野村證券金融経済研究所が4月から「ノムラ個人投資家サーベイ」を発表することになった。東京市場がウォール街に一歩近づくのに貢献するだろう。さすが野村証券である。
約11,500人のモニターを対象に相場の先行きをどのようにみているかを調査する。今回の調査では「上昇(日経平均が1000円~3000円上がる)」と答えたのが85.9%。
また3ヶ月後の株価見通しであるディフュージョン・インデックス(上昇-下落)×100は71.8%と強気である。個人投資家の市場シエアーが40%近くになり、その影響力が大きくなってきただけに、これから、この種の指標が先行きを読む上では大きな参考材料になる。ウォール街にはこの種の調査は古くからある。機関投資家、ニュース・レター、個人などを対象に数値を出す。強気が増えると「警戒」、弱気が増えると「楽観」というように逆張りの手法に使われている。そのひとつにUBS投資家楽観指数があるが、今年は1月が93、2月が80、3月が79と下がってきた。最近、相場が上昇をはじめた。数字の読みが当たる。
野村證券の指数は過去のデータがないので経験則がないが、これからはデータの蓄積でテクニカル分析の有力な指標になるだろう。
気になるのは3月の調査で個人の強気の水準が高かったことである。