ウマさんの気ままな行動日記(その2)

ウォーキング、ハイキング、釣り、ドライブ、100名城巡りなどをレポートします。

記憶に残るバスハイク 荒船山艫岩

2013年05月09日 | ウマさんの気ままなバスハイキング
2013年5月9日(木)


常南トラベル(株)が主催する日帰りバスの旅「荒船山 新緑のブナ林と西下仁田温泉」に参加した。
所属する「健康ウォーキング同好会」からは、会長以下有志の5名が参加した。

今回の費用は6,980円であるが、常南交通のスタンプカードが前回で満杯(計15個)となっていたため、
5,000円割引きされ、差額の1,980円だけ払って参加出来たのが何とも嬉しい。

常南交通本社(谷田部)で石岡・土浦方面からのバスを待つ。
ここから乗り込む人は20名ほどになった。
「健康ウォーキング同好会」からは5名の参加である。


5時55分、定刻どおりバスがやってきた。
既に5名ほどが乗っていた。


バスに乗ると直ぐに朝食の弁当が配られた。
久しぶりの弁当だ。昨年12月の養老渓谷ハイキング以来である。
卵と瓜の粕漬けは、同行のMさんの奥さん手作りを頂いたものだ。
『御馳走さまで~す』


バスは常総線守谷駅で15名ほどが乗り合わせ、合計で40名とほぼ満席状態になった。
最初の休憩場所は常磐道守谷SA。
現在全面改修中だったが、仮設営業所ではしっかりと土産物などは売られていた。
改修後はどのような姿を見せてくれるのか、楽しみではある。


守谷SA内の公園にペチュニアの花が飾られていたのが、印象に残る。


バスは、常磐道・外環道・関越道と渋滞に巻き込まれることもなく順調に走り、2度めの休憩で上里SAへ。


添乗員からこの日のコース地図が配られ、コースの詳細説明が。
途中、4か所の崖地や鎖場があるため、注意するよう呼びかけがあった。


上信越道の下仁田ICから国道254号を走り、昼食の弁当を積み込むため、旅の駅「下仁田こんにゃく観光センター」へ立寄った。
ここで最後の休憩を採る。
帰りには立ち寄る予定はない、とのことで、土産品を買い求める人も。


走るバスの窓から聳え立った荒船山の崖が垣間見えた。


9時53分、荒船山登山口近くに到着。


ここで弁当を受け取り、数100m先の内山峠駐車場までは歩くことに。


前方にこれから登る荒船山艫岩の断崖が見えた。
『あそこまで登るんだぁ』
期待と不安が交錯する。


いつものことだが、女性の参加者の方が少し多い。
夫婦での参加も何組か見られる。


10分ほどで、スタート・ゴール地点となる内山峠駐車場に到着。
大型バス1台と乗用車10台ほどで満車状態だ。
常南交通のバスが途中までしか来なかった理由が分かった。


添乗員の号令による、準備運動で身体をほぐす。


10時12分、荒船山の艫岩(ともいわ)目指し、出発!
14時20分まで、時間は十分にある。


狭い一本道のため、一列縦隊で進む。
先ずは緩やかな下りで始まる。


熊が出没するようだ。
最近、こういった注意書きをあちこちで見かける。
熊の出没は全国的な傾向にあるのだ。


「健康ウォーキング同好会」の会員5名はスタート時点で2つに別れてしまった。
一列縦隊のため、追い越したり、追いつくまで待って一緒に歩く、ということは難しい状況である。
仕方なく、離れて歩くことに・・・
そのうちどこかで一緒になるだろう。


荒船山頂へ2.7Km地点の標識


斜面の道は小石が砂利の状態になっていて滑り易い。
尻もちをつく人が続出である。


まだ芽吹いたばかりの木々の間にツツジが彩りを添える。


鎖に捕まらないと簡単には登れない急な坂道が現れた。
添乗員から説明のあった最初の難所である。


『頑張って! しっかり掴まって!』


木々の間から艫岩の絶壁の一部が見えてきた。


荒船山(展望台)まで2.2Km地点を通過


急な坂道ばっかりかと思えば、緩やかで平坦に近い道もある。
何度かアップダウンが続く。


こちらは、荒船山の山頂、経塚山(1,422m)のようだ。
この日は経塚山はコースに含まれていない。


内山峠駐車場を出発して45分、一息入れている先頭集団に追いついた。


5分ほどして、再び荒船山展望台を目指す。
ここで先へ行く人とゆっくり進む人で少し順番が入れ替わった。


前面に大きな崖が現れた。


柱が立っていたような穴の開いた礎石が整然と並んでいた。
かつての鋏岩(はさみいわ)修験道場跡だったそうである。


木に穴が開いており、小さなミツバチらしきハチが出たり入ったりしている。
普通のハチよりも小さくて、しかも飛び回っているので、ハチを撮るのは難しい。


2番目の難所だ。
斜面が滑るので、登り難い。
ロープに掴まりながら一人づつ上る。


木の根っこがあったりすると登り易いのだが・・・


山の間を縫うように走っているのは国道254号線(富岡街道)だろうか?


艫岩が次第に近づいてきた。


一杯水
荒船山頂から流れる水で、登山者に昔から喜ばれ、親しまれ、ここで必ず一杯口にしたことから、
この地を”一杯水”と名付けた、と案内板に紹介されていた。
水はチョロチョロと流れていたので一杯口にしたかったが、簡単には行けそうになかったため、諦めて通過した。


一杯水を過ぎた辺りから岩場の道になり、次第に険しくなってきた。


梯子の個所もある。


急斜面の崖。
足場は岩でしっかりしているが、慎重に進む。


木の橋を渡り・・・


鎖が設けられた崖を進む。
ここから山頂までは、700万年から800万年前に流れた溶岩、なのだそうだ。
鎖に掴まって進まないと危険である。


急な崖だが、この場所に鎖はない。
岩や周りの木などに掴まって登るしかない。
最後の難所との説明があった場所と思われる。
『いやぁ実にスリルがあるけど、怖いねぇ』


岩場の道が少し緩やかになってきた。
どうやら最大の難所は通過したようだ。


なだらかな道になって一安心である。


荒船山艫岩西端への案内看板が初めて現れた。
ここから山頂一帯辺りがハイキングコースになっている。
と云うことは、今までは登山コースだった、ということ?


辺りはミズナラやブナの林だが、まだ芽吹いておらず、冬景色のままである。
新緑に覆われるのは、もう少し先になるだろう。
地面は背の低い熊笹に覆われている。


大勢の先客が弁当を広げていた。
我々常南交通の一行とは違うやや若い年代の団体である。


避難小屋があった。荒船山で唯一のW.Cがある所だそうだ。


11時50分、艫岩展望台に到着した。


正面に浅間山が見えているが、霞んでいて写真では分からない。


展望台には一切柵などが設置されていないため、これ以上前に出るのは危険である。
つい1週間ほど前に人が転落死した、ということを聴かされたばかりだ。


動画の様子


そろそろ我々も弁当にしよう。
笹の上で弁当を広げる。
下仁田の”こんにゃくコロッケ”が入った「上州下仁田弁当」
”こんにゃくコロッケ”は常南交通のリクエストだそうである。


『なかなか美味いっ!』
『おにぎり3個はちょうど良いねっ』
(帰りの車内アンケートでは女性陣には少し多かったとの声も)


少し時間があったので、経塚山の途中まで行ってみることにした。
『経塚山がどんな山か見えるんじゃないの?』


経塚山への道は平坦で、とても山頂にいるとは思えない。


樹皮が剥がれている木があちこちに見られた。
鹿に食べられたのだろう。


山頂に水が流れた跡のようなところがあった。
荒船山山頂にもこんなところがあるとは意外であった。


15分ほど歩いたが、林が邪魔をして、なかなか経塚山の姿を見ることが出来ない。
そろそろ引き返さなければならない時間である。


草原のようなところにポツンと「皇朝最古修武之地」と刻まれた石碑が建っていた。
昭和初期に地元の人達によって建てられたそうである。
近くにあった説明板によると、
文字の謂れは、信州にある建御名方神(信州諏訪神社)が、寒さが厳しく、海もない信州では、
天照大神の名による「野菜・魚以外は殺生して食してはならない」とのことでは生きてはいけない。
そこで、猿・鹿を食べても良いかと聞きに訊ねたところ、天照大神は「ならぬ」との返事であった。
そこで、温暖な平地で、海にも出られる関東の地へ領地を拡大するべく戦の準備を始めた。
この事を知った、経津主神(香取神宮)と建御雷之男神(鹿島神宮)は、建御名方神を迎え撃ちにするべく、
信州境にあるこの地へ赴き、陣を構えた。
名だたる軍神たちが戦いを起こせば国が荒れることを心配した天照大神は、孫であるニニギをこの地へ使わせ、
3神の和議を結ばせた。
この言伝えを記したものと言われている、とのこと。


14時20分まで内山峠駐車場へ戻らなければならないため、
経塚山を見るのは諦めて、ここで引き返すことにした。


来た道を先ず艫岩展望台まで引き返す。


既に全員下山してしまい、艫岩展望台には誰もいなかった。
下りる前にもう一度艫岩の景色を目に焼き付けておこう。


13時ちょうど、我々も下山開始だ。


下りの方が危険が伴う。
十分に注意して下山する。少し時間がかかっても仕方がない。


階段を降りるときには、上った時と同じ姿勢の方が危険は少ない。


『滑るのでゆっくりっ 気を付けてっ!』


ここは特に滑り易いため、慎重に下りよう。


上る時には気が付かなかったが、岩にしがみついたような木があった。
岩を抱きかかえるように根が張っている。


13時38分、修験道場跡の鋏岩を通過。


上りの際、最初に休憩した場所を通過。


13時48分、内山峠駐車場まで1.6Km地点を通過。
あと半分、残り約30分だ。


最初の難所の鎖場を慎重に下る。
時計は14時を少し過ぎ、バスの出発予定時間に間に合うかどうか微妙になってきた。
しかし、あわてて急ぐことはない。


14時13分、内山峠駐車場まで0.5Km地点を通過。
あと残り7分である。


14時20分ジャスト、内山峠駐車場に無事到着した。
バスには全員乗車していて、我々の到着を待っていたのだ。
『間に合ったぁ』


バスは一路麓の「荒船の湯」へ向かった。


荒船の湯でひと風呂浴びて、汗を流した。


ひと風呂浴び、爽快な気分になった後は、冷たいビールで乾杯だ!
『お疲れ様でしたぁ』『どうもどうも』


帰りのバスで添乗員から、今日の下仁田は最高29℃で関東地方で最も暑かった、との報告があり、
『記念になるねっ』『道理で暑かったわけだ』の声が上がった。
夜のNHKニュースでは、この日は長野で30℃に達し、全国最高を記録したそうである。

関越道三芳PA


常磐道守谷SA
常南交通本社にはほぼ予定通りに到着した。
『添乗員の笹沼さん、大変お疲れ様でしたっ。 また次の機会もよろしくっ!』


初めて荒船山に登ったが、一部滑り易い登山道では尻もちを着くなど少しばかりスリルを味わった。
新緑に覆われた山頂のブナ林は見ることが出来なかったが、艫岩の絶壁に登った達成感も味わうことができた。
この日の関東地方の最高気温の中を歩いたということでは、記憶に残るハイキングであった。


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