もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

121208-2 BS朝日で「八甲田山」(1977)を観た。感想4

2012年12月09日 02時21分55秒 | 映画・映像
12月8日(土):

 1902年(明治35年)の八甲田雪中行軍遭難事件を題材にした新田次郎「八甲田山死の彷徨」を原作に作られたずっと観たかった映画である。

 青森歩兵第5聯隊を率いる神田大尉(北大路欣也)も、弘前歩兵第31聯隊を率いる徳島大尉(高倉健)も立派な軍人だ。しかし、神田大尉は厳しい自然条件に備えることよりも、人事を優先し上官(三國連太郎)の介入への対応を優先した。徳島太尉は、あくまでも自然に対して謙虚であり、人事においても現地の住民の知恵と案内を優先した。厳しい雪山という大自然を前に対照的な姿勢で雪中行軍演習に臨んだ両者の結果が描かれている。

 ただ八甲田山での雪山撮影は過酷を極め、観ていて迫力は十分に伝わった。無事に演習を完遂した徳島大尉率いる弘前歩兵第31聯隊の人々も2年後の日露戦争黒溝台の戦いで全員戦死したという後日譚も感慨を残した。

 2:50の長編だが、やはり原作の緻密さには届かないのと、画面がすごく暗くて不鮮明なために俳優の顔の識別が難しかった。健さんの姿もあまり目立たなかった。
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