保するには、企業などの新規参入を後押しする政策が不可欠だ。集約しやすい優良農地を仲介することも求められる。
 農地の賃貸や売買の許可権限を持つ農業委員会を見直さないと、農地集積の支障となろう。
 農業を成長戦略と位置付ける以上、農水省はメリハリの利いた制度設計を行い、農協などの既得権に切り込んでもらいたい。  首相は「10年間で農業・農村の所得倍増目標」を掲げたが、効果的な施策をテコに農業従事者も努力しないと高いハードルだ。
 自民党がコメ農家などを対象とする所得補償制度を拡充し、農地を維持している全農家に補助金を支給する制度を検討していることも問題である。
 零細農家でも補助金をもらえるなら、農地の出し手は増えまい。農地集約の方針に妨げとなる政策は再考すべきではないか。
 農地の規模拡大は長年実現できなかった。環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加をにらみ、改革を加速しなければならない。≫(5月18日付・読売社説)

 読売は最後の方で馬脚を現している。
≪農地売買などを行っている都道府県の農業公社に強い権限を与え、農地を管理する機構に衣替えする。機構が小規模農家などから土地をいったん 借り上げ、大規模化を目指す農家や農業法人に橋渡しする仕組み≫
≪借り手が見つからないと機構が農地を丸抱えすることになり、その間も、機構は農地の貸し手に賃料を払い続ける必要がある。農地を維持管理し、用排水路を整備する費用もかかる。≫
この農地集約の賃貸料と維持管理には年数千億円かかる。役人の介在も見逃せない。最終的には“民で出来ることは民で”の話になり、TPPと相まって外国企業の参入の方向が生まれるだろう。その先は、モンサント農薬!この一言で充分だろう。

プーチン 最後の聖戦 ロシア最強リーダーが企むアメリカ崩壊シナリオとは?
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3党合意などは反故 スクープなのか安倍首相の「消費増税は白紙」長谷川幸洋コラムより

2013年05月17日 | 日記
知らないと恥をかく世界の大問題4 日本が対峙する大国の思惑 角川SSC新書
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●3党合意などは反故 スクープなのか安倍首相の「消費増税は白紙」長谷川幸洋コラムより

 益々、御用ジャーナリスト化する長谷川幸洋氏が、14日に安倍首相と会食したらしい。その席上で、「消費税はどうするんですか」と同氏が尋ねたら、「まったく白紙」との回答を得たと云う。勿論、この首相の言葉イコール「消費増税先延ばし」と云う解釈をするわけにはいかないが、少なくとも野田佳彦との「3党合意」など、歯牙にもかけていない様子が窺える。このような会食の機会があったのなら、ジャーナリストである筈の同氏であれば、W選の話を聞かないわけがないだろうが、その話題にコラムは触れていない。

 読めば読むほど、提灯度が増してゆく同氏のコラムだが、アベノミクスの第一の矢「金融緩和の矢」は天高く打ち上げられ、戻って来ないそうである。問題は同氏が指摘している通り、第三の矢・成長戦略に尽きるだろう。同氏は、市場原理主義の信奉者なのだから、徹底的規制緩和が盛り込まれるかどうかに焦点を絞っている。問題は、この産業競争力をつけようとする悪あがきが、国権乃至は企業権が、人権の上に位置すると云う、反民主的思考を惹起する問題なのかには、目が向かないようである。いずれにせよ、アホノミクスの第三の矢・成長戦略が、今日正式に判ったら、ズタズタに批判してやろうじゃないか。


いよいよ3本目の矢「成長戦略」が動き始めた!
  アベノミクス成功の鍵を握る『消費税増税の延期』を安倍首相に聞いた

 いよいよ景気回復傾向がはっきりしてきた。内閣府が発表した2013年1~3月期の成長率は実質で前期比0.9%(年率3.5%)、名目が 0.4%(同1.5%)成長である。内訳をみると、個人消費の伸びが目立つ。  
 平均株価は15000円台を突破した。株高効果が次第に消費者に及んで、自動車や外食、高級品などに財布のひもが緩んできたのは間違いない。やがて夏の ボーナスが出ると、明るい雰囲気はさらに広がるのではないか。  
 日銀の金融緩和に続いて、2013年度政府予算も成立した。アベノミクス第1の矢と第2の矢はすでに放たれた。とくに第1の矢(金融緩和)は上手くいき すぎて、天高く飛び出した矢はもはや姿も見えないくらいだ。

 「転向」し始めたエコノミストたち
 株高が日本経済に悪影響を及ぼす訳もなく、これまでアベノミクスに批判的だった経済学者やエコノミストたちも最近、バタバタと「転向」する例が目 立っている。「いつまでも批判していても商売にならない」と思ったに違いない。  
 学者やエコノミストというのは、そこそこ名が売れていれば、必ず講演に声がかかる。そこで「アベノミクスはだめだ」なんて言ったって、聞いている聴衆 (企業経営者が多い)のほうがみんな株で儲けたりしているのだから「この先生は何を言ってんだ」という話になって、たちまち商売上がったりになってしまう のだ。  
 論より証拠。現実を無視した空論を吐いていても、世間からそっぽを向かれるだけだ。
 その点、新聞は感度が鈍い。なぜかといえば、新聞記者というのは読者の反応を意識して記事を書いていないからだ。私も新聞記者のはしくれだから、 よく分かる。別に読者の現実感覚を無視して記事を書いたところで、自分の給料に響くわけではない。  
 読者やスポンサーの気持ちを気にするのは、販売や広告の仕事。「オレたちは天下国家を語るんだ」なんて胸を張っていれば、済んでしまうのである。だから 政権が正しい政策を展開しようがなんだろうが、とにかく「政府にケチをつけるのが仕事」みたいな話になる。  
 そう考えると、ケチつけに終始している一部の記者たちより、世間の感覚を気にして転向した学者やエコノミストたちのほうが、よほどマシかもしれない。言 論市場でもマーケットが機能している証拠である。
 それはともかく、本題に戻ろう。

第2弾は「農業改革」
 さて、そうなると次の焦点は第3の矢、すなわち成長戦略の中身、それと消費税の扱いである。はっきり言って、ここが正念場だ。金融緩和と財政出動 というマクロ政策は、あくまで目先の景気刺激策にすぎない。日本経済を本当に安定成長軌道に乗せられるかどうかは成長戦略、なかでも規制改革にかかってい る。  
 成長戦略について、先に安倍晋三首相は待機児童対策など働く女性を支援する政策パッケージを発表した。これは首相自身が言っているように、第1弾にすぎ ない。このコラムが公開される17日には安倍が都内で講演し、その中で第2弾として農業改革が打ち出される見通しだ。  
 首相はすでに林芳正農相に府省横断の「農業強化本部」の設置を指示した。「本部」というのは、政府の審議会である産業競争力会議や規制改革会議と違っ て、首相自身が本部長、閣僚が本部員を務める政治主導の組織である。
 こういう舞台を設けたところに政権の本気度が表れている。当初は農業改革も産業競争力会議や規制改革会議が舞台になるとみられたが、もう一段、政 治的に格上の本部を作って、そこで基本方針を決める仕組みにした。農業の既得権益勢力がそれだけ強力であるからだ。  
 有識者たちが集まっていくら議論してみたところで、最終的には政権が政治的に決断して実行しなければ、実際には何も動かない。そのために首相をトップと する本部を作って「最初からトップダウンで議論するぞ」という仕組みにしたのだ。  
 具体的中身は講演を聞いてみなければ、分からない。産業競争力会議では、林農相が農地を集約して借り受けし企業に貸し出す新しい仕組み(仮称・県農地中 間管理機構)などを提案(http://www.kantei.go.jp /jp/singi/keizaisaisei/skkkaigi/dai7/siryou09_1.pdf)
したが、首相講演で新機軸が出てく る可能性もある。いずれにせよ、ここは注目だ。

「まったくの白紙だ」  
もっと大事なのは消費税の扱いである。野田佳彦政権での3党合意によって、消費税は2014年4月から8%に、15年10月から10%に2段階で 引き上げるスケジュールが一応、決まっている。ただし実際に引き上げるかどうかは、安倍政権次第である。  
 私は消費税引き上げを延期すべきだと思う。増税はせっかく立ち上がってきた景気にマイナスだ。景気が良くなれば、必ず税収は増える。企業の業績が良く なって法人税が増えるからだ。まずは景気の腰を折らないことが最優先であり、増税は税収の様子を見極めてからでも遅くはない。  
 安倍政権の消費税引き上げに対する姿勢をひと言で言えば「白紙」というに尽きる。菅義偉官房長官は16日の会見で「現時点で予断を許すことはない。しっ かり経済政策を実行して(経済が)軌道に乗るようにしたい、というのが現時点の考え方」と語っている。
 この点を私は14日夜に安倍首相と会食した際、首相本人にも確認した。  
 官房長官が語ったように、公になっている政権の基本方針だから書いてもいいだろう。安倍に「消費税はどうするんですか」と聞いたら「まったく白紙」とい う返事だった。念のため、再度「まったくの白紙なんですね」と確かめたら、安倍は「まったくの白紙だ」と言った。  
 この言葉をどう受け止めるか。そこは読者の自由だ。私自身の考えは、繰り返すが「増税は延期すべきだ」である。≫(現代ビジネス:ニュースの深層:長谷川幸洋)

安倍政権と日本政治の新段階 新自由主義・軍事大国化・改憲にどう対抗するか
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「金融相場の宴」 ドンチャン騒ぎの後、損をするのは誰か?世界同時金融緩和と株高

2013年05月16日 | 日記
鳩山由紀夫 孫崎享 植草一秀 「対米従属」という宿痾(しゅくあ)
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●「金融相場の宴」 ドンチャン騒ぎの後、損をするのは誰か?世界同時金融緩和と株高

 経済のグローバル化が、国境という概念を無視して世界中を走り回っているのが、現在の「ヒト・モノ・カネ」の動きと言える。しかし、その中でも“カネ”は“ヒト、モノ”を置き去りにする速度で、その関係性すら危うくする勢いになっている。そもそもカネは無人格で、色も臭いもついていない。ゆえに、ヒトやモノ以上に暴走しやすい性格を持っている。このカネが、ITと云うテクノロジーに出遭ったことで、通商の利便の為のカネが、通商を凌駕し、独立してしまった感がある。

 おそらく、そのような土壌が、金融経済とか金融工学などが花形な学問となり得たのだろう。しかし、以下のロイター記事では、世界的金融緩和は「世界経済が回復するまで」続くだろう、と語っている。そして、その時期は、まだ先だと云う認識も持っているようだ。しかし、筆者の考えは違う。どこが違うか、“世界経済の回復”と云う時期が、このままの流れだと、永遠に訪れないと云う帰結の違いだ。ついに日経平均は15000円に到達した。まだまだグローバルマネーの勢いは衰えそうにないそうである。株式市場の好調と国債市場不調こそが、資本主義経済の根底に問題が生じている事を伝えている。そして、なによりも、カネを動かすことで利を得る経済の跋扈は、通商経済の限界おも示している。

≪ 「金融相場の宴」たけなわ、日本株に流れ込むグローバルマネー
  [東京 15日 ロイター] 「金融相場の宴」がたけなわだ。リスクオンの材料が特段出なかったにもかかわらず、欧米株高に円安も加わり、日経平均は約5年4カ月ぶりに1万5000円の大台に乗せた。 世界的な金融緩和によって膨張したグローバルマネーの流入が止まらないという。一方、日米金利が急上昇するなど資金流出の動きも激しい。足取りの重い世界経済を横目に、マネーの移動スピードは一段と速くなっている。

 <材料なき世界株高>

 海外市場で特にリスクオンの材料が出たわけではない。予想を上回る欧州企業の決算発表などはあったが、マクロ指標では5月の独ZEW景気期待指数が市場予想を下回るなどネガティブ材料も目立った。しかし、マーケットはリスク選好の度合いを高め、欧州の主要株価指数の終値は5年ぶりの高値を更新。米ダウ.DJIと S&P500.SPXも 終値で過去最高値を更新するなど、欧米の株価は一段高となった。
 世界的な株高加速の原動力は、金融緩和によって生み出された過剰流動性だ。景気回復が鈍いことはネガティブ要因でもあるが、金融緩和環境がしばらく継続するという安心感にもつながる。物価が落ち着いていることも緩和継続予想を補強しており、グローバルマネーの勢いを加速させている。
 特に日本株には海外投資家のマネー流入がけん著だ。前日は米系証券の先物買いが話題になっていたが、15日前場の市場でも海外勢が好む主力大型株が相場をけん引。円安の後押しもあって、トヨタ自動車(7203.T: 株価, ニュース, レ ポート)は年初来高値更新、ソニー(6758.T: 株価, ニュース, レ ポート)は約1年10カ月ぶりに2000円大台を回復した。TOPIXコア30の上昇率は3.1%とミッド400の1.64%、スモールのマイナ ス0.52%を大きく上回っている。
 バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチが14日発表した5月のファンドマネジャー調査では、中国の景気見通しへの不安から、株式全体のオーバーウエート比率はネットで41%と、4月の47%から低下した一方、日本株への配分は7カ月連続で増加。ネットで31%のオーバーウエートと、7年 ぶりの高水準となった。
  「日本株は上昇率が高く、組み入れなければパフォーマンス競争で負けてしまうため、ゴールデンウィーク明けから再び海外勢の買いが強まっている」と三菱UFJモルガン・スタンレー証券・投資情報部長の藤戸則弘氏は指摘する。過熱感は日増しに強くなっているが、日経225オプション市場 では1万6000円のコールに大口買いが断続的に入るなど、一段の株価上昇を視野に入れた取引も増え始めている。

<マネーの「暴走」に警戒も>

 ただ、この流動性相場も金融緩和の「総本山」たる米FRB(連邦準備理事会)が金融緩和策の転換、いわゆる「出口」を本格的に視野に入れ始めたと市場が感じれば、ムードが変わる可能性がある。米経済は給与税減税の廃止など緊縮財政の影響が出ているが、一方で株価や不動産の価格上昇で資産効果が出始めている。「出口」はまだ見えないまでも少しずつ近づいているのは確かだ。
 FRBが「出口」に向かう時は失業率が低下し、米経済の足腰も強固になっていると予想されるため、マーケットが一気にリスクオフに向かう可能性は大きいわけではない。ただ、グローバルマネーが野放図に膨張し、それが縮小することになれば、一時的な混乱が生じる可能性もある。米FRBのバランスシートは約3.5兆ドル(約350兆円)とリーマンショック前の3倍以上に増加しており、生み出された過剰流動性も大きく膨らんでいる。
 みずほ証券シニアマーケットアナリストの青山昌氏は「為替市場のテーマは、これまでは日銀の金融緩和だったが、最近は米国の金融引き締め・景気動向に移ってきている」と指摘する。FXプライム取締役の上田眞理人氏は「ドル高相場が定着するか否かは、米国の景気回復の盤石性、特に雇用情勢にかかっている」と話す。
 このまま世界経済が回復するかはまだ不透明感が強く、金融緩和環境を背景とした「金融相場」はしばらく続く可能性もある。しかし逆に言えば、金融緩和緩和が続くのは世界経済が弱いからだ。グローバルマネーが暴走し、ファンダメンタルズを超えてまで株価を 押し上げれば、その後の反動は大きくなる。≫ (ロイターニュース 伊賀大記;編集宮崎亜巳)


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