走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

ユニークな授業

2012年09月26日 20時03分36秒 | 考え方

 今回もBenesse(ベネッセ)教育情報サイトから、なるほどと思わせる情報が出ていましたので紹介します。

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 土下座から参勤交代の季節を読み解く授業で身につく、良質の知識

 NHK Eテレの『Rの法則』や『社会のトビラ』(小5社会)を担当するNHK 制作局 第一制作センター 青少年・教育番組部チーフ・プロデューサーの桑山裕明氏は、先生や保護者に役立つ教育番組を制作するため、毎週のように多くの学校を訪ね、たくさんの授業を見ている。
 そのなかで、桑山氏が「こんな先生に教えてほしい」と思った先生について語る。
今回紹介するのは東京都の小学校で教えるとともに、全国の学校で模範授業をしているLa先生の授業だ。

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 この授業は、江戸時代の単元に入り、参勤交代を習った後に行われました。
 La先生はまず、資料を基にご自身で描いた大名行列の絵を黒板に貼ります。
 そして「この絵について、疑問を出してみよう!」と投げかけます。
 この質問の妙は、誤答がないことです。
 そう、見たもので「わからない」と思ったことを言葉にすればOKだからです。
  たとえば、

  ・白い棒はなんですか?
  ・大名行列の距離はどれくらいですか?
  ・列の先頭に立っている2人はどんな人?
  ・どんな大名ですか?
  ・この行列の季節はいつごろ?

 などなど、たくさんの疑問が出されます。どうですか? 
 この疑問から、どんな絵が描かれているか、想像できましたでしょうか? 

 ぜひ、想像力を働かせてください。
 声が上がらなくなったのを見計らって、先生は、「この行列の季節は春なんだよね」と言うのです。

 子どもたちは、全員「なぜこの絵からわかるの?」という顔をします。

 La先生が上手いのは、そこで、すぐ答えを伝えるのでなく、「この絵から春というのがわかるのは、なぜだと思う?」と、子どもたちが思っていることを言葉化することです。

 これで、自分の課題としてはっきり位置づけられます。
 なぜなら、先に自分の中で立ち上がっていたものなので、与えられたものでない、強い課題となるのです。

 さて、どうして季節が春とわかるのか?

 「葉っぱが緑だから」「着物が薄いから」などいろいろな意見が出ますが……。

 解決への糸口は、「土下座をしている人がいる」に注目することです。
 この「土下座している」という状況から、この大名行列の掛け声は、「下にー下にー」だと言うことになります。
 実は、この掛け声は、御三家を含め親藩のみに許されていた掛け声だそうです。
 すると、この大名行列は、親藩のものであり、そこから参勤交代の時期が特定されます。
 そう、親藩の参勤交代は、3月に行われるのです。
 そこから、「春」という答えが導き出されます。

 この結論に行き着くまで、持ち込んだ資料集を基に、親藩・譜代・外様の内容を押さえたり、譜代や外様の掛け声や参勤交代の時期を調べたりする活動が行われます。
 ちなみに、譜代や外様の掛け声は、「かたよれ、かたよれ」といい、通行者は道端に寄ればよいそうです。
 そして、時期ですが、譜代は6月か8月。外様大名は4月です。

 La先生が子どもたちに身につけてほしいのは、「良質の知識」。
 言い換えれば「応用の効く知識」のことです。

     出典:「応用の効く知識」を身につける授業[こんな先生に教えてほしい] - Benesse(ベネッセ)教育情報サイト

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 こんな先生が増えるといいですね。


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