足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

個別物色の人気が高まる

2007-03-18 18:22:53 | 株式

日米とも企業収益に関心が集まる時期に入る。

ウォール街では第1四半期の決算発表である。2006年第4四半期まで14期間にわたってフタ桁台の増益が続いたが、2007年第1四半期は大きく減速し、いまのところでは+4.3%というのがコンセンサスである。通期では+6.6%。

減速の大きなセクターはエネルギーと金融である。エネルギーにつては早くからいわれてきたが、ここへきてサブプライム問題が浮上し、サブプライムの融資専門だけではなく、関連の投資銀行への影響も懸念されている。

弱気筋は早くから業績の減速を問題にして、今年の相場には慎重姿勢をとってきた。強気筋は「これまで経営者の慎重姿勢で見通しは控えめで、必ずサプライズドがあった。第1四半期も+3%以上は増額される」と読む。足元はよいとしても問題は先行きの見通しである。明るいのはハイテクの経営者に「底入れ宣言」をするところが出てきていることである。

東京市場の方は3月下旬から見通しの修正が本格化する。次いで決算発表は4月下旬からである。2007年3月期は日経新聞の見通しでは+6.7%の経常増益。フタ桁台に修正されることは間違いないが、問題は2008年3月期である。コンセンサスは横ばいか微増である。

株価は日米とも上記の数字は織り込んでいる。

焦点は増額修正される企業にある。全体の増益率が鈍ると個別物色の人気がいっそう高まることになる。英語で言うストック・ピッカーズ・マーケットの出現である。