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高大瀬遺跡発掘を見学

2013年11月10日 | 震災復興

 9月議会の決算審査で“現地調査”なる日程があり、現地に赴き実際に使われた予算を審議する。下野郷地区に作られた排水路を現地調査した際に、誰かからか『(青森県)十和田地区にある化石と同じものが発掘された』と聞きました。

 その時はまだ正式発表がありませんでしたので『十和田の化石が此処で見つかることがそんなに珍しいものか』と高をくくり侮っていました。

 本日、『高大瀬(たかおおせ)遺跡発掘調査』の見学会があり、十和田地区の化石ではなく、火山灰と同じものが発掘されたことが判明しました。

 この遺跡調査は震災で地盤が沈下したため、排水設備を進める中で発掘されたものです。東日本大震災の津波による堆積物と慶長津波(1611年)、貞観津波(869年)が同じ場所から発掘されました、とのことです。
Photo
 現地でいただいた資料の抜粋です。
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 海より約1,2㎞と近く、地下水が高いため地盤から約1,5mのところに水が湧いています。
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 横から見るとこんな感じです。説明を聞き来た方は約160人とのこと。同一地区から3つの津波堆積物が発掘されることは珍しいとのことです。
Photo_4
 第1層は『東日本大震災の堆積物』です。
 第2層は『震災前の水田小作土』
 第4層は『慶長津波と思われる堆積物』
 第6層は『十和田地区からの火山灰の堆積物』
 第8層は『貞観津波と思われる堆積物』
Photo_5
 この写真の第2層で盛り上がっているところがあります。これは震災前の水田の畦畔部を示しているのでは、と説明がありました。東日本大震災と貞観津波はそれぞれ約20㎝の堆積高になっています。

 掘削された真ん中に一本の白っぽい堆積層が、十和田地区の火山灰と同じ成分だそうです。火山灰は山元町などでも見つかっていると東北学院大学の松本秀明教授から聞きました。

 十和田火山で検索すると十和田湖周辺には巨大な火山活動があり富士山火山と匹敵するとのことです。今は富士山同様休火山のようですが、過去2千年では最大規模の火山活動だったとあります。(知らなかった)

 火山活動と言えば蔵王山や磐梯山を思い出します。休火山ではあるが過去に恐ろしい災害を生み出し、山の形状が変わっている姿に自然の脅威を感じます。

 本日の遺跡調査を見学し、地震・津波に火山、そして台風と日本を取り巻く環境は自然災害が渦巻いているように感じました。災害は未然に防げないな~

 人知を尽くせば、自然災害は多少緩和できても・・・

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