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次に、「個人としてはどのような力が求められていますか?」という問いに対しては、
「出杭力」、「道程力」、「造山力」の3つ。
人と違うことをやるのは勇気がいる。
出る杭を嫌い、釘を打ち続けてしまう組織がある。
ただ、出すぎた杭は打たれない。
中途半端に出ず、徹底的に出る力が「出杭力」。
「道程力」とは、誰もいない原野に一人分け入って新しい道を造り、その道を孤独に耐えて全力疾走する力。
すでに存在する100メートルトラックを誰がより早く走るのかを競うのは真の競争ではない。
3つ目が「造山力」。
1995年に私がMIT(マサチューセッツ工科大学)を選んだのは、頂が雲に隠れて見えない高い山だったから。
でもそれは幻想だったと後で思い知った。
山など初めから存在しなかった。
海抜はゼロメートルから新しい山を造り上げ、世界初登頂をすること。
新分野をゼロから作る「造山力」こそが、MITで生き残る条件だった。
華やかな道を歩んでいるように見える同氏だが、本当に苦労して今の地位を築かれている事がよくわかる。
CSCWとグループウェアー 協創メディアとしてのコンピューター(オーム社 1994年)
タンジブル・ビット:情報の感触・情報の気配(NTT出版 2000年)