Credo, quia absurdum.

旧「Mani_Mani」。ちょっと改名気分でしたので。主に映画、音楽、本について。ときどき日記。

ジャン=リュック・ゴダール「映画史第5章絶対の貨幣」

2007-03-29 05:22:33 | cinema
ジャン=リュック・ゴダール 映画史 全8章 BOX

紀伊國屋書店

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監督・編集:ジャン=リュック・ゴダール

今日のサラエヴォのことかと思って聴いていると、19世紀末のサラエヴォの事態を糾弾するユゴーの檄文の朗読である。怖いほど現代の状況に迫ってきてびっくりする。
過去は死なない。過去ですらない、、とはこういうことか。

このイントロに象徴されるように、思いのほか饒舌な第5章である。
二つの、二つ以上の、戦争が映画に、人間に、残した傷を強く強く糾弾する。
戦争と、それに伴う虐殺と、破壊。
1942年の列車、列車→アウシュビッツ行きの・・
徹底的な、運命的な、虐殺と破壊=断絶。


・・その断絶のあとに、むしろ力強く立ち上がってきたのはイタリア映画だったという。
他の、ヨーロッパの国々は軒並み断絶の影に倒れ伏しているのに。

ゴダールはほとんど手放しで戦後イタリア映画を賛美する。
ロッセリーニ、デ・シーカ、ヴィスコンティ、フェリーニ・・・
確かにすごい、の一言。

**

あとは、映画は写真を相続して始まった、、
写真は絵画に対して喪に服す白黒で始まった、、
近代絵画の父マネは映画の父でもあったのでは、、とも。

刺激的な起原の考察。



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