Credo, quia absurdum.

旧「Mani_Mani」。ちょっと改名気分でしたので。主に映画、音楽、本について。ときどき日記。

TWIN PEAKS the Return 第3章超ネタバレメモ

2018-02-07 01:33:00 | TWIN PEAKS
WOWOW字幕版 第3章2017.8.

(記憶で書いているので時系列には自信なし)

で、
ここから先は完全なる超ネタバレです!!

**********

宇宙みたいな背景に、ノイズとともにガタガタ揺れまくるクーパー。
多分ニューヨークのガラス箱のところ。

コンクリートの建物の中階のバルコニー
色合いがいかにも異世界
外は大海原。
無音。

バルコニーに人が音もなく降ってくる。
立ち上がるとクーパー。
海を眺める。

バルコニーから窓を開けて室内へ。
瞼を縫い付けられたかなにかの女がソファーに座っている。
細かく切られ、コマ送りやリバースがかかったりしながら
継ぎ合わされたシークエンスがこの後続く。

女はクーパーの気配に気づき、なにかを訴えようとする。
が、声はかすかな吐き出すようなノイズ。
クーパーの手を触ったり、顔の輪郭を撫でてみたりと、ちょっと親密な感じがある。

常に無音。


いきなりドアを激しく叩く音が響く。
女はひどく動揺し、クーパーに静かにするように
「しーっ」ていうポーズで訴える。

ソファーの背後で電灯がつく。ヘンテコな機械のパネル?がある。
15と書かれている。
クーパーは異様にそこに惹かれて歩み寄るが、女が激しい勢いで阻止する。
ビンタとかまでしている。

その間ドアはずっとガンガン叩かれている。



女は手探りで部屋の奥に行き、クーパーを手招きする。
ハシゴを登り、天井のハッチを開ける。

外に出るとそこは宇宙空間。宇宙に浮かぶ小さい箱の上に女とクーパー。
箱には鈍い金属光沢のあるボイラーみたいな設備?があり、
女は意を決してそこに近づき、付いている大きめのレバーを倒す。

と、女に電撃ぽいものが走り、ぴょーーん!と宇宙空間に放り出されてしまう。
このぴょーーんな感じは、ローラがレッドルームで飛んでったのと同じ感じ。

慌ててクーパーが歩み寄ろうとするが後の祭り。
女は宇宙の彼方へ小さくなって消える。

呆然とするクーパーだが、宇宙に巨大な顔が右からゆっくりやってくる。
おお、これはブリッグス少佐じゃないかよ。。

少佐は「ブルーローズ」と言う。

*****

ハッチから元の部屋に戻るクーパー。
暖炉の前に別の女が座っている。
ゆっくりこちらを振り返る。
と、これはロネットじゃないか!
おばさんになったロネット。
(クレジットはAmerican Girl)

ロネット?は腕時計を見る。2:52が2:53に変わる。
と小さな電気スタンドが灯る。
そこにはあの壁装置が。
今度は「3」と書かれている。


一方悪いクーパーは荒野を車で疾走中。突如気分が悪くなった模様。
なぜかシガーソケットが意味ありげに映る。あと時計。2:52ころ。


部屋の方のクーパー。装置に接近すると、
バリバリッという音とともに装置に吸い込まれそうになる。
躊躇しているとロネットが立ち上がり、
「あなたがそこに着くとき、あなたはすでにそこにいる」
「急いだほうがいい、私の母が来る」
と例のリバースボイスで言う。
ドアをガンガンに叩く音継続中。

「母」?

クーパーが3に歩み寄ると、バリバリッといって装置のコンセントみたいな穴に2つに分かれて頭から吸い込まれる。
最後に両足の靴が引っかかって、靴だけ落ちて残る(笑)

一方悪いクーパーの方は、ヤバヤバな運転になった末に道路をはみ出し盛大にクラッシュする。
車が落ち着くとクーパーは無事だが嘔吐寸前顔。時計の針がピッと2:53になる。
シガーソケットを妙に見る悪いクーパー。
前にはレッドルームのカーテンの幻視。

(前回だったか、「木」が「253!!」と叫んでいたな。。。)

*********

一転郊外の住宅地。
Rancho Rosaの看板がある。
ある家のベッドルームに、ダギージョーンズと娼婦らしい女。

ダギーは左手が変らしく、手どうしたの?いや分からん。的な会話が。
女は金を受け取ると、シャワー浴びるわねって言って消える。
ダギーの左手にはよく見るとあのグリーンの指輪が。。。

ダギーは立ち上がり、派手な芥子色のジャケットを着るが、急にお腹を押さえて苦しみだす。
廊下を這い、別の部屋に行くと、
レッドルームのカーテンの幻視!
で、なんかやばそうなものを吐く。

ドンっ!!
と落雷のような音がして、
ダギーか消える。

シャワーしてた女がビビる。
ダギー?ダギー?大丈夫?

ここで悪いクーパー。
レッドルームカーテンの幻視に椅子に座るダギーの像が重なる。
時計とシガーソケットのアップの後激しく嘔吐。黒緑と黄色の混じったやばそうなものを大量に吐く。

レッドルームにはダギー。
「私に何が起こっている?」
「誰かがお前をこしらえたんだ。。」と片腕の男。
「ある目的のために。だがその目的は今達せられたようだ」

ダギーの左手がどんどん小さくなり「なんだこりゃ」。
あの指輪がするっと外れて床に落ちる。
ダギーが小さくなり、バヒュン!と黒い闇になり、
顔のあった部分から金色の玉が浮かび上がる。
ダギーの服も消え、代わりに変なもの、醜い塊?が浮かび上がる。
塊は金色の玉をぺっと吐き出す。
片腕の男が腕で目を覆う。
激しい光線!ソファの上には金の玉が。。
片腕の男は指輪とソファの玉を拾い、指輪をテーブルに置く。
(指輪を回収したということだろうか)

*****

ダギーがいた家の方では、、、
部屋のコンセントの穴が光り、穴から黒いモヤが二筋になって出てくる。
モヤは合わさって、黒いスーツを着たクーパーになる。
窓から差し込む縞模様の光が面白い。黒いモヤの影がちゃんとある。

女がシャワーから出てくると、汚物の横にクーパーが仰向け不動で寝ている。
実はダギーとクーパーはそっくりさんw
女は「あら?着替えたの?髪型まで違う、今までカツラだったの??w」とか呑気な感じ。

女はダギー(クーパー)を促して共に家を出る。
が、ダギー(クーパー)は靴を履いていない。(落としてきたからねw)
「何か忘れてない?」と女は聞くが、ダギー(クーパー)は無表情無反応でぼんやり。
女は呆れ顔でダギーの靴を取ってくる。

女はダギー(クーパー)にクルマの鍵を出すよう言うが、クーパーはぼんやり。
女がクーパーのポケットを探ると、鍵が。
と、それは!グレートノーザンホテル315号室の鍵ではないか!!

ダギー(クーパー)の車の鍵が見つからないので、女は自分の車にダギーを乗せて出かける。
と、すれ違ういかにも怪しいクルマが。
そこに乗っている男は無線で「今出かけたぞ、2人乗ってる。奴の車はまだある」と誰かに。

無線を受けた側はやはり車で、「わかった、奴が乗ってたら殺す」とライフル?を持ち出す。

ダギー(クーパー)の方は。。
女に話しかけられても無反応。途中「シカモア通り」の標識をマジマジと見る。
助手席で先ほどのグレートノーザンホテルの鍵をしげしげと見ている。
クルマがガクンと揺れた拍子に鍵を落としてしまい、屈み込む。

と、そのタイミングでさっきの狙撃男がファインダーを覗く。?1人しか乗ってないぜ(笑)

狙撃男は無線で「ジーン、1人しか乗ってないぜ」と伝える。
受けた方は「そうかじゃあまだ家の中だな。車に細工しとく」と。
ダギーの車の下にカチッと何かをつける。
まあ爆弾だろう。

それを向かいの家から少年が見ている。
ジャンキーな若い母親がいる。
母親は薬を酒で流し込み、119!119!と叫び、タバコに火をつける。いやーやばいわー。

******

悪いクーパーの方は。。
パトロールの警官か何かが来て、大丈夫か?と覗くと、うっとなり倒れこむ。
もう1人が無線で応援を呼ぶ「ガスマスクも頼む」。

*******

ここで森の夕暮れの光とともにツインピークス保安官事務所。
会議室のドアにはドーナツの絵とdisturb。
(do not disturbだなw)

室内にはホーク、アンディ、ルーシー。
机に書類を広げ、「なくなったものを探すらしい」

ここからの会話がもう最高に‪ツイン・ピークスである。
このメンツならではの混乱した会話!


で、突如登場するドクタージャコビ。
手製の装置にシャベルを5本吊るし、スプレーで金色に着色している。
足でスイッチを操作するとシャベルは移動し、又は裏返る。
なんなんだ。。。

この塗装を延々撮るところが、このシリーズのテンポ感なのよねw
映画はテンポ良くないとダメとか思ってる人はサヨウナラ(笑)

ジャコビが付けているマスクとか服とか靴とかも金色に染まっているところとか、
無駄にちゃんと考えてあるし。。

*****

さてここからが今回のハイライト?
ダギー(クーパー)(てか面倒なのでここからはダギーとだけ記す)は
女の車でカジノ「シルバームスタングカジノ」にやってくる。
女はクーパーに5ドル握らせ「助けを呼ぶのよ」といい、
you can go out nowと、ローラと同じセリフを言う。。

ローラの声が響く。

回転ドアにガツンガツンぶつかりながらカジノに入ったダギー。
案内に導かれるままに、5ドルをメダルに替える。
スロットのコーナーで、おっさんがプレイするのを見ていると、
777が出て、おっさんは「へろーおーー」と叫ぶ。

他の台を見ると、台の上に小さくレッドルームの幻が浮かんでいる。
その台でコインを入れてレバーを倒し「へろーおーー」と叫ぶダギー。
777(ジャックポットというらしい)が出てサイレン。コインがサザーッ!
うろたえるダギーだが、みると別の台の上にもレッドルームの炎が。。
(以下ジャックポット出しまくりにつき省略w)

髪型も身なりも末期的にみすぼらしい老婆が、ダギーに「出る台」を教えてもらい、
ジャックポット炸裂。狂喜乱舞する。

次から次へジャックポット出しまくるダギーをあたふたと追うフロアレディ。
(彼女はシリーズのプロデューサーのひとりSabrina S. Sutherland。)

(ところでこのカジノの看板?が妙に後付けっぽいので、後からCGだがなんだかで入れたんだろうw)


*****

FBIでは捜査官が集まり、どうやら議員がらみのロクでもない事件について話し合っている。
遺留品だか証拠品だかを順に写していくのだが、ロクでもない感をよく出しているw

話し合いが終わり、(我らが)ゴードンと(我らが)アルバートと新進気鋭タミーが残る。

3人はニューヨークのあの部屋の惨殺について話し合う。
(遺体の写真がリンチのアートワークのまんま。。)
わかったのは2人の身元だけ、ガラス箱を撮っていた映像には数フレームだけ人影が写っていたこと。

とそこに呼び出し。「ゴードン捜査官、クーパーから電話です」
「!」
皆で血相変えてゴードンの執務室へ走り、電話を取る。

デスクの背後の壁は巨大なキノコ雲の写真。
向かいの壁には多分カフカのポートレイト。

会話では電話の相手はクーパーなのか今ひとつはっきりしない。
クーパーはサウスダコタの刑務所にいるようで、「明日の9:00に話しに行く!」とゴードン。

電話を切ると、サウスダコタのブラックヒルズに行くぞ、夜明けに出発だ!
アルバート「マジかよ?」
ゴードン「これは無線では流せないのだ!」
アルバート「ラシュモア山見たいと思ってたんだ」
一緒に来い!と言われたタミーは目を白黒。

タミーにアルバートが語りかける
「存在の不可解な力は実に謎めいている。精神安定剤が必要だ」


一転して‪ツイン・ピークスのロードハウス。バンバンバーに出演しているのはカクタスブロッサムというバンド。
暗いC&Wか50sみたいなコーラス。

エンドロール。



****************

ドン・S・デイヴィス(ブリッグス少佐)とミゲル・フェラー(アルバート)追悼回。
どうもこのシリーズは去りし者の追悼という面もありそう。

まぶたを縫われた女は我らが裕木奈江。
Naidoという役名。
Naidoは「内道」という説あり。「外道」の対義。

裕木奈江のインタビューによると、Naidoの役名に託された意味をリンチに訊いたところ、
誰にも言わないと約束するなら教えてやるってことで、なので内緒ですとのことw


Rnacho Rosaは「ラスヴェガス郊外のこの住宅地のデヴェロッパー」ということだが、
実在する会社なのか?
冒頭に制作協力みたいなクレジットが毎回出るので、実在するのかな。

でもマーク・フロストがこの名前は70年代の映画から取ったとか言っているらしいので、
なんかよくわからん。


***********

この調子で書いていると人生終わってしまいそうなので、
次回からは手抜き予定。。。。。
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