足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

センチメントの悪いウォール街・・・石油、金が急騰

2008-01-03 13:40:48 | 株式

2008年のウォール街の幕開けは大幅な下落で始まった。

下落率はNYダウ平均が-1.67%で、1983年の発会(-1.86%)以来のことである。

ISM指数の製造業の数値(12)20071月の水準まで下落したことと、1211日の連銀FOMCの議事録の内容が発表され、景気の減速が継続している内容であったことから、リセッションの懸念が高まった。

12930日の次回のFOMCでの利下げ(0.25%)の確率が先物市場では100%になり、0.5%下げの確率も60%台になった。

本来なら株価は上昇してもよいところだが、市場のセンチメントはきわめて悪い。

一方、象徴的なのが原油相場の$100台乗せ(引けは$99.62)と金相場の史上最高値の更新である。金は$861.20で引けた。

石油は2001年の安値から5倍になったし、金相場はここ1年間で+30%になった。

原油相場はナイジェリアでの紛争、パキスタンでの暗殺事件など地政学リスクがいわれている。金相場はドル相場の下落懸念が材料だ。

注目されるのは20世紀が生んだ偉大な投資家といわれるビル・ミラーが、昨年第4四半期にポートフォリオのトップ10の内容を一部替え、これまで頑なに避けてきたエネルギー関連株に投資をした。昨年12月の公開討論会で明らかにしたが、具体的な銘柄には言及しなかった。これまでエネルギー関連に投資しなかったのは、石油の需給ひっ迫は一時的な現象とみていたが、見方を「構造的」ということにチェンジした。

注目される動きである。