もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

0064 河合敦「昭和の教科書とこんなに違う 驚きの日本史講座」(祥伝社黄金文庫;2009) 感想 2

2013年05月02日 00時37分08秒 | 一日一冊読書開始
5月1日(水):

時間も元気も無い状態で、半端な本の消化のためのつなぎ読書をした。元々期待していない。大体の内容を確認できればよいという前提で流し読み。

213ページ  所要時間1:15     ブックオフ105円

著者44歳(1965生まれ)。

文庫書下ろし。何の新鮮味も無い内容。歴史・日本史分野の売文屋さん。学者で無い著者に期待すること自体が間違いだった。内容陳腐。志操低劣。新しい振りはするが、既にどこかで聞いたことのある手垢のついた内容か、非常な瑣末主義に流れるかのどちらか。

著者は、邪馬台国畿内説で、纏向遺跡を邪馬台国(初期大和政権)と考えている。この点では、俺と100%一致している。新井白石以来300年続いてきた邪馬台国論争だが、ほぼ決着がついた、としか言えない。九州説に拘る人たちは、もはや勝ち負けではなく、現在の実証的、科学的成果としての邪馬台国畿内説を承認して欲しい。その上で、是非前向きに新たな史論・展望を共に開拓していってほしい。邪馬台国について、すでに陳腐化した位置論争を脱して、もっと王権や社会の有り様について詳しい研究成果を見せて欲しいと思う。初期大和政権は、遅くとも3世紀前半にさかのぼり、弥生時代に100年間食い込むことになった。

こういうはずれも折り込まないと、毎回全力読書では身がもたない。

目次: *コピペです。
第1章 あなたが教科書で習った歴史はもう古い(一人もリストラをしなかった名将・直江兼続/ 坂本龍馬が愛した「寺田屋」はニセモノだった ほか)
第2章 新発見でこんなに変わった古代史の常識(国宝に指定された「縄文のヴィーナス」ってなに?/ 縄文時代の土偶は、いったい何の目的で作られたのか? ほか)
第3章 発掘品から昔も今も変わらぬ人間模様が見える(食品偽装ならぬ古代の偽造兜の謎に迫る/ 源氏物語は、幕末の英雄が暇つぶしに読んだ本? ほか)
第4章 新たな調査研究が教科書を書き換える(知られざる織田信長の居城・岐阜城の謎/ 関ヶ原の戦いで西軍となって改易された大名のその後 ほか)
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