足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

「バリュー株?グロース株?」の議論はナンセンス・・この小型株が動意

2005-01-27 18:34:30 | 株式
ことし1月3日の本欄で、過去14年間にわたって1年たりともS&P500の成果を下回らなかった運用者、ビル・ミラーのことを紹介した。資産運用に当たっては「継続性」が、いかにたいせつであるかということを、教えてくれる。しかしそれは数字の上でわかっても実践するとなれば、神技に近い。
継続性で「すごいなあー」といつも思うのは、ヤフーの株価だ。1997年に公開以来、1対2の分割を10回した。公開時の1株の投資が現在では1024株になる。時価では5億円超。継続性がいかに大きな成果を生んだかを、如実に物語っている。われわれの「第2の金の卵」を求めての旅が、ことしもすでに始まっているが、行く道のりの先は長い。
ビル・ミラーに話を戻す。彼はレッグ・メイソンという投資銀行の投資信託部門の総責任者であり、自らも「バリュー・トラスト」を運用する。そのファンドの成果は初めに書いた。彼はイーストマン・コダックもアマゾンもネクステル・コミュニケーションにも、投資する。銘柄の選択の幅は実に広い。
私が好きな彼の言葉の一つに「バリューかグロースかの違いは、運用者の判断基準にあるのであって、銘柄を区分するためにあるのではない。バユー投資家は判断の基準の重点をバリュー分析に置くし、成長株論者は利益成長に重点をおいて銘柄選びをする。バリュー分析に力点を置かないだけだ」
昨年末以来、注目してきた小型株の一つに、住友チタニウム(5726)がある。金属チタンは同社と東邦チタニウムの2社。しかもその製品は航空機、戦車、石油精製など付加価値の高い分野に使われる。製造が難しく、市況の変動が大きかったので、参入障壁が極めて高い。欧米の航空会社が新機種の生産ラッシュに入り、米国の軍需予算は膨れ上がるし、中国、中東、ロシアでの石油関連投資はうなぎのぼりに増える。ことしは製品価格がすでに33%上昇。
住友チタニウムの業績は大きく成長する。外人の持ち株比率が増加してきている。
ことしの出世株の一つとみる。