FOOTBALL LIFE

~サッカーを中心に日々の雑感など~

『家族のかたち』

2005年05月04日 | Weblog
夫婦が出演してどちらが悪いか決めるという公開番組に、12歳になる娘のマーリーンと一緒に証言者として登場していたシャーリー(シャーリー・ヘンダーソン)は、司会者の言葉によってディック(リス・エヴァンス)が大きな花束を持っていきなりあらわれプロポーズしたことに動揺し、ノーといってしまう。

落胆しているディックにこのまま3人で暮らしたいというシャーリー。母娘を捨てて町を出て行った夫ジミー(ロバート・カーライル)の記憶が踏み切れない思いを残しているのだった。TV番組でシャーリーとディックのやりとりをみていたジミーはやがて突然戻ってくることになる・・・

いつもやさしく誠実なディックと何をしでかすかわからないという夫のジミーとの間で揺れ動くシャーリーの女心。そりゃあ、一緒に暮らすならディックの方がいいでしょと思いながら、悪っぽい雰囲気のジミーにも振り払えない魅力を感じるシャーリーにもそうかもねえと感情移入し。でも実の父親以上にマーリーンがディツクを好きということに温かい気持ちになりー。

ロバート・カーライルは好きで、これもそのために借りてきた。『フルモンテイ』、『カルラの歌』(だったか)『ビーチ』それからなんだっけ。題名は忘れたしまったなあ。この悪っぽい雰囲気というのが、彼の魅力でもあり悪役が出来る所以でもある。

ディックを対照的なキャラクターにしてその対比が鮮やかで両方を魅力的にしているところが面白い。血がつながっていなくても一緒に暮らせばそれが家族になるという、しかも温かい関係が築けるよという。吹き出したりジーンときたりして最後はほろりとして終わるというイギリス映画。後味よく見終えることが出来る。

『眺めのいい部屋』や『ハワーズエンド』や『エマ』のような格式と伝統を重んじる中のイギリスとケン・ローチ監督に代表されるようなそれをぶち壊そうというイギリスとどっちのイギリス映画もたまらなく好きなのだ。

この前からのイギリス映画好きがどうもプレミアリーグ好きにつながってきているんだなあとこのごろ思う。感覚的にも違和感がないというところがね。この映画に出てくるノッティンガムという町の名前で無敗優勝を誇ったノッティンガム・フォレストというサッカーチームが3部降格したという最近のニュースを思い出してしまった。