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えびす顔の造花卸売問屋元社長からの手紙

かすかな希望を抱いて幸せを自慢する尊大な手紙。重複掲載御免。造花仏花の造花輸入卸売問屋ニューホンコン造花提供

希望を抱いて⑩

2025年05月23日 16時10分00秒 | ドンキホーテ
 パレスチナのみなさん 能登のみなさん こんにちは
 
 アメリカ村に本店があると言う春お薦めの古着屋はオレンジロードの真ん中あたりにあった。メンズ専門店なのに春はよく知っている。まあ、いいか。
「日南希はいつもデニムにポロシャツ、それにカーディガン。悪くはないんだけど。ポロシャツをこのTシャツに変えるといいよ」
 彼女が選んだのは、白くて何の変哲もないTシャツ。古着なのにシミや黄ばみは無い。新品に見える。ただ、これだったらどこでも買えると思った。それでも日南希に言われるままに試着した。
「ほら、全然違う」
 着てみると、持っているTシャツとは違った。首元が縦に狭く横に広く開いている。いつもの僕のイメージからがらりと変わった。大人びて見える。ベビーカーを押しながら家族で公園を散歩している若いパパみたい。春によると、Tシャツは色柄も大事だけれど、首元の形が大切。ズボンや上着に合わせコーディネートするのがおしゃれって。首元がボートの底のようになっているからボートネックって呼ぶ。白色のボートネックTシャツはジャケットを羽織ったらセミフォーマルぐらいまではこなせると。そういえば、春もこんなTシャツ着てたっけ。
「似合う、似合う。そんなに高くないから、私買ってあげるよ」
「いいよ」
「いい、いい。教育実習頑張ってもらわないと」
「ほんとにいいよ」
「大丈夫、バイト代入ったところだって」
「じゃあ、ほんとにありがとう」
「お腹空いたな。バブロバもいいけど。ご飯食べに行かない」
 春が言うローストビーフが有名なオープンカフェは混んでいたけれど、5分も待てば席に着けた。

 カフェを出たのは8時過ぎ。オレンジロードを東に進み四ツ橋筋を越えて、左に曲がると地下鉄四ツ橋駅。春は右に折れた。
「いこうよ」
「うん」
 そこから5分も歩いて千日前通りを越えるとホテル街。春と前に行ったことがあった。今朝急に誘ったのに、春がすぐにOKしてきた理由が分かったような気がした。
 教育実習はじきに始まる。ガザでは子どもたちが殺されている。ふっとよぎる。こんなことしてていい? 頭の中で打ち消した。それでもいい。それがいい。家には夜御飯はいいって言ってある。

続く
⑪はこちらをご覧ください

 上記は昨年夏、イスラエルから攻撃を受けるパレスチナ・ガザを思って書いた創作です。不定期に何回かに分けてご紹介させてもらっています。約1年前の作品です。よろしければご覧ください。SNSなので少しでも多くの方に読んでいただけるように細切れです。ご容赦ください。
 停戦を破ったイスラエルのガザ攻撃が続きます。パレスチナで今起き起きていることに関心を持ってください。声を挙げましょう。「イスラエルはガザ攻撃を止めなさい」

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 (有)ニューホンコン造花 
 〒581-0845 八尾市上之島町北5-32-2
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