ピーナッツの唄

毎日の出来事や、スポーツ観戦、読書や映画等の感想を中心に、好奇心旺盛に書いています。

北方「水滸伝」のこと

2010-01-16 13:20:38 | 読書
 年末から読み始めた北方謙三著「水滸伝」のことを書きたい。19巻もある大作であるが、現在は12巻目まで読み進めている。娘婿の一人が読んでいて本棚に積んでいたものを借り出してきていたのです。

 「水滸伝」と言へば子どものころに何かで読んだ記憶が残っている。さらに吉川英治氏の著書も読んでいる筈だがあまり記憶に残っていない。しかし108人の英雄達が梁山泊に篭り、「宋」という国家に戦いを挑み敗れ去ると内容だったことだけをかすかに覚えているだけだった。

 物語に登場する梁山泊の英雄達のうちでは「九紋竜史進」とか「豹子頭林沖」などの名前は覚えていた。しかし中国に長らく残ってきた「梁山泊」の伝説をもとに、巨大な「宋」という皇帝を頂点にした国に反旗を翻し、戦いを挑む叛徒たちを、全く新しい観点から書き起したこしている、この北方「水滸伝」の雄大な物語に圧倒されている。

 腐敗し続ける国家に、虐げれる民衆を救うという観点から新しい国創りに挑戦して、様ざまな過去を持ちながら「梁山泊」に篭り官軍と激しく戦い続ける英雄達の人間臭さをも実に鮮明に画かれている。対する官軍にも人となりは居るわけであり、叛徒たちとの戦いに明け暮れるさまも良く書けているものだと感心している。

 現在読んでいる12巻目からは、益々強力な体制を築きつつある「梁山泊」に対し「官軍」の反抗が強化される段階に来ているようである。今後の展開が楽しみである。

           
コメント
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