一文字 寅 の 「風菜園(かぜさいえん)」 

「天に星。地に花。人に愛。」 風に乗って、日々の所感を「風菜園」から発信してまいります。

虎穴に入らずんば美酒を得ず 『栄光冨士』(山形) 【大阪・梅田】11/7

2015年11月08日 23時20分10秒 | みんな~愛『酒』てるかい

( 「栄光冨士」佐藤さん  大阪・梅田阪急本店 )

 

■2015/11/7(土) 曇時々晴

 

第五回庄内バル(豊中市)参加の為 御堂筋線梅田駅を降り、阪急電車に乗り換えようと

阪急百貨店本店の北側入口横を通りかかる。時計は午前9時55分を指していた。

入口には10時開店を待つ多くの人が増えて来ていた。

 

さすが阪急 百貨店一店舗としては売上日本一だけあるな。9時57分

 

「折角通りかかったのだから 地下二階の日本酒売り場をパーッと覗いてから行くことにするか・・・」

開店と同時、百貨店の全売り場の店員から「おはようございます」と頭を下げられる中を

急ぎ足でエスカレーターを降り、地下2階の日本酒売り場に向かった。

 

当然この日の阪急百貨店・日本酒コーナー最初の客となった私。

清酒の試飲出店は、「千代結び」(鳥取) 「越乃寒中梅」(新潟) 一番右に「栄光冨士」(山形)が出ているのを知って

 

「おっ、栄光冨士! 」と声をあげた。

熱烈なファンがいることで知られる冨士酒蔵は、冨士とついてるから

静岡県の蔵と誤解されやすいが、山形県鶴岡市の酒蔵なのだ。

 

  

 

「ちょっと試飲させてもらえる?」と開口一番お姉さんに目の前の三本を試飲させて頂いた。

「「虎穴」シリーズはコミックモーニング「へうげもの」とのコラボでできたお酒なんです。」

彼女(佐藤さん) 「お酒と一緒に私も山形から来ました」と話してくれた。

 

「虎穴」

 という酒が最近あることを雑誌で良く目にしてはいたが、

栄光冨士の酒だということをこの時に初めて知った。

 

以前 「おろち」が松江「李白」の酒だと試飲販売の時に初めて知ったのと似ている。

 

旨みがあってキレが良い。 「なかなかいいね じゃコレちょうだい」と即決

酒米は、今TVで宣伝されている山形の米「つや姫」(飯米)

 

先を急いでいて時間もないので、「虎穴」の話をもう少し聞きたかったができず

( 法被の後姿だけでもと写真をお願いしたのだが ) くるりと

「私顔出し 大丈夫ですから」 

と撮影に応じてくれた。 

 

そして彼女が、おすすめとして手にした酒が ひとりよがり 

「えっ ひとりよがり ??? って何」

 

 

実はこれがイチオシなんだそうだ。 そう言えば法被の襟にも書かれていた「ひとりよがり」。

 

調べたら現会長が原価を度返しして 造りたい酒を造ってできた酒で

地元では入手困難な酒として知られるということが調べてわかった。

 

 

虎穴を片手に阪急梅田駅からマルーン色の電車に乗って腰かけてから

 

「虎か・・・ 古田織部に 千利休 加藤清正・・・ 加藤?」

「加藤清正はねねから虎と呼ばれていたよな・・・・ 待てよ・・・ もしかして」

 

 と 何となく頭に湧いてきた 昔の記憶のモヤモヤ感との葛藤が始まった。

 

もしかすると2年半前に小倉の銘酒ギャラリー「つる平」で当時店長だった荒木さんにすすめられて飲んだ

フルーティで甘い味わいの日本酒「有加藤」(ありかとう) これ関係してなかったかな???

 

 

( 『有加藤』2013/3 撮影 小倉 銘酒ギャラリー「つる平」にて)

 

確か・・・ この冨士酒造ではなかったろうか

そんな気がするけど・・・

 

調べてみるとやはりそうだった。

謎が解けたスッキリ感は飲み味と似ている。

 

冨士酒造は、熊本城主加藤清正の息子が山形に配流され

その娘をルーツに持つ、加藤姓の蔵だということがわかった。

富士山を唯一無二の山としてリスペクトしている為

冠の違う士という漢字にしたことも

歴代の当主には、加藤 〇 と

有の名が付くことも。

また 熊本の酒米

「神力」を使った酒もあるようだ。 

 

知れば知るほど 深いな~ 日本酒

その深さが一段とお酒を美味しくするのかもしれない。

 

この日、寅が手にした虎の穴

一時、虎穴(記憶の迷路)に迷い込んだが

「虎穴に入らずんば 美酒を得ず」ってところだな・・・

ありかとう(有加藤) 

 

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(寅)