もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

46冊目 湊かなえ著「告白」(双葉社;2008)  評価4

2011年10月16日 03時37分28秒 | 一日一冊読書開始
10月15日(土):

268ページ  所要時間4:30

速読失敗。昨年話題になった映画の原作。先生と中学2年生の闘いという設定にはやや無理感を覚えるが、14歳に引き下げられた少年法適用年齢を考えると仕方がないのか。捲くし立てるような羅列の独特の文体は、意外と読みやすい。著者35歳、やはり才能があるのだろう。同じ時空間を、登場人物によって、異なる心象風景として描き分け、それぞれを独自の作品として立たせて読ませるのは面白い試みだ。後半3編で少しずつ内容をスライドさせ、最後に大きな仕掛けを仕掛けて、とんでもない形で本当に爆発させてしまったのにはびっくり仰天した。
※渡辺修哉の母親のように子どもよりも自分の人生を優先する女性は、意外と多いのだろうか。俺も昔、そんな自分が一番大切という女性に会ったことがある…。
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