もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

10 008 高橋秀樹「父と子の中学受験ゲーム」(朝日新書:2007)感想3+

2021年02月15日 00時10分35秒 | 一日一冊読書開始
2月14日(日):  

226ページ     所要時間3:00     ブックオフ108円

著者52歳(1955生まれ)。山形県出身。早稲田大学第一文学部中退。放送作家。

2度目。前回は「 5 035 高橋秀樹「父と子の中学受験ゲーム」(朝日新書:2007:2007) 感想4 2015-12-09」。
次男の世田谷学園中学受験の話。長男は超進学校の武蔵中学・高校。
私立中学受験の大きな背景に「ゆとり教育公立学校教育を破壊した」とする。
読み物として読める。

5 035 高橋秀樹「父と子の中学受験ゲーム」(朝日新書:2007:2007) 感想4
2015年12月09日 02時05分14秒 | 一日一冊読書開始

12月8日(火):  

226ページ    所要時間 2:30      ブックオフ108円

著者52歳(1955生まれ)。早稲田一文中退。放送作家として「オレたちひょうきん族」「欽ドン!良い子悪い子普通の子」「さんまのSUPERからくりTV」「みのもんたの朝ズバッ!」などの作・構成・ブレーンを担当。

著者の長男を生徒野放し進学校の武蔵高校に通わせたあと、「さて次男の中学受験をどうするべえ」という動機で書きだされる。中学受験は小学4年からが適齢期らしい。何も最初からガリゴリやるためではなく、その辺から合う塾を捜し、合わなければ別の塾にするなどの試行錯誤をしていける余裕を確保しつつ勉強モードに入れる。

思春期真っ盛りで体もでかくなり超情緒不安定でかつ、入試レベルも重量級になる高校受験を回避できるという意味で中学受験はなかなかのお得感がある。その上、中途半端な関わり方は当然ご法度だが、子どもの受験に親が本気で関わって力になれる最後の機会でもある。著者は、次男の受験勉強の手伝いを、これ以上ない次男との遊びだと認知し、それを最高に楽しもうとしている。

次男は、難関桐朋学園はダメだったが、見事第二希望の世田谷学園中学に合格。親子ともに結果に満足納得している。本書前半は、父子の中学受験共同戦線の記録である。後半は、長男や次男の中学受験を通して感じた「ゆとり教育」をはじめとする教育改革・教育制度への疑問・問題定義であるが、随所にオヤジぎゃくをかまして書いてくれているので堅苦しさは感じない。ただ、現行教育制度化で私立中学受験が一般化する風潮自体は決して正常なことではなく、公立中学・高校の<荒れ>・<問題教師>など公教育がはらむ問題によるものであると厳しく指摘している。著者の教育制度に対する眼差し、感覚は極めて真っ当であると思った。ちなみに、著者は中高一貫校の受験の意味は、大学進学がこれだけ一般化してしまった時代にあっては。単純に難関大学への進学実績よりも、中高6年間を如何に充実した学生生活をゆったりと遅れることにこそあると考えているようである。

今、中学受験が熱い!と思う。

・ところで、子どもを積極的にさせるには、すべてのことを自分で決めたと勘違いさせることが必要だ。126ページ。

【目次】 受験日誌(受験校研究/勝負どころの秋/受験・合格発表)//縦から横から(実用知識/ちょっと考えてみよう)

内容紹介文:父親は、ある日、はたと、考えた。遊ぶのが大好きな小学生の次男は、どんな中学へ行けば、のびのび育つだろう?息子の性格を徹底的に分析し、現代の教育事情を調べ、首都圏の有名中学校に日参し、日夜研究する。試行錯誤しながら、ともに歩む、父と子のユーモラスな受験二人三脚記。
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