ロビンの観劇日記

芝居やオペラの感想を書いています。シェイクスピアが何より好きです💖

オペラ「プラテ」

2014-12-23 21:57:25 | オペラ
11月7日北とぴあさくらホールで、ラモー作曲のオペラ「プラテ」をみた(セミステージ形式、オケ:レ・ボレアード、
指揮・演出:寺神戸亮)。
仏語上演。

今年はラモー没後250年の記念の年ということで、彼の作品中、当時最も人気を博したこの傑作オペラを取り上げることになった由。

天上の神々が浮気者のジュピテルと嫉妬深い妻ジュノンの関係を使って喜劇を作ることに。ジュピテルに好かれていると嘘を聞かされた
カエルの女王プラテは醜いが自意識過剰。すっかりその気になり、あれよあれよという間に(偽の)結婚式を執り行うことに。そこへ
夫の新たな浮気に怒り狂うジュノンが登場して…。

初めてみたオペラだが、18世紀フランスの大家ラモーの音楽の美しさ、楽しさにすっかり魅了された。

歌手たちがすごい。まず愛の神アムール(キューピッド)と陽気な精ラ・フォリー役のベツァベ・アース。第2幕でのアリアのあまりの
見事さに、つい拍手してしまった。日頃はアリアの後決して拍手しない主義だが、ここは舞台上のカエルたちも拍手するシーンなので、
芝居を中断するわけではないし、許されるだろう。
そして主役プラテ役のマティアス・ヴィダル。
最高神ジュピテル(ゼウス)役のフルヴィオ・ベッティーニ。この人は北とぴあではお馴染み。
ギリシアの王シテロン役の与那城敬は声がいい。
ジュピテルの使者の神メルキュール役の安富泰一朗は演技がうまい。

その他、中には残念な歌手もいたが…。

音楽が変化に富み、話の内容に見事に沿っていることに驚嘆した。

歌のないオケだけの所は間を持たせるために、歌手たちが計算し尽くした所作(芝居)をやってくれたので、何とか耐えられたが、
それでもやはり、3箇所ほどある長い部分が辛かった。初演当時は、その部分でバレーが上演されたので、聴衆は退屈することなく
楽しめたらしい。

このオペラはまたぜひ見たい(聴きたい)が、その際はぜひ
 ① 歌のない部分をバッサリカットするか(1時間半で終われるのでは?)
 ② 当時のままにバレーを入れるか(入場料は高くなるだろうが)
のどちらかにしてほしい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする