アナーキー小池の反体制日記

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#2056 アイヒマンの弁明

2016年08月30日 | ボクの思い・信条・理念
アドルフ・オットー・アイヒマン、若い人は聞いたことのない名前なのかも知れません。
ナチス・ドイツの親衛隊(SS)中佐でした。
ナチス政権による「ユダヤ人問題の最終的解決」(ホロコースト)に関与し、数百万の人々を強制収容所へ移送するにあたって指揮的役割を担いました。
戦後はアルゼンチンで逃亡生活を送りましたが、1960年にイスラエル諜報特務庁(モサド)によってイスラエルに連行されました。
1961年、人道に対する罪や戦争犯罪の責任などを問われて裁判で死刑判決が下され、翌年5月に絞首刑に処されたのです。

裁判の中で彼は容疑事実を認めたものの、上司の命令に従っただけなので自分に責任はない、と無罪を主張し続けたのです。
実際、彼はヒトラーの優性思想なんて信奉してはいなかったようです。
ただ彼は、職務には忠実で、命じられたことは几帳面にこなす、”有能な役人”でした。
国家に忠実で有能な役人、のはずだったアイヒマンにとって死刑判決は受け入れ難いものだったようです。

多くの人はアイヒマンの立場に置かれたら、アイヒマンと同じ行動をします。
周りを見回しても、95%の人がアイヒマンです。
なんら疑問を持たず、命じられたままに職務を全うします。
人道に反することであっても、法に触れることであっても、命じられたら職務に精励するのです。

大分県警でしたっけ?
警官が野党支援団体のある敷地内に無断で立ち入り、監視カメラを設置し盗撮しました。
公安警察がよくやる手段なのですが、その監視カメラを回収し忘れたため、犯行が明るみに出た、という何ともお粗末な事件でした。

県警ぐるみの犯罪ではないか、とも言われています。
でも県警本部長は、末端の署の刑事課の独断による犯罪と言い張ります。
ボクは、監視カメラの回収を忘れたことなどの状況から、県警本部長の言っていることが本当のように思います。
公安なら、そんな間抜けなことを決して起こしませんもの。

この間抜けな犯罪、電車内で女子高生のスカートの中にカメラを差し入れ盗撮する、のに勝るとも劣らない卑劣でハレンチなものです。
当然、関係者は懲戒免職がふさわしいと思うのだけど、どうも厳重注意で済ましたい意向のようです。
法の番犬である警察官が、法を破っちゃ~いけません。
当事者の警官は、アイヒマンのように”命令に従っただけ”と弁明するのでしょうが、アイヒマンは絞首刑になったのです。
皆、自分の頭を持っているのですから自らの行動には自ら考え責任を持たなければなりません。
そして、このような場合でも責任をきちんと負わせる社会を作らねばならないのです。

アイヒマンは弁明したけど認められなかったのです。
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