( 奈良の柿 JR天王寺駅看板)
■2011/10/24(月) 晴~曇
「柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺」 正岡子規
東京から故郷四国・松山に帰る際、奈良に立ち寄った際、旅館で出た御所柿を食べながら東大寺の梵鐘を聞いて作った句だと聞いた。
奈良にいたわけだから斑鳩の法隆寺の鐘が聞こえるはずはなく、実は、東大寺。 さすがに 鐘が鳴るなり東大寺では、大仏のイメージが強すぎて 景色がイメージできないということか。 また 松山までの帰省費を借りたのが、平成になってお札にもなった夏目漱石というのだから凄い。
子規とえば柿好きと野球好きで知られる。 夏目漱石の手記には、子規は柿を16個も食べて、とても自分には真似できないと書いている。
そんな柿が山を真っ赤にする季節がやってくる、西吉野あたりは、バケツに山盛りで美味しそうな柿が並び始める。
以前も書いたが、大人になって日本酒を飲み始めて、柿が大好きになった。 飲んで帰ったあとは、必ず柿を食べる。 酔いざめスッキリ! 血圧低下、ビタミンCたっぷり 日本酒を飲んだ後、相性は抜群にいい。
万葉の時代から日本自生の果物と言われる「柿」は、いにしえを感じさせる大人の食べ物だ。
この子規の書いたわずか17文字が、熟した柿と錦秋の奈良の風景を心に思い描かせてくれる。
この句は錦秋の奈良を描いた 現代に通じる 名コピーとも言える。
「坂の上の雲」ではないが、秋の柿のシーズンを迎えると いつも子規の名を思い出さずにいられない。 子規ってやはり偉大だ。
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