植物によるがん治療のお手伝い 聡哲鍼灸院日記

植物で心身を癒す施術の日々。そこから感じたこと、学んだことなど。。。

表と裏の距離(現代医学と自然療法との乖離)

2005年06月18日 22時27分52秒 | 癌治療・緩和ケア
 治療は難しい。ある治療師の方から聞いた話。

 乳癌の方を1年近く診ているそうな。その患者さんは転移もあって現代医学では治せないという状況だったらしい。しかし自然療法のその治療師の方に出会って食事療法なども指導され、また定期的にも治療を受けていたという。

 ところが食べ物については厳格な食事療法が守れずよく脱線して邪食をしてしまう方だそうで、マクロビオティックの先生からは3ヶ月で治るはずといわれていたのが長引いていたらしい。そして子供の頭くらいにまで癌が大きくなってしまったのだが、生姜湿布などの手当てを続けているうちに崩れるように癌巣が小さくなったという。

 特に一番効果があったのは1週間ほど痛みで何も食べれなかったことだったそうでその間じゅうにどんどん崩壊して小さくなってしまったそうだ。足のむくみなども絶食の期間中にまったく元通りになってしまったらしく、やはり癌の原因はその人の普段の大食からくるものだったのだろうと治療師の方は言っていた。

 そしてもう少しで癌も全部崩れ落ちて無くなるという寸前まで行った時、気が緩んだのかいきなり豆腐一丁、まんじゅう8個を食べたらしく、そうしたら途端に今まで崩れ落ちていった癌からの出血が止まって、またむくむくと巨大になってしまい、同時に足も首肩もパンパンにむくんでしまったという。体から外に排泄する力が失われてしまったわけである。

 治療師の方もそのような状態では自然療法が間に合わないので急遽入院を薦めて入院したところ、医師から血液検査の結果貧血状態である、特にアルブミンという蛋白成分が足りないと説明されたらしく、それを聞いてこれまで癌が小さくなったにもかかわらず、治療師の方に「信じられない」と言いだしてしまって関係が悪くなってしまったとの事。

 玄米菜食などの食事療法で癌が小さくなっている時に、なんらかの症状が出て西洋医学的診断を受け貧血と診断されると、患者も心配になって栄養剤の点滴を受け入れることになり、そのためかえって癌がまた増大し始めることがある。

 これは私たち非西洋医学的治療者の説明不足、力量不足、信頼獲得不足でもあるとは思うのだがいつも思うとても残念なことだ。西洋医学的検査の診断結果を十分参考にしながらも、それのみで判断せず自信を持って患者さんが取り組める非西洋医学的治療を模索していきたいと思う。

 それが表の医学と裏の医学の間の距離を縮め、将来の統合医学につながっていくことなのだと思う。
コメント (2)
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