「世界中の研究結果が示すとおり、がん患者の性格には類似点が見られます。それについてはこの本の前半部分ですでに言及していますが、以下に再度まとめます」と『チャクラ 癒しへの道』(サンマーク出版)で著者クリスティン・ペイジ先生は述べている。
ペイジ先生はイギリス生まれで現在はアメリカのカリフォルニア州在住の女医だ。ホメオパシー療法医でもあり現代医学と古代の叡智を融合させるホリスティック医学の提唱者として、世界各地で講演を行いワークショップを主宰している。日本にも昨年9月に来日されて講演やワークショップをされていかれた。
彼女は医学校を卒業されたれっきとした現代医学の医師だが幼い頃からオーラなど、普通の人が見えないものが見えていた。そのため肉体の治療だけでなく心や魂までも癒す必要があることを見抜いていた方である。
彼女の患者への接し方を表した文章を述べ、このような方が書いた真摯な言葉に多くのがん患者さんが触れることを望んでいる。
「『患者のそばにいるだけ』ということが本当に重要で、それだけで医者としての価値があるのだと気づくまでに長い時間を要しました。医師としての専門的知識はもちろん大事ですが、癒しの過程に本当に貢献するのは無条件の思いやりの心なのです」
そんな彼女はがん患者さんは「いい人」を演じてきて病気になってしまったので、がんを治すには「いい人」をおやめなさいと言っている。
ではがん患者の性格についてのまとめを。もちろんこれは一般的傾向でありがん患者さんすべてがこういう性格であると決め付けるものではない。(これは僕の個人的意見だが若い方のがんについては当てはまらないと思っている)
・自己評価が低い。
・他者や仕事などとの関係性を通して築かれたアイデンティティにこだわり、人の目に映る「自分らしさ」を自分だと信じている。そのため引退後や解雇後、あるいは離婚や愛する人との死別を経験し、自分を形成していた「関係」が終わりを迎えるとアイデンティティを見失い、自分が何者かわからなくなり、がんを発症する。
・対決を避けようと「和平仲介者」をかって出る。
・相手の愛情を失うことが恐いので、怒りを表現しないで鬱積させていく。
・孤独感を味わう(大家族に囲まれていても)
・人を心から信頼することができないため、親しい友人がほとんど居ない。
・大切な人、あるいは大事な何かを失い、その喪失感を抱いたまま、悲しみを隠して笑顔を見せる。
・外交的で周囲に明るさを振りまくタイプ。度を越した陽気な態度で、いつもパーティーの盛り上げ役。
・だれ彼となく面倒を見て世話好きだが、心の中には怒りを溜め込んでいる。
・「病的にいい人でいたい症候群」
・短期で怒りっぽいが、立腹させた相手に感情を直接ぶつけず、周囲に当り散らす。
・辛らつで憤慨しやすいが、傷つき、拒絶される傷みを乗り越えて前進することはできない。
「一見すると性格の特徴はばらばらのように思えるかもしれませんが、80%は不平不満を言わない「いい人」であり、残りの20%は感情を表にあらわそうとはするものの、怒りを解放してその先に進むところまで行きません。
両者にに共通するのは、傷つきやすく、怒りっぽく、自己評価が低いということです。専門家の助けを得て、感情を表現し、家族や友人から愛情あるサポートを受けながら自分自身を確立する機会を持つべきです」
ペイジ先生の属するのは欧米人の社会だからこれがそのまま日本人のがん患者にあてはまることはないかもしれない。たとえば日本はこういう場合の“専門家の助け”がまだまだ得にくい社会環境だと思うし、“病気は個人単位のもの”という概念が強くて家族を巻き込んでのカウンセリングなどは難しいだろう。しかし参考にしてもいい見方ではないかと思う。
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