足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

IPO市場(新規公開)をみる

2006-12-13 17:08:32 | 株式

IPO(新規公開)市場が蘇ってきた。まだ安全運転の域を出ないが、初値形成が2日目というケースが散見されるし、公開後の値上がりで投資家の回転が効くようになってきた。

本日の2銘柄にも人気面では大きな差が出た。アドバンテッジリスクマネジメント(8769.HC)はIPO価格2万円に対して4万円買い気配で売買は成立せず、差し引き2万4800株の買い物を残した。公開株式数は23,000株である。理論株価を2万6000円とみたが、大きく乖離した。新しいタイプの保険代理店という目を引くビジネスモデルである。病気や怪我で長期にわたって働けなくなった人に保険で所得保障をする。契約に対して保険会社から長期的にコミションがはいるストックビジネスでもある。

プロパスト(3236.JQ)はIPO価格が62万円で公開株式数1万7330株と100億円の資金を吸い上げたが、65万円と穏健な初値形成であった。引けは72万6000円。都心を中心にマンション開発、活性化事業、賃貸事業を行うという時流に乗ったビジネスモデルだ。理論株価は240万円という随分と高い価格が出た。日経金融新聞によるとマンション開発は2007年5月期の販売380戸を3年後の2010年5月期には3500戸と9.2倍の目標を同社社長は語っている。目標が実現するなら理論株価は実現する。この日の出来高は36990株と発行株式数の60%近くになった。ロックアップは6ヵ月なので、大株主の売りではなく売買の回転率が大きかった。今月のIPO銘柄では成長性が期待できる大物のひとつである。

個人投資家の資金なのか、機関投資家の資金が出てきたのか、人気面では注目される。