アナーキー小池の反体制日記

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#2819 異端横綱“輪島”死去

2018年10月10日 | 教育・文化・芸術・スポーツ
一昨日、大ズモー元横綱の輪島が亡くなりました。
メディアでは輪島の逝去を惜しむ声があふれかえっています。
ボクも大変惜しい人が亡くなった、と思っていてす。

でも彼が関取時代、その後の親方時代、メディアは輪島に対し大バッシングを浴びせていたことを忘れてはいけません。
スモー評論家、スモー専門記者をはじめとするメディアは、最初から最後まで輪島を批判していました。

それらの批判に輪島は「お前ら百年遅れてる」と一言言ってお終いです。
反骨心では輪島と同様なボクは「かっこいいな、頑張って旧弊を打ち破ろう」と輪島を応援したもんです。

50年も前に輪島はトレーニングにランニングを取り入れていました。
スモー界はケイコといえばテッポー、シコ、ブツカリ、スリアシなど、ケイコ場だけで完結していました。
ランニングや筋トレなど、とんでもない時代だったのです。

マワシを金色にした時も批判の嵐でした。
当時は黒か濃紺のマワシが当たり前の時代、金のマワシは派手過ぎる!と外野(スモー評論家、スモー専門記者をはじめ、メディア)がうるさかったのです。
輪島は「金色がダメだって規則でもあるの?」と平然としてました。

しこ名の問題は面白かったです。
外野は、本名でない“しこ名”にしなければならない、と圧力をかけ続けました。
輪島は「三役になったら考える」と言い、いざ三役になったら「大関になったら考える」と言い、いざ大関になったら「横綱になったら考える」と言い逃れをしながら、生涯 本名の輪島を通したのです。
最初から、新たなしこ名など付ける気が無かったんです。
痛快です。

14回の優勝をして引退し、親方になりました。
ところがなんとしたことか、その親方株を質に入れてお金を工面していたことがバレてしまいました。
輪島にとって親方株なんて高級時計と同価値で、質草にちょうどいい、なんて感覚だったのでしょう。

この件で、角界から追放されたのです。
内野(スモー協会など)も外野も批判一色でした。

・・・
時代の先を行く者は、いらぬ抵抗を受けるものです。
凡人は古い観念から脱却するのは難しいのでしょう。
先を読む能力が全くないのです。

ボクはスモーを取り巻く内外野が、批判一辺倒だったのが称賛一辺倒に変節するのが、可笑しいのです。
輪島、そういう意味でも偉大なスモー取りでした。

ご冥福をお祈りいたします。
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