もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

188冊目 司馬遼太郎「項羽と劉邦(中)」(新潮文庫;1980) 評価5

2012年03月31日 07時05分33秒 | 一日一冊読書開始
3月30日(金):  すみません、明け方寝ぼけて入力ボタンを押し忘れました。

366ページ  所要時間8:45

1977~79年連載(著者54~56歳)。内容をある程度理解しようとすると、全く速読ができない。途中、何度か読み切るのを諦めかけた。一日の読書時間としては限界ぎりぎりの境目で、何とか最後まで到達できた。これだけ長く時間がかかると、始めに読んだ内容を、終りには忘れてしまっている感じで、何か虚無感を覚える。

それでも、印象に残った内容を、断片的にメモっておこうと思う。

*軍事的に圧倒的に強かった項羽の楚軍が天下を取れず、百戦百敗で弱体な劉邦の漢軍が最終的に天下を取った根本的原因は、全く明らかである! つまり、鴻門の会で劉邦の命を助けたことよりも、その後で項羽が<関中>の軍事的・経済的価値を認めず簡単に放棄してしまったことである。項羽が、守り難い四通八達の地である楚の彭城(現在の徐州)に本拠地を置き、いつ果てるともない各地の反乱鎮圧に出撃し続けている隙に、一度は、漢中と巴蜀に左遷された劉邦が、いとも簡単に<関中>を取り返し、本拠地を置いてしまった。これが、すべてだと言える。

*項羽に率いられる楚軍の戦いぶりの姿が、旧日本軍と重なって見えてしまった。

また、書けたら書きます。
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