アナーキー小池の反体制日記

世界中のひとが 仲良く助け合い ほほえみながら 平和に暮らしていくために (イマジン)

#2739 西日本豪雨災害(下)

2018年07月18日 | 災害と防災
今回の豪雨では川が氾濫し、多くの人が亡くなりました。
水没した家屋も膨大で、復旧に日時や費用がかかりそうです。

なぜ川が氾濫したのか?、想定外の雨が降ったからです。
2,3日間で50㎜を超える雨が降ったら、どこの河川も氾濫の危険性があります。
今回よくあれだけの氾濫で済んだ、と感心しています。

堤防はどんなに雨が降っても耐えられる、様には造られていません。
河川により異なりますが、50年に一度、100年に一度、150年に一度の大雨には耐えられないのです。
その想定以上の雨が降ったのですから、堤防の決壊は止むを得ない状況ではあるんです。

ただ近年の豪雨続きで、50年に一度、100年に一度、150年に一度の豪雨水量の見直しが検討されているんです。

このマチは石狩川に接しています。
石狩川のこの辺りは150年に一度の大雨までは耐えられる堤防が築かれているはずですが、この頃は50年に一度の大雨が精一杯だ!、とのニュアンスに変わっています。
石狩川の堤防が破れたら、このマチの中心部は5メートルの浸水、とハザードマップに記されています。
5メートルといえば、2階の天井まで水が来るんですから大変です。

堤防が破れなくっても、内水排除といわれる低地部の雨水を川にポンプアップして汲み出す能力を超えるほどの雨量ですから、低地の浸水は覚悟しなければなりません。

これだけの災害を予測してのハード面の備えは、無理があります。
堤防をかさ上げするとか排水機場の能力を上げるなどの方策はあり得るのですが、膨大な費用を要します。
費用対効果を考慮しなければなりません。

・・・
東日本大震災で津波の被害を受けたところで、高さ10mの防潮堤を張り廻らせたところがあるんです。
大きな壁になって港町なのに海が見えないのです。
そして、その海岸線は30mの津波が襲う可能性があるのだそうです。
一時の感情で造ってしまったのだろうけど、大きな間違いです。
防潮堤の高さはせいぜい2mか3mでいいのです。
それを超える津波が来るときは逃げるしかないのです。
ないしは高さ30mの防潮堤を日本全国の海岸線に張り廻らすかの選択になるのですが、結論は明らかでしょう。

ハード面整備より、災害が起きた時にいかに被害が少なくて済むような手立てを考えるのかが、おりこうさんの仕事です。

・・・
今回の災害で治水用のダムが大量の放水を行い被害を拡大させた、として批判を受けてます。
ダムは一定量の水がたまったら放水しなければなりません。
放っておいたら、ダムが決壊して甚大な被害を与えるからです。
ダムちゅ~もんはそんなもんなんです。

・・・
全国には溜池が20数万ヵ所あります。
近年、維持管理不足による決壊の危険性が言われていたんですが、今回の災害で懸念が現実のものとなりました。
溜池の管理者にきちんとした維持管理の徹底を申し立てなければなりません。

以上、西日本豪雨災害についてでした。
この記事についてブログを書く
« #2738 西日本豪雨災害(中) | トップ | #2740 火事場ドロボー »

災害と防災」カテゴリの最新記事