私の日帰り散策

写真でつづる山歩き、ドライブなどの日誌です。
最近は ギャラリー巡りをしています。

歴史教室5月 たたらの里西播磨

2022-05-17 13:29:48 | 歴史探索
 5月17日(火)   天気:曇りのち晴れ   室温:23.4℃

 きょうは、公民館の歴史教室に出席しました。 今月は、元城郭研究室長・中川秀昭
さんの ”たたらの里西播磨” です。 先月の ”銀の馬車道・鉱石の道” つながりですが、
たたらも 意外と奥が深い…。  金月の出席者が多く、用意された資料が足りません。


    。。。。。。 たたらの里西播磨 。。。。。。。

1.「たたら製鉄(たたら吹き)」 とは
 ・砂鉄を木炭で 燃やすことで 砂鉄から鉄を取り出す 日本古来の製鉄法で、千年以上の
  歴史がある。
 ・たたら製鉄が 行われていた場所を 「鉄山跡」 と呼ぶ。 鉄山跡では、今も 鉄滓が
  多く見つかる。
 ・鉄滓は、砂鉄を溶かす際に、砂鉄に含まれれていた不純物が 溶けだして固まったもの
  一般には、「かなくそ」と呼ばれている。

2.播磨北西部に 製鉄遺跡が集中(宍粟市・佐用町に 200カ所以上
    ~播磨北西部は、古代より 「たたら製鉄」 が 盛ん~
 ・『播磨国風土記』(霊亀元年(715)頃)
  ・讃容(さよ)郡の条:産鉄記事、1カ所
   ・「鹿庭山」の「四面に 十二の谷有り。 皆、鉄生ふること有り。 難波豊前朝廷に
    始めて進りき。 見顕しし人は 別部犬、其の孫等奉発り初めき」。
   ※「鹿庭山」(現在の大撫山に比定)の鉄が 孝徳天皇のときに 初めて朝廷に貢進された
     こと、鉄を発見したのは 別部犬なる人物であったことである。
 ・宍禾(しさはほ)郡の条:産鉄記事、2ヶ所
  ・柏野(かしわのの)里:・・敷草の村。 草を敷きて 神の座としき。 敷き草と日ふ。
    此の村に山有り。 南の方去ること十里許に 沢有り。二町許なり。 此の沢に
    生ふる菅は、笠を作る最好し。 柂・杉生ふ。 狼・羆住めリ。
  ・御方(みかたの)里:・・・大内川、小内川、金内川。 大きなるは 大内と称ふ。
    小さきは 小内と称ひ、鉄生ふるは 金内と称ふ。 其の山に、柂・枌・黒葛等生ふ。

3.宍粟市・佐用町の製鉄遺構
 ・古代・中世の製鉄遺跡
  ・分布:主要河川や幹線道路に近い地点・・砂鉄・木炭の搬入、生産鉄の搬出に便利
  ・佐用町の主な製鉄遺跡
   ・大撫山周辺に分布
    ・坂遺跡(奈良時代、佐用町早瀬)、水谷C遺跡(佐用町長尾)、金谷中土井遺跡(佐用町金屋)、
     カジ屋遺跡(佐用町山脇)、水谷C遺跡(佐用町長尾)
   ・西下野製鉄遺跡(奈良時代初頭・8世紀初め、佐用町西下野)など 29カ所の製鉄遺跡が 判明
  ・宍粟市の主な製鉄遺跡
   ・安積山遺跡(平安時代末・宍粟市一宮町安積)、高保木製鉄遺跡(中世・千種町西河内・県指定史跡)、
    小野段林遺跡(中世・波賀町小野)、小茅野後山遺跡(中世・山崎町小茅野)
 ・近世以降のたたら製鉄遺跡
  ・宍粟市千種町:天児屋鉄山跡(西河内・県指定史跡)、荒尾鉄山跡(岩野辺・市指定遺跡)、
          高羅鉄山跡(河内・市指定遺跡)、鉄穴流し場跡(奥天児屋、森ノ上(市指定史跡)、
          笠ヶ谷、鍋ヶ谷)
  ・宍粟市波賀町:音水・万ヶ谷・赤西・カンカケ・広路の各遺跡
  ・宍粟市一宮町:樅ノ木・溝谷・阿舎利の各遺跡
  ・宍粟市山崎町:小茅野・野々隅等の各遺跡
   

4.なぜ、播磨北西部に製鉄遺跡が集中しているのか
 ・中国山地一帯に分布する花崗岩に由来する良質な砂鉄(真砂砂鉄)が豊富に採れたこと
  ※真砂砂鉄:花崗岩、花崗班岩など 酸性の母岩が風化したものの中に含まれる黒色で 光沢があり、
     硫黄、燐、チタンなどが 少ない 鉄の品位が高い砂鉄
  ※赤目砂鉄:閃緑岩、安山岩など 塩基性の母岩からできた赤褐色のもので、真砂砂鉄に比べ、
   不純物が多く含まれ、鉧(けら)より 銑(ずく)が作りやすい砂鉄
  ※宍粟の山の土は、花崗岩の風化した真砂砂鉄を多く含み、たたら製鉄には 最も適したもの。
   良質の砂鉄から生み出された 「宍粟鉄」(千種鉄)は、高い品質を誇り ブランド化し、
   備前の刀匠たちにも 珍重された。

5.たたら製鉄の四つの工程
 (1)鉄穴流し(かんなながし)
    山を崩し、砂鉄を含んだ土砂を水路に流し、比重によって 砂鉄と土砂を分離する
   
 (2)大炭・小炭焼
   
 (3)鉄づくり(たたら場)・・・炉を造り、砂鉄を木炭でもやす
  
    炉を造る粘土を元釜土といい        村下(むらげ)の指図のもと         四日目の早朝 炉を壊して
    できる鉄の質と量に大きく影響       砂鉄と木炭を追いくべしながら        約4トンの鉧を引き出し
    したので 土の選定は重要だった       三昼夜吹き続けた              冷却した。 この工程を一夜という。
 (4)割鉄づくり
    炉から取り出した鉧を小割にし、脱炭して 割鉄に仕上げる
  
    冷却した鉧は、どう場で大割り、      割った鉧は、刃金・歩鉧(ぶげ        鋳鉄ものとして出荷する以外の
    中割り、小割りして こぶしほど       ら・刃金より質が劣る鉄)、         銑は、左下場で 脱炭して 左下鉄
    の大きさにした              銑鉄(ずく)に 選別した           として 歩鉧と合わせて本場で均一な
                                               割鉄に仕上げた
6.天児屋(てんごや)鉄山遺跡(兵庫県指定史跡)
 ・所在地:宍粟市千種町西河内字新田
 ・操業期間:江戸時代前期から 明治18年(1885)
 ・江戸時代、千種は 徳川幕府の直轄地となり、天児屋鉄山は 幕府から許可を受けた千種屋などの
  豪商「鉄山師」により 請負運営された
 ・城跡を思わせる整然と積まれた石垣が残り、高殿(たたら)、勘定場(事務所)、砂鉄・炭小屋(材料庫)、
  山内小屋(社宅)など 複数の建物群で 構成されていた大規模製鉄施設の跡。
  最盛期(江戸時代後期)には、数十戸から百戸、数百人を超える従業者が 居住していたと推測される
  

7.荒尾鉄山跡(宍粟市指定史跡)
 ・所在地:宍粟市千種町岩野辺字荒尾・・たたらのふるさと 岩野辺(岩鍋)
 ・操業期間:江戸時代中期から、明治時代前期(推定)
 ・荒尾集落から 川沿いに 500mほど登った山中に 石垣が残る荒尾鉄山は、高殿(たたら)、
  勘定場、砂鉄・炭小屋、山内小屋などの複数の建物群で構成された製鉄施設
   天児屋(てんごや)鉄山遺跡に比べると やや小ぶりであるが、中央を幅2mほどの通路が貫通し、
   道の左右に作業の順序に合わせて 施設が配置されている
 ・鉄山跡の入り口に、嘉永2年(1849)の年期が入る地蔵菩薩の供養碑が建てられている
  
8.高羅鉄山跡(宍粟市指定史跡)
 ・所在地:宍粟市千種町河内字足谷口
 ・操業時期 不明。
 ・河内集落の北側高台に存在したと推定されるが、現在は 水田化していまい、正確な位置を推定できない。
 ・大坂の豪商住友家(泉屋)の分家手代で 泉屋真七郎が 現場責任者として、幕末に 天児屋、荒尾など
  複数の鉄山を運営していたという
  

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ルネッサンス・スクエアで 栃原敏子展

2022-05-16 13:56:53 | ギャラリー散策
 5月16日(月)    天気:曇り    室温:23.7℃

 きょうは、姫路市三左衛門堀西の町のギャラリー ルネッサンス・スクエアへ
”栃原敏子展 すべてのものは つながっている” を見に行きました。


 ギャラリー ルネッサンス・スクエアのHPによると
 5月の企画展は、神戸市在住の洋画家・栃原敏子さんの個展です。
 栃原さんは、「ニューヨーク近代美術館」に 画家として 名前が 登録されている作家で、国
内外で 幅広く活躍されています。 「人間愛」をテーマに、作品を制作されています。
 パネルの形にこだわり、人間味ある柔らかな線の変形パネルを使用し、画材には アクリルや
油彩、オイルパステルなどを用いて、柔らかな線と 優しい色で 温かい抽象画を描かれます。
 今回の展覧会は、当館では 2回目の個展で、大作・小品あわせて 約30点が 展示されてい
ます。 明るく 華やかに見える作品には、栃原さんの楽しさや 悲しさなど 強い想いが 込めら
れています。  ぜひ、会場で じっくりと 感じてください。
 

栃原 敏子(とちはら としこ)さんの略歴
 1946年 Manchurian(満州)に生まれる
 1997年 SOHO アートフェスティバル ファーストルック賞 受賞(ニューヨーク)
       ザ・ニューヨークパブリックライブラリーおよびMoMAにアーティスト登録
 2008年 ARTENIM南フランス国際アートフェア 公式入場券・招待券に 作品採用
 2009年 亀高文子記念-赤艸社賞 受賞(兵庫県芸術文化協会)
 2010年 ミレー晩鐘150周年記念展 招待(ルソー美術館/バルビゾン)
 2013年 “Arte del Sol levante nell’isola del Sole”
       (南イタリア~ミラノ巡回)
 2020年 栃原敏子展(岐阜現代美術館、’11年、’16年も)
 ●武蔵野美術大学 短期大学部 卒業



  ー すべてのものは つながっている ー
        栃原敏子 アーティスト ステイトメント
 この世に存在する全てのものは 根底で微妙に絡み合って つながっている・・・
 川、海、山、森、大地、空・・・・ それらがお互いに 必要とし 尊い命を育んでいる・・・
 耳を澄ませば 確かに聞こえる魂の声・・・
 花は 無心に蝶を招き・・・  蝶は 無心に 花を訪ねる・・・
 そこに 意図的なものがあるわけでもなく・・・ 自然にそうなっていく 自然の摂理・・・
 それが 自然御法則・・・
 

 
 


 
 
 
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ギャラリー ランズエンドで 渡邊亜紗子 個展 と・・

2022-05-14 15:14:42 | ギャラリー散策
 5月14日(土)    天気:曇り のち 晴れ   室温:25.4℃

 きょうは、姫路市南八代町のギャラリーランズエンドへ ”渡邊亜紗子 個展 土が
語り 土で語る”
 を見に行きました。 渡邊さんは、14・15日 シロトピア記念公
園で 行われる ”ひめじアーティスト フェスティバル” に 出展され、そちらへ行かれていま
す。 梅田さんも フェスティバルの実行委員会のスタッフなので、そちらへ行かれています。


《語りかける者》を テーマに 造形作品を創り始めて 十年以上が経ちました。
その都度 言葉にならない想いを 吐き出すようにして 出来上がった作品たち。
初期から 今までを ご覧いただける展示となります。
是非、お越しください。                 渡邊亜紗子
 渡邊亜紗子さんのHP 「陶の棲」 は <こちら> を。
 
 
 <渡邊亜紗子さんのプロフィール>
 1979年 横浜市出身
 2002年 武蔵野美術大学 工芸工業デザイン学科 プラスチィックコース 卒業
 2006年 愛知県立瀬戸窯業高校 陶芸専攻科 修了
 2008年 個展 「語りかける陶」、第61回 瀬戸市美術展 陶芸部門 優秀賞
 2009年 瀬戸市 新世紀工芸館 陶芸コース 修了、
       第43回 女流陶芸公募展 女流陶芸 新人賞
 2010年 個展 「棲みか」、 2013年 個展 「空っぽ ぬけ殻 ここから先へ」
 2014年 第50回 神奈川県美術展 工芸部門 特選、 2017年 個展 「窓に棲む」
 ・・・・・ 現在まで 毎年、グループ展や イベントなどに 出展






 ・ ・ ・  ・ ・ ・ ・  ・ ・ ・ ・  ・ ・ ・ ・  ・ ・ ・ ・  ・ ・ ・ ・  ・ ・ ・
 せっかくなので、ランズエンドを後にして シロトピア記念公園へ行きます。 きのうの雨で
地面が ぬかるんでいます。 ”ひめじアーティスト フェスティバル” は 去年は 中止だったので
久しぶりです。 受付に 実行委員長の円司さんが おられました。 円司さんは きのうのNHK
ローカルニュースに出ておられました。 梅田さんもおられました。 まず 渡邊さんの店に行
かないと・・・。 フェスティバル日は、木工、陶芸、金工などに 160以上が 出展。






 ・ ・ ・  ・ ・ ・ ・  ・ ・ ・ ・  ・ ・ ・ ・  ・ ・ ・ ・  ・ ・ ・ ・  ・ ・ ・
 フェスティバル会場をぐるっと 一周して 帰路につきます。 姫路城を見ながら 駅に戻りました。


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ギャラリー池川で 小林俊彦 油彩画展

2022-05-13 15:09:54 | ギャラリー散策
 5月13日(金)    天気:曇り    室温:24.2℃

 きょうは、揖保川町新在家のギャラリー池川へ ”小林俊彦 油彩画展” を見に行きま
した。  油彩画が 約30点展示されています。 まず 相生山手3の自家焙煎珈琲・ぶ
どうの木へ行って、モーニングをいただきます。 ギャラリー池川に、 ”龍美会展” の案
内状が置いてあったので、いただきました。 7月に ”龍美会展” が行われるそうです。


 離れには、横田京悟さんや 李銀京さんの絵が展示されています。 会場に 李さんがお
られ お話しすることができました。 李さんは 今年の姫路美術展で 美術館賞?を受賞さ
れました。 今回展示の小林さんに 支持されているそうです。 池川さんも お元気そう・・。
 きょうは、13日 金曜日ですが 悪いことは起こらず 思ったより いい一日でした。


 

<小林俊彦さんのプロフィール> たつの市在住
・絵画経歴
 第231回 フランス芸術家協会 ル・サロン 入賞
 第48回  近代日本美術協会展 東京都議会長賞 入選
 第68回  損保ジャパン美術財団賞 入賞
・所属団体
 フランス芸術家協会 開院、近代日本美術協会 委員・会員、日本美術家連盟 開院、
 三軌会 評議員・審査委員、三軌 Next Epoch 委員・会員、姫路美術協会 会員


   小林俊彦氏の公開展示に寄せて
                      三軌会 絵画部 審査員 横田 京悟
 小林俊彦氏は、10年ほど前から 水をテーマに創作活動を展開しています。
 私が 彼と活動を共にするようになったのは、彼が 国立新美術館で 開催される全国公募団体
 「三軌店」 に 出品するようになった2010年頃です。
 青年期から 様々なジャンルを描いてきた中で、彼は そのころから、生命の源、万物流転の
 根というべき 水をモチーフに 描くようになったと記憶しています。
 彼の水をモチーフにした作品は、ただ単に風景を切り取ったものではなく、自然の雄大な
 構図を作り上げ、水面に映る光と影の織り成す光景を 微細な技法で 繊細に表現し・・・・
 


 

 
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イーグレひめじで 木彫研究会 作品展

2022-05-12 14:11:36 | 歴史探索
 5月12日(木)   天気:小雨    室温:24.8℃

 きょうは、イーグレひめじへ行きました。 ”木彫研究会作品展” と 写真展をしていま
すが、写真展は 写真撮影禁止でした。 帰りに 山陽百貨店の美術画廊へ寄ると ”高松秀和
洋画展” をしていました。

 イーグレひめじの市民ギャラリー特別展示室では ”木彫研究会 作品展” をしています。
帆船模型のベローナ(イギリス)と ハーフムーン(オランダ)と 水墨画4点と 木彫作品が
100点以上展示してあちます。 木彫研究会は、安室東公民館で 毎月 第2・第4木曜日
の午前中に行われています。


 







 第1展示室の写真展を ちょっとだけ 覗きました。

 山陽百貨店の美術画廊では ””高松秀和 洋画展” が行われています。 精巧なタッチと
卓越した描写力で 花の生命力や存在感、風景の臨場感を写実的に表現する洋画家・高松秀和氏。
 5月18日からは、”当麻嘉秀 陶展” が行われます。


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