もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

8 067 池井戸潤「ノーサイド・ゲーム」(ダイヤモンド社:2019)感想5

2019年07月18日 02時47分28秒 | 一日一冊読書開始
6月17日(水):  

402ページ       所要時間8:40        図書館

著者56歳(1963生まれ)。

日曜9時のドラマ第2回を見て、その原作として手に取った。結局、二日間、8:40をかけて一気に読み切った。素直に面白かった。

物語りの筋立て自体はとても単純である。話ができ過ぎていて「そないにうまくはいかんやろう!」とツッコミ箇所満載なのだが、とにかく話の展開のテンポが良く、とんとんとんと進んでいくのが気持ちが良い。涙が流れることはないが、適度に意外な展開(ドンデン)がちりばめられていて深くはないが楽しい気分にしてくれる。

痛快で典型的勧善懲悪・因果応報の物語りに気持ちよく浸ることができた。スカッとする。カタルシス。著者は稀代のストーリーテラー、読本作家、現代の滝沢馬琴と言えるか。著者の本が、少し昔の貸本であれば、大勢の借り手がついただろう。

「原作が面白いドラマは必ず面白い!」の法則で日曜ドラマはきっと面白くなると思うので最後まで録画する予定だ。

【目次】第1部 ファースト・ハーフ :プロローグ /第1章 ゼネラルマネージャー /第2章 赤字予算への構造的疑問 /第3章 監督人事にかかる一考察 /第4章 新生アストロズ始動 /第5章 ファーストシーズン /エピローグ
第2部 ハーフタイム :
第3部 セカンド・ハーフ :第1章 ストーブリーグ /第2章 楕円球を巡る軌跡 /第3章 6月のリリースレター /第4章 セカンドシーズン /第5章 ラストゲーム /ノーサイド

【内容情報】未来につながる、パスがある。大手自動車メーカー・トキワ自動車のエリート社員だった君嶋隼人は、とある大型買収案件に異を唱えた結果、横浜工場の総務部長に左遷させられ、同社ラグビー部アストロズのゼネラルマネージャーを兼務することに。かつて強豪として鳴らしたアストロズも、いまは成績不振に喘ぎ、鳴かず飛ばず。巨額の赤字を垂れ流していた。アストロズを再生せよー。ラグビーに関して何の知識も経験もない、ズブの素人である君嶋が、お荷物社会人ラグビーの再建に挑む。
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