( 西武ライオンズ )
最後の一試合で、クライマックスシリーズにどっちが進出することができるか、最終戦で決まる 10/18は、まさにその日だった。
パリーグのファンは少なくて、私が思うほど廻りは話しにのってこなかったが、この日のオリックスとライオンズの心境を慮るにつけ余りあるものがあった。
甲乙つけがたいものを選択する時、ためらえばためらうほど迷う。 そんな時は、目をつぶってとか鉛筆を転がして成り行きにまかせるというのが、私なのだが、この宇宙には、数字と言う尺度が存在していて、つけがたい甲乙をつけることを可能にしてしまう。
数字は、時に「な~んとなく こっち」という気分を蹴飛ばして、無情であり非情であり公平である。
最後の勝負で勝利した 西武ライオンズの勝率 5037 (5割3厘7毛)
最後の試合で敗れた オリックスバッファローズの勝率 5036(5割3厘6毛)
最終144試合目に最下位のライオンズが、わずか1毛差、オリックスをかわしてクライマックスシリーズ進出を決めた劇的な夜だった。
球史に残る大逆転劇。 1毛とは、1万分の1だから まさに髪の毛一本先んじたライオンズ。
百獣の王が、ここ一番の勝負強さを見せてくれた夜。髪の毛一本の差が、天と地を分ける、勝負のシビアさを教えられた夜でもあった。
(寅)