昨日(3月31日)からグーグル(GOOG)がS&P500にされた。インデックス運用している機関投資家はポートフォリオに入れなければならない。そのためにグーグルは530万株の新株を発行した。株価は$390と前日比で+1.56ドル高。ゴールドマン・ザックスが引き受け証券になった。もし新株の発行がなく、機関投資家が市場から手当てしたら株価はもっと上昇しただろう。
今年に入ってからは「グーグル叩き」とでも表現できるような動きがあった。1月に株価は$475をつけたが、第1四半期の決算がアナリストの予想に達しなかったことを材料に売られ、米バロンズ誌の「株価は高すぎる。$257が適正株価」という特集で$332まで売られた。その後はおりにふれ批判的な見方が証券会社から出された。しかしここへきて人気は甦ってきている。昨日のニューヨーク株は安かったが、グーグルの株価の復調でインターネット指数は逆行高をした。年初来では-6.4%だが、ヤフーの-17%に比べると下げは軽微。
それでも年初来、ナスダック指数は+6%なので全体にはアンダーパフォーム(下回る)。
グーグルの注目点は公開以来、58.7億ドル(6900億円)の資金を市場から調達したのに、今回のファイナンスで20.7億ドル(2440億円)の資金をさらに手中にした。業績が好調でありキャシュフローも豊かであるのに、資金をいったい何に使うのか?
S&P社は今回の指数への採用に当たって「米国経済の象徴」という表現を使った。インターネット革命が第2ステージにはいったが、その先端を切り開く可能性が強い。4月相場のけん引役のひとつになる可能性が出てきた。グーグルの市場への挑戦がはじまった。世界のインターネット株人気にも影響を与えることが期待される。東京市場の目先の銘柄作戦のヒントにもしたい。