昨日は「ブルー・オーシャン論」のことを書いた。
フランスの経営学者W・チャン・キムとレネ・モポルニュの両教授によって提唱された経営学での理論で、同業との競争のない世界「ブルー・オーシャン」を創出することが、これからの成長企業に求められる経営戦略である。アップルが好例である。
先進国だけではなく、新興諸国の参入がふえる半導体業界は「レッド・オーシャン」である。任天堂がソニー、マイクロソフトと3社の間で繰り広げた熾烈な競争の世界「レッド・オーシャン」から、DSとWiiを開発して抜け出した。現在のDSとWiiは、かつての家庭用ゲーム業界での競争に直面するのではなく、次はなにを出すかという自社の製品の戦いになる。
専門家によると、おそらくことしのどこかでは新DSが出てくる可能性がある。すでに会社では開発の仕上げ期に入っているはずである。
「DSの保有者のほとんどは、携帯電話機を持っているし、PSPをはじめとした、他のゲーム機の保有割合も決して少なくない。iPodのような携帯音楽プレイヤーもそうだ。現在のユーザーは複数の携帯機を持っている。その中で、DSは今以上に活用され、重宝されていくには、コンテンツに充実だけではなく、さまざま利用方法が提供されなくてはならない」
(細川敦著「なぜ大人がDSにハマルのか?」ソフトバンク新書」
このような問題は会社では充分に承知であるはずだ。
昨日に続く任天堂論としたい。