ロビンの観劇日記

芝居やオペラの感想を書いています。シェイクスピアが何より好きです💖

2009年の芝居の回顧

2010-02-17 20:08:26 | 回顧
ちょっと遅くなったが、昨年観た芝居の総括をしておこうと思う。ついでに書き忘れたこともここで書いておきたい。

①「ヘンリー六世」(11月)鵜山仁演出 新国立劇場 
     まずは何と言ってもこれ。日本初演ではないが、ほぼそれに近い画期的な公演。 中嶋朋子という役者も発見できた。

②「ユートピアの岸へ」(9月)ストッパード作 シアターコクーン
     日本初演。これも9時間の大作だが、全く飽きさせない作品の力は大したものだ。

③劇団「プロペラ」の「ヴェニスの商人」と「夏の夜の夢」(7月) 東京芸術劇場中ホール 
     女優がいないのは残念だが、”Thysby, or not Thysby ・・”というギャグは忘れられない。実に楽しい連中だ。


④「リチャード三世」(1月)いのうえひでのり演出 赤坂ACTシアター
     古田新太はTVでは「怒りっぽいが根は人のいいおっさん」とか「一見いい加減だが実は親切な男」などという役が多い。実は何を隠そう私は彼のファンなのだが、その彼がリチャード三世をやると知って、一体どんなリチャードになるのか想像もつかなかったが、根っからの悪人はやはりこの人には似合わないようだ。軽い。だがコミカルな味が生きる場面もあった。長い付き合いの演出家が彼をうまく使ったのだろう。この話が来た時は本人も驚いたのではないだろうか。それとも劇団「新感線」ではこういう役を普通にやっているのだろうか。
     女優陣については既に書いた通り、三田和代・銀粉蝶・久世星佳とすごい役者がそろっていて実に見応え、聴き応えがあった。 
 それから一つ発見したこと。いわゆるヘビメタという音楽が全然いやじゃなくて、むしろ胸に迫ってきたので我ながらびっくり。

⑤「犀」(4月)イヨネスコ作 文学座 松本祐子演出
      特に後半の緊迫感が素晴しい。

⑥「海をゆく者」(12月)マクファーソン作 栗山民也演出
      小品ながら忘れ難い味わいがある。この作者の他の作品も観てみたい。アイルランドからは時々すごい人が出てくる。

⑦「ムサシ」(3月)井上ひさし作 蜷川幸雄演出 彩の国さいたま芸術劇場大ホール
      いやだいやだと言いながら去年も結局彼の作品を3つも観てしまった。だが他の作品と違ってこれは音楽(宮川彬良)がよかった。ただし途中、わざわざ埼玉まで来てただのドツキ漫才なんか見たくない、と思うところもあったが・・。
劇中の踊りの音楽と振り付けが素晴しい。これだけでも観る価値あり。舞台美術(中越司)も目が洗われるようだ。          
コメント
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