Credo, quia absurdum.

旧「Mani_Mani」。ちょっと改名気分でしたので。主に映画、音楽、本について。ときどき日記。

ブラームス「ピアノ協奏曲第1番+ピアノ四重奏曲第1番」ラトル+バレンボイム+BPO

2010-09-12 05:36:53 | music
Piano Concerto No 1 / Piano Quartet No 1 [DVD] [Import]

Euroarts

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ブラームス「ピアノ協奏曲第1番+ピアノ四重奏曲第1番(シェーンベルク編曲版)」ラトル+バレンボイム+BPO(DVD)

2004年のベルリンフィル「ヨーロピアンコンサート」の模様を収めたDVD。アテネの野外劇場(ヘロデス・アッティコス奏楽堂)での、青空の下開放感あふれるライブ。

なにしろときおり鳥のさえずりが聴かれるし、演奏者の譜面が風でめくれそうになるし(笑)
お客さんも石造りの半円形の急斜面ベンチ席にクッションを敷いてぎっしり。あのクッションは何枚あってどこが所有して普段はどこに収納されているんだろう??とかいらぬことを考えてしまったりする。
演奏の背後に写るお客さんも野外なせいかときおり隣の人とひそひそ話してる人もいて、なんか開放的。

でも録音はしっかりしていて、バランスもよくかっちりミックスされている。画面の開放感と音のよさがミスマッチで最初はとまどってしまう。
そのうえ曲もよりによってブラームスでしかもピアノコンチェルトのしかも1番という(笑)重厚な曲想はまたこの野外の開放感とはなんともミスマッチなんだよねーー

そのミスマッチのめまいに慣れてくると、演奏はなかなかよいと思う。カメラも結構台数があるようで、いろいろなアングルから演奏者や会場風景に迫る。演奏者はみな生き生きとしてよく歌う。こういう生命感があるよね欧米のオケって。全体の調和の中でも個人個人がはっきり主張し生きているという感じ。

バレンボイムのピアノは他と比べてどうかはわからないが、抑制のきいた手堅い演奏かな。1楽章の長い長いオケテーマのあとにそっと入ってくるピアノが好きですね~。


シェーンベルク編曲版のほうは、ものすごく久しぶりに聴いたので、ほぼ初くらいなもんですけど、なんというか、かなり華々しい曲に仕上がってますねー
たくさんのパートが大体常になにかしらやっているというイメージで、楽しめるのだがちょっとせわしない感じもなくはない。
ブラームスらしい静謐な瞬間ももっとあっていいのかもしれない。
もともと室内楽編成なのでモチーフの素材としては少なめなんだよね。それを大編成で使いまわすので、音数が多いわりにあまり多層な感じにはならないのもちょっと物足りない点。

演奏は、指揮者のラトルが暗譜で指揮台なしで振るので、その動きがもはやダンスの域なのが面白い。管も弦も早いパッセージをカリカリときっちり合わせて出してくるのはさすが。やっぱりうまいよなーベルリンフィルは。



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