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 年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

皐月晴上野朝風3

2008年11月09日 | 福神漬
岡本綺堂 ランプの下にて
明治劇談
明治23年5月興行新富座『皐月晴上野朝風』より
前興行の『め組の喧嘩』の成功に味をしめた新富座は上野戦争23回忌と言うことを理由として彰義隊の一件を脚色し上演した戦略があたって開演前から東京市中に評判が立った。もちろん新富座でも種々の宣伝に努めて、上野の宮様を誰が勤めるとか、当時まだ生きていた下谷の湯屋の亭主を五代目菊五郎が勤めるとか色々な噂が新聞紙上を賑わしていた。果たして開幕すると上野の戦争の場などは生々しく大評判で寛永寺の宮様が草鞋履きで上野を落ちるくだりなど、上野戦争を経験していた老人などは涙を流していたという。
 明治の23年ともなれば明治憲法が発布され、西郷隆盛が大赦されて明治政府も武士の時代に戻ることも無い自信の表れかもしれない。こんな時にこの芝居が上演されたのである。

明治の歌舞伎見物に対しての見方
芝居小屋で(今の高校)教師に出会う。その後、岡本綺堂少年は、芝居見物をする不良と看做されたという。芝居見物するなどもってのほかという時代であった。
「芝居の初日を観に行くような娘を嫁に貰うな」
コメント
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