ふくろたか

札幌と福岡に思いを馳せるジム一家の東京暮らし

【映画】U-31

2016年08月30日 | 日記・その他

きのうは夏休み3日目の月曜日。シネマート新宿の「メンズデー」に1100円で鑑賞。

来場客に配られた「U-31」漫画担当・吉原基貴さんのポストカード

この映画を見ようと思った理由は以下の通り。

  1. 「本格サッカー漫画」である原作が大好きだった
  2. 「ブルーバスター」馬場良馬「仮面ライダーゼロノス」中村優一が競演
  3. 大杉漣・勝村政信・平畠啓史らのサカ好きが脇を固めたうえ、J2千葉が全面協力

というワケで、期待値はけっこう高かったのだが・・・


忠告。ここから先は、ケチョンケチョンの批判の嵐になるので、

読む人によっては、特に千葉の関係者やサポ諸氏は、気分を害する恐れがあります。

わざわざ不快な気分になりたくない人は、どうか以下の文章を読むことをおやめ下さい。


「サッカー映画」を期待すると、間違いなく失望する

なぜならば

試合の場面はおろか、激しいプレーの場面が皆無

まあ、「ばばりょー」も「ちゃんなか」もサッカー初心者なので、それは仕方がない。

じゃあ、なぜキャスティングしたのか、という疑問は残る

ならば、台詞や演技でサッカー選手の人間ドラマを紡いでいるのか、

と言えば、実はこの点にも大いに不満が残る。

原作の漫画を読んだ人には分かると思うが、この漫画の登場人物たちはかなり熱い。

年下のライバルにムキになって汗まみれで1対1を挑み続ける主人公や、

「俺もう・・・やめていいよなあ・・・」と泣きじゃくるベテランらが登場する。

ところが、映画は線が細い二枚目ばかりが出てきて、どこかクールな演技に終始する。

そもそも「戦隊モノの青」「サブライダー」で知られる役者には、

つまり、特撮で一歩引いた目線を求められる役の演者には、不向きだったとも言える。

じゃあ、なぜキャスティングしたのか、という疑問は残る(2回目)

加えて、ワタシがこの映画に抱いている最大の不満は、

主人公がかつて捨てた古巣に戻ってまで現役にしがみつく理由がぼんやりしたまんま

「選手として輝きを取り戻したくて・・・」といった抽象的な言葉ではなく、

「もう一度、代表復帰をめざす」

この馬鹿で無謀な夢をハッキリと主人公の口から打ち出してほしかった。

この部分は「U-31」のみならず「ジャイキリ」にも通じる

原作担当の綱本将也さんの「イズム」だと考えている。

達海が現役復帰を宣言し、ETUの面々に挑む「ジャイキリ」30巻を思い出してほしい。

草サッカーじゃあるまいし、生半可な気持ちでピッチに立てっかよ

やるんだったらトコトンまで上を目指すよ、俺は。お前らは違うの?

現役復帰はおろか、代表復帰&W杯出場まで掲げた達海の問いかけである。

この台詞に流れる精神は、綱本サッカー漫画の「コア」だと考える。

この「コア」を欠いたため、映画の方はどこか散漫な印象のみ残る一編になってしまった。

なに? 漫画だったらともかく、実写映画でこんな台詞は荒唐無稽に過ぎる?

そう思う人には、三ツ沢の「キング」のこれまでの言動を調べることをおすすめする。

W杯出場の目標を本気で明言し、現役を続けている49歳が現実にいるのに、

フィクションが遠慮してどうするのだ?

クラブ創立25周年の記念に全面協力した千葉には悪いが、

節目の年にずいぶんと中途半端な映画に関わったと思う。この映画を見た人に

「よし、映画のモデルになった千葉の試合を見に行こう」と思わせるものが足りない。 

いや、J2において歴史も人材も資金もありながら、スポンサーやサポが満足できる

「作品」を提供できていない千葉の現状を象徴する映画、とは言えるかもしれないが。

・・・ちと皮肉が過ぎたので、最後に良かった点も。えーと、えーと・・・

ああ、主人公が東京Vから千葉に移籍するので、どちらのクラブの場面にも

ビッグオムニが出ずっぱり われらのKappa様には良い宣伝になったと察する。


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