えびす顔の造花卸売問屋元社長からの手紙

かすかな希望を抱いて幸せを自慢する尊大な手紙。重複掲載御免。造花仏花の造花輸入卸売問屋ニューホンコン造花提供

さようなら、私の本よ!

2007年05月26日 23時35分33秒 | 本・セミナー
 『取り替え子』『憂い顔の童子』に続く大江健三郎さん後期三部作の最後の作品「さようなら、私の本よ!」を読み終えました。

 昨年4月16日の日記に、読み始めようと書いていますので、かれこれ1年がかりの読了です。

 題名の「さようなら、私の本よ!」は作中では、「さよなら、私のAマイナスαよ!」と出てきます。

 前後を読むと分かるのですが、死ぬまで作品を書き続けるなら、今ある作品の現有量はAで、今書いていることがαになる、とのようです。
 強引に楽観的に捉えると、「死ぬまで成長」と言うことでしょうか。 

 この部分に私が大江さんの作品を好む理由が二つ凝縮されています。

 一つは、大江さんの作品は明るいとは言いかねますが、そこには「かすかな希望」を見出せます。「さよなら、私のAマイナスαよ!」の言葉から「人生は今日が始まり」を思い出しました。もちろん、このかすかな希望は村上龍さんをはじめほかの作家にも共通することでしょうが。

 それともう一つ、このような難解な文章を読み解くのが面白い。「さようなら私の本よ」と言われても何のことか分かりませんが、ここまで読み進んで、文の前後を斟酌して、やっと分かります。前にも言いましたが、この読み解く作業がパズルを解くようで楽しいのです。随所にこんなパズルが出てきます。

 大江健三郎賞なる文学賞が出来たようで、次ぎはその受賞作を読みましょうか。

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