アイ・ラブ みどり

逆境にもめげず、けなげに生きるみどり達がいとおしくてなりません。

フウセンカズラ

2021年09月20日 | うちの庭では

フウセンカズラが風船のような実をつけ始めました。毛虫に葉を食害され、庭木が丸坊主になり、その存在に気がつきました。風船の中の種が猿の顔みたいで、幼い頃の孫達が、この実でよく遊んでいたのを想い出します。花言葉は「多忙」です。

人は「便利」を好むようです。道具を発明して重労働から解放され、楽に暮らすことが万人共通の主要な仕事なのです。「便利」を追求し、手間・経費・時間を省き、「多忙」を回避しようとしているのです。60年前、農林省入省後、寝台車に乗って一日がかりで初任地の弘前に降り立ったとき、砂利敷きの駅前広場に旅客馬車が停留しているのを見て驚きました。日帰りも出来るようになった現在では、考えられない光景です。最初の仕事は、岩城山麓一帯の開拓農道の路線選定と測量でした。10人ほどの作業員を連れ、ヤブを伐採しながら測量テープを引きずり、トランシットを覗きながら、野帳に角度・距離・方位を記録し、現地に泊まり込みで歩き回りました。事務所に帰ると、手回し計算機で計算し、図化する作業が続きました。月間100時間を越える超過勤務が続き、自殺したくなるほどの「多忙」でした。

現在はと言えば、電子化・自動化で省力化し、仕事は楽になりました。省力化は、企業にとってはコスト削減に有効ですが、労働者にとっては雇用機会が減少となって賃金は低下し、教育費・ローンなどに苦しみ、定年退職後も働かされることになります。多くの人は悠々と隠居とはゆかなくなり、別の意味で「多忙」な老後になっているのです。「多忙」な老後を恐れ、一般大衆は結婚を遅らせ、子育てを敬遠して、少子高齢化を益々加速してしまうのです。

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« タイワンホトトギスとルリタテハ | トップ | 少子高齢化 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

うちの庭では」カテゴリの最新記事