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タイ風卵焼き


 卵料理である。料理のなかでいちばん難しく奥が深いのが卵料理だなんていってるくせに、しょうこりもなく、また卵料理である。
 今回はエスニックな卵料理だ。タイ風卵焼き。ま、いわばスペインオムレツのタイバージョンとでもいったらいいだろう。
 材料は、もちろん卵。卵なしで卵料理を作る、なんて禅問答みたいなことはいわない。あとは、豚肉、パクチー、にんんく、それに調味料として、ナンプラー、レモン汁、こしょう。
 豚肉は細かく、パクチーはざく切りにする。卵をボウルに割りいれ、豚肉とパクチーを入れてかき混ぜる。調味料も入れる。泡立つまでかき混ぜる。
 フライパンに油を取って、にんにくのみじん切りを入れて加熱。香りが出てきたら卵を流し込む。
 卵の下面が焼けたら、ガスレンジ付属の魚焼きグリルにフライパンごと入れる。フライパンの上でひっくり返す必要なし。そのまま魚焼きグリルに入れれば卵の上面が焼ける。ひっくり返し失敗の心配なし。ジャグリングが得意なムキは、卵をエイヤッと空中に放り上げて、ホイと、みんごとフライパンで受け止めるというワザを披露してもいいが、私はそんな曲芸はやらない。
 と、いってるが実は以前、やったことがある。卵を空中に放り上げて、フライパンで受け損なって、足の上に落とした。アチチチ。足をヤケドするし、台所の床は生焼けの卵でベタベタになるし、もうたいへん。そんなことがあって、卵焼きに魚焼きグリルを使うようになった。
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