もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

200313 やまゆり園事件について 偏見や差別、被告だけじゃない=れいわ・木村英子議員 ※最重要提議!

2020年03月14日 02時50分04秒 | 考える資料
3月14日(金):  

我々は特別な異常者を作ることで、自分自身にもある異常性・差別心・偏見の存在を見ないで済まそうとする。(もみ)

朝日デジタル偏見や差別、被告だけじゃない やまゆり園事件判決を前に れいわ・木村英子議員
2020年3月10日 5時00分

 相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で利用者19人の命が奪われるなどした事件の判決が、16日に予定されている。元職員である被告の言葉をどうみるか。事件が繰り返されないためには――。重い身体障害があり、18歳までの大半を施設で暮らした、れいわ新選組の木村英子参院議員(54)に聞いた。
 ■施設で公園で、私も浴び続けた排除の視線 障害ある子の誕生、祝福される社会を望む
 《裁判で被告は「意思疎通のとれない人は社会の迷惑」「重度障害者がお金と時間を奪っている」などと語った》
 彼の言葉は心の傷に触れるので集中して公判を見ることができませんでした。施設にいたころの気持ちに戻っていくのです。
 同じような意味のことを施設の職員に言われ続けました。生きているだけでありがたいと思えとか社会に出ても意味はないとか。殺されていたのは私かもしれないという恐怖が今も私を苦しめます。
 私は生後8カ月のときに歩行器ごと玄関から落ち、首の骨が曲がる大けがをして重い身体障害を負いました。小学5年から中学3年の5年間を除き、18歳までの大半を施設で暮らしました。
 入所は親が決めました。私に医療や介護を受けさせたいという責任感と、施設に預けなければ家族が崩壊しかねなかった現実からです。私には24時間の介護が必要です。親は疲弊し、一家心中をしようとしたことも何度かあった。親が頼れるのは施設でした。
 やさしい職員もいましたが、私にとっては牢獄のような場所でした。施設が決めた時間に食事してお風呂に入って、自分の暮らしを主体的に決めることがない。食事を食べさせてもらえないことも。一番嫌だったのは「どうせ子どもを産まないのに生理があるの?」という言葉です。全ての施設がそうとは思いませんが、私がいたのはそういう施設でした。
 自由のない環境で希望すら失い決まった日常を過ごす利用者を見た人たちが、「ともに生きよう」と思えるでしょうか。偏見や差別の意識が生まれたとしても不思議ではありません。
 私は、被告だから事件を起こしたとは思えない。
 《事件に及んだ動機や真相は十分には解明されなかった》
 被告を罰しただけでは社会は変わらない。第2、第3の被告を生まないためには、子どものころから障害者とそうでない人が分け隔てなく、地域で暮らせる環境をつくることが必要です。
 私が望むのは、障害のある子どもが生まれたとき、「おめでとう」と言える社会。私は親から施設に捨てられた、歓迎されない命だという思いを抱いて生きてきました。歓迎されない命などない、と気づいたのは19歳で地域に出てからです。
 23歳で結婚し、息子を出産しました。不安だったのは、子どもをかわいいと思えるかでした。母に抱かれた記憶があまりない私は、母に対する愛情が持てなかった。でも出産した時は、子どもへのいとおしさがこみあげました。
 公園デビューをしたときのことです。息子と子どもたちが砂場で遊んでいるのを、車いすに乗った私が近くで見ていました。私が母親だとわかった瞬間、周りのお母さん方が自分の子どもを抱き上げて帰ってしまった。
 私と関わると厄介なことになるといった意識が働くのでしょう。本人たちは差別とは思っていませんが、あからさまな差別です。障害のある人とそうでない人を分けることによってお互いが知り合う機会を奪われることから差別は生まれます。社会から排除することそのものが差別なのです。
 地域で暮らして35年。福祉サービスは増えましたが、重度訪問介護が就労中などに公的負担の対象外だったり、移動支援が自治体により差があったり。普通学校への入学が障害を理由に認められない例もある。こうした課題をみんなで解決できたとき、障害のある子が生まれて「おめでとう」と言える社会になる。それが事件を乗り越えることになるのではないでしょうか。(聞き手・森本美紀)
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