もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

196冊目 池上彰「新聞活用術」(ダイヤモンド社;2010) 評価3

2012年04月11日 01時22分02秒 | 一日一冊読書開始
4月10日(火):

251ページ  所要時間3:00

著者60歳(1950生まれ)。2007年4月から2010年3月まで約3年にわたる朝日新聞に連載された『池上彰の新聞ななめ読み』をベースに編集されている。

例の如く、興味深い内容の上に、大変読み易かった。NHK記者でもあった著者が、プロの目で新聞報道の味わい方と効用を説いてくれる。一々の話題に、繰り返し心魅かれるが、「覚えたい!」と思うしりから忘れていく自分の頭脳が恨めしくて仕方なかった。まさか、ノートをとるわけにもいかず、賽の河原に石を積み上げる如く、渚の砂浜に字を書くが如く、虚しさを噛みしめながら「まあ、面白いと思えただけ儲けものか?」と自分を宥めつつ読み上げた。

きちんと読んだのだから、沈殿した断片のいくつかが将来?少しでも役立ってくれたらいいなと思う。これは著者の責任ではなく、あくまでも俺の頭脳の劣化によるものである。

目次:
はじめに:新聞は「やる気のある人」が読んでいる
第1章 ニュース力を磨こう:誰もが知っている「サブプライムローン」の言葉の由来って?/「そもそも、なぜそのニュースが生まれたか」を知らせるのも新聞の役割/新聞を読んでこそ身につく「社会的常識」/専門用語には、読みとってほしい意味が隠されている/オバマ大統領はなぜ「黒人」なのか/新型インフルエンザは、あらゆる紙面をチェックして理解/制度の狙いは何か、新聞で読み解く/暗いニュースの中に一筋の光。勇気をくれる記事もある/コラム:政権交代で、「旧悪暴露」報道に期待
第2章 数字力を磨こう:日本の格差は広がっているのか/子どもの学力は本当に下がったのか/新聞は、「意外な結果」をトコトン追求する/日銀短観でどう景気を判断しているのか/扱う数字で興味深い事実あり/数字の独り歩きを新聞が指摘。目からウロコの記事
第3章 伝える力を磨こう:裁判員制度発足で表現に変化/臨場感を伝える日本語訳とは/見出しでわかる「誰のミスか」/エピソードでも、新聞によって大違い/書き手の苦労と勇気が伝わるこんな記事/視線か目線か。業界用語の基礎知識/説明したい相手で表現は変わる/社説に寄せられた、ハッとさせられる反論/テレビで感動、新聞で理解/コラム:ニュースばかりが新聞ではない―ある手紙(江角マキコ)
第4章 書く力を磨こう:重いテーマを読ませる工夫/就任演説の日本語訳を読み比べ/短文なのに読みごたえありの匿名コラム/1面コラムは名分の競演/読者の心を引きつける書き出し/洋数字と和数字の違い/おことわり記事で知る、「正確に書く」むずかしさ/短文で怒りを伝える「歌壇」コーナー/青春の一冊が名文を産む/コラム:往年の名記者に学ぶ
第5章 想像・推理力を磨こう:後期高齢者と自分が名指しされたら/読者に対する想像力を/わずか7行で大違い/歴史的意味こそ、新聞の読みどころ/小さな記事にも、興味深い情報が詰まっている/冒頭の書き方で、特ダネだとわかる/なぜ朝日新聞にだけ、記事が載らなかったのか/証言のウソを見抜く、裏付け取材
第6章 見せる力を磨こう:「異常事態」を伝える新聞写真/写真が語る、事件の別の顔/新聞とテレビ、報道の違いとは/新聞広告も、読み比べ&見比べてみよう/政治的広告を載せた英経済紙:/コラム:写真記者の立ち位置とは
第7章 発想・コミュニケーション力を磨こう:新聞のスポーツ記事で、世界情勢がつかめる/全国紙でも、地域のよって中身が違う/お正月の各紙の記事を比べてみよう/批判は結局、自分に返ってくる/ホームレス歌人(公田耕一)との、紙面上でのコミュニケーション/反論も紙面で展開/自社の報道を比較的に検証する記事
おわりに:人が支える新聞記事。苦労に報いる文章を

※こうして目次を打ち直しても、思い出せる内容は、約半分である…,とほほ…。

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