6月7日世田谷パブリックシアターで、三谷幸喜作「ベッジ・パードン」をみた(演出:三谷幸喜)。
かの夏目漱石がロンドンに留学した時のことを芝居にした作品。
まず目に入ってきたのは1900年当時のロンドンの地図。何とそれが幕になっている!こういう気の利いたセンスがたまらない。
そして音楽。映画「マイフェアレディ」の名曲‘Wouldn`t it be lovely ?‘が流れ、この時点で早くも心をわしづかみにされる。
ベッジというのは漱石(野村萬斎)が下宿した家の下女アニー(深津絵里)に漱石がつけたあだ名。
訛りが強くて I beg your pardon が bedge pardon と聞こえるから。ここまでは史実。
階下に下宿している宗太郎(大泉洋)、ベッジの弟グリムスビー(浦井健治)、そして大家ハロルド、大家夫人、夫人の妹ケイト、クレイグ先生、牧師、牧師夫人、刑事ブラッドストリート、弾丸ロック、大家の犬ミスタージャック、ヴィクトリア女王、つまりその他の役をすべて一手に引き受ける浅野和之。
ベッジは頭が少々ぼんやりだが、いつも明るく健気で、深津絵里は彼女を魅力たっぷりに演じる。
ある事情から漱石は、日本にいる妻から半年間まったく手紙の返事をもらえなかったこともあって、彼女との距離が縮まってゆく・・・。
大泉洋は体のキレが非常にいい。セリフ回しもいいし、コメディセンス抜群。メリハリのある演技が生きている。
漱石が英会話に苦労していたことを知って、親近感を覚えた。
あの頃は今と違って日本に語学学校などなかったはずだから、渡英前にどうやって会話を学んだのだろうとかねてから不思議に思っていたのだが。
マイフェアレディの曲が流れる中、白黒のメイド姿のベッジが窓を開けてゆくシーンを見ていると、何だかイライザが下女(女中)だったような錯覚に襲われる。
実際には彼女はお屋敷の主人である言語学者ヒギンズ教授の生徒だったのに。
三谷幸喜の芝居を生でみるのは初めて。「オケピ」の時は券が手に入らず涙を呑んだ。感無量です。
かの夏目漱石がロンドンに留学した時のことを芝居にした作品。
まず目に入ってきたのは1900年当時のロンドンの地図。何とそれが幕になっている!こういう気の利いたセンスがたまらない。
そして音楽。映画「マイフェアレディ」の名曲‘Wouldn`t it be lovely ?‘が流れ、この時点で早くも心をわしづかみにされる。
ベッジというのは漱石(野村萬斎)が下宿した家の下女アニー(深津絵里)に漱石がつけたあだ名。
訛りが強くて I beg your pardon が bedge pardon と聞こえるから。ここまでは史実。
階下に下宿している宗太郎(大泉洋)、ベッジの弟グリムスビー(浦井健治)、そして大家ハロルド、大家夫人、夫人の妹ケイト、クレイグ先生、牧師、牧師夫人、刑事ブラッドストリート、弾丸ロック、大家の犬ミスタージャック、ヴィクトリア女王、つまりその他の役をすべて一手に引き受ける浅野和之。
ベッジは頭が少々ぼんやりだが、いつも明るく健気で、深津絵里は彼女を魅力たっぷりに演じる。
ある事情から漱石は、日本にいる妻から半年間まったく手紙の返事をもらえなかったこともあって、彼女との距離が縮まってゆく・・・。
大泉洋は体のキレが非常にいい。セリフ回しもいいし、コメディセンス抜群。メリハリのある演技が生きている。
漱石が英会話に苦労していたことを知って、親近感を覚えた。
あの頃は今と違って日本に語学学校などなかったはずだから、渡英前にどうやって会話を学んだのだろうとかねてから不思議に思っていたのだが。
マイフェアレディの曲が流れる中、白黒のメイド姿のベッジが窓を開けてゆくシーンを見ていると、何だかイライザが下女(女中)だったような錯覚に襲われる。
実際には彼女はお屋敷の主人である言語学者ヒギンズ教授の生徒だったのに。
三谷幸喜の芝居を生でみるのは初めて。「オケピ」の時は券が手に入らず涙を呑んだ。感無量です。