もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

3 016 池上彰「池上彰と考える、仏教って何ですか?」(飛鳥新社;2012) 感想3+

2013年10月22日 01時28分55秒 | 一日一冊読書開始
10月22日(月):

222ページ 所要時間 2:45      図書館
(107ページ 所要時間 1:20/115ページ 所要時間 1:25)

著者62歳(1950生まれ)。

前半で、日本仏教の概説・話題を整理。葬式仏教の弊を指摘。
後半で、仏教を生の哲学として再生する可能性について提案。答えは日本国内の仏教ではなく、インドのダラムサラに亡命政府を作って指導するダライ・ラマ14世への直接取材録を掲載することで、チベット仏教の精髄を紹介する。そして、多宗教(無神論ですら)とも共生できる生の哲学、生の心理学としての仏教の可能性を追求する。

俺は、仏教の本が好きなので、前半に関しては、正直読まなくてもかまわない内容だった。しかし、一方で俺はダライ・ラマ14世の大ファンである。以前、彼が来日して京都の精華大学で講演しているNHK報道番組を観て、落涙したことがある。今でもその時のビデオは手元にある。あれから随分経った。本書148-149ページの見開きにお元気そうなお姿が写っていて、東日本大震災の時、来日して被災地を慰問して頂いたことを思い出すとともに、日本に対して強い敬愛と慈悲の思いを持って頂いていることを知ることができて、素直に「有難いことだ」と思えた。今回の読書の良かった点は、まあその点だけだった。

勿論、池上さんの解説はいつも通りわかりやすいのだが、最近少しくどくなってきていると感じ始めているのも事実です。特に、こういう既知の部分では…。

本来、仏教は輪廻転生を前提に成立している。葬式ではなく、生の哲学・心理学であるべきなのだ!

・法王:日本人はもっと英語を勉強するべきだと私はいつも言っています。/特に、日本の若者たちは、英語の能力を身につければ、開発途上国で本当にすばらしい貢献ができますし、それによってもっと自信を持つことができるからです。略。小さな島国の中で縮こまって暮らしていては、人生に意義を見出すことはできません 笑。167ページ

・法王:仏教的観点からいうと、心には始まりも終わりもありません。死とは、ただ衣服を着がえるようなものなのです。私たちの肉体は古くなっていくので、古い身体を捨てて新しい身体をもらうわけです。/死の恐怖を軽減するために何よりも大切なことは、私たちが生きているこの人生を意義深いものにするということです。意義ある人生とは、他の人たちを助けるということであり、たとえそれができなくても、少なくとも他の人たちに害を与えるようなことことはしない、という実践をすることです。179~180ページ


※記録です:10月22日、何故か、アクセス400超えました。閲覧 411PV、訪問者 129IP 有難いことです。
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